JP2004277369A - 酸ヒドラジド化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酸ヒドラジド化合物を有利に提供すること。
【解決手段】式(II)
(式中、R1は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシクロアルキルスルホニル基を表す。)
で表されるヒドラジン類と式(III)
(式中、R2はアルキル基またはアリール基を表す。(ここで、アルキル基またはアリール基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基等の1個以上で置換されていてもよい。)
で表されるカルボン酸類とを、ホウ酸類の存在下に反応させることを特徴とする式(I)
(式中、R1およびR2は、前記と同じ意味を表わす。)
で表される酸ヒドラジド化合物の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】式(II)
(式中、R1は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシクロアルキルスルホニル基を表す。)
で表されるヒドラジン類と式(III)
(式中、R2はアルキル基またはアリール基を表す。(ここで、アルキル基またはアリール基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基等の1個以上で置換されていてもよい。)
で表されるカルボン酸類とを、ホウ酸類の存在下に反応させることを特徴とする式(I)
(式中、R1およびR2は、前記と同じ意味を表わす。)
で表される酸ヒドラジド化合物の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホウ酸類の存在した系でヒドラジン類とカルボン酸類とを反応させ酸ヒドラジド化合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸ヒドラジド化合物は染料、医薬、写真薬、除草剤等の製造に重要な化合物である(例えば、特許文献1または2参照。)。
カルボン酸類とヒドラジン類から直接酸ヒドラジドを製造する方法として減圧下でカルボン酸とヒドラジン誘導体を過熱・攪拌することにより酸ヒドラジドを製造する方法が知られている(特許文献3参照。)。
しかしながら、この方法を実際に実施したところ、記載通りの収率を得ることが出来なかった。
【特許文献1】特開平5−88288
【特許文献2】特開2002−145840
【特許文献3】特開昭57−122066号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、カルボン酸類とヒドラジン類から直接、酸ヒドラジド化合物をよりよい収率で製造する方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果本発明に至った。
すなわち、本発明は、式(II)
(式中、R1は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシクロアルキルスルホニル基を表す。)
で表されるヒドラジン類と式(III)
(式中、R2はアルキル基またはアリール基を表す。(ここで、アルキル基またはアリール基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ハロゲン原子、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、カルボキシ基、ニトリル基、ニトロ基またはアミド基の1個以上で置換されていてもよい。)
で表されるカルボン酸類とを、ホウ酸類の存在下に反応させることを特徴とする式(I)
(式中、R1およびR2は、前記と同じ意味を表わす。)
で表される酸ヒドラジド化合物の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明は、原料として、式(II)で表されるヒドラジン類と式(III)で表せれるカルボン酸類を使用するものであるが、式中、R1は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基を表し、R2はアルキル基またはアリール基を表す。(ここで、アルキル基またはアリール基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ハロゲン原子、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、カルボキシ基、ニトリル基、ニトロ基またはアミド基の1個以上で置換されていてもよい。)
【0006】
ここで、アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、t−アミル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、t−オクチル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、イソウンデシル、ドデシル、イソドデシル等の炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖炭化水素基が挙げられる。なかでも1〜6の直鎖または分岐鎖炭化水素基が好ましい。
シクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル等の炭素数5〜9の環式炭化水素基が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えばプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、イソヘキソキシ等の炭素数が1〜12程度のアルコキシ基が挙げられる。シクロアルコキシ基としては、例えばシクロペントキシ、シクロヘキソキシ等が、アリールオキシ基としては、例えばフェノキシ、ナフトキシ等が挙げられる。
シクロアルキルカルボニル基としてはシクロペンチルカルボニル基やシクロヘキシルカルボニル基といった炭素数5〜9の環式炭化水素基と結合したカルボニル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子等が挙げられるが、好ましくは塩素、臭素原子が挙げられる。
アルキルカルボニル基としては、炭素数1〜6の低級アルキルカルボニル基が好ましく、例えばアセチル基等が挙げられる。
アリールカルボニル基としては、例えばベンゾイル基等が挙げられる。
アリール基としては、1個以上のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、カルボキシ基、ニトリル基、アミド基またはニトロ基で置換されていてもよい、または縮合したベンゼン環を持つナフチル等の縮合環等が挙げられる。
アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、プロパンスルホニル基、イソプロパンスルホニル基、ブタンスルホニル基、イソブタンスルホニル基、sec−ブタンスルホニル基、t−ブタンスルホニル基、ペンタンスルホニル基、イソペンタンスルホニル基、ヘキサンスルホニル基、イソヘキサンスルホニル基、ヘプタンスルホニル基、イソヘプタンスルホニル基、t−オクタンスルホニル基、イソオクタンスルホニル基、ノナンスルホニル基、イソノナンスルホニル基、デカンスルホニル基、イソデカンスルホニル基、ウンデカンスルホニル基、イソウンデカンスルホニル基、ドデカンスルホニル基、イソドデカンスルホニル基等の炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖炭化水素基と結合したスルオニル基が挙げられる。
アリールスルホニル基としては、フェニルスルホニル基、トルエンスルホニル基といった芳香環類と結合したスルホニル基が挙げられる。
シクロアルキルスルホニル基としてはシクロペンチルスルホニル基やシクロヘキシルスルホニルといった炭素数5〜9の環式炭化水素基と結合したスルホニル基が挙げられる。
【0007】
ヒドラジン類(I)の代表例は、例えばヒドラジン、フェニルスルホニルヒドラジン、2−メチルフェニルスルホニルヒドラジン、3−メチルフェニルスルホニルヒドラジン、4−メチルフェニルスルホニルヒドラジン、フェニルヒドラジン、2−メチルフェニルヒドラジン、3−メチルフェニルヒドラジン、4−メチルフェニルヒドラジン、2−エチルフェニルヒドラジン、3−エチルフェニルヒドラジン、4−エチルフェニルヒドラジン、2−プロピルフェニルヒドラジン、3−プロピルフェニルヒドラジン、4−プロピルフェニルヒドラジン、2−イソプロピル−フェニルヒドラジン、3−イソプロピル−フェニルヒドラジン、4−イソプロピル−フェニルヒドラジン、2−シクロペンチルフェニルヒドラジン、3−シクロペンチルフェニルヒドラジン、4−シクロペンチルフェニルヒドラジン、2−シクロヘキシルフェニルヒドラジン、3−シクロヘキシルフェニルヒドラジン、4−シクロヘキシルフェニルヒドラジン、2−(1−ナフチル)フェニルヒドラジン、3−(1−ナフチル)フェニルヒドラジン、4−(1−ナフチル)フェニルヒドラジン、2−(2−ナフチル)フェニルヒドラジン、3−(2−ナフチル)フェニルヒドラジン、4−(2−ナフチル)フェニルヒドラジン、2−クロロフェニルヒドラジン、3−クロロフェニルヒドラジン、4−クロロフェニルヒドラジン、2−ブロモフェニルヒドラジン、3−ブロモフェニルヒドラジン、4−ブロモフェニルヒドラジン、2−アセチルフェニルヒドラジン、3−アセチルフェニルヒドラジン、4−アセチルフェニルヒドラジン、2−ベンゾイルフェニルヒドラジン、3−ベンゾイルフェニルヒドラジン、4ベンゾイルフェニルヒドラジン、ナフチルヒドラジン等が挙げられる。なかでもフェニルヒドラジンが好ましい。
【0008】
カルボン酸類(II)の代表例は、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、イソプロピオン酸、プロピオン酸、2−メチルプロピオン酸、2−メチル酪酸、3−メチル酪酸、2,3−ジメチル酪酸、2−メチル吉草酸、3−メチル吉草酸、4−メチル吉草酸、2,3−ジメチル吉草酸、2,3,4−トリメチル吉草酸、2−ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロピオン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、2,3−ジヒドロキシプロピオン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2,3−ジヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシメチルプロピオン酸、2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸、2−ヒドロキシメチル酪酸、2,2−ジヒドロキシメチル酪酸、3−ヒドロキシメチル酪酸、2,3−ジヒドロキシメチル酪酸、2−メトキシ酢酸、2−エトキシ酢酸、2−プロポキシ酢酸、2−ブトキシ酢酸、2−メトキシプロピオン酸、2−エトキシプロピオン酸、2−プロポキシプロピオン酸、2−ブトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸、3−プロポキシプロピオン酸、3−ブトキシプロピオン酸、2−メトキシ酪酸、2−エトキシ酪酸、2−プロポキシ酪酸、2−ブトキシ酪酸、3−メトキシ酪酸、3−エトキシ酪酸、3−プロポキシ酪酸、3−ブトキシ酪酸、4−メトキシ酪酸、4−エトキシ酪酸、4−プロポキシ酪酸、4−ブトキシ酪酸、2,3−ジメトキシ酪酸、2,3−ジエトキシ酪酸、2,3−ジプロポキシ酪酸、2−フェニル酢酸、2−フェニルプロピオン酸、3−フェニルプロピオン酸、2,3−ジフェニルプロピオン酸、2−フェニル酪酸、3−フェニル酪酸、4−フェニル酪酸、2,3−ジフェニル酪酸、2−フェニルメチルプロピオン酸、2,2−ジフェニルメチルプロピオン酸、2−フェニルメチル酪酸、2,2−ジフェニルメチル酪酸、3−フェニルメチル酪酸、2,3−ジフェニルメチル酪酸、シクロペントキシカルボン酸、シクロヘキソキシカルボン酸、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸、o−クロロ安息香酸、m−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−ブロモ安息香酸、m−ブロモ安息香酸、p−ブロモ安息香酸、o−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、o−メトキシ安息香酸、m−メトキシ安息香酸、p−メトキシ安息香酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、α−ナフトエ酸、β−ナフトエ酸等が挙げられる。
【0009】
本発明方法では、通常、溶媒が用いられ、使用される不活性有機溶剤は、トルエン、キシレン、クメン、テトラリン等の芳香族炭化水素やヘプタン、オクタン、ノナン、シクロヘキサン等の炭化水素、ジメチルスルホキシドといった硫黄含有溶剤、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、エチレングリコールといったアルコール系溶剤、ブチルエーテル、モノグライム、ジグライムといったエーテル系溶剤やまたはこれらの混合物が上げられる。使用する溶媒量は、基質の通常1〜30重量倍程度、好ましくは1〜10倍程度である。
使用されるヒドラジン類の量はカルボン酸類の1モル倍以上であればよいが、
好ましくは、1.5〜3モル倍程度である。
使用されるホウ酸類としてはフェニルボロン酸、2−フルオロフェニルボロン酸、3−フルオロフェニルボロン酸、4−フルオロフェニルボロン酸、2,4−ジフルオロフェニルボロン酸、2,5−ジフルオロフェニルボロン酸、2,6−ジフルオロホウ酸、3,4−ジフルオロフェニルボロン酸、2,4,6−トリフルオロフェニルボロン酸、3,4,5−トリフルオロフェニルボロン酸、2,3,4,5−テトラフルオロフェニルボロン酸、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルボロン酸、2−クロロフェニルボロン酸、3−クロロフェニルボロン酸、4−クロロフェニルボロン酸、2−ブロモフェニルボロン酸、3−ブロモフェニルボロン酸、4−ブロモフェニルボロン酸、2−トリフルオロメチルフェニルボロン酸、3−トリフルオロメチルフェニルボロン酸、4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸、2,4−ジトリフルオロメチルフェニルボロン酸、2,6−ジトリフルオロメチルホウ酸、2,4,6−トリトリフルオロメチルフェニルボロン酸、、2−ニトロフェニルボロン酸、3−ニトロフェニルボロン酸、4−ニトロフェニルボロン酸、2,4−ニトロフェニルボロン酸、2−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸、3−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸、4−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸、2−メチルフェニルボロン酸、3−メチルフェニルボロン酸、4−メチルフェニルボロン酸、2,4−ジメチルフェニルボロン酸、2,6−ジメチルホウ酸、、2−メトキシフェニルボロン酸、3−メトキシフェニルボロン酸、4−メトキシフェニルボロン酸、2,4−ジメトキシフェニルボロン酸、2,6−ジメトキシホウ酸、2−エトキシフェニルボロン酸、3−エトキシフェニルボロン酸、4−エトキシフェニルボロン酸、2,4−ジエトキシフェニルボロン酸、2,6−ジエトキシホウ酸、フラニルホウ酸、チオフェニルボロン酸等の有機物や無機塩のホウ酸やメタホウ酸等が挙げられる。その使用量はカルボン酸に対し通常0.01〜5モル倍程度である。好ましくは0.1〜2モル倍程度使用する。
反応の温度は室温から使用する溶媒の沸点温度まで、好ましくは50〜150℃の範囲である。
生成した酸ヒドラジド化合物(I)は反応マスを濃縮することによって取り出すこともできるし、混合物を晶析等の常法に従って処理することにより得ることもできる。さらに蒸留、再結晶、抽出、クロマトグラフィーなどの精製操作を施すことにより精製することもできる。
【0010】
【発明の効果】
本発明により酸ヒドラジド化合物を有利に製造することができる。
【0011】
【実施例】
以下実施例をあげて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
