JP4451952B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、基板に対し所定の処理を施す装置、特に、雰囲気汚染の防止を主な目的として設けられるバッファチャンバーを備えた基板処理装置にするものである。
【0002】
【従来の技術】
基板に対し所定の処理を施す装置は、スパッタリング装置や化学蒸着(CVD)装置等の薄膜作成装置、エッチング装置、表面酸化装置、表面窒化装置等として知られている。
このような基板処理装置は、所定の雰囲気中で基板の処理を行うため、気密な処理チャンバーを備えている。そして、基板処理装置は、異なる処理を連続的に行ったり、生産性を高めたりする目的から、複数の処理チャンバーを備えることが多い。
【0003】
また、処理チャンバー内が周囲の雰囲気に直接開放されることなく基板の搬入搬出を可能にするため、ロードロックチャンバーが設けられることも多い。ロードロックチャンバーは、処理チャンバーに対して気密に接続され、基板は、ロードロックチャンバーを経由して、大気側と処理チャンバー内との間を搬送される。
このような基板処理装置において、処理チャンバー内をその処理に応じた所定の雰囲気にするため、所定のガスを処理チャンバー内に導入するガス導入系や、処理チャンバー内を排気する排気系が設けられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような基板処理装置では、処理チャンバー内の雰囲気の汚損を防止することが重要な課題となっている。処理チャンバー内の雰囲気の汚損とは、処理チャンバー内のガス成分が望ましいものになっていない場合を広く意味し、例えば基板の表面を汚損するガス分子や微粒子が処理チャンバー内に混入するような場合をいう。雰囲気の汚損が発生すると、処理の品質が損なわれたり、または、処理前又は処理後に基板が汚損されることにより、基板から産出される製品の歩留まりを低下させたりする問題が生ずる。
【0005】
処理チャンバーの雰囲気の汚損を防止する効果的な構成として、処理チャンバー同士を直接接続せずに、バッファチャンバーを介して接続する構成が挙げられる。バッファチャンバーは、内部を排気する排気系を備え、ゲートバルブを介して処理チャンバーに気密に接続される。処理チャンバー内のガスは、バッファチャンバーを経由しなければ他の処理チャンバーに到達しないので、他の処理チャンバーの雰囲気が汚損されることが抑制される。
【0006】
しかしながら、従来、バッファチャンバーを備えた実用的な基板処理装置の構成が提供されていなかった。例えば、バッファチャンバーがあるために基板の搬送に要する時間が長くなって生産性が低下したり、雰囲気汚損防止効果が充分に得られなかったりすることがあった。
本願の発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、雰囲気汚損防止用のバッファチャンバーを備えた実用的な基板処理装置を提供する技術的意義を有する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、内部で基板を処理する複数の処理チャンバーが搬送チャンバーを介して気密に接続された基板処理装置であって、
搬送チャンバーと一つの処理チャンバーとの間には、排気系を備えたバッファチャンバーが気密に設けられており、搬送チャンバー内には、搬送チャンバーとこのバッファチャンバーとの間で基板を搬送する第一の搬送機構が設けられているとともに、バッファチャンバー内には、バッファチャンバーと前記一つの処理チャンバーとの間で基板を搬送する第二の搬送機構が設けられており、
前記バッファチャンバー内には、前記一つの処理チャンバーで処理された後の基板を加熱して基板の表面に付着したガスを脱離させる加熱機構が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記バッファチャンバー内には、前記加熱機構による加熱の後に基板を冷却する冷却機構が設けられているという構成を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の実施形態に係る基板処理装置の平面図、図2は、図1に示す装置の側面断面概略図である。
図1に示す装置は、クラスターツール型のマルチチャンバー基板処理装置になっている。即ち、中央に搬送チャンバー1が配置され、その周囲に複数の処理チャンバー2及びロードロックチャンバー3が配置されている。複数の処理チャンバー2及びロードロックチャンバー3は、ゲートバルブ4を介して搬送チャンバー1に気密に設けられている。各チャンバー1,2,3は、気密な真空容器であり、内部を排気する排気系11,21,31を備えている。
