JP2004276782A - 車両監視装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】利便性を損なうことなくセキュリティの信頼性を向上させることができる車両監視装置を提供する。
【解決手段】車両監視装置10のECU19(CPU21)は、車両の乗員を撮影する運転席カメラ11若しくは助手席カメラ12の画像を取得する。そして、ECU19は、取得された画像と予め登録されている顔画像とを照合するとともに、車両への正規入場を判断する。車両への正規入場と判断され、且つ、照合が不一致とされたとき、ECU19は取得された画像を新規登録するとともに携帯電話33に配信する。
【選択図】 図1
【解決手段】車両監視装置10のECU19(CPU21)は、車両の乗員を撮影する運転席カメラ11若しくは助手席カメラ12の画像を取得する。そして、ECU19は、取得された画像と予め登録されている顔画像とを照合するとともに、車両への正規入場を判断する。車両への正規入場と判断され、且つ、照合が不一致とされたとき、ECU19は取得された画像を新規登録するとともに携帯電話33に配信する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両監視装置としては、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。
【0003】
特許文献1の装置は、指紋の認証により車両用ドアの解錠を許可し、同時にカメラで撮影した乗員の画像を通信ネットワーク(携帯電話網)を介して配信するものである。
【0004】
また、特許文献2の装置は、指紋や声紋等により認証を行い、認証異常時には車両位置等を緊急連絡先に通報するものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−65212号公報
【特許文献2】
特開2001−14575号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1の装置では、車室外に指紋センサが配置されているため、粉塵等の影響で本人認証が困難になることがある。また、手荒れの人からは指紋の採取自体が困難になることがある。そして、これらの要因により正規ユーザーを正規ユーザーとして認識できない確率が一般的なキーよりも劣ることになる。
【0007】
また、特許文献2の装置では、認証異常時においても侵入者と思われる乗員を特定するためのデータが配信されるわけではないので、侵入者の検挙には繋がりにくいものである。
【0008】
本発明の目的は、利便性を損なうことなくセキュリティの信頼性を向上させることができる車両監視装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の乗員を撮影するカメラの画像を取得する画像取得手段と、前記取得された画像と予め登録されている顔画像とを照合する照合手段と、車両への正規入場を判断する正規入場判断手段と、前記正規入場判断手段により車両への正規入場と判断され、且つ、前記照合手段により照合が不一致とされたとき、前記取得された画像を新規登録するとともに車両外部の通信端末に配信する登録手段とを備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両監視装置において、車両への不正侵入を判断する不正侵入判断手段と、前記不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、前記取得された画像を車両外部の通信端末に配信する警報手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両監視装置において、前記不正侵入判断手段は、前記取得された画像に基づき顔画像が所定時間内に抽出できないときに車両への不正侵入を判断することを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の車両監視装置において、前記不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、前記画像取得手段は前記カメラの画像を所定のタイミングで複数回取得することを要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の車両監視装置において、前記画像取得手段は、車両状態によって決定される所定のタイミングで前記カメラの画像を取得することを要旨とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の車両監視装置において、メッセージを出力するガイド手段を備え、前記画像取得手段は、前記ガイド手段により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングで前記カメラの画像を取得することを要旨とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の車両監視装置において、前記画像取得手段による前記カメラの画像の取得と、前記照合手段による前記取得された画像及び予め登録されている顔画像の照合とは、互いに異なるタイミングで行われることを要旨とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の車両監視装置において、前記カメラの画像を表示する表示手段と、車両用ドアの解錠及び車両用ドアの開放の少なくとも一方をトリガに前記表示手段に前記カメラの画像を表示させる表示制御手段とを備えたことを要旨とする。
【0017】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、正規入場判断手段により車両への正規入場と判断され、且つ、照合手段により照合が不一致とされたとき、上記取得された画像が新規登録されるとともに車両外部の通信端末に配信される。従って、未登録の乗員(正規ユーザー)であっても車両への正規入場である限り車両の運行に規制を受けることはなく、利便性が向上される。また、仮にキーを盗むなどして正規入場となっても、取得された画像(乗員の画像)が車両外部の通信端末に配信されることで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0018】
請求項2又は3に記載の発明によれば、不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、上記取得された画像(乗員の画像)が車両外部の通信端末に配信されることで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、カメラの画像が所定のタイミングで複数回取得されることで、不正侵入者の顔画像の入手の可能性が高まり、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、例えば車両用ドアの開閉時や着座時等の車両状態によって決定される所定のタイミングでカメラの画像が逐次取得されることで、照合のための画像取得において逐一カメラに向く煩わしさから解放される。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、ガイド手段により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得されることで、乗員は被写体として心の準備ができる。このため、不意の場合に比べて所要の顔向き画像が取得されやすくなり、照合のための負荷が軽減される。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、画像取得手段によるカメラの画像の取得と、照合手段による前記取得された画像及び予め登録されている顔画像の照合とは、互いに異なるタイミングで行われる。このため、装置を構成する演算部が照合にかかりきりになることが回避され、演算部に要求される性能が低減される。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、車両用ドアの解錠及び車両用ドアの開放の少なくとも一方をトリガに表示手段に前記カメラの画像が表示される。このため、不正侵入者に対して心理的な圧力を与え、犯罪(盗難)の抑止に繋がる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図14に従って説明する。
図1は、本実施形態の車両監視装置10を示すシステムブロック図である。同図に示されるように、この車両監視装置10は、運転席カメラ11と、助手席カメラ12と、トランクランプスイッチ13と、ホーン14と、インジケータ15と、スピーカ16と、ナビゲーション装置17と、シャッタースイッチ18と、ECU(Electronic Control Unit )19とを備えている。ECU19はデジタルコンピュータからなり、CPU(中央演算処理装置)21、各種プログラム及びマップ等を記憶したROM(リードオンリメモリ)22、各種データ等の読み書き可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)23を備えている。また、ECU19は、バッテリ20と接続された電源回路24、画像処理回路25、入力回路26、入出力回路27、リレー28、駆動回路29、音声出力回路30、LAN回路31を備えている。
【0025】
運転席カメラ11は、運転席を撮影するためのもので、車室内において運転席を撮影可能な位置に搭載されている。この運転席カメラ11は画像処理回路25に接続されており、映像をNTSC(National Television System Committee)信号1として画像処理回路25に出力する。助手席カメラ12は、助手席を撮影するためのもので、車室内において助手席を撮影可能な位置に搭載されている。この助手席カメラ12は画像処理回路25に接続されており、映像をNTSC信号2として画像処理回路25に出力する。画像処理回路25はナビゲーション装置17に接続されており、NTSC信号1及びNTSC信号2のいずれかを選択してデコードするとともに所要の文字情報を重畳し、RGB信号としてナビゲーション装置17に出力する。
【0026】
トランクランプスイッチ13は、トランクの開状態においてオンされるスイッチであって、通常はトランクの開放に連動したトランクランプの点灯に供せられる。このトランクランプスイッチ13は入力回路26に接続されており、その検出信号(オン又はオフ)が入力回路26に入力されることで、CPU21ではトランクの開状態が検出されるようになっている。
【0027】
シャッタースイッチ18は、乗員によるカメラの画像の取得(画像キャプチャ)を操作を行うためのスイッチで、これが操作されることで所要のタイミングで画像が取得される。このシャッタースイッチ18は入力回路26に接続されており、その検出信号(オン又はオフ)が入力回路26に入力されることで、CPU21では乗員によるカメラの画像の取得操作が検出されるようになっている。
【0028】
入出力回路27は、ボディ系の各種制御装置等と接続されており、これら装置等との間で各種信号の授受を行う。例えば、入出力回路27にはロック/アンロック要求信号が入力されている。これらロック/アンロック要求信号は、車両が搭載するキーレスエントリーシステム(スマートエントリーシステム)において、車両用ドアを施錠/解錠させる際にユーザーが携帯する電子キー内蔵のトランスミッタから出力される信号である。従って、ロック/アンロック要求信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では正規ユーザーによる車両用ドアの施錠/解錠が検出されるようになっている。
【0029】
また、入出力回路27にはカーテシランプスイッチ信号が入力されている。このカーテシランプスイッチ信号は、車両用ドアの開状態においてオンされるカーテシランプスイッチの検出信号である。従って、カーテシランプスイッチ信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では車両用ドアの開閉状態が検出されるようになっている。
【0030】
さらに、入出力回路27にはキーアンロックウォーニングスイッチ信号が入力されている。このキーアンロックウォーニングスイッチ信号は、イグニッションシリンダにキーを挿入することでオンされるキーアンロックウォーニングスイッチの検出信号である。従って、キーアンロックウォーニングスイッチ信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21ではイグニッションシリンダにキーがあることが検出されるようになっている。
【0031】
