JP2009531545A - コーティング装置 - Google Patents

コーティング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009531545A
JP2009531545A JP2009502006A JP2009502006A JP2009531545A JP 2009531545 A JP2009531545 A JP 2009531545A JP 2009502006 A JP2009502006 A JP 2009502006A JP 2009502006 A JP2009502006 A JP 2009502006A JP 2009531545 A JP2009531545 A JP 2009531545A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetron
shutter
coating apparatus
sputtering
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2009502006A
Other languages
English (en)
Inventor
デケンペネール,エーリク
デ・ボスヘル,ウィルマート
ヴェルハイエン,パスカル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bekaert NV SA
Original Assignee
Bekaert NV SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bekaert NV SA filed Critical Bekaert NV SA
Publication of JP2009531545A publication Critical patent/JP2009531545A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C14/00Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material
    • C23C14/22Coating by vacuum evaporation, by sputtering or by ion implantation of the coating forming material characterised by the process of coating
    • C23C14/34Sputtering
    • C23C14/35Sputtering by application of a magnetic field, e.g. magnetron sputtering
    • C23C14/354Introduction of auxiliary energy into the plasma
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32431Constructional details of the reactor
    • H01J37/32733Means for moving the material to be treated
    • H01J37/32752Means for moving the material to be treated for moving the material across the discharge
    • H01J37/32761Continuous moving
    • H01J37/32779Continuous moving of batches of workpieces
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/34Gas-filled discharge tubes operating with cathodic sputtering
    • H01J37/3402Gas-filled discharge tubes operating with cathodic sputtering using supplementary magnetic fields
    • H01J37/3405Magnetron sputtering
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/34Gas-filled discharge tubes operating with cathodic sputtering
    • H01J37/3411Constructional aspects of the reactor
    • H01J37/345Magnet arrangements in particular for cathodic sputtering apparatus
    • H01J37/3455Movable magnets

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

基板をバッチ被覆するコーティング装置(100)が提供される。このバッチ式コーターでは、物理蒸着、化学蒸着、またはこれらのプロセスの組合せによって、積層を堆積することができる。従来の装置と比較して、混合モードプロセスが特に安定である。これは、従来技術による平面マグネトロンではなく、回転可能マグネトロン(112)を用いることによって、達成される。該装置は、プロセスステップを同時にまたは交互に行うことを可能にする回転可能シャッタをさらに備えている。