【0009】
図1に示すように、本実施形態では、平面視が方形の搬送チャンバー1が設けられており、その三辺に処理チャンバー2が接続され、残りの一辺にロードロックチャンバー3が接続されている。また、搬送チャンバー1内には、第一の搬送機構としての第一ロボット12が設けられている。第一ロボット12は、多関節型のロボットであり、上面に基板9を載せて保持するエンドエフェクタ13を先端に備えたアーム14を有する。第一ロボット12は、アーム14の伸縮運動、回転運動、上下運動をそれぞれ行って基板9を所定の位置に搬送するようになっている。
【0010】
本実施形態の装置の大きな特徴点の一つは、三つの処理チャンバー2のうちの一つが、バッファチャンバー5を介して搬送チャンバー1に接続されている点である。図1及び図2に示す通り、バッファチャンバー5の両側には、ゲートバルブ4がそれぞれ設けられており、ゲートバルブ4を介して搬送チャンバー1及び処理チャンバー2に接続されている。バッファチャンバー5は、排気系51を備えた気密な真空容器である。図2に示すように、バッファチャンバー5内には、第二の搬送機構としての第二ロボット52と、基板9を二枚係留することが可能な係留具53と、上面に基板9が載置される基板ステージ54とが設けられている。
【0011】
第二ロボット52は、第一ロボット12と同様に、多関節型のロボットであり、アーム522の伸縮、回転、上下運動を行って基板9を搬送する。尚、第二ロボット52は第一ロボット12より可動範囲が狭くて良い場合があり、このような場合には第一ロボット12より小型のものが第二ロボット52として使用されることがある。
【0012】
係留具53は、図2に示すように棚状の部材であり、上棚板531と、下棚板532と、上棚板531と下棚板532とをつなぐ端板533とから成っている。上棚板531及び下棚板532には、図2に示すような切り欠きが設けられている。切り欠きは、前述した第一ロボット12及び第二ロボット52のエンドエフェクタ13,521の先端部とほぼ同じ形状になっている。後述するように、第一ロボット12又は第二ロボット52と係留具53との間で基板9の受け渡しを行う場合、エンドエフェクタ13,521は、その先端部が、上棚板531又は下棚板532の切り欠きを通過して上下動するようになっている。
【0013】
上記係留具53には、移動機構55が付設されている。移動機構55は、係留具53を支持する支柱551と、支柱551を回転及び上下させる駆動部552とから主に構成されている。駆動部552は、バッファチャンバー5の外に配置されており、支柱551は、バッファチャンバー5の器壁を気密に貫通している。貫通部分には、支柱551の回転及び上下動を許容ししつ真空封止するメカニカルシール等の封止部材が設けられている。
【0014】
また、基板ステージ54には、加熱機構56及び冷却機構57が設けられている。基板ステージ54は、銅などの熱伝導性の良い部材で形成されており、内部に空洞が設けられている。加熱機構56は、基板ステージ54内の空洞に熱媒を流通させて基板ステージ54を加熱し、これによって基板ステージ54上の基板9を加熱する構成となっている。また、冷却機構57は、基板ステージ54内の空洞に冷媒を流通させて基板ステージ54を冷却し、これによって基板ステージ54上の基板9を冷却する構成となっている。
加熱機構56の配管と、冷却機構57の配管とは、切り替え弁58を介して接続され、接続部分から基板ステージ54に向かって主配管が延びている。切り替え弁58の切り替えにより、基板ステージ54内の空洞に熱媒を流通させるのか、冷媒を流通させるのかを切り替えるようになっている。
【0015】
バッファチャンバー5内を排気する排気系51の構成も、本実施形態の装置の大きな特徴点となっている。本実施形態では、排気系51は、水クライオポンプ511と、ターボ分子ポンプ512とを組み合わせた構成となっている。ターボ分子ポンプ512は、バッファチャンバー5内を排気する役割と、水クライオポンプ511に対して適切な背圧を与える役割がある。水クライオポンプ511は、クライオポンプの一種であるが、水を効率良く吸着排気できるよう、バッフル又はクライオパネルは、150K以下に冷却される。このような水クライオポンプ511としては、アネルバ株式会社製RD−130等が使用できる。尚、水クライオポンプ511と組み合わせる真空ポンプとしては、ターボ分子ポンプ512の他、メカニカルポンプ等でもよい。
【0016】
また、バッファチャンバー5は、内部にガスを導入するガス導入系59を備えている。ガス導入系59は、Ar等のような基板9を汚損しないガスを導入するようになっている。
