JP2004277798A - 成膜処理装置および成膜処理方法 - Google Patents

成膜処理装置および成膜処理方法 Download PDF

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Eiji Okuda
英二 奥田
Osamu Yamada
修 山田
Hideo Imoto
秀夫 猪本
Takeshi Hatayama
健 畑山
Takahiko Tanida
貴彦 谷田
Hiroshi Yamashita
博司 山下
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Abstract

【課題】立体形状の基材表面に成膜処理を行なうにおいて、従来の技術では、自公転方式が用いられるが、可動機構のため、ダストの問題、ロードロック構造が難しい、電力供給や温度制御が難しい、基材の取付けなどの自動化が難しい、プロセス条件出しに膨大な成膜サンプルと時間が必要となる等の課題がある。
【解決手段】実質的に同一平面上に配置した、複数個の被成膜基材の成膜処理を同時に行なう事ができる少なくとも2室以上の成膜処理室から構成される成膜処理室群を備え、さらに、少なくとも該平面と垂直方向に摺動可能である基材搬送手段と、該基材搬送手段上の搭載された基材支持台とを備え、該基材支持台上に載置された前記被成膜基材を該基材搬送手段の直動動作により前記成膜処理室への搬入または搬出が可能となる事を特徴とする成膜処理装置を用いる事により、前期課題を解決することができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、減圧された真空状態の成膜処理室において被成膜処理基材の表面に対して成膜処理を施すための成膜処理装置および成膜処理方法に関する技術分野に属し、例えば、機械部品、軸受、刃物、工具、光学部品、光触媒製品など用いられる部品表面の成膜処理に関する技術分野に属する。特に、立体形状である被成膜基材の表面処理を行なうに際し、生産性を高める事を実現するための技術である。
【0002】
【従来の技術】
従来の成膜装置は、立体形状である被成膜基材の表面処理を行なうに際し、プラズマ源に対して、基材自身を自転および公転をさせながら表面処理を行なう方式を採用している。(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
この方式ではプラズマCVD法による表面処理を行なっている。減圧可能な成膜処理室の中心付近に均一なプラズマを発生させ、その周囲に成膜処理室中心を公転回転中心とする公転台が備えられている。さらに公転台上の外周付近の同一円周上に等角度毎に自転中心をもつように配置した自転台を設け、この自転台に被成膜物を支持するための支持部を備えている。成膜処理時には、自転台および公転台は所定の回転各角速度で回転しながら、膜の均一性を高めている。
【0004】
装置は基本的にバッチ型の構造をとり、成膜処理室が比較的大きく、真空引きや成膜処理時間がかかる。生産性を上げるために、支持台を工夫し、1バッチ当りの成膜処理数を多くする必要がある。
【0005】
また、自転台上に取付けられたワークホルダーを工夫し、自転および公転に加えて、更に、ワーク自身の姿勢を変えるよう回転を行なうようなものもある。(例えば特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特許第3249013号公報(第5−9頁、第1図)
【特許文献2】
特開平11−323550号公報(第3−5頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術では、自転および公転、場合によっては第三の姿勢変化を行なわせる必要が有り、このための姿勢変化機構および駆動機構が必要となる。これらの機構を実際に構成すると様々に課題が生じている。
【0008】
まず、第1番目の課題としては、成膜処理室中に可動機構が存在するために異物やダストが発生するという課題がある。被成膜基材の成膜面に付着した場合、異物付着、剥離、密着性の低下などの欠陥となる。可動部は、その摺動面からミクロンオーダーのゴミを発生する発生源そのものであり、可動することによって発生したゴミが拡散され、基材に付着する可能性が高くなる。軸受けや自動車部品などの高付加価値機械部品では、これらの欠陥は致命的であり、非常に大きい課題となる。
【0009】
第2の課題としては、部品間の膜質および膜厚誤差が大きいという課題がある。自転および公転を行なう事により、部品単位での膜厚や膜質の均一性は非常に高くする事が可能であるが、成膜処理室内での位置の差によるバラツキ、すなわち、部品間でのバラツキが非常に大きい。例えば、前者の例の成膜処理装置では、自転軸上の成膜処理室内の天井壁面近傍と中央付近では、膜厚差が±15%の膜厚分布を生じる。±10%に抑えるためには、実質的には、自転軸高さ方向の中央付近70%程度しか有効領域に使えない。これは、プラズマ源の均一性に依存するものであり、劇的な改善は望めない。
【0010】
第3の課題としては、成膜処理を行なうために、被成膜基材に電力を供給する必要があるが、被成膜基材が可動部に支持されているために、安定した電力供給が難しいという課題がある。また、基材温度の制御、特に冷却に関しても同様に困難であるという課題がある。スパッタなど基材温度を上げる必要がある場合において、輻射型のヒーターを使用すれば、非接触にて基材温度を上げる事は可能であるが、成膜の種類によっては、冷却する必要がある場合があり、従来の技術では、基材を冷却し、基材温度を下げる方向に制御する事は非常に困難であり、事実上不可能といっても過言ではない。例えば、ダイヤモンド様炭素膜などをプラズマCVD法で成膜する場合において、基材表面温度は成膜処理によって上昇する。さらに、生産性を狙って成膜レートを上げるためには、供給電力を上げると、さらに温度上昇が伴う。ダイヤモンド様炭素膜は、成膜時の基材温度により膜質が大きく変化する事が分っており、高温になりすぎると、膜質の著しい劣化が生じる。また、熱膨張した状態で成膜し、常温に戻ったときの残留応力や、寸法歪み、形状歪みの問題も生じる可能性がある。成膜処理中に冷却ができない場合、供給電力に上限があり、成膜レート、すなわち、生産性において温度による上限が存在するという課題がある。
【0011】
また、バッチ方式に由来する様々な課題がある。
【0012】
第4の課題としては、基材を支持台への取付け時の課題がある。生産性向上において、1バッチ当りの処理数を多くする必要があるが、事前準備として支持台に基材を1個1個取付けなければならない。部品の大きさや形状にもよるが、場合によっては数百個〜数千個の部品を1バッチで処理することもあり、これだけの大量の基材を手作業で取付けを行なうのは、現実的ではないが、自動化するのも困難である。また、ロードロック構造を実現しようとすると、支持台ごとロードロック室で減圧し、成膜室へ搬送する構造が必要であるが、ロードロック室の大きさの問題や、自転台、公転台などの機構的な問題があり、実現は困難である。
【0013】
第5の課題としては、成膜のプロセス条件出しに非常に多くの基材と時間を要するという課題がある。プロセス条件における1つのパラメータの変更を確認するにしても、数百個〜数千個の基材(この場合は製品ではなく、ダミーでもよい)が必要となるが、いずれにしても実験、確認の過程で膨大な基材数が必要となり、無駄が非常に多くなる。1バッチに要する時間についても前述のとおりである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の成膜処理方法は、大気圧から減圧させるロードロック室と、所定真空度まで減圧可能な成膜処理室と、該成膜処理室にガスを供給するためのガス供給手段と、該成膜処理室の減圧するための排気手段と、プラズマを発生させるための電力供給手段とを備えた、被成膜処理基材の表面に成膜処理を行うための成膜処理装置であって、
実質的に同一平面上に配置した、複数個の被成膜基材の成膜処理を同時に行なう事ができる少なくとも2室以上の成膜処理室から構成される成膜処理室群を備え、さらに、少なくとも該平面と垂直方向に摺動可能である基材搬送手段と、該基材搬送手段上の搭載された基材支持台とを備え、該基材支持台上に載置された前記被成膜基材を該基材搬送手段の直動動作により前記成膜処理室への搬入または搬出が可能となる事を特徴とする成膜処理装置である。
【0015】
また、好ましくは、上記成膜処理装置において、少なくとも2組の前記基材支持台と、少なくとも1組の前記成膜処理室群と、成膜処理時と同等な位置関係を保った状態で減圧可能である少なくとも1組の前記ロードロック室と、基材支持台に載置された被成膜基材をロードロック室から成膜処理室群へ搬送するための基材搬送手段とを備え、成膜処理室群にて成膜処理を行なうのと同時に、ロードロック室において減圧または昇圧または基材投入または基材取出しを行なう事が可能である事を特徴とする成膜処理装置である。
【0016】