10mLの試験管に2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸0.50g(3.7mmol)、フェニルヒドラジン0.73g(6.8mmol)、ホウ酸0.23g(3.7mmol)、キシレン1mLを加えて130℃に昇温した。同温度で4時間攪拌した後に全量を50(V/V)%アセトニトリル水溶液で希釈したものを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によりN−(2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸)−N’−フェニルヒドラジドの収率を求めた。収率は77%であった。
実施例2
実施例1において、フェニルヒドラジンを1.1g(10.1mmol)用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は83%であった。
実施例3
実施例1において、フェニルヒドラジンを0.40g(3.7mmol)用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は40%であった。
実施例4
実施例3において、反応温度を100℃にした以外は実施例5に準拠して実施した。収率は42%であった。
実施例5
実施例1において、ホウ酸の変わりにフェニルボロン酸0.45g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は58%であった。
実施例6
実施例5において、反応温度を100℃にした以外は実施例5に準拠して実施した。収率は60%であった。
比較例1
実施例1において、ホウ酸の変わりにメタンスルホン酸0.36g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は0%であった。
比較例2
実施例1において、ホウ酸の変わりに98%硫酸0.23g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は1%であった。
比較例3
実施例1において、ホウ酸の変わりにオルトリン酸0.37g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は1%であった。
比較例4
実施例1において、ホウ酸の変わりにp−トルエンスルホン酸0.71g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は0%であった。
比較例5
50mLの丸底フラスコに2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸1.48g(0.01mol)、フェニルヒドラジン1.08g(0.01mol)を加えて130℃に昇温した。同温度で系内を50−70mmHgに減圧した後に4時間攪拌した。反応液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によりN−フェニル− N’−(2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸)ヒドラジドの収率を求めた。収率は11%であった。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホウ酸類の存在した系でヒドラジン類とカルボン酸類とを反応させ酸ヒドラジド化合物を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸ヒドラジド化合物は染料、医薬、写真薬、除草剤等の製造に重要な化合物である(例えば、特許文献1または2参照。)。
カルボン酸類とヒドラジン類から直接酸ヒドラジドを製造する方法として減圧下でカルボン酸とヒドラジン誘導体を過熱・攪拌することにより酸ヒドラジドを製造する方法が知られている(特許文献3参照。)。
しかしながら、この方法を実際に実施したところ、記載通りの収率を得ることが出来なかった。
【特許文献1】特開平5−88288
【特許文献2】特開2002−145840
【特許文献3】特開昭57−122066号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、カルボン酸類とヒドラジン類から直接、酸ヒドラジド化合物をよりよい収率で製造する方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果本発明に至った。
すなわち、本発明は、式(II)
(式中、R1は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシクロアルキルスルホニル基を表す。)
で表されるヒドラジン類と式(III)
(式中、R2はアルキル基またはアリール基を表す。(ここで、アルキル基またはアリール基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ハロゲン原子、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、カルボキシ基、ニトリル基、ニトロ基またはアミド基の1個以上で置換されていてもよい。)
で表されるカルボン酸類とを、ホウ酸類の存在下に反応させることを特徴とする式(I)
(式中、R1およびR2は、前記と同じ意味を表わす。)
で表される酸ヒドラジド化合物の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、詳細に説明する。