さらにまた、入出力回路27にはイグニッションスイッチポジション信号(以下、「IGSWポジション信号」という。)が入力されている。このIGSWポジション信号は、イグニッションシリンダに挿入したキーの操作(回動)によってオンされるイグニッションスイッチの検出信号である。従って、IGSWポジション信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21ではイグニッションシリンダに挿入したキーの操作が検出されるようになっている。いうまでもなく、このキー操作は実質的に車載エンジンの運転状態を示唆するものである。
【0032】
また、入出力回路27には運転席着座スイッチ信号が入力されている。この運転席着座スイッチ信号は、運転席に乗員が着座することでオンされる運転席着座スイッチの検出信号である。従って、運転席着座スイッチ信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では運転席に乗員がいることが検出されるようになっている。
【0033】
さらに、入出力回路27には運転席シートベルトスイッチ信号が入力されている。この運転席シートベルトスイッチ信号は、運転席のシートベルトが装着されることでオンされる運転席シートベルトスイッチの検出信号である。従って、運転席シートベルトスイッチ信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では運転席のシートベルトが装着されていることが検出されるようになっている。
【0034】
また、入出力回路27にはドアロックポジション信号が入力されている。このドアロックポジション信号は、全ての車両用ドアの施錠状態を個別に確認するための信号である。従って、ドアロックポジション信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では各車両用ドアの施錠状態が検出されるようになっている。
【0035】
一方、入出力回路27からは、ドライビングポジション調整信号及びドライビングポジション再生信号がシート位置制御装置(図示略。)に出力されている。ドライビングポジション調整信号は、運転席の乗員が初めての搭乗であることが検出されたときに、映像(例えば、目の高さ)からその体格を推定してシート位置制御装置においておおよそのドライビングポジション(シート位置等)を調整させるための信号である。また、ドライビングポジション再生信号は、運転席の乗員(正規ユーザー)が登録済みであることが検出されたときに、シート位置制御装置において当該乗員の登録済みのドライビングポジションを再生させるための信号である。
【0036】
ホーン14はリレー28に接続されており、CPU21によりリレー28が駆動されることで警報音を発するようになっている。なお、ホーン14から発せられる警報音の音量は、CPU21により設定される後述のウォーニング設定(強弱)やカスタマイズによって切り替え・調整されるようになっている。
【0037】
インジケータ15は駆動回路29に接続されており、CPU21により駆動回路29が駆動されることで点灯するようになっている。
スピーカ16は音声出力回路30に接続されており、CPU21により音声出力回路30が駆動制御されることで所要の合成音声を音声ガイドとして発声するようになっている。
【0038】
ナビゲーション装置17は、前記画像処理回路25及びLAN回路31に接続されている。ナビゲーション装置17は、車両監視装置10(ECU19)との間でシステム通信を行っており、LAN回路31に選択信号を出力することで画像処理回路25から入力するRGB信号に基づきそのディスプレイに映像を表示する。また、このナビゲーション装置17はデータ通信可能な携帯電話機能を備えており、取得した映像(画像)を携帯電話網を介して予め登録されている携帯電話(通常は、車両所有者の携帯電話)33に配信する。
【0039】
次に、本実施形態の車両監視態様について説明する。
図2は、車両監視においてCPU21により実行される各種制御モードの状態遷移図である。同図に示されるように、これら制御モードとしては監視モード100、照合モード200、警報モード300、特別管理モード400、登録モード500、非監視モード600がある。CPU21は、車両状態に応じてこれら制御モードのいずれかを処理して車両監視を継続する。以下、これら制御モード及び制御モード間の遷移について説明する。
【0040】
図3は、監視モード100における処理態様を示すフローチャートである。この監視モード100は、基本的に車両が駐車中であり、且つ、車両用ドアが施錠中であるときの制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ101においてCPU21は、前記インジケータ15を点滅させ、当該モードにあることの報知を行う。そして、CPU21はステップ102において運転席カメラ11及び助手席カメラ12の電源をオフにする。
【0041】
次にCPU21は、ステップ103においてトランスミッタによるアンロック要求があるか否かを判断する。このアンロック要求の存在は、実質的に正規の車両用ドアの解錠であることを示唆するものである。そして、トランスミッタによるアンロック要求がないと判断されると、CPU21は車両用ドアの解錠がないと判定してステップ104に移行する。ここでCPU21は、イグニッションシリンダにキーがあるか否かを判断し、あればステップ105に移行してイグニッションスイッチがオンか否かを判断する。
【0042】
ステップ103においてアンロック要求があると判断され、若しくはステップ105においてイグニッションスイッチがオンと判断されると、CPU21は車両用ドアが解錠され、若しくは正規のキー操作によってエンジン運転中であると判定しステップ106に移行する。そしてCPU21は、正規入場判定を行って対応フラグを設定し、照合モード200に移行(遷移)する。
【0043】
一方、ステップ104においてイグニッションシリンダにキーがないと判断され、若しくはステップ105においてイグニッションスイッチがオフと判断されると、CPU21は少なくとも正規のキー操作がないと判定しステップ107に移行する。そしてCPU21は、トランスミッタによるアンロック要求があるか否かを判断する。トランスミッタによるアンロック要求がないと判断されると、CPU21はステップ108に移行してカーテシランプスイッチ信号がオンか否かを判断する。そして、カーテシランプスイッチ信号がオンと判断されると、CPU21は車両用ドアの正規の解錠がないにも関わらず開状態にあると判定してステップ109に移行する。そしてCPU21は、ドア不正侵入判定を行って対応フラグを設定し、警報モード300に移行(遷移)する。
【0044】
また、ステップ107においてアンロック要求があると判断され、若しくはステップ108においてカーテシランプスイッチ信号がオフと判断されると、CPU21はステップ110に移行する。そしてCPU21は、トランスミッタによるアンロック要求があるか否かを判断する。トランスミッタによるアンロック要求がないと判断されると、CPU21はステップ111に移行してトランクランプスイッチ13がオンか否かを判断する。そして、トランクランプスイッチ13がオンと判断されると、CPU21は車両用ドアの正規の解錠がないにも関わらずトランクが開状態にあると判定してステップ112に移行する。そしてCPU21は、トランク不正解錠判定を行って対応フラグを設定し、警報モード300に移行(遷移)する。
【0045】
また、ステップ110においてアンロック要求があると判断されると、CPU21はステップ113に移行してその他の処理を行った後、ステップ103に戻って以降の処理を繰り返す。なお、その他の処理としては、例えばボディ系の各種制御装置等との間の信号の授受等がある。以下、同様である。
【0046】
次に、照合モード200における処理態様について図4及び図5のフローチャートに基づき説明する。この照合モード200は、基本的に車両への正規入場が判定されたときの制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ201においてCPU21は、インジケータ15を消灯してウォーニングを中止し、ステップ202に移行する。そして、運転席カメラ11及び助手席カメラ12の電源をオンし、ステップ700のサブルーチンに移行してカメラ故障判定を行う。
【0047】
すなわちCPU21は、図12のステップ701に移行してカメラ電源がオン中か否かを判断し、カメラ電源がオン中でなければそのまま図4のルーチンに戻る。また、カメラ電源がオン中であれば、CPU21はステップ702に移行して運転席カメラ11からの画像入力(NTSC信号1)なしか否かを判断する。そして、運転席カメラ11からの画像入力があれば、CPU21はステップ703に移行して更に助手席カメラ12からの画像入力(NTSC信号2)なしか否かを判断する。ここで、助手席カメラ12からの画像入力があれば、CPU21はカメラ正常判定を行って対応フラグを設定し、図4のルーチンに戻る。
【0048】
一方、ステップ702において運転席カメラ11からの画像入力がなければ、CPU21はステップ705に移行して助手席カメラ12からの画像入力(NTSC信号2)なしか否かを判断する。そして、助手席カメラ12からの画像入力があれば、ステップ706に移行してCPU21は助手席カメラ12による認証に切り替えて対応フラグを設定する。次に、ステップ707に移行してCPU21は、カメラが一重故障である旨のメッセージをスピーカ16から発する。また、CPU21はステップ708に移行してウォーニング弱を設定し、更にステップ709に移行してカメラ故障である旨の情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、図4のルーチンに戻る。
【0049】
さらに、ステップ705において助手席カメラ12からの画像入力がなければ、CPU21はステップ710に移行してカメラが二重故障である旨のメッセージをスピーカ16から発する。また、CPU21はステップ711に移行してウォーニング強を設定し、更にステップ712に移行してカメラ故障である旨の情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、図4のルーチンに戻る。
【0050】
上記から明らかなように、このカメラ故障判定において運転席カメラ11が正常である場合には、認証にあたってCPU21は運転席カメラ11の画像を優先して採用する。そして、運転席カメラ11が故障判定されると、これに代えて助手席カメラ12の画像を採用する。なお、車両への不正侵入時などでは顔(目、口)の検出状態に応じて適宜カメラを切り替えて画像を取得してもよい。
【0051】
以上のカメラ故障判定のサブルーチンを実行したCPU21は、図4のステップ203に移行してナビゲーション装置17に対しディスプレイオン要求を行い、ディスプレイにカメラ映像を表示させる。そして、ステップ204において特別管理モード要求があるか否かを判断する。この特別管理モード要求は、ディーラーツールによって設定されるもので、例えば新車登録時等において画像の配信先(携帯電話33)の登録等を行うためのものである。
【0052】
ここで、特別管理モード要求があれば、CPU21は、特別管理モード400に移行(遷移)する。一方、特別管理モード要求がなければ、CPU21はステップ205に移行して所定ディレイを行った後、照合開始を行う旨のメッセージをスピーカ16から発し、ステップ800のサブルーチンに移行して画像キャプチャ処理を行う。
【0053】
すなわちCPU21は、図13のステップ801に移行してカーテシランプスイッチ信号がオン後、所定ディレイが終了したか否かをする。ここで、カーテシランプスイッチ信号がオン後、所定ディレイが終了していなければ、CPU21は車両用ドアが開状態になってから十分な時間が経過していないと判定してステップ802に移行する。そして、CPU21は運転席着座スイッチ信号がオフからオンに切り替わったか否かを判断する。
【0054】
運転席着座スイッチ信号がオフからオンに切り替わっていなければ、CPU21は乗員の新たな乗車ではないと判定してステップ803に移行する。そして、CPU21はイグニッションスイッチがオフからオンに切り替わったか否かを判断する。
【0055】
イグニッションスイッチがオフからオンに切り替わっていなければ、CPU21はエンジン始動状態ではないと判定してステップ804に移行する。そして、CPU21は運転席シートベルトスイッチ信号がオン後、所定ディレイが終了したか否かをする。ここで、運転席シートベルトスイッチ信号がオン後、所定ディレイが終了していなければ、CPU21は運転席のシートベルトが装着されてから十分な時間が経過していないと判定してステップ805に移行する。そして、CPU21は前記照合開始メッセージ(ステップ205参照。)の出力後、所定ディレイが終了したか否かをする。
【0056】
