JP2004284514A - エンジンの冷却ファン取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラジエータの剛性を確保すると共に、車両前部の剛性を向上させるエンジンの冷却ファン取付構造を提供する。
【解決手段】左右両端に冷却水タンク1a、1aを備えたラジエータ1の左半分の後面を覆うように配置されるファンシュラウド2を、ラジエータ1には固定せず、その上部に設けた上側ブラケット15を介してアッパメンバ3に取付けると共に、下部に設けた下側ブラケット17を介してロアメンバ4に取付けるので、ラジエータ1の剛性を確保すると共に、車両前部の剛性を向上できる。また、上側ブラケット15は段部15aを有するのでファンシュラウド2をアッパメンバ3及びロアメンバ4より前側に配置でき、エンジンとファンシュラウド2との間に空間を設けることができる。さらに、ラジエータ1はブラケットを介して車両側方の車体メンバに取付けられるので、車体に強固に支持される。
【選択図】 図1
【解決手段】左右両端に冷却水タンク1a、1aを備えたラジエータ1の左半分の後面を覆うように配置されるファンシュラウド2を、ラジエータ1には固定せず、その上部に設けた上側ブラケット15を介してアッパメンバ3に取付けると共に、下部に設けた下側ブラケット17を介してロアメンバ4に取付けるので、ラジエータ1の剛性を確保すると共に、車両前部の剛性を向上できる。また、上側ブラケット15は段部15aを有するのでファンシュラウド2をアッパメンバ3及びロアメンバ4より前側に配置でき、エンジンとファンシュラウド2との間に空間を設けることができる。さらに、ラジエータ1はブラケットを介して車両側方の車体メンバに取付けられるので、車体に強固に支持される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの冷却ファン取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエンジンの冷却ファン取付構造を図4に基いて説明する。
図4に示すように、ラジエータ50の上下端には、冷却水タンク50a、50aがそれぞれ備えられ、上部の冷却水タンク50aの左右端には、ファンシュラウド51固定用の取付フランジ50b、50bがそれぞれ上方に突設されており、さらに、下部の冷却水タンク50aの中央には、ファンシュラウド51固定用の取付フランジ50cがファンシュラウド51側に突設されている。
また、ラジエータ50には、上部の冷却水タンク50aの上面の左右端から、車体メンバの図示しないアッパメンバと固定するためのボス部52、52がそれぞれ上方に突設されており、同様に下部の冷却水タンク50aの下面の左右端からも、車体メンバの図示しないロアメンバと固定するためのボス部52、52がそれぞれ下方に突設されている。
【0003】
また、ファンシュラウド51には、ラジエータ50の冷却水タンク50a、50aに設けた取付フランジ50b、50cと対応する位置に、各取付フランジ50b、50cに取付けるブラケット51aが上部に2個、下部に1個突設されている。
そして、ラジエータ50の後方にファンシュラウド51を配置して、ファンシュラウド51に設けた各ブラケット51aを、ラジエータ50の取付フランジ50b、50cにそれぞれ当接すると共に、取付ボルト53で固定する。
さらに、ファンシュラウド51が固定されたラジエータ50は、ラジエータ50の各冷却水タンク50aに設けた各ボス部52を、各マウント部材54を介して、車体メンバであるアッパメンバ及びロアメンバに支持されている。
【0004】
一方、冷却水タンクが左右両端に備えられた横長のラジエータにファンシュラウドを支持する支持構造として、例えば、特許文献1には、左右端にインレットタンク及びアウトレットタンクを設けたラジエータを、インレットタンク及びアウトレットタンクのそれぞれの上下端部に設けた突部とマウント部材を介してシュラウドアッパメンバ及びシュラウドロアメンバに弾性支持すると共に、ファンシュラウドは、その上端内方位置をラジエータの上側コアレインフォースメントに、また、外方端部上下位置をラジエータのアウトレットタンクの後面に、それぞれボルトで固定することが記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、ラジエータの上端及下端に、車幅方向に延びるアッパコアフレーム、ロアコアフレームを備え、アッパコアフレームは、車体フレームとしてのシュラウドアッパに取付ブラケットを介して固定支持され、一方、ロアコアフレームは、その下部にシュラウドロアが一体的に取付られ車体に支持されると共に、ファンを収納するファンハウジングの取付アームは、レフトアームの先端の係止片を、インレットタンクの後面に設けたファンマウント部材の係止孔に相対移動可能に挿入し、また、ライトアームは、アウトレットタンクの後面に移動不能に固定することが記載されている。
【0006】
また、ファンシュラウドを車体側に固定する技術として、例えば、特許文献3には、樹脂成形品からなるファンシュラウド本体の上側構造部下部の左右両端部に、車体前後方向に向けて取付フランジを形成して、これらの取付フランジを左右2本のフロントサイドメンバに固定することにより、ファンシュラウド本体を車体に固定することが記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−365925号公報
【特許文献2】
