JP2004280981A - 不揮発性半導体メモリおよびその動作制御方法 - Google Patents

不揮発性半導体メモリおよびその動作制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不揮発性半導体メモリの読み出しマージンを向上する。
【解決手段】第1書き込み動作において、書き込みリファレンスメモリセルのメモリセル電流が、書き込みリファレンス電流として選択され、メモリセルと第1および第2リファレンスメモリセルの一方とにデータが書き込まれる。第1書き込み動作に続く第2書き込み動作において、第1および第2リファレンスメモリセルの平均電流である読み出しリファレンス電流が、書き込みリファレンス電流として選択され、メモリセルのみにデータが書き込まれる。第2書き込み動作後、メモリセルの閾値電圧は、第1または第2リファレンスメモリセルを境界として一方側に分布するため、読み出しリファレンス電流とメモリセルのメモリセル電流との差を大きくできる。この結果、データを確実に読み出すことができる。すなわち、読み出しマージンを向上できる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不揮発性半導体メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
フラッシュメモリ等の不揮発性半導体メモリは、メモリセルの電荷蓄積層中に電子を注入し、メモリセルの閾値電圧を変えることで、データを記憶する。一般に、閾値電圧が高く、読み出し動作中にメモリセルに電流が流れない状態が、”データ0”が書き込まれた状態(”0状態”=プログラム状態)であり、閾値電圧が低く、読み出し動作中にメモリセルに電流が流れる状態が、”データ1”が書き込まれた状態(”1状態”=消去状態)である。”0状態”および”1状態”は、読み出し動作中にメモリセルに流れる電流(メモリセル電流)を、リファレンスメモリセルに流れるリファレンス電流と比較することで検出される。
【0003】
メモリセル電流は、メモリセルにゲート電圧を印加することで流れる。ゲート電圧が電源電圧に依存して変化する場合、メモリセル電流は、電源電圧に応じて変化する。メモリセル電流が変化すると、読み出し動作中に比較する読み出しリファレンス電流との差が変動するため、データの読み出しマージンは低下する。最悪の場合、メモリセルに記憶されているデータは、誤って読み出される。
【0004】
この種の読み出しマージンの低下を防止するために、消去動作時に2種類のゲート電圧を使用して消去ベリファイ動作を2回実行する不揮発性半導体メモリが開示されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、消去ベリファイ動作は、消去動作において、メモリセル電流と消去用のリファレンスメモリセルに流れる消去リファレンス電流とを比較し、メモリセルが消去状態に変化したことを確認する動作である。
【0005】
さらに、データの読み出しマージンを向上するために、所定数のメモリセルからなるメモリセル列毎に一対のリファレンスメモリセル(消去ダイナミックリファレンスおよびプログラムダイナミックリファレンス)を形成する不揮発性半導体メモリが開発されている。消去ダイナミックリファレンスは、対応するメモリセルに消去動作が実行されるときに一緒に消去される。この際、プログラムダイナミックリファレンスも一緒に消去される。プログラムダイナミックリファレンスは、対応するメモリセル列にプログラム動作が実行されるときに一緒にプログラムされる。
【0006】
読み出し動作では、両ダイナミックリファレンスを流れる電流の平均電流が、読み出しリファレンス電流として使用され、メモリセルに保持されているデータの論理レベルが判定される。メモリセルの消去およびプログラムとともに各ダイナミックリファレンスをそれぞれ消去およびプログラムする方式は、ダイナミックリファレンス方式と称されている。
【0007】
図1は、ダイナミックリファレンス方式を採用する不揮発性半導体メモリにおけるメモリセルの閾値電圧の分布を示している。
メモリセルの消去動作は、メモリセルの閾値電圧が消去リファレンスメモリセルの閾値電圧VEREFより低くなるまで実行される。このため、消去状態のメモリセルEMCの閾値電圧は、閾値電圧VEREFより低い領域に分布する。メモリセル列にそれぞれ対応する消去ダイナミックリファレンスEDRMCは、消去リファレンスメモリセル(閾値電圧VEREF)を流れるメモリセル電流を消去リファレンス電流として、メモリセルの消去動作とともに消去される。このため、消去状態の消去ダイナミックリファレンスEDRMCの閾値電圧は、閾値電圧VEREFより低い領域に分布する。
【0008】
一方、メモリセルのプログラム動作は、メモリセルの閾値電圧がプログラムリファレンスメモリセルの閾値電圧VPREFより高くなるまで実行される。このため、プログラム状態のメモリセルPMCの閾値電圧は、閾値電圧VPREFより高い領域に分布する。メモリセル列にそれぞれ対応するプログラムダイナミックリファレンスPDRMCは、プログラムリファレンスメモリセル(閾値電圧VPREF)を流れるメモリセル電流をプログラムリファレンス電流として、メモリセルのプログラム動作とともにプログラムされる。このため、プログラム状態のプログラムダイナミックリファレンスPDRMCの閾値電圧は、閾値電圧VPREFより高い領域に分布する。
【0009】
メモリセルの読み出し動作では、消去ダイナミックリファレンスEDRMCのメモリセル電流とプログラムダイナミックリファレンスPDRMCのメモリセル電流との平均電流が、読み出しリファレンス電流として使用される。図1では、説明を簡単にするため、読み出しリファレンス電流を閾値電圧VRREFとして表現している。消去ダイナミックリファレンスEDRMCおよびプログラムダイナミックリファレンスPDRMCの閾値電圧が分布するため、閾値電圧VRREFも分布する。
【0010】
上述したように、ダイナミックリファレンス方式の不揮発性半導体メモリでは、各メモリセル列の消去動作またはプログラム動作毎に、消去ダイナミックリファレンスEDRMCまたはプログラムダイナミックリファレンスPDRMCの書き込み動作も実行される。このため、メモリセルおよびダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCには、同じゲート電圧が印加され、メモリセル列のメモリセルと、このメモリセル列に対応するダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCとは、常に一緒にアクセスされる。したがって、メモリセルおよびダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCのチャージゲイン特性およびチャージロス特性を合わせることができ、読み出しマージンが向上する。
【0011】
ここで、チャージゲインは、メモリセルのコントロールゲートに相対的に高い電圧が繰り返し与えられることにより、電荷蓄積層に予期せぬ電子が注入され、閾値電圧が高くなる現象である。チャージゲインは、メモリセルからデータを繰り返し読み出すことにより発生する。チャージゲインは、”1状態(消去状態)”の読み出しマージンを低下させる。チャージロスは、メモリセルのコントロールゲートに相対的に低い電圧が繰り返し与えられることにより、電荷蓄積層にから予期せぬ電子が放出され、閾値電圧が低くなる現象である。チャージロスは、メモリセルにデータを繰り返し書き込むことにより発生する。チャージロスは、”0状態(プログラム状態)”の読み出しマージンを低下させる。
【0012】
【特許文献1】
特開2001−60395号公報(図2)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
図1において、あるメモリセル列に対応するダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCの閾値電圧が、黒い四角印にそれぞれ位置するとき、読み出し用のリファレンス電流に対応する閾値電圧VRREFは、黒い三角印に位置する。このとき、メモリセル列内のプログラムされたメモリセルの閾値電圧(黒い丸印)が、プログラムリファレンスメモリセルの閾値電圧VPREFに近い場合、”0状態(プログラム状態)”の読み出しマージンMRG0は低下する。
【0014】
同様に、あるメモリセル列に対応するダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCの閾値電圧が、白い四角印にそれぞれ位置するとき、読み出し用のリファレンス電流に対応する閾値電圧VRREFは、白い三角印に位置する。このとき、メモリセル列内のプログラムされたメモリセルの閾値電圧(白い丸印)が、消去リファレンスメモリセルの閾値電圧VEREFに近い場合、”1状態(消去状態)”の読み出しマージンMRG1は低下する。
【0015】
換言すれば、各メモリセル列MCRにおけるメモリセルMCの読み出しマージンMRG0、MRG1は、プログラムダイナミックメモリセルPDRMCのメモリセル電流IPREFと消去ダイナミックメモリセルEDRMCのメモリセル電流IEREFとの差の2分の1より小さくなる場合がある。
このように、従来のダイナミックリファレンス方式では、チャージゲインおよびチャージロスの影響を軽減できるが、メモリセルの閾値電圧によっては、読み出しマージンが低下する場合がある。
【0016】
