JP2004284903A - 高純度炭酸亜鉛の製造方法 - Google Patents

高純度炭酸亜鉛の製造方法 Download PDF

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弘剛 下地
Takashi Koe
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Abstract

【課題】Zn含有原料中のF濃度の低下に対応して炭酸亜鉛の製造工程を簡略化し、さらに、製造工程における残渣等の発生物の分別回収を可能とし、そのリサイクルや廃棄処分を容易かつ的確に行うことができる手段を提供すること。
【解決手段】炭酸アンモニウム溶解法によってZn含有原料から高純度の炭酸亜鉛を晶出する高純度炭酸亜鉛の製造方法において、Zn含有原料を水洗浄してアルカリ、ハロゲン類を溶解除去し、水洗浄したZn含有原料をNHOH及び(NHCO水溶液によって溶解し、得られた溶解液に金属Znを添加しイオン置換反応によって溶解液中の不純物重金属成分を析出させて高純度亜鉛精製液を得た後に、脱フッ素処理を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製鉄所等で発生するZn含有ダストから炭酸アンモニウム溶解法により、顔料・医療品等に供せられる酸化亜鉛の原料や、電気亜鉛メッキ用Zn素材として使用される高純度の塩基性炭酸亜鉛(本明細書では単に「炭酸亜鉛」という。)を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製鉄所等で発生するZn含有ダストは、アルカリ、ハロゲン及び重金属類など不純物を多く含み、そのため高純度の炭酸亜鉛を製造するためには、これら不純物の除去が重要である。
【0003】
たとえば、特許文献1には、Zn含有原料を直接NHOH及び(NHCO水溶液に溶解し、Znとともに僅かに溶出したFe、Pb等の不純物重金属成分を除去した液を加熱してアンモニアを気化させる湿式化学プロセスによって高純度の炭酸亜鉛を製造する方法が開示されている。
【0004】
しかし、特許文献1に開示されている方法では、Fe、Pb等の不純物重金属成分以外の溶出成分、すなわちアルカリ、ハロゲン類の除去技術が考慮されていない。一般に、アルカリ、ハロゲン類を含む原料処理において、処理前に水洗いしてこれら成分を除去することが行われているが、この水洗いによって、アルカリ、ハロゲン類の大部分は除去されるにしても、ハロゲン類中のFの除去は十分ではない。ハロゲン類中のFは、炭酸亜鉛の結晶と共析・濃縮して、炭酸亜鉛の純度を低下させるばかりではなく、炭酸亜鉛製品の特定用途に悪影響を及ぼすことになる。
【0005】
そこで、本願出願人は、先に特許文献2において、Zn含有原料を水洗浄してアルカリ、ハロゲン類を溶解除去した後に、脱フッ素処理を行う高純度炭酸亜鉛の製造方法を提示した。
【0006】
この方法は、F濃度が3質量%以上の高F濃度原料から、F濃度が0.01質量%レベルの高純度炭酸亜鉛を製造可能とするため、F除去率が最低85%以上となるようにF除去能力を強化したものである。そのために、Zn含有原料を水洗浄したのちの洗浄残渣をNHOH水溶液で溶解(第一溶解工程)し、得られた溶解液にCa(OH)を添加してフッ素化合物を析出させることによって脱フッ素処理を行い、脱フッ素処理後、フッ素化合物を析出させたZnのNHOH溶解液にCO成分を付加して固形物中の残留Znをアンモニウム錯塩として溶解(第二溶解工程)させるようにしている。そして、その溶液に金属Znを添加しイオン置換反応によって溶解液中の不純物重金属成分を析出させて高純度亜鉛精製液を得るようにしている。
【0007】