【0017】
次に、処理チャンバー2の構成について説明する。
処理チャンバー2の構成は、処理の内容によることは言うまでもない。図2には、一例としてプラズマCVDを行う場合の構成が示されている。図2に示す処理チャンバー2は、処理チャンバー2内に所定のプロセスガスを導入するガス導入系22と、上面に基板9を載置して保持する基板ホルダー23と、基板ホルダー23に対向するようにして設けた高周波電極24と、高周波電極24に高周波電圧を印加して高周波放電を生じさせプロセスガスのプラズマを形成する高周波電源25とを備えている。
例えば、アモルファスシリコン膜を作成する処理を行う場合、シランと水素の混合ガスをプロセスガスとして導入してプラズマを形成する。プラズマ中でシランが分解し、基板9の表面に水素化アモルファスシリコン膜が作成される。
【0018】
また、エッチングを行う場合、図2に示す構成において、ガス導入系22の構成を、フッ素系ガス等のエッチング作用のあるガスを導入するよう変更する。必要に応じて基板9にバイアス電圧を与えてフッ素系イオンを基板9に入射させ、反応性イオンエッチングを行う場合もある。
【0019】
さらに、スパッタリングを行う場合、図2に示す構成において、ガス導入系22がアルゴン等のスパッタ率の高いガスを導入するようにするとともに、高周波電極24に変え、スパッタリングカソードを設ける。スパッタリングカソードは、作成する薄膜の材料から成るターゲットと、ターゲットの背後に位置するマグネトロン放電用の磁石とから構成される。
【0020】
ロードロックチャンバー3は、一時的に基板9を保持する基板保持台32とを備えている。基板保持台32は、昇降ピン等の受け渡し機構33を備えている。
また、本実施形態の装置は、装置の各部を制御する不図示の主制御部が設けられている。主制御部は、制御プログラムを記憶した記憶部、記憶部に記憶された制御プログラムに従い各部に制御信号を送る出力部、各部の動作を監視する不図示の各モニタの信号を受け取って各部の動作を監視する監視部等から構成されている。
【0021】
次に、本実施形態の装置の全体の動作について説明する。
未処理の基板9は、大気側に配置された不図示のカセット(以下、外部カセット)に収容されている。不図示のオートローダは、外部カセットから未処理の基板9を取り出し、ロードロックチャンバー3に搬入する。基板9は、受け渡し機構33によって基板保持台32に保持される。
この基板9は、搬送チャンバー1内の第一ロボット12によってロードロックチャンバー3から取り出され、いずれかの処理チャンバー2に送られて処理される。その処理チャンバー2での処理が終了すると、第一ロボット12が基板9をその処理チャンバー2から取り出し、次の処理を行う処理チャンバー2に送る。
このようにして順次基板9に対して処理を行い、最後の処理が終了した基板9は、再びロードロックチャンバー3に搬送される。そして、不図示のオートローダによって外部カセットに戻される。
【0022】
上記動作において、バッファチャンバー5が介在された処理チャンバー2には、バッファチャンバー5を経由して基板9が搬送される。この処理チャンバー(以下、バッファ経由チャンバーと呼ぶ)2と搬送チャンバー1との間の基板9の搬送動作は、本実施形態の装置の技術的意義と密接な関連を有する。以下、この点について図3から図5を使用して説明する。
図3から図5は、バッファチャンバー5を経由した基板9の搬送動作について説明する図である。図3から図5において、a〜iのアルファベットの順で動作が進行する。尚、各a〜iにおいて、(1)は平面概略図、(2)は側面概略図である。各a〜iの(2)の側面概略図では、第二ロボット52の図示は省略されている。
【0023】
まず、図3(a)に示すように、バッファ経由チャンバー2内には基板9が配置されおらず、バッファチャンバー5内の係留具53にも基板9が全く係留されていない状態を初期状態とする。尚、図3中の点線は、搬送基準ラインの高さを示している。搬送基準ラインは、各ゲートバルブ4が開閉する基板通過用の開口が位置する高さに相当している。説明の都合上、係留具53の上棚板531がこの搬送基準ラインの高さになるような位置を下限位置、下棚板532がこの搬送基準ラインの高さになるような位置を上限位置と呼ぶ。初期状態では、係留具53は下限位置にある。
初期状態において、移動機構55は、係留具53を全体に回転させ、バッファチャンバー5と搬送チャンバー1との間のゲートバルブ4の付近に位置させる。この際、第二ロボット52は、回転する係留具53に干渉しないような姿勢とされる。
【0024】
