JP2004288676A - 電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】機器筐体1の側面22に形成された空気流入部31から流入した外気を、機器筐体1の背面板27に形成された吸気溝30を通して、背面板27に形成した吸気口28へ導き、その吸気口28から機器筐体1の内部に外気を導入し、機器筐体1の背面板27を利用して形成した排気路36を通して、機器筐体1の内部の空気を案内し、側面22に形成した排気口39からその空気を外部に排出させる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、機器筐体内の空気を外部に排出することができると共に、外部の空気を機器筐体内に取り入れることのできる電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ、ファクシミリ或いはこれらの複合機などとして構成される画像形成装置、又は家電製品などの電子機器においては、その機器筐体内に発熱する装置が設けられているので、機器筐体内の空気を外部に排出し、かつ外部の空気を機器筐体内に導入して、機器筐体内の温度が過度に上昇することを防止している。その際、機器筐体の背面板に吸気口と排気口を設け、その吸気口から機器筐体内に外気を導入し、かつ排気口から機器筐体外へ空気を排出ように構成すると、電子機器の背面を室内の壁面に密着させて配置した場合、その壁面が邪魔となって、吸気口から効率よく外部の空気を取り入れることができず、また排気口から効率よく機器筐体内の空気を外部に排出させることができない。
【0003】
そこで、従来は、機器筐体内部に吸気ダクトと排気ダクトを設け、機器筐体の背面以外の部分に吸気ダクトの空気流入部を配置し、ファンの作動によって、空気流入部から吸気ダクトを通して機器筐体内に外気を導入している。同様に、機器筐体の背面以外の部分に排気ダクトの排気口を配置し、ファンの作動によって、その排気ダクトを通して機器筐体内の空気を外部に排出するようにしている(例えば、特許文献1参照)。このように、機器筐体の内部に、給排気専用の吸気ダクトと排気ダクトをそれぞれ設ければ、効率よく外部の空気を機器筐体内に導入し、かつ機器筐体内の空気を外部に排出することができる。
【0004】
ところが、上述のように機器筐体の内部に吸気ダクトと排気ダクトを設ければ、電子機器のコストが上昇し、しかもその重量が増大する欠点を免れない。
【0005】
そこで、機器筐体の背面板に溝を形成し、その溝に開口する吸気口と排気口を機器筐体の背面板に形成した電子機器が提案されている(特許文献2参照)。この構成によれば、機器筐体の背面を室内の壁面に密着させた状態で電子機器を配置することにより、その壁面と上記溝とによって空気の流路を形成できるので、専用の吸気ダクトと排気ダクトを設ける必要がなくなり、電子機器のコストを低減することができる。ところが、この提案に係る電子機器は、排気口が機器筐体の背面板に形成され、その排気口から機器筐体内の空気が外部に排出されるように構成されているので、電子機器の背面に密着状態で位置する室内の壁面に排気口から排出された空気が直に吹き当てられ、その壁面が経時的に汚れてしまう欠点を免れない。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−287544号公報(第4頁、図3)
【0007】
【特許文献2】
特開平6−188581号公報(第3頁、図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来の欠点を除去することのできる電子機器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、機器筐体の背面以外の部分に位置する空気流入部から機器筐体の背面板に形成された吸気口へ延びていて、該背面板の外側面によって区画形成された吸気溝と、機器筐体内の空気流出部から機器筐体の背面以外の部分に配置された排気口へと、該機器筐体内を延びている排気路とを有し、該排気路の少なくとも一部が前記背面板によって区画形成されていることを特徴とする電子機器を提案する(請求項1)。
【0010】
その際、前記排気路の空気流出部が、機器筐体の背面板と該背面板に立設された壁板とにより区画され、該空気流出部以外の排気路部分が、前記背面板と、該背面板に立設された壁板と、該壁板に固定されたカバーとにより区画形成されていると有利である(請求項2)。
【0011】
また、上記請求項1又は2に記載の電子機器において、前記排気口が前記空気流入部よりも上方に位置していると有利である(請求項3)。
【0012】