このように、特許文献2で提示した方法では、F除去能力を強化するため、溶解工程を二段階とし、脱フッ素処理を第一溶解工程と第二溶解工程との間で行うようにしていた。そのため工程が複雑になるとともに、残渣等の発生物の分別回収が行い難いという問題が残されていた。とくに、第二溶解工程後に行われる固液分離の残渣にはFe,Pb,Ca,F等の多数の不純物成分が含まれているので、そのリサイクルは困難であり、廃棄物としての処理にも相当の作業負荷を要していた。
【0008】
さらに、近年、Fの溶出規制強化によって製鉄所では製鋼工程での副材のFレス化が進み、ダスト中のF濃度は低下基調(例えば脱Zn還元炉からのダスト中のF濃度は3→1質量%)にあることから、特許文献2で提示した方法では、F除去能力が過剰となってきている。
【0009】
【特許文献1】
特公平2−35693号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2002−308621号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、Zn含有原料中のF濃度の低下に対応して炭酸亜鉛の製造工程を簡略化し、さらに、製造工程における残渣等の発生物の分別回収を可能とし、そのリサイクルや廃棄処分を容易かつ的確に行うことができる手段を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、炭酸アンモニウム溶解法によってZn含有原料から高純度の炭酸亜鉛を晶出する高純度炭酸亜鉛の製造方法において、Zn含有原料を水洗浄してアルカリ、ハロゲン類を溶解除去し、水洗浄したZn含有原料をNHOH及び(NHCO水溶液によって溶解し、得られた溶解液に金属Znを添加しイオン置換反応によって溶解液中の不純物重金属成分を析出させて高純度亜鉛精製液を得た後に、脱フッ素処理を行うことを特徴とする。
【0013】
上述のとおり、Zn含有原料中のF濃度は低下基調にあるが、アルカリ、Cl濃度には殆ど変化が無いため(例えば脱Zn還元炉ダスト中のトータル濃度は15〜20質量%)、先ず、水洗いによって、水溶性のアルカリ、ハロゲン類を水洗除去する。洗浄水としては、上水、純水のほか、プロセス発生水等も利用可能で、状況に応じた選択が可能である。
【0014】
一方、Zn含有原料中のF濃度は低下していることから、F除去率は以前の85%に比べ、50〜80%程度で良くなってきている。本発明は、F除去率の低下が許容されることに着目し、F除去工程を始めとした製造工程を最適化したものである。すなわち、上記特許文献2に提示した方法では、85%以上の高いF除去率を達成するために、水洗浄後のZn含有原料をNHOH水溶液で溶解(第一溶解工程)して脱フッ素処理を行い、脱フッ素処理後、フッ素化合物を析出させたZnのNHOH溶解液にCO成分を付加して固形物中の残留Znを溶解(第二溶解工程)するという二段階の溶解工程を採用していたが、本発明では、50〜80%程度のF除去率は、洗浄後のZn含有原料をNHOH及び(NHCO水溶液で溶解しても達成可能であるとの知見から、洗浄後のZn含有原料の溶解をNHOH及び(NHCO水溶液で行い、得られた溶解液に金属Znを添加してイオン置換反応によって溶解液中の不純物重金属成分を析出させて除去した後に、その高純度亜鉛精製液に対して直接、脱フッ素処理を行うようにした。これによって、Zn含有原料の溶解工程を一回にすることができ、製造工程が簡略化されるだけでなく、製造工程における残渣等の発生物の分別回収を容易かつ的確に行うことができるようになる。
【0015】
脱フッ素処理自体には、上記特許文献2と同様に、次式(I)の反応によって難溶性フッ化カルシウムを沈澱分離する消石灰沈澱法が適用される。
【0016】
Ca2+ + 2F → CaF↓ (I)
脱F後、炭酸亜鉛を晶出させ、さらにその後、炭酸アンモニウム溶液中のZnが炭酸亜鉛として晶出する時、晶析する炭酸亜鉛中に次式で示されるFの晶析混入率が低い性質を利用した炭酸亜鉛の再溶解・再晶析法が適用される。
