JP2004283045A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】穀桿押さえ体は、複数の穀桿押さえ体形成片を脱穀部の側方に沿う方向に連続させて枢支・連結すると共に、各穀桿押さえ体形成片を押圧手段によりフィードチェン側に押圧付勢し、かつ、脱穀部の入口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の入口よりも前方に配置した押圧手段により押圧付勢する一方、脱穀部の出口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の出口よりも後方に配置した押圧手段により押圧付勢するようにした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンバインに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンバインの一形態として、穀稈を刈り取る刈取部と、同刈取部により刈り取られた穀稈を後上方へ搬送する搬送部と、同搬送部により搬送されてくる穀桿を受けて脱穀部に穀桿の穂先を挿入した状態で移送する穀桿移送部と、同穀桿移送部により移送される穀桿を脱穀する脱穀部と、同脱穀部により脱穀された穀桿を排藁として処理する排藁処理部とを装備するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−14360号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、搬送部から穀桿移送部に穀桿を受け渡す際に、穀桿の狭扼が十分になされていないために、一部の穀桿がこぼれ落ちるという不具合、いわゆる稈こぼれが生じることがある。
【0005】
また、脱穀部では、扱室内において、扱胴を回転させながら、同扱胴の下方に配置した受網との間で穂先を脱穀するようにしているが、穀桿移送部から排藁処理部に穀桿を受け渡す際に、穀桿の狭扼が十分になされていないために、穀桿の一部が扱室内に引き込まれて、扱胴に大きな負荷が作用すると共に、脱穀効率が低下して、後続の選別部における選別性能に悪影響を与えるという不具合がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、刈り取られた穀桿を穀桿移送部により移送しながら脱穀部により脱穀すると共に、穀桿移送部は、穀桿移送機能を有するフィードチェンと、穀桿押さえ機能を有する穀桿押さえ体とを具備して、同穀桿押さえ体とフィードチェンとにより穀桿の株元を挟扼して移送するようにしたコンバインにおいて、穀桿押さえ体は、複数の穀桿押さえ体形成片を脱穀部の側方に沿う方向に連続させて枢支・連結すると共に、各穀桿押さえ体形成片を押圧手段によりフィードチェン側に押圧付勢し、かつ、脱穀部の入口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の入口よりも前方に配置した押圧手段により押圧付勢する一方、脱穀部の出口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の出口よりも後方に配置した押圧手段により押圧付勢するようにしたことを特徴とするコンバインを提供するものである。
【0007】
また、本発明は、以下の構成にも特徴を有する。
【0008】
(1)刈り取られた穀桿を穀桿移送部により移送しながら脱穀部により脱穀すると共に、穀桿移送部は、穀桿移送機能を有するフィードチェンと、穀桿押さえ機能を有する穀桿押さえ体とを具備して、同穀桿押さえ体とフィードチェンとにより穀桿の株元を挟扼して移送するようにしたコンバインにおいて、移送部カバー体の前端部に補助穀桿押さえ体を設けると共に、同補助穀桿押さえ体は、フィードチェンの始端部と対向状態に配置して、同フィードチェンの始端部と協働して穀桿の株元を挟扼して移送するようにしたこと。
【0009】
(2)搬送部に設けた刈取補助ガイドフレームから、受渡ガイド体を補助穀桿押さえ体の始端部に向けて伸延させて形成すると共に、般送部の終端部近傍に配設した補助搬送体から、株元払い体をフィードチェンの始端部に向けて伸延させて形成したこと。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