ここで、照合開始メッセージ出力後、所定ディレイが終了していなければ、CPU21は当該メッセージが出力されてから十分な時間が経過していないと判定してステップ806に移行する。そして、CPU21は後述の警報モード300(ステップ315)において不正侵入者と確定後、計10回を上限として5秒ごとのタイミングに一致するか否かを判断し、一致しなければそのまま図4のルーチンに戻る。
【0057】
一方、ステップ805において照合開始メッセージの出力後、所定ディレイが終了したと判断されると、CPU21は乗員への周知が完了したものと判定してステップ807に移行する。そして、カメラに向くように要求する旨のメッセージをスピーカ16から発し、ステップ808に移行する。また、ステップ801〜804,806において条件を満たしていれば、CPU21はステップ808に移行する。
【0058】
ステップ808においてCPU21は、選択中のカメラ映像から静止画像をキャプチャし、更にステップ809において当該画像をRAM23に格納する。そして、CPU21は、ステップ810において所定時間に亘ってキャプチャした静止画像をナビゲーション装置17のディスプレイに表示するとともに、その旨のメッセージをスピーカ16から発し、図4のルーチンに戻る。
【0059】
以上により、画像キャプチャ処理では、複数の条件のいずれかを満たす複数の段階でその都度静止画像がキャプチャ等されるようになっている。なお、複数のタイミングでキャプチャされる画像は、時系列的にRAM23に格納されるようになっている。ここでは、照合開始メッセージの出力に基づき画像がキャプチャされることになる(ステップ805,807)。
【0060】
画像キャプチャ処理のサブルーチンを実行したCPU21は、図4のステップ206に移行して格納済みの画像のうち最も早く取得された画像を呼び出し、ステップ207に移行する。そして、CPU21は周知の手法に従って当該画像から顔画像を示す目、口を切り出し、ステップ208に移行する。
【0061】
ステップ208においてCPU21は、目、口の切り出しに基づき呼び出した画像に目、口が見えるか否かを判断する。目、口が見えないと、CPU21はステップ209に移行して次の格納画像(1つ新しい画像)への切り替えを設定し、ステップ210に移行する。
【0062】
ステップ210において、CPU21は格納画像なしか否かを判断し、あればステップ206に戻って同様の処理を繰り返し、なければ図5のステップ211に移行する。そして、CPU21はタイムオーバーか否かを判断する。
【0063】
ステップ211においてタイムオーバーであれば、CPU21はステップ212に移行して覆面判定を行って対応フラグを設定し、その旨のメッセージをスピーカ16から発する。
【0064】
さらに、CPU21はステップ213に移行して覆面侵入者がある旨の情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、警報モード300に移行(遷移)する。
【0065】
また、ステップ211においてタイムオーバーでなければ、CPU21はステップ214に移行してその他の処理を実行し、図4のステップ800のサブルーチンに戻って同様の処理を繰り返す。
【0066】
一方、ステップ208において目、口が見えると判断されると、CPU21は図5のステップ215に移行して周知の手法に従って当該画像(顔画像)と登録済みの顔画像との本格的な照合を行う。そしてCPU21は、ステップ216において登録人(正規ユーザー)の顔画像と一致するか否かを判断し、一致しなければステップ217に移行して次の格納画像(1つ新しい画像)への切り替えを設定し、ステップ218に移行する。
【0067】
ステップ218において、CPU21は格納画像なしか否かを判断し、あれば図4のステップ206に戻って同様の処理を繰り返し、なければステップ219に移行する。そして、CPU21はタイムオーバーか否かを判断する。
【0068】
ステップ219においてタイムオーバーであれば、CPU21はステップ220に移行して未登録判定を行って対応フラグを設定し、その旨のメッセージをスピーカ16から発する。
【0069】
さらに、CPU21はステップ221に移行して未登録者がいる旨の情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、登録モード500に移行(遷移)する。
【0070】
また、ステップ219においてタイムオーバーでなければ、CPU21はステップ222に移行してその他の処理を実行し、図4のステップ800のサブルーチンに戻って同様の処理を繰り返す。
【0071】
一方、ステップ216において登録人の顔画像と一致すると判断されると、CPU21はステップ222に移行して正規ユーザー確定を行って対応フラグを設定し、その旨のメッセージをスピーカ16から発する。
【0072】
さらに、CPU21はステップ223に移行して前記ドライビングポジション再生信号をシート位置制御装置へと出力し、非監視モード600に移行(遷移)する。シート位置制御装置では、このドライビングポジション再生信号に基づき当該ユーザーの登録済みのドライビングポジションが再生される。
【0073】
次に、警報モード300における処理態様について図6及び図7のフローチャートに基づき説明する。この警報モード300は、基本的に車両への不審な入場が判定されたときの制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ301においてCPU21は、インジケータ15を点灯し、ステップ302に移行する。そして、ナビゲーション装置17に対しディスプレイオン要求を行い、ディスプレイを表示状態にする。次に、ステップ303において運転席カメラ11及び助手席カメラ12の電源をオンし、ステップ700のサブルーチンに移行してカメラ故障判定を行う。
【0074】
そして、CPU21はステップ304に移行して撮影中の現画像をディスプレイに垂れ流し表示させるとともに、警告メッセージをスピーカ16から発する。次に、CPU21はステップ305に移行して前記覆面判定(ステップ212参照。)が実施されているか否かを判断する。
【0075】
ここで、覆面判定が実施されていなければ、CPU21はステップ800のサブルーチンに移行して画像キャプチャ処理(図13参照。)を行う。そして、ステップ306においてCPU21は、警報モードに入ってから所定時間T1経過したか否かを判断し、経過していなければ図7のステップ307に移行する。
【0076】
ステップ307においてCPU21は、トランスミッタによるアンロック要求があるか否かを判断する。そして、トランスミッタによるアンロック要求がないと判断されると、CPU21はステップ308に移行する。ここでCPU21は、イグニッションシリンダにキーがあるか否かを判断し、あればステップ309に移行してイグニッションスイッチがオンか否かを判断する。
【0077】
ステップ307においてアンロック要求があると判断され、若しくはステップ309においてイグニッションスイッチがオンと判断されると、CPU21は正規の車両用ドアの解錠があり、若しくは正規のキー操作によってエンジン運転中であると判定しステップ310に移行する。そしてCPU21は、正規入場判定を行って対応フラグを設定し、照合モード200に移行(遷移)する。
【0078】
一方、ステップ308においてイグニッションシリンダにキーがないと判断され、若しくはステップ309においてイグニッションスイッチがオフと判断されると、CPU21は少なくとも正規のキー操作がないと判定しステップ312に移行する。そしてCPU21は、ウォーニング弱に設定し、ステップ313に移行して不正侵入の疑い有りの情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信する。そして、CPU21はステップ314に移行してその他の処理を行い、図6のステップ800のサブルーチンに戻って同様の処理を繰り返す。
【0079】
また、ステップ306において警報モードに入ってから所定時間T1経過したと判断されると、CPU21はステップ315に移行する。そして、不正侵入者確定を行って対応フラグを設定するとともにメッセージをスピーカ16から発し、ステップ316に移行する。ここで、CPU21は、不正侵入有りの情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信する。
【0080】
次に、CPU21はステップ317に移行する。また、ステップ305において覆面判定が実施されていると判断された場合も、CPU21はステップ317に移行する。そして、CPU21は、ウォーニング強に設定し、ステップ800のサブルーチンに移行して画像キャプチャ処理(図13参照。)を行う。なお、不正侵入者確定を経てこのルーチンに移行した場合には、5秒ごとのタイミングで計10回の画像キャプチャが行われるのは既述のとおりである(ステップ806参照。)。そして、CPU21はステップ900のサブルーチンに移行して侵入者の画像選別処理、配信を行う。
【0081】
すなわちCPU21は、図14のステップ901に移行して格納済みの画像のうち最も早く取得された画像を呼び出し、ステップ902に移行する。そして、CPU21は当該画像から目、口を切り出すことで顔が写っているか否かを判断し、写っていなければステップ903に移行する。ここで、画像の肌色認識に基づき人が写っているか否かを判断し、人が写っていなければステップ904に移行する。
【0082】
一方、ステップ902において顔が写っていると判断され、若しくはステップ903において人が写っていると判断されると、CPU21はステップ905に移行する。そして、CPU21はナビゲーション装置17のディスプレイに呼び出した画像を表示させるとともに、メッセージをスピーカ16から発する。次いで、ステップ906に移行して当該画像をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、ステップ904に移行する。
【0083】
ステップ904においてCPU21は、次の格納画像(1つ新しい画像)への切り替えを設定し、ステップ907に移行する。そして、CPU21は格納画像なしか否かを判断し、あればステップ901に戻って同様の処理を繰り返し、なければ図6のルーチンに戻る。ここで、ステップ318に移行してその他の処理を行い、ステップ800のサブルーチンに戻って同様の処理を繰り返す。従って、警報モード300においてステップ317に入ると、画像キャプチャと配信が続けられることになる。この配信にあたっては、顔若しくは人が写っている画像のみが採用されている。
【0084】
次に、特別管理モード400における処理態様について図8のフローチャートに基づき説明する。この特別管理モード400は、基本的に新車登録時や車両所有者の移転時のディーラー用の制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ401においてCPU21は、各種画像配信の処理において画像等を配信する携帯電話を登録する。そして、CPU21は、ステップ402において現段階で登録されている全ての画像を抹消するとともに、登録されている人に対応してドライビングポジション再生信号を生成するための全てのデータを抹消する。この処理は、車両所有者の移転時において前所有者の情報を抹消するためのものである。次に、CPU21は、ステップ403に移行してウォーニング仕様のカスタマイズを行う。この処理は、ウォーニング設定(強弱)に対応してホーン14から発せられる警報音の音量を、新たな所有者の要望に応じて調整するためのものである。そして、CPU21は非監視モード600に移行(遷移)する。
【0085】
次に、登録モード500における処理態様について図9及び図10のフローチャートに基づき説明する。この登録モード500は、基本的に未登録の乗員を登録するための制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ501においてCPU21は、登録開始メッセージをスピーカ16から発する。そして、CPU21はステップ502において現画像をキャプチャする。
【0086】
続いてCPU21は、ステップ503で当該画像から目、口を切り出し、ステップ504に移行する。そして、目、口の切り出しに基づき現画像に目、口が見えるか否かを判断する。ここで、目、口が見えると判断されると、CPU21はステップ505に移行して当該画像を登録する旨のメッセージをスピーカ16から発し、更にステップ506に移行してユーザー了解があるか否かを判断する。このユーザー了解は、ユーザーの意思確認用の図示しない操作スイッチによって確認されるものである。ここで、ユーザー了解があると判断されると、CPU21はステップ507に移行する。
【0087】
一方、ステップ504において目、口が見えないと判断されると、CPU21はステップ508に移行してタイムオーバーか否かを判断する。そして、タイムオーバーであれば、CPU21はステップ509に移行して照合時の顔画像(照合不一致とされた画像)を読み出し、ステップ507に移行する。