Description

本発明は、物理蒸着(PVD)プロセスが化学蒸着(CVD)プロセスと交互にまたは同時に行われる混合モードコーティングプロセスを特に対象とするコーティング装置に関する。該装置では、回転可能マグネトロンが、スパッタ材料源として用いられる。該コーティング装置は、マグネトロンのスパッタ区域を覆うかまたはその覆いを外すように回転可能に移動される管状シャッタをさらに備えている。
機能性被膜を光学的、電気的、化学的、磁気的、または機械的に堆積する技術において、物理蒸着(PVD)および化学蒸着(CVD)が主流である。物理蒸着は、基板への被膜原子の弾道(ballistic)シャワーによって堆積されるプロセスに関する。被膜原子は、通常、固体状「ターゲット」から生じさせ、場合によっては、液体状「ターゲット」から生じさせることもある。ターゲット材料を基板に転移させる好ましい方法として、ターゲット面に高運動エネルギーイオンを衝突させる方法が挙げられる。不活性ガス、典型的には、アルゴンのような希ガスのプラズマが、イオン源として作用する。これらのイオンは、負のバイアスが印加されたターゲットの方に加速されると、運動エネルギーを得て、ターゲット材料の原子を基板に向かって放出させる。このようなプロセスは、「スパッタ蒸着」と呼ばれる。プラズマは、プラズマ側と向き合ったターゲットの側に配置された磁石から生じる磁場によって、ターゲット面の近傍に閉じ込められてもよい。このプロセスは、「マグネトロンスパッタ堆積」と呼ばれる。ターゲットには、直流電源、パルス直流電源、または交流電源を供給することができる。また、反応ガスがアルゴンに対して供給されると、複合層が基板の表面に形成される。このプロセスは、「反応性マグネトロンスパッタ堆積」と呼ばれる。「マグネトロンスパッタ堆積」の他の変更例では、マグネトロンは、「平衡式」とは対照的な「不平衡式」とされてもよい。「不平衡式」という用語は、磁場線の一部が、ターゲット面に近接せず、基板の方へ扇状に広がることを意味する。従って、これらの磁場線の周囲の電子の旋回が、基板に達し、局部的なプラズマを生じる。このようなプロセスは、「不均衡マグネトロンスパッタリング」と呼ばれる。
基板に向かうイオン電流は、設備の基板以外の部分に対して基板に適切なバイアスを印加するか、または基板を絶縁し、設備の基板以外の部分に対して基板を電気的に浮遊させることによって、制御可能である。後者の場合、自己バイアスが大きくなり、イオンを基板に引き付けることができる。このような衝突イオン電流によって、堆積層の密度をさらに高めることができる。このようなプロセスは、「イオンプレーティング」として知られている。
化学蒸着は、本質的に、ガス状前駆体(通常、炭化水素)が励起され、ラジカルを生成し、次いで、これらのラジカルが、素材または既に被覆された基板の表面で化学的に反応するプロセスである。ガス状前駆体の励起は、以下に述べる種々の手段によって、達成される。
−1つの手段は、前駆体の熱活性化による。ガスの加熱は、基板または反応器の壁を加熱することによって、または(ホットワイヤCVDにおけるように)ヒータワイヤを用いることによって、達成される。ヒータワイヤを用いることによって、熱的に放射された電子が前駆体ガスの活性化度を高める利点が付加的に得られる。
−他の手段は、(光化学蒸着におけるような)可視光、赤外線、またはマイクロ波電磁波による。
−さらに他の手段は、(プラズマ支援CVD,PACVDにおけるような)プラズマ内での励起による。この目的を達成するために、希ガス原子、通常、アルゴンが、プラズマを生成するために、前駆体ガスに混合され、これによって、前駆体ガス内にラジカルを生成させる。プラズマは、高周波電磁場(典型的には、13.56MHz)によって励起させることができる。
−この技術の変更例では、不均衡マグネトロンを用いて、プラズマを基板の方に扇状に拡げ、これによって、化学蒸着に加えて、イオンプレーティングを生じさせる。
多くの場合、被覆特性を制御するため、または被覆速度を高めるために、種々の活性化モードが組み合わされる。
この活性化モードの適用から見た場合、プロセスは、
−原子がターゲットから放出されるのであれば、PVDプロセスと見なされ、
−前駆体ガスのラジカルが装置内に存在するのであれば、CVDプロセスと見なされ、
−ターゲット原子が放出されると共に、有機前駆体分子が存在するのであれば、「混合プロセス」と見なされる。
PVD、反応性PVD、およびCVDによって堆積された層、および2つのプロセスが同時になされることによる混合物を含む勾配層からなる複雑な積層を含むさらに一層技術的に重要な被膜が、製造されている。このような1つの積層は、例えば、国際特許出願公開第2005/014882号に記載されている。ここでは、まず、Ti層が(マグネトロンスパッタリングによって)基板に堆積され、(反応性マグネトロンスパッタリングによる)TiNの層が続き、さらにTi層が続き、このTi層は、TiC(混合プロセス)からダイヤモンド状被膜(DLC、化学蒸着)に徐々に変化する。これらの特定の被膜は、種々の用途において、硬質かつ耐摩耗性被膜として用いられる。
1つの単一装置において両プロセスを組み合わせて行うのは、両プロセスの要件が異なっているので、機器に対する多くの技術的な問題をもたらす。例えば、プラズマスパッタリングプロセスは、通常、0.01Paから100Paの間の圧力で行われ、化学蒸着プロセスは、1Paから雰囲気圧の間のいずれかの圧力で行われる。また、コーティング機構が異なっている。PVDプロセスでは、被膜粒子の流束が、多かれ少なかれ、基板の方に導かれる。これによって、複雑に湾曲されることもある基板のどのスポットにも達するように基板を支持する遊星カルーセルを導入する必要がある。CVDプロセスは、拡散に基づき、基板を等角的に被覆する。しかし、CVDは、蒸着チャンバ内に存在するスパッタリングターゲットを含む蒸着チャンバの全体を被覆する傾向にある。このスパッタリングターゲット面は、CVD層によって被覆され、ターゲットの次回の使用中に、PVDプロセスを阻害する。
プロセス制御の問題は、スパッタリングを不活性ガスおよび前駆体ガスの混合物の供給と組み合わせて行う、例えば、TiC層を形成するためにアセチレン(C)−アルゴン混合物内においてTiターゲットのスパッタリングを行う「混合モード」プロセスにおいて、特に顕著である。混合プロセスを再現性よく制御するのは、著しく困難であることが分かっている。何故なら、化合物層は、基板上のみならず、ターゲット上にも形成されるので、(ターゲットからの大きな断片の離脱をもたらす)アーキング(異常放電)のような望ましくない現象、およびプロセスの不安定化をもたらすからである。すなわち、これらの混合プロセスでは、「ターゲット汚染」の問題が存在する。
「混合プロセス」を可能にする多くの反応器が記載されている。例えば、国際特許出願公開第01/79585号に記載されるコーター(coater)は、減圧可能チャンバの外壁に取り付けられた平面マグネトロンを示している。前駆体ガスを励起する他の源が、ホットフィラメント陰極と陽極との間に印加される低電圧アークの形態で設けられている。形成される層の高密度化は、基板とプラズマとの間のパルスDC励起によって、達成される。
本発明の目的は、同一の反応器具内において、安定して制御可能な化学蒸着プロセス、物理蒸着プロセス、または両方のプロセスを可能にする装置を提供することにある。加えて、該装置は、化学蒸着プロセスに支障を与えずに、物理蒸着手段を清浄化することができる。本発明の他の目的は、時間効率のよいプロセススケジュールを可能にする装置および方法を提供することにある。
本発明の第1の態様によれば、基板を被覆する装置は、請求項1に記載されている。該装置は、基板に機能性被膜を設けることが意図されている。施される被膜は、所望される特定の光学的、電気的、磁気的、化学的、または機械的特性を基板にもたらすことができる。該装置は、好ましくは、機械的な機能性被膜、例えば、耐摩擦性被膜、耐摩耗性被膜などによって、基板を被覆することが意図されている。さらに具体的には、該装置は、制限はされないが、異なる種類のプロセス、特に、CVDまたはPVD、またはこれらの組合せによって施される積層からなる被膜によって、基板を被覆することが特に意図されている。このような積層は、好ましくは、当技術分野において知られているような、周期律表の第IVB属、第VB属、または第VIB属の金属の層、前記金属の炭化物または窒化物の層、ダイヤモンド状層、またはダイヤモンド状ナノ化合物層を含んでいる。