更に、好ましくは、上記成膜処理装置において、前記基材支持台の一部だけを部分的に前記成膜処理室内に挿入した状態で成膜処理を行ない、前記成膜支持台により前記成膜処理室内にある電極部材もしくは冷却機能を兼ねて備える電極部材に被成膜処理基材を押当てた状態で成膜処理を行なう事を特徴とする成膜処理装置である。
【0017】
本発明によれば、成膜処理室には可動機構が存在せず、成膜処理中において被成膜基材は所定位置に固定された状態で成膜処理を施され、ダストの発生および被成膜基材への付着の可能性は非常に少なくする事が可能である。
【0018】
また、被成膜基材毎に成膜処理室が構成されることにより、基材間の個体差が最小限に抑える事が可能となり、膜質および膜厚の均一性を非常に高くする事が可能となる。
【0019】
また、被成膜基材を支持台と良好な電気伝導性と熱伝導性を有する冷却機能を有する電極部材に押し当てる事により、安定した電力供給と冷却機能を実現する事ができる。特に、ダイヤモンド様炭素膜の成膜において、冷却を行ないながら被成膜基材の表面温度を抑えながら非常に高い電力供給行なう事ができ、膜質の劣化を生じる事無く、非常に高い成膜レートを達成する事が可能となる。さらに、高温による、残留応力、寸法誤差、形状歪みを抑える事が可能となる。
【0020】
また、本発明の装置はバッチ型の装置に属するものではあるが、従来技術による装置に比べて1バッチ当りの成膜処理可能な被成膜基材数を少なくする代わりに、ロードロック機構を実現する事ができ、1バッチに要する処理時間を短くする事により同等の生産性を実現できる。すなわち、従来技術によるバッチ式に由来する成膜処理装置の課題を克服する事ができる。具体的には、被成膜基材を平面的な所定位置の支持台の支持部に載置する方式により、自動機によるチャッキング/搬送/投入/取出しの自動化が非常に容易に実現できる。
【0021】
また、プロセス条件出しにおいては、基本的に1個の被成膜基材に対して1つの成膜処理室が構成されるため、基材間では相互干渉による影響が少なく、まず、1基材でのプロセス条件を確立し、次に、その条件を1バッチ処理数全数に対してコピーするという手順をふみ、非常に能率的に行なう事ができ、プロセス条件出しにおいて被成膜基材や時間の無駄を最小限に抑える事ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の成膜処理装置は、大気圧から減圧させるロードロック室と、所定真空度まで減圧可能な成膜処理室と、該成膜処理室にガスを供給するためのガス供給手段と、該成膜処理室の減圧するための排気手段と、プラズマを発生させるための電力供給手段とを備えた、被成膜処理基材の表面に成膜処理を行うための成膜処理装置であって、
実質的に同一平面上に配置した、複数個の被成膜基材の成膜処理を同時に行なう事ができる少なくとも2室以上の同構成の成膜処理室から構成される成膜処理室群を備え、さらに、少なくとも該平面と垂直方向に摺動可能である基材搬送手段と、該基材搬送手段上の搭載された基材支持台とを備え、該基材支持台上に載置された前記被成膜基材を該基材搬送手段の直動動作により前記成膜処理室への搬入または搬出が可能となる事を特徴としたものである。
【0023】
これにより、成膜処理室には可動機構が存在せず、被成膜基材は固定された状態で成膜処理を施されるのでダストの発生および付着の可能性は非常に少なくなる効果を有する。
【0024】
また、被成膜基材毎に成膜処理室が構成されることにより、基材間の個体差が最小限に抑え、膜質および膜厚の均一性を非常に高くする事ができるという効果を有する。
【0025】
また、成膜処理室を平面的に配置し、被成膜基材も同様に支持台の上に平面的に配置する事ができ、被成膜基材の搬入/搬出/搬送/ロードロック機構を容易に実現する事が可能になるという効果を有する。さらに、自動機によるチャッキング/投入/取出しの自動化が非常に容易に実現できる。
【0026】
また、基本的に1個の被成膜基材に対して1つの成膜処理室が構成されるため、基材間では相互干渉による影響が少なく、プロセス条件確立を非常に能率的に行なう事ができ、プロセス条件出しにおける被成膜基材や時間の無駄を最小限に抑える事ができる。
【0027】
また、成膜処理室の容積が非常に小さく構成する事ができる事と、ロードロック機能により、排気を短時間で行なう事ができるとういう効果を有する。
【0028】
本発明の請求項2に記載の成膜処理装置は、請求項1記載の成膜処理装置において、前記成膜処理室群、および、前記ロードロック室が、開閉可能な圧力隔壁を介して隣接して構成され、少なくとも1回の前記平面と垂直方形への直動動作によって、基材支持台上に載置された被成膜基材を成膜処理室群へ搬入または搬出する事が可能である事を特徴としたものである。
【0029】
これにより、ロードロック室から成膜処理室へ被成膜基材を搬入および搬出するための機構が非常に簡単な構造で実現できるとともに、動作に要する時間を非常に短くする事ができ、タクトアップ、即ち、生産性の向上に貢献できるという作用を有する。
【0030】
本発明の請求項3に記載の成膜処理装置は、請求項1記載の成膜処理装置において、少なくとも2組の前記基材支持台と、少なくとも1組の前記成膜処理室群と、成膜処理時と同等な位置関係を保った状態で減圧可能である少なくとも1組の前記ロードロック室と、基材支持台に載置された被成膜基材をロードロック室から成膜処理室群へ搬送するための基材搬送手段とを備え、成膜処理室群にて成膜処理を行なうのと同時に、ロードロック室において減圧または昇圧または基材投入または基材取出しを行なう事が可能である事を特徴としたものである。
【0031】
これにより、ロードロックおよび成膜処理の工程時間が非常に長い2つの工程を同時に行なう事が可能となり、タクトアップ、即ち、生産性の向上に非常に貢献できるという作用を有する。
【0032】
本発明の請求項4に記載の成膜処理装置は、請求項3記載の成膜処理装置において、成膜処理室群、および、ロードロック室の配列方向が、所定の回転中心を中心とする円周上に配置され、被成膜基材および基材支持台の搬送を、少なくとも1回の前記平面と垂直方形への直動動作と、少なくとも1回の該回転中心を中心とする回転動作により行なう事を特徴としたものである。
【0033】
これにより、少なくとも1軸の直動機構と1軸の回転機構の簡単な構造により、請求項3の効果を実現できるという作用を有する。
【0034】
本発明の請求項5に記載の成膜処理装置は、請求項3記載の成膜処理装置において、成膜処理室群、および、ロードロック室の配列方向が平行移動の位置関係で配置され、被成膜基材および基材支持台の搬送を、少なくとも1回の前記平面と垂直方形への直動動作と、少なくとも1回の前記平面と平行方向への直動動作により行なう事を特徴としたものである。
【0035】
これにより、少なくとも2軸の直動機構の簡単な構造により、請求項3の効果を実現できるという作用を有する。
【0036】
本発明の請求項6に記載の成膜処理装置は、請求項3乃至5記載の成膜処理装置において、成膜処理室群の組数とロードロック室の組数を合計組数に対して、基材支持台の組数が少なくとも1組以上多い事を特徴としたものである。
【0037】
これにより、ロードロックおよび成膜処理が同時に行なわれている間に、被成膜基材の装置内での移載作業を同時に行なう事が可能となり、さらなるタクトアップ、即ち、生産性の向上が可能であるという作用を有する。
【0038】
本発明の請求項7に記載の成膜処理装置は、請求項3乃至6記載の成膜処理装置において、成膜処理室群を少なくとも2組以上備え、所定の順序で成膜処理を行なう事により、多層膜を形成する成膜処理を行なう事が可能である事を特徴としたものである。
【0039】
これにより、同一装置において、生産性を全く犠牲にする事無く、多層膜を成膜処理する事が可能となる作用を有する。
【0040】
本発明の請求項8に記載の成膜処理装置は、請求項2乃至6記載の成膜処理装置において、同一の成膜処理室群において、異なる工法での成膜処理が可能な構造を備え、所定の順序で成膜処理を行なう事により、多層膜を形成する成膜処理を行なう事が可能である事を特徴としたものである。
【0041】
これにより、同一装置において、装置規模、大きさを大きくする事無く、多層膜を成膜する事が可能となる作用を有する。さらに、多層膜の界面において組成分布を徐々に変えていくようなプロセスで成膜処理を行なう事が可能となり、傾斜構造をもつ成膜処理を行なう事ができるという効果を有する。
【0042】
本発明の請求項9に記載の成膜処理装置は、請求項8記載の成膜処理装置において、中間層をスパッタ法で成膜を行ない、表面層をプラズマCVD法によりダイヤモンド状炭素膜を形成する成膜処理を行なう事を特徴としたものである。
【0043】
これにより、中間層を有する密着性の優れたダイヤモンド様炭素膜を成膜する事が可能となる作用を有する。
【0044】
本発明の請求項10に記載の成膜処理装置は、請求項1乃至9記載の成膜処理装置において、前記基材支持台の一部だけを部分的に前記成膜処理室内に挿入した状態で成膜処理を行なう事を特徴としたものである。
【0045】