【0088】
また、ステップ506においてユーザー了解がないと判断されると、CPU21はステップ510に移行してタイムオーバーか否かを判断する。そして、タイムオーバーであれば、CPU21はステップ507に移行する。あるいは、ステップ508又は510でタイムオーバーでないと判断されると、CPU21はステップ502に戻って同様の処理を繰り返す。
【0089】
CPU21は、ステップ507において現画像若しくは照合時の顔画像を登録し、ステップ511において登録画像をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信する。続いてCPU21は、ステップ512に移行して登録と配信完了のメッセージをスピーカ16から発する。
【0090】
次に、ステップ513においてCPU21は、ドライビングポジションの自動調整を行う。具体的には、CPU21は登録された画像(例えば、目の高さ)から乗員の体格を推定して対応するドライビングポジション調整信号をシート位置制御装置へと出力する。シート位置制御装置では、このドライビングポジション調整信号に基づき当該乗員の体格に応じたおおよそのドライビングポジションが調整される。
【0091】
そして、CPU21は図10のステップ514において、現ドライビングポジション(シート位置)を記憶する旨のメッセージをスピーカ16から発する。そしてCPU21は、ステップ515に移行してユーザー了解があるか否かを判断する。ここで、ユーザー了解があると判断されると、CPU21はステップ516に移行する。また、ステップ515でユーザー了解がないと判断されると、CPU21はステップ517に移行して、タイムオーバーか否かを判断する。そして、タイムオーバーであれば、CPU21はステップ516に移行する。あるいは、ステップ517でタイムオーバーでないと判断されると、CPU21はステップ514に戻って同様の処理を繰り返す。この現ドライビングポジションを記憶するまでの猶予時間は、自動調整されたおおよそのドライビングポジションに対しユーザーが手動で細部調整するためのものである。
【0092】
ステップ516においてCPU21は、現ドライビングポジションを記憶し、非監視モード600に移行(遷移)する。
次に、非監視モード600における処理態様について図11のフローチャートに基づき説明する。この非監視モード600は、基本的に車両運転中又は車室内若しくは近くに人がいるときの制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ601においてCPU21は、インジケータ15を消灯してウォーニングを中止し、ステップ602に移行する。
【0093】
ステップ602においてCPU21は、カーテシスイッチ信号がオフか否かを判断し、オフであれば車両用ドアが閉状態と判定してステップ603に移行する。そして、ステップ603においてCPU21は、トランクランプスイッチ13がオフか否かを判断し、オフであればトランクが閉状態と判定してステップ604に移行する。
【0094】
ステップ604においてCPU21は、全ての車両用ドアが施錠されているかか否かを判断し、施錠されていればステップ605に移行する。そして、ステップ605においてCPU21は、イグニッションシリンダにキーがないか否かを判断し、なければステップ606に移行して退室判定を行って対応フラグを設定し、監視モード100に移行(遷移)する。
【0095】
一方、ステップ602〜606でいずれかの条件を満たさなければ、CPU21はステップ607に移行してその他の処理を行い、ステップ602に戻って同様の処理を繰り返す。
【0096】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、トランスミッタによるアンロック要求の存在(ステップ103)若しくはキーの存在(ステップ104,105)などキーによる車両への正規入場と判断され(ステップ106)、且つ、登録人(登録済みの顔画像)との照合が不一致とされた(ステップ216)とする。このとき、取得(キャプチャ)された画像が新規登録される(ステップ507)とともに携帯電話33に配信される(ステップ511)。従って、未登録の乗員(正規ユーザー)であっても車両への正規入場である限り車両の運行に規制を受けることはなく、利便性を向上できる。また、仮にキーを盗むなどして正規入場となっても、取得された画像(乗員の画像)が携帯電話33に配信されることで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0097】
(2)本実施形態において、トランスミッタによるアンロック要求の不在(ステップ103)やキーの不在(ステップ104,105)などキー以外による車両への不正侵入と判断(確定)されたとする(ステップ315)。このとき、取得された画像(乗員の画像)が携帯電話33に配信される(ステップ900)ことで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0098】
(3)本実施形態では、車両への不正侵入と判断(確定)されたとき(ステップ315)、カメラの画像が所定のタイミングで複数回取得される(ステップ806)ことで、不正侵入者の顔画像の入手の可能性が高まり、犯人検挙に繋がりやすくなる。すなわち、通常のユーザーと異なる動作や車両操作を行い、あるいは音声ガイドに反してカメラに向かない不正侵入者に対して別途、画像を取得するようにしたことで犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0099】
(4)本実施形態では、車両用ドアの開閉時、シート着座時、エンジン始動時、シートベルトの装着時など各種車両状態によって決定される所定のタイミングでカメラの画像が逐次取得される(ステップ801〜804)ことで、照合のための画像取得において逐一カメラに向く煩わしさから解放される。
【0100】
(5)本実施形態では、スピーカ16により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得される(ステップ805,807)ことで、乗員は被写体として心の準備ができる。このため、不意の場合に比べて所要の顔向き画像が取得されやすくなり、照合のための負荷を軽減できる。
【0101】
(6)本実施形態では、カメラの画像の取得(画像キャプチャ)と、取得された画像及び予め登録されている顔画像の照合とは、互いに異なるタイミングで行われる。このため、CPU21が照合にかかりきりになることが回避され、CPU21に要求される性能を低減できる。
【0102】
(7)本実施形態では、トランスミッタによるアンロック要求の存在(ステップ103)やキーの存在(ステップ104,105)、車両用ドアやトランクの開放をトリガにナビゲーション装置17のディスプレイにカメラの画像が表示される(ステップ203,302)。このため、不正侵入者に対して心理的な圧力を与え、犯罪(盗難)の抑止に繋がる。
【0103】
(8)本実施形態では、車両用ドアの開閉時、シート着座時、エンジン始動時、シートベルトの装着時など各種車両状態によって決定される所定のタイミングでカメラの画像が取得される(ステップ801〜804)。また、スピーカ16により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得される(ステップ805,807)。そして、これらカメラの画像から取得時間の古い順番で選択し、選択された画像に目、口が検出されたときに予め登録されている顔画像と本格的な照合を行い、選択された画像に目、口が検出されなかったときに次の画像に切り替える(ステップ206〜210,215)。また、一旦照合が一致されると以降の画像の取得を行わない(ステップ216,222)。これによれば、わざわざカメラに向かなくても逐次取得されるカメラの画像によって照合が可能となるため、ユーザーはその煩わしさから解放される。
【0104】
また、乗員を撮影するカメラの画像を動的に解析しなくても、相当数の乗員の画像(顔画像)を取得することが可能となり、装置を構成するコントローラに要求される処理能力を低減させることができる。
【0105】
(9)本実施形態において、キーによる車両への正規入場と判断され(ステップ106)、且つ、登録人(登録済みの顔画像)と照合が一致とされたとする(ステップ216)。このとき、登録された顔画像に対応する乗員(正規ユーザー)のドライビングポジションが再生される(ステップ223)ことで、ドライビングポジションの調整のための煩わしさから解放される。また、キーによる車両への正規入場と判断され、且つ、照合が不一致とされたとき、乗員のドライビングポジションが併せて新規登録される(ステップ516)ことで、次回の乗車においてドライビングポジションの調整のための煩わしさから解放される。
【0106】
(10)本実施形態では、所定時間内に顔画像(目、口)が検出されないときには(ステップ206〜211)、車両への覆面での不正侵入と判断され(ステップ212)、取得された画像が携帯電話33に配信される(ステップ213)ことで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0107】
(11)本実施形態では、生体認証として顔画像を採用したことで、指紋に比べて取得されることへの抵抗感も軽減される。
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
【0108】
・前記実施形態において、助手席カメラ12に代えて車室内全体(及び車室外近傍)を撮影可能なカメラを採用してもよい。また、運転席カメラ11も含めて撮影用のカメラは1つであってもよいし、3個以上であってもよい。
【0109】
・前記実施形態では、登録人との照合時において、スピーカ16により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得される(ステップ805,807)。これに対して、例えばスピーカ16から照合のためのシャッタースイッチ18の操作を促すメッセージを出力し、シャッタースイッチ18が操作されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得されるようにしてもよい。この場合、シャッタースイッチ18の操作をきっかけにカメラに向けばよいため、所要の顔向き画像が取得されやすくなる。
【0110】
・前記実施形態において、覆面判定された場合(ステップ212)においても、カメラの画像が所定のタイミングで複数回取得されるようにしてもよい。この場合であっても、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0111】
・前記実施形態において、各種メッセージの出力は、スピーカ16からの音声ガイドに代えて、若しくは、加えて、例えばナビゲーション装置17のディスプレイに重畳描画する文字案内であってもよい。
【0112】
・前記実施形態において、キーによる正規入場の判定は、通常の機械的なキーによる車両用ドアの解錠を検出して行ってもよい。
・前記実施形態において、表示手段としてナビゲーション装置17のディスプレイ以外のディスプレイを採用してもよい。
【0113】
・前記実施形態において、車両への不正侵入と判断(確定)されたとき(ステップ315)、車両動作を制限するようにしてもよい。具体的には、エンジンの始動禁止、エンジンへの燃料供給禁止、ブレーキ等の制動装置による走行制限、変速機をニュートラルや1速に固定することによる走行制限などがある。あるいは、周囲の注意をひくための動作としてヘッドライト、ウインカー、車内灯の点滅やホーン14による警報音の発生などがある。
【0114】
次に、以上の実施形態から把握することができる技術的思想を、その効果とともに以下に記載する。
(イ)請求項6に記載の車両監視装置において、前記照合手段は、車両状態によって決定される所定のタイミングで取得された前記カメラの画像及び前記ガイド手段により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングで取得された前記カメラの画像から取得時間の古い順番で選択し、該選択された画像に目、口が検出されたときに予め登録されている顔画像との本格的な照合を行い、該選択された画像に目、口が検出されなかったときに次の画像に切り替え、一旦照合が一致されると以降の前記画像取得手段による前記カメラの画像の取得を行わないことを特徴とする車両監視装置。同構成によれば、わざわざカメラに向かなくても逐次取得されるカメラの画像によって照合が可能となるため、その煩わしさから解放される。
【0115】
