JP2744934B2 - 縦型処理装置 - Google Patents

縦型処理装置

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JP2744934B2
JP2744934B2 JP1192174A JP19217489A JP2744934B2 JP 2744934 B2 JP2744934 B2 JP 2744934B2 JP 1192174 A JP1192174 A JP 1192174A JP 19217489 A JP19217489 A JP 19217489A JP 2744934 B2 JP2744934 B2 JP 2744934B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、縦型処理装置に関する。
(従来の技術) 近年、LSIの高集積度化により、例えばMOS・FETの実
装密度が向上し、最近のLSIでは、例えば1M,4MDRAMの最
小設計幅が1μm以下になり、ゲート酸化膜の膜厚も10
0Å以下になってきた。さらに、16MDRAMのゲート酸化膜
は、数十Åとさらに薄膜化の傾向となっている。
ここで、横型炉の場合には、半導体ウエハを搭載した
ボートを反応管内部へ水平方向の駆動によりローディン
グする際に、対流により空気が反応管内部へ混入するこ
とが避けられなかった。従って、横型炉の場合には、ウ
エハをローディングする際に自然酸化膜の形成が避けら
れず、ゲート酸化膜の膜厚を制御する必要のある高密度
素子への対応がその構造的理由により自ずから限界があ
った。
一方、縦型炉の場合には、横型炉と比較して酸素の巻
込みが少なく、現在の1MDRAMの成膜に使用される装置は
この縦型炉が主流となっている。
しかしながら、4M,16Mとさらに高密度化が促進する
と、この縦型炉の場合にも自然酸化膜の生成を抑制すべ
き改良が必要となってくる。
1989年3月に発行された雑誌「電子材料」の第38頁か
ら第39頁には、縦型炉においてウエハをローディングす
る雰囲気を厳密に制御するための構成が開示されてい
る。
ここに開示されているロードロック方式とは、縦型炉
の下方に配置されるボート上下機構等をロードロックチ
ャンバー内に配置し、このチャンバー内部を真空ガス置
換などにより窒素で完全に置換した後にボートのローデ
ィングを行うようにしている。この結果、ローディング
時にウエハが酸化されることを防止し、自然酸化膜を大
幅に抑制している。さらに、このロードロックチャンバ
ーに予備室を接続し、ロードロックチャンバーへのウエ
ハのローディングまたはアンローディングをも、窒素雰
囲気にて実施するようにしている。
また、特開昭62−263642号公報には、プラズマ気相成
長装置に真空予備室を接続し、この真空予備室にてウエ
ハをプリベークして水分等を除去するものが開示されて
いる。
(発明が解決しようとする課題) 上述した従来の技術は、縦型炉にウエハをローディン
グする空間を酸素を断った雰囲気とすることで、自然酸
化膜の膜厚を極力少なくすることにあった。
しかしながら、素子の高密度化が急速に進み、酸化膜
の膜厚コントロールがより緻密化すると、上述した従来
の技術のように自然酸化膜の生成を抑制するだけでは対
処することはできない。
また、酸化膜の成膜装置以外の処理装置にあっても、
余分な自然酸化膜を除去して歩留まりの向上を確保する
要求がある。
そこで、本発明の目的とするところは、自然酸化膜の
生成は是認しながらも、成膜等の本来の処理工程の開始
前に、生成された自然酸化膜を予め除去することができ
る縦型処理装置を提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 請求項1に記載の発明に係る縦型処理装置は、複数の
被処理体を搬送治具に搭載してローディングし、前記複
数の被処理体を一括処理する縦型処理装置であって、複
数の各前記被処理体に形成される各自然酸化膜をプラズ
マエッチングにより予め除去するクリーニング用の第1
の縦型処理容器と、前記第1の縦型処理容器にてクリー
ニングされた複数の被処理体を処理する第2の縦型処理
容器と、前記第1、第2の各縦型処理容器の開口に、ゲ
ートバルブを介して連結されたロードロックチャンバー
と、前記ロードロックチャンバー内に設けられ、前記第
1の縦型処理容器内でクリーニングされた前記複数の被
処理体を、前記第2の縦型処理容器の搬入位置に搬送す
る搬送機構と、を有することを特徴とする。
(作 用) 請求項1に記載の発明によれば、以下の作用効果を有
する。
(1)第1の縦型処理容器での自然酸化膜除去後の第2
の縦型処理容器に対するローディング動作を、酸素等を