図3(a)に示すように、第一ロボット12は、未処理の基板9を係留具53の上棚板531に載せる。この際、第一ロボット12は、基板9を保持したエンドエフェクタ13を上棚板531の上方に位置させた後、エンドエフェクタ13の先端部が上棚板531の切り欠きを通過するようにしてエンドエフェクタ13を下降させる。これにより、基板9が上棚板531に載る。その後、図3(b)に示すように、移動機構55は、係留具53を反対向きに回転させ、バッファチャンバー5の側壁付近に位置させる。
【0025】
次に、図3(c)に示すように、第二ロボット52が係留具53の上棚板531から受け取る。この際、第二ロボット52のエンドエフェクタ521を上棚板531の下方に進入させ、上棚板531の切り欠きを丁度通過するようにしてエンドエフェクタ521を上昇させる。これにより、エンドエフェクタ521の上に基板9が載る。その後、第二ロボット52は、図3(d)に示すように、基板9をバッファ経由チャンバー2に搬送する。
【0026】
バッファ経由チャンバー2内での処理の間、次の未処理の基板9をバッファチャンバー5内に係留する作業を行う。即ち、図4(e)に示すように、移動機構55によって係留具53を回転させ、第一ロボット12が次の未処理の基板9を上棚板531に載せる。その後、移動機構55は、係留具53を逆向きに回転させ、元の姿勢に戻す。
【0027】
次に、バッファ経由チャンバー2内での処理が終了すると、図4(f)に示すように、第二ロボット52がこの処理済みの基板9を取り出す。そして、第二ロボット52は、この処理済みの基板9を基板ステージ54(図3から図5中不図示)に載置する。
基板ステージ54は加熱機構56によって所定の温度に加熱されており、基板ステージ54に載置された処理済みの基板9は所定の温度まで加熱される。その後、前述したように、切り替えバルブによって冷却機構57に切り替えられ、基板9は室温程度の温度まで冷却される。冷却された基板9は、第二ロボット52により、係留具53の下棚板532に載せられる。
【0028】
そして、図4(h)に示すように、移動機構55が係留具53を下降させ、下限位置に位置させる。次に、図5(i)に示すように、第二ロボット52が上棚板531にある未処理の基板9を受け取り、図5(j)に示すようにバッファ経由チャンバー2に搬送する。
【0029】
バッファ経由チャンバー2での処理の間、処理済みをバッファチャンバー5から取り出す作業が行われる。即ち、図5(k)に示すように、移動機構55が係留具53を上限位置まで上昇させた後に回転させ、搬送チャンバー1との境界部分のゲートバルブ4の付近に位置させる。そして、ゲートバルブ4が開いて第一ロボット12が処理済みの基板9を搬送チャンバー1に取り出す。そして、前述したように、次の処理チャンバー2又はロードロックチャンバー3にこの基板9を搬送する。尚、処理済みの基板9を基板ステージ54に載置して加熱及び冷却する動作は、未処理の基板9をバッファ経由チャンバー2に搬送した後の処理中の時間を利用して行われる場合もある。
【0030】
さらに、図5(l)に示すように、係留具53を下限位置に位置させた後に回転させ、搬送チャンバー1との境界部分のゲートバルブ4の付近に位置させる。その後、第一ロボット12が次の未処理の基板9を上棚板531に載せる。以後の手順は、前述した(b)〜(k)に示すものと同様である。
【0031】
上記説明から解る通り、本実施形態では、係留具53の上棚板531で未処理の基板9を係留し、下棚板532で処理済みの基板9を係留している。このため、生産性の向上が図られている。係留具53が一枚の基板9のみを係留する構成であると、処理済みの基板9をバッファチャンバー5を経由して搬送チャンバー1に戻してから次の未処理の基板9を同じくバッファチャンバー5を経由して搬送チャンバー1に送るようにせざるを得ない。この構成では、搬送に要する時間が長くなる。本実施形態の構成では、搬送動作の一部を、バッファ経由チャンバー2での処理時間内に行うので、時間が節約でき、生産性が向上している。
【0032】
上記構成において、係留具53を、三枚又はそれ以上の基板9を係留する構成としてもよい。但し、バッファ経由チャンバー2が枚葉式、即ち、基板9を一枚ずつ搬入して処理する構成である場合、バッファチャンバー5での係留数を多くしても、徒に構造が複雑になるだけであまり意味がない。二枚の基板9を係留できる構造が、必要充分であり、構造的にもシンプルにできる。
また、上記動作において、搬送チャンバー1とバッファチャンバー5との境界部分のゲートバルブ4が開閉する基板通過用の開口の高さ方向の幅が大きければ、係留具53の上下動が不要な場合もある。
【0033】