これにより、被成膜基材を投入/取出し時に大気暴露された基材支持台の表面のうち、成膜処理室に挿入する部分の表面積を可能な限り少なくする事で、成膜処理室の初期真空引きにおけるガス放出量を少なくする事ができ、排気時間を短くする事ができるという作用を有する。
【0046】
本発明の請求項11に記載の成膜処理装置は、請求項1乃至10記載の成膜処理装置において、前記成膜支持台により前記成膜処理室内にある電極部材もしくは冷却機能を兼ねて備える電極部材に被成膜処理基材を押当てた状態で成膜処理を行なう事を特徴としたものである。
【0047】
これにより、所定の押圧力が掛けられた状態で、冷却機能を有する電極部材に接合されるため、安定した電力供給と熱伝達が行なう事が可能となり、成膜条件のうち供給電力に関する条件と温度に関する条件の安定性、再現性を向上させる事が可能であるという作用を有する。
【0048】
本発明の請求項12に記載の成膜処理装置は、請求項11記載の成膜処理装置において、各被成膜基材を載置している前記基材支持台の各搭載部位毎に独立に弾性構造を備える事を特徴としたものである。
【0049】
これにより、載置される全ての被成膜基材について、押圧の固体差を非常に小さくする事が可能となり、安定した電力供給と熱伝達が行なう事が可能であるという作用を有する。
【0050】
本発明の請求項13に記載の成膜処理装置は、請求項11乃至12記載の成膜処理装置において、被成膜基材は、良好な導電性を有する、もしくは、良好な導電性および熱伝導性を有する固定治具に予め固定された後、前記基材支持台上に載置される事を特徴としたものである。
【0051】
これにより、良好な導電性および熱伝導性を犠牲にする事無く、投入/取出しを非常に容易に行なう事が可能となる作用を有する。
【0052】
本発明の請求項14に記載の成膜処理装置は、請求項1乃至13記載の成膜処理装置において、隣接する各成膜処理室の中心が略正三角形または略正方形になるように配置されている事を特徴としたものである。
【0053】
これにより、成膜処理室の配置による相互間の無駄スペースを最小限にする事ができ、装置の小型化を実現する事が可能であるという作用を有する。
【0054】
(実施の形態1)
以下に、本発明の請求項に記載された発明の良好な実施の形態について、図1,図6,図7,図8,図9,図10を用いて説明する。
【0055】
図1(a)は本実施形態による成膜処理装置本体と上側から見た構成図であり、図1(b)は、該装置を側面側から見た構成図である。なお、本明細書中において同じ構成部材は同一記号にて示すものとする。
【0056】
1a〜1pは、成膜処理室を示している。本発明は複数基材の同時成膜処理を実現できる装置を提供するものであり、成膜処理室1a〜1pは同構造のものが好ましいが、成膜処理室の構造、形状、大きさ等を多少変更する事により、同時成膜処理する事が可能である場合には、本発明の効果を得る事が可能であり、目的に合致するような複数種類の構造の異なる成膜処理室にしても構わない。以降の説明では、特に説明が無い場合、同等な構成の成膜処理室についてはその1つのみについて説明行なうものとする。
【0057】
成膜処理室1の容積および内面積は、真空引き時間を大きく支配する要素となり、可能な限り容積および内面積は小さい事が好ましい。
【0058】
成膜処理室1内には、被成膜処理基材2を設置するための基材支持台3が設けられている。4は、ガス供給口であり、成膜処理に必要な原料ガスやスッパタ用ガスなどが供給できるようになっている。
【0059】
5は、排気口である。図示はしていないが、排気手段に接続されており、排気経路上には排気経路の開閉および排気コンダクタンスを可変する事が可能な排気バルブが備えられている。この排気バルブを開閉制御する事により、成膜処理室の排気を行う事が出来る。特に、原料ガスを供給するのと並行して、成膜処理室内に配置した真空計(図示せず)により真空処理室の圧力を測定しながら、所定の圧力になるように制御して成膜処理を行う場合には、排気経路のコンダクタンスを任意に制御する事ができるコンダクタンスバルブやゲートバルブが好ましい。
【0060】
6は、被成膜処理基材に対して成膜に必要な電力を供給できるよう接続された電極である。基材固定治具18に取付けられた被成膜処理基材3が支持台3上に把持され、基材搬送手段13によって基材固定治具18と電極6に所定の押圧力によって押し付けられるように構成している。また、電極6は電力供給を行う機能と併せて、基材温度を制御するための熱伝導を行う機能を有する。すなわち、熱伝導性および導電性にすぐれた材質、好ましくは、銅などの材質で構成され、電極内部に温度を制御するための温度制御媒体が循環できるような温度制御媒体流路17が設けられている。特に、プラズマCVD法にて成膜処理を行う場合、基材表面温度は、印加される電力密度に応じて温度上昇してしまう。例えば、硬質炭素膜の成膜処理を行う場合、硬質炭素膜は約400℃以上では、膜構造が崩壊してしまい、膜質が非常に悪くなってしまう。成膜処理時の基材温度と膜質の間に密接な関連があることを経験的に分かっている。成膜レートを大きくするための要素のひとつとして印加する電力密度を大きくする事により実現できるが、前述した膜質の劣化とのトレードオフとなる。そこで、本発明の実施の形態をとれば、温度制御媒体流路17に冷却水を循環させ、冷却水の温度および流量を一定に制御する事により安定した冷却が可能となる。これにより、膜質の劣化のない、高い電力密度を印加する事が可能となり、高い成膜レートを実現する事が可能となる。
【0061】
本発明によれば、電極および温度制御媒体流路を成膜処理中はいうまでもなく、基材の搬入/搬出工程についても一切稼動させる必要がないという長所がある。一般的に高周波電力を供給するにあたって、電力供給経路のインピーダンス整合をとるために整合器(いわるゆマッチングボックス)を備えている。ただし、電極が可動部に配置した場合、電極までの電力供給経路も当然可動してしまい、インピーダンスが変化してしまうという問題がある。自動整合器の制御性能が求められ、最悪の場合、整合がとれなくなってしまう。電極が固定部に配置されるということは非常に重要となる。温度制御媒体流路についても可動部に配置された場合、流路途中に柔軟性のあるフレキシブルチューブを使用する必要があり、構造に複雑になるという問題がある。これが、固定部に構成されるというメリットは大きい。
【0062】
成膜処理室1の一端には、被成膜処理基材2の搬入出用の開口が設けられており、隣接してロードロック室16が備えられしている。この開口を介し、被成膜基材2の成膜処理室1への搬入、ロードロック室16への搬出を基材搬出手段13の直動動作により行う事ができる。成膜処理時には、基材支持台3に把持された被成膜処理基材2が挿入された状態になり、基材支持台3の一部が成膜処理室1の圧力隔壁として機能するように構成されている。7は、圧力遮断するための真空パッキンである。また、基材支持台3が挿入されていない場合、例えば、被成膜基材2をロードロック室16から装置外部へ投入/取出しを行う際には、開閉蓋11により成膜処理室1の圧力遮断することができ、真空処理室1は真空状態を保ったままの状態で、ロードロック室16内の圧力を大気圧まで上昇させることができ、ロードロック投入取出し扉15をあけて、被成膜基材2を投入/取出しすることができる。複数の基材支持台3を固定している基材搬送トレイ12は、基材搬送台26上に搭載してあり、手段13により26’の位置に移動される。本実施の形態の場合は、基材搬送台26と基材搬送トレイ12は、別体となって、分離できるほうが望ましく、基材投入/取出時には、基材搬送トレイ12ごと装置から取出せるほうが作業性は良い。14は、真空パッキンである。
【0063】
ここで、本発明である基材支持台3の一部を成膜処理室1に挿入する事により成膜処理室1の真空引き時間を短縮する事が可能である事の説明を行う。真空引きの時間に影響する要素はいくつか存在するが、高真空引きにおける最も重要な要素の一つに容器内面からのガス放出という要素がある。これは、容器内面の表面に吸着されたガスや水蒸気、更には金属そのものが蒸発し、ある真空度からなかなか減圧できないという現象が生じる。これの防止するために、容器内面の表面状態を電界研磨により鏡面状態にし、ガス吸着料を少なくさせるたり、水蒸気やガスを蒸発させるべく高温に加熱するベーキングを定期的に行ったりする事により、真空引き時間を理論値に近い性能を出す方法がある。また、表面のガスや水蒸気の吸着を極力低減させるために、可能な限り大気に暴露させない、もしくは、暴露させる面積を極力小面積に抑える事により、効果が期待できる。本発明では、基材支持台の表面は、被成膜基材の投入/取出し時に大気暴露してしまう事は避けられず、表面へのガス吸着、水蒸気の吸着は避けられない。基材支持台3をそのまま成膜処理室1に入れた場合、ガスや水蒸気が付着した表面全てから真空引きの際に再放出し、真空引き時間を大きくする要因となる。これを避けるために、基材支持台3を全て成膜処理室1に入れるのではなく、必要最小限の部分だけを部分的に挿入することにより、ガス放出面積を少なくし、真空引き時間を短くする事が可能となる。
【0064】