断った雰囲気でロードロックチャンバーを介して実施で
きるので、新たな自然酸化膜が成膜実施前に付着するこ
とを防止している。ここで、従来の例えばロードロック
チャンバー内の空間が、第1、第2の縦型処理容器の下
方領域で連通せずにゲートバルブを有するものの場合
は、被処理体を搭載した搬送治具が通過できず、工程移
行時に被処理体単位でさらなる移換操作が必要であっ
た。これに対し本願では、ロードロックチャンバー内の
空間は連通した構造であるので、チャンバー内で搬送機
構により一括して被処理体を搭載した搬送治具の搬送を
行い、移送に係る処理時間を大幅に短縮して、スループ
ットが向上する。
(実施例) 以下、本発明方法を縦型酸化炉での実施に適用した一
実施例について、図面を参照して具体的に説明する。
第1図において、プロセスチューブ10は例えば石英に
て円筒状に形成され、その軸方向を垂直方向とすること
で縦型熱処理炉を構成している。このプロセスチューブ
10の上端側には、ガス導入管12が設けられている。この
ガス導入管12は、酸化膜を形成するためのプロセスガス
O2を導入する他、パージガス例えばN2ガスを導入可能で
あり、さらに、ウエハ20の自然酸化膜を除去するための
エッチングガスをそれぞれ切り換えて導入可能である。
このクリーニング用ガスとしては、自然酸化膜を選択的
にエッチング可能な高選択比のエッチングガスであるこ
とが好ましい。また、プロセスチューブ10の周囲にはヒ
ータ14が設けられ、このプロセスチューブ10内を所定温
度に設定可能としている。さらに、このプロセスチュー
ブ10の下端側には排気管16が連結され、この排気管16は
図示しない真空ポンプに接続されている。そして、この
排気管16を介して真空引きすることで、前記プロセスチ
ューブ10内を所定の真空度に設定し、あるいは、プロセ
スチューブ10に導入されたガスを排気可能としている。
また、本実施例では、プロセスチューブ10をプラズマ
エッチング処理容器として兼用するため、チューブ10の
周囲にはプラズマ発生用の電極30が設けられている。こ
の電極30としては、板状電極を対向させた容量結合形、
あるいはコイル状電極による誘導結合形等を採用でき
る。
このプロセスチューブ10内にはボート18がは搬入出可
能となっている。このボート18は、ウエハ20を水平状態
にて、かつ、縦方向に所定間隔をおいて多数枚のウエハ
20を搭載可能としている。このボート18は、前記プロセ
スチューブ10の均熱領域に各ウエハ20を設定するための
保温筒22に載置固定され、この保温筒22がボートエレベ
ータ26にて上下方向に駆動されることにより、前記ボー
ト18をプロセスチューブ10内にローディングし、あるい
はアンローディングできるようにしている。尚、前記保
温筒22の下端部にはフランジ24が設けられ、ボート18を
プロセスチューブ10内に設定した後に、このフランジ24
がプロセスチューブ10の下端開口部を密閉するようにし
ている。さらに、ボート18がプロセスチューブ10より完
全にアンローディングされた後には、シャッター28が閉
鎖駆動され、プロセスチューブ10の下端開口部を密閉す
るようにしている。
さらに、本実施例装置では前記ウエハ20への自然酸化
膜の生成を極力低減するために、第2図に示すようなロ
ードロック方式を採用している。すなわち、前記プロセ
スチューブ10の下方の領域であって、前記ボートエレベ
ータ26の上下動機構等を含む空間は、第1のロードロッ
クチャンバ40内に設定されている。また、この第1のロ
ードロックチャンバ40の第2図の左側には、第2のロー
ドロックチャンバ42が配置され、右側には第3のロード
ロックチャンバ44が配置されている。前記第1のロード
ロックチャンバ40は、その内部を真空置換し、その後不
活性ガス等によるパージを実施できるようにガス導入管
40a,排気管40bが接続されている。同様に、第2,第3の
ロードロックチャンバ42,44にも、それぞれガス導入管4
2a,44a及び排気管42b,44bが接続されている。さらに、
各ロードロックチャンバ間を気密に遮断し、あるいは大
気と遮断するために、各ロードロックチャンバ40,42,44
の両側には、ゲートバルブ46〜52が設けられている。
そして、本実施例装置では、複数枚のウエハ20を搭載
したキャリアを前記第2のロードロックチャンバ42内に
設定し、このキャリアより1枚ずつウエハ20を取り出し
て、第1のロードロックチャンバ40内部に配置されてい
る前記ボート18にウエハ20を移し換えるようにしてい
る。そして、プロセスチューブ10での処理が終了した後
は、ボート18より1枚ずつウエハ20を取り出して、第3
のロードロックチャンバ44内部に配置されているキャリ
