JP2001226771A - 成膜装置 - Google Patents

成膜装置

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JP2001226771A
JP2001226771A JP2000033205A JP2000033205A JP2001226771A JP 2001226771 A JP2001226771 A JP 2001226771A JP 2000033205 A JP2000033205 A JP 2000033205A JP 2000033205 A JP2000033205 A JP 2000033205A JP 2001226771 A JP2001226771 A JP 2001226771A
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Japan
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tray
work
film forming
cooling
cooling block
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JP2000033205A
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English (en)
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Kentaro Shingo
健太郎 新郷
Hitoshi Yamanishi
斉 山西
Takafumi Okuma
崇文 大熊
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トレーに保持された成膜用ワークを、効率的に
冷却して常に所定の温度以下に確実に維持することので
きる構成を備えた成膜装置を提供する。 【解決手段】ワーク搬送手段3に取り付けられたトレー
10を介した伝熱手段で成膜用ワーク9を冷却するワー
ク冷却機構を、ワーク搬送手段3に形成されたトレー取
付孔28底部に設けられてトレー10を載置状態で支持
する冷却ブロック30と、成膜室2内に外部から導入さ
れて冷却ブロック30に固定され、冷却媒体が内部を循
環する冷却配管19と、冷却ブロック30とワーク搬送
手段3との間に配設された断熱スペーサ29とを備えて
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として電子部品
や薄膜磁気ヘッドなどの薄膜デバイスの製造過程におけ
る成膜対象基板などの成膜用ワークの表面に薄膜を形成
する工程に用いられる成膜装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の用途に用いられている従来の一
般的なスパッタリング方式の成膜装置は、その概略縦断
面図を示した図3のような構成になっている。同図にお
いて、外体容器の真空チャンバ1は、その側壁に開口し
た真空排気口(図示せず)を介して真空排気ポンプ(図
示せず)に接続されており、真空排気ポンプの駆動によ
って内部空間の成膜室2が高真空状態に引かれる。この
高真空状態となった成膜室2には、図示しないガス導入
管を通じてアルゴンガスなどのプロセスガスが導入され
て所定の圧力に調整される。
【0003】成膜室2の下部には、ターンテーブル3が
回転軸4回りに回転自在に設けられており、ターンテー
ブル3における同一の回転円上には、支持段部8を有す
るトレー取付孔7が、例えば等間隔で複数個形成されて
いる。成膜対象のガラス基板などからなる成膜用ワーク
9は、その周縁部をトレー10に取り付けられており、
トレー10がトレー取付孔7に挿入して支持段部8上に
載置されることにより、トレー10を介してターンテー
ブル3に保持される。この成膜用ワーク9は、ターンテ
ーブル3の回転駆動によって成膜室2内における回転軌
跡の円に沿って搬送される。
【0004】各成膜用ワーク9に薄膜を形成するための
成膜材料(スパッタリング材料)となるターゲット11
は、スパッタ電極12およびバッキングプレート13か
らなるカソードに固着されて、ターンテーブル3の回転
駆動による成膜用ワーク9の移動軌跡上に真上から対向
する位置に配置されている。バッキングプレート13
は、絶縁物14を介在して真空チャンバ1の上端開口面
に電気絶縁状態で支持され、且つ成膜室2は、絶縁物1
4の上下両面の凹溝に嵌め込まれたOリング17によっ
て真空シールされている。また、回転軸4はハウジング
16によって成膜室2を真空シールした状態で回転自在
に支持されている。
【0005】また、成膜室2内には、その中央上部から
シール機構18を介して冷却配管19が導入されてい
る。この冷却配管19は、ターンテーブル3の中央部か
