JP2004285208A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐衝撃性および加工性のバランスに優れ、且つ耐候性が良好な熱可塑性樹脂組成物の提供。
【解決手段】エチレン−プロピレン系ゴムに、芳香族ビニル、シアン化ビニルを重合してなるグラフト共重合体(A)10〜40重量部と、
重量平均粒子径0.03〜0.15μmで、トルエン溶媒で測定したゲル含有量が75〜95重量%のアクリル酸エステル系ゴムに芳香族ビニル66〜80重量%、シアン化ビニル5〜24重量%、アルキル(メタ)アクリレート0〜10重量%重合してなるグラフト共重合体(B)10〜50重量部と、
芳香族ビニル10〜50重量%、シアン化ビニル0〜10重量%、アルキル(メタ)アクリレート50〜90重量%を重合してなる共重合体(C)80〜20重量部からなる熱可塑性樹脂組成物であって、
該熱可塑性樹脂組成物中のグラフト共重合体(A)とグラフト共重合体(B)の比率が1:1〜1:9の範囲である熱可塑性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エチレン−プロピレン系ゴム強化熱可塑性樹脂組成物に関するものである。詳しくは、いわゆるAES樹脂にスチレン−メタクリル酸メチル共重合体と特定のアクリル酸エステル系ゴムグラフト共重合体を配合してなる、耐衝撃性および加工性のバランスに優れ、且つ耐候性が良好な熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ABS樹脂は、耐衝撃性および加工性のバランスに優れた樹脂であり、自動車等の車両用内外装部品、各種の家電製品やOA機器のハウジング、その他雑貨分野等、幅広い分野に使用されている。
しかし、ABS樹脂は、そのゴム成分として使用するブタジエン系ゴムが紫外線等により分解され易いことから、耐候性に劣るという欠点を有している。
そこで、ABS樹脂中のゴム成分をエチレン−プロピレン系ゴム、アクリル酸エステル系ゴムに置換する事で耐候性を改良した、AES樹脂、AAS樹脂が実用化されている。
特に、AES樹脂は耐衝撃性及び流動性に優れている事から、車両部品及び建築材料用等で使用されているが、マトリックス樹脂としてアクリロニトリル−スチレン共重合体を使用しているために、耐候性は十分満足できるものでない。
そこで、マトリクス樹脂としてポリメチルメタクリレート樹脂を使用することにより、良好な耐候性を付与することができるものの、溶融成形時の流動性が低く、自動車部材のように大型あるいは薄肉形状を有する成形品の射出成形が困難であり、そのために利用できる成形品の形状あるいは加工法等に制限が生じるという問題があった。
また、マトリックス樹脂にスチレン−メタクリル酸メチル系共重合体を使用することが提案されているが(特許文献1)、屋外使用時の変色は少ないが、屋外使用時の光沢保持率という点では十分でなく、特に黒色成形品において漆黒度が悪くなり、商品価値が低くなる等の欠点があり、また、耐衝撃性も十分であるとは言い難かった。
一方、そのゴム成分として、ポリオルガノシロキサンとアクリレート系ゴムとの複合ゴムを使用してなるグラフト重合体とスチレン−メタクリル酸メチル系共重合体を混合してなる樹脂組成物が提案されているが(特許文献2)、物性バランスの面において十分であるとは言い難く、また、このような特殊なゴム成分は、その構成成分としてポリオルガノシロキサンを含んでいるために比較的高価な原料となるため、コストアップに繋がるといった問題も生じる。
従って、このような問題を解消してなる耐候性、耐衝撃性及び流動性に優れた熱可塑性樹脂が求められている。
【0003】
【特許文献1】特公平7−57836号公報
【特許文献2】特開平11−35782号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、耐衝撃性および加工性のバランスに優れ、且つ耐候性が良好な熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、
[1] エチレン−プロピレン系ゴムに、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体を重合してなるエチレン−プロピレン系ゴムグラフト共重合体(A)10〜40重量部と、