図示していないが、排気口5、排気口27は配管によって、排気手段につながれている。排気手段は、成膜処理室1a〜1pの真空引き用の排気手段と、ロードロック室16の真空引き用の排気手段は独立に用意される事が好ましいが、開閉バルブを構成し切り替え方式で構成することにより共用化することも可能である。排気手段とは、いわゆる真空ポンプであり、例えば、ターボ分子ポンプ、ロータリーポンプ、クライオポンプ、油拡散ポンプ、イオンポンプなどを用いる事が可能である。使用する真空ポンプの特性により動作可能な圧力範囲があり、粗引き用の副真空ポンプ(図示せず)および切り替え用バルブ(図示せず)を併用する事が一般的である。
【0065】
成膜処理室1およびロードロック室16の内壁や、装置内部に備えられている構成部材の表面状態が真空引きを行う際に非常に大きな影響を与えるため、これらの内壁や表面は、電解研磨処理やベーキング処理などを施し、高真空時におけるガス放出量の低減対策を行っておくのが好ましい。また、到達真空度の維持、真空引き時間の短縮のためには、定期的にベーキングを行うのが好ましく、ヒーターなどベーキング手段(図示せず)を備えるのが好ましい。
【0066】
図6、図7は、本発明における成膜処理装置の成膜処理室を詳しく示した図である。特に、被成膜処理基材2の形状や成膜処理を施す面によって、成膜処理室1の構造が異なる。
【0067】
図6は、被成膜処理基材2の形状が、シャフトなどの円筒形状である基材の円筒表面に成膜処理を行うのに好適な成膜処理室の一例である。成膜処理室1の概略形状は円筒形状の真空容器を基本とした構造が好適であるが、プラズマ形成において悪影響を及ぼす恐れのあるような磁界および電界の不均一が発生する不具合がなければ、他の形状でも問題はない。電極6、被成膜処理基材2、および、基材支持台3は、円筒形状である成膜処理室1の中心軸線上に配置されるのが好ましい。
【0068】
成膜処理室1には、電極6が備えられており、成膜処理を行う際は、基材支持台3と電極6によって、予め基材固定時具18に取付け固定されている被成膜基材2を挟み込むような状態で成膜処理が行われる。電極6は、前述しているとおり、電力供給する機能とあわせて基材温度制御するための熱伝達機能を併せて有する事が望ましく、内部に温度制御媒体流路17を備えている事が望ましい。
【0069】
また、勘合面は、接触電気抵抗および接触熱抵抗が小さくなるよう面接触が望ましく、さらに好ましくは、接触面をラッピング処理などを施し、面粗さを数μm程度以下に抑える事が望ましい。更に、勘合の中心合わせが自動的になされるよう、周辺部をテーパー形状にし、誘い込み形状となっている事がなお望ましい。
【0070】
挟み込む押圧力を安定させるために、弾性部材19を介して押さえるのが好ましい。特に複数の基材を均等な押圧力で押さえるのは難しく必要性が高い。弾性部材19は、例えば金属バネ構造で経年変化が少ないものが望ましいが、ガス発生の少なく組成変形し難い樹脂材料など、同等の目的を達成するものであれば構わない。
【0071】
電極6は、真空中で異常放電やリークが発生しない様にセラミックスなどの絶縁材料で適切に絶縁処理を施される。電極6は成膜処理室外部より高周波電力を供給できるように電力供給切り替えスイッチ36に接続され、高周波電力供給手段37または接地電位に切り替える事が出来るようになっている。また、高周波電力を安定かつ高効率に供給するためにインピーダンス整合を行うための整合器38が備えられている。特に、安定性の面から、自動制御整合器が好ましい。
【0072】
電力供給について、成膜処理室1a〜1pの全ての電極6に同一電源から供給しても良いし、各成膜室毎に独立に電源を用意し、個別に電力供給しても良い。また、数個毎にグループ化して、グループ毎に電源を用意して供給しても良い。ただし、電源1個から複数の電極(成膜処理室)へ電力供給を行う場合には、インピーダンス整合が複雑になり、適切な整合器38の制御が必要となる。
【0073】
被成膜処理基材2を中心として同心円筒上に円筒形状のスパッタ用ターゲット8が配置している。スパッタ用ターゲット8は、被成膜処理基材側の電極とは別の電極として接続され、電力供給切り替えスイッチ34に接続され、直流電力供給手段35に接続されるか、もしくは、接地電位に接続されるように切り替える事ができるようになっている。ターゲットの背面、すなわち、円筒外側に図のように磁界形成手段9を備える。例えば、永久磁石や電磁石を用いる事が可能であるが、磁界を形成する手段であれば手段でも同様の効果が得られる。磁界形成手段9は、スパッタ用ターゲット8のバッキングプレート(図示せず)に取付けられている。ターゲット表面上にトンネル状の磁界を形成することによりターゲット8表面近傍のプラズマ密度を上げる事が出来、スパッタレートを高くし、成膜速度を速くする事が可能となる。
【0074】
さらに、スパッタ用ターゲット8のエロージョン(蒸発ムラ)を防ぐために磁界を変化させる事が有効であるが、磁石配置を機械的に変化させるか、もしくは、電磁石を制御する事などにより磁界変化させる手段を備えることが望ましい。
【0075】
スパッタ用ターゲット8と被成膜処理基材2の間に、移動可能な円筒状のシャッター10が備えてある。直線導入器(図示せず)などに取付けられて、スパッタ法による成膜処理工程の際には、完全に待避した状態になって作用を及ぼさず、スパッタ以外の工法、例えばCVD法等によって成膜処理を行う際には、スパッタ用ターゲット8の表面の汚染を防止すると共に、成膜処理室1の内壁と等電位、すなわち、接地電位の電極として機能させるものである。
【0076】
ここで、スパッタ用ターゲット8、磁界形成手段9、シャッター10は、成膜処理室1の成膜処理工法がスパッタ法を用いない場合は不用であり、成膜処理室の内壁と同じひとつながりの部材で構成して全く問題ない。
【0077】
4は原料ガスやスッパッタ用ガスを成膜処理室1内に供給するためのガス供給口である。このガス供給口4は、原料ガス供給手段(図示せず)に接続されている。原料ガス供給手段(図示せず)は、被成膜処理の種類、膜質、成膜プロセスなどに応じて、種々の原料ガスを用いる事が可能であり、使用する原料ガス種に応じて適切な構造をとる必要がある。一般的には、常温気体のガスの場合、貯蔵用のガスボンベ、ガス切替えバルブ、ガス流量を制御する事の出来るガス流量制御手段から構成され、各ガス種毎に備えられている。ガス流量制御手段としては、例えば、マスフローコントローラー等を使用する事が可能である。また、常温液体、常温個体の原料ガスを使用する場合は対応した部材や構成をとる必要がある他、気化装置の必要性、再液化や再個体化を防止する対策手段が必要となる。(図示せず)
また、ガス供給口4と排気口5の配置は、ガスの流れの経路上に被成膜処理基材が配置されるようにし、被成膜処理基材2に対して成膜面全体が均等にガス拡散できるような配置が望ましい。成膜処理室1内で原料ガスが拡散するようなデフューザーなどを配置するのも有効である。
【0078】
成膜処理室1a〜1pの配置は、図1(a)のように隣接する成膜処理室の中心を結ぶ線が全て正方形になるように配置している。あるいは、正三角形になるように配置することにより、成膜処理室間のデッドスペースが小さくなり、装置のコンパクト化が実現できる。また、図では成膜処理室1a〜1pの数は、16個であるが、成膜処理室数には係わらず、本発明は有効である。
【0079】
被成膜基材2が円筒形の部材ではなく、平面状の部材でありその表面に成膜処理を行う場合、図6に示す構成図において、成膜処理室1の形状を円筒形から正多角柱形状とし、さらに、基材固定治具18も正多角柱形状にし、被成膜基材2を側面に固定することによって、全く同様の構成で成膜処理を行う事が可能である。スパッタ法を用いる場合には、スパッタ用ターゲット8、磁界形成手段9、シャッター10も、成膜処理室形状に合わせて正多角柱形状にする必要がある。
【0080】
図7は、被成膜処理基材2の形状がハブ、軸受け、スリーブなどの円筒形状である場合において、その内面に成膜処理を行うのに好適な成膜処理室の一例を示している。基本的に各構成部材の形状を変更するだけであり、構成的にはほぼ同等である。まず、基材固定治具18の構造を変更し、被成膜基材2の外周部を覆うように構成している。円筒形状に変更した電極6と基材支持台3によって、所定の押圧力で挟み込むように被成膜基材2を把持固定する。図6の実施例と同様、電極には温度制御媒体流路が備えてあり、被成膜基材2の成膜処理時の温度を制御する事が可能である。スパッタ法による場合は、スパッタ用ターゲット8は、円柱形状とし、被成膜基材2の内側に挿入される形で配置される。シャッター10は、円筒形状とし、スパッタ用ターゲット8の周囲を覆うように配置され、円筒軸方向に矢印のように移動可能とする。磁界形成手段9は、スパッタ用ターゲット8の内部に配置される。スパッタ法は使用せず、例えばプラズマCVD法による場合は、スパッタ用ターゲット8、磁界形成手段9、シャッター10は不用であり、替わりに補助電極を被成膜基材2の内側に挿入される形で配置する。(図示せず。)補助電極の電位は接地電位とする。上記以外は、ほとんど図6の実施例と同様なので説明を省略する。本構成により、同様に本発明の効果を実現できる。