アにウエア20を移し換え、移し換え動作終了後に、第3
のロードロックチャンバ44からキャリアごと搬出して次
の工程に移行するようにしている。
ここで、第1,第2,第3のロードロックチャンバ40,42,
44の間での、ウエハの移し換え機構の一例について、第
3図を参照して説明する。
同図に示すように、第1のロードロックチャンバ40内
部には、ウエハ20の移し換え動作を行うためのハンドラ
ー70が配置されている。このハンドラー70は、1枚のウ
エハ20を載置して支持するためのピンセット72を有し、
このピンセット72を前記第2のロードロックチャンバ42
内部に設定されているキャリア60への搬入出位置、前記
第1のロードロックチャンバ40内部に配置されているボ
ート18への搬入出位置、及び前記第3のロードロックチ
ャンバ44内部に配置されているキャリア62への搬入出位
置にそれぞれ移動可能としている。尚、本実施例のハン
ドラー70は上下動機構を数していないが、ボールねじ26
aに螺合して上下動する前記ボートエレベータ26の移動
により、ボート18に対する上下方向の位置を可変でき、
一方、前記キャリア60,62は、図示しない上下動機構に
よりその上下方向の位置を可変するようにしている。
次に、前記ピンセット72に移動機構について説明する
と、このピンセット72は、支点80,80に一端を回転自在
に支持した2本のリンク74,74を有している。一方、第
3図の矢印方向に回転可能な基台76には、支点84,84を
中心に回転自在なリンク78,78が設けられている。そし
て、この一対のリンク74,78の連結部を支点82とするこ
とで、いわゆるフラグレッグ方式により伸縮自在な機構
を実現している。そして、このリンク74,78による伸縮
動作、及び前記基台76の回転動作により、上述した各搬
入出位置に対してピンセット72を移動可能としている。
次に、作用について説明する。
まず、ゲートバルブ46をクローズとし、ゲートバルブ
50をオープンとした状態で、第2のロードロックチャン
バ42内部にキャリア60を搬入する。その後、ゲートバル
ブ50をクローズとし、排気管42bを介して真空引きした
後に、ガス導入管42aよりパージガスを導入し、第2の
ロードロックチャンバ42内部をパージする。このパージ
ガスとしては、不活性ガスとしてのN2またはAr、あるい
は水素ガスH2を挙げることができる。特に、水素ガスH2
でパージした場合には、この水素ガスH2の純度をかなり
高めることが可能であるので酸素を排出することに効果
的であり、かつ、仮に反応したとしても還元作用を呈す
るので、ウエハ20の酸化を防止することが可能である。
次に、第1のロードロックチャンバ40内部を同様に真
空引きし、かつ、パージした後にゲートバルブ46をオー
プンとし、キャリア60よりボート18に対するウエハ20の
移動を行う。この際、キャリア60を載置した上下動機構
及びボート18を支持したボートエレベータ26の上下動機
構により、キャリア60及びボート18の上下方向位置を変
更し、ハンドラー70のリンク74,78の伸縮動作及び基台7
6の回転動作によりピンセット72をキャリア60,ボート18
間で移動させ、ウエハ20を1枚ずつボート18に移送する
ことになる。
このウエハ20の移送動作により、ボート18はボートエ
レベータ26の1ステップ上昇動作に従って、プロセスチ
ューブ10に向けて上昇移動されることになる。そこで、
ボート18がシャッター28と干渉しないタイミングでこの
シャッター28を開放し、ボート18の上端側よりプロセス
チューブ10への搬入(ローディング)が開始されること
なる。
このようにして、プロセスチューブ10へのローディン
グを行い、ボート18のローディングが完了すると、保温
筒22のフランジ24によって、プロセスチューブ10の下端
開口部が密閉されることになる。そして、この後排気管
16を介して真空引きを行い、その後N2パージを実施す
る。
そして、この後にウエハ20の自然酸化膜のプラズマエ
ッチングが開始されることになる。
すなわち、ガス導入管12を介してエッチングガスをプ
ロセスチューブ10内に導入すると共に、電極30に例えば
13.56MHzの交流電圧を印加することにより、プロセスチ
ューブ10内に上記エッチングガスによるプラズマを発生
させる。このプラズマは、その内部にて気体分子を分解
し、イオンや電子、それに励起された遊離原子(ラジカ
ル)が形成され、このラジカルは化学的に極めて活性で
あるので、SiO2に選択的に反応するエッチングガスを採
用することによって、ウエハ20上に形成された自然酸化
膜を除去することが可能となる。
なお、第2図に示すようにロッド−ロック方式を採用