実開平3−71125号公報
【特許文献3】
特開2001−82146号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のラジエータは、その上下端に位置する冷却水タンクに設けた取付フランジにファンシュラウドが取り付けられ、ファンシュラウドが固定されたラジエータを、上下の冷却水タンクに設けたボス部を介して、車体メンバのアッパメンバ及びロアメンバに支持している。
【0009】
しかし、冷却性能向上のために、冷却水タンクが左右両端に配置されるラジエータの場合には、このラジエータに直接ファンシュラウドを取付けると、ラジエータに作用する荷重が増大し、ラジエータ自身の剛性が不足し、ラジエータが破損する虞がある。
【0010】
また、特許文献1及び2の発明は、左右両端に冷却水タンクが配置されるラジエータの取付構造に関するものであるが、いずれの発明も、ファンシュラウドをラジエータに固定して、このファンシュラウドが固定されたラジエータを、車体側のアッパメンバ及びロアメンバに固定しており、前述した通り、ラジエータにファンシュラウドを固定し、ファンシュラウドが固定されたラジエータを車体側に固定すると、ラジエータに作用する荷重が増大し、ラジエータが破損する虞がある。また、いずれの発明も、ラジエータのコア部の上下側に、ファンシュラウドを取付けるための補強部材を車両幅方向に配設しており、車両部材が増加し、コストが高くなる虞がある。
【0011】
さらに、特許文献3の発明では、ファンシュラウド本体は、その上部構造物下部の左右両端に設けた取付フランジを介して、車体のフロントサイドメンバに固定されているが、ファンシュラウド本体は樹脂成形品からなり、その左右両端の各1箇所だけで、フロントサイドメンバに固定されているので、その支持剛性が低く、所望した車両剛性を得ることができない虞がある。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ラジエータの剛性を確保すると共に、車両前部の剛性を向上させるエンジンの冷却ファン取付構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明は、車両の前方に冷却ファンを備えたファンシュラウドとラジエータとを前後に重ねて配設し、前記ラジエータを車体メンバに支持させたエンジンの冷却ファン取付構造において、前記ファンシュラウドの上部に上側ブラケットを設けると共に下部に下側ブラケットを設け、前記上側ブラケットをアッパメンバに取付けると共に前記下側ブラケットをロアメンバに取付け、前記ファンシュラウドで前記アッパメンバと前記ロアメンバとを連結したことを特徴とするものである。
このように構成することにより、ファンシュラウドをラジエータに固定せず、アッパメンバ及びロアメンバに固定したので、ラジエータの剛性を確保できると共に、アッパメンバとロアメンバとの間をファンシュラウドで連結したので、車両前部の剛性を向上させることができる。
【0014】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明において、前記ラジエータは、両側に一対の冷却水タンクを備えることを特徴とするものである。
このように構成することにより、両側に冷却水タンクを備えるクロスフロータイプのラジエータに、ファンシュラウド取付用の補強部材を取付ける必要がなく、しかも、ラジエータ本体にも補強部材を取付けないので、ラジエータ本体を傷付けることもなく、ファンシュラウドをラジエータの後方に取り付けることができる。
【0015】
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記上側ブラケットは段部を備え、該段部を介して前記ファンシュラウドを前記アッパメンバ又はロアメンバより前側に配設したことを特徴とするものである。
このように構成することにより、ファンシュラウドをエンジンルーム前側に配設することができるので、エンジンとファンシュラウドとの間に空間を設けることができる。
【0016】
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれかに記載した発明において、前記ラジエータは、前記冷却タンクに設けられたブラケットを介して、車両側方の車体メンバに取付けられることを特徴とするものである。
このように構成することにより、クロスフロータイプのラジエータに補強部材を取付けることなく、ラジエータを車体メンバに支持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造を図1〜図3に基いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造は、図1及び図2に示すように、冷却水タンク1a、1aを左右両端に備えたクロスフロータイプのラジエータ1と、冷却ファン2bを収容するファンシュラウド2とを、車体メンバへ取付ける取付構造に関するものである。
【0018】
車体メンバは、図1〜図3に示すように、車両前部の上下に車両幅方向に延在するアッパメンバ3及びロアメンバ4と、車両前部の両側に上下方向に延在するラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5とから構成され、これらのメンバ3〜6によりエンジンルーム前部が区画されている。そして、この区画された内部に、ラジエータ1及びファンシュラウド2が配置されることになる。