【0081】
図8は、被成膜基材が円筒形状であり、その外周面の成膜処理を行う場合の基材固定治具の構造および組立図を示したものである。18aと18dが勘合し18eの固定ネジを閉める事により、組立後の高さが所定の寸法になる。18cは弾性部材であり、例えばウエーブワッシャのようなもの用いる事ができる。実際には、押圧力の均一性を高めるためにもう少し複雑な構造で押え用のプレートと弾性部材で構成してもよい。18bは無数のスリットで細く分割されていると共に、内面がテーパー形状としてあり、18aとの勘合時に18cの弾性部材の押圧によって、被成膜基材2の内面に押し当てられる構造をなしている。弾性部材の強さおよびストロークによって押し当て力が加減でき、最適な押し当て力になるよう選定しておく事が好ましい。18aの上面は、熱伝導機能を有する電極6に勘合する面であり、好ましくはラッピング処理などを行なって表面を平坦化し、数μm以下の面粗さにしているのが好ましい。本実施例のように構成すれば、基材支持台3と電極6で挟み込む押圧力は被成膜基材2に接触させる押圧力と無関係となり必要以上の応力が被成膜基材2にかからないように構成されている。本実施例はほんの一例であり、安定した接触面積および接触押圧力がえられる構造であれば、他の構造でもよい。
【0082】
図9は、被成膜基材が円筒形状であり、その内周面の成膜処理を行う場合の基材固定治具の構造および組立図を示したものである。18fと18iが勘合し18iの固定ネジを閉める事により、組立後の高さが所定の寸法になる。18hは弾性部材であり、例えばウエーブワッシャのようなもの用いる事ができる。実際には、押圧力の均一性を高めるためにもう少し複雑な構造で押え用のプレートと弾性部材で構成してもよい。18gは無数のスリットで細く分割されていると共に、外周面がテーパー形状としてあり、18fとの勘合時に18hの弾性部材の押圧によって、被成膜基材2の外周面に押し当てられる構造をなしている。弾性部材の強さおよびストロークによって押し当て力が加減でき、最適な押し当て力になるよう選定しておく事が好ましい。18fの上面は、熱伝導機能を有する電極6に勘合する面であり、好ましくはラッピング処理などを行なって表面を平坦化し、数μm以下の面粗さにしているのが好ましい。本実施例のように構成すれば、基材支持台3と電極6で挟み込む押圧力は被成膜基材2に接触させる押圧力と無関係となり必要以上の応力が被成膜基材2にかからないように構成されている。本実施例はほんの一例であり、安定した接触面積および接触押圧力がえられる構造であれば、他の構造でもよい。
【0083】
図10は、被成膜基材が円形プレート状であり、その平面上の成膜処理を行う場合の基材固定治具の構造および組立図を示したものである。18lは、四角柱状のベースブロックでありこれの側面に被成膜基材2を4個配置し、プレート状の固定具18mで被成膜基材2の端部を押え固定する。固定し易い様に、被成膜基材2および固定具18mの勘合部はテーパー状にすると良い。固定具18mの上下部分はくさび状にし、上下の押え具18k、18nを固定ネジ18j、18oを締める事により、固定具18mがベースブロック18lに押付けられ、各被成膜基材2が固定できるよう構成している。18kの上面は、熱伝導機能を有する電極6に勘合する面であり、好ましくはラッピング処理などを行なって表面を平坦化し、数μm以下の面粗さにしているのが好ましい。本実施例はほんの一例であり、安定した接触面積および接触押圧力がえられる構造であれば、他の構造でも良い。
【0084】
上記構成の装置を用いて、成膜処理を行う工程について、以下に説明する。
【0085】
まず、成膜処理を行うに先立って、本装置が成膜処理実効可能な待機状態にある事が必要である。すなわち、ロードロック室は大気圧の状態で待機しており、基材搬送手段13は下限位置、すなわち基材搬送台26が26’の位置にあるよう待機しておく。また、成膜処理室1a〜1pは、開閉蓋11が閉じた状態で、所定の真空度、例えば、1×10E−2Paまで減圧されているものとする。原料ガスの供給は全て停止し、バルブは閉じておく。
【0086】
次に、被成膜処理基材2のロードロック室への投入を行う。ここで、被成膜基材2の投入/取出しに際し、雰囲気は空気中でも行ってよいが、基材支持台やロードロック室16内壁の酸化、および、不要ガスの混入を低減の為に窒素(N)やアルゴン(Ar)雰囲気中で行うのが好ましい。
被成膜処理基材2を予め基材固定治具18に組み付けておき、基材支持台3の上部に把持固定する。把持機構としては、基材支持台に単に載せるだけでも良いし、ロック機構が有っても良い。全ての被成膜処理基材2を所定位置に把持固定した後、ロードロック投入取出し扉24を閉じ、排気手段(図示せず)によりロードロック室の減圧を行う。所定の真空度、例えば、1×10E−2Paまで減圧を行い、成膜処理室1a〜1pの真空度と同等になったところで開閉扉を明けて、被成膜処理基材2を成膜処理室1a〜1pへ搬入する。搬入に際しては、基材搬送手段13を動作させ、基材搬送台26上に搭載された基材搬送トレイ12を一括して図1(b)上方向に摺動させることにより、基材支持台3および被成膜処理基材2を成膜処理室1a〜1pへ一括して搬送する事ができる。基材支持台3の台座部分が真空パッキン7を挟んで成膜処理室の開口部周辺部に密着し、圧力遮断する事ができる。各成膜処理室1a〜1pの全ての電極6への当り具合は同等に設計および調整されているが、それでも残留する誤差を、弾性部材19によって吸収し、全ての押圧力が同等になるように構成している。
【0087】
被成膜基材2を搬入後、成膜処理室1a〜1pの真空度を所定の初期真空度、例えば、1×10E−4Pa好ましくは1×10E−5Paまで排気手段(図示せず)により真空引きを行う。これにより、以降の成膜処理を行うに際し、不要ガスを排除する事ができる。成膜条件の内容や成膜すべき膜質の要求仕様により、初期到達真空度は、更に高真空にする必要がある場合もあるし、逆に低真空で良い場合もある。
【0088】
続いて、成膜処理工程を実施する。例えば、第1層目にスパッタ法によるチタン(Ti)層を成膜する例を挙げて説明する。図6、7のいずれの構成においても、成膜処理工程は基本的に同等であるので図1および図6を代表例として説明する。
【0089】
スパッタ法の場合、被成膜処理基材2に対向するように配置されたスパッタ用ターゲット8を用いて成膜処理を行う。ターゲット材質は、本例では、チタン(Ti)を用いているが、成膜組成やプロセス等により異なり、ターゲットとして用いる事のできる材質であれば、何でも使用する事が可能であり、限定されるものではない。 スパッタ工程を実施する場合には、シャッター10は待避する位置へ移動させておき、スパッタ用ターゲット8の表面を被成膜処理基材2の間を遮らないようにしておく。
【0090】
スパッタ工程では、まず、スパッタ用ガスであるアルゴン(Ar)ガスをガス供給口4より供給しながら、成膜処理室1の圧力が所定の圧力を維持するように排気バルブ(図示せず)を制御する。また、スパッタ用ターゲット8に直流電力供給手段35の陰極側が接続されるように直流電力切り替えスイッチ34を直流電力供給手段35側に切替えるとともに、被成膜処理基材2が接地電位になるように高周波電力切り替えスイッチ36を接地電位側へ切替える。成膜処理室1の内壁は常時接地電位に接続されている。
【0091】
スパッタ用ターゲット8と被成膜処理基材2の間に電圧を印加することにより、アルゴン(Ar)ガスが励起され、プラズマ状態となりプラズマが形成される。これによりTiターゲット8に叩きつけられるチタンのスパッタ粒子が生成される。スパッタ粒子は対向して配置している被成膜処理基材2の表面に堆積しチタン層を生成する。この場合、スパッタ用ターゲット8表面のプラズマ密度をあげているための磁界形成手段9をスパッタ用ターゲット8の背面に備えているため、成膜レートを向上させることが実現する事ができる。
【0092】
スパッタ法に限らず、全ての真空成膜法において、成膜プロセスを支配する要素は色々あるが、重要なパラメータの中で、成膜圧力、供給電力、原料ガス供給量がある。これらの条件を全て同じにすると同等な膜質が得られる事が期待でき、全てについて制御可能とすることが最も好ましい。即ち、各々の成膜処理室に供給する原料ガス量を制御するためのガス流量制御手段(図示せず)、供給する電力を制御するための電力制御手段(図示せず)、成膜処理室1a〜1f内の成膜圧力の制御するための排気バルブ(図示せず)を制御する手段のうち、いずれか一つ、好ましくは、組合せにより制御することによって、全ての被成膜処理基材2a〜2pに成膜される膜質の個体差を極めて少なくすることが可能となる。
【0093】
次に、第2層目を成膜する方法について説明する。例えば、硬質炭素膜(ダイヤモンドライクカーボン、アモルファスカーボンなど)を高周波CVD法にて成膜する方法について例を挙げて説明する。
【0094】