した場合には、ウエハ20がプロセスチューブ10にローデ
ィングされる際に酸化される可能性が少なく、このため
自然酸化膜の膜厚も薄くなっている。従って、上記のプ
ラズマレスエッチングとしては、ウエハ20をSi基板とし
た場合のSi/SiO2の高選択比を実現できるものが好まし
い。
このような自然酸化膜の除去工程が終了したら、プロ
セスチューブ10内を真空置換した後にN2パージすると共
に、ヒータ14を制御して酸化膜の成膜プロセス温度例え
ば850℃に設定する。その後、ガス導入管12を介して酸
素ガスO2をプロセスチューブ10内に導入し、加熱下にお
いてウエハ20に対する例えばゲート酸化膜の成膜処理を
行うことになる。
プロセスチューブ10内部での成膜工程が終了した後、
ヒータ14の温度を下降させて冷却し、この後ボートエレ
ベータ26の駆動によりボート18のアンローディングを実
施する。また、この間を利用して、ゲートバルブ48,52
をクローズとした状態で、第3のロードロックチャンバ
44内部の真空引き、及びガスパージを実施しておく。
そして、第1,第3のロードロックチャンバ40,44内部
を、酸素のない同一雰囲気に設定した後に、ゲートバル
ブ48をオープンとして、ボート18からキャリア62へのウ
エハ20の移送を実施する。このウエハ20の移送動作は、
ボート18の上下動,キャリア62の上下動及びハンドラー
70の移動により実施する。
第3のロードロックチャンバ44内部に配置されている
キャリア62へのウエハ20の移送が完了した後に、ゲート
バルブ48をクローズとし、この第3のロードロックチャ
ンバ44内部の圧力を大気圧に設定する。その後、ゲート
バルブ52をオープンとし、キャリア62の搬出を行う。以
上のような動作により、ゲート酸化膜の成膜工程の1バ
ッチ処理が終了することになる。
このように、本実施例によれば、プロセスチューブ10
に対してボート18をローディングした後に、本来の処理
を行うべき容器と同一のプロセスチューブ10内にて、予
めプラズマエッチングにより、ウエハ20上に形成されて
いる自然酸化膜を除去することができ、プロセスチュー
ブ10内部にての本来のゲート酸化膜の緻密が膜厚コント
ロールを実現することが可能となる。
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、
本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
本発明を実施するに際して、上記実施例のように本来
の処理を行うべきプロセスチューブ10を酸化膜の除去処
理容器として兼用する場合には、必ずしも上記実施例の
ようなロードロック方式を採用するものに限らない。し
かし、ウエハ20に形成される自然酸化膜を極力抑制する
ためには、上記のようなロードロック方式を併せて採用
するものが好ましい。この際、設置面積等の要請により
第2図に示すような構成を採用できない場合には、第4
図に示すようなロードロック方式を採用することもでき
る。同図によれば、第3のロードロックチャンバ44を設
けず、第2のロードロックチャンバ42を、第1のロード
ロックチャンバ40に対するウエハ20の搬入出用の予備室
として兼用したものである。このようにした場合、搬入
出経路が同一であるためスループットの低下は否めない
が、酸素を断った雰囲気にてウエハの搬入出動作を実現
できるため、自然酸化膜の生成を極力抑制することが可
能である。
また、本発明は上記各実施例のように、必すしも本来
の処理を実施するプロセスチューブ10を酸化膜の除去工
程を実施する容器と兼用するものに限らない。
第5図は、本来の処理容器以外の他の容器にて予め酸
化膜を除去する実施例の概略断面図である。
同図に示すように、第1のロードロックチャンバ40に
は、プロセスチューブ10a,ガス導入管12a,ヒータ14a,排
気管16a,シャッタ28a等で構成される縦型酸化炉と、プ
ロセスチューブ10b,ガス導入管12b,排気管16b,シャッタ
28b,電極30等で構成される縦型プラズマエッチング装置
とを連結している。
このような装置によれば、第1,第2のロードロックチ
ャンバ40,42間は、上述したハンドラー70によってウエ
ハ20をキャリア62よりボート18に向けて移送を行う。ボ
ート18を先ずプロセスチューブ10bにローディングし、
ここで自然酸化膜の除去を実施する。プロセスチューブ
10bよりアンローディングした後は、ボート18をプロセ
スチューブ10aに下方まで図示しないボートハンドラー
によって移動させ、プロセスチューブ10aにローディン
グし、本来の成膜処理を実施する。その後は、上記実施
例と同様にボート18のアンローディング,ウエハ18の移