アッパメンバ3のエンジンルーム側の側面を前方に突出させて段部を形成し、この段部に沿うように、エンジンルームのやや左側で所定の間隔を設けて、アッパメンバ3に後述するファンシュラウド2から延設された上側ブラケット15、15の取付部15b、15bを取付ける2個のアッパメンバ側ブラケット7、7が、下方に向けて溶着されている。このアッパメンバ側ブラケット7は、板状で略L字状に形成され、ファンシュラウド2の上側ブラケット15を取付ける取付部7aが、略垂直方向に延在すると共に、この取付部7aには、取付ボルト8が挿通する挿通孔7bが形成されている。
【0019】
ロアメンバ4の前方側に上方に突出する凸部を形成し、この凸部の上面にラジエータ1が支持されると共にエンジンルーム側の側面に、エンジンルームのやや左側で所定の間隔を設けて、後述するファンシュラウド2から延設された下側ブラケット17、17の取付部17a、17aを取付ける2個のロアメンバ側ブラケット9、9が、上方に向けて溶着されている。このロアメンバ側ブラケット9は、板状で略L字状に形成され、ファンシュラウド2の下側ブラケット17を取付ける取付部9aが、略水平方向に延在すると共に、この取付部9aには、取付ボルト10が挿通する挿通孔9bが形成されている。
また、ロアメンバ4の左右両端の上面には、後述するラジエータ1の左右両端に位置する冷却水タンク1a、1aの下面から下方に突設するロアボス19’、19’が係合する係合孔4a、4aがそれぞれ形成されている。
【0020】
エンジンルーム前部の両側を上下に延在するラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5のそれぞれには、その下方で内側端からラジエータ1を連結するブラケット11、11が内方に向かって突設されている。このブラケット11は、略U字状であって、前後板には、ラジエータ1と連結する取付ボルト12が挿通する挿通孔11aが貫通している。
【0021】
ラジエータ1は、図1〜図3に示すように、横長で、左右両端に冷却水タンク1a、1aをそれぞれ備えている。これらの冷却水タンク1a、1aの上面には、ラジエータサポートメンバライト6又はラジエータサポートメンバレフト5のいずれかと、ブラケット13、13を介して連結されるアッパボス19、19が上方に突設されている。また、ブラケット13は、板状であって、一端にラジエータサポートメンバライト6又はラジエータサポートメンバレフト5のいずれかとボルト連結する取付部13aと、他端にアッパボス19と連結する取付部13bとを備えており、一端の取付部13aには、取付ボルト16が挿通する挿通孔13a’が形成されると共に、他端の取付部13bには、アッパボス19が挿通する挿通孔13b’が形成されている。
また、左右の冷却水タンク1a、1aの下端部1c、1cには、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5のそれぞれから延設したブラケット11、11が取付けられ、このブラケット11、11に取付ボルト12、12が挿通する挿通孔11a、11aが形成されている。
さらに、左右の冷却水タンク1a、1aの下面には、ロアメンバ4に形成した係合孔4a、4aに挿通するロアボス19’、19’が下方に突設されている。
【0022】
ファンシュラウド2は、図1及び図2に示すように、略矩形状に形成され、中央部に冷却ファン2bを収容する略円形のファン収容部2aが形成されている。このファン収容部2aには、3個の略扇状の開口2cが形成されている。また、ファンシュラウド2の上端には、アッパメンバ3と固定される上側ブラケット15、15が、所定の間隔をあけて上方に延設されている。また、ファンシュラウド2の下端には、ロアメンバ4と固定される下側ブラケット17、17が、所定の間隔をあけて下方に延設されている。
【0023】
上側ブラケット15は、図3に示すように、板状であって、ファンシュラウド2の上端から上方に延設しその上端から後方に屈曲して段部15aを形成し、この段部15aの後端から上方に屈曲してアッパメンバ3との取付部15bが形成されている。この取付部15bには、アッパメンバ3と連結される取付ボルト8が挿通する挿通孔15cが形成されている。
下側ブラケット17は、図3に示すように、板状であって、ファンシュラウド2の下端から下方に延設し、その下端から後方に屈曲してロアメンバ4との取付部17aが形成されている。この取付部17aの下面には、ロアメンバ4と連結される取付ボルト10が溶着されている。
【0024】
そして、図1及び図2に示すように、ラジエータ1は、左方の冷却水タンク1aの上面に設けたアッパボス19を、マウント部材14を介してブラケット13の一方の取付部13bの挿通孔13b’に挿通して固定する。この場合、ブラケット13の他方の取付部13aは、挿通孔13a’に取付ボルト16を挿通しラジエータサポートメンバレフト5に固定する。また、右方の冷却水タンク1aの上面に設けたアッパボス19も、マウント部材14を介してブラケット13の一方の取付部13bの挿通孔13b’に挿通して固定する。この場合、ブラケット13の他方の取付部13aは、挿通孔13a’に取付ボルト16を挿通しラジエータサポートメンバライト6に固定する。