らその内部を挿通するよう配設されて、管内を循環する
冷却媒体によってターンテーブル3を冷却する。成膜用
ワーク9は、冷却されたターンテーブル3およびトレー
10を通じて伝熱手段で冷却される。
【0006】一方、真空チャンバ1の底板部におけるタ
ーンテーブル3のトレー取付孔7の真下の対向位置に
は、挿通孔20が設けられ、この挿通孔20とケーシン
グ21とで囲まれて成膜室2に連通する空間内には、成
膜用ワーク9を保持したトレー10の突き上げ機構22
が配設されている。この突き上げ機構22は、ケーシン
グ21に対し真空シールされた状態で貫通して上下動さ
れる昇降シャフト23と、この昇降シャフト23の上端
に直交状態で固着された突き上げプレート24と、この
突き上げプレート24の上面に立設された複数本の支持
ピン27とにより構成されている。この突き上げ機構2
2は、図示しないトレー搬入装置によってトレー10が
成膜室2内に搬入されたときに上昇して、トレー取付孔
7を挿通した支持ピン27でトレー搬入装置からトレー
10を受け取り、そののちに下降することによって受け
取ったトレー10を支持段部8に載置してターンテーブ
ル3に取り付ける。また、突き上げ機構22は、成膜用
ワーク9への薄膜形成が終了したときにも上昇して、支
持ピン27でトレー10を突き上げてトレー取付孔7の
上方に持ち上げ、トレー搬入装置にトレー10を受け渡
す。
【0007】上記成膜装置では、成膜室2内がプロセス
ガス雰囲気中において、ターゲット11に対し電源部
(図示せず)からスパッタ電極12およびバッキングプ
レート13を介して直流電力または高周波電力が印加さ
れることにより、例えばアルゴンプラズマを生成し、高
いエネルギを有するイオンをターゲット11に入射させ
ることによって、このターゲット11からスパッタ粒子
を弾き出し、そのスパッタ粒子を、ターンテーブル3の
回転に伴ってターゲット11の真下位置に搬送された成
膜用ワーク9に堆積させることにより、成膜用ワーク9
の表面に薄膜を形成するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の成
膜装置では、薄膜形成に際して、成膜用ワーク9を所望
の温度以下になるよう冷却する必要がある。これは、成
膜用ワーク9の温度が高くなると、形成された薄膜の膜
質が変わるからである。しかしながら、上記従来の成膜
装置では、成膜用ワーク9を冷却するに際して、冷却配
管19によってターンテーブル3を冷却して、このター
ンテーブル3に対しトレー10を通じた伝熱手段で成膜
用ワーク9を冷却する非常に効率の悪い冷却方式を採用
しているだけでなく、この冷却が真空状態の成膜室2内
で行われることから、接触手段による伝熱でしか冷却さ
れないので、成膜用ワークを常に所定温度以下になるよ
う十分に冷却することができない問題がある。
【0009】そのため、ターゲット11への供給電力
は、成膜用ワーク9を十分に冷却できないことに起因し
て大きくすることができない。すなわち、ターゲット1
1への供給電力を大きくすると、成膜用ワーク9の温度
は、上述のように十分な冷却効果を得られないことから
高くなってしまい、所望の膜質を有する薄膜を形成でき
ないからである。したがって、上記成膜装置では、ター
ゲット11への供給電力を大きくできないことから、成
膜レートが小さく、薄膜形成の生産性を上げることがで
きない欠点がある。
【0010】さらに、10時間を超えるような長時間の連
続薄膜工程では、冷却効果が不十分であることから、成
膜用ワーク9の温度が徐々に上昇して成膜状態に悪影響
を及ぼすので、製造後の薄膜デバイスに所望のデバイス
特性を得ることができない問題もある。さらにまた、薄
膜デバイスによっては、所望の膜質を得るためにターゲ
ット11に比較的高い電力を供給することが必要な場合
があるが、従来の成膜装置では、成膜用ワーク9を十分
に冷却できないことから、電力の供給がどうしても不十
分になりがちとなり、目的とするデバイス特性を実現す
ることができないという問題もある。
【0011】そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑み
てなされたもので、トレーに保持された成膜用ワーク
を、効率的に冷却して常に所定の温度以下に確実に維持
することのできる構成を備えた成膜装置を提供すること
を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の成膜装置は、真空チャンバ内部の成膜室に
設けられた成膜材料のターゲットと、成膜用ワークを保
持したトレーが着脱自在に取り付けられて前記成膜用ワ
ークを前記ターゲットに対向する成膜位置に搬送するワ
ーク搬送手段と、前記ワーク搬送手段に取り付けられた
前記トレーを介した伝熱手段で前記成膜用ワークを冷却