【0017】
【数1】
Figure 2004284903
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を実施例によって説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施例に係るプロセスの全体構成図であり、不純物の多いZn含有原料から不純物の少ない高濃度のZn含有溶液とし、これを晶析して炭酸亜鉛を得る第一ステップと、この第一ステップによって得られた炭酸亜鉛ケーキを再溶解・再晶析して高純度の炭酸亜鉛結晶とする第二ステップを示している。
【0020】
表1は原料として使用したZn含有ダストとこれを水洗浄して得られた洗浄ケーキの化学成分例を、表2は図1に示す第一ステップの各工程における発生物の化学成分例を、表3は図1に示す第二ステップで再溶解・再晶析して得られた炭酸亜鉛結晶の化学成分例を示している。
【0021】
【表1】
Figure 2004284903
【表2】
Figure 2004284903
【表3】
Figure 2004284903
以下、図1に示す各工程の詳細を説明する。
【0022】
▲1▼洗浄工程
この工程は使用原料を水洗浄して水溶性不純物を溶解除去するための洗浄工程であり、ここでは原料として表1に示す製鉄所発生ダストを再処理して得られた不純物含有量の多いZn含有ダストを使用した。
【0023】
このダストを、水対ダスト比9、洗浄水温度90℃、洗浄時間60分の温水洗浄を2回実施し、固液分離後、さらに固形分重量の1.5倍水量でケーキ洗浄を行なった後の洗浄結果を表1に示した。
【0024】
同表に見られるごとく、この洗浄工程において原料中の水溶性成分であるアルカリ・ハロゲン類のうちNa、K、Clが大きく洗浄除去されているが、Fは除去されていない。
【0025】
なお、この実施例では表1に示す原料例に合わせて上述の洗浄条件を用いたが、原料の組成に応じて、水対ダスト比、洗浄水温度、洗浄時間、洗浄回数、ケーキ洗浄水量を選択できる。
【0026】
▲2▼溶解工程
この工程は、原料中の金属成分をNHOH及び(NHCO水溶液で溶解する溶解工程である。
【0027】
前記▲1▼洗浄工程で得た洗浄ケーキ(水洗浄後のZn含有ダスト)を、NH8.2%、CO5.7%の溶媒でスラリー11%、液温50℃、撹拌30分で溶解した結果を表2に示す。
【0028】
洗浄ケーキ中のZnは、次式(II)に示すように炭酸アンミン錯体として溶解する。
【0029】
ZnO + 2NHOH + (NHCO → [Zn(NH]CO + 3HO (II)
この溶解工程によるZn及びFの溶解率はそれぞれ凡そ92%及び60%であり、溶解ろ液中濃度はそれぞれ53,000及び<900mg/Lであった。
【0030】
なお、この実施例では、表1に示す原料例に合わせて上述の溶解条件を用いたが、原料の組成に応じて、溶媒のNH、CO濃度、スラリー濃度、液温、時間を選択できる。
【0031】
また、溶媒の調製方法は、NH源として8%以上のNHOHを、CO源として(NHCOやCOガスを用いれば良く、▲5▼晶析工程および▲7▼再晶析工程で回収したNH、COを含む蒸気凝縮液も利用可能である。
【0032】
▲3▼精製工程
前記▲2▼溶解工程により、Zn含有ダスト中のFeやPbのような不純物重金属成分もまたZnと同じように炭酸アンミン錯体として溶解する。この工程は、このZnよりも高い標準電極電位の重金属成分を含む溶解ろ液に金属Znを添加して、次式(III)のイオン置換反応によって溶解液中の重金属成分を析出させる精製工程である。
【0033】
2+ + Zn → M↓ + Zn2+ (III)