さらに、ラジエータ1は、その下方両端部1c、1cの下面から突設したロアボス19’、19’を、マウント部材14’、14’を介してロアメンバ4の係合孔4a、4aに挿通すると共に、下方両端部1c、1cを、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5のそれぞれから延設したブラケット11、11で挟持し、それぞれに設けた挿通孔1b、11aに取付ボルト12、12を挿通して、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5に固定する。
【0025】
次に、図1及び図2に示すように、ファンシュラウド2は、ラジエータ1の左側略半分の後面を覆うように、アッパメンバ3及びロアメンバ4に取付けられる。この場合、ファンシュラウド2から延設した上側ブラケット15、15の取付部15b、15bを、アッパメンバ3から延設したアッパメンバ側ブラケット7、7の取付部7a、7aに当接させると共に、それぞれに設けた挿通孔15c、7bに取付ボルト8、8を挿通して、ファンシュラウド2をアッパメンバ3に固定する。
また、ファンシュラウド2から延設した下側ブラケット17、17の取付部17a、17aに溶着された取付ボルト10、10を、ロアメンバ4から延設したロアメンバ側ブラケット9、9の取付部9a、9aの挿通孔9b、9bに挿通して、ナット18、18で締付けて、ファンシュラウド2をロアメンバ4に固定する。
さらに、図3に示すように、ロアメンバ4をアッパメンバ3より前方に配設し、下側のラジエータ1取付箇所を上側のラジエータ1取付箇所より前方に設けると共に下側のファンシュラウド2取付箇所を上側のファンシュラウド2取付箇所より前方に設け、上側のラジエータ1取付箇所と上側のファンシュラウド2取付箇所とが側面視で上下に一列に配設され、下側のラジエータ1取付箇所を下側のファンシュラウド2取付箇所の前方に配設している。
このようにファンシュラウド2をアッパメンバ3及びロアメンバ4に取付けると、ファンシュラウド2から延設した上側ブラケット15が、段部15aを前方に延出させて上側ブラケット取付部15bよりファンシュラウド溶着部15dをエンジンルーム前側に配設するために、ファンシュラウド2はエンジンルーム内でアッパメンバ3及びロアメンバ4の後縁よりも前側に配置されることになる。
【0026】
以上説明したように、本発明のエンジンの冷却ファン取付構造によれば、ファンシュラウド2を、ラジエータ1には固定せず、ファンシュラウド2の上端から延設した上側ブラケット15、及び下端から延設した下側ブラケット17を介して、アッパメンバ3及びロアメンバ4の各ブラケット7、9に固定したので、ラジエータ1の剛性を確保できると共に、車両前部の剛性を向上できる。また、上側ブラケット15は、段部15aを有するので、ファンシュラウド2をエンジンルーム内でアッパメンバ3及びロアメンバ4の後縁より前側に配置でき、エンジンとファンシュラウド2との間に空間を設けることができる。さらに、ラジエータ1は、左右両端の冷却水タンク1a、1aの上部が、各ブラケット13、13を介して、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5に固定されると共に、冷却水タンク1a、1aの下部が、各ブラケット11、11を介して、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5と固定され、さらに、冷却水タンク1a、1aの下部に突設されたロアボス19’、19’をロアメンバ4に挿通し固定されるので、ラジエータ1には、補強部材を設けることなく、車体メンバに支持することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、ファンシュラウドをラジエータに固定せず、上部に設けた上側ブラケットを介してアッパメンバに取付け、また下部に設けた下側ブラケットを介してロアメンバに取付け、アッパメンバとロアメンバとをファンシュラウドで連結したので、車両前部の剛性を高めることができる。
【0028】
請求項2に記載した発明によれば、両側に冷却水タンクを備えるクロスフロータイプのラジエータにファンシュラウド取付用の補強部材を取付けることなく、しかもラジエータ本体にも補強部材を取付ける必要がないので、ラジエータ本体を傷付けることなく、ファンシュラウドをラジエータの後方に取付けることができる。
【0029】
請求項3に記載した発明によれば、ファンシュラウドをエンジンルーム前側に配設することができるので、エンジンとファンシュラウドとの間に空間を設けることが可能となり、車両前部に荷重が作用した場合、ファンシュラウドの移動量を確保することができる。
【0030】
請求項4に記載した発明によれば、ラジエータは、その両端に位置する冷却水タンクに設けられたブラケットを介して車両側方の車体メンバに取付けられるので、ラジエータに補強部材を取付けることなく、ラジエータを車体に強固に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造の分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造の正面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造の側面図である。
【図4】図4は、従来のエンジンの冷却ファン取付構造の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ラジエータ
1a 冷却水タンク
2 ファンシュラウド
3 アッパメンバ(車体メンバ)
4 ロアメンバ(車体メンバ)