重量平均粒子径0.03〜0.15μmで、トルエン溶媒で測定したゲル含有量が75〜95重量%のアクリル酸エステル系ゴムに芳香族ビニル系単量体66〜80重量%、シアン化ビニル系単量体5〜24重量%、アルキル(メタ)アクリレート系単量体0〜10重量%重合してなるアクリル酸エステル系ゴムグラフト共重合体(B)10〜50重量部と、
芳香族ビニル系単量体10〜50重量%、シアン化ビニル系単量体0〜10重量%、アルキル(メタ)アクリレート系単量体50〜90重量%を重合してなる共重合体(C)80〜20重量部〔成分(A)、(B)、(C)の合計100重量部〕からなる熱可塑性樹脂組成物であって、
該熱可塑性樹脂組成物中のグラフト共重合体(A)とグラフト共重合体(B)の比率が1:1〜1:9の範囲であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物、
[2] [1]に記載の熱可塑性樹脂組成物を成型して得られる、車両外装用部品及び建築材料用部品を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明におけるエチレン−プロピレン系ゴムグラフト共重合体(A)を構成するエチレン−プロピレン系ゴムとしては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエンなどの非共役ジエン成分を導入してなるエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴムが挙げられる。エチレン含有量は40〜85重量%、ムーニー粘度(ML
1+4 125℃)は20〜80、非 共役ジエン量はヨウ素価に換算して4〜40の範囲が好ましい。
芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。特にスチレンが好ましい。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。特にアクリロニトリルが好ましい。
【0007】
上記芳香族ビニル系単量体(i)、シアン化ビニル系単量体(ii)の組成比率には特に制限はないが、(i)65〜80重量%、(ii)20〜35重量%である事が好ましい。
エチレン−プロピレン系ゴムグラフト共重合体(A)を構成するエチレン−プロピレン系ゴムの比率には特に制限はないが、10〜80重量%である事が好ましい。
また、エチレン−プロピレン系ゴムグラフト共重合体(A)のグラフト率には特に制限はないが、10〜150重量%が好ましく、特に成形性と耐衝撃性のバランスから20〜80重量%の範囲が好ましい。
【0008】
本発明におけるエチレン−プロピレン系ゴムグラフト共重合体(A)の重合方法に制限は無く、公知の乳化重合法、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法あるいはこれらの重合法を任意に組み合わせた方法を採用することができる。
【0009】
本発明におけるグラフト共重合体(B)を構成するアクリル酸エステル系ゴムとしては、架橋剤の存在下または非存在下にアルキル基の炭素数1〜16のアクリル酸エステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの1種又は2種以上、さらには必要に応じて他の共重合可能な他の化合物、例えばスチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートなどの1種又は2種以上を重合もしくは共重合してなるゴム、更には特開平4−100812号公報、特開平6−25492号公報等に記載のポリオルガノシロキサンゴム成分とポリアクリル酸エステルゴム成分との複合ゴムが挙げられる。
【0010】
該アクリル酸エステル系ゴムの重量平均粒子径は0.03〜0.15μmであることが必要である。該重量平均粒子径が0.03μm未満では、本発明の目的とする十分な衝撃強度を得られず、また、0.15μmを超えると、組成物の光沢が劣るため好ましくない。
また、上記アクリル酸エステル系ゴムのトルエン溶媒で測定したゲル含有量は75〜95wt%であることが必要である。ゲル含有量が75重量%未満では組成物のウエルド外観が劣り、また、95重量%を超えると、耐衝撃性が劣るため好ましくない。
【0011】
