JP2004288600A - 外部電極式蛍光ランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガラスバルブ1には、バルブ軸に沿って蛍光体被膜2の形成されていないアパーチャ3が設けられている。ガラスバルブ1の外面に於ける蛍光体被膜2の形成部対応位置には、平行に離隔した帯状外部電極4、5をガラスバルブ1の略全長に亘たり設けている。ガラスバルブ1の外面に於けるアパーチャ3を除く部分には、外部電極4、5を覆って可視光反射率が0%を越えて30%以下の物質6が設けられている。さらに、ガラスバルブ1の全外面には透明な電気絶縁層7が形成されている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばコピー機、スキャナー等のOA機器用読み取り用光源、液晶ディスプレイ等のバックライト用光源として用いる外部電極式蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アパーチャ形の外部電極式蛍光ランプとして、例えば特開平9−213281号公報、特開平9−129188号公報、特開平9−92226号公報、特開平9−92227号公報、特開平8−225745号公報、特開平6−181050号公報、特開平6−187945号公報、特開平6−188087号公報及び特開平5−190151号公報等に開示されているように直管状バルブの外面に少なくとも1対の帯状の外部電極を設け、バルブ内に放電媒体として希ガスを封入すると共にバルブ内面にはバルブ軸に沿って光投射窓であるアパーチャを残して蛍光体被膜を形成したものが提案されている。これら外部電極式蛍光ランプは、外部電極に高周波電圧を印加し、バルブ内に高周波放電を発生させ、封入ガスを電離、励起させて蛍光体を発光させ、この蛍光体の発光による可視光を主としてアパーチャから外部に放射させ、アパーチャを通って外部に放射される光が、例えば原稿等の被照射体に照射され光源として使用されるものである。
図6は外部電極式蛍光ランプがコピー機やスキャナー等として用いられる場合の原理を示す説明図である。図6において、蛍光ランプ100の開口角θのアパーチャからの放射光は、図中矢印Aで示すように原稿101を直接照射し矢印Bで示すようにレンズ102を通って原稿101をCCD103が読み取る。図中矢印Cで示すようにアパーチャからの放射光には周辺部材104により反射され、この反射光が図中矢印Dで示すように原稿101を照射し、CCD103に入ってエラーを生じる場合がある。このエラーを回避するために、蛍光ランプ以外の周辺部材は黒色塗装をする等の光反射率を低下させるための手段がなされている。一方、蛍光ランプ100はアパーチャ以外の部分からの光の漏れを少なくし、蛍光ランプ内部に於いてより多くの光を反射し、アパーチャからの放射光量を向上させるために、蛍光ランプのうちアパーチャ以外の部分は可視光反射率が40〜80%の高光反射特性を有する物質で覆うことが一般的に行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例の蛍光ランプであると、図6中の点線矢印で示すように、蛍光ランプから外部に放射された光が蛍光ランプに戻り、蛍光ランプの外表面で反射し、光学設計上予期せぬ光となり、CCDの読み取りエラーを起こすという問題点があった。
そこで、本願発明は蛍光ランプ外面のアパーチャを除く部分を可視光反射率の低い物質で覆うことにより、アパーチャ対応部分を除く蛍光ランプ外面で反射する光量を減少させ、CCDの読み取りエラーをなくする外部電極式蛍光ランプを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願発明のうち請求項1記載の発明は、管状バルブの内面には蛍光体被膜を管軸方向に沿ってアパーチャを有して形成し、前記バルブの外面に於ける前記アパーチャを形成していない部分に対応する部分には少なくとも1対の外部電極を管軸方向に沿って配設し、前記バルブ内には希ガスを封入してなる外部電極式蛍光ランプにおいて、前記バルブ外面に於ける前記アパーチャを形成していない部分に対応する部分が、可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質で覆われてなることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、管状バルブの内面には蛍光体被膜を管軸方向に沿ってアパーチャを有して形成し、前記バルブの外面に於ける前記アパーチャを形成していない部分に対応する部分には少なくとも1対の外部電極を管軸方向に沿って配設し、前記バルブ内には希ガスを封入してなる外部電極式蛍光ランプにおいて、前記バルブの軸心を中心とし、前記バルブ外面に於ける前記アパーチャを周方向に2等分する位置から周方向に90°の角度をなす位置に亘たる範囲に於ける前記アパーチャを形成していない部分に対応する部分が、可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質で覆われてなることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質が、上記アパーチャ幅と略同一幅の開口を長手方向に沿って開設し、内側にU字溝を備え、溝壁形状がガラスバルブ外面形状に対応する断面優孤状のカバー体に形成され、前記開口端縁が前記アパーチャ端縁と対応するように前記カバー体をガラスバルブ外面に取り付けてなることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質が、フィルム状高分子化合物よりなり、ガラスバルブ外面に接着して設けていることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照にして本発明の実施の形態について説明する。