5 ラジエータサポートメンバレフト(車体メンバ)
6 ラジエータサポートメンバライト(車体メンバ)
15 上側ブラケット
15a 段部
17 下側ブラケット
11、13 ブラケット
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの冷却ファン取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエンジンの冷却ファン取付構造を図4に基いて説明する。
図4に示すように、ラジエータ50の上下端には、冷却水タンク50a、50aがそれぞれ備えられ、上部の冷却水タンク50aの左右端には、ファンシュラウド51固定用の取付フランジ50b、50bがそれぞれ上方に突設されており、さらに、下部の冷却水タンク50aの中央には、ファンシュラウド51固定用の取付フランジ50cがファンシュラウド51側に突設されている。
また、ラジエータ50には、上部の冷却水タンク50aの上面の左右端から、車体メンバの図示しないアッパメンバと固定するためのボス部52、52がそれぞれ上方に突設されており、同様に下部の冷却水タンク50aの下面の左右端からも、車体メンバの図示しないロアメンバと固定するためのボス部52、52がそれぞれ下方に突設されている。
【0003】
また、ファンシュラウド51には、ラジエータ50の冷却水タンク50a、50aに設けた取付フランジ50b、50cと対応する位置に、各取付フランジ50b、50cに取付けるブラケット51aが上部に2個、下部に1個突設されている。
そして、ラジエータ50の後方にファンシュラウド51を配置して、ファンシュラウド51に設けた各ブラケット51aを、ラジエータ50の取付フランジ50b、50cにそれぞれ当接すると共に、取付ボルト53で固定する。
さらに、ファンシュラウド51が固定されたラジエータ50は、ラジエータ50の各冷却水タンク50aに設けた各ボス部52を、各マウント部材54を介して、車体メンバであるアッパメンバ及びロアメンバに支持されている。
【0004】
一方、冷却水タンクが左右両端に備えられた横長のラジエータにファンシュラウドを支持する支持構造として、例えば、特許文献1には、左右端にインレットタンク及びアウトレットタンクを設けたラジエータを、インレットタンク及びアウトレットタンクのそれぞれの上下端部に設けた突部とマウント部材を介してシュラウドアッパメンバ及びシュラウドロアメンバに弾性支持すると共に、ファンシュラウドは、その上端内方位置をラジエータの上側コアレインフォースメントに、また、外方端部上下位置をラジエータのアウトレットタンクの後面に、それぞれボルトで固定することが記載されている。
【0005】
また、特許文献2には、ラジエータの上端及下端に、車幅方向に延びるアッパコアフレーム、ロアコアフレームを備え、アッパコアフレームは、車体フレームとしてのシュラウドアッパに取付ブラケットを介して固定支持され、一方、ロアコアフレームは、その下部にシュラウドロアが一体的に取付られ車体に支持されると共に、ファンを収納するファンハウジングの取付アームは、レフトアームの先端の係止片を、インレットタンクの後面に設けたファンマウント部材の係止孔に相対移動可能に挿入し、また、ライトアームは、アウトレットタンクの後面に移動不能に固定することが記載されている。
【0006】
また、ファンシュラウドを車体側に固定する技術として、例えば、特許文献3には、樹脂成形品からなるファンシュラウド本体の上側構造部下部の左右両端部に、車体前後方向に向けて取付フランジを形成して、これらの取付フランジを左右2本のフロントサイドメンバに固定することにより、ファンシュラウド本体を車体に固定することが記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平4−365925号公報
【特許文献2】
実開平3−71125号公報
【特許文献3】
特開2001−82146号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来のラジエータは、その上下端に位置する冷却水タンクに設けた取付フランジにファンシュラウドが取り付けられ、ファンシュラウドが固定されたラジエータを、上下の冷却水タンクに設けたボス部を介して、車体メンバのアッパメンバ及びロアメンバに支持している。
【0009】
しかし、冷却性能向上のために、冷却水タンクが左右両端に配置されるラジエータの場合には、このラジエータに直接ファンシュラウドを取付けると、ラジエータに作用する荷重が増大し、ラジエータ自身の剛性が不足し、ラジエータが破損する虞がある。
【0010】
また、特許文献1及び2の発明は、左右両端に冷却水タンクが配置されるラジエータの取付構造に関するものであるが、いずれの発明も、ファンシュラウドをラジエータに固定して、このファンシュラウドが固定されたラジエータを、車体側のアッパメンバ及びロアメンバに固定しており、前述した通り、ラジエータにファンシュラウドを固定し、ファンシュラウドが固定されたラジエータを車体側に固定すると、ラジエータに作用する荷重が増大し、ラジエータが破損する虞がある。また、いずれの発明も、ラジエータのコア部の上下側に、ファンシュラウドを取付けるための補強部材を車両幅方向に配設しており、車両部材が増加し、コストが高くなる虞がある。
【0011】