上記グラフト共重合体(B)を構成する芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。特にスチレンが好ましい。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。特にアクリロニトリルが好ましい。
アルキル(メタ)アクリレート系単量体としては、メチルメタクリレ−ト、2−エチルヘキシルメタクリレ−ト、メチルアクリレ−ト、エチルアクリレ−ト、ブチルアクリレ−ト等が挙げられる。
【0012】
上記芳香族ビニル系単量体(i)、シアン化ビニル系単量体(ii)、アルキル(メタ)アクリレート系単量体(iii)の組成比率は、(i)66〜80重量%、(ii)5〜24重量%、(iii)0〜10重量%である事が必要である。この範囲を外れると本発明の目的とする樹脂組成物の耐衝撃性及びウエルド外観が劣るため好ましくない。
グラフト共重合体(B)のグラフト率については特に制限はないが、30〜150重量%であることが好ましい。
また、上記グラフト共重合体(B)を構成するアクリル酸エステル系ゴムの比率には特に制限はないが、10〜80重量%である事が好ましい。
【0013】
本発明における共重合体(C)を構成する芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。特にスチレンが好ましい。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。特にアクリロニトリルが好ましい。
アルキル(メタ)アクリレート系単量体としては、メチルメタクリレ−ト、2−エチルヘキシルメタクリレ−ト、メチルアクリレ−ト、エチルアクリレ−ト、ブチルアクリレ−ト等が挙げられる。特にメチルメタクリレ−トが好ましい。
上記芳香族ビニル系単量体(i)、シアン化ビニル系単量体(ii)、アルキル(メタ)アクリレート系単量体(iii)の組成比率は、(i)10〜50重量%、(ii)0〜10重量%、(iii)50〜90重量%である。
芳香族ビニル系単量体(i)が10重量%未満では流動性に劣り、50重量%を超えると屋外使用時の変色が大きくなるため好ましくない。シアン化ビニル系単量体(ii)の比率についてはその含有量が多くなるほど耐衝撃性は向上するが、屋外使用時の変色が大きくなるためその上限は10重量%である。アルキル(メタ)アクリレート系単量体(iii)が50重量%未満では屋外使用時の変色が大きくなり、90重量%を超えると流動性に劣るため好ましくない。
また、共重合体(C)の固有粘度(30℃、ジメチルホルムアミド)には特に制限はないが、0.2〜1.2である事が好ましい。
【0014】
本発明における共重合体(C)の重合方法に制限は無く、公知の乳化重合法、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法あるいはこれらの重合法を任意に組み合わせた方法を採用することができる。
【0015】
また、本発明においては、グラフト共重合体(A)とグラフト共重合体(B)の比率が1:1〜1:9の範囲である事が必要である。グラフト共重合体(A)の比率がこの範囲を超えると、表面外観が低下し、また、グラフト共重合体(A)の比率がこの範囲未満の場合、十分な衝撃強度は得られないため好ましくない。
【0016】
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、バンバリ−ミキサー、ロ−ルミル、二軸押出機等の公知の装置を用い溶融混練することによりペレット状にて得ることができる。また得られた樹脂組成物には必要に応じて従来公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、顔料、染料、充填剤、繊維強化剤等を適宜配合することが可能である。また、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイド等のエンジニアリングプラスチック等とのポリマーアロイとして使用することも可能である。
【0017】
以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。なお、実施例中にて示す部および%は重量に基づくものである。
【0018】
【参考例−1】