上記動作において、バッファチャンバー5内の圧力は、搬送チャンバー1内の圧力よりも常に低くなるよう制御されている。主制御部は、各排気系11,51を制御し、バッファチャンバー5内が搬送チャンバー1内より常に低い圧力になるようにしている。また、必要に応じてガス導入系59を動作させ、バッファチャンバー5内が搬送チャンバー1内より低圧になるようにする。他の構成として、差動排気によってバッファチャンバー5を搬送チャンバー1内より低圧にしてもよい。即ち、バッファチャンバー5の排気系51の排気速度が、搬送チャンバー1の排気系11の排気速度より常に高くなるようにしても良い。
【0034】
搬送チャンバー1及びバッファチャンバー5には、それぞれ不図示の真空計が設けられており、その計測値が主制御部に送られる。主制御部は、各真空計の計測値から、バッファチャンバー5内が搬送チャンバー1内より圧力が低くなっているかどうかを監視する。これを確認した上で、バッファチャンバー5と搬送チャンバー1との間のゲートバルブ4を開ける。このように、バッファチャンバー5内を搬送チャンバー1内より低圧に維持する構成は、バッファチャンバー5から搬送チャンバー1へのプロセスガスやパーティクル(基板を汚損する微粒子の総称)の進入を抑制する技術的意義を有する。
【0035】
上記本実施形態の動作において、処理後に基板9を加熱する構成は、本実施形態の別の大きな特徴点となっている。処理後に基板9を加熱する構成は、バッファ経由チャンバー2内のプロセスガスが他の処理チャンバー2に運ばれてその処理チャンバー2の雰囲気を汚損するのを、効果的に防止している。
即ち、バッファ経由チャンバー2内に存在するプロセスガス分子は基板9の表面に付着することがあり、そのようなプロセスガス分子が付着した基板9がバッファ経由チャンバー2から搬出されると、他の処理チャンバー2の雰囲気を汚損することがある。つまり、そのようなプロセスガス分子が付着した基板9が当該他の処理チャンバー2に搬送されて当該他の処理チャンバー2内でガス分子が脱離したり、搬送チャンバー1内で脱離したガス分子が当該他の処理チャンバー2に移動した場合には、そのガス分子により当該他の処理チャンバー2内の雰囲気が汚損されることになる。
本実施形態では、上述したように処理済みの基板9を加熱するので、付着したガス分子の脱離が促進される。このため、上述したような雰囲気汚損が防止される。加熱の温度は、付着しているガスの種類や圧力にもよるが、例えば200〜250℃程度である。加熱時間は、0.5〜1分程度である。
【0036】
尚、バッファチャンバー5内に加熱機構56が設けられている点は、処理チャンバー2の数を節約したり装置の大型化を抑制したりする技術的意義がある。即ち、バッファチャンバー5内に加熱機構56が無い場合、バッファ経由チャンバー2以外の処理チャンバー2を加熱チャンバーとして上記処理後の加熱工程を行うことになり、処理チャンバー2を一つ余計に使うことになってしまう。処理チャンバー2の数が限られている場合には他の処理が行えなくなる問題が生じるし、さらに処理チャンバー2の数を増やすと、装置が大型化する問題が生ずる。バッファチャンバー5内に加熱機構56を設ければ、このような問題は無い。
【0037】
また、他の処理チャンバー2で脱ガスを行うと、少なくとも搬送チャンバー1にはプロセスガスが運ばれてしまう恐れがある。しかし、バッファチャンバー5内で脱ガスを行うと、プロセスガスはバッファチャンバー5の排気系51によって排出されるので、搬送チャンバー1や他の処理チャンバー2にプロセスガスが運ばれるのが未然に防止される。
【0038】
冷却機構57によって冷却する構成は、その後の基板9の取り扱いを容易にする技術的意義がある。即ち、基板9が冷却されると、第一ロボット12のエンドエフェクタ13等の基板9を保持する部材の耐熱性が低い場合でも、すぐに基板9の保持動作を行うことができる。
尚、バッファ経由チャンバー2の次に基板9が搬送される処理チャンバー2で基板9を室温より高くして処理する場合や、装置外に取り出されるまでの過程で充分に自然冷却される場合、前述した冷却機構57による冷却は省略されることがある。
【0039】
また、水クライオポンプ511を使用することは、バッファチャンバー5の採用をより効果的にする技術的意義がある。前述したように、バッファチャンバー5は、処理チャンバー2内の雰囲気の相互汚損の防止という技術的意義を有する。ここで、処理チャンバー2内のプロセスガスは、前述したように、スパッタリングであれば例えばアルゴンや窒素、アモルファスシリコンCVDであれば例えばシラン系ガス、エッチングであれば例えばフッ素系ガスである。このようなプロセスガスは、それぞれの処理チャンバー2内の排気系でも排気される上、搬送チャンバー1やバッファチャンバー5の排気系によっても排気される。バッファチャンバー5の排気系では、特にターボ分子ポンプ512がこれらプロセスガスの排気に重要な役割を果たす。