さらに、特許文献3の発明では、ファンシュラウド本体は、その上部構造物下部の左右両端に設けた取付フランジを介して、車体のフロントサイドメンバに固定されているが、ファンシュラウド本体は樹脂成形品からなり、その左右両端の各1箇所だけで、フロントサイドメンバに固定されているので、その支持剛性が低く、所望した車両剛性を得ることができない虞がある。
【0012】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ラジエータの剛性を確保すると共に、車両前部の剛性を向上させるエンジンの冷却ファン取付構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明は、車両の前方に冷却ファンを備えたファンシュラウドとラジエータとを前後に重ねて配設し、前記ラジエータを車体メンバに支持させたエンジンの冷却ファン取付構造において、前記ファンシュラウドの上部に上側ブラケットを設けると共に下部に下側ブラケットを設け、前記上側ブラケットをアッパメンバに取付けると共に前記下側ブラケットをロアメンバに取付け、前記ファンシュラウドで前記アッパメンバと前記ロアメンバとを連結したことを特徴とするものである。
このように構成することにより、ファンシュラウドをラジエータに固定せず、アッパメンバ及びロアメンバに固定したので、ラジエータの剛性を確保できると共に、アッパメンバとロアメンバとの間をファンシュラウドで連結したので、車両前部の剛性を向上させることができる。
【0014】
請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した発明において、前記ラジエータは、両側に一対の冷却水タンクを備えることを特徴とするものである。
このように構成することにより、両側に冷却水タンクを備えるクロスフロータイプのラジエータに、ファンシュラウド取付用の補強部材を取付ける必要がなく、しかも、ラジエータ本体にも補強部材を取付けないので、ラジエータ本体を傷付けることもなく、ファンシュラウドをラジエータの後方に取り付けることができる。
【0015】
請求項3に記載した発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記上側ブラケットは段部を備え、該段部を介して前記ファンシュラウドを前記アッパメンバ又はロアメンバより前側に配設したことを特徴とするものである。
このように構成することにより、ファンシュラウドをエンジンルーム前側に配設することができるので、エンジンとファンシュラウドとの間に空間を設けることができる。
【0016】
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3のいずれかに記載した発明において、前記ラジエータは、前記冷却タンクに設けられたブラケットを介して、車両側方の車体メンバに取付けられることを特徴とするものである。
このように構成することにより、クロスフロータイプのラジエータに補強部材を取付けることなく、ラジエータを車体メンバに支持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造を図1〜図3に基いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造は、図1及び図2に示すように、冷却水タンク1a、1aを左右両端に備えたクロスフロータイプのラジエータ1と、冷却ファン2bを収容するファンシュラウド2とを、車体メンバへ取付ける取付構造に関するものである。
【0018】
車体メンバは、図1〜図3に示すように、車両前部の上下に車両幅方向に延在するアッパメンバ3及びロアメンバ4と、車両前部の両側に上下方向に延在するラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5とから構成され、これらのメンバ3〜6によりエンジンルーム前部が区画されている。そして、この区画された内部に、ラジエータ1及びファンシュラウド2が配置されることになる。
アッパメンバ3のエンジンルーム側の側面を前方に突出させて段部を形成し、この段部に沿うように、エンジンルームのやや左側で所定の間隔を設けて、アッパメンバ3に後述するファンシュラウド2から延設された上側ブラケット15、15の取付部15b、15bを取付ける2個のアッパメンバ側ブラケット7、7が、下方に向けて溶着されている。このアッパメンバ側ブラケット7は、板状で略L字状に形成され、ファンシュラウド2の上側ブラケット15を取付ける取付部7aが、略垂直方向に延在すると共に、この取付部7aには、取付ボルト8が挿通する挿通孔7bが形成されている。
【0019】
ロアメンバ4の前方側に上方に突出する凸部を形成し、この凸部の上面にラジエータ1が支持されると共にエンジンルーム側の側面に、エンジンルームのやや左側で所定の間隔を設けて、後述するファンシュラウド2から延設された下側ブラケット17、17の取付部17a、17aを取付ける2個のロアメンバ側ブラケット9、9が、上方に向けて溶着されている。このロアメンバ側ブラケット9は、板状で略L字状に形成され、ファンシュラウド2の下側ブラケット17を取付ける取付部9aが、略水平方向に延在すると共に、この取付部9aには、取付ボルト10が挿通する挿通孔9bが形成されている。
また、ロアメンバ4の左右両端の上面には、後述するラジエータ1の左右両端に位置する冷却水タンク1a、1aの下面から下方に突設するロアボス19’、19’が係合する係合孔4a、4aがそれぞれ形成されている。
【0020】