本発明の目的は、不揮発性半導体メモリの読み出しマージンを向上することにある。特に、ダイナミックリファレンス方式の不揮発性半導体メモリの読み出しマージンを向上することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1の不揮発性半導体メモリおよび請求項8の不揮発性半導体メモリの動作制御方法では、メモリセルからデータを読み出す読み出し動作において、不揮発性の第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の平均値は、読み出しリファレンス電流として選択される。第1および第2リファレンスメモリセルは、閾値電圧が互いに異なる。そして、不揮発性のメモリセルに流れるメモリセル電流は、読み出しリファレンス電流と比較され、メモリセルに記憶されている論理値が判定される。
【0018】
メモリセルにデータを書き込む書き込み動作は、第1書き込み動作および第1書き込み動作に続く第2書き込み動作で構成される。読み出し動作と第1および第2書き込み動作との間、あるいは第1書き込み動作と第2書き込み動作との間において、リファレンス電流は、例えば、リファレンス切替回路により切り替えられる。
【0019】
まず、第1書き込み動作において、書き込みリファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流が、書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択される。そして、書き込みリファレンス電流により書き込み状態を判定しながら、メモリセルと第1および第2リファレンスメモリセルの一方とにデータが書き込まれる。すなわち、メモリセルの閾値電圧と第1または第2リファレンスメモリセルの閾値電圧とは、書き込みリファレンスメモリセルの閾値電圧を境界として、一方側の領域に分布する。
【0020】
第2書き込み動作において、第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の一方が、書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択される。そして、書き込みリファレンス電流により書き込み状態を判定しながら、メモリセルにデータが書き込まれる。このため、第2書き込み動作後、メモリセルの閾値電圧は、第1または第2リファレンスメモリセルを境界として一方側に分布する。
【0021】
第1リファレンスメモリセルを使用する書き込み動作(例えば、消去動作)と、第2リファレンスメモリセルを使用する書き込み動作(例えば、プログラム動作)とが実行されることで、全てのメモリセルの閾値電圧を、第1および第2リファレンスメモリセルの閾値電圧に挟まれる領域の外側に分布させることができる。したがって、第1および第2リファレンスメモリセルから生成される読み出しリファレンス電流と、メモリセルのメモリセル電流との差を大きくできる。この結果、その後の読み出し動作において、データを確実に読み出すことができる。すなわち、読み出しマージンを向上できる。
【0022】
請求項2の不揮発性半導体メモリでは、比較回路は、各メモリセルに流れるメモリセル電流を、リファレンス切替回路により選択される読み出しリファレンス電流または書き込みリファレンス電流のいずれかと比較する。切替制御回路は、比較回路での比較結果に応じて、リファレンス電流を切り替えるためにリファレンス切替回路の選択動作を制御する。このため、例えば、第1書き込み動作において、メモリセル電流と、書き込みリファレンス電流との大小関係が逆転するときに、書き込みベリファイ用のリファレンス電流を、迅速に第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の一方に切り替え、第2書き込み動作を開始することができる。この結果、書き込み動作を第1および第2書き込み動作に分けて実行する場合にも、書き込み動作時間が大幅に増加することを防止できる。
【0023】
請求項3の不揮発性半導体メモリでは、書き込み制御回路は、第1書き込み動作において、メモリセルに書き込みデータを書き込むとともに、書き込みデータの論理値に応じて第1または第2リファレンスメモリセルの一方に書き込みデータを書き込む。書き込み制御回路は、第2書き込み動作において、メモリセルのみに再度書き込みデータを書き込む。このため、書き込み制御回路により、第1書き込み動作と第2書き込み動作とを確実に実行できる。
【0024】
請求項4の不揮発性半導体メモリおよび請求項9の不揮発性半導体メモリの動作制御方法では、第1および第2書き込み動作は、メモリセルのデータを消去するための第1および第2消去動作である。すなわち、書き込みリファレンスメモリセルは、消去ベリファイ用の消去リファレンスメモリセルである。第1リファレンスメモリセルの閾値電圧は、第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より低い。
【0025】
第1消去動作は、メモリセルおよび第1リファレンスメモリセルの閾値電圧が消去リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで実行される。そして、メモリセルおよび第1リファレンスメモリセルに第1論理値が書き込まれる。第2消去動作は、全てのメモリセルの閾値電圧が第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで実行される。そして、メモリセルに第1論理値が強く書き込まれる。このため、メモリセルの消去レベル(閾値電圧)を、第1リファレンスメモリセルの消去レベル(閾値電圧)より常に低くできる。この結果、消去動作を確実に実行でき、その後の読み出し動作において、データを確実に読み出すことができる。すなわち、読み出しマージンを向上できる。
【0026】
請求項5の不揮発性半導体メモリおよび請求項10の不揮発性半導体メモリの動作制御方法では、第1および第2書き込み動作は、メモリセルにデータをプログラムするための第1および第2プログラム動作である。すなわち、書き込みリファレンスメモリセルは、プログラムベリファイ用のプログラムリファレンスメモリセルである。第2リファレンスメモリセルの閾値電圧は、第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より高い。
【0027】
第1プログラム動作は、メモリセルおよび第2リファレンスメモリセルの閾値電圧がプログラムリファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまで実行される。そして、メモリセルおよび第2リファレンスセルに第2論理値が書き込まれる。第2プログラム動作は、全てのメモリセルの閾値電圧が第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまで実行される。そして、メモリセルに第2論理値が強く書き込まれる。このため、メモリセルのプログラムレベル(閾値電圧)を、第2リファレンスメモリセルのプログラムレベル(閾値電圧)より常に高くできる。この結果、プログラム動作を確実に実行でき、その後の読み出し動作において、データを確実に読み出すことができる。すなわち、読み出しマージンを向上できる。
【0028】
請求項6の不揮発性半導体メモリでは、第1および第2リファレンスメモリセルは、メモリセル列毎に形成されている。1回の読み出し動作または1回の第1および第2書き込み動作において、メモリセルの所定数で構成されるメモリセル列のいずれかと、このメモリセル列に対応する第1および第2リファレンスメモリセルがアクセスされる。このため、第1および第2リファレンスメモリセルのアクセス回数を、メモリセル列のアクセス回数と同じにすることができる。したがって、第1および第2リファレンスメモリセルの特性変動をメモリセル列のメモリセルの特性変動に合わせることができる。例えば、第1および第2リファレンスメモリセルとメモリセル列のメモリセルとのチャージゲイン特性およびチャージロス特性を合わせることができる。このため、不揮発性半導体メモリを長期間使用しても、読み出しマージンが減少することを防止できる。
【0029】
請求項7の不揮発性半導体メモリでは、各メモリセル列のメモリセルと、各メモリセル列に対応する第1および第2リファレンスメモリセルとは、電荷を蓄積する電荷蓄積層、ワード線に接続された制御ゲートを有している。これ等メモリセルは、ビット線がそれぞれ接続された入出力ノードを介して直列に接続されている。すなわち、一般に仮想接地型と称される不揮発性半導体メモリが構成されている。
【0030】
上述したように、第2書き込み動作では、メモリセル列のメモリセルのみデータが書き込まれ、第1および第2リファレンスメモリセルにはデータが書き込まれない。同じワード線に接続される複数のメモリセルの一部のみデータを書き込む制御は、仮想接地型の不揮発性半導体メモリによって、容易に達成できる。この結果、本発明を仮想接地型の不揮発性半導体メモリに適用する場合、従来と同様の制御回路で本発明を容易に実現できる。すなわち、簡易な制御回路で本発明を実現できる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。図中、太線で示した信号線は、複数本で構成されている。図中の二重丸は、外部端子を示している。頭に”/”が付く信号は、負論理の信号である。
図2は、本発明の不揮発性半導体メモリの第1の実施形態を示している。