本発明は、原料として、式(II)で表されるヒドラジン類と式(III)で表せれるカルボン酸類を使用するものであるが、式中、R1は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シクロアルキルスルホニル基を表し、R2はアルキル基またはアリール基を表す。(ここで、アルキル基またはアリール基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ハロゲン原子、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、カルボキシ基、ニトリル基、ニトロ基またはアミド基の1個以上で置換されていてもよい。)
【0006】
ここで、アルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、t−アミル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、t−オクチル、イソオクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、イソウンデシル、ドデシル、イソドデシル等の炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖炭化水素基が挙げられる。なかでも1〜6の直鎖または分岐鎖炭化水素基が好ましい。
シクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル等の炭素数5〜9の環式炭化水素基が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えばプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ、イソヘキソキシ等の炭素数が1〜12程度のアルコキシ基が挙げられる。シクロアルコキシ基としては、例えばシクロペントキシ、シクロヘキソキシ等が、アリールオキシ基としては、例えばフェノキシ、ナフトキシ等が挙げられる。
シクロアルキルカルボニル基としてはシクロペンチルカルボニル基やシクロヘキシルカルボニル基といった炭素数5〜9の環式炭化水素基と結合したカルボニル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子等が挙げられるが、好ましくは塩素、臭素原子が挙げられる。
アルキルカルボニル基としては、炭素数1〜6の低級アルキルカルボニル基が好ましく、例えばアセチル基等が挙げられる。
アリールカルボニル基としては、例えばベンゾイル基等が挙げられる。
アリール基としては、1個以上のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、カルボキシ基、ニトリル基、アミド基またはニトロ基で置換されていてもよい、または縮合したベンゼン環を持つナフチル等の縮合環等が挙げられる。
アルキルスルホニル基としては、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、プロパンスルホニル基、イソプロパンスルホニル基、ブタンスルホニル基、イソブタンスルホニル基、sec−ブタンスルホニル基、t−ブタンスルホニル基、ペンタンスルホニル基、イソペンタンスルホニル基、ヘキサンスルホニル基、イソヘキサンスルホニル基、ヘプタンスルホニル基、イソヘプタンスルホニル基、t−オクタンスルホニル基、イソオクタンスルホニル基、ノナンスルホニル基、イソノナンスルホニル基、デカンスルホニル基、イソデカンスルホニル基、ウンデカンスルホニル基、イソウンデカンスルホニル基、ドデカンスルホニル基、イソドデカンスルホニル基等の炭素数1〜12の直鎖または分岐鎖炭化水素基と結合したスルオニル基が挙げられる。
アリールスルホニル基としては、フェニルスルホニル基、トルエンスルホニル基といった芳香環類と結合したスルホニル基が挙げられる。
シクロアルキルスルホニル基としてはシクロペンチルスルホニル基やシクロヘキシルスルホニルといった炭素数5〜9の環式炭化水素基と結合したスルホニル基が挙げられる。
【0007】
ヒドラジン類(I)の代表例は、例えばヒドラジン、フェニルスルホニルヒドラジン、2−メチルフェニルスルホニルヒドラジン、3−メチルフェニルスルホニルヒドラジン、4−メチルフェニルスルホニルヒドラジン、フェニルヒドラジン、2−メチルフェニルヒドラジン、3−メチルフェニルヒドラジン、4−メチルフェニルヒドラジン、2−エチルフェニルヒドラジン、3−エチルフェニルヒドラジン、4−エチルフェニルヒドラジン、2−プロピルフェニルヒドラジン、3−プロピルフェニルヒドラジン、4−プロピルフェニルヒドラジン、2−イソプロピル−フェニルヒドラジン、3−イソプロピル−フェニルヒドラジン、4−イソプロピル−フェニルヒドラジン、2−シクロペンチルフェニルヒドラジン、3−シクロペンチルフェニルヒドラジン、4−シクロペンチルフェニルヒドラジン、2−シクロヘキシルフェニルヒドラジン、3−シクロヘキシルフェニルヒドラジン、4−シクロヘキシルフェニルヒドラジン、2−(1−ナフチル)フェニルヒドラジン、3−(1−ナフチル)フェニルヒドラジン、4−(1−ナフチル)フェニルヒドラジン、2−(2−ナフチル)フェニルヒドラジン、3−(2−ナフチル)フェニルヒドラジン、4−(2−ナフチル)フェニルヒドラジン、2−クロロフェニルヒドラジン、3−クロロフェニルヒドラジン、4−クロロフェニルヒドラジン、2−ブロモフェニルヒドラジン、3−ブロモフェニルヒドラジン、4−ブロモフェニルヒドラジン、2−アセチルフェニルヒドラジン、3−アセチルフェニルヒドラジン、4−アセチルフェニルヒドラジン、2−ベンゾイルフェニルヒドラジン、3−ベンゾイルフェニルヒドラジン、4ベンゾイルフェニルヒドラジン、ナフチルヒドラジン等が挙げられる。なかでもフェニルヒドラジンが好ましい。
【0008】