このような装置は、ポンプ、圧力ゲージ、チャンバを減圧するための供給路のような必要な補助機器が設けられるチャンバである。該チャンバは、好ましくは、矩形状であるが、これは、本発明に必ずしも必要ではなく、例えば、円筒状、六角形状、または他の形状も考えられる。チャンバの内側には、被覆される基板を支持する装置が設けられる。このような装置は、通常、コーティング手段に対して考えられるあらゆる方向に基板を回転させる遊星キャリアである。化学蒸着プロセスを行う1つまたは複数の手段、例えば、ホットワイヤ加熱源、電磁エネルギーをプラズマに結合するRFアンテナ、低電圧プラズマアークなどが前記チャンバの内側に設けられる。加えて、物理蒸着プロセスを行う1つまたは複数の手段が、前記装置内に備えられる。平面マグネトロンを物理蒸着手段として単独で用いる周知の装置と対照的に、本発明の装置は、少なくとも1つの回転可能スパッタリングマグネトロンを備えている。このような回転可能スパッタリングマグネトロンは、当技術分野において、主に大面積スパッタリングの分野において、知られている。しかし、このような回転可能マグネトロンを混合モード反応器内に用いることは、これまで考えられていない。
本質的に、回転可能スパッタリングマグネトロンは、マグネット列が内部に設けられるターゲット管を備えている。マグネットの磁線は、ターゲット管を貫通し、装置が作動するとき、ターゲットの外面に好ましいスパッタ領域を画定する。少なくともターゲット管の外面は、スパッタリング用のターゲット材料から作製される。作動中、レーストラックと呼ばれる1つまたは複数の閉鎖プラズマループが、マグネット列におけるマグネットの配列を反映して、ターゲットの表面に形成される。これらのレーストラックの半径方向下側では、ターゲット材料は、迅速に侵食され、レーストラックの外側では、浸食は、ごくわずかである。レーストラック内において、ターゲット材料は、好ましい方向に放出されるので、マグネット列の配置は、被覆される基板に向かうように、なされるべきである。
平面マグネトロンに対する回転可能マグネトロンの利得は、ターゲットとマグネット列との間に相対運動が存在するときに、顕著になる。このような相対運動によって、レースラック内の新しい材料が連続的に供給され、これによって、裏当て管上のターゲット材料の均一な使用が可能になる。加えて、相対運動によって、反応性スパッタリングまたは混合モード蒸着の場合、ターゲット面への化合物層の生成が低減される。実際、最初に形成された化合物層は、レースラックにおいて浸食され、次にスパッタされた新鮮なターゲット材料が現れる。その結果、「poisoning」と呼ばれることもあるターゲット材料の汚染が低減し、有機前駆体ガスのような著しい反応性ガスと作用するときでも、より安定したプロセスが得られる。
マグネット列は、平衡式とすることができる(請求項12)。レースラックにおける浸食がマグネット列によって決定されるので、多くの形式のマグネット列構成が記載されている。マグネット列は、好ましくは、(米国特許第6,264,803号に記載されているように)、材料が優先的にスパッタされる方向を画定する1つまたは複数のループを有する方向性配置型である。マグネット列は、不平衡式でもよく(請求項13)、これによって、物理蒸着中または混合モードプロセス中に、ある程度のイオンプレーティングが可能になる。
本発明の好ましい実施形態によれば、回転可能マグネトロンは、チャンバの壁に取り付けられるハウジング内に保持される(請求項2)。ハウジングは、管状マグネトロンを保持しなければならないので、必然的に細長く延びている。基板は、ハウジングをチャンバに接続する開口部を通して被覆される。回転可能マグネトロンは、1つまたは2つのエンド取付け具間に取り付けられる。エンド取付け具は、複雑な電気−機械式モジュール、具体的には、
−回転可能な機械的支持および回転運動をターゲットにもたらすモジュール
−マグネット列をチャンバに対して一定位置に保持するモジュール、
−イオンをプラズマの外に引き出すために、電気をターゲット面に伝達するモジュール、
−冷媒をターゲットに伝達し、還流冷媒を収集するモジュール、
−ターゲットの回転中、真空機密性を保持するモジュール、
である。
回転可能マグネトロンを取り付けるために、ハウジングを用いることは、特に有利である。何故なら、ハウジングは、エンド取付け具が前記ハウジングから直線状に突出することを可能にするからである(請求項4)。このように、エンド取付け具は、より簡単に設計され、点検するために、外側から極めて容易にアクセス可能である。好ましくは、本発明にとって必ずしも必要ではないが、1つまたは複数のマグネトロンは、チャンバの前側から見て、チャンバの左壁または右壁に垂直方向に取り付けられる。
ハウジング内に密封されたターゲット管の交換は、ハウジングをチャンバに対して回動可能に取り付けることによって、簡素化される(請求項3)。この取付けは、ハウジングおよびターゲットの重量が大きいので、例えば、重量のあるヒンジによって、行うことができる。
装置の内側でのプロセスは、シャッタを導入することによって、有利に実施される(請求項5)。このようなシャッタは、マグネトロンのスパッタリング区域を少なくとも覆うことができる。「スパッタリング区域」という用語は、マグネトロンの作動時にプラズマが生成されるターゲット面の領域を意味する。シャッタは、マグネトロンの周囲で回転可能に移動することができる。しかし、シャッタおよびマグネトロンが同一の軸を共有することは、必ずしも必要ではない。シャッタの軸がマグネトロンの軸に対して偏心している方がより好都合である(請求項6)。
シャッタは、好都合には、ハウジングの外側に取り付けられた手段によって、ハウジングの外側から駆動される(請求項7)。シャッタは、導電材料から優先的に作製されるが、誘電材料(例えば、ガラス、好ましくは、パイレックス(登録商標)(Pyrex)のような石英ガラスのような耐高温性ガラス)が考えられてもよい。好ましくは、シャッタは、金属、特にステンレス鋼、チタン合金、または一部のアルミニウム合金のような耐高温性金属から作製される。他の金属または合金も、例えば、厚みが十分に長い時間にわたってプラズマ環境に耐えるのに適するようにされている場合、可能である。シャッタは、環境に対して電気的に浮遊してもよいが、もしシャッタの電気ポテンシャルが、以下の関連事項、すなわち、チャンバの電気ポテンシャル、ターゲットの電気ポテンシャル、または基板の電気ポテンシャルの1つに対して制御可能であると、より好ましい(請求項8)。もしシャッタおよびチャンバが同一の電気ポテンシャルに保持されると、最も好ましい。
好ましくは、ターゲットのスパッタリング区域におけるスパッタリング区域とシャッタとの間の間隙は、プラズマの点火を可能にするのに十分に大きくされる(請求項9)。プラズマが点火する前に、種々の条件が合致しなければならない。(圧力によって制御される)ガス密度は、イオンが加速し、陰極から二次電子を放出させるのに十分な平均自由経路を有するために、十分低くなければならない。その一方、ガス密度は、余り低すぎてはならない。何故なら、ガス密度が余り低すぎると、十分な衝突が生じないからである。磁場強さは、十分に高くなければならなく、電子の平均自由経路は、電子が十分なエネルギーを得て、ガス内において中性原子をイオン化させるのを可能にするために、十分に長くなければならない。プラズマ内では、電子とイオンとの間に電荷平衡が保持されているので、ポテンシャルは、比較的一定であるが、ポテンシャルの殆どが低下するターゲット陰極の近傍では、ポテンシャルは、一定ではない。そこで、暗部(dark space)が、ターゲット面の上方に形成される。この暗部では、電子が運動エネルギーを得て、ガス原子をイオン化することができない。マグネトロンとシャッタとの間の間隙が、この暗部の厚みよりも小さいと、プラズマが始動しない。当業者には、パラメータのこの微妙な平衡は、知られているし、プラズマを点火させるには、ある間隙幅が必要とされることも知られている。間隙は、プラズマが生じる箇所、すなわち、スパッタリング区域の上方において、十分に広くなければならない。レーストラックの外側では、プラズマがどのようにも生成されないので、十分に小さくすることができる。