【0040】
一方、基板9を汚損する恐れのあるガスには、これらのプロセスガスの他、水(水蒸気)が挙げられる。水分子は、大気に開放されるロードロックチャンバー3を経由して装置内に取り込まれたり、基板9の表面に付着して装置内に持ち込まれたりすることがある。このような水分子が基板9の表面に付着した状態で加熱等を行うと、基板9の表面が酸化され、導通性の悪化等の問題が生じる。また、基板9の表面に絶縁膜が存在している場合、その絶縁膜に水分子が取り込まれて絶縁性が低下するという問題が生じることもある。
本実施形態の装置では、バッファチャンバー5に水クライオポンプ511が設けらており、水分子が効率良く排気されるようになっている。このため、上述したような水分子が基板9に付着することによる問題が抑制される。
【0041】
上述した構成及び動作に係る本実施形態の装置では、バッファチャンバー5内に基板9を二枚係留することが可能な係留具53が設けられているので、基板9の搬送に要する時間が全体として短くでき、このため、生産性の向上に寄与できる。
また、係留具53を移動させて基板9の受け渡しを行わせる移動機構55が設けられているので、第一ロボット12及び第二ロボット52の可動範囲が小さくて済み、機構が大がかりなることがない。このため、装置全体も小型化される。
【0042】
尚、前述した実施形態では、クラスターツール型のチャンバーレイアウトであったが、チャンバーを搬送ラインに沿って縦設するインライン型の装置であっても良い。さらに、バッファチャンバー5は、一つの処理チャンバー2と搬送チャンバー1との間に介在されたのみであったが、他の処理チャンバー2との間にも設けるようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】
以上説明した通り、本願の請求項1記載の発明によれば、処理チャンバーで処理された後の基板を加熱して基板の表面の吸着ガスを脱離させる加熱機構が設けられているので、基板の表面を経由した雰囲気の汚損が効果的に抑制される。また、バッファチャンバー内に加熱機構が設けられているので、他に加熱用のチャンバーを設ける必要がなく、装置の大型化等が抑制できる。
また、請求項2記載の発明によれば、上記請求項1の効果に加え、加熱後に基板を冷却できるので、その後の基板の取り扱いが容易になる。また、バッファチャンバー内に冷却機構が設けられているので、他に冷却用のチャンバーを設ける必要がなく、装置の大型化等が抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施形態に係る基板処理装置の平面図である。
【図2】 図1に示す装置の側面断面概略図である。
【図3】 バッファチャンバー5を経由した基板9の搬送動作について説明する図である。
【図4】 バッファチャンバー5を経由した基板9の搬送動作について説明する図である。
【図5】 バッファチャンバー5を経由した基板9の搬送動作について説明する図である。
【符号の説明】
1 搬送チャンバー
12 第一の搬送機構としての第一ロボット
2 処理チャンバー
3 ロードロックチャンバー
4 ゲートバルブ
5 バッファチャンバー
51 排気系
511 水クライオポンプ
512 ターボ分子ポンプ
52 第二の搬送機構としての第二ロボット
53 係留具
54 基板ステージ
55 移動機構
56 加熱機構
57 冷却機構

Claims (2)

  1. 内部で基板を処理する複数の処理チャンバーが搬送チャンバーを介して気密に接続された基板処理装置であって、
    搬送チャンバーと一つの処理チャンバーとの間には、排気系を備えたバッファチャンバーが気密に設けられており、搬送チャンバー内には、搬送チャンバーとこのバッファチャンバーとの間で基板を搬送する第一の搬送機構が設けられているとともに、バッファチャンバー内には、バッファチャンバーと前記一つの処理チャンバーとの間で基板を搬送する第二の搬送機構が設けられており、
    前記バッファチャンバー内には、前記一つの処理チャンバーで処理された後の基板を加熱して基板の表面に付着したガスを脱離させる加熱機構が設けられていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記バッファチャンバー内には、前記加熱機構による加熱の後に基板を冷却する冷却機構が設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
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