図1は外部電極式蛍光ランプの拡大断面図である。図1において、符号1は、肉厚が0.4mm、バルブ内径が8mmの直管状の透明なガラスバルブで、内部には放電媒体としてキセノンガスを含む希ガスが13.3kPaの封入圧で封入され、両端は気密に閉塞されている。2はガラスバルブ1の内面に形成されている蛍光体被膜で、例えば希土類蛍光体等の3波長白色蛍光体が塗着されている。蛍光体には緑色蛍光体を用いてもよく、この場合は白色蛍光体を用いた場合の蛍光ランプよりも高い輝度を得ることが可能である。ガラスバルブ1には、バルブ軸に沿って蛍光体被膜2の形成されていない光投射用のアパーチャ3が設けられている。ガラスバルブ1の外面に於ける蛍光体被膜2の形成部対応位置には、ガラスバルブ1の周方向に所定距離を有して平行に離隔した帯状の外部電極4、5がガラスバルブ1の全長に亘って設けられている。外部電極4、5は、例えばアルミニウム、銀、銅等の導電性を有するテープを粘着等の手段により取り付けられている。外部電極4、5には点灯装置(図示せず)と電気的に接続し蛍光ランプに給電するためのリード線(図示せず)が夫々接続されている。ガラスバルブ1の外面に於けるアパーチャ3を除く部分には、外部電極4、5を覆って可視光反射率が0%を越えて30%以下の物質6が設けられている。可視光反射率が0%を越えて30%以下の物質6としては、例えば可視光反射率が5%の黒色に着色されたポリエチレンテレフタラート(PET)フィルムを用い、ガラスバルブ1の外面に貼着して取り付ける。外部電極4、5及びアパーチャ3を含むガラスバルブ1の全外周面には、シリコンレジン、ポリエチレンテレフタラートチューブ、テフロンチューブ等からなる透明な電気絶縁層7を形成し、湿気の付着し易いガラスバルブ1の絶縁低下を防止し、外部電極4、5間の短絡事故を防止している。
このように、アパーチャ3対応部分を除くガラスバルブ1の外面に可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質6を覆っているので、アパーチャ3より外部へ放射された可視光が蛍光ランプの周辺部材に反射し、この反射光が、蛍光ランプ外面に進んでも可視光反射率の低い蛍光ランプ外面では殆ど反射されず、CCD読み取りエラーを起こさないという効果がある。
【0006】
図2及び図3に示される実施の形態について説明する。ガラスバルブ1の外面に外部電極4、5を設け、外部電極4、5を覆ってガラスバルブ1の外面全面に電気絶縁層7を形成している。ガラスバルブ1の内面にはアパーチャ3を有して蛍光体被膜2を形成している。8は可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質よりなるカバー体であって、可視光反射率が5%の黒色ポリカーボネートで成型され、アパーチャ3に対応する開口を長手方向に沿って開設し、内側にU字溝を設けた断面優孤状に形成されている。カバー体8は、その開口端縁がアパーチャ3の端縁と対応してガラスバルブ1の外側に配設されている。
【0007】
図4に示される実施の形態について説明する。ガラスバルブ1の軸心を中心としアパーチャ3を2等分する位置10から周方向に±90°の角度をなす位置に亘たる範囲に於いて、アパーチャ3を形成していない部分に対応するガラスバルブ1の外面には、可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質9がガラスバルブ1の長手方向に沿って設けられている。可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質9は、可視光反射率が5%の黒色のポリエチレンテレフタラートフィルムを用い、ガラスバルブ1の外面に長手方向に沿って帯状に貼着して形成されている。
アパーチャ3が放射された可視光のうち周辺部材により反射された光は、アパーチャ3を周方向に2等分する位置からガラスバルブ1の軸心より周方向に±90°の角度をなす範囲までにしか到達しないためである。
【0008】
図5に示される実施の形態について説明する。前述の図4に示される実施の形態と異なる点は、可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質9が電気絶縁層7の外側に設けられている点である。つまり、電気絶縁層7の外側に可視光反射率が5%の黒色のポリエチレンテレフタラートフィルムをガラスバルブ1の長手方向に沿って貼着している。
【0009】
【発明の効果】