不揮発性半導体メモリは、シリコン基板上にCMOSプロセスを使用してフラッシュメモリとして形成されている。フラッシュメモリは、状態制御回路10、電圧切替回路12、プログラム制御回路14、消去制御回路16、アドレスラッチ18、入出力制御回路20、切替制御回路22、入出力バッファ24、データラッチ26、比較回路28、リファレンス切替回路30、ロウアドレスデコーダ32、コラムアドレスデコーダ34、セルアレイ部36、ダイナミックリファレンス部38および外部リファレンス部40を有している。プログラム制御回路14および消去制御回路16は、書き込み制御回路として動作する。ロウアドレスデコーダ32、コラムアドレスデコーダ34、セルアレイ部36およびダイナミックリファレンス部38により、メモリコアCOREが構成されている。
【0032】
状態制御回路10は、フラッシュメモリの外部から供給されるチップイネーブル信号/CE、書き込みイネーブル信号/WEおよびこれ等コマンド信号とともに供給されるデータ信号DATAに応じて、フラッシュメモリの動作状態を決定し、決定した動作状態に応じた制御信号を出力する。
電圧切替回路12は、状態制御回路10からの制御信号およびデータラッチ26からの論理情報信号LINFに応じて、メモリコアCOREに供給する電圧を切り替える。例えば、プログラム動作(書き込み動作の一種)において、ロウアドレスデコーダ32には、ワード線WLに与えるプログラム電圧(メモリセルMCのゲート電圧;例えば9V)が供給され、コラムアドレスデコーダ34には、ビット線BLに与えるプログラム電圧(メモリセルMCのドレイン電圧;例えば5V)が供給される。プログラム動作後のベリファイ動作において、ロウアドレスデコーダ32には、メモリセルMCのゲートに与えるベリファイ電圧(例えば5V)が供給され、コラムアドレスデコーダ34には、メモリセルMCのドレインに与えるベリファイ電圧(例えば1.0V)が供給される。消去動作(書き込み動作の別の一種)において、メモリセルMCのゲートに与える消去電圧(例えば−6V)が供給され、コラムアドレスデコーダ34には、メモリセルMCのドレインに与える消去電圧(例えば6V)が供給される。読み出し動作において、ロウアドレスデコーダ32には、メモリセルMCのゲートに与える読み出し電圧(例えば5V)が供給され、コラムアドレスデコーダ34には、メモリセルMCのドレインに与える読み出し電圧(電圧1.0V)が供給される。電圧切替回路12は、これらの切り替え制御を行う。
【0033】
プログラム制御回路14は、プログラムコマンドが供給されるときに、アドレス信号ADDにより選択されるメモリセルMCに”データ0”を書き込むために動作する。プログラム制御回路14により、後述する第1プログラム動作および第2プログラム動作が確実に実行される。
消去制御回路16は、消去コマンドが供給されるときに、メモリセルMCに”データ1”を書き込むために動作する。消去制御回路16により、後述する第1消去動作および第2消去動作が確実に実行される。
【0034】
アドレスラッチ18は、アドレス端子を介して外部から供給されるアドレス信号ADDをラッチし、ラッチしたアドレス信号ADDをロウアドレスデコーダ32およびコラムアドレスデコーダ34に出力する。
入出力制御回路20は、チップイネーブル信号/CEおよび出力イネーブル信号/OEに応じて、入出力バッファ24のデータの入出力方向を切り替える。
【0035】
切替制御回路22は、データラッチ26からの論理情報信号LINF(比較回路28での比較結果)に応じて、リファレンス切替回路30の動作を制御するための切替信号SWを出力する。
入出力バッファ24は、読み出し動作時に、セルアレイ部36から読み出され、データラッチ26にラッチされたデータをデータ端子DATAに出力する。入出力バッファ24は、プログラム動作時に、書き込みデータをデータ端子DATAを介して受信し、受信したデータをデータラッチ26に出力する。また、入出力バッファ24は、データ端子DATAを介してコマンドデータ信号を受信する。
【0036】
データラッチ26は、読み出し動作時に、比較回路28から出力される比較結果に対応する論理レベルをラッチし、ラッチした論理レベルを入出力バッファ24に出力する。データラッチ26は、プログラム動作時に、入出力バッファ24から供給される書き込みデータをラッチし、ラッチした書き込みデータを書き込みベリファイ用の期待値として使用する。
【0037】
比較回路28は、読み出し動作時と、消去動作およびプログラム動作でのベリファイ動作時とに、アクセスされるメモリセルMCに流れるメモリセル電流をリファレンス電流と比較し、比較結果をデータラッチ26に出力する。読み出し動作は、外部から供給される読み出しコマンドに応答して実行される。消去動作は、外部から供給される消去コマンドに応答して実行される。プログラム動作は、外部から供給されるプログラムコマンドに応答して実行される。ベリファイ動作は、書き込み動作(消去動作およびプログラム動作)において、書き込みデータ(”論理0”または”論理1”)がメモリセルMCに正しく書き込めたか否かを判定するために実行される。
【0038】
リファレンス切替回路30は、切替制御回路22からの切替信号SWに応じて、リファレンス電流IREF1、IREF0の平均値である読み出し動作用の読み出しリファレンス電流、消去リファレンス電流IEREF、プログラムリファレンス電流IPREFのいずれかを選択し、選択したリファレンス電流を比較回路28に出力する。リファレンス切替回路30は、読み出し動作をするためにリファレンス電流IREF1、IREF0の平均値を求める機能を有している。
【0039】
ロウアドレスデコーダ32は、アドレスラッチ18からのアドレス信号ADD(上位ビット)に応じてワード線WLのいずれかを選択する。ロウアドレスデコーダ32は、選択したワード線WLにプログラム電圧、ベリファイ電圧、読み出し電圧、または消去電圧を供給する。
コラムアドレスデコーダ34は、アドレスラッチ18からのアドレス信号ADD(下位ビット)に応じて所定のビット線BLを選択する。具体的には、アクセスされるメモリセルMCの両側のビット線BLがアドレス信号ADDに応じて選択される。選択されたビット線BLは、所定の電圧に設定される。
【0040】
セルアレイ部36は、マトリックス状に配置された複数のメモリセルMC、図の横方向に配線された複数のワード線WL、および図の縦方向に沿って配線された複数のビット線を有している。図の横方向に並ぶメモリセルMCは、入出力ノードNDを介して直列に接続されている。図の横方向に並ぶメモリセルMCの制御ゲートは、同じワード線WLに接続されている。
【0041】
同じワード線WLに接続されるメモリセルMCによりメモリセル列MCRが形成されている。図の縦方向に並ぶメモリセルMCの入出力ノードNDは、ビット線BLを介して互いに接続されている。各ビット線BLは、図の左右両側に隣接するメモリセルMCに共有されている。この種のセルアレイは、一般に仮想接地型と称されている。
【0042】
各メモリセルMCは、電荷(電子)を蓄積するトラップゲートTG(電荷蓄積層)を有するトランジスタ(セルトランジスタ)で構成されている。トラップゲートTGは、窒化膜等の絶縁膜で形成されている。このため、トラップゲートTGにトラップされた電荷は、トラップゲートTG内を移動しない。これを利用して、セルトランジスタの閾値電圧は、局所的に変更可能である。
【0043】
この実施形態では、トラップゲートTG内の一対のトラップ領域(図の白い四角形)の一方のみに、データが書き込まれる。すなわち、1つのメモリセルMCは、1ビットのデータを記憶できる。
ダイナミックリファレンス部38の基本構造は、セルアレイ部36と同じである。すなわち、ダイナミックリファレンス部38は、仮想接地型のセルアレイ構造を有している。ダイナミックリファレンス部38は、メモリセルMCと同じ構造(同じ特性)の消去ダイナミックリファレンスEDRMC(第1リファレンスメモリセル)およびプログラムダイナミックリファレンスPDRMC(第2リファレンスメモリセル)、これ等ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCに接続されたワード線WLおよびビット線BLを有している。
【0044】
図の横方向に並ぶ一対の消去ダイナミックリファレンスEDRMCおよびプログラムダイナミックリファレンスPDRMCは、入出力ノードNDを介して直列に接続されている。図の横方向に並ぶメモリセルMCの制御ゲートは、セルアレイ部36と同じワード線WLに接続されている。すなわち、一対の消去ダイナミックリファレンスEDRMCおよびプログラムダイナミックリファレンスPDRMCは、セルアレイ部34のメモリセル列MCRに対応してそれぞれ形成されており、それらの制御ゲートは、共通のワード線WLに接続されている。ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCに流れるメモリセル電流IREF1、IREF0の平均値は、読み出し動作時の読み出しリファレンス電流として使用される。
【0045】
このフラッシュメモリでは、メモリセルMCは、ワード線WLを選択することでアクセスされる。この時、同じワード線WLに接続されたダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCもアクセスされる。換言すれば、メモリセル列MCRのメモリセルMCの制御ゲートに電圧が印加されるとき、同じ電圧が、対応するダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCの制御ゲートに印加される。すなわち、ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCのアクセス回数は、メモリセル列MCRのアクセス回数と同じになる。