すなわち、本発明に係るコンバインは、基本的構造として、刈り取られた穀桿を穀桿移送部により移送しながら脱穀部により脱穀すると共に、穀桿移送部は、穀桿移送機能を有するフィードチェンと、穀桿押さえ機能を有する穀桿押さえ体とを具備して、同穀桿押さえ体とフィードチェンとにより穀桿の株元を挟扼して移送するようにしている。
【0012】
そして、特徴的構造として、穀桿押さえ体は、複数の穀桿押さえ体形成片を脱穀部の側方に沿う方向に連続させて枢支・連結すると共に、各穀桿押さえ体形成片を押圧手段によりフィードチェン側に押圧付勢し、かつ、脱穀部の入口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の入口よりも前方に配置した押圧手段により押圧付勢する一方、脱穀部の出口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の出口よりも後方に配置した押圧手段により押圧付勢するようにしている。
【0013】
また、移送部カバー体の前端部に補助穀桿押さえ体を設けると共に、同補助穀桿押さえ体は、フィードチェンの始端部と対向状態に配置して、同フィードチェンの始端部と協働して穀桿の株元を挟扼して移送するようにしている。
【0014】
しかも、搬送部に設けた刈取補助ガイドフレームから、受渡ガイド体を補助穀桿押さえ体の始端部に向けて伸延させて形成すると共に、般送部の終端部近傍に配設した補助搬送体から、株元払い体をフィードチェンの始端部に向けて伸延させて形成している。
【0015】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1に示すAは、本発明に係るコンバインであり、同コンバインAは、左右一対のクローラ式の走行部1,1上に車体フレーム2を設け、同車体フレーム2の左側前端部に刈取フレーム3を介して刈取部4と搬送部5とを昇降自在に取り付け、同車体フレーム2上の左側前部に穀桿移送部6と脱穀部7と選別部8を配設すると共に、後部に排藁処理部9を配設する一方、車体フレーム2上の右側前部にキャビン10を配設すると共に、右側中途部に穀粒貯留部11を配設している。12は穀粒般出用のオーガである。
【0017】
このようにして、刈取部4により穀桿を刈り取り、刈り取った穀桿を搬送部5により後上方の穀桿移送部6まで搬送して、同穀桿移送部6に穀桿を受け渡し、同穀桿移送部6により穀桿の株元を挟扼すると共に穂先を脱穀部7内に挿入した状態で後方へ移送させるようにしている。
【0018】
この際、穀桿の穂先は脱穀部7により脱穀されると共に、脱穀された穀粒は選別部8により選別されて、精粒のみが穀粒貯留部11に搬送されて貯留され、必要に応じてオーガ12を介して搬出されるようにしている。
【0019】
また、脱穀された穀桿は排藁として排藁処理部9に搬送され、同排藁処理部9にて細断・排出処理されるようにしている。
【0020】
脱穀部7は、図2に示すように、扱室13の一部を形成する前壁14と後壁15との間に扱胴支軸16を介して扱胴17を架設しており、前壁14に穀桿の入口18を形成する共に、後壁15に穀桿の出口19を形成している。20は扱歯である。
【0021】
穀桿移送部6は、図2に示すように、穀桿移送機能を有するフィードチェン21と、穀桿押さえ機能を有する穀桿押さえ体22とを具備して、同穀桿押さえ体22とフィードチェン21とにより穀桿の株元を挟扼して、前方から後方へ移送するようにしている。
【0022】
すなわち、フィードチェン21は、前記扱室13の左側方において、扱室13の前壁14の左側下方位置に従動スプロケット23を配置する一方、扱室13の後壁15の後方位置に駆動スプロケット24を配置して、両スプロケット23,24間にチェン本体25を巻回しており、従動スプロケット23の前上方位置に第1ガイドスプロケット26を配置すると共に、同従動スプロケット23の後下方位置に第2ガイドスプロケット27を配置している。28は駆動軸、29は従動軸、30は第1ガイド軸、31は第2ガイド軸である。