送およびキャリア62の搬出によって1バッチ処理が終了
することになる。
ここで、酸化膜の除去後のプロセスチューブ10aに対
するローディング動作を、酸素を断った雰囲気での第1
のロードロックチャンバ40を介して実施できるので、新
たな自然酸化膜が成膜工程前に付着することを防止でき
る。
上述した各実施例は、ウエハ20に対する成膜処理前に
バッチ処理によってボート18上のすべてのウエハ20をプ
ラズマエッチングしたが、ロードロット方式の採用によ
り自然酸化膜の膜厚が極めて薄い場合には、第6図に示
すような枚葉式のプラズマエッチング装置を連結するも
のがよい。同図に示すものは、第1,第2のロードロック
チャンバ40,42の間に、エッチング処理容器54を連結し
たものである。このエッチング処理容器54は、その両側
の第1,第2のロードロックチャンバ40,42に対して、ゲ
ートバルブ46,56によって気密状態で遮断できるように
している。そして、このエッチング処理容器54内部にて
プラズマエッチングを実現するために、この容器54には
ガス導入管54aおよび排気管54bが接続され、その内部に
は平行平板電極を構成する上部電極32および下部電極34
が対向して配置されている。
このような構成によれば、第1のロードロックチャン
バ42内に設定されているキャリア60より一枚ずつウエハ
20を取り出し、エッチング処理容器54の下部電極34上に
配置する。そして、ガス導入管54aを介してエッチング
ガスを導入すると共に、上部,下部電極32,34の間に高
電界をかけることにより、ウエハ20の上方にプラズマを
形成してプラズマエッチングを実施することができる。
そして、特に枚葉式のプラズマエッチングを実施するこ
とにより、ウエハ20のエッチングプレートの面内均一性
を高めることが可能となる。
なお、本発明は必ずしも酸化膜の成膜処理装置に適用
するものに限らず、他の成膜装置あるいは成膜以外の処
理装置について適用した場合にも、余分な自然酸化膜の
形成を除去できるため、歩留まりの向上を図ることが可
能となる。
さらに、本発明は必ずしも上記実施例のような複数枚
の被処理体を一度に処理するバッチ処理装置に適用され
るものに限らず、枚葉式の処理装置についても同様の効
果を奏することができる。
[発明の効果] 請求項1の発明によれば、第1、第2の縦型処理容器
の下端開口は、ロードロックチャンバーの形成領域と共
に連通した一つの空間にて形成されるので、処理時間間
の短縮化が図れる。
また、処理前のプラズマエッチング処理を、複数の被
処理体に対して一括して実施でき、処理時間の短縮化を
図れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法を実施する縦型酸化炉一実施例を
示すの概略断面図、 第2図は、実施例装置に適用されたロードロック方式を
説明するための概略断面図、 第3図は、複数のロードロックチャンバに対するウエハ
の移送機構を説明するための平面図、 第4図は、ロードロック方式の変形例を説明するための
概略断面図、 第5図は、他の容器にて酸化膜除去を行う変形例を説明
するための概略断面図、 第6図は、他の容器に枚葉式にて酸化膜除去を行う変形
例を説明するための概略断面図である。 10,10a……縦型処理容器 10b,54……他の容器、 12,12a,12b……ガス導入管、 14,14a,14b……ヒータ、 18……ボート、20……被処理体(ウエハ)、 26……ボートエレベータ、 30,32,34……電極、 40,42,44……ロードロックチャンバ、 46〜52,56……ゲートバルブ、 60,62……キャリア、70……ハンドラー。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の被処理体を搬送治具に搭載してロー
    ディングし、前記複数の被処理体を一括処理する縦型処
    理装置であって、 複数の各前記被処理体に形成される各自然酸化膜をプラ
    ズマエッチングにより予め除去するクリーニング用の第
    1の縦型処理容器と、 前記第1の縦型処理容器にてクリーニングされた複数の
    被処理体を処理する第2の縦型処理容器と、 前記第1、第2の各縦型処理容器の開口に、ゲートバル
    ブを介して連結されたロードロックチャンバーと、 前記ロードロックチャンバー内に設けられ、前記第1の
    縦型処理容器内でクリーニングされた前記複数の被処理
    体を、前記第2の縦型処理容器の搬入位置に搬送する搬
    送機構と、 を有することを特徴とする縦型処理装置。
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