エチレン含有量 55重量%、ムーニー粘度(ML 1+4 125℃) 50、ヨウ素価 8のエチレン−プロピレン−エチリデンノルボルネンゴム
310重量部をn−ヘキサン 3500重量部及び二塩化エチレン 1700重量部に溶解し、スチレン 290重量部、アクリロニトリル 150重量部及び過酸化ベンゾイル
20重量部を加え、67℃、10時間窒素雰囲気中で重合した。重合液を大過剰のメタノールと接触させ、析出した沈殿物を分離し、グラフト共重合体(A)を得た。
【0019】
【参考例−2】
窒素置換したガラスリアクターに、純水150部、オレイン酸カリウム 1.0部、過硫酸カリウム0.3部を仕込み65℃に昇温した。その後、アクリル酸ブチル97.5部、アクリロニトリル
1部、アリルメタクリレート1.5部からなる混合モノマー溶液および純水20部、オレイン酸カリウム 1.0部からなる乳化剤水溶液を各々4時間に亘って連続添加した。その後3時間重合を継続し、重量平均粒子径0.07μm、ゲル含有量
85wt%のアクリル酸エステル系ゴムラテックス(L−1)を得た。
尚、重量平均粒径はサブミクロン粒度分布測定装置 N4Plus型(ベックマン・コールター株式会社製)を用い23℃雰囲気下で測定した。(以下参考例3〜5はすべて同様の方法で測定)。
【0020】
【参考例−3】
窒素置換したガラスリアクターに、純水150部、オレイン酸カリウム 1.0部、過硫酸カリウム0.3部を仕込み65℃に昇温した。その後、アクリル酸ブチル98.5部、アクリロニトリル
1部、アリルメタクリレート0.5部からなる混合モノマー溶液および純水20部、オレイン酸カリウム 1.0部からなる乳化剤水溶液を各々 4時間に亘って連続添加した。その後3時間重合を継続し、重量平均粒子径0.07μm、ゲル含有量
65wt%のアクリル酸エステル系ゴムラテックス(L−2)を得た。
【0021】
【参考例−4】
窒素置換したガラスリアクターに、純水150部、オレイン酸カリウム 1.0部、過硫酸カリウム0.3部を仕込み65℃に昇温した。その後、アクリル酸ブチル96部、アクリロニトリル
1部、アリルメタクリレート 3.0部からなる混合モノマー溶液および純水20部、オレイン酸カリウム 1.0部からなる乳化剤水溶液を各々4時間に亘って連続添加した。その後3時間重合を継続し、重量平均粒子径0.07μm、ゲル含有量
98wt%のアクリル酸エステル系ゴムラテックス(L−3)を得た。
【0022】
【参考例−5】
窒素置換したガラスリアクターに、純水150部、オレイン酸カリウム 0.4部、過硫酸カリウム0.3部を仕込み65℃に昇温した。その後、アクリル酸ブチル97.5部、アクリロニトリル
1部、アリルメタクリレート1.5部からなる混合モノマー溶液および純水20部、オレイン酸カリウム 1.6部からなる乳化剤水溶液を各々4時間に亘って連続添加した。その後3時間重合を継続し、重量平均粒子径0.19μm、ゲル含有量
87wt%のアクリル酸エステル系ゴムラテックス(L−4)を得た。
【0023】
【参考例−6】
窒素置換したガラスリアクターに、アクリル酸エステル系ゴムラテックス(L−1) 50部(固形分換算)と純水80部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.2部、無水ピロリン酸ナトリウム 0.1部および硫酸第1鉄
0.005部を添加した後、70℃に昇温した。その後、アクリロニトリル 10部、スチレン 40部、クメンハイドロパーオキサイド 0.3部の混合液およびオレイン酸カリウム塩
1.1部を含む乳化剤水溶液 20部を4時間に亘り連続添加した。その後、重合を3時間継続し、重合を終了した。その後、塩析・脱水・乾燥し、グラフト共重合体(B−1)を得た。
【0024】
【参考例−7〜9】
参考例−6において、アクリル酸エステル系ゴムラテックスを表1に示すように変更した以外は同様に製造し、グラフト共重合体
B−2〜4を得た。
【0025】
【参考例−10】
窒素置換したガラスリアクターに、アクリル酸エステル系ゴムラテックス(L−1) 50部(固形分換算)と純水80部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.2部、無水ピロリン酸ナトリウム 0.1部および硫酸第1鉄