カルボン酸類(II)の代表例は、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、バルミチン酸、イソプロピオン酸、プロピオン酸、2−メチルプロピオン酸、2−メチル酪酸、3−メチル酪酸、2,3−ジメチル酪酸、2−メチル吉草酸、3−メチル吉草酸、4−メチル吉草酸、2,3−ジメチル吉草酸、2,3,4−トリメチル吉草酸、2−ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロピオン酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、2,3−ジヒドロキシプロピオン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、2,3−ジヒドロキシ酪酸、2−ヒドロキシメチルプロピオン酸、2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸、2−ヒドロキシメチル酪酸、2,2−ジヒドロキシメチル酪酸、3−ヒドロキシメチル酪酸、2,3−ジヒドロキシメチル酪酸、2−メトキシ酢酸、2−エトキシ酢酸、2−プロポキシ酢酸、2−ブトキシ酢酸、2−メトキシプロピオン酸、2−エトキシプロピオン酸、2−プロポキシプロピオン酸、2−ブトキシプロピオン酸、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸、3−プロポキシプロピオン酸、3−ブトキシプロピオン酸、2−メトキシ酪酸、2−エトキシ酪酸、2−プロポキシ酪酸、2−ブトキシ酪酸、3−メトキシ酪酸、3−エトキシ酪酸、3−プロポキシ酪酸、3−ブトキシ酪酸、4−メトキシ酪酸、4−エトキシ酪酸、4−プロポキシ酪酸、4−ブトキシ酪酸、2,3−ジメトキシ酪酸、2,3−ジエトキシ酪酸、2,3−ジプロポキシ酪酸、2−フェニル酢酸、2−フェニルプロピオン酸、3−フェニルプロピオン酸、2,3−ジフェニルプロピオン酸、2−フェニル酪酸、3−フェニル酪酸、4−フェニル酪酸、2,3−ジフェニル酪酸、2−フェニルメチルプロピオン酸、2,2−ジフェニルメチルプロピオン酸、2−フェニルメチル酪酸、2,2−ジフェニルメチル酪酸、3−フェニルメチル酪酸、2,3−ジフェニルメチル酪酸、シクロペントキシカルボン酸、シクロヘキソキシカルボン酸、安息香酸、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル酸、o−クロロ安息香酸、m−クロロ安息香酸、p−クロロ安息香酸、o−ブロモ安息香酸、m−ブロモ安息香酸、p−ブロモ安息香酸、o−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、o−メトキシ安息香酸、m−メトキシ安息香酸、p−メトキシ安息香酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、α−ナフトエ酸、β−ナフトエ酸等が挙げられる。
【0009】
本発明方法では、通常、溶媒が用いられ、使用される不活性有機溶剤は、トルエン、キシレン、クメン、テトラリン等の芳香族炭化水素やヘプタン、オクタン、ノナン、シクロヘキサン等の炭化水素、ジメチルスルホキシドといった硫黄含有溶剤、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、エチレングリコールといったアルコール系溶剤、ブチルエーテル、モノグライム、ジグライムといったエーテル系溶剤やまたはこれらの混合物が上げられる。使用する溶媒量は、基質の通常1〜30重量倍程度、好ましくは1〜10倍程度である。
使用されるヒドラジン類の量はカルボン酸類の1モル倍以上であればよいが、
好ましくは、1.5〜3モル倍程度である。
使用されるホウ酸類としてはフェニルボロン酸、2−フルオロフェニルボロン酸、3−フルオロフェニルボロン酸、4−フルオロフェニルボロン酸、2,4−ジフルオロフェニルボロン酸、2,5−ジフルオロフェニルボロン酸、2,6−ジフルオロホウ酸、3,4−ジフルオロフェニルボロン酸、2,4,6−トリフルオロフェニルボロン酸、3,4,5−トリフルオロフェニルボロン酸、2,3,4,5−テトラフルオロフェニルボロン酸、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルボロン酸、2−クロロフェニルボロン酸、3−クロロフェニルボロン酸、4−クロロフェニルボロン酸、2−ブロモフェニルボロン酸、3−ブロモフェニルボロン酸、4−ブロモフェニルボロン酸、2−トリフルオロメチルフェニルボロン酸、3−トリフルオロメチルフェニルボロン酸、4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸、2,4−ジトリフルオロメチルフェニルボロン酸、2,6−ジトリフルオロメチルホウ酸、2,4,6−トリトリフルオロメチルフェニルボロン酸、、2−ニトロフェニルボロン酸、3−ニトロフェニルボロン酸、4−ニトロフェニルボロン酸、2,4−ニトロフェニルボロン酸、2−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸、3−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸、4−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸、2−メチルフェニルボロン酸、3−メチルフェニルボロン酸、4−メチルフェニルボロン酸、2,4−ジメチルフェニルボロン酸、2,6−ジメチルホウ酸、、2−メトキシフェニルボロン酸、3−メトキシフェニルボロン酸、4−メトキシフェニルボロン酸、2,4−ジメトキシフェニルボロン酸、2,6−ジメトキシホウ酸、2−エトキシフェニルボロン酸、3−エトキシフェニルボロン酸、4−エトキシフェニルボロン酸、2,4−ジエトキシフェニルボロン酸、2,6−ジエトキシホウ酸、フラニルホウ酸、チオフェニルボロン酸等の有機物や無機塩のホウ酸やメタホウ酸等が挙げられる。その使用量はカルボン酸に対し通常0.01〜5モル倍程度である。好ましくは0.1〜2モル倍程度使用する。