CVD法を行うに先立って、スパッタ用ターゲット8の汚染を防止するために、シャッター10を被成膜処理基材2とスパッタ用ターゲット8の間に挿入し、ターゲット表面を覆い隠すようにする。その後、原料ガスとして炭化水素ガス、例えばメタン(CH)、クメン(C12)、ベンゼン(C)などをガス供給口4から供給しながら、成膜処理室1の圧力が所定の圧力を維持するように制御する。例えば、真空圧力計(図示せず)により成膜処理室1内の圧力を観ながら、排気バルブ(図示せず)の開口度を調整する事により成膜処理室1内の圧力を所定の真空度になるよう制御する事ができる。成膜処理室1の内壁は、常時接地電位に接続されており、この内壁面は接地電極として機能する。被成膜処理基材2に高周波電力を供給する事ができる様、高周波電力供給切り替えスイッチ36を高周波電力供給手段37側に切替える。被成膜処理基材2に高周波電力を供給することにより、原料ガスが励起されてプラズマ状態となり、成膜処理室1の内壁と被成膜処理基材2の間にプラズマが生成される。プラズマ化された炭化水素が被成膜処理基材2の表面に堆積し、硬質炭素膜を形成する。
【0095】
上記説明の中では、成膜処理室1内の圧力を制御するために成膜処理室用の排気バルブで制御する方法を例に挙げたが、該排気バルブは全開状態にした状態で、高い制御能力を持つ排気手段(図示せず)を用い、排気能力を制御する事により、成膜処理室1内の圧力を制御する事が可能である。
【0096】
以上のような工程により、中間層をスパッタ法によりチタン層を、表面層を高周波CVD法により硬質炭素膜を形成する事が可能となる。
【0097】
本実施の形態では、中間層にTiをスパッタ法により成膜した後、高周波CVD方によりDLC層を成膜した例に挙げたのだが、本発明は、成膜方法、成膜工程、膜構造、膜質、基材などに対して全く依存する事無く、応用が可能であり、同様の効果が得られるものである。また、スパッタ法のみや高周波CVD法のみの工程で行う事も可能である。更に、直流電力供給と高周波電力供給を同時に行うことにより混合層や傾斜構造をもつ成膜処理を行う事も可能である。
【0098】
成膜処理終了後、被成膜処理基材2の搬出を行う。
【0099】
まず、ガス供給バルブ(図示せず)を閉じ、時成膜処理室1a〜1p用の排気バルブ(図示せず)を全開にして、成膜処理室内の圧力を所定真空度、例えば、1×10E−4Paまで排気を行う。これにより、最終工程で使用した炭化水素ガスを排出する事により、次工程での汚染を防止する。
【0100】
次に、排気バルブを制御して、成膜処理室内の圧力を所定真空度、例えば、1×10E−2Paまで昇圧する。ロードロック室16内の真空度と同等になった後、基材搬送手段13を下降させる事により、被成膜基材2を成膜処理室1a〜1pより搬出する。搬出完了後、開閉蓋を閉じ、成膜処理室を遮断しておく。
【0101】
遮断完了後、ロードロック室を大気圧まで昇圧させる。この場合、成膜処理室内壁やターゲットの表面状態に悪影響を及ぼしにくい、窒素(N)や不活性ガス、例えば、アルゴン(Ar)などを充填して大気圧まで戻すのが好ましい。大気圧まで昇圧した後、ロードロック投入取出し扉24を開放し、被成膜処理基材2の取出しを行う。ここで、装置待機中は、成膜処理室1a〜1pの真空度をできるだけ低く保つ事が望ましい。これにより、スパッタ用ターゲットや内壁表面へのガス吸着量を少なくする事ができ、真空引き時間の増大を最小限にとどめる事ができる。
【0102】
ここで、上記説明では省略したが、成膜処理に先立って、被成膜処理基材2の表面の洗浄工程(ボンバード)やターゲットの表面洗浄(プレスパッタ)などの工程を行う場合が一般的である。これらについて詳しい説明は省略するが、動作的には上記スパッタ法、および、高周波CVD法と同じであり、原料ガスを不活性ガスであるアルゴン(Ar)等を用い、プロセス条件、特に圧力条件をかえて処理を行うものである。
【0103】
(実施の形態2)
以下に、本発明の請求項に記載された発明の良好な第2の実施の形態について、図2を用いて説明する。図2(a)は本実施形態による成膜処理装置本体と上側から見た構成図であり、図2(b)は、該装置を側面側から見た構成図である。
【0104】
本実施の形態は、(実施の形態1)において各成膜処理室1a〜1hにおける成膜処理と、装置への被成膜基材の投入/取出し/真空引きを並行して同時に行う事が可能にした一例を示している。
【0105】
成膜処理室1a〜1hの構造に関しては、実施の形態1と全く同じなので説明は省略する。
【0106】
23a〜23hは、ロードロック室であり、被成膜基材2が基材支持台3に把持された状態でロードロックする事が可能なよう構成されている。各ロードロック室の配置が成膜処理室1a〜1hの配置と全く同じように配置している。図では、各基材毎に独立にロードロック室を構成しているが、複数をグループ化もしくは、全基材を一括して同一のロードロック室を構成してもよい。また、排気口28a、28bは排気手段(図示せず)、例えば、ロータリーポンプなどの大気圧から減圧可能な真空ポンプに接続されている。該排気手段は、成膜処理室用排気手段および搬送室用排気手段と共用する事も可能であるが、装置の稼動効率からいえば独立に備えるのが好ましい。
【0107】
24a、24bは、ロードロック投入取出し扉であり、この扉をあけ、被成膜基材2を取出す事ができる。22は真空パッキンであり、ロードロックの際には圧力遮断し大気のリークを防ぐ。図2では、ロードロック投入取出し扉24a、24bは、各ロードロック室毎に独立に示しているが、複数または全てのロードロック室を一体となった扉としても構わない。
【0108】
ここで、搬入出動作を移載用ロボット等で移載する事を想定した場合、複数ある成膜処理室の搬入出用の開口は、同一方向に開いていることが好ましい。本発明における実施の形態では、装置上方に該開口があり、被成膜処理基材は、垂直上下方向に搬入出が行われるように構成しており、投入取出しの自動化に非常に好適な形態であるといえる。
【0109】
成膜処理室群およびロードロック室群は、同一平面上に並列に配置しており、両群の下部に基材搬送室20が備えられる。基材搬送室は、排気口27に接続されている排気手段(図示せず)により、減圧する事が可能である。基材支持台が取付けられた基材搬送トレイ12a、12bは2組備えられ、基材搬送台26上に搭載されている。基材搬送手段13は、成膜処理室群およびロードロック室群の成す平面に対して垂直方向への直動動作と、該方向を中心軸とする回転動作とを行う事ができるように少なくとも2自由度をもつ搬送手段である。駆動源は、手動式、電動式、磁力式、圧縮空気式など何れの方式であっても構わない。該搬送手段13により、すくなくとも、1往復の直動動作と1回の180°回転動作により、被成膜基材2をロードロック室23から成膜処理室1へ搬入する事が可能となる。
【0110】
次に、動作について説明を行う。
【0111】
まず、成膜処理を行うに先立って、本装置が成膜処理実効可能な待機状態にある事が必要である。すなわち、ロードロック室は大気圧の状態で待機しており、基材搬送手段13は上限位置、すなわち2組の基材支持台群が成膜処理室群およびロードロック室群に挿入された状態にしておく。また、成膜処理室1a〜1hは、所定の真空度、例えば、1×10E−2Paまで減圧されているものとする。原料ガスの供給は全て停止し、バルブは閉じておく。基材搬送室を所定の真空度、例えば、1×10E−2Paまで減圧された状態にしておく。
【0112】
ロードロック投入取出し扉24を開け、予め基材固定治具18に組み付けられた被成膜基材2をロードロック室23a〜23h内の基材支持台3の上に把持させる。全ての被成膜基材2を所定位置に正しく把持を完了した後、ロードロック投入取出し扉24を閉め、排気手段(図示せず)により、ロードロック室内を排気し、所定真空度、例えば、1×10E−2Paまで減圧を行う。これらの投入/取出し/減圧などのロードロック工程を行っている最中は、成膜処理室側は、装置稼動サイクル中であれば、同時に成膜処理工程を行っているが、最初のサイクルであれば、待機状態のままで構わない。
【0113】
ロードロック室23a〜23h内の真空度と基材搬送室20内の真空度が同等になった後、基材搬送手段13を下限位置に移動させ、基材搬送台26を26’の位置になるよう、基材支持台3や被成膜基材2を移動させる。下限に下降完了後、180度旋回させて、成膜処理室群側とロードロック室群側の基材支持台3や被成膜基材2を入れかえる。旋回完了後、基材搬送手段13を上限まで上昇させ、被成膜基材2を成膜処理室1a〜1hの中へ搬入する。
【0114】
搬入完了後、成膜処理工程を行う。成膜処理工程については、実施の形態1とまったく同じなので説明は省略する。
【0115】
成膜処理終了後、被成膜処理基材2の搬出を行う。
【0116】
まず、ガス供給バルブ(図示せず)を閉じ、時成膜処理室1a〜1h用の排気バルブ(図示せず)を全開にして、成膜処理室内の圧力を所定真空度、例えば、1×10E−4Paまで排気を行う。これにより、最終工程で使用した炭化水素ガスを排出する事により、次工程での汚染を防止する。
【0117】