【0023】
そして、第1ガイドスプロケット26と駆動スプロケット24との間に前後方向に伸延する案内・支持フレーム32を配置して、同案内・支持フレーム32によりチェン本体25の上側移送側部25aを下方から支持している。33は補強フレームである。
【0024】
また、穀桿押さえ体22は、フィードチェン21の上側移送側部25aの直上方位置において、移送部カバー体50に前後方向に伸延する押さえ体支持フレーム40を支持させ、同押さえ体支持フレーム40に上下方向に軸線を向けた複数(本実施例では7本)の上下摺動ロッド41を上下摺動自在に貫通させ、各上下摺動ロッド41の下端部に前後方向に伸延しかつ正面視門型に形成した穀桿押さえ体形成片42の上面部を連結すると共に、前後方向に隣接する各穀桿押さえ体形成片42,42の端部同士を内外側に重合状態にして、左右方向に軸線を向けた枢支・連結ピン43により連結している。
【0025】
しかも、押さえ体支持フレーム40と各穀桿押さえ体形成片42との間において、各上下摺動ロッド41の外周面には圧縮スプリング44を巻回して、各穀桿押さえ体形成片42を下方へ押し下げる方向に弾性付勢することにより押圧手段45を構成している。
【0026】
このようにして、複数(本実施例では7個)の穀桿押さえ体形成片42を前後方向に枢支・連結ピン43を介して連続させて連結し、各穀桿押さえ体形成片42が枢支・連結ピン43を支点にして上下回動自在となして、穀桿の移送される量の変化に対応できるようにしており、穀桿の移送量に応じて各穀桿押さえ体形成片42が上下動して、常時、フィードチェン21の上側移送側部25aと協働して穀桿を挟扼した状態にて移送することができるようにしている。
【0027】
ここで、穀桿移送部6による穀桿の移送は、扱室13の前壁14に形成した穀桿の入口18の直前方位置にて搬送部5から穀桿を受け渡される位置から、後壁15に形成した穀桿の出口19の直後方位置にて排藁処理部9の排藁チェン46に穀桿を受け渡す位置まで行うようにしている。
【0028】
上記のような構成において、本発明の要旨は、扱室13の入口18側に配置した穀桿押さえ体形成片42は、同扱室13の入口18よりも前方に配置した押圧手段45により押圧付勢する一方、扱室13の出口19側に配置した穀桿押さえ体形成片42は、同扱室13の出口19よりも後方に配置した押圧手段45により押圧付勢するようにしたことにある。
【0029】
ここで、扱室13の出口19よりも後方に配置した押圧手段45は、押さえ体支持フレーム40を移送部カバー体50に取り付けているフレームステー47に、ロッド支持体48を設けて、同ロッド支持体48に上下摺動ロッド41を上下摺動自在に貫通させ、同ロッド支持体48と最後部の穀桿押さえ体形成片42の中途部との間において、上下摺動ロッド41の外周面には圧縮スプリング44を巻回して、最後部の穀桿押さえ体形成片42を下方へ押し下げる方向に弾性付勢して構成している。
【0030】
このようにして、扱室13の入口18側に配置した最前部の穀桿押さえ体形成片42は、同扱室13の入口18よりも前方に配置した押圧手段45により押圧付勢するようにしているため、早い段階でフィードチェン21の上側移送側部25aと協働して穀桿を確実に狭扼することができて、搬送部5から穀桿移送部6に受け渡される穀桿がこぼれ落ちるのを防止することができる。
【0031】
また、扱室13の出口19側に配置した最後部の穀桿押さえ体形成片42は、同扱室13の出口19よりも後方に配置した押圧手段45により押圧付勢するようにしているため、可及的に排藁処理部9の排藁チェン46の近傍までフィードチェン21の上側移送側部25aと協働して穀桿を確実に狭扼することができて、穀桿移送部6から排藁処理部9に穀桿が受け渡される際に、穀桿が扱室13内に引き込まれるのを防止することができる。
【0032】
その結果、扱胴17に大きな負荷を作用させることがなくなり、脱穀効率を良好に確保することができると共に、後続の選別部8における選別性能も良好に確保することができる。
【0033】