反応の温度は室温から使用する溶媒の沸点温度まで、好ましくは50〜150℃の範囲である。
生成した酸ヒドラジド化合物(I)は反応マスを濃縮することによって取り出すこともできるし、混合物を晶析等の常法に従って処理することにより得ることもできる。さらに蒸留、再結晶、抽出、クロマトグラフィーなどの精製操作を施すことにより精製することもできる。
【0010】
【発明の効果】
本発明により酸ヒドラジド化合物を有利に製造することができる。
【0011】
【実施例】
以下実施例をあげて、本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
10mLの試験管に2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸0.50g(3.7mmol)、フェニルヒドラジン0.73g(6.8mmol)、ホウ酸0.23g(3.7mmol)、キシレン1mLを加えて130℃に昇温した。同温度で4時間攪拌した後に全量を50(V/V)%アセトニトリル水溶液で希釈したものを高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によりN−(2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸)−N’−フェニルヒドラジドの収率を求めた。収率は77%であった。
実施例2
実施例1において、フェニルヒドラジンを1.1g(10.1mmol)用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は83%であった。
実施例3
実施例1において、フェニルヒドラジンを0.40g(3.7mmol)用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は40%であった。
実施例4
実施例3において、反応温度を100℃にした以外は実施例5に準拠して実施した。収率は42%であった。
実施例5
実施例1において、ホウ酸の変わりにフェニルボロン酸0.45g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は58%であった。
実施例6
実施例5において、反応温度を100℃にした以外は実施例5に準拠して実施した。収率は60%であった。
比較例1
実施例1において、ホウ酸の変わりにメタンスルホン酸0.36g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は0%であった。
比較例2
実施例1において、ホウ酸の変わりに98%硫酸0.23g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は1%であった。
比較例3
実施例1において、ホウ酸の変わりにオルトリン酸0.37g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は1%であった。
比較例4
実施例1において、ホウ酸の変わりにp−トルエンスルホン酸0.71g(3.7mmol)を用いる以外は実施例1に準拠して実施した。収率は0%であった。
比較例5
50mLの丸底フラスコに2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸1.48g(0.01mol)、フェニルヒドラジン1.08g(0.01mol)を加えて130℃に昇温した。同温度で系内を50−70mmHgに減圧した後に4時間攪拌した。反応液を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によりN−フェニル− N’−(2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸)ヒドラジドの収率を求めた。収率は11%であった。
Claims (3)
- 式(II)
(式中、R1は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、シクロアルキルカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基またはシクロアルキルスルホニル基を表す。)
で表されるヒドラジン類と式(III)
(式中、R2はアルキル基またはアリール基を表す。(ここで、アルキル基またはアリール基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、シクロアルキルアミノ基、アリールアミノ基、ハロゲン原子、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、カルボキシ基、ニトリル基またはアミド基の1個以上で置換されていてもよい。)
で表されるカルボン酸類とを、ホウ酸類の存在下に反応させることを特徴とする式(I)
(式中、R1およびR2は、前記と同じ意味を表わす。)
で表される酸ヒドラジド化合物の製造方法。 - カルボン酸類が2,2−ジヒドロキシメチルプロピオン酸である請求項1に記載の製造方法。
- ヒドラジン類がフェニルヒドラジンである請求項1または2に記載の製造方法。
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