さらに、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器において、前記吸気溝と排気路とが前記背面板を介してクロスしていると有利である(請求項4)。
【0013】
また、上記請求項4に記載の電子機器において、空気流れ方向に対して直交する向きの排気路の幅を排気路幅としたとき、前記空気流出部における排気路幅よりも、前記吸気溝とクロスする排気路部分の排気路幅のほうが大きく設定されていると有利である(請求項5)。
【0014】
さらに、上記請求項4又は5に記載の電子機器において、前記吸気溝とクロスする排気路部分を区画する背面板の空気流れ方向上流側部分が、該空気流れ方向に沿って、漸次、機器筐体の内側へ向けて傾斜し、吸気溝とクロスする排気路部分を区画する背面板の空気流れ方向下流側部分が、該空気流れ方向に沿って、漸次、機器筐体の外側へ向けて傾斜していると有利である(請求項6)。
【0015】
また、上記請求項1乃至6のいずれかに記載の電子機器において、前記排気路にフィルタを保持する保持部を設けると有利である(請求項7)。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0017】
図1は電子機器の一例であるプリンタより成る画像形成装置をその正面側から見たときの概略断面図である。ここに示した画像形成装置の機器筐体1内には、ドラム状の感光体2が配置され、この感光体2は矢印A方向に回転駆動される。このとき帯電装置3によって感光体2が所定の極性に帯電される。図示した例では、チャージワイヤ4を有するコロナ放電器より成る帯電装置が用いられているが、帯電ローラなどの他の適宜な形態の帯電装置を用いることもできる。感光体2の帯電面には、露光装置5から出射した書き込み光Lが照射されて感光体2上に静電潜像が形成される。この静電潜像は現像装置6を通るときトナーによってトナー像として可視像化される。
【0018】
また、感光体2には、矢印B方向に回転駆動される無端状の転写ベルト7が対向配置され、その転写ベルト7の下方には給紙装置8が配置されている。この給紙装置8は、記録紙Pを収容した給紙カセット9と、給紙ローラ10を有し、給紙ローラ10の回転によって最上位の記録紙Pが矢印C方向に送り出される。送り出された記録紙は、感光体2と転写ベルト7との間に送り込まれ、このとき、転写ベルト7を介して感光体2に対向配置された転写装置11の作用により、感光体2上のトナー像が記録紙P上に転写される。
【0019】
トナー像を転写された記録紙Pは転写ベルト7を離れた後、定着装置12の加熱ローラ13と加圧ローラ14との間を通り、このとき記録紙P上のトナー像が熱と圧力の作用により記録紙上に定着される。加熱ローラ13は、その内部に設けられた図示していないヒータによって加熱され、その熱をトナー像に付与する。定着装置12を通過した記録紙は、矢印Dで示すように、排紙部15上に排出される。一方、トナー像転写後の感光体表面に付着するトナーはクリーニング装置16によって除去される。
【0020】
また、機器筐体1の一方の側面22には、手差しテーブル18がその下部を中心として回動開閉可能に支持されている。この手差しテーブル18を図1に二点鎖線で示すように開位置に回動し、その上に載置した図示していない記録紙を給紙ローラ19によって送り出し、この記録紙上に感光体2上のトナー像を転写し、これを定着装置12により定着し、その記録紙を排紙部15上に排出させることもできる。手差しテーブル18の非使用時には、これを図1に実線で示した位置に格納しておくことができる。
【0021】
図2は図1に示した画像形成装置より成る電子機器を斜め後方から見た斜視図であり、図3はその電子機器の外形輪郭だけを示した平面図である。これらの図における符号20で示した面が機器筐体1の正面、その反対側の面が背面21である。また前述のように符号22に付した面が一方の側面であり、その反対側の面が他方の側面23である。さらに符号24で示した面が上面である。前述のように機器筐体1の一方の側面22に手差しテーブル18が配置され、上面24によって排紙部15が形成されている。また図1は正面20の側から見た断面図である。
【0022】
上述のように、本例の画像形成装置は、回動開閉可能な手差しテーブル18が機器筐体1の一方の側面22に配置され、記録紙は機器筐体1の上面24により形成された排紙部15に排出されるように構成されているので、この画像形成装置を図3に示すように配置できる。すなわち、機器筐体1の背面21を室内の壁面25に密着させ、また機器筐体1の他方の側面23をもう一方の壁面26に密着させて画像形成装置を配置するのである。このように、画像形成装置をオフィスなどの室内の壁面25,26に密着させて配置できるので、画像形成装置の設置面積を実質的に小さく留めることができる。
【0023】