【0046】
具体的には、セルアレイ部36のメモリセル列MCRが”論理1”に消去されるとき、第1リファレンスメモリセルEDRMCも”論理1”に消去される。セルアレイ部36のメモリセル列MCRが”論理0”にプログラムされるとき、第2リファレンスメモリセルPDRMCも”論理0”にプログラムされる。すなわち、本実施形態のフラッシュメモリは、ダイナミックリファレンス方式を採用している。したがって、ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCの特性変動は、メモリセル列MCRのメモリセルMCの特性変動に一致する。
【0047】
このように、メモリセル列MCR毎に、ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCを形成することで、メモリセル列MCRのメモリセルMCとダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCとのチャージゲイン特性およびチャージロス特性を合わせることができる。この結果、メモリセルのチャージゲインおよびチャージロスによる読み出しマージンの低下を緩和でき、不揮発性半導体メモリを長期間使用しても、読み出しマージンが減少することはない。
【0048】
外部リファレンス部40は、一対の書き込みリファレンスセル(消去リファレンスメモリセルEREFおよびプログラムリファレンスメモリセルPREF)を有している。消去リファレンスメモリセルEREFおよびプログラムリファレンスメモリセルPREFは、メモリセルMCよりサイズの大きい不揮発性のメモリセルで構成されている。消去リファレンスメモリセルEREFに流れるメモリセル電流IEREF(消去リファレンス電流、書き込みリファレンス電流)は、消去動作時のベリファイ動作に使用される。プログラムリファレンスメモリセルPREFに流れるメモリセル電流IPREF(プログラムリファレンス電流、書き込みリファレンス電流)は、プログラム動作時のベリファイ動作に使用される。消去リファレンス電流IEREFおよびプログラムリファレンス電流IPREFは、リファレンス切替回路30に出力される。
【0049】
図3は、第1の実施形態におけるプログラム動作のフローを示している。プログラム動作は、ステップS10−S14の第1プログラム動作と、ステップS15−S17の第2プログラム動作とで構成される。
まず、ステップS10おいて、図2に示した切替制御回路22は、リファレンス切替回路30を制御して、プログラムリファレンス電流IPREFをプログラムベリファイ用のリファレンス電流として設定する。
【0050】
次にステップS11において、比較回路28は、アドレス信号ADDにより選択される各メモリセルMCに流れるメモリセル電流IMCを、プログラムリファレンス電流IPREFと比較する。比較結果はデータラッチ26にラッチされる。切替制御回路22は、データラッチ26からの論理情報信号LINFを受信し、メモリセルMCに”論理0”が書き込まれているか否かを判定する。具体的には、メモリセル電流IMCがプログラムリファレンス電流IPREFより大きい場合、メモリセルMCへのプログラムが不十分であると判定され、処理はステップS12に移行する。メモリセル電流IMCがプログラムリファレンス電流IPREF以下の場合、メモリセルMCへのプログラムが十分であると判定され、処理はステップS13に移行する。
【0051】
ステップS12において、プログラム制御回路14は、メモリセルMCに”論理0”を書き込むプログラム動作を実行する。この後、処理は、再びステップS11に移行する。
ステップS13において、比較回路28は、アドレス信号ADDにより選択されるメモリセル列MCRに対応するプログラムダイナミックリファレンスPDRMCに流れるメモリセル電流IREF0を、プログラムリファレンス電流IPREFと比較する。比較結果はデータラッチ26にラッチされる。切替制御回路22は、データラッチ26からの論理情報信号LINFを受信し、プログラムダイナミックリファレンスPDRMCに”論理0”が書き込まれているか否かを判定する。具体的には、メモリセル電流IREF0がプログラムリファレンス電流IPREFより大きい場合、プログラムダイナミックリファレンスPDRMCへのプログラムが不十分であると判定され、処理はステップS14に移行する。メモリセル電流IREF0がプログラムリファレンス電流IPREF以下の場合、プログラムダイナミックリファレンスPDRMCへのプログラムが十分であると判定され、処理はステップS15に移行する。
【0052】
ステップS14において、プログラム制御回路14は、プログラムダイナミックリファレンスPDRMCに”論理0”を書き込むプログラム動作を実行する。この後、処理は、再びステップS13に移行する。
ステップS10−S14の処理(第1プログラム動作、第1書き込み動作)により、上述した図1に示したように、プログラムされるメモリセルMCおよびプログラムダイナミックリファレンスPDRMCの閾値電圧は、ともにプログラムリファレンスメモリセルの閾値電圧VPREFより高くなる。このとき、メモリセルMCおよびプログラムダイナミックリファレンスPDRMCの閾値電圧の分布は、重なっている。
【0053】
次に、ステップS15において、切替制御回路22は、リファレンス切替回路30を制御して、プログラムダイナミックリファレンスPDRMCのメモリセル電流IREF0をプログラムベリファイ用のリファレンス電流として設定する。切替制御回路22により、リファレンス電流が迅速に切り替えられるため、プログラム動作を第1および第2プログラム動作に分けて実行する場合にも、プログラム動作時間が大幅に増加することはない。
【0054】
次にステップS16において、比較回路28は、アドレス信号ADDにより選択されるメモリセルMCに流れるメモリセル電流IMCを、メモリセル電流IREF0と比較する。比較結果はデータラッチ26にラッチされる。切替制御回路22は、データラッチ26からの論理情報信号LINFを受信し、メモリセルMCの閾値電圧が、プログラムダイナミックリファレンスPDRMCの閾値電圧より高いか否かを判定する。具体的には、メモリセル電流IMCがメモリセル電流IREF0以上の場合、メモリセルMCへのプログラムが不十分であると判定され、処理はステップS17に移行する。メモリセル電流IMCがメモリセル電流IREF0より小さい場合、メモリセルMCへのプログラムが十分であると判定され、プログラム動作は終了する。
【0055】
ステップS17において、プログラム制御回路14は、メモリセルMCに”論理0”を書き込むプログラム動作を実行する。この後、処理は、再びステップS16に移行する。
ステップS15−S17の処理(第2プログラム動作、第2書き込み動作)により、プログラムされる全てのメモリセルMCの閾値電圧は、プログラムダイナミックメモリセルPDRMCの閾値電圧より高くなる。
【0056】
図4は、第1の実施形態における消去動作を示している。消去動作は、ステップS20−S22の第1消去動作と、ステップS23−S25の第2消去動作とで構成される。
まず、ステップS20おいて、切替制御回路22は、リファレンス切替回路30を制御して、消去リファレンス電流IEREFをベリファイ用のリファレンス電流として設定する。
【0057】
次にステップS21において、比較回路28は、アドレス信号ADDにより選択される各メモリセルMCに流れるメモリセル電流IMCおよびアドレス信号ADDにより選択されるメモリセル列MCRに対応する消去ダイナミックリファレンスEDRMCに流れるメモリセル電流IREF1を、消去リファレンス電流IEREFとそれぞれ比較する。比較結果はデータラッチ26にラッチされる。切替制御回路22は、データラッチ26からの論理情報信号LINFを受信し、メモリセルMCに”論理1”が書き込まれているか否かを判定する。具体的には、メモリセル電流IMCが消去リファレンス電流IEREFより小さい場合、メモリセルMCの消去が不十分であると判定され、処理はステップS22に移行する。同様に、メモリセル電流IREF0が消去リファレンス電流IEREFより小さい場合、消去ダイナミックリファレンスPDRMCの消去が不十分であると判定され、処理は再びステップS22に移行する。
【0058】
メモリセル電流IMCが消去リファレンス電流IEREF以上の場合、メモリセルMCへの消去が十分であると判定され、処理はステップS23に移行する。同様に、メモリセル電流IREF0が消去リファレンス電流IEREF以上の場合、消去ダイナミックリファレンスPDRMCの消去が十分であると判定され、処理はステップS23に移行する。
【0059】
ステップS22において、プログラム制御回路14は、メモリセルMCおよび消去ダイナミックリファレンスEDRMCを”論理1”に消去する消去動作を実行する。この後、処理は、再びステップS21に移行する。
ステップS20−S22の処理(第1消去動作、第1書き込み動作)により、上述した図1に示したように、消去されるメモリセルMCおよび消去ダイナミックリファレンスEDRMCの閾値電圧は、ともに消去リファレンスメモリセルの閾値電圧VEREFより低くなる。このとき、メモリセルMCおよび消去ダイナミックリファレンスEDRMCの閾値電圧の分布は、重なっている。
【0060】