図3は、他実施例としての穀桿移送部6を示しており、同穀桿移送部6は、前記した穀桿移送部6と基本的構造を同じくしているが、移送部カバー体50の前端部に補助穀桿押さえ体51を設けると共に、同補助穀桿押さえ体51は、フィードチェン21の始端部25bと対向状態に配置して、同フィードチェン21の始端部25bと協働して穀桿の株元を挟扼して移送するようにしている点で異なる。
【0034】
すなわち、補助穀桿押さえ体51は、図3に示すように、移送部カバー体50の前端部に、前後方向に伸延する支持アーム52の基端部を左右方向に軸線を向けたアーム支軸53により枢支して、同支持アーム52を上下回動自在となし、同支持アーム52の下方位置に、前後方向に伸延させてソリ状に形成した押さえ体本片54を配置すると共に、同押さえ体本片54の前部より立ち上げた連結片55の上端部を、支持アーム52の先端部に枢支ピン56を介して連結し、かつ、押さえ体本片54の中途部と支持アーム52の中途部との間に緩衝体57を介設している。
【0035】
このようにして、押さえ体本片54とフィードチェン21の始端部25bとが、協働して穀桿の株元を挟扼して移送するようにしているため、早い段階でフィードチェン21と協働して穀桿を確実に狭扼することができて、搬送部5から穀桿移送部6に受け渡される穀桿がこぼれ落ちるのを防止することができる。
【0036】
この際、補助穀桿押さえ体51は、移送部カバー体50の前端部に設けているため、刈取部4の昇降動作に関わりなく、フィードチェン21の始端部25bとの相対関係を一定に保つことができて、上記した稈こぼれ防止機能を良好に確保することができる。
【0037】
また、図3及び図4に示すように、搬送部5に設けた刈取補助ガイドフレーム60からセンサフレーム61を支持するステー62を立設し、同ステー62にボス63を介して丸棒状に形成した受渡ガイド体64の基端部64aを枢支すると共に、同受渡ガイド体64の先端部64bを補助穀桿押さえ体51の始端部、すなわち、押さえ体本片54の前部下方位置まで伸延させて形成する一方、搬送部5の終端部近傍に配設した補助搬送体65に丸棒状に形成した株元払い体66の基端部66aを取り付けると共に、同株元払い体66の先端部66bをフィードチェン21の始端部25bに向けて伸延させて形成している。67は縦搬送機構、68は挟扼体である。
【0038】
このようにして、受渡ガイド体64と株元払い体66とにより穀桿の株元を挟扼した状態にて、穀桿を搬送部5から穀桿移送部6に確実に受け渡すことができるため、同穀桿がこぼれ落ちるのを防止することができる。
【0039】
この際、受渡ガイド体64と株元払い体66は、搬送部5に設けているため、刈取部4の昇降動作に関わりなく、両者の相対関係を一定に保つことができて、上記した稈こぼれ防止機能を良好に確保することができる。
【0040】
図5及び図6は、刈取部4が圃場に突っ込むのを防止する突っ込み防止装置Bを示しており、同突っ込み防止装置Bは、刈取フレーム70の前端部に枢支片71を上方へ向けて突設し、同枢支片71の上部に、分草機能を有する刈取分草体72の背面中途部に設けた枢支片73を、左右方向に軸線を向けた枢軸74により枢支して、同枢軸74を中心に刈取分草体72を揺動自在となしている。
【0041】
そして、刈取フレーム70の前部にセンサ75を設け、同センサ75よりセンシング片76を上方へ向けて突出させる一方、前記刈取分草体72の背面上部に連結片77を設け、同連結片77と上記センシング片76との間に前後方向に伸延する連結ロッド78を介設している。89は係合ピン、90は連結ピン、91は穀桿引起し機構、92は穀桿引起し機構支持体である。
【0042】
このようにして、圃場の凹凸により刈取分草体72が揺動動作した際には、連結ロッド78を介してセンシング片76が連動して回動動作し、その動作をセンサ75がセンシングすると共に、そのセンシング結果を昇降制御手段(図示せず)に出力して、同制御手段がセンシング結果に基づいて刈取部4を適度に昇降制御することにより、刈取部4の前端部が圃場に突っ込むのを防止することができるようにしている。
【0043】