実際の電圧および電流密度に対して、本発明者らは、マグネトロンとシャッタとの間でプラズマを点火するのに、3cmの最少距離で十分であることを見出している。より好ましくは、4cmまたは5cmの距離である。大きい距離は、より好ましいが、この要件は、このような装置の内側の空間的制限と相反する。マグネトロンに対するシャッタの偏った配置は、ハウジングを大きくすることなく、この距離を大きくするのに役立つ。
ハウジングの開口は、このようなシャッタへの容易なアクセスを妨げる可能性があるので、本発明者らは、このシャッタをモジュール式にするのが最良であることを見出している(請求項10)。シャッタを構成する要素の各々は、開口を通して取外し可能であるのに十分に小さくされる。各構成要素は、容易に脱着される限り、どのような周知の固定手段、例えば、ネジ、クリップ、フック、ナット/ボルト、などによっても、ハウジング内に組み込み可能である。
ターゲットと管状シャッタとの間に別のガス供給路をもたらすために、さらなる設備が装置内に設けられる。このようなガス供給路が、好ましくは、マグネトロンとシャッタとの間の間隙内に希ガスを送給する(請求項11)。シャッタがハウジングとチャンバとの間の開口を十分に閉鎖したとき、チャンバ内のガス雰囲気と異なる別のガス雰囲気が、ターゲットの周囲に保持されてもよい(請求項12)。この特徴は、ターゲット面を清浄化するのに特に有用である。また、ターゲットが使用されないとき、ターゲットの汚染を阻止するのにも有用である。
本発明の第2の態様によれば、時間効率のよいプロセススケジュールが提供される(請求項15)。通常通り、基板の被覆は、バッチプロセスで行われるので、チャンバの減圧、チャンバの加熱、スパッタ清浄化、通気、などに多大の時間が消費される。従って、これらのステップを低減させること、またはステップを同時に行うことが、有利である。基板を被覆する方法は、以下のステップを含んでいる。
a)まず、基板が基板キャリアに取り付けられる。次いで、キャリアが、チャンバ内の遊星基板ホルダーに装填される。
b)チャンバは、基準圧力まで減圧される。チャンバは、一時的に、アルゴンガスによって洗い流されるとよい。また、基板に適切なバイアスを加えることによって、基板にプラズマエッチングを施してもよい。
c)コーティングプロセスの所定のシーケンスが開始され、積層被膜が前記基板上に形成される。該プロセスは、スパッタ堆積、反応性スパッタ堆積、化学蒸着、およびその組合せの群から選択される。好ましくは、該シーケンスは、スパッタ堆積、反応性スパッタ堆積、化学蒸着と組合された反応性スパッタ堆積、炭化水素前駆体ガスを用いる化学蒸着を含む。各プロセスステップ中、必要なプロセス条件、例えば、ターゲットポテンシャル、基板バイアス、ガス圧およびガス流量、温度、遊星基板ホルダーの回転速度、などが、制御される。
d)積層が完了されると、全てのコーティングプロセスが停止される。
e)チャンバが、好ましくは、窒素または空気(他のガスでもよい)で通気され、かつ冷却され、次いで、キャリア上の基板が、チャンバから取り外される。
このプロセスの新規性は、上記のステップ間に、または上記のステップと同時に、いつでも、以下のサブステップを導入することができる点にある。
−シャッタをスパッテリングが生じる領域を覆うように回動させる。シャッタは、すでにその閉位置にあってもよいし、またはその閉位置に移動されてもよい。
−プラズマを点火可能とするために、マグネトロンとシャッタとの間に適切なガス圧をもたらす。
−電力をマグネトロンに送給することによって、マグネトロンとシャッタとの間でプラズマを点火する。
−プラズマが継続している間に、オペレータがシャッタを逆に回動させてもよい。これは、第1の金属層を堆積するときに有用である。すなわち、最初に、ターゲットが清浄化され、オペレータは、安定したプラズマが得られるまで待機する。その後、シャッタが閉位置に回転され、基板が被覆される。このような手順によって、プラズマ堆積が始動時から安定する利得が得られる。
あるいは、オペレータは、例えば、化学蒸着が進行しているとき、スパッタリング区域の前方にシャッタが残留するように選択することができる。シャッタを閉位置に保持しながら、コーティング手順の最後にターゲットを清浄化するために、プラズマを点火することができる。
前記プラズマを消滅させる。これは、(減圧サイクルにおけるように)過度に低い圧力によって行われてもよいし、またはマグネトロン電力の切換えによって行われてもよい。シャッタは、他のプロセスステップによるターゲット汚染を阻止するために、閉位置に残留させてもよい。
上記サブステップを、主ステップ(b)〜(e)のいずれかの間において、および主ステップ(b)〜(e)のいずれかの最中に、行うことができる。サイクル時間は、上記サブステップが主ステップ中になされると、短縮される。例えば、減圧(主ステップ(b))およびターゲットとシャッタとの間におけるアルゴンガスによるパージを行うとき、マグネトロンを励磁することによって、適切な時期において、ターゲットとシャッタとの間の圧力がプラズマを点火するのに最適な圧力(典型的には1Pa)に達する。シャッタは、基板が汚染されるのを阻止するために、スパッタリング区域を覆うように回動されねばならない。圧力がさらに低減すると、プラズマは、約0.01Paにおいていずれかの箇所で消滅する。従って、典型的には1mPaの基準圧力に達するために、システムをさらに減圧することができる。
前述したような清浄化ステップは、プロセスサイクルの一部としてターゲットを取り外すことなく、ターゲット清浄化をターゲット面の全体にわたって行うことができるという利点を有している。これは、平面的ターゲットでは、不可能である。平面ターゲットを用いるとき、ターゲット材料は、レーストラックにおいて損耗されるのみである。使用中、化合物層は、レーストラックの外側に生成される。この化合物層は、オフラインでしか除去することができない。すなわち、化合物層を(例えば、金属ブラシまたはサンドペーパによって)ターゲットから機械的に除去する清浄化ステップが必要とされる。
平面的ターゲットの他の欠点は、スパッタリング中に反応性ガス、例えば、有機前駆体が供給されると、レーストラック自体が、金属モードから化合物モードに急峻に切り替わるまで、化合物材料によって、ますます覆われ、その結果、得られる特性が、堆積される材料の種類および量に関して、著しく異なる点にある。この問題は、回転可能マグネトロンを用いるとき、著しく低減される。何故なら、レーストラックがターゲットに対して移動し、これによって、ターゲット面に形成された化合物層が、最初に損耗されるからである。また、回転可能マグネトロンの場合、熱がターゲットの全表面にわたって拡がるので、より効率的に冷却され、その結果、平面的マグネトロンと比較して、著しく大きい電力を供給することができる。これによって、プロセスの物理蒸着ステップまたは混合モード堆積ステップにおいて、迅速に被覆することができる。
シャッタがマグネトロンを完全に覆う場合、さらに一層の融通性が得られる。すなわち、オペレータは、シャッタ内をアルゴン雰囲気とし、このアルゴン雰囲気内にプラズマを保持する一方、シャッタの外側において、有機前駆体ガスによる化学蒸着プロセスを行うことができる。シャッタから外に漏れるアルゴンを用いて、前駆体ガスをイオン化させることができる。このように、プロセスステップを同時に行うことができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
以下では、参照番号の下2桁の数字は、装置の同等部分または類似部品を指し、参照番号の第1位の数字は、図の番号を指す。