(ロ)請求項1〜8、上記(イ)のいずれかに記載の車両監視装置において、前記画像取得手段による前記カメラの画像の取得を操作するシャッタースイッチを備えたことを特徴とする車両監視装置。同構成によれば、シャッタースイッチの操作をきっかけにカメラに向けばよいため、所要の顔向き画像が取得されやすくなる。
【0116】
(ハ)請求項1〜8、上記(イ)(ロ)のいずれかに記載の車両監視装置において、前記正規入場判断手段により車両への正規入場と判断され、且つ、前記照合手段により照合が一致とされたとき、前記登録された顔画像に対応する乗員のドライビングポジションを再生し、前記正規入場判断手段により車両への正規入場と判断され、且つ、前記照合手段により照合が不一致とされたとき、前記取得された画像に対応する乗員のドライビングポジションを新規登録することを特徴とする車両監視装置。同構成によれば、車両への正規入場と判断され、且つ、照合が一致とされたとき、登録された顔画像に対応する乗員のドライビングポジションが再生されることで、ドライビングポジションの調整のための煩わしさから解放される。また、車両への正規入場と判断され、且つ、照合が不一致とされたとき、乗員のドライビングポジションが併せて新規登録されることで、次回の乗車においてドライビングポジションの調整のための煩わしさから解放される。
【0117】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1乃至8に記載の発明によれば、利便性を損なうことなくセキュリティの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すシステムブロック図。
【図2】同実施形態の制御態様を示す状態遷移図。
【図3】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図4】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図5】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図6】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図7】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図8】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図9】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図10】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図11】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図12】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図13】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図14】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【符号の説明】
10 車両監視装置
11 運転席カメラ
12 助手席カメラ
16 ガイド手段を構成するスピーカ
17 ナビゲーション装置(表示手段)
19 ECU(画像取得手段、照合手段、正規入場判断手段、登録手段、不正侵入判断手段、警報手段、表示制御手段)
33 通信端末としての携帯電話
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両監視装置としては、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。
【0003】
特許文献1の装置は、指紋の認証により車両用ドアの解錠を許可し、同時にカメラで撮影した乗員の画像を通信ネットワーク(携帯電話網)を介して配信するものである。
【0004】
また、特許文献2の装置は、指紋や声紋等により認証を行い、認証異常時には車両位置等を緊急連絡先に通報するものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−65212号公報
【特許文献2】
特開2001−14575号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1の装置では、車室外に指紋センサが配置されているため、粉塵等の影響で本人認証が困難になることがある。また、手荒れの人からは指紋の採取自体が困難になることがある。そして、これらの要因により正規ユーザーを正規ユーザーとして認識できない確率が一般的なキーよりも劣ることになる。
【0007】
また、特許文献2の装置では、認証異常時においても侵入者と思われる乗員を特定するためのデータが配信されるわけではないので、侵入者の検挙には繋がりにくいものである。
【0008】
本発明の目的は、利便性を損なうことなくセキュリティの信頼性を向上させることができる車両監視装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両の乗員を撮影するカメラの画像を取得する画像取得手段と、前記取得された画像と予め登録されている顔画像とを照合する照合手段と、車両への正規入場を判断する正規入場判断手段と、前記正規入場判断手段により車両への正規入場と判断され、且つ、前記照合手段により照合が不一致とされたとき、前記取得された画像を新規登録するとともに車両外部の通信端末に配信する登録手段とを備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両監視装置において、車両への不正侵入を判断する不正侵入判断手段と、前記不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、前記取得された画像を車両外部の通信端末に配信する警報手段とを備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両監視装置において、前記不正侵入判断手段は、前記取得された画像に基づき顔画像が所定時間内に抽出できないときに車両への不正侵入を判断することを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の車両監視装置において、前記不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、前記画像取得手段は前記カメラの画像を所定のタイミングで複数回取得することを要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の車両監視装置において、前記画像取得手段は、車両状態によって決定される所定のタイミングで前記カメラの画像を取得することを要旨とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の車両監視装置において、メッセージを出力するガイド手段を備え、前記画像取得手段は、前記ガイド手段により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングで前記カメラの画像を取得することを要旨とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の車両監視装置において、前記画像取得手段による前記カメラの画像の取得と、前記照合手段による前記取得された画像及び予め登録されている顔画像の照合とは、互いに異なるタイミングで行われることを要旨とする。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の車両監視装置において、前記カメラの画像を表示する表示手段と、車両用ドアの解錠及び車両用ドアの開放の少なくとも一方をトリガに前記表示手段に前記カメラの画像を表示させる表示制御手段とを備えたことを要旨とする。
【0017】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、正規入場判断手段により車両への正規入場と判断され、且つ、照合手段により照合が不一致とされたとき、上記取得された画像が新規登録されるとともに車両外部の通信端末に配信される。従って、未登録の乗員(正規ユーザー)であっても車両への正規入場である限り車両の運行に規制を受けることはなく、利便性が向上される。また、仮にキーを盗むなどして正規入場となっても、取得された画像(乗員の画像)が車両外部の通信端末に配信されることで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0018】
請求項2又は3に記載の発明によれば、不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、上記取得された画像(乗員の画像)が車両外部の通信端末に配信されることで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、カメラの画像が所定のタイミングで複数回取得されることで、不正侵入者の顔画像の入手の可能性が高まり、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、例えば車両用ドアの開閉時や着座時等の車両状態によって決定される所定のタイミングでカメラの画像が逐次取得されることで、照合のための画像取得において逐一カメラに向く煩わしさから解放される。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、ガイド手段により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得されることで、乗員は被写体として心の準備ができる。このため、不意の場合に比べて所要の顔向き画像が取得されやすくなり、照合のための負荷が軽減される。
【0022】
請求項7に記載の発明によれば、画像取得手段によるカメラの画像の取得と、照合手段による前記取得された画像及び予め登録されている顔画像の照合とは、互いに異なるタイミングで行われる。このため、装置を構成する演算部が照合にかかりきりになることが回避され、演算部に要求される性能が低減される。
【0023】
請求項8に記載の発明によれば、車両用ドアの解錠及び車両用ドアの開放の少なくとも一方をトリガに表示手段に前記カメラの画像が表示される。このため、不正侵入者に対して心理的な圧力を与え、犯罪(盗難)の抑止に繋がる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図14に従って説明する。
図1は、本実施形態の車両監視装置10を示すシステムブロック図である。同図に示されるように、この車両監視装置10は、運転席カメラ11と、助手席カメラ12と、トランクランプスイッチ13と、ホーン14と、インジケータ15と、スピーカ16と、ナビゲーション装置17と、シャッタースイッチ18と、ECU(Electronic Control Unit )19とを備えている。ECU19はデジタルコンピュータからなり、CPU(中央演算処理装置)21、各種プログラム及びマップ等を記憶したROM(リードオンリメモリ)22、各種データ等の読み書き可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)23を備えている。また、ECU19は、バッテリ20と接続された電源回路24、画像処理回路25、入力回路26、入出力回路27、リレー28、駆動回路29、音声出力回路30、LAN回路31を備えている。
【0025】
運転席カメラ11は、運転席を撮影するためのもので、車室内において運転席を撮影可能な位置に搭載されている。この運転席カメラ11は画像処理回路25に接続されており、映像をNTSC(National Television System Committee)信号1として画像処理回路25に出力する。助手席カメラ12は、助手席を撮影するためのもので、車室内において助手席を撮影可能な位置に搭載されている。この助手席カメラ12は画像処理回路25に接続されており、映像をNTSC信号2として画像処理回路25に出力する。画像処理回路25はナビゲーション装置17に接続されており、NTSC信号1及びNTSC信号2のいずれかを選択してデコードするとともに所要の文字情報を重畳し、RGB信号としてナビゲーション装置17に出力する。
【0026】
トランクランプスイッチ13は、トランクの開状態においてオンされるスイッチであって、通常はトランクの開放に連動したトランクランプの点灯に供せられる。このトランクランプスイッチ13は入力回路26に接続されており、その検出信号(オン又はオフ)が入力回路26に入力されることで、CPU21ではトランクの開状態が検出されるようになっている。
【0027】