次に、ステップS23において、切替制御回路22は、リファレンス切替回路30を制御して、消去ダイナミックリファレンスEDRMCのメモリセル電流IREF1を消去ベリファイ用のリファレンス電流として設定する。切替制御回路22により、リファレンス電流が迅速に切り替えられるため、消去動作を第1および第2消去動作に分けて実行する場合にも、消去動作時間が大幅に増加することはない。
【0061】
次にステップS24において、比較回路28は、アドレス信号ADDにより選択されるメモリセルMCに流れるメモリセル電流IMCを、消去ダイナミックリファレンスEDRMCのメモリセル電流IREF1と比較する。比較結果はデータラッチ26にラッチされる。切替制御回路22は、データラッチ26からの論理情報信号LINFを受信し、メモリセルMCの閾値電圧が、消去ダイナミックリファレンスEDRMCの閾値電圧より高いか否かを判定する。具体的には、メモリセル電流IMCがメモリセル電流IREF1以上の場合、メモリセルMCへの書き込みが不十分であると判定され、処理はステップS25に移行する。メモリセル電流IMCがメモリセル電流IREF1より小さい場合、メモリセルMCへの書き込みが十分であると判定され、消去動作は終了する。
【0062】
ステップS25において、プログラム制御回路14は、メモリセルMCを”論理1”に消去する消去動作を実行する。この後、処理は、再びステップS24に移行する。
ステップS23−S25の処理(第2消去動作、第2書き込み動作)により、プログラムされる全てのメモリセルMCの閾値電圧は、消去ダイナミックメモリセルEDRMCの閾値電圧より低くなる。
【0063】
図5は、図3および図4に示したプログラム動作後および消去動作後のメモリセルの閾値電圧の分布を示している。
上述した図3のステップS15−S17に示す第2プログラム動作により、各メモリセル列MCRにおけるメモリセルMC(PMC)の閾値電圧は、プログラムダイナミックメモリセルPDRMCの閾値電圧より高くなる。また、上述した図4のステップS23−S25に示す第2消去動作により、各メモリセル列MCRにおけるメモリセルMC(EMC)の閾値電圧は、消去ダイナミックメモリセルEDRMCの閾値電圧より低くなる。
【0064】
図6は、図5の閾値電圧の分布の詳細を示している。
ワード線WLmに接続されたメモリセル列MCRのメモリセルMCの閾値電圧は、第2プログラム動作により、プログラムダイナミックメモリセルPDRMCの閾値電圧より必ず高くなる。ワード線WLmに接続されたメモリセル列MCRのメモリセルMCの閾値電圧は、第2消去動作により、消去ダイナミックメモリセルEDRMCの閾値電圧より必ず低くなる。他のワード線WLnに接続されたメモリセル列MCRでも同様である。
【0065】
ダイナミックリファレンス方式のフラッシュメモリでは、各メモリセル列MCRの読み出しリファレンス電流IRREFは、プログラムダイナミックメモリセルPDRMCおよび消去ダイナミックメモリセルEDRMCを流れるメモリセル電流の平均値に設定される。このため、読み出し動作において、プログラムされたメモリセルMC(PMC)の読み出しマージンMRG0は、プログラムダイナミックメモリセルPDRMCのメモリセル電流IPREFと読み出しリファレンス電流IRREFとの差より必ず大きくなる。
【0066】
同様に、読み出し動作において、消去されたメモリセルMC(EMC)の読み出しマージンMRG1は、消去ダイナミックメモリセルEDRMCのメモリセル電流IEREFと読み出しリファレンス電流IRREFとの差より必ず大きくなる。換言すれば、読み出しマージンMRG0、MRG1は、プログラムダイナミックメモリセルPDRMCのメモリセル電流IPREFと消去ダイナミックメモリセルEDRMCのメモリセル電流IEREFとの差の2分の1より常に大きくなる。読み出しマージンMRG0、MRG1が向上することで、読み出しデータの誤読み出し、すなわち、データの破壊が防止される。
【0067】
以上、この実施形態では、第2消去動作において、メモリセルMCの閾値電圧を、対応する消去ダイナミックリファレンスEDRMC(第1リファレンスメモリセル)の閾値電圧より常に低くできる。また、第2プログラム動作において、メモリセルMCの閾値電圧を、対応するプログラムダイナミックリファレンスPDRMC(第2リファレンスメモリセル)の閾値電圧より常に高くできる。したがって、ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCから生成される読み出しリファレンス電流IRREFと、メモリセルMCのメモリセル電流IMCとの差を大きくできる。この結果、その後の読み出し動作において、データを確実に読み出すことができる。すなわち、読み出しマージンを向上できる。
【0068】
切替制御回路22は、比較回路28での比較結果に応じて、リファレンス電流を切り替えるためにリファレンス切替回路の選択動作を制御する。このため、第1プログラム動作において、メモリセル電流IMCおよびプログラムダイナミックリファレンスPDRMCの第2リファレンス電流IREF0が、プログラムリファレンス電流IPREFより小さくなったときに、プログラムベリファイ用のリファレンス電流を、迅速に第2リファレンス電流IREF0に切り替え、第2プログラム動作を開始できる。この結果、プログラム動作を第1および第2プログラム動作に分けて実行する場合にも、プログラム動作時間が大幅に増加することを防止できる。
【0069】
同様に、第1消去動作において、メモリセル電流IMCおよび消去ダイナミックリファレンスEDRMCの第1リファレンス電流IREF1が、消去リファレンス電流IEREFより大きくなったときに、消去ベリファイ用のリファレンス電流を、迅速に第1リファレンス電流IREF1に切り替え、第2消去動作を開始できる。この結果、消去動作を第1および第2消去動作に分けて実行する場合にも、消去動作時間が大幅に増加することを防止できる。
【0070】
ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCがメモリセル列MCR毎に形成されるため、ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCのアクセス回数を、メモリセル列MCRのアクセス回数と同じにできる。したがって、ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCの特性変動をメモリセル列MCRのメモリセルMCの特性変動に合わせることができる。例えば、ダイナミックリファレンスEDRMC、PDRMCとメモリセル列MCRのメモリセルMCとのチャージゲイン特性およびチャージロス特性を合わせることができる。この結果、不揮発性半導体メモリを長期間使用しても、読み出しマージンが減少することを防止できる。
【0071】
仮想接地型のフラッシュメモリでは、同じワード線WLに接続されるメモリセルMC、EDRMC、PDRMCの一部にデータを書き込む制御を容易にできる。このため、本発明を仮想接地型のフラッシュメモリに適用することで、第2消去動作および第2プログラム動作を、従来と同様の制御回路で実現できる。図3に示したステップS10−S14で構成される第1プログラム動作も、従来と同様の制御回路で実現できる。すなわち、本発明を仮想接地型のフラッシュメモリに適用することで、本発明を容易に実現できる。
【0072】
図7は、本発明の不揮発性半導体メモリの第2の実施形態を示している。第1の実施形態で説明した回路・信号と同一の回路・信号については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。
フラッシュメモリは、第1の実施形態の電圧切替回路12、セルアレイ部36、ダイナミックリファレンス部38および外部リファレンス部40の代わりに、電圧切替回路12B、セルアレイ部36B、ダイナミックリファレンス部38Bおよび外部リファレンス部40Bを有している。セルアレイ部36Bおよびダイナミックリファレンス部のメモリセルMCは、電荷(電子)を蓄積するフローティングゲートFG(電荷蓄積層)を有するトランジスタ(セルトランジスタ)で構成されている。その他の構成は、第1の実施形態とほぼ同じである。フローティングゲートFGは、ポリシリコン等の導電膜で形成されている。
【0073】
この実施形態においても、上述した第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した第1の実施形態では、プログラム動作の第1プログラム動作において、メモリセル列MCRのメモリセルMCとプログラムダイナミックメモリセルPDRMCとを、それぞれ独立してプログラムする例について述べた(図3のステップS10−S14)。しかしながら、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、メモリセルMCとプログラムダイナミックメモリセルPDRMCとを、同時にプログラムしてもよい。
【0074】
上述した第1の実施形態では、メモリセルMCにトラップゲートTGを形成し、トラップゲートTG内の一対のトラップ領域の一方のみに、データを保持する例について述べた。しかしながら、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、トラップ領域の両方にデータをそれぞれ保持し、2つのトラップ領域で1ビットのデータを保持してもよい。この場合、データ保持の信頼性を向上でき、読み出しマージンをさらに向上できる。
【0075】