するワーク冷却機構とを備えてなり、前記ワーク冷却機
構は、前記ワーク搬送手段に形成されたトレー取付孔の
底部に設けられて前記トレーを載置状態で支持する冷却
ブロックと、前記成膜室内に外部から導入されて前記冷
却ブロックに固定され、内部を冷却媒体が循環する冷却
配管と、前記トレーが挿入できる配置で前記冷却ブロッ
クと前記ワーク搬送手段との間に設けられた断熱スペー
サとを備えて構成されていることを特徴としている。
【0013】この成膜装置では、冷却ブロックが冷却配
管により伝熱手段で直接的に冷却されるとともに、冷却
ブロックがワーク搬送手段に対し断熱スペーサで断熱さ
れているため、冷却配管によって冷却ブロックのみが効
率的に冷却される。したがって、トレーは、冷却配管に
よって効率的に冷却される冷却ブロック上に直接的に載
置されることによって効果的に冷却され、さらに、トレ
ーに保持されている成膜用ワークは、十分に冷却されて
常に所定値以下の温度に維持される。そのため、ターゲ
ットには所要の大きな電力を供給することができ、所望
の膜質を有する薄膜を高い生産性で形成することが可能
になるとともに、長時間の連続成膜工程においても、所
要のデバイス特性を有する薄膜デバイスを確実に得るこ
とが可能となる。
【0014】上記発明の成膜装置において、冷却ブロッ
クと冷却配管とが、比較的薄くて弾性を有する第1の伝
熱用シートを介在した密着状態で互いに固定されている
構成とすることが好ましい。これにより、冷却配管と冷
却ブロックとの相対向する面は、これらの間に介在する
薄くて弾性を有する第1の伝熱用シートの弾性変形によ
り、その伝熱用シートを介して互いに密着状態となり、
冷却配管と冷却ブロックとの間の伝熱効率が向上するの
で、冷却ブロックを冷却配管によって一層効率的に冷却
することができる。
【0015】また、上記発明の成膜装置において、トレ
ーが、比較的薄くて弾性を有する第2の伝熱用シートを
介在して冷却ブロック上に載置されるように構成するこ
とが好ましい。これにより、冷却ブロックとトレーとの
相対向する面は、これらの間に介在する薄くて弾性を有
する第2の伝熱用シートの弾性変形により、その伝熱用
シートを介して互いに密着状態となり、トレーと冷却ブ
ロックとの間の伝熱効率が向上するので、トレーを冷却
ブロックによって一層効率的に冷却することができる。
【0016】さらに、上記発明の成膜装置において、冷
却ブロックにおける冷却配管との対向面が鏡面に形成さ
れていることが好ましい。これにより、冷却ブロックの
トレーに対する接触面積が増大し、冷却ブロックとトレ
ーとの間の伝熱効率を一層向上させることができる。
【0017】さらにまた、上記発明の成膜装置におい
て、トレーにおける冷却ブロックとの対向面が鏡面に形
成されていることが好ましい。これにより、トレーの冷
却ブロックに対する接触面積が増大し、トレーと冷却ブ
ロックとの間の伝熱効率を一層向上させることができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発
明の一実施の形態に係る成膜装置の概略構成を示す縦断
面図、図2は同成膜装置における真空チャンバ1部分の
概略横断面図である。これらの図において、図3と同一
若しくは同等のものには同一の符号を付して、その説明
を省略する。
【0019】上記成膜装置が図3の従来装置に対し相違
する主要な構成部分は成膜用ワーク9に対する冷却機構
である。なお、この実施の形態では、図2に示すよう
に、成膜用ワーク9を保持するトレー10をターンテー
ブル3の同一円状に等間隔で12個取り付けられるもの
を例示してある。すなわち、ターンテーブル3には、タ
ーゲット11の真下位置であって突き上げ機構22の真
上位置を通る同一円上に、トレー10を取り付けるため
のトレー取付孔28が12個形成されている。
【0020】上記トレー取付孔28は、従来装置のトレ
ー取付孔7に形成されていた支持段部8を有していなく
同一径の貫通孔である。このトレー取付孔28には、円
形のトレー10を挿入できる内径を有するリング状の断
熱スペーサ29が嵌め込み固定されているとともに、こ
の断熱スペーサ29の内部下方位置に円板状の冷却ブロ
ック30が嵌入固定されている。断熱スペーサ29と冷
却ブロック30とは、冷却ブロック30を恰も底板とし
て、トレー10を挿入して取り付けるための容器状に構
成されている。したがって、トレー10は、リング状の
断熱スペーサ29内に挿入されて冷却ブロック30上に
載置した状態で取り付けられる。冷却ブロック30は、
熱伝導性の良い材料、例えば銅により形成されている。
【0021】図1のシール機構18によって真空シール
された状態で成膜室2の中央部に導入された2系統の冷
却配管19は、図2に明示するように、各々6個ずつの
冷却ブロック30に対し循環するよう配設されている。
また、図1に示すように、冷却配管19における冷却ブ