エンジンルーム前部の両側を上下に延在するラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5のそれぞれには、その下方で内側端からラジエータ1を連結するブラケット11、11が内方に向かって突設されている。このブラケット11は、略U字状であって、前後板には、ラジエータ1と連結する取付ボルト12が挿通する挿通孔11aが貫通している。
【0021】
ラジエータ1は、図1〜図3に示すように、横長で、左右両端に冷却水タンク1a、1aをそれぞれ備えている。これらの冷却水タンク1a、1aの上面には、ラジエータサポートメンバライト6又はラジエータサポートメンバレフト5のいずれかと、ブラケット13、13を介して連結されるアッパボス19、19が上方に突設されている。また、ブラケット13は、板状であって、一端にラジエータサポートメンバライト6又はラジエータサポートメンバレフト5のいずれかとボルト連結する取付部13aと、他端にアッパボス19と連結する取付部13bとを備えており、一端の取付部13aには、取付ボルト16が挿通する挿通孔13a’が形成されると共に、他端の取付部13bには、アッパボス19が挿通する挿通孔13b’が形成されている。
また、左右の冷却水タンク1a、1aの下端部1c、1cには、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5のそれぞれから延設したブラケット11、11が取付けられ、このブラケット11、11に取付ボルト12、12が挿通する挿通孔11a、11aが形成されている。
さらに、左右の冷却水タンク1a、1aの下面には、ロアメンバ4に形成した係合孔4a、4aに挿通するロアボス19’、19’が下方に突設されている。
【0022】
ファンシュラウド2は、図1及び図2に示すように、略矩形状に形成され、中央部に冷却ファン2bを収容する略円形のファン収容部2aが形成されている。このファン収容部2aには、3個の略扇状の開口2cが形成されている。また、ファンシュラウド2の上端には、アッパメンバ3と固定される上側ブラケット15、15が、所定の間隔をあけて上方に延設されている。また、ファンシュラウド2の下端には、ロアメンバ4と固定される下側ブラケット17、17が、所定の間隔をあけて下方に延設されている。
【0023】
上側ブラケット15は、図3に示すように、板状であって、ファンシュラウド2の上端から上方に延設しその上端から後方に屈曲して段部15aを形成し、この段部15aの後端から上方に屈曲してアッパメンバ3との取付部15bが形成されている。この取付部15bには、アッパメンバ3と連結される取付ボルト8が挿通する挿通孔15cが形成されている。
下側ブラケット17は、図3に示すように、板状であって、ファンシュラウド2の下端から下方に延設し、その下端から後方に屈曲してロアメンバ4との取付部17aが形成されている。この取付部17aの下面には、ロアメンバ4と連結される取付ボルト10が溶着されている。
【0024】
そして、図1及び図2に示すように、ラジエータ1は、左方の冷却水タンク1aの上面に設けたアッパボス19を、マウント部材14を介してブラケット13の一方の取付部13bの挿通孔13b’に挿通して固定する。この場合、ブラケット13の他方の取付部13aは、挿通孔13a’に取付ボルト16を挿通しラジエータサポートメンバレフト5に固定する。また、右方の冷却水タンク1aの上面に設けたアッパボス19も、マウント部材14を介してブラケット13の一方の取付部13bの挿通孔13b’に挿通して固定する。この場合、ブラケット13の他方の取付部13aは、挿通孔13a’に取付ボルト16を挿通しラジエータサポートメンバライト6に固定する。
さらに、ラジエータ1は、その下方両端部1c、1cの下面から突設したロアボス19’、19’を、マウント部材14’、14’を介してロアメンバ4の係合孔4a、4aに挿通すると共に、下方両端部1c、1cを、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5のそれぞれから延設したブラケット11、11で挟持し、それぞれに設けた挿通孔1b、11aに取付ボルト12、12を挿通して、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5に固定する。
【0025】
次に、図1及び図2に示すように、ファンシュラウド2は、ラジエータ1の左側略半分の後面を覆うように、アッパメンバ3及びロアメンバ4に取付けられる。この場合、ファンシュラウド2から延設した上側ブラケット15、15の取付部15b、15bを、アッパメンバ3から延設したアッパメンバ側ブラケット7、7の取付部7a、7aに当接させると共に、それぞれに設けた挿通孔15c、7bに取付ボルト8、8を挿通して、ファンシュラウド2をアッパメンバ3に固定する。
また、ファンシュラウド2から延設した下側ブラケット17、17の取付部17a、17aに溶着された取付ボルト10、10を、ロアメンバ4から延設したロアメンバ側ブラケット9、9の取付部9a、9aの挿通孔9b、9bに挿通して、ナット18、18で締付けて、ファンシュラウド2をロアメンバ4に固定する。
さらに、図3に示すように、ロアメンバ4をアッパメンバ3より前方に配設し、下側のラジエータ1取付箇所を上側のラジエータ1取付箇所より前方に設けると共に下側のファンシュラウド2取付箇所を上側のファンシュラウド2取付箇所より前方に設け、上側のラジエータ1取付箇所と上側のファンシュラウド2取付箇所とが側面視で上下に一列に配設され、下側のラジエータ1取付箇所を下側のファンシュラウド2取付箇所の前方に配設している。