実施例として、前記▲2▼溶解工程の溶解ろ液に、溶解液中不純物重金属(Fe及びPb)モル量の60倍モル量の金属Znを添加し、精製温度50℃、精製時間120分で精製処理を実施した結果を同じく表2に示す。この結果、溶解液中不純物重金属は殆ど除去され、一方Zn濃度は重金属との置換反応によるZn溶解と過剰溶媒の溶解反応により60,500mg/Lまで上昇した。
【0034】
なお、この実施例では、添加金属Zn量は不純物重金属モル量の60倍としたが、イオン置換反応は液中に金属Znが存在する限り進行するので、溶解液中の重金属含有量の許容量に応じて、金属Zn添加量、処理時間もしくは処理回数を選択できる。
【0035】
▲4▼F除去工程
この工程は、前記▲3▼精製工程で得た精製ろ液にCa(OH)を添加して溶解しているFイオンをCaFとして沈降せしめるF除去工程である。
【0036】
精製ろ液中のFとモル濃度比でF:Ca(OH)=1:2、反応温度50℃、反応時間60分でのF除去処理結果を同じく表2に示す。この結果、溶解液のF除去率は凡そ50%で、脱Fろ液中濃度は500±50mg/Lまで低下した。
【0037】
なお、この実施例では、前記精製ろ液に合わせて上述のF除去条件を用いたが、精製ろ液中のF濃度に応じてF:Ca(OH)モル濃度比、反応温度、反応時間を選択できる。
【0038】
▲5▼晶析工程
この工程は、前記▲4▼F除去工程で得た脱Fろ液を蒸気によりNHを分離・揮発させて、炭酸亜鉛結晶を晶出させる晶析工程である。
【0039】
実施例として、NH揮発後の液中Zn濃度が50mg/L以下となるまで蒸気を吹き込んで得られた第一ステップの炭酸亜鉛結晶を付着水量の等倍量以上の純水を使用して付着水を洗浄除去した結晶の成分例を同じく表2に示す。この第一ステップで得られた炭酸亜鉛中F濃度は0.09質量%であった。この炭酸亜鉛結晶の品位はF含有量を除いてほぼ高品位と言える。すなわち、F含有量がこのレベルを許容する炭酸亜鉛製品ならば第一ステップまでの炭酸亜鉛製造工程で良いこととなる。
【0040】
しかしながら、F含有量がより低い高品位炭酸亜鉛を目的とするためには、更なる精製が必要である。
【0041】
▲6▼再溶解工程
低Fで高品位炭酸亜鉛を得るための第二ステップにおけるこの工程は、第一ステップで得られた高濃度F炭酸亜鉛から、先に述べたF晶出混入率が小さいことを利用した、低濃度Fの炭酸亜鉛を得るための再溶解工程である。
【0042】
第一ステップで得られた高濃度F炭酸亜鉛を、前記▲2▼溶解工程と同様の考え方でNH8.2%、CO5.7%溶媒条件と、液中Zn濃度目標60,000mg/L、溶解温度50℃、溶解時間30分として再溶解した。得られた再溶解液中のZn及びF濃度はそれぞれ58,000及び90mg/Lであった。
【0043】
なお、再溶解における溶媒条件及びZn濃度目標は、原料の溶解条件と同じにすることが望ましい。
【0044】
また、溶媒の調製方法は、▲2▼溶解工程と同じく、NH源として8%以上のNHOHを、CO源として(NHCOやCOガスを用いれば良く、▲5▼晶析工程および▲7▼再晶工程で回収したNH、COを含む蒸気凝縮液も利用可能である。
【0045】
▲7▼再晶析工程
この工程は、前記▲6▼再溶解工程で得られた再溶解ろ液から、低F濃度高品位炭酸亜鉛結晶を晶出させる再晶析工程である。
【0046】
第一ステップの▲5▼晶析工程と同様の晶析操作により得られた第二ステップでの晶出炭酸亜鉛を付着水量の等倍量以上の純水を使用して付着水を洗浄除去した高品位炭酸亜鉛結晶の成分例を表3に示す。この結果、同表に見られるように、第二ステップまでのプロセスにより、不純物の多いZn含有ダストからFを始めとしたアルカリ、ハロゲン類総量が0.02質量%以下、かつFe、Pbフリーの高純度炭酸亜鉛を製造することが可能である。
【0047】
なお、▲5▼及び▲7▼工程からの晶析結晶は、別のX線回折調査により、いずれも塩基性炭酸亜鉛(結晶組成:Zn(CO(OH))であることが確認されている。