次に、排気バルブを制御して、成膜処理室内の圧力を所定真空度、例えば、1×10E−2Paまで昇圧する。基材搬送室20内の真空度と同等になった後、基材搬送手段13を下限位置まで下降させ、被成膜基材2を成膜処理室1a〜1hより搬出する。下限へ移動完了後、基材搬送手段13を180度旋回させ、旋回完了後、上限位置まで上昇させ、ロードロック室23a〜23hの中へ成膜処理が施された被成膜基材2を搬送する。
【0118】
搬送完了後、ロードロック室を大気圧まで昇圧させる。この場合、成膜処理室内壁やターゲットの表面状態に悪影響を及ぼしにくい、窒素(N)や不活性ガス、例えば、アルゴン(Ar)などを充填して大気圧まで戻すのが好ましい。大気圧まで昇圧した後、ロードロック投入取出し扉24を開放し、被成膜処理基材2の取出しを行う。
【0119】
ここで、装置待機中は、成膜処理室1a〜1pや基材搬送室の真空度をできるだけ低く保つ事が望ましい。これにより、スパッタ用ターゲットや内壁表面へのガス吸着量を少なくする事ができ、真空引き時間の増大を最小限にとどめる事ができる。
【0120】
(実施の形態3)
以下に、本発明の請求項に記載された発明の良好な第3の実施の形態について、図3を用いて説明する。図3(a)は本実施形態による成膜処理装置本体と上側から見た構成図であり、図3(b)は、該装置を側面側から見た構成図である。
【0121】
本実施の形態は、(実施の形態2)において、基材搬送室20内の構造が異なり、基材搬送方法が異なった実施形態の一例を示している。
【0122】
成膜処理室1a〜1hの構造など、基材搬送室20内の構造以外に関しては、実施の形態1と全く同じなので説明は省略する。
【0123】
23は、ロードロック室であり、全ての被成膜基材2が基材支持台3を1つのロードロック室で行っている実施例である。構造が簡単にできるという長所がある。いうまでもなく、実施の形態2に示すようなロードロック室の構成でも構わない。
【0124】
実施の形態2と同様、成膜処理室群およびロードロック室群は、同一平面上に並列に配置しており、両群の下部に基材搬送室20が備えられる。基材搬送室は、排気口27に接続されている排気手段(図示せず)により、減圧する事が可能である。基材支持台が取付けられた基材搬送トレイ12a、12bは2組備えられている。
【0125】
基材搬送室20内には、成膜処理室群およびロードロック室群の成す平面に対して垂直方向への直動動作を行うことのできる基材搬送手段13a、13bと、該平面と並行な方向へ直動動作を行うことのできる基材搬送手段25a、25bとを備える。基材搬送手段13a、13bは、被成膜基材2および基材支持台3を成膜処理室群およびロードロック室群への搬入/搬出を行うための手段であり、基材搬送手段25a、25bは、被成膜基材2および基材支持台3を基材搬送室20内で成膜処理室群側とロードロック室群側の位置を入れ替えるための手段である。図では、基材搬送手段13a、13bを独立した別体として示しているが、共通化して1系統の搬送手段としてもよい。駆動源は、手動式、電動式、磁力式、圧縮空気式など何れの方式であっても構わない。該搬送手段13a、13b、25a、25bにより、すくなくとも、1往復の垂直方向への直動動作と1往復の水平方向への直動動作により、被成膜基材2をロードロック室23から成膜処理室1へ搬入する事が可能となる。
【0126】
動作については、実施の形態2において、被成膜基材2および基材支持台3を成膜処理室群側とロードロック室群側の位置を入れ替えるための手段が、基材搬送手段13の旋回動作から、基材搬送手段25a、25bの直動動作に変わるだけで、他は全く同様であるので、説明を省略する。
【0127】
本実施の形態では、成膜処理室群の成膜処理室数が8室で構成しているが、これに限るものではなく、成膜処理室数に係わらず、本発明は有効である。
【0128】
(実施の形態4)
以下に、本発明の請求項に記載された発明の良好な第4の実施の形態について、図4を用いて説明する。図4(a)は本実施形態による成膜処理装置本体と上側から見た構成図であり、図4(b)は、該装置を側面側から見た構成図である。
【0129】
本実施の形態は、(実施の形態3)において成膜処理室群が複数有る場合、特に図4の実施例では3つの成膜処理室群により構成されているものを示している。
【0130】
成膜処理室1a〜1hの構造については、実施の形態1と全く同じなので説明は省略する。
【0131】
原料ガス供給系統、電力供給系統、排気系統は成膜処理室群毎に独立になっており、それぞれの成膜処理室群での成膜処理に最適なプロセス条件に制御できる事が好ましい。また、各群での成膜工法により成膜処理室の構成が異なっていても全く問題ない。例えば、第1の成膜処理室群1cでは、被成膜処理基材の表面の洗浄(ボンバード)を実施し、第2の成膜処理室群1bでは、第1層目(中間層)としてスパッタ法によってTiを成膜処理し、第3の成膜処理室群1aにおいて、第2層を高周波プラズマCVD法により硬質炭素膜を成膜処理を行う場合、各成膜処理室群は、それぞれに必要な電極構成を備え、不要なものは全て省く事が可能である。
【0132】
23は、ロードロック室である。
【0133】
実施の形態2および3と同様、成膜処理室群およびロードロック室群は、同一平面上に並列に配置しており、両群の下部に基材搬送室20が備えられる。基材搬送室は、排気口27に接続されている排気手段(図示せず)により、減圧する事が可能である。基材支持台が取付けられた基材搬送トレイ12a〜12dは4組備えられ、好ましくは、成膜処理工程およびロードロック工程を行っている最中も基材搬送室20内で基材搬送が可能なように少なくとももう1組多い5組備えられることが望まれる。
【0134】
基材搬送室20内には、成膜処理室群およびロードロック室群の成す平面に対して垂直方向への直動動作を行うことのできる基材搬送手段13a〜13dと、該平面と並行な方向へ直動動作を行うことのできる基材搬送手段25a、25bとを備える。基材搬送手段13a〜13dは、被成膜基材2および基材支持台3を成膜処理室群およびロードロック室群への搬入/搬出を行うための手段であり、基材搬送手段25a、25bは、被成膜基材2および基材支持台3を基材搬送室20内で成膜処理室群側とロードロック室群側の位置を入れ替えるための手段である。図では、基材搬送手段13a〜13cを独立した別体として示しているが、共通化して1系統の搬送手段としてもよい。駆動源は、手動式、電動式、磁力式、圧縮空気式など何れの方式であっても構わない。
【0135】
本実施の形態により、複数の成膜処理工程を行う必要がある場合、各成膜処理工程およびロードロック工程が全て並行して同時に行う事ができ、パイプライン処理することによって、非常に高いスループットを実現する事が可能である。
【0136】
次に、動作について説明する。まず、ロードロック室23に予め基材固定治具18に取付けられた被成膜基材2を投入する。詳細については、前述と同じなので省略する。減圧完了後、基材搬送手段13d、25a、13cにより成膜処理室1cへ搬入する。詳細については、前述の内容と同等なので省略する。この成膜処理室群1cにて被成膜基材は表面(ボンバード)を洗浄される。ボンバードとは不活性ガス、例えばArをプラズマ化させ、基材表面に対して衝撃を加える事により、基材表面の原子や分子を少し削ることにより、基材表面の汚れを除去するものである。
【0137】
ボンバード終了後、基材搬送手段13c、25a、13bにより成膜処理室群1bへ被成膜処理基材を搬送する。この成膜処理室群1bにおいて、スパッタ法により第1層目のTiの成膜を行う。成膜処理については、前述と同様であるので省略する。
【0138】
第1層目の成膜処理終了後、基材搬送手段13b、25a、13aにより成膜処理室群1aへ被成膜処理基材を搬送する。この成膜処理室群1aにおいて、高周波CVD法により第2層目の硬質炭素膜の成膜を行う。成膜処理については、前述と同様であるので省略する。
【0139】
第2層目の成膜終了後、基材搬送手段13a、25b、13dによりロードロック室群23へ被成膜処理基材を搬送する。この場合、最も搬送距離は長く、搬送に要する時間がかかる。搬送時間を短縮するために、基材支持台が1組余分に存在する事により、更なるスループットの向上が実現できる。
【0140】
本実施の形態では、成膜処理室群の群数が3、1群あたりの成膜処理室数が4室で構成しているが、これに限るものではなく、成膜処理室群数および成膜処理室数に係わらず、本発明は有効である。
【0141】
説明の中では、一例として、ボンバード、スパッタによるTi成膜、高周波CVD法による硬質炭素膜成膜としたが、工法、膜種などはこれに限るものではなく、全ての工法、膜種に対して本発明は有効である。
【0142】
(実施の形態5)
以下に、本発明の請求項に記載された発明の良好な第4の実施の形態について、図5を用いて説明する。図5(a)は本実施形態による成膜処理装置本体と上側から見た構成図であり、図5(b)は、該装置を側面側から見た構成図である。
【0143】
本実施の形態は、(実施の形態2)の構成による基材搬送手段を用い、旋回角度を90度とし、4つの工程を行うように構成したものである。特にこの実施の形態では、基材投入用のロードロック室と基材搬出用のロードロック室を独立構成とし、さらに成膜処理室群は2群で構成したものである。