上述した実施形態では、本発明を、仮想接地型のフラッシュメモリに適用した例について述べた。しかしながら、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。本発明は、NOR型あるいはNAND型のフラッシュメモリに適用できる。さらに、EEPROM等の電気的書き換え可能な不揮発性多値半導体メモリに適用できる。
【0076】
以上の実施形態において説明した発明を整理して、付記として開示する。
(付記1) 複数の不揮発性のメモリセルと、
閾値電圧が互いに異なる不揮発性の第1および第2リファレンスメモリセルと、
前記メモリセルの書き込み状態を判定するための書き込みリファレンスメモリセルと、
読み出し動作中に、前記第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の平均値を、読み出しリファレンス電流として選択するとともに、第1書き込み動作中に、前記書き込みリファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流を書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択し、第1書き込み動作に続いて実行される第2書き込み動作中に、前記第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の一方を書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択するリファレンス切替回路とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
【0077】
(付記2) 付記1記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
前記各メモリセルに流れるメモリセル電流を、前記リファレンス切替回路により選択される前記読み出しリファレンス電流および前記書き込みリファレンス電流のいずれかと比較する比較回路と、
前記比較回路での比較結果に応じて、リファレンス電流を切り替えるために前記リファレンス切替回路の選択動作を制御する切替制御回路とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
【0078】
(付記3) 付記1記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
前記第1書き込み動作において、前記メモリセルとともに、書き込みデータの論理値に応じて前記第1および第2リファレンスメモリセルの一方に前記書き込みデータを書き込み、前記第2書き込み動作において、前記メモリセルのみに前記書き込みデータを書き込む書き込み制御回路を備えていることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
【0079】
(付記4) 付記1記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
前記第1および第2書き込み動作は、前記メモリセルのデータを消去するための第1および第2消去動作であり、
前記書き込みリファレンスメモリセルは、消去ベリファイ用の消去リファレンスメモリセルであり、
前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧は、前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より低く、
前記書き込み制御回路は、
前記第1消去動作において、前記メモリセルおよび前記第1リファレンスセルに第1論理値を書き込むために、前記メモリセルおよび前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧が前記消去リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで消去動作を実行し、
前記第2消去動作において、前記メモリセルに第1論理値を強く書き込むために、前記メモリセルの閾値電圧が前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで消去動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
【0080】
(付記5) 付記1記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
前記第1および第2書き込み動作は、前記メモリセルにデータをプログラムするための第1および第2プログラム動作であり、
前記書き込みリファレンスメモリセルは、プログラムベリファイ用のプログラムリファレンスメモリセルであり、
前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧は、前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より高く、
前記書き込み制御回路は、
前記第1プログラム動作において、前記メモリセルおよび前記第2リファレンスセルに第2論理値を書き込むために、前記メモリセルおよび前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧が前記プログラムリファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまでプログラム動作を実行し、
前記第2書き込み動作において、前記メモリセルに第2論理値を強く書き込むために、前記メモリセルの閾値電圧が前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまでプログラム動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
【0081】
(付記6) 付記1記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
前記メモリセルの所定数でそれぞれ構成される複数のメモリセル列を備え、
前記第1および第2リファレンスメモリセルは、前記メモリセル列毎に形成され、
1回の前記読み出し動作または1回の前記第1および第2書き込み動作において、前記メモリセル列のいずれかと、このメモリセル列に対応する前記第1および第2リファレンスメモリセルの少なくとも一方とがアクセスされることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
【0082】
(付記7) 付記6記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
前記メモリセル列の前記メモリセルと前記各メモリセル列に対応する前記第1および第2リファレンスメモリセルとは、電荷を蓄積する電荷蓄積層と、ワード線に接続された制御ゲートを有し、ビット線がそれぞれ接続された入出力ノードを介して直列に接続されていることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
【0083】
(付記8) 付記7記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
前記各メモリセルと前記第1および第2リファレンスメモリセルとの前記電荷蓄積層は、書き込みデータの論理値に応じて局所的に電荷をトラップするトラップ絶縁膜であることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
(付記9) 付記7記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
前記各メモリセルと前記第1および第2リファレンスメモリセルとの前記電荷蓄積層は、書き込みデータの論理値に応じた電荷を蓄積するフローティングゲートであることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
【0084】
(付記10) 付記6記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
前記各メモリセル列の前記メモリセルと前記各メモリセル列に対応する前記第1および第2リファレンスメモリセルとは、制御ゲートを有するトランジスタで構成され、
前記制御ゲートは、共通のワード線に接続されていることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
【0085】
(付記11) メモリセルからデータを読み出す読み出し動作において、第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の平均値を読み出しリファレンス電流として選択し、前記メモリセルに流れるメモリセル電流を前記読み出しリファレンス電流と比較することで、前記メモリセルに記憶されている論理値を判定し、
前記メモリセルにデータを書き込む書き込み動作において、
前記メモリセルの書き込み状態を判定するために書き込みリファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流を、書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択し、前記メモリセルと前記第1および第2リファレンスメモリセルの一方とにデータを書き込む第1書き込み動作を実行し、