蛍光ランプのアパーチャ対応部分を除くガラスバルブ外面で反射する光量が著しく減少し、CCDの読み取りエラーが無いという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】外部電極式蛍光ランプの拡大断面図である。
【図2】外部電極式蛍光ランプの構成を示す説明図である。
【図3】外部電極式蛍光ランプの拡大断面図である。
【図4】外部電極式蛍光ランプの拡大断面図である。
【図5】外部電極式蛍光ランプの拡大断面図である。
【図6】従来の外部電極式蛍光ランプがコピー機やスキャナーとして用いられる場合の原理を示す説明図である。
【符号の説明】
1 バルブ
2 蛍光体被膜
3 アパーチャ
4、5 外部電極
6、9 可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質
8 カバー体
Claims (4)
- 管状バルブの内面には蛍光体被膜を管軸方向に沿ってアパーチャを有して形成し、前記バルブの外面に於ける前記アパーチャを形成していない部分に対応する部分には少なくとも1対の外部電極を管軸方向に沿って配設し、前記バルブ内には希ガスを封入してなる外部電極式蛍光ランプにおいて、
前記バルブ外面に於ける前記アパーチャを形成していない部分に対応する部分が、可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質で覆われてなることを特徴とする外部電極式蛍光ランプ。 - 管状バルブの内面には蛍光体被膜を管軸方向に沿ってアパーチャを有して形成し、前記バルブの外面に於ける前記アパーチャを形成していない部分に対応する部分には少なくとも1対の外部電極を管軸方向に沿って配設し、前記バルブ内には希ガスを封入してなる外部電極式蛍光ランプにおいて、
前記バルブの軸心を中心とし前記バルブ外面に於ける前記アパーチャを周方向に2等分する位置から周方向に±90°の角度をなす位置に亘たる範囲に於ける前記アパーチャを形成していない部分に対応する部分が、可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質で覆われてなることを特徴とする外部電極式蛍光ランプ - 上記可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質が、上記アパーチャ幅と略同一幅の開口を長手方向に沿って開設し、内側にU字溝を備え、溝壁形状がガラスバルブ外面形状に対応する断面優孤状のカバー体に形成され、前記開口端縁が前記アパーチャ端縁と対応するように前記カバー体をガラスバルブ外面に取り付けてなることを特徴とする請求項1記載の外部電極式蛍光ランプ。
- 上記可視光反射率が0%を超えて30%以下の物質が、フィルム状高分子化合物よりなり、ガラスバルブ外面に接着して設けていることを特徴とする請求項1又は2記載の外部電極式蛍光ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003120735A JP2004288600A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 外部電極式蛍光ランプ |
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JP2003120735A JP2004288600A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 外部電極式蛍光ランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004288600A true JP2004288600A (ja) | 2004-10-14 |
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Family Applications (1)
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JP2003120735A Pending JP2004288600A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 外部電極式蛍光ランプ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2004288600A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006108075A (ja) * | 2004-09-08 | 2006-04-20 | Ushio Inc | 希ガス蛍光ランプ |
JP2021072274A (ja) * | 2019-11-01 | 2021-05-06 | 崇翌科技股▲ふん▼有限公司Astro Clean Technology Corporation | エキシマランプ |
-
2003
- 2003-03-19 JP JP2003120735A patent/JP2004288600A/ja active Pending
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