シャッタースイッチ18は、乗員によるカメラの画像の取得(画像キャプチャ)を操作を行うためのスイッチで、これが操作されることで所要のタイミングで画像が取得される。このシャッタースイッチ18は入力回路26に接続されており、その検出信号(オン又はオフ)が入力回路26に入力されることで、CPU21では乗員によるカメラの画像の取得操作が検出されるようになっている。
【0028】
入出力回路27は、ボディ系の各種制御装置等と接続されており、これら装置等との間で各種信号の授受を行う。例えば、入出力回路27にはロック/アンロック要求信号が入力されている。これらロック/アンロック要求信号は、車両が搭載するキーレスエントリーシステム(スマートエントリーシステム)において、車両用ドアを施錠/解錠させる際にユーザーが携帯する電子キー内蔵のトランスミッタから出力される信号である。従って、ロック/アンロック要求信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では正規ユーザーによる車両用ドアの施錠/解錠が検出されるようになっている。
【0029】
また、入出力回路27にはカーテシランプスイッチ信号が入力されている。このカーテシランプスイッチ信号は、車両用ドアの開状態においてオンされるカーテシランプスイッチの検出信号である。従って、カーテシランプスイッチ信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では車両用ドアの開閉状態が検出されるようになっている。
【0030】
さらに、入出力回路27にはキーアンロックウォーニングスイッチ信号が入力されている。このキーアンロックウォーニングスイッチ信号は、イグニッションシリンダにキーを挿入することでオンされるキーアンロックウォーニングスイッチの検出信号である。従って、キーアンロックウォーニングスイッチ信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21ではイグニッションシリンダにキーがあることが検出されるようになっている。
【0031】
さらにまた、入出力回路27にはイグニッションスイッチポジション信号(以下、「IGSWポジション信号」という。)が入力されている。このIGSWポジション信号は、イグニッションシリンダに挿入したキーの操作(回動)によってオンされるイグニッションスイッチの検出信号である。従って、IGSWポジション信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21ではイグニッションシリンダに挿入したキーの操作が検出されるようになっている。いうまでもなく、このキー操作は実質的に車載エンジンの運転状態を示唆するものである。
【0032】
また、入出力回路27には運転席着座スイッチ信号が入力されている。この運転席着座スイッチ信号は、運転席に乗員が着座することでオンされる運転席着座スイッチの検出信号である。従って、運転席着座スイッチ信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では運転席に乗員がいることが検出されるようになっている。
【0033】
さらに、入出力回路27には運転席シートベルトスイッチ信号が入力されている。この運転席シートベルトスイッチ信号は、運転席のシートベルトが装着されることでオンされる運転席シートベルトスイッチの検出信号である。従って、運転席シートベルトスイッチ信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では運転席のシートベルトが装着されていることが検出されるようになっている。
【0034】
また、入出力回路27にはドアロックポジション信号が入力されている。このドアロックポジション信号は、全ての車両用ドアの施錠状態を個別に確認するための信号である。従って、ドアロックポジション信号が入出力回路27に入力されることで、CPU21では各車両用ドアの施錠状態が検出されるようになっている。
【0035】
一方、入出力回路27からは、ドライビングポジション調整信号及びドライビングポジション再生信号がシート位置制御装置(図示略。)に出力されている。ドライビングポジション調整信号は、運転席の乗員が初めての搭乗であることが検出されたときに、映像(例えば、目の高さ)からその体格を推定してシート位置制御装置においておおよそのドライビングポジション(シート位置等)を調整させるための信号である。また、ドライビングポジション再生信号は、運転席の乗員(正規ユーザー)が登録済みであることが検出されたときに、シート位置制御装置において当該乗員の登録済みのドライビングポジションを再生させるための信号である。
【0036】
ホーン14はリレー28に接続されており、CPU21によりリレー28が駆動されることで警報音を発するようになっている。なお、ホーン14から発せられる警報音の音量は、CPU21により設定される後述のウォーニング設定(強弱)やカスタマイズによって切り替え・調整されるようになっている。
【0037】
インジケータ15は駆動回路29に接続されており、CPU21により駆動回路29が駆動されることで点灯するようになっている。
スピーカ16は音声出力回路30に接続されており、CPU21により音声出力回路30が駆動制御されることで所要の合成音声を音声ガイドとして発声するようになっている。
【0038】
ナビゲーション装置17は、前記画像処理回路25及びLAN回路31に接続されている。ナビゲーション装置17は、車両監視装置10(ECU19)との間でシステム通信を行っており、LAN回路31に選択信号を出力することで画像処理回路25から入力するRGB信号に基づきそのディスプレイに映像を表示する。また、このナビゲーション装置17はデータ通信可能な携帯電話機能を備えており、取得した映像(画像)を携帯電話網を介して予め登録されている携帯電話(通常は、車両所有者の携帯電話)33に配信する。
【0039】
次に、本実施形態の車両監視態様について説明する。
図2は、車両監視においてCPU21により実行される各種制御モードの状態遷移図である。同図に示されるように、これら制御モードとしては監視モード100、照合モード200、警報モード300、特別管理モード400、登録モード500、非監視モード600がある。CPU21は、車両状態に応じてこれら制御モードのいずれかを処理して車両監視を継続する。以下、これら制御モード及び制御モード間の遷移について説明する。
【0040】
図3は、監視モード100における処理態様を示すフローチャートである。この監視モード100は、基本的に車両が駐車中であり、且つ、車両用ドアが施錠中であるときの制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ101においてCPU21は、前記インジケータ15を点滅させ、当該モードにあることの報知を行う。そして、CPU21はステップ102において運転席カメラ11及び助手席カメラ12の電源をオフにする。
【0041】
次にCPU21は、ステップ103においてトランスミッタによるアンロック要求があるか否かを判断する。このアンロック要求の存在は、実質的に正規の車両用ドアの解錠であることを示唆するものである。そして、トランスミッタによるアンロック要求がないと判断されると、CPU21は車両用ドアの解錠がないと判定してステップ104に移行する。ここでCPU21は、イグニッションシリンダにキーがあるか否かを判断し、あればステップ105に移行してイグニッションスイッチがオンか否かを判断する。
【0042】
ステップ103においてアンロック要求があると判断され、若しくはステップ105においてイグニッションスイッチがオンと判断されると、CPU21は車両用ドアが解錠され、若しくは正規のキー操作によってエンジン運転中であると判定しステップ106に移行する。そしてCPU21は、正規入場判定を行って対応フラグを設定し、照合モード200に移行(遷移)する。
【0043】
一方、ステップ104においてイグニッションシリンダにキーがないと判断され、若しくはステップ105においてイグニッションスイッチがオフと判断されると、CPU21は少なくとも正規のキー操作がないと判定しステップ107に移行する。そしてCPU21は、トランスミッタによるアンロック要求があるか否かを判断する。トランスミッタによるアンロック要求がないと判断されると、CPU21はステップ108に移行してカーテシランプスイッチ信号がオンか否かを判断する。そして、カーテシランプスイッチ信号がオンと判断されると、CPU21は車両用ドアの正規の解錠がないにも関わらず開状態にあると判定してステップ109に移行する。そしてCPU21は、ドア不正侵入判定を行って対応フラグを設定し、警報モード300に移行(遷移)する。
【0044】
また、ステップ107においてアンロック要求があると判断され、若しくはステップ108においてカーテシランプスイッチ信号がオフと判断されると、CPU21はステップ110に移行する。そしてCPU21は、トランスミッタによるアンロック要求があるか否かを判断する。トランスミッタによるアンロック要求がないと判断されると、CPU21はステップ111に移行してトランクランプスイッチ13がオンか否かを判断する。そして、トランクランプスイッチ13がオンと判断されると、CPU21は車両用ドアの正規の解錠がないにも関わらずトランクが開状態にあると判定してステップ112に移行する。そしてCPU21は、トランク不正解錠判定を行って対応フラグを設定し、警報モード300に移行(遷移)する。
【0045】
また、ステップ110においてアンロック要求があると判断されると、CPU21はステップ113に移行してその他の処理を行った後、ステップ103に戻って以降の処理を繰り返す。なお、その他の処理としては、例えばボディ系の各種制御装置等との間の信号の授受等がある。以下、同様である。
【0046】
次に、照合モード200における処理態様について図4及び図5のフローチャートに基づき説明する。この照合モード200は、基本的に車両への正規入場が判定されたときの制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ201においてCPU21は、インジケータ15を消灯してウォーニングを中止し、ステップ202に移行する。そして、運転席カメラ11及び助手席カメラ12の電源をオンし、ステップ700のサブルーチンに移行してカメラ故障判定を行う。
【0047】
すなわちCPU21は、図12のステップ701に移行してカメラ電源がオン中か否かを判断し、カメラ電源がオン中でなければそのまま図4のルーチンに戻る。また、カメラ電源がオン中であれば、CPU21はステップ702に移行して運転席カメラ11からの画像入力(NTSC信号1)なしか否かを判断する。そして、運転席カメラ11からの画像入力があれば、CPU21はステップ703に移行して更に助手席カメラ12からの画像入力(NTSC信号2)なしか否かを判断する。ここで、助手席カメラ12からの画像入力があれば、CPU21はカメラ正常判定を行って対応フラグを設定し、図4のルーチンに戻る。
【0048】
一方、ステップ702において運転席カメラ11からの画像入力がなければ、CPU21はステップ705に移行して助手席カメラ12からの画像入力(NTSC信号2)なしか否かを判断する。そして、助手席カメラ12からの画像入力があれば、ステップ706に移行してCPU21は助手席カメラ12による認証に切り替えて対応フラグを設定する。次に、ステップ707に移行してCPU21は、カメラが一重故障である旨のメッセージをスピーカ16から発する。また、CPU21はステップ708に移行してウォーニング弱を設定し、更にステップ709に移行してカメラ故障である旨の情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、図4のルーチンに戻る。
【0049】
さらに、ステップ705において助手席カメラ12からの画像入力がなければ、CPU21はステップ710に移行してカメラが二重故障である旨のメッセージをスピーカ16から発する。また、CPU21はステップ711に移行してウォーニング強を設定し、更にステップ712に移行してカメラ故障である旨の情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、図4のルーチンに戻る。
【0050】
上記から明らかなように、このカメラ故障判定において運転席カメラ11が正常である場合には、認証にあたってCPU21は運転席カメラ11の画像を優先して採用する。そして、運転席カメラ11が故障判定されると、これに代えて助手席カメラ12の画像を採用する。なお、車両への不正侵入時などでは顔(目、口)の検出状態に応じて適宜カメラを切り替えて画像を取得してもよい。
【0051】