0.005部を添加した後、70℃に昇温した。その後、アクリロニトリル 15部、スチレン 35部、クメンハイドロパーオキサイド 0.3部の混合液およびオレイン酸カリウム塩
1.1部を含む乳化剤水溶液 20部を4時間に亘り連続添加した。その後、重合を3時間継続し、重合を終了した。その後、塩析・脱水・乾燥し、グラフト共重合体(B−5)を得た。
【0026】
【参考例−11】
窒素置換したガラスリアクターに、アクリル酸エステル系ゴムラテックス(L−1) 50部(固形分換算)と純水80部、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート0.2部、無水ピロリン酸ナトリウム 0.1部および硫酸第1鉄
0.005部を添加した後、70℃に昇温した。その後、アクリロニトリル 2部、スチレン 48部、クメンハイドロパーオキサイド 0.3部の混合液およびオレイン酸カリウム塩
1.1部を含む乳化剤水溶液 20部を4時間に亘り連続添加した。その後、重合を3時間継続し、重合を終了した。その後、塩析・脱水・乾燥し、グラフト共重合体(B−6)を得た。
【0027】
[参考例−12]
窒素置換したガラスリアクターに、純水 130部および過硫酸カリウム 0.3部を仕込んだ後、65℃に昇温した。その後、メタクリル酸メチル70部、スチレン
30部およびt−ドデシルメルカプタン0.30部からなる混合モノマー溶液およびアルケニルコハク酸カリウム塩(花王製 ラテムルASK)1.0部を含む乳化剤水溶液 30部を各々4時間に亘って連続添加し、その後2時間重合を継続し、重合を終了した。その後、塩析・脱水・乾燥し、共重合体(C)を得た。
【0028】
[実施例、比較例]
表2に示す組成割合のグラフト共重合体(A)、グラフト共重合体(B)、共重合体(C)100部に対して、カーボン#45を0.5部混合した後、40mm二軸押出機を用いて240℃で溶融混合し、ペレットとした。その後、240℃に設定した射出成形機にてASTM試験片および成形品(150×90×3mm)を成形し、以下の方法にて耐衝撃性、光沢及びウエルド外観を評価した。結果を表2に示す。
【0029】
▲1▼耐衝撃性;ASTM D−256に準拠してノッチ付アイゾット衝撃強度を測定した。23℃、1/4インチ。単位:MPa。
▲2▼光沢;ASTM D 523−62(60°鏡面光沢度)に準拠して表面光沢を測定した。
▲3▼ウエルド外観 ;ウエルド部分の状態を目視で判定した。良好○、やや良好△、不良× とした。
【0030】
【表1】
Figure 2004285208
【0031】
【表2】
Figure 2004285208
【0032】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明により、耐衝撃性および加工性のバランスに優れ、且つ耐候性が良好な熱可塑性樹脂組成物を得ることができるものであり、耐候性の要求される特に車両外装用部品及び建築材料用部品として好適に使用することができる。

Claims (2)

  1. エチレン−プロピレン系ゴムに、芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル系単量体を重合してなるエチレン−プロピレン系ゴムグラフト共重合体(A)10〜40重量部と、
    重量平均粒子径0.03〜0.15μmで、トルエン溶媒で測定したゲル含有量が75〜95重量%のアクリル酸エステル系ゴムに芳香族ビニル系単量体66〜80重量%、シアン化ビニル系単量体5〜24重量%、アルキル(メタ)アクリレート系単量体0〜10重量%重合してなるアクリル酸エステル系ゴムグラフト共重合体(B)10〜50重量部と、
    芳香族ビニル系単量体10〜50重量%、シアン化ビニル系単量体0〜10重量%、アルキル(メタ)アクリレート系単量体50〜90重量%を重合してなる共重合体(C)80〜20重量部〔成分(A)、(B)、(C)の合計100重量部〕からなる熱可塑性樹脂組成物であって、
    該熱可塑性樹脂組成物中のグラフト共重合体(A)とグラフト共重合体(B)の比率が1:1〜1:9の範囲であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物を成型して得られる車両外装用部品及び建築材料用部品。
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