ロック30の下方に導かれた部分は、クランプ部材31
により冷却ブロック30に密着状態に固定されている。
冷却ブロック30の上下両面には、比較的薄くて弾性を
有する伝熱用シート32,33が設けられており、この
伝熱用シート32,33は、例えばシリコンゴムなどに
より形成されている。したがって、トレー10は伝熱用
シート32を介在して冷却ブロック30上に載置され、
冷却配管19は伝熱用シート33を介在して冷却ブロッ
ク30に密着状態に固定されている。なお、この実施の
形態では、真空チャンバ1の側方位置に、トレーハンド
リング機構38が内装されたロードロック室37がゲー
トバルブ34を介在して配設されている。
【0022】つぎに、上記成膜装置の作用について説明
する。先ず、成膜用ワーク9を保持したトレー10が、
ターンテーブル3の各冷却ブロック30上に順次載置し
て取り付けられる。すなわち、通常は大気状態のロード
ロック室37が真空に引かれた状態においてゲートバル
ブ34が開かれ、この状態において、トレーハンドリン
グ機構38がロードロック室37のトレー10をハンド
リングしながらゲートバルブ34を通じて成膜室2内に
搬入し、この搬入されたトレー10が、上昇してきた突
き上げ機構22の各支持ピン27で受け取られたのち
に、突き上げ機構22の下降によって冷却ブロック30
上に載置される工程を繰り返して、各冷却ブロック30
上にトレー10が順次載置して取り付けられていく。
【0023】つぎに、成膜室2内は、真空ポンプの駆動
によって高真空状態に引かれ、続いて、高真空状態とな
った成膜室2内にはガス導入管を通じてアルゴンなどの
プロセスガス(放電ガス)が導入される。このプロセス
ガスの雰囲気中において、電源部からスパッタ電極12
およびバッキングプレート13を介してターゲット11
に直流電力または高周波電力が印加されることにより、
例えばアルゴンプラズマを生成して、高いエネルギを有
するイオンをスパッタリング材料のターゲット11に入
射させることにより、このターゲット11のスパッタ粒
子を弾き出し、そのスパッタ粒子をガラス基板などから
なる成膜用ワーク9に堆積させることにより、成膜用ワ
ーク9の表面に所望の薄膜を形成する。
【0024】上述の成膜用ワーク9への薄膜の形成に際
しては、ターンテーブル3の一定速度の回転によってタ
ーゲット11の真下位置を移動中の成膜用ワーク9に対
し行う方法と、ターンテーブル3の間欠移動によって成
膜用ワーク9をターゲット11の真下に位置決め状態に
静止させて行う方法との何れかが用いられる。薄膜が形
成された成膜用ワーク9は、ターンテーブル3の回転に
伴って突き上げ機構22の上方位置まで搬送されたとき
に、ターンテーブル3の回転制御によって突き上げ機構
22に対し位置決め状態に静止される。この状態におい
て、突き上げ機構22の昇降シャフト23の上動により
突き上げプレート24が上昇して、複数本の支持ピン2
7が、トレー10の下面に当接したのち、このトレー1
0を持ち上げてトレーハンドリング機構38に受け渡
す。
【0025】上述の成膜用ワーク9に薄膜が形成されて
いるとき、各冷却ブロック30が冷却配管19により伝
熱手段で直接的に冷却されるとともに、冷却ブロック3
0がターンテーブル3に対し断熱スペーサ29で断熱さ
れているため、冷却配管19内を循環する冷却媒体によ
って冷却ブロック30のみが効率的に冷却される。しか
も、冷却配管19と冷却ブロック30との相対向する面
は、これらの間に介在する薄くて弾性を有する伝熱用シ
ート33の弾性変形により、その伝熱用シート33を介
して互いに密着状態となり、冷却配管19と冷却ブロッ
ク30との間の伝熱効率が向上する。これにより、冷却
ブロック30は冷却配管19によって一層効率的に冷却
される。
【0026】したがって、トレー10は、上述のように
冷却配管19によって効率的に冷却される冷却ブロック
30上に載置されることによって効果的に冷却される。
しかも、冷却ブロック30とトレー10との相対向する
面は、これらの間に介在する薄くて弾性を有する伝熱用
シート32の弾性変形により、その伝熱用シート32を
介して互いに密着状態となり、冷却ブロック30とトレ
ー10との間の伝熱効率が向上している。これにより、
トレー10は冷却ブロック30によって一層効率的に冷
却され、このトレー10に保持されている成膜用ワーク
9は、十分に冷却されて常に所定値以下の温度を維持す
る。そのため、ターゲット11には所望の大きな電力を
供給することができるから、所望の膜質を有する薄膜を
高い生産性で形成することが可能になるとともに、長時
間の連続成膜工程においても、所望のデバイス特性を有
する薄膜デバイスを確実に得ることができる。
【0027】なお、冷却ブロック30におけるトレー1
0との対向面を鏡面に形成すれば、冷却ブロック30の
伝熱用シート33を介在してのトレー10に対する接触