ところで、機器筐体1の内部には、発熱する装置が設けられており、特に定着装置12からは多量の熱が放出される。従って、機器筐体1の空気を外部に排出し、機器筐体1内の温度が過度に上昇することを防止する必要がある。また、機器筐体1の内部には、外部のフレッシュな空気を吹き当てることが好ましい装置も配置されている。例えば、図1に示した帯電装置3からは、その作動時に放電生成物が発生し、その生成物がチャージワイヤ4に付着すると、感光体2に対する帯電機能が低下するので、その帯電装置3に機器筐体外から流入した空気を吹き当て、チャージワイヤ4に放電生成物が付着し難くなるように構成する必要がある。そこで、本例の画像形成装置は次のように構成されている。
【0024】
先ず、図1及び図2に示すように、機器筐体1の背面21を構成する背面板27に吸気口28が形成され、図示した例ではこの吸気口28にルーバ29が設けられている。また、図2に示すように、背面板27には、機器筐体1の内側へ向けて凹んだ吸気溝30が形成されている。この吸気溝30は、機器筐体1の背面21以外の部分、図の例では一方の側面22に位置する空気流入部31から機器筐体1の背面板27に形成された吸気口28へ延びている。吸気溝30は背面板27の外側面によって区画されているのである。さらに、図1に示すように、機器筐体1の内部であって、吸気口28に対向した位置には、吸気ファン32が設けられている。
【0025】
前述のように、画像形成装置はその背面21が図3に示した壁面25に密着した状態で配置される。このため、この壁面25と、図2に示した吸気溝30とによってほぼ閉断面状の空気流路が区画される。従って、吸気ファン32が作動すると、図2に矢印Eで示すように、外部の空気が、空気流入部31から吸気溝30に流入し、次いでこの空気は吸気溝30を通った後、吸気口28から機器筐体1の内部に導入される。このため、外部のフレッシュな空気が帯電装置3の長手方向に沿って、背面の側から正面の側へと流れ、そのチャージワイヤ4に放電生成物が付着する不具合が抑えられる。
【0026】
また、機器筐体1の背面21以外の部分に配置された空気流入部31から取り入れられた空気が吸気溝30を通して流れ、その空気が吸気口28から機器筐体1内に流入するので、吸気口28が背面板27に形成されてはいるが、その背面板27に密着状態で位置する壁面25に邪魔されて吸気口28から空気が流入する効率が低下する不具合を防止できる。
【0027】
しかも、機器筐体の内部に独立した吸気ダクトを設けて外部の空気を導入するのではなく、背面板27の外側面によって区画された吸気溝30を通して外部の空気を取り入れるので、独立した吸気ダクトを設けた場合に比べて画像形成装置のコストを低減できる。
【0028】
一方、図4は機器筐体1の背面21を構成する背面板27と、機器筐体1の一方の側面22を構成する側板33を分離して、これらを外部から見た様子を示す斜視図であり、図5は背面板27を機器筐体1の内部から見た状態を示す斜視図である。これらの図と図2に示すように、背面板27の機器筐体内部側の面、すなわちその内側面には、その面に対してほぼ垂直に立ち上がった壁板34が一体に固定され、この壁板34には、例えば樹脂シートや樹脂プレートなどから成るカバー35が固定され、壁板34と、カバー35と、壁板34の内側に位置する背面板27の部分とによって排気路36が区画されている。この例では、カバー35の内側の構成を明らかにするため、当該カバー35が透明材料により構成されているものとする。
【0029】
図1にも示すように、排気路36のうちの定着装置12の上方に位置する部分には、カバー35が設けられておらず、この部分は図5に特に符号34Aを付して示した壁板の部分と、その内側の背面板の部分27Aとによって、機器筐体1の内部に位置する空気流出部37が形成されている。また、この空気流出部37以外の排気路部分は、壁板部分34B,34Cと、その内側の背面板の部分27Bと、壁板部分34B,34Cに固定されたカバー35とによって閉断面状に形成されている。また排気路36の空気流入部37と反対側の開口38には、図2及び図4に示すように側板33に形成された排気口39が合致している。この例では、この排気口39にもルーバが設けられている。
【0030】
また、上述の排気路36の適所、図示した例ではその排気口39の近傍部分にオゾンフィルタ40が着脱可能に取り付けられている。排気口39の近傍の両壁板部分34B,34Cには、フィルタ保持板41が架橋されて固定され、その両壁板部分34B,34Cとフィルタ保持板41とによってオゾンフィルタ40を保持する保持部が構成されている。このように、排気路36にフィルタ40を保持する保持部が設けられているのである。
【0031】
また、機器筐体1の内部であって、排気路36の空気流出部37に対向した位置には、図1に示すように排気ファン42が配置されている。