また、上記連結ロッド78と刈取フレーム70の前部との間には、衝撃吸収機能も有する中立復帰手段79を介設しており、同中立復帰手段79は、連結ロッド78の外周を囲繞する筒状体80と、同筒状体80内において連結ロッド78の外周面に巻回した圧縮スプリング81と、同圧縮スプリング81の前後端をそれぞれ受ける前・後側スプリング受片82,83と、前側スプリング受片82に当接して連結ロッド78と一体的に圧縮スプリング81に押圧作用する鍔状作用片84とを具備し、刈取フレーム70の前部に枢支片85を介して上記筒状体80を左右方向に軸線を向けた枢支ピン86により枢支している。87,88は分草杆である。
【0044】
このようにして、刈取分草体72の揺動に連動して、連結ロッド78が圧縮スプリング81の弾性付勢力に抗して前後方向に摺動されるが、同圧縮スプリング81の弾性付勢力により連結ロッド78は中立位置に復帰されるようにしている。
【0045】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の本発明では、刈り取られた穀桿を穀桿移送部により移送しながら脱穀部により脱穀すると共に、穀桿移送部は、穀桿移送機能を有するフィードチェンと、穀桿押さえ機能を有する穀桿押さえ体とを具備して、同穀桿押さえ体とフィードチェンとにより穀桿の株元を挟扼して移送するようにしたコンバインにおいて、穀桿押さえ体は、複数の穀桿押さえ体形成片を脱穀部の側方に沿う方向に連続させて枢支・連結すると共に、各穀桿押さえ体形成片を押圧手段によりフィードチェン側に押圧付勢し、かつ、脱穀部の入口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の入口よりも前方に配置した押圧手段により押圧付勢する一方、脱穀部の出口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の出口よりも後方に配置した押圧手段により押圧付勢するようにしている。
【0046】
このようにして、脱穀部の入口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の入口よりも前方に配置した押圧手段により押圧付勢するようにしているため、早い段階でフィードチェンと協働して穀桿を確実に狭扼することができて、搬送部から穀桿移送部に受け渡される穀桿がこぼれ落ちるのを防止することができる。
【0047】
また、脱穀部の出口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の出口よりも後方に配置した押圧手段により押圧付勢するようにしているため、可及的に排藁処理部の近傍までフィードチェンと協働して穀桿を確実に狭扼することができて、穀桿移送部から排藁処理部に穀桿が受け渡される際に、穀桿が扱室内に引き込まれるのを防止することができる。
【0048】
その結果、扱胴に大きな負荷を作用させることがなくなり、脱穀効率を良好に確保することができると共に、後続の選別部における選別性能も良好に確保することができる。
【0049】
(2)請求項2記載の本発明では、刈り取られた穀桿を穀桿移送部により移送しながら脱穀部により脱穀すると共に、穀桿移送部は、穀桿移送機能を有するフィードチェンと、穀桿押さえ機能を有する穀桿押さえ体とを具備して、同穀桿押さえ体とフィードチェンとにより穀桿の株元を挟扼して移送するようにしたコンバインにおいて、移送部カバー体の前端部に補助穀桿押さえ体を設けると共に、同補助穀桿押さえ体は、フィードチェンの始端部と対向状態に配置して、同フィードチェンの始端部と協働して穀桿の株元を挟扼して移送するようにしている。
【0050】
このようにして、補助穀稈押さえ体とフィードチェンの始端部とが、協働して穀桿の株元を挟扼して移送するようにしているため、早い段階でフィードチェンと協働して穀桿を確実に狭扼することができて、搬送部から穀桿移送部に受け渡される穀桿がこぼれ落ちるのを防止することができる。
【0051】
この際、補助穀桿押さえ体は、移送部カバー体の前端部に設けているため、刈取部の昇降動作に関わりなく、フィードチェンの始端部との相対関係を一定に保つことができて、上記した稈こぼれ防止機能を良好に確保することができる。
【0052】