面積が増大し、冷却ブロック30とトレー10との間の
伝熱効率を一層向上させることができる。さらに、トレ
ー10における冷却ブロック30との対向面を鏡面に形
成すれば、トレー10の伝熱用シート32を介在しての
冷却ブロック30に対する接触面積が増大し、トレー1
0と冷却ブロック30との間の伝熱効率を一層向上させ
ることができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明の成膜装置によれ
ば、トレーを通じた伝熱手段で成膜用ワークを冷却する
ためのワーク冷却機構を、ワーク搬送手段に形成された
トレー取付孔の底部に設けられてトレーを載置状態で支
持する冷却ブロックに冷却配管を直接的に固定するとと
もに、冷却ブロックとワーク搬送手段との間を断熱スペ
ーサで断熱する構成としたので、冷却ブロックが冷却配
管により伝熱手段で直接的に冷却されるとともに、冷却
ブロックがワーク搬送手段に対し断熱スペーサで断熱さ
れているため、冷却配管内を循環する冷却媒体によって
冷却ブロックのみを効率的に冷却することができ、トレ
ーは、効率的に冷却された冷却ブロック上に載置される
ことによって効果的に冷却されるから、このトレーに保
持されている成膜用ワークは、十分に冷却されて常に所
定値以下の温度に維持される。そのため、ターゲットに
は所要の大きな電力を供給することができ、所望の膜質
を有する薄膜を高い生産性で形成することが可能になる
とともに、長時間の連続成膜工程においても、所要のデ
バイス特性を有する薄膜デバイスを確実に得ることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る成膜装置の概略構
成を示す縦断面図。
【図2】同上成膜装置における真空チャンバ部分の概略
構成を示す横断面図。
【図3】従来の成膜装置を示す概略縦断面図。
【符号の説明】
1 真空チャンバ 2 成膜室 3 ターンテーブル(ワーク搬送手段) 9 成膜用ワーク 10 トレー 11 ターゲット 19 冷却配管 28 トレー取付孔 29 断熱スペーサ 30 冷却ブロック 32 伝熱用シート(第2の伝熱用シート) 33 伝熱用シート(第1の伝熱用シート)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバ内部の成膜室に設けられた
    成膜材料のターゲットと、 成膜用ワークを保持したトレーが着脱自在に取り付けら
    れて前記成膜用ワークを前記ターゲットに対向する成膜
    位置に搬送するワーク搬送手段と、 前記ワーク搬送手段に取り付けられた前記トレーを介し
    た伝熱手段で前記成膜用ワークを冷却するワーク冷却機
    構とを備えてなり、 前記ワーク冷却機構は、 前記ワーク搬送手段に形成されたトレー取付孔の底部に
    設けられて前記トレーを載置状態で支持する冷却ブロッ
    クと、前記成膜室内に外部から導入されて前記冷却ブロ
    ックに固定され、内部を冷却媒体が循環する冷却配管
    と、前記トレーが挿入できる配置で前記冷却ブロックと
    前記ワーク搬送手段との間に設けられた断熱スペーサと
    を備えて構成されていることを特徴とする成膜装置。
  2. 【請求項2】 冷却ブロックと冷却配管とが、比較的薄
    くて弾性を有する第1の伝熱用シートを介在した密着状
    態で互いに固定されている請求項1に記載の成膜装置。
  3. 【請求項3】 トレーが、比較的薄くて弾性を有する第
    2の伝熱用シートを介在して冷却ブロック上に載置され
    るようになっている請求項1または2に記載の成膜装
    置。
  4. 【請求項4】 冷却ブロックにおける冷却配管との対向
    面が鏡面に形成されている請求項1〜3の何れかに記載
    の成膜装置。
  5. 【請求項5】 トレーにおける冷却ブロックとの対向面
    が鏡面に形成されている請求項1〜4の何れかに記載の
    成膜装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7150792B2 (en) 2002-10-15 2006-12-19 Kobe Steel, Ltd. Film deposition system and film deposition method using the same
US8506774B2 (en) 2004-05-17 2013-08-13 Shibaura Mechatronics Corporation Vacuum processing device
CN115354280A (zh) * 2022-09-19 2022-11-18 陕西理工大学 一种半导体芯片的镀膜治具

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