【0048】
また、各工程における残渣処理については、▲2▼溶解工程及び▲3▼精製工程で発生するFe−Pb系残渣は、それがFeリッチの場合は原料発生元へ鉄源としてリサイクルされ、Pbリッチの場合は外部委託処理に供されPb製錬原料等として適正処理される。また、▲4▼F除去工程で発生するCa−F系残渣は、外部委託処理に供され適正処理される。このように本発明では、Fe−Pb系残渣とCa−F系残渣とを分別して回収することができるので、残渣処理またはリサイクルのための作業負荷を軽減することができる。
【0049】
図2は、本発明に係る製造方法を実施する製造プラントの構成図例である。同図において、1は主反応槽、2はろ液受槽、3は遠心分離器、4は晶析槽、5はシーブトレイ、6はスラリー受槽、7a,7b,7cはエアダイヤフラムポンプ、8a,8bは油圧ダイヤフラムポンプである。
【0050】
図示の製造プラントでは、主反応槽1で前記▲1▼洗浄工程から▲4▼F除去工程までを行うようにしており、そのため前記各工程毎に遠心分離機3で固液分離を行う。遠心分離機3からのろ液は、ろ液受槽2に貯められる。主反応槽1、ろ液受槽2及び遠心分離機3間の溶解液やろ液の移送はエアダイヤフラムポンプ7aによって行う。主反応槽1、ろ液受槽2及び遠心分離機3は使用終了毎に清掃し、かつ工程毎にろ布を交換することで前工程からの汚染を防止している。
【0051】
F除去処理後、最終的にろ液受槽2に貯められた脱Fろ液をエアダイヤフラムポンプ7bによって晶析槽4へ移送し、油圧ダイヤフラムポンプ8aによって蒸気を吹き込んでNHを分離・揮発させ、炭酸亜鉛結晶を得る。晶析槽4のみで炭酸亜鉛結晶を得ることができるが、NHの回収効率を上げたい時などはシーブトレイ5を併せて使用することができる。この際、晶析槽4からシーブトレイ5へのNHの移送は油圧ダイヤフラムポンプ8bによって行い、シーブトレイ5からのスラリーはスラリー受槽6に貯められる。
【0052】
【発明の効果】
1. Fe−Pb系残渣とCa−F系残渣の分別回収が可能であるので、その残渣の性状により鉄あるいは鉛原料としてのリサイクルが可能であり、廃棄処分する際も、その処理の作業負荷が軽減される。
【0053】
2. 炭酸亜鉛の製造工程が簡略化され、残渣のリサイクルが可能であるので、炭酸亜鉛の製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るプロセスの全体構成図である。
【図2】本発明に係る製造方法を実施する製造プラントの構成図である。
【符号の説明】
1 主反応槽
2 ろ液受槽
3 遠心分離器
4 晶析槽
5 シーブトレイ
6 スラリー受槽
7a,7b,7c エアダイヤフラムポンプ
8a,8b 油圧ダイヤフラムポンプ

Claims (3)

  1. 炭酸アンモニウム溶解法によってZn含有原料から高純度の炭酸亜鉛を晶出する高純度炭酸亜鉛の製造方法において、Zn含有原料を水洗浄してアルカリ、ハロゲン類を溶解除去し、水洗浄したZn含有原料をNHOH及び(NHCO水溶液によって溶解し、得られた溶解液に金属Znを添加しイオン置換反応によって溶解液中の不純物重金属成分を析出させて高純度亜鉛精製液を得た後に、脱フッ素処理を行う高純度炭酸亜鉛の製造方法。
  2. 脱フッ素処理が、不純物重金属成分を除去したのちの前記高純度亜鉛精製液にCa(OH)を添加してフッ素化合物を析出せしめる請求項1に記載の高純度炭酸亜鉛の製造方法。
  3. 脱フッ素処理後、得られた炭酸亜鉛をNHOH及び(NHCO水溶液によって再溶解し、その溶解液から炭酸亜鉛を再晶析させる請求項1または2に記載の高純度炭酸亜鉛の製造方法。
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