図1は、本発明によるコーティング装置100の第1の実施形態を示している。この実施形態では、減圧可能チャンバ102は、箱状コーターの典型的な矩形状を有している。このような箱状コーターは、基板が懸垂される遊星基板ホルダー108にアクセスするドア104を備えている。この実施形態では、化学蒸着中の前駆体ガスの励起は、可能であれば加熱ワイヤ110によって支援されるRF励起手段によって、達成される。チャンバ102は、真空ポンプ(図示せず)によって減圧可能であり、真空またはガス雰囲気は、周知の形式の圧力ゲージおよびガスセンサ(図示せず)によって監視される。種々のガスが、ガス供給路106,106’,106”を通して、質量流量制御装置(図示せず)によって制御可能な量だけ、チャンバに供給される。回転可能マグネトロンが、チャンバの側壁に設けられたハウジング112の内側に取り付けられている。エンド取付け具114が、マグネトロンの軸と直線状に並んで取り付けられている。エンド取付け具114は、電気および冷媒を供給路116,116’,116”を通して供給し、また運動をハウジング内のターゲットに供給する。ハウジング112内のシャッタ224は、エンド取付け具118を介して移動可能である。別のガス供給路109が、シャッタとマグネトロンとの間の間隙にガスを供給する。同一の減圧可能チャンバの他の壁に、それぞれのハウジング内の他のマグネトロンが取り付けられてもよいことは、明らかである。
ハウジング201内のマグネトロンの詳細な設計図が、図2の斜視図によって示されている。基本的に、マグネトロン222のハウジング212は、エンド取付け具214,218が取り付けられたフランジ221,221’を有するステンレス鋼管である。ハウジング201をチャンバ102に真空気密に取り付けるための取付けフランジ220によって縁取られた開口が、設けられている。この開口を通して、マグネトロン222からスパッタされた材料が、チャンバ102に入り、基板ホルダー108に取り付けられた基板を被覆する。マグネトロン222は、回転可能ターゲットから構成され、このターゲットの内側に、原子のスパッタを開口内に導く静止マグネット列(図示せず)が取り付け可能である。全ての機器が取り付けられたハウジングは、ターゲットおよびシャッタの点検を容易にするために、頑丈なヒンジ226,226’によって、減圧可能チャンバから離れる方向に回動可能である。
ハウジングの各端において、エンド取付け具214,218が、エンドフランジ221,221’に取り付けられている。この実施形態では、上側エンド取付け具214は、ハウジング212の真空機密性を保持しながら、モータ215からの運動をターゲットに伝達する。冷媒が、冷媒接続具216を通して、供給および排出される。電気は、電気コネクタ216’を通してターゲットに供給される。ハウジング212の内側に、管状の回転可能シャッタ224が設けられている。図2は、前記管状シャッタ224の細長開口が回転可能マグネトロン222のスパッタリング領域の前方に回動したときの開位置におけるシャッタを示している。シャッタは、ハウジングの外側から、エンド取付け具218を通して作動される。シャッタの作動は、例えば、選択されたプロセスの機能に従ってPLCまたはコンピュータのような電子制御ユニット(図示せず)によって作動される小型電気モータを介して、なされる。この実施形態では、マグネトロンおよびシャッタは、互いに偏心して取り付けられている。このような偏心取付けは、好ましいが、本発明の必須要件ではない。
エンド取付け具の機能性が前述したのと異なって配分される他のいくつかの実施形態も、以下に述べるように可能である。
−シャッタは、上側エンド取付け具によって制御され、ターゲットは、下側エンド取付け具によって駆動されてもよい。これによって、取換え時にターゲットから排水するのがより容易になる。
−(マグネトロンおよびドライバが同心で取り付けられているなら)、マグネトロンへの給電路およびシャッタドライバは、同一のエンド取付け具内に設けられてもよい。
−冷媒の供給および排出は、上側エンド取付け具および下側エンド取付け具に分けられ、冷媒は、例えば、底側から供給され、上側から排出されてもよい。
当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、全体として同一の結果を与える他の同等の機能性分布を容易に考案することができるだろう。
図3は、シャッタがいかに設計され、シャッタがいかにハウジングから取り出され得るかを詳細に示す図である。シャッタ224は、2つの管状半体328,429から作製され、その内、管状半体328が、細長開口を有している。管状半体328,429のいずれも、カラー325によって支持され、カラー325は、エンド取付け具318を介して駆動される。これらの半体は、ボルトによって、カラー325に取り付けられる。2つの半体328,429は、互いにネジ締めによって固定される。図4は、開口を有しない半体429がいかに取り外されるかを示す以外は、図3と同じである。
以下、チタン接着層を例とする耐摩耗被膜の典型的なコーティング手順について説明する。コーティングの前に、基板が遊星カルーセル(carousel、メリーゴーランド)の基板ホルダーに取り付けられる。最初に、チャンバが、0.01Pa(パスカル)未満の基準圧力まで減圧される。回転基板を清浄化するために、短時間のアルゴンプラズマによるエッチング(short argon plasma etch)が用いられる。有機前駆体ガスを熱分解する局部プラズマを生成するために、RF電源が基板に結合される。アルゴンが約1Paの圧力になるまで供給され、DC電圧がTiターゲットに印加される間、シャッタは、閉位置に保持される。最適な条件に達すると、プラズマがシャッタとターゲットとの間で点火される。回転しているTiターゲット基板から雰囲気への露出中に形成された酸化物を除去すると共に、スパッタリングプロセスを安定化するために、シャッタは、約5分間閉位置で保持される。その後、シャッタが開けられ、Tiの基層が、基板上にスパッタされる。Ti基層が形成された時点で、炭素を含有する有機前駆体ガス、例えば、エチン(ethyne, アセチレン)が、流量を増加させながら、チャンバに供給される。同時に、Tiターゲットに印加されている電力が、徐々に弱められる。この電力が次第に弱められる期間において、プロセスは、混合プロセス(mixed process)として作用する。何故なら、Ti原子がターゲットから放出される一方、有機前駆体分子がスパッタプラズマおよびRF電源の組合せ作用によって熱分解されるからである。スパッタリング電力が徐々に弱まるにつれて、化学蒸着プロセスが、物理蒸着プロセスに代わって優勢になる。同時に、イオンプレーティングの量を大きくするために、基板のバイアスが増大される。このようにして、ダイヤモンド状炭素を含むTiの勾配層が形成され、この勾配層では、層厚みの増大につれて、Tiの量が減少している。この混合プロセス中、(平面ターゲットの場合、一般的に、非スパッタ部分に化合物層を生成する)反応性有機前駆体ガスが存在しているにもかかわらず、アーキングは、観察されない。また、スパッタリングプロセスは、安定し、ターゲット面を汚染しない。従って、回転可能マグネトロンを用いるプロセスは、平面マグネトロンを用いるプロセスと比較して、より安定である。混合プロセスが終了した時点で、シャッタが閉じられ、積層の残余部分が、化学蒸着のみによって成長する。サイクルの終了時に、「スパッタ後」のステップとして、アルゴンがマグネトロンとシャッタとの間の間隙に供給され、ターゲット面がプラズマによって清浄化され、これによって、次のサイクルを開始するとき、ターゲット面は、清浄化された状態にある。従って、ターゲットの追加的なオフライン清浄化を行う必要がない。
いくつかの好ましい実施形態を参照して、本発明を具体的に図示し、かつ説明したが、種々の操作、および形態および細部に関する種々の修正がなされてもよいことが、当業者によって理解されるだろう。
本発明によるコーティング装置の略全体図である。 回転可能マグネトロンおよびシャッタを有するハウジングを透視して示す設計図である。 シャッタの第1の部分がどのようにして取り外されるかを示す図である。 シャッタの第2の部分がどのようにして取り外されるかを示す図である。