前記第1書き込み動作に続いて、前記第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の一方を書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択し、前記メモリセルにデータを書き込む第2書き込み動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリの動作制御方法。
【0086】
(付記12) 付記11記載の不揮発性半導体メモリの動作制御方法において、
前記第1および第2書き込み動作は、前記メモリセルのデータを消去するための第1および第2消去動作であり、
前記書き込みリファレンスメモリセルは、消去ベリファイ用の消去リファレンスメモリセルであり、
前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧は、前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より低く、
前記第1消去動作において、前記メモリセルおよび前記第1リファレンスセルに第1論理値を書き込むために、前記メモリセルおよび前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧が前記消去リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで消去動作を実行し、
前記第2消去動作において、前記メモリセルに第1論理値を強く書き込むために、前記メモリセルの閾値電圧が前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで消去動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリの動作制御方法。
【0087】
(付記13) 付記11記載の不揮発性半導体メモリの動作制御方法において、
前記第1および第2書き込み動作は、前記メモリセルにデータをプログラムするための第1および第2プログラム動作であり、
前記書き込みリファレンスメモリセルは、プログラムベリファイ用のプログラムリファレンスメモリセルであり、
前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧は、前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より高く、
前記第1プログラム動作において、前記メモリセルおよび前記第2リファレンスセルに第2論理値を書き込むために、前記メモリセルおよび前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧が前記プログラムリファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまでプログラム動作を実行し、
前記第2書き込み動作において、前記メモリセルに第2論理値を強く書き込むために、前記メモリセルの閾値電圧が前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまでプログラム動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリの動作制御方法。
【0088】
以上、本発明について詳細に説明してきたが、上記の実施形態およびその変形例は発明の一例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。本発明を逸脱しない範囲で変形可能であることは明らかである。
【0089】
【発明の効果】
請求項1の不揮発性半導体メモリおよび請求項8の不揮発性半導体メモリの動作制御方法では、第2書き込み動作により、全てのメモリセルの閾値電圧を、第1および第2リファレンスメモリセルの閾値電圧の領域の外側に分布させることができる。このため、第1および第2リファレンスメモリセルから生成される読み出しリファレンス電流と、メモリセルのメモリセル電流との差を大きくできる。この結果、その後の読み出し動作において、データを確実に読み出すことができる。すなわち、読み出しマージンを向上できる。
【0090】
請求項2の不揮発性半導体メモリでは、書き込み動作を第1および第2書き込み動作により実行する場合にも、書き込み動作時間が大幅に増加することを防止できる。
請求項3の不揮発性半導体メモリでは、書き込み制御回路により、第1書き込み動作と第2書き込み動作とを確実に実行できる。
【0091】
請求項4の不揮発性半導体メモリおよび請求項9の不揮発性半導体メモリの動作制御方法では、第2消去動作により、メモリセルの消去レベル(閾値電圧)を、第1リファレンスメモリセルの消去レベル(閾値電圧)より常に低くできる。この結果、消去動作を確実に実行でき、その後の読み出し動作において、データを確実に読み出すことができる。すなわち、読み出しマージンを向上できる。
【0092】
請求項5の不揮発性半導体メモリおよび請求項10の不揮発性半導体メモリの動作制御方法では、第2プログラム動作により、メモリセルのプログラムレベル(閾値電圧)を、第2リファレンスメモリセルのプログラムレベル(閾値電圧)より常に高くできる。この結果、プログラム動作を確実に実行でき、その後の読み出し動作において、データを確実に読み出すことができる。すなわち、読み出しマージンを向上できる。
【0093】
請求項6の不揮発性半導体メモリでは、第1および第2リファレンスメモリセルのアクセス回数を、メモリセル列のアクセス回数と同じにすることができる。したがって、第1および第2リファレンスメモリセルの特性変動をメモリセル列のメモリセルの特性変動に合わせることができる。この結果、不揮発性半導体メモリを長期間使用しても、読み出しマージンが減少することを防止できる。
【0094】
請求項7の不揮発性半導体メモリでは、本発明を仮想接地型の不揮発性半導体メモリに適用する場合、従来と同様の制御回路で本発明を容易に実現できる。すなわち、簡易な制御回路で本発明を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイナミックリファレンス方式を採用する不揮発性半導体メモリにおけるメモリセルの閾値電圧の分布を示す説明図である。
【図2】本発明の不揮発性半導体メモリの第1の実施形態を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態におけるプログラム動作を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態における消去動作を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態におけるプログラム動作後および消去動作後の閾値電圧の分布を示す説明図である。
【図6】図5の閾値電圧の分布の詳細を示す説明図である。
【図7】本発明の不揮発性半導体メモリの第2の実施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 状態制御回路
12 電圧切替回路
14 プログラム制御回路
16 消去制御回路
18 アドレスラッチ
20 入出力制御回路
22 切替制御回路
24 入出力バッファ
26 データラッチ
28 比較回路
30 リファレンス切替回路
32 ロウアドレスデコーダ
34 コラムアドレスデコーダ
36 セルアレイ部
38 ダイナミックリファレンス部
40 外部リファレンス部
BL ビット線
CORE メモリコア
EDRMC 第1リファレンスメモリセル、消去ダイナミックリファレンス
EREF 消去リファレンスメモリセル
IEREF 書き込みリファレンス電流、消去リファレンス電流
IMC メモリセル電流
IPREF 書き込みリファレンス電流、プログラムリファレンス電流
IREF0 第2リファレンス電流
IREF1 第1リファレンス電流
IRREF 読み出しリファレンス電流
LINF 論理情報信号
MC メモリセル
MCR メモリセル列
PDRMC 第2リファレンスメモリセル、プログラムダイナミックリファレンス
PREF プログラムリファレンスメモリセル
SW 切替信号
WL ワード線

Claims (10)

  1. 複数の不揮発性のメモリセルと、
    閾値電圧が互いに異なる不揮発性の第1および第2リファレンスメモリセルと、
    前記メモリセルの書き込み状態を判定するための書き込みリファレンスメモリセルと、
    読み出し動作中に、前記第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の平均値を、読み出しリファレンス電流として選択するとともに、第1書き込み動作中に、前記書き込みリファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流を書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択し、第1書き込み動作に続いて実行される第2書き込み動作中に、前記第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の一方を書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択するリファレンス切替回路とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