【0144】
動作の説明については、実施の形態2、および、実施の形態4の組み合わせで容易に理解できるので省略する。
【0145】
以上、本発明の良好な実施の形態における構成ならびに動作について代表的な例を挙げて説明したが、これらは一例に過ぎず、同等機能をもった手段の置換えや実質的に同効果が得られるような動作の変更などは、本発明の請求範囲に属するものである。
【0146】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、立体形状した被成膜処理基材を自転および公転などの可動機構を必要とせず成膜する事ができる事により、異物やダストが発生するという課題を解決する事が可能である。異物付着、剥離、密着性の低下などの欠陥を防止し高品位の成膜を実現できるという効果がある。
【0147】
また、個別に最適化した成膜処理室を構成することにより、部品間の膜質および膜厚誤差を最小限に押さえる事ができ、個体差の非常に少ない成膜を実現できるという効果がある。
【0148】
さらに、電力供給部が一切可動しない構成を採用する事により、安定した電力供給が可能となる。また、温度制御機能を兼ねて備えることにより、安定した温度制御を行う事ができ、高電力密度と温度制御により、残留応力、寸法歪み、形状歪みが非常に少なく、良好な膜質の成膜処理を非常に高い成膜レートで成膜する事が可能であるという効果がある。
【0149】
また、シンプルな構成によるロードロック機構を実現することで、被成膜基材の投入取出しの自動化が非常に容易であるという効果がある。
【0150】
さらに、小型多数個同時成膜処理装置を実現でき、プロセス条件出しが短時間かつ少ないサンプル成膜で実現できる成膜処理装置を提供できる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)第1の実施の形態における成膜処理装置本体を上側から見た構成図
(b)第1の実施の形態における成膜処理装置本体を側面側から見た構成図
【図2】(a)第2の実施の形態における成膜処理装置本体を上側から見た構成図
(b)第2の実施の形態における成膜処理装置本体を側面側から見た構成図
【図3】(a)第3の実施の形態における成膜処理装置本体を上側から見た構成図
(b)第3の実施の形態における成膜処理装置本体を側面側から見た構成図
【図4】(a)第4の実施の形態における成膜処理装置本体を上側から見た構成図
(b)第4の実施の形態における成膜処理装置本体を側面側から見た構成図
【図5】(a)第5の実施の形態における成膜処理装置本体を上側から見た構成図
(b)第5の実施の形態における成膜処理装置本体を側面側から見た構成図
【図6】(a)本発明に関わる成膜処理室の構成図(被成膜基材を挿入している時)
(b)本発明に関わる成膜処理室の構成図(被成膜基材を挿入していない時)
【図7】(a)本発明に関わる成膜処理室の構成図(被成膜基材を挿入している時)
(b)本発明に関わる成膜処理室の構成図(被成膜基材を挿入していない時)
【図8】(a)本発明に関わる基材固定治具の組立て図(円筒部材外周面成膜の時)
(b)本発明に関わる基材固定治具の組立て状態図
【図9】(a)本発明に関わる基材固定治具の組立て図(円筒部材内周面成膜の時)
(b)本発明に関わる基材固定治具の組立て状態図
【図10】(a)本発明に関わる基材固定治具の組立て図(平面部材成膜の時)
(b)本発明に関わる基材固定治具の組立て状態図
【符号の説明】
1,1a,1b〜1p 成膜処理室
2 被成膜処理基材
3 基材支持台
4 ガス供給口
5 排気口
6 電極兼冷却部材
7,21,22 真空パッキン
8 スパッタ用ターゲット
9 磁界形成手段
10 シャッター
11 開閉蓋
12,12a,12b 基材搬送トレイ
13 基材搬送手段
14 真空パッキン
15 ロードロック投入取出し扉
16 ロードロック室
17 冷却水流路
18,18a〜18o 基材固定治具
19 弾性部材
20 基材搬送室
23 ロードロック室
24 ロードロック投入取出し扉
25a,25b 基材搬送手段
26 基材搬送台
27,28,28a,28b 排気口
34,36 電力供給切り替えスイッチ
35 直流電力供給手段
37 高周波電力供給手段
38 整合器
39 電力供給
40 冷却水
41 ガス供給
42,42a,42b,43,44 排気

Claims (16)

  1. 大気圧から減圧させるロードロック室と、所定真空度まで減圧可能な成膜処理室と、該成膜処理室にガスを供給するためのガス供給手段と、該成膜処理室の減圧するための排気手段と、プラズマを発生させるための電力供給手段とを備えた、被成膜処理基材の表面に成膜処理を行うための成膜処理装置であって、
    実質的に同一平面上に配置した、複数個の被成膜基材の成膜処理を同時に行なう事ができる少なくとも2室以上の同構成の成膜処理室から構成される成膜処理室群を備え、さらに、少なくとも該平面と垂直方向に摺動可能である基材搬送手段と、該基材搬送手段上の搭載された基材支持台とを備え、該基材支持台上に載置された前記被成膜基材を該基材搬送手段の直動動作により前記成膜処理室への搬入または搬出が可能となる事を特徴とする成膜処理装置。
  2. 請求項1記載の成膜処理装置において、前記成膜処理室群、および、前記ロードロック室が、開閉可能な圧力隔壁を介して隣接して構成され、少なくとも1回の前記平面と垂直方形への直動動作によって、基材支持台上に載置された被成膜基材を成膜処理室群へ搬入または搬出する事が可能である事を特徴とする成膜処理装置。
  3. 請求項1記載の成膜処理装置において、少なくとも2組の前記基材支持台と、少なくとも1組の前記成膜処理室群と、成膜処理時と同等な位置関係を保った状態で減圧可能である少なくとも1組の前記ロードロック室と、基材支持台に載置された被成膜基材をロードロック室から成膜処理室群へ搬送するための基材搬送手段とを備え、成膜処理室群にて成膜処理を行なうのと同時に、ロードロック室において減圧または昇圧または基材投入または基材取出しを行なう事が可能である事を特徴とする成膜処理装置。
  4. 請求項3記載の成膜処理装置において、成膜処理室群、および、ロードロック室の配列方向が、所定の回転中心を中心とする円周上に配置され、被成膜基材および基材支持台の搬送を、少なくとも1回の前記平面と垂直方形への直動動作と、少なくとも1回の該回転中心を中心とする回転動作により行なう事を特徴とする成膜処理装置。
  5. 請求項3記載の成膜処理装置において、成膜処理室群、および、ロードロック室の配列方向が平行移動の位置関係で配置され、被成膜基材および基材支持台の搬送を、少なくとも1回の前記平面と垂直方形への直動動作と、少なくとも1回の前記平面と平行方向への直動動作により行なう事を特徴とする成膜処理装置。
  6. 請求項3乃至5記載の成膜処理装置において、成膜処理室群の組数とロードロック室の組数を合計組数に対して、基材支持台の組数が少なくとも1組以上多い事を特徴とする成膜処理装置。
  7. 請求項3乃至6記載の成膜処理装置において、成膜処理室群を少なくとも2組以上備え、所定の順序で成膜処理を行なう事により、多層膜を形成する成膜処理を行なう事が可能である事を特徴とする成膜処理装置。
  8. 請求項2乃至6記載の成膜処理装置において、同一の成膜処理室群において、異なる工法での成膜処理が可能な構造を備え、所定の順序で成膜処理を行なう事により、多層膜を形成する成膜処理を行なう事が可能である事を特徴とする成膜処理装置。
  9. 請求項8記載の成膜処理装置において、中間層をスパッタ法で成膜を行ない、表面層をプラズマCVD法によりダイヤモンド状炭素膜を形成する成膜処理を行なう事を特徴とする成膜処理装置。
  10. 請求項1乃至9記載の成膜処理装置において、前記基材支持台の一部だけを部分的に前記成膜処理室内に挿入した状態で成膜処理を行なう事を特徴とする成膜処理装置。
  11. 請求項1乃至10記載の成膜処理装置において、前記成膜支持台により前記成膜処理室内にある電極部材もしくは冷却機能を兼ねて備える電極部材に被成膜処理基材を押当てた状態で成膜処理を行なう事を特徴とする成膜処理装置。
  12. 請求項11記載の成膜処理装置において、各被成膜基材を載置している前記基材支持台の各搭載部位毎に独立に弾性構造を備える事を特徴とする成膜処理装置。
  13. 請求項11乃至12記載の成膜処理装置において、被成膜基材は、良好な導電性を有する、もしくは、良好な導電性および熱伝導性を有する固定治具に予め固定された後、前記基材支持台上に載置される事を特徴とする成膜処理装置。
  14. 請求項1乃至13記載の成膜処理装置において、隣接する各成膜処理室の中心が略正三角形または略正方形になるように配置されている事を特徴とする成膜処理装置。
  15. 請求項1乃至14記載の成膜処理装置を用いて被成膜処理基材の成膜処理を行う成膜処理方法。
  16. 請求項1乃至14記載の成膜処理装置、もしくは請求項15記載の成膜処理方法を用いて成膜処理を行った被成膜部材。
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