このようにファンシュラウド2をアッパメンバ3及びロアメンバ4に取付けると、ファンシュラウド2から延設した上側ブラケット15が、段部15aを前方に延出させて上側ブラケット取付部15bよりファンシュラウド溶着部15dをエンジンルーム前側に配設するために、ファンシュラウド2はエンジンルーム内でアッパメンバ3及びロアメンバ4の後縁よりも前側に配置されることになる。
【0026】
以上説明したように、本発明のエンジンの冷却ファン取付構造によれば、ファンシュラウド2を、ラジエータ1には固定せず、ファンシュラウド2の上端から延設した上側ブラケット15、及び下端から延設した下側ブラケット17を介して、アッパメンバ3及びロアメンバ4の各ブラケット7、9に固定したので、ラジエータ1の剛性を確保できると共に、車両前部の剛性を向上できる。また、上側ブラケット15は、段部15aを有するので、ファンシュラウド2をエンジンルーム内でアッパメンバ3及びロアメンバ4の後縁より前側に配置でき、エンジンとファンシュラウド2との間に空間を設けることができる。さらに、ラジエータ1は、左右両端の冷却水タンク1a、1aの上部が、各ブラケット13、13を介して、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5に固定されると共に、冷却水タンク1a、1aの下部が、各ブラケット11、11を介して、ラジエータサポートメンバライト6及びラジエータサポートメンバレフト5と固定され、さらに、冷却水タンク1a、1aの下部に突設されたロアボス19’、19’をロアメンバ4に挿通し固定されるので、ラジエータ1には、補強部材を設けることなく、車体メンバに支持することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、ファンシュラウドをラジエータに固定せず、上部に設けた上側ブラケットを介してアッパメンバに取付け、また下部に設けた下側ブラケットを介してロアメンバに取付け、アッパメンバとロアメンバとをファンシュラウドで連結したので、車両前部の剛性を高めることができる。
【0028】
請求項2に記載した発明によれば、両側に冷却水タンクを備えるクロスフロータイプのラジエータにファンシュラウド取付用の補強部材を取付けることなく、しかもラジエータ本体にも補強部材を取付ける必要がないので、ラジエータ本体を傷付けることなく、ファンシュラウドをラジエータの後方に取付けることができる。
【0029】
請求項3に記載した発明によれば、ファンシュラウドをエンジンルーム前側に配設することができるので、エンジンとファンシュラウドとの間に空間を設けることが可能となり、車両前部に荷重が作用した場合、ファンシュラウドの移動量を確保することができる。
【0030】
請求項4に記載した発明によれば、ラジエータは、その両端に位置する冷却水タンクに設けられたブラケットを介して車両側方の車体メンバに取付けられるので、ラジエータに補強部材を取付けることなく、ラジエータを車体に強固に支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造の分解斜視図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造の正面図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態に係るエンジンの冷却ファン取付構造の側面図である。
【図4】図4は、従来のエンジンの冷却ファン取付構造の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ラジエータ
1a 冷却水タンク
2 ファンシュラウド
3 アッパメンバ(車体メンバ)
4 ロアメンバ(車体メンバ)
5 ラジエータサポートメンバレフト(車体メンバ)
6 ラジエータサポートメンバライト(車体メンバ)
15 上側ブラケット
15a 段部
17 下側ブラケット
11、13 ブラケット
Claims (4)
- 車両の前方に冷却ファンを備えたファンシュラウドとラジエータとを前後に重ねて配設し、前記ラジエータを車体メンバに支持させたエンジンの冷却ファン取付構造において、
前記ファンシュラウドの上部に上側ブラケットを設けると共に下部に下側ブラケットを設け、前記上側ブラケットをアッパメンバに取付けると共に前記下側ブラケットをロアメンバに取付け、前記ファンシュラウドで前記アッパメンバと前記ロアメンバとを連結したことを特徴とするエンジンの冷却ファン取付構造。 - 前記ラジエータは、両側に一対の冷却水タンクを備えることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの冷却ファン取付構造。
- 前記上側ブラケットは段部を備え、該段部を介して前記ファンシュラウドを前記アッパメンバ又はロアメンバより前側に配設したことを特徴とする請求項1または2に記載のエンジンの冷却ファン取付構造。
- 前記ラジエータは、前記冷却タンクに設けられたブラケットを介して、車両側方の車体メンバに取付けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエンジンの冷却ファン取付構造。
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