Claims (15)

  1. 基板を被覆するコーティング装置(100)であって、減圧可能チャンバ(102)と、物理蒸着プロセスを行うための手段(222)および化学蒸着プロセスを行うための手段(110)と、を備え、前記手段(222,110)が、前記チャンバの内側において交互にまたは同時に作動され得る、コーティング装置(100)において、
    前記物理蒸着手段(222)は、前記基板に対して物理蒸着および化学蒸着を組み合わせて行う安定プロセスを可能にする1つまたは複数の回転可能スパッタリングマグネトロンを含むことを特徴とするコーティング装置。
  2. 前記回転可能スパッタリングマグネトロン(222)は、前記減圧可能チャンバ(102)の壁に取り付け可能なハウジング(212)に密閉され、前記ハウジング(212)は、開口を有し、前記回転可能スパッタリングマグネトロン(222)から前記開口を通して前記チャンバ(102)へのスパッタリングを行うことを特徴とする請求項1に記載のコーティング装置。
  3. 前記マグネトロン(222)の点検を容易にするために、前記ハウジング(212)は、前記チャンバ(102)に回動可能に取り付けられる(226,226’)ことを特徴とする請求項2に記載のコーティング装置。
  4. 前記ハウジングは、前記スパッタリングマグネトロン(222)を回転、冷却、および励磁する手段をさらに有し、前記手段(214)は、前記ハウジング(212)の外側において、前記スパッタリングマグネトロン(222)に対して軸方向に取り付けられることを特徴とする請求項2または3に記載のコーティング装置。
  5. 前記回転可能スパッタリングマグネトロン(222)のスパッタリング区域は、前記マグネトロン(222)の周囲に回転して移動可能な管状シャッタ(224)によって、覆われることが可能であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のコーティング装置。
  6. 前記管状シャッタ(224)は、前記回転可能マグネトロン(222)に偏心して取り付けられることを特徴とする請求項5に記載のコーティング装置。
  7. 前記ハウジング(212)は、前記シャッタ(224)を回転する手段(218)をさらに有し、前記手段(218)は、前記ハウジングの外側において、前記スパッタリングマグネトロンに取り付け可能であることを特徴とする請求項5または6に記載のコーティング装置。
  8. 前記シャッタ(224)は、導電材料から作製され、前記マグネトロン(222)に対して電気的にバイアスされ得ることを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項に記載のコーティング装置。
  9. 前記マグネトロン(222)および前記シャッタ(224)は、前記スパッタリング区域においてある間隙を隔てて分離され、前記間隙は、前記マグネトロンと前記シャッタとの間でプラズマを点火するのに十分に広いことを特徴とする請求項5ないし8のいずれか1項に記載のコーティング装置。
  10. 前記シャッタ(224)は、1つまたは複数の構成要素(328,429)から組み立て可能であることを特徴とする請求項5ないし9のいずれか1項に記載のコーティング装置。
  11. ガス供給路(109)が、前記マグネトロン(222)と前記シャッタ(224)との間に配置されることを特徴とする請求項5ないし10のいずれか1項に記載のコーティング装置。
  12. 前記シャッタが前記シャッタゾーンを覆うとき、ガス雰囲気が前記マグネトロン(222)と前記シャッタ(224)との間に保持され、前記ガス雰囲気は、前記チャンバ(102)内のガス雰囲気と異なることを特徴とする請求項11に記載のコーティング装置。
  13. 前記回転可能スパッタリングマグネトロン(222)は、平衡式であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載のコーティング装置。
  14. 前記回転可能スパッタリングマグネトロン(222)は、不平衡式であることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1項に記載のコーティング装置。
  15. 請求項1ないし14のいずれか1項に記載のコーティング装置(100)において基板を被覆する方法であって、
    a)前記基板を前記コーティング装置(100)に装填するステップと、
    b)前記チャンバ(102)を低圧までポンピングするステップと、
    c)前記基板に積層被膜を施すステップであって、前記積層のそれぞれの層が、スパッタ堆積、反応スパッタ堆積、化学蒸着、またはその組合せの群から選択されるプロセスによって施される、ステップと、
    d)前記シーケンスが完了したとき、前記コーティングプロセスを停止するステップと、
    e)前記チャンバを大気圧にするために、ガスを前記チャンバ(102)に供給し、前記基板を前記コーティング装置(100)から取り出すステップと、
    を含む方法において、
    前記ステップb)からステップ(e)のいずれかの間またはいずれかの最中に、
    −前記シャッタ(224)を前記スパッタリング区域を覆うように回動させるサブステップと、
    −前記マグネトロン(222)と前記シャッタ(224)との間の間隙にプラズマ点火ガス圧をもたらすサブステップと、
    −前記マグネトロン(222)と前記シャッタ(224)との間でプラズマを点火するサブステップと、
    −前記シャッタ(224)を逆に回動させるか、または逆に回動させないサブステップと、
    −前記プラズマを消滅させるサブステップと、
    を含むステップが導入され得ることを特徴とする方法。
JP2009502006A 2006-03-28 2007-03-14 コーティング装置 Ceased JP2009531545A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP06111845 2006-03-28
PCT/EP2007/052375 WO2007110323A1 (en) 2006-03-28 2007-03-14 Coating apparatus