以上のカメラ故障判定のサブルーチンを実行したCPU21は、図4のステップ203に移行してナビゲーション装置17に対しディスプレイオン要求を行い、ディスプレイにカメラ映像を表示させる。そして、ステップ204において特別管理モード要求があるか否かを判断する。この特別管理モード要求は、ディーラーツールによって設定されるもので、例えば新車登録時等において画像の配信先(携帯電話33)の登録等を行うためのものである。
【0052】
ここで、特別管理モード要求があれば、CPU21は、特別管理モード400に移行(遷移)する。一方、特別管理モード要求がなければ、CPU21はステップ205に移行して所定ディレイを行った後、照合開始を行う旨のメッセージをスピーカ16から発し、ステップ800のサブルーチンに移行して画像キャプチャ処理を行う。
【0053】
すなわちCPU21は、図13のステップ801に移行してカーテシランプスイッチ信号がオン後、所定ディレイが終了したか否かをする。ここで、カーテシランプスイッチ信号がオン後、所定ディレイが終了していなければ、CPU21は車両用ドアが開状態になってから十分な時間が経過していないと判定してステップ802に移行する。そして、CPU21は運転席着座スイッチ信号がオフからオンに切り替わったか否かを判断する。
【0054】
運転席着座スイッチ信号がオフからオンに切り替わっていなければ、CPU21は乗員の新たな乗車ではないと判定してステップ803に移行する。そして、CPU21はイグニッションスイッチがオフからオンに切り替わったか否かを判断する。
【0055】
イグニッションスイッチがオフからオンに切り替わっていなければ、CPU21はエンジン始動状態ではないと判定してステップ804に移行する。そして、CPU21は運転席シートベルトスイッチ信号がオン後、所定ディレイが終了したか否かをする。ここで、運転席シートベルトスイッチ信号がオン後、所定ディレイが終了していなければ、CPU21は運転席のシートベルトが装着されてから十分な時間が経過していないと判定してステップ805に移行する。そして、CPU21は前記照合開始メッセージ(ステップ205参照。)の出力後、所定ディレイが終了したか否かをする。
【0056】
ここで、照合開始メッセージ出力後、所定ディレイが終了していなければ、CPU21は当該メッセージが出力されてから十分な時間が経過していないと判定してステップ806に移行する。そして、CPU21は後述の警報モード300(ステップ315)において不正侵入者と確定後、計10回を上限として5秒ごとのタイミングに一致するか否かを判断し、一致しなければそのまま図4のルーチンに戻る。
【0057】
一方、ステップ805において照合開始メッセージの出力後、所定ディレイが終了したと判断されると、CPU21は乗員への周知が完了したものと判定してステップ807に移行する。そして、カメラに向くように要求する旨のメッセージをスピーカ16から発し、ステップ808に移行する。また、ステップ801〜804,806において条件を満たしていれば、CPU21はステップ808に移行する。
【0058】
ステップ808においてCPU21は、選択中のカメラ映像から静止画像をキャプチャし、更にステップ809において当該画像をRAM23に格納する。そして、CPU21は、ステップ810において所定時間に亘ってキャプチャした静止画像をナビゲーション装置17のディスプレイに表示するとともに、その旨のメッセージをスピーカ16から発し、図4のルーチンに戻る。
【0059】
以上により、画像キャプチャ処理では、複数の条件のいずれかを満たす複数の段階でその都度静止画像がキャプチャ等されるようになっている。なお、複数のタイミングでキャプチャされる画像は、時系列的にRAM23に格納されるようになっている。ここでは、照合開始メッセージの出力に基づき画像がキャプチャされることになる(ステップ805,807)。
【0060】
画像キャプチャ処理のサブルーチンを実行したCPU21は、図4のステップ206に移行して格納済みの画像のうち最も早く取得された画像を呼び出し、ステップ207に移行する。そして、CPU21は周知の手法に従って当該画像から顔画像を示す目、口を切り出し、ステップ208に移行する。
【0061】
ステップ208においてCPU21は、目、口の切り出しに基づき呼び出した画像に目、口が見えるか否かを判断する。目、口が見えないと、CPU21はステップ209に移行して次の格納画像(1つ新しい画像)への切り替えを設定し、ステップ210に移行する。
【0062】
ステップ210において、CPU21は格納画像なしか否かを判断し、あればステップ206に戻って同様の処理を繰り返し、なければ図5のステップ211に移行する。そして、CPU21はタイムオーバーか否かを判断する。
【0063】
ステップ211においてタイムオーバーであれば、CPU21はステップ212に移行して覆面判定を行って対応フラグを設定し、その旨のメッセージをスピーカ16から発する。
【0064】
さらに、CPU21はステップ213に移行して覆面侵入者がある旨の情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、警報モード300に移行(遷移)する。
【0065】
また、ステップ211においてタイムオーバーでなければ、CPU21はステップ214に移行してその他の処理を実行し、図4のステップ800のサブルーチンに戻って同様の処理を繰り返す。
【0066】
一方、ステップ208において目、口が見えると判断されると、CPU21は図5のステップ215に移行して周知の手法に従って当該画像(顔画像)と登録済みの顔画像との本格的な照合を行う。そしてCPU21は、ステップ216において登録人(正規ユーザー)の顔画像と一致するか否かを判断し、一致しなければステップ217に移行して次の格納画像(1つ新しい画像)への切り替えを設定し、ステップ218に移行する。
【0067】
ステップ218において、CPU21は格納画像なしか否かを判断し、あれば図4のステップ206に戻って同様の処理を繰り返し、なければステップ219に移行する。そして、CPU21はタイムオーバーか否かを判断する。
【0068】
ステップ219においてタイムオーバーであれば、CPU21はステップ220に移行して未登録判定を行って対応フラグを設定し、その旨のメッセージをスピーカ16から発する。
【0069】
さらに、CPU21はステップ221に移行して未登録者がいる旨の情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、登録モード500に移行(遷移)する。
【0070】
また、ステップ219においてタイムオーバーでなければ、CPU21はステップ222に移行してその他の処理を実行し、図4のステップ800のサブルーチンに戻って同様の処理を繰り返す。
【0071】
一方、ステップ216において登録人の顔画像と一致すると判断されると、CPU21はステップ222に移行して正規ユーザー確定を行って対応フラグを設定し、その旨のメッセージをスピーカ16から発する。
【0072】
さらに、CPU21はステップ223に移行して前記ドライビングポジション再生信号をシート位置制御装置へと出力し、非監視モード600に移行(遷移)する。シート位置制御装置では、このドライビングポジション再生信号に基づき当該ユーザーの登録済みのドライビングポジションが再生される。
【0073】
次に、警報モード300における処理態様について図6及び図7のフローチャートに基づき説明する。この警報モード300は、基本的に車両への不審な入場が判定されたときの制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ301においてCPU21は、インジケータ15を点灯し、ステップ302に移行する。そして、ナビゲーション装置17に対しディスプレイオン要求を行い、ディスプレイを表示状態にする。次に、ステップ303において運転席カメラ11及び助手席カメラ12の電源をオンし、ステップ700のサブルーチンに移行してカメラ故障判定を行う。
【0074】
そして、CPU21はステップ304に移行して撮影中の現画像をディスプレイに垂れ流し表示させるとともに、警告メッセージをスピーカ16から発する。次に、CPU21はステップ305に移行して前記覆面判定(ステップ212参照。)が実施されているか否かを判断する。
【0075】
ここで、覆面判定が実施されていなければ、CPU21はステップ800のサブルーチンに移行して画像キャプチャ処理(図13参照。)を行う。そして、ステップ306においてCPU21は、警報モードに入ってから所定時間T1経過したか否かを判断し、経過していなければ図7のステップ307に移行する。
【0076】
ステップ307においてCPU21は、トランスミッタによるアンロック要求があるか否かを判断する。そして、トランスミッタによるアンロック要求がないと判断されると、CPU21はステップ308に移行する。ここでCPU21は、イグニッションシリンダにキーがあるか否かを判断し、あればステップ309に移行してイグニッションスイッチがオンか否かを判断する。
【0077】
ステップ307においてアンロック要求があると判断され、若しくはステップ309においてイグニッションスイッチがオンと判断されると、CPU21は正規の車両用ドアの解錠があり、若しくは正規のキー操作によってエンジン運転中であると判定しステップ310に移行する。そしてCPU21は、正規入場判定を行って対応フラグを設定し、照合モード200に移行(遷移)する。
【0078】
一方、ステップ308においてイグニッションシリンダにキーがないと判断され、若しくはステップ309においてイグニッションスイッチがオフと判断されると、CPU21は少なくとも正規のキー操作がないと判定しステップ312に移行する。そしてCPU21は、ウォーニング弱に設定し、ステップ313に移行して不正侵入の疑い有りの情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信する。そして、CPU21はステップ314に移行してその他の処理を行い、図6のステップ800のサブルーチンに戻って同様の処理を繰り返す。
【0079】
また、ステップ306において警報モードに入ってから所定時間T1経過したと判断されると、CPU21はステップ315に移行する。そして、不正侵入者確定を行って対応フラグを設定するとともにメッセージをスピーカ16から発し、ステップ316に移行する。ここで、CPU21は、不正侵入有りの情報をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信する。
【0080】
次に、CPU21はステップ317に移行する。また、ステップ305において覆面判定が実施されていると判断された場合も、CPU21はステップ317に移行する。そして、CPU21は、ウォーニング強に設定し、ステップ800のサブルーチンに移行して画像キャプチャ処理(図13参照。)を行う。なお、不正侵入者確定を経てこのルーチンに移行した場合には、5秒ごとのタイミングで計10回の画像キャプチャが行われるのは既述のとおりである(ステップ806参照。)。そして、CPU21はステップ900のサブルーチンに移行して侵入者の画像選別処理、配信を行う。
【0081】
すなわちCPU21は、図14のステップ901に移行して格納済みの画像のうち最も早く取得された画像を呼び出し、ステップ902に移行する。そして、CPU21は当該画像から目、口を切り出すことで顔が写っているか否かを判断し、写っていなければステップ903に移行する。ここで、画像の肌色認識に基づき人が写っているか否かを判断し、人が写っていなければステップ904に移行する。
【0082】
一方、ステップ902において顔が写っていると判断され、若しくはステップ903において人が写っていると判断されると、CPU21はステップ905に移行する。そして、CPU21はナビゲーション装置17のディスプレイに呼び出した画像を表示させるとともに、メッセージをスピーカ16から発する。次いで、ステップ906に移行して当該画像をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信し、ステップ904に移行する。
【0083】
ステップ904においてCPU21は、次の格納画像(1つ新しい画像)への切り替えを設定し、ステップ907に移行する。そして、CPU21は格納画像なしか否かを判断し、あればステップ901に戻って同様の処理を繰り返し、なければ図6のルーチンに戻る。ここで、ステップ318に移行してその他の処理を行い、ステップ800のサブルーチンに戻って同様の処理を繰り返す。従って、警報モード300においてステップ317に入ると、画像キャプチャと配信が続けられることになる。この配信にあたっては、顔若しくは人が写っている画像のみが採用されている。
【0084】