【0032】
上述のように、本例の画像形成装置は、機器筐体1内の空気流出部37から、機器筐体1の背面21以外の部分、図示した例では一方の側面22に配置された排気口39へと、機器筐体1内を延びている排気路36を有している。
【0033】
排気ファン42が作動すると、機器筐体1内の空気は排気路36の空気流出部37へ流入し、図2及び図5に矢印Fで示すように、この排気路36を流れ、オゾンフィルタ40を通った後、排気口39から機器筐体外に排出される。このため、機器筐体1内の温度が過度に上昇することを阻止でき、しかもその空気に含まれたオゾンをオゾンフィルタ40によって除去してから、その空気を外部に排出させることができる。その際、図示した例では、空気流出部37が定着装置12の近傍に設けられているので、その定着装置12から放出された熱を効率よく機器筐体外へ排出させることができる。また、排気路36の排気口39は、機器筐体1の背面21以外の部分、図示した例では一方の側面22に配置されているので、図3に示したように、その背面21が壁面25に密着した状態で位置してはいるが、その壁面25に邪魔されることなく、効率よく機器筐体内の空気を外部に排出させることができる。
【0034】
また、前述のように、本例の画像形成装置においては、排気路36の空気流出部37が、機器筐体1の背面板27とその背面板27に立設された壁板34とにより区画され、該空気流出部37以外の排気路部分が、背面板27と、該背面板27に立設された壁板34と、該壁板34に固定されたカバー35とにより区画形成されている。このように、排気路36の一部が背面板27によって区画形成されているので、専用の排気ダクトを設けた場合に比べ、画像形成装置のコストを効果的に低減することができる。また機器筐体1の背面板27だけで排気路36を構成することも可能であり、このようにすれば画像形成装置のコストをより一層低減することができる。このように、排気路36の少なくとも一部を背面板27によって区画形成することにより、画像形成装置のコスト低減を達成できるのである。
【0035】
また、図2に示したように、本例の画像形成装置においては、排気路36の排気口39と、吸気溝30の空気流入部31が機器筐体1の同じ側、すなわち一方の側面22に開口しているが、その排気口39が空気流入部31よりも上方に位置している。このため、排気口39から排出された高温度の空気が空気流入部31へ流入し、これが機器筐体1の内部に取り入れられる不具合を防止できる。仮に、排気口39が空気流入部31よりも下方に位置していたとすると、その排気口39から排出された空気が、その熱で上昇しながら、空気流入部31へ流入し、機器筐体1の内部に戻されるおそれがある。このようになれば、機器筐体1の内部の換気効果は低減し、機器筐体1の内部の昇温防止効果が損なわれる。本例の画像形成装置では、このような不具合の発生を防止できるのである。
【0036】
ところで、本例の画像形成装置において、空気流入部31と排気口39を共に機器筐体1の一方の側面22に開口させたのは次の理由による。
【0037】
機器筐体1の一方の側面22の側には、開閉可能に支持された手差しテーブル18が設けられている。従って、この一方の側面22をオフィスなどの壁面に密着させて画像形成装置を配置することはできない。そこで、図3に示したように、一方の側面22とは反対の他方の側面23を壁面26に密着させた状態で画像形成装置を設置できるように構成したのである。その際、空気流入部31と排気口39を機器筐体1の他方の側面23の側に開口させたとすれば、壁面26に邪魔されて、空気流入部31から効率よく外部の空気を取り入れることができず、しかも排気口39から効率よく空気を外部に排出させることができなくなる。しかも、壁面26を排気によって汚してしまう欠点も免れない。そこで本例の画像形成装置においては、機器筐体1の一方の側面22に空気流入部31と排気口39を配置したのである。
【0038】
しかも、前述のように排気口39が空気流入部31よりも上方に位置しており、さらに図1から判るように吸気口28が空気流出部37よりも機器筐体1の一方の側面22に近い位置を占めている。
【0039】
このような配置状態を満足させるため、本例の画像形成装置においては、図2及び図5に明示するように、吸気溝30と排気路36が、符号Xで示す部分において、背面板27の部分27Cを介してクロスしている。この構成により、吸気溝30の空気流入部31と、排気路36の排気口39を、機器筐体1の同じ面、図の例では一方の側面22に開口させ、かつ排気口39を空気流入部31よりも上方に配置することが可能となる。画像形成装置の各部の配置自由度を高めることができるのである。
【0040】