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009531545A true JP2009531545A (ja) 2009-09-03

Family

ID=36843304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009502006A Ceased JP2009531545A (ja) 2006-03-28 2007-03-14 コーティング装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8192597B2 (ja)
EP (1) EP1999776A1 (ja)
JP (1) JP2009531545A (ja)
CN (1) CN101410931B (ja)
WO (1) WO2007110323A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010538157A (ja) * 2007-08-30 2010-12-09 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ スパッタシステム

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102234783B (zh) * 2010-04-28 2014-08-20 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 靶材基座及采用该靶材基座的镀膜装置
CN103361612A (zh) * 2012-04-05 2013-10-23 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 圆柱磁控溅射靶
US9252002B2 (en) * 2012-07-17 2016-02-02 Applied Materials, Inc. Two piece shutter disk assembly for a substrate process chamber
WO2017187218A1 (en) * 2016-04-27 2017-11-02 Essilor International (Compagnie Générale d'Optique) Substrate holder for coating equiped with moveable shutters and method for using the same
CN111902922B (zh) 2018-04-18 2024-04-19 应用材料公司 具有自定心特征的两件式快门盘组件
KR102500219B1 (ko) 2018-05-12 2023-02-14 어플라이드 머티어리얼스, 인코포레이티드 통합된 셔터 개라지를 갖는 사전-세정 챔버
CN109763107B (zh) * 2019-02-14 2021-03-02 拓米(成都)应用技术研究院有限公司 一种用于制备金属-高分子多层复合薄膜的真空镀膜系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59178367U (ja) * 1983-05-10 1984-11-29 株式会社富士通ゼネラル スパツタリング装置
JPH05156436A (ja) * 1991-05-31 1993-06-22 Deposition Sciences Inc スパッタ被覆装置
JP2001131739A (ja) * 1999-11-05 2001-05-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd シャッタ付き同軸型スパッタ成膜装置
JP2002529600A (ja) * 1998-11-06 2002-09-10 シヴァク 高レート・コーティング用のスパッタリング装置および方法
JP2004277798A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 成膜処理装置および成膜処理方法
JP2005213587A (ja) * 2004-01-29 2005-08-11 Konica Minolta Opto Inc マグネトロンスパッタ装置