(3)請求項3記載の本発明では、搬送部に設けた刈取補助ガイドフレームから、受渡ガイド体を補助穀桿押さえ体の始端部に向けて伸延させて形成すると共に、般送部の終端部近傍に配設した補助搬送体から、株元払い体をフィードチェンの始端部に向けて伸延させて形成している。
【0053】
このようにして、受渡ガイド体と株元払い体とにより穀桿の株元を挟扼した状態にて、穀桿移送部に穀桿を確実に受け渡すことができるため、同穀桿がこぼれ落ちるのを防止することができる。
【0054】
この際、受渡ガイド体と株元払い体は、搬送部に設けているため、刈取部の昇降動作に関わりなく、両者の相対関係を一定に保つことができて、上記した稈こぼれ防止機能を良好に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンバインの側面図。
【図2】穀桿移送部の側面説明図。
【図3】他実施例としての穀桿移送部の側面説明図。
【図4】同穀桿移送部の平面説明図。
【図5】突っ込み防止装置の一部切欠側面説明図。
【図6】同突っ込み防止装置の正面説明図。
【符号の説明】
A コンバイン
1 走行部
2 車体フレーム
3 刈取フレーム
4 刈取部
5 搬送部
6 穀桿移送部
7 脱穀部
8 選別部
9 排藁処理部
Claims (3)
- 刈り取られた穀桿を穀桿移送部により移送しながら脱穀部により脱穀すると共に、穀桿移送部は、穀桿移送機能を有するフィードチェンと、穀桿押さえ機能を有する穀桿押さえ体とを具備して、同穀桿押さえ体とフィードチェンとにより穀桿の株元を挟扼して移送するようにしたコンバインにおいて、
穀桿押さえ体は、複数の穀桿押さえ体形成片を脱穀部の側方に沿う方向に連続させて枢支・連結すると共に、各穀桿押さえ体形成片を押圧手段によりフィードチェン側に押圧付勢し、かつ、
脱穀部の入口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の入口よりも前方に配置した押圧手段により押圧付勢する一方、脱穀部の出口側に配置した穀桿押さえ体形成片は、同脱穀部の出口よりも後方に配置した押圧手段により押圧付勢するようにしたことを特徴とするコンバイン。 - 刈り取られた穀桿を穀桿移送部により移送しながら脱穀部により脱穀すると共に、穀桿移送部は、穀桿移送機能を有するフィードチェンと、穀桿押さえ機能を有する穀桿押さえ体とを具備して、同穀桿押さえ体とフィードチェンとにより穀桿の株元を挟扼して移送するようにしたコンバインにおいて、
移送部カバー体の前端部に補助穀桿押さえ体を設けると共に、同補助穀桿押さえ体は、フィードチェンの始端部と対向状態に配置して、同フィードチェンの始端部と協働して穀桿の株元を挟扼して移送するようにしたことを特徴とするコンバイン。 - 搬送部に設けた刈取補助ガイドフレームから、受渡ガイド体を補助穀桿押さえ体の始端部に向けて伸延させて形成すると共に、般送部の終端部近傍に配設した補助搬送体から、株元払い体をフィードチェンの始端部に向けて伸延させて形成したことを特徴とする請求項2記載のコンバイン。
Priority Applications (1)
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JP2003077235A JP2004283045A (ja) | 2003-03-20 | 2003-03-20 | コンバイン |
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Cited By (2)
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2003
- 2003-03-20 JP JP2003077235A patent/JP2004283045A/ja active Pending
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JP2014150781A (ja) * | 2013-02-13 | 2014-08-25 | Yanmar Co Ltd | コンバイン |
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