  2. 請求項1記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
    前記各メモリセルに流れるメモリセル電流を、前記リファレンス切替回路により選択される前記読み出しリファレンス電流および前記書き込みリファレンス電流のいずれかと比較する比較回路と、
    前記比較回路での比較結果に応じて、リファレンス電流を切り替えるために前記リファレンス切替回路の選択動作を制御する切替制御回路とを備えていることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
  3. 請求項1記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
    前記第1書き込み動作において、前記メモリセルとともに、書き込みデータの論理値に応じて前記第1および第2リファレンスメモリセルの一方に前記書き込みデータを書き込み、前記第2書き込み動作において、前記メモリセルのみに前記書き込みデータを書き込む書き込み制御回路を備えていることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
  4. 請求項3記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
    前記第1および第2書き込み動作は、前記メモリセルのデータを消去するための第1および第2消去動作であり、
    前記書き込みリファレンスメモリセルは、消去ベリファイ用の消去リファレンスメモリセルであり、
    前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧は、前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より低く、
    前記書き込み制御回路は、
    前記第1消去動作において、前記メモリセルおよび前記第1リファレンスセルに第1論理値を書き込むために、前記メモリセルおよび前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧が前記消去リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで消去動作を実行し、
    前記第2消去動作において、前記メモリセルに第1論理値を強く書き込むために、前記メモリセルの閾値電圧が前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで消去動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
  5. 請求項3記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
    前記第1および第2書き込み動作は、前記メモリセルにデータをプログラムするための第1および第2プログラム動作であり、
    前記書き込みリファレンスメモリセルは、プログラムベリファイ用のプログラムリファレンスメモリセルであり、
    前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧は、前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より高く、
    前記書き込み制御回路は、
    前記第1プログラム動作において、前記メモリセルおよび前記第2リファレンスセルに第2論理値を書き込むために、前記メモリセルおよび前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧が前記プログラムリファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまでプログラム動作を実行し、
    前記第2書き込み動作において、前記メモリセルに第2論理値を強く書き込むために、前記メモリセルの閾値電圧が前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまでプログラム動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
  6. 請求項1記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
    前記メモリセルの所定数でそれぞれ構成される複数のメモリセル列を備え、
    前記第1および第2リファレンスメモリセルは、前記メモリセル列毎に形成され、
    1回の前記読み出し動作または1回の前記第1および第2書き込み動作において、前記メモリセル列のいずれかと、このメモリセル列に対応する前記第1および第2リファレンスメモリセルの少なくとも一方とがアクセスされることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
  7. 請求項6記載の不揮発性半導体メモリにおいて、
    前記メモリセル列の前記メモリセルと前記各メモリセル列に対応する前記第1および第2リファレンスメモリセルとは、電荷を蓄積する電荷蓄積層と、ワード線に接続された制御ゲートを有し、ビット線がそれぞれ接続された入出力ノードを介して直列に接続されていることを特徴とする不揮発性半導体メモリ。
  8. メモリセルからデータを読み出す読み出し動作において、閾値電圧が互いに異なる第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の平均値を読み出しリファレンス電流として選択し、前記メモリセルに流れるメモリセル電流を前記読み出しリファレンス電流と比較することで、前記メモリセルに記憶されている論理値を判定し、
    前記メモリセルにデータを書き込む書き込み動作において、
    前記メモリセルの書き込み状態を判定するために書き込みリファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流を、書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択し、前記メモリセルと前記第1および第2リファレンスメモリセルの一方とにデータを書き込む第1書き込み動作を実行し、
    前記第1書き込み動作に続いて、前記第1および第2リファレンスメモリセルに流れるメモリセル電流の一方を書き込みベリファイ用の書き込みリファレンス電流として選択し、前記メモリセルにデータを書き込む第2書き込み動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリの動作制御方法。
  9. 請求項8記載の不揮発性半導体メモリの動作制御方法において、
    前記第1および第2書き込み動作は、前記メモリセルのデータを消去するための第1および第2消去動作であり、
    前記書き込みリファレンスメモリセルは、消去ベリファイ用の消去リファレンスメモリセルであり、
    前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧は、前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より低く、
    前記第1消去動作において、前記メモリセルおよび前記第1リファレンスセルに第1論理値を書き込むために、前記メモリセルおよび前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧が前記消去リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで消去動作を実行し、
    前記第2消去動作において、前記メモリセルに第1論理値を強く書き込むために、前記メモリセルの閾値電圧が前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より低くなるまで消去動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリの動作制御方法。
  10. 請求項8記載の不揮発性半導体メモリの動作制御方法において、
    前記第1および第2書き込み動作は、前記メモリセルにデータをプログラムするための第1および第2プログラム動作であり、
    前記書き込みリファレンスメモリセルは、プログラムベリファイ用のプログラムリファレンスメモリセルであり、
    前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧は、前記第1リファレンスメモリセルの閾値電圧より高く、
    前記第1プログラム動作において、前記メモリセルおよび前記第2リファレンスセルに第2論理値を書き込むために、前記メモリセルおよび前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧が前記プログラムリファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまでプログラム動作を実行し、
    前記第2書き込み動作において、前記メモリセルに第2論理値を強く書き込むために、前記メモリセルの閾値電圧が前記第2リファレンスメモリセルの閾値電圧より高くなるまでプログラム動作を実行することを特徴とする不揮発性半導体メモリの動作制御方法。
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