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4080281A (en) 1976-04-09 1978-03-21 Tsunehiko Endo Apparatus for making metal films
JPS60262969A (ja) * 1984-06-11 1985-12-26 Tdk Corp スパツタタ−ゲツト装置
US5108574A (en) * 1991-01-29 1992-04-28 The Boc Group, Inc. Cylindrical magnetron shield structure
DE4126236C2 (de) 1991-08-08 2000-01-05 Leybold Ag Rotierende Magnetron-Kathode und Verwendung einer rotierenden Magnetron-Kathode
US5690796A (en) * 1992-12-23 1997-11-25 Balzers Aktiengesellschaft Method and apparatus for layer depositions
ZA956811B (en) * 1994-09-06 1996-05-14 Boc Group Inc Dual cylindrical target magnetron with multiple anodes
JP3810132B2 (ja) * 1996-05-23 2006-08-16 株式会社ライク スパッタリング装置
CN1222204A (zh) * 1996-06-10 1999-07-07 康宁Oca有限公司 反应磁控管溅射装置和方法
GB9700158D0 (en) * 1997-01-07 1997-02-26 Gencoa Limited Versatile coating deposition system
US6264803B1 (en) 1997-02-07 2001-07-24 Steven V. Morgan Apparatus and method for sputtering
DE19740793C2 (de) * 1997-09-17 2003-03-20 Bosch Gmbh Robert Verfahren zur Beschichtung von Oberflächen mittels einer Anlage mit Sputterelektroden und Verwendung des Verfahrens
US6488824B1 (en) * 1998-11-06 2002-12-03 Raycom Technologies, Inc. Sputtering apparatus and process for high rate coatings
DE10018143C5 (de) 2000-04-12 2012-09-06 Oerlikon Trading Ag, Trübbach DLC-Schichtsystem sowie Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung eines derartigen Schichtsystems
WO2002010471A1 (en) * 2000-07-27 2002-02-07 Atf Technologies, Inc. Low temperature cathodic magnetron sputtering
DE10216671A1 (de) * 2002-04-15 2003-12-18 Applied Films Gmbh & Co Kg Beschichtungsanlage
JP2004043934A (ja) 2002-07-15 2004-02-12 Sun Tec Corp Kk プラズマスパッタリング薄膜形成方法及び成膜装置
KR100917463B1 (ko) * 2003-01-15 2009-09-14 삼성전자주식회사 마그네트론 캐소드 및 이를 채용하는 마그네트론 스퍼터링장치

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59178367U (ja) * 1983-05-10 1984-11-29 株式会社富士通ゼネラル スパツタリング装置
JPH05156436A (ja) * 1991-05-31 1993-06-22 Deposition Sciences Inc スパッタ被覆装置
JP2002529600A (ja) * 1998-11-06 2002-09-10 シヴァク 高レート・コーティング用のスパッタリング装置および方法
JP2001131739A (ja) * 1999-11-05 2001-05-15 Mitsubishi Heavy Ind Ltd シャッタ付き同軸型スパッタ成膜装置
JP2004277798A (ja) * 2003-03-14 2004-10-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 成膜処理装置および成膜処理方法
JP2005213587A (ja) * 2004-01-29 2005-08-11 Konica Minolta Opto Inc マグネトロンスパッタ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010538157A (ja) * 2007-08-30 2010-12-09 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ スパッタシステム

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007110323A1 (en) 2007-10-04
CN101410931A (zh) 2009-04-15
US8192597B2 (en) 2012-06-05
EP1999776A1 (en) 2008-12-10
CN101410931B (zh) 2011-02-16
US20090130336A1 (en) 2009-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5355382B2 (ja) スパッタリング装置
JP2009531545A (ja) コーティング装置
JP5048229B2 (ja) マグネトロン・スパッタリング・デバイス
US7790003B2 (en) Method for magnetron sputter deposition
US20060196766A1 (en) Plasma deposition apparatus and method
CA2928389A1 (en) Remote arc discharge plasma assisted processes
US6224726B1 (en) Cathodic arc coating apparatus
US5932078A (en) Cathodic arc vapor deposition apparatus
JP2010511788A (ja) 均質なpvd被膜を形成するための真空被覆装置
JP2006511715A (ja) アノードガス供給装置を備えたマグネトロンスパッタリング装置
KR100509666B1 (ko) 벌크물질진공코팅장치
JP2006138017A (ja) 真空処理装置
US9885107B2 (en) Method for continuously forming noble metal film and method for continuously manufacturing electronic component
CN105349955B (zh) 用在磁控溅射设备中的一体化阳极和活性反应气体源装置
JP2004190082A (ja) Pvd・cvd両用成膜装置及び当該装置を用いた成膜方法
CN112011768A (zh) 成膜装置
KR100327835B1 (ko) 복합 피브이디 건식 도금 장치
JP2526182B2 (ja) 化合物薄膜の形成方法及び装置
JP2916972B2 (ja) プラズマ発生方法及びその装置
JP2003105538A (ja) プラズマ成膜装置
Beilis et al. Vacuum Arc Plasma Sources. Thin Film Deposition
JP2018119185A (ja) マグネトロンスパッタ法による装飾被膜の形成方法
Schultrich et al. Vacuum Arc Equipment for Mass Production of ta-C Coatings
JPH07507600A (ja) 層堆積方法および装置
JP2006169562A (ja) 表面処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100215

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120611

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120622

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20120920

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20120927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121018

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130107

A045 Written measure of dismissal of application [lapsed due to lack of payment]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A045

Effective date: 20130524