また、上述のように吸気溝30と排気路36をクロスさせた場合、図5に示すように、そのクロス部Xにおいては、吸気溝30を区画する背面板部分27Cが機器筐体1の内部側へ突出することになるので、この部分における排気路36の横断面積が小さくなり、ここを空気が流れ難くなるおそれがある。
【0041】
そこで、本例の画像形成装置においては、空気流れ方向に対して直交する向きの排気路36の幅を排気路幅としたとき、図5に示すように、空気流出部37における排気路幅W1よりも、吸気溝30とクロスする排気路部分の排気路幅W2のほうが大きく設定されている。この構成により、クロス部Xにおける排気路36の横断面積が小さくなることを防止でき、この部位において空気が流れ難くなる不具合を阻止でき、空気が空気流出部36を円滑に流動することができる。
【0042】
また、図6に示すように、吸気溝30とクロスする排気路36の部分を区画する背面板27の空気流れ方向上流側部分27Dが、その空気流れ方向に沿って、漸次、機器筐体1の内側Iへ向けて傾斜し、吸気溝30とクロスする排気路36の部分を区画する背面板27の空気流れ方向下流側部分27Eが、その空気流れ方向に沿って、漸次、機器筐体1の外側Oへ向けて傾斜している。これにより、吸気溝30とクロスする排気路部分とその近傍を流れる空気に渦流ができることを抑え、空気を円滑に流すことができ、排気効率が低下する不具合を阻止できる。
【0043】
また、前述のように、本例の画像形成装置においては、フィルタを保持する保持部が排気路36を区画する部材により構成されているので、フィルタ40を保持するための専用の部材を機器筐体1の内部に設ける必要はなく、画像形成装置の構成を簡素化でき、そのコストを低減することができる。
【0044】
以上、電子機器の一例としてプリンタより成る画像形成装置を示し、これに本発明に係る各構成を採用した例を示したが、本発明はプリンタ以外の画像形成装置や、家電製品などの他の電子機器にも広く適用できるものである。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、機器筐体の換気効率を高めることができると共に、電子機器のコストの上昇を効果的に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子機器の一例である画像形成装置の概略断面図である。
【図2】図1に示した画像形成装置を斜め後方から見た斜視図である。
【図3】画像形成装置の設置状態を説明する平面図である。
【図4】機器筐体の背面板と側板とオゾンフィルタを分離して示す斜視図である。
【図5】オゾンフィルタを取り外した状態で、背面板を機器筐体の内側から示した斜視図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【符号の説明】
1 機器筐体
27 背面板
27D 上流側部分
27E 下流側部分
28 吸気口
30 吸気溝
31 空気流入部
34 壁板
35 カバー
36 排気路
37 空気流出部
39 排気口
40 フィルタ
X 部分
W1,W2 排気路幅
Claims (7)
- 機器筐体の背面以外の部分に位置する空気流入部から機器筐体の背面板に形成された吸気口へ延びていて、該背面板の外側面によって区画形成された吸気溝と、機器筐体内の空気流出部から機器筐体の背面以外の部分に配置された排気口へと、該機器筐体内を延びている排気路とを有し、該排気路の少なくとも一部が前記背面板によって区画形成されていることを特徴とする電子機器。
- 前記排気路の空気流出部が、機器筐体の背面板と該背面板に立設された壁板とにより区画され、該空気流出部以外の排気路部分が、前記背面板と、該背面板に立設された壁板と、該壁板に固定されたカバーとにより区画形成されている請求項1に記載の電子機器。
- 前記排気口が前記空気流入部よりも上方に位置している請求項1又は2に記載の電子機器。
- 前記吸気溝と排気路とが前記背面板を介してクロスしている請求項1乃至3のいずれかに記載の電子機器。
- 空気流れ方向に対して直交する向きの排気路の幅を排気路幅としたとき、前記空気流出部における排気路幅よりも、前記吸気溝とクロスする排気路部分の排気路幅のほうが大きく設定されている請求項4に記載の電子機器。
- 前記吸気溝とクロスする排気路部分を区画する背面板の空気流れ方向上流側部分が、該空気流れ方向に沿って、漸次、機器筐体の内側へ向けて傾斜し、吸気溝とクロスする排気路部分を区画する背面板の空気流れ方向下流側部分が、該空気流れ方向に沿って、漸次、機器筐体の外側へ向けて傾斜している請求項4又は5に記載の電子機器。
- 前記排気路にフィルタを保持する保持部を設けた請求項1乃至6のいずれかに記載の電子機器。
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