次に、特別管理モード400における処理態様について図8のフローチャートに基づき説明する。この特別管理モード400は、基本的に新車登録時や車両所有者の移転時のディーラー用の制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ401においてCPU21は、各種画像配信の処理において画像等を配信する携帯電話を登録する。そして、CPU21は、ステップ402において現段階で登録されている全ての画像を抹消するとともに、登録されている人に対応してドライビングポジション再生信号を生成するための全てのデータを抹消する。この処理は、車両所有者の移転時において前所有者の情報を抹消するためのものである。次に、CPU21は、ステップ403に移行してウォーニング仕様のカスタマイズを行う。この処理は、ウォーニング設定(強弱)に対応してホーン14から発せられる警報音の音量を、新たな所有者の要望に応じて調整するためのものである。そして、CPU21は非監視モード600に移行(遷移)する。
【0085】
次に、登録モード500における処理態様について図9及び図10のフローチャートに基づき説明する。この登録モード500は、基本的に未登録の乗員を登録するための制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ501においてCPU21は、登録開始メッセージをスピーカ16から発する。そして、CPU21はステップ502において現画像をキャプチャする。
【0086】
続いてCPU21は、ステップ503で当該画像から目、口を切り出し、ステップ504に移行する。そして、目、口の切り出しに基づき現画像に目、口が見えるか否かを判断する。ここで、目、口が見えると判断されると、CPU21はステップ505に移行して当該画像を登録する旨のメッセージをスピーカ16から発し、更にステップ506に移行してユーザー了解があるか否かを判断する。このユーザー了解は、ユーザーの意思確認用の図示しない操作スイッチによって確認されるものである。ここで、ユーザー了解があると判断されると、CPU21はステップ507に移行する。
【0087】
一方、ステップ504において目、口が見えないと判断されると、CPU21はステップ508に移行してタイムオーバーか否かを判断する。そして、タイムオーバーであれば、CPU21はステップ509に移行して照合時の顔画像(照合不一致とされた画像)を読み出し、ステップ507に移行する。
【0088】
また、ステップ506においてユーザー了解がないと判断されると、CPU21はステップ510に移行してタイムオーバーか否かを判断する。そして、タイムオーバーであれば、CPU21はステップ507に移行する。あるいは、ステップ508又は510でタイムオーバーでないと判断されると、CPU21はステップ502に戻って同様の処理を繰り返す。
【0089】
CPU21は、ステップ507において現画像若しくは照合時の顔画像を登録し、ステップ511において登録画像をナビゲーション装置17を介して携帯電話33に配信する。続いてCPU21は、ステップ512に移行して登録と配信完了のメッセージをスピーカ16から発する。
【0090】
次に、ステップ513においてCPU21は、ドライビングポジションの自動調整を行う。具体的には、CPU21は登録された画像(例えば、目の高さ)から乗員の体格を推定して対応するドライビングポジション調整信号をシート位置制御装置へと出力する。シート位置制御装置では、このドライビングポジション調整信号に基づき当該乗員の体格に応じたおおよそのドライビングポジションが調整される。
【0091】
そして、CPU21は図10のステップ514において、現ドライビングポジション(シート位置)を記憶する旨のメッセージをスピーカ16から発する。そしてCPU21は、ステップ515に移行してユーザー了解があるか否かを判断する。ここで、ユーザー了解があると判断されると、CPU21はステップ516に移行する。また、ステップ515でユーザー了解がないと判断されると、CPU21はステップ517に移行して、タイムオーバーか否かを判断する。そして、タイムオーバーであれば、CPU21はステップ516に移行する。あるいは、ステップ517でタイムオーバーでないと判断されると、CPU21はステップ514に戻って同様の処理を繰り返す。この現ドライビングポジションを記憶するまでの猶予時間は、自動調整されたおおよそのドライビングポジションに対しユーザーが手動で細部調整するためのものである。
【0092】
ステップ516においてCPU21は、現ドライビングポジションを記憶し、非監視モード600に移行(遷移)する。
次に、非監視モード600における処理態様について図11のフローチャートに基づき説明する。この非監視モード600は、基本的に車両運転中又は車室内若しくは近くに人がいるときの制御モードである。処理がこのルーチンに移行すると、ステップ601においてCPU21は、インジケータ15を消灯してウォーニングを中止し、ステップ602に移行する。
【0093】
ステップ602においてCPU21は、カーテシスイッチ信号がオフか否かを判断し、オフであれば車両用ドアが閉状態と判定してステップ603に移行する。そして、ステップ603においてCPU21は、トランクランプスイッチ13がオフか否かを判断し、オフであればトランクが閉状態と判定してステップ604に移行する。
【0094】
ステップ604においてCPU21は、全ての車両用ドアが施錠されているかか否かを判断し、施錠されていればステップ605に移行する。そして、ステップ605においてCPU21は、イグニッションシリンダにキーがないか否かを判断し、なければステップ606に移行して退室判定を行って対応フラグを設定し、監視モード100に移行(遷移)する。
【0095】
一方、ステップ602〜606でいずれかの条件を満たさなければ、CPU21はステップ607に移行してその他の処理を行い、ステップ602に戻って同様の処理を繰り返す。
【0096】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、トランスミッタによるアンロック要求の存在(ステップ103)若しくはキーの存在(ステップ104,105)などキーによる車両への正規入場と判断され(ステップ106)、且つ、登録人(登録済みの顔画像)との照合が不一致とされた(ステップ216)とする。このとき、取得(キャプチャ)された画像が新規登録される(ステップ507)とともに携帯電話33に配信される(ステップ511)。従って、未登録の乗員(正規ユーザー)であっても車両への正規入場である限り車両の運行に規制を受けることはなく、利便性を向上できる。また、仮にキーを盗むなどして正規入場となっても、取得された画像(乗員の画像)が携帯電話33に配信されることで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0097】
(2)本実施形態において、トランスミッタによるアンロック要求の不在(ステップ103)やキーの不在(ステップ104,105)などキー以外による車両への不正侵入と判断(確定)されたとする(ステップ315)。このとき、取得された画像(乗員の画像)が携帯電話33に配信される(ステップ900)ことで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0098】
(3)本実施形態では、車両への不正侵入と判断(確定)されたとき(ステップ315)、カメラの画像が所定のタイミングで複数回取得される(ステップ806)ことで、不正侵入者の顔画像の入手の可能性が高まり、犯人検挙に繋がりやすくなる。すなわち、通常のユーザーと異なる動作や車両操作を行い、あるいは音声ガイドに反してカメラに向かない不正侵入者に対して別途、画像を取得するようにしたことで犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0099】
(4)本実施形態では、車両用ドアの開閉時、シート着座時、エンジン始動時、シートベルトの装着時など各種車両状態によって決定される所定のタイミングでカメラの画像が逐次取得される(ステップ801〜804)ことで、照合のための画像取得において逐一カメラに向く煩わしさから解放される。
【0100】
(5)本実施形態では、スピーカ16により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得される(ステップ805,807)ことで、乗員は被写体として心の準備ができる。このため、不意の場合に比べて所要の顔向き画像が取得されやすくなり、照合のための負荷を軽減できる。
【0101】
(6)本実施形態では、カメラの画像の取得(画像キャプチャ)と、取得された画像及び予め登録されている顔画像の照合とは、互いに異なるタイミングで行われる。このため、CPU21が照合にかかりきりになることが回避され、CPU21に要求される性能を低減できる。
【0102】
(7)本実施形態では、トランスミッタによるアンロック要求の存在(ステップ103)やキーの存在(ステップ104,105)、車両用ドアやトランクの開放をトリガにナビゲーション装置17のディスプレイにカメラの画像が表示される(ステップ203,302)。このため、不正侵入者に対して心理的な圧力を与え、犯罪(盗難)の抑止に繋がる。
【0103】
(8)本実施形態では、車両用ドアの開閉時、シート着座時、エンジン始動時、シートベルトの装着時など各種車両状態によって決定される所定のタイミングでカメラの画像が取得される(ステップ801〜804)。また、スピーカ16により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得される(ステップ805,807)。そして、これらカメラの画像から取得時間の古い順番で選択し、選択された画像に目、口が検出されたときに予め登録されている顔画像と本格的な照合を行い、選択された画像に目、口が検出されなかったときに次の画像に切り替える(ステップ206〜210,215)。また、一旦照合が一致されると以降の画像の取得を行わない(ステップ216,222)。これによれば、わざわざカメラに向かなくても逐次取得されるカメラの画像によって照合が可能となるため、ユーザーはその煩わしさから解放される。
【0104】
また、乗員を撮影するカメラの画像を動的に解析しなくても、相当数の乗員の画像(顔画像)を取得することが可能となり、装置を構成するコントローラに要求される処理能力を低減させることができる。
【0105】
(9)本実施形態において、キーによる車両への正規入場と判断され(ステップ106)、且つ、登録人(登録済みの顔画像)と照合が一致とされたとする(ステップ216)。このとき、登録された顔画像に対応する乗員(正規ユーザー)のドライビングポジションが再生される(ステップ223)ことで、ドライビングポジションの調整のための煩わしさから解放される。また、キーによる車両への正規入場と判断され、且つ、照合が不一致とされたとき、乗員のドライビングポジションが併せて新規登録される(ステップ516)ことで、次回の乗車においてドライビングポジションの調整のための煩わしさから解放される。
【0106】
(10)本実施形態では、所定時間内に顔画像(目、口)が検出されないときには(ステップ206〜211)、車両への覆面での不正侵入と判断され(ステップ212)、取得された画像が携帯電話33に配信される(ステップ213)ことで、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0107】
(11)本実施形態では、生体認証として顔画像を採用したことで、指紋に比べて取得されることへの抵抗感も軽減される。
なお、本発明の実施の形態は上記実施形態に限定されるものではなく、次のように変更してもよい。
【0108】
・前記実施形態において、助手席カメラ12に代えて車室内全体(及び車室外近傍)を撮影可能なカメラを採用してもよい。また、運転席カメラ11も含めて撮影用のカメラは1つであってもよいし、3個以上であってもよい。
【0109】
・前記実施形態では、登録人との照合時において、スピーカ16により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得される(ステップ805,807)。これに対して、例えばスピーカ16から照合のためのシャッタースイッチ18の操作を促すメッセージを出力し、シャッタースイッチ18が操作されてから所定のタイミングでカメラの画像が取得されるようにしてもよい。この場合、シャッタースイッチ18の操作をきっかけにカメラに向けばよいため、所要の顔向き画像が取得されやすくなる。
【0110】
・前記実施形態において、覆面判定された場合(ステップ212)においても、カメラの画像が所定のタイミングで複数回取得されるようにしてもよい。この場合であっても、犯人検挙に繋がりやすくなる。
【0111】
・前記実施形態において、各種メッセージの出力は、スピーカ16からの音声ガイドに代えて、若しくは、加えて、例えばナビゲーション装置17のディスプレイに重畳描画する文字案内であってもよい。
【0112】
・前記実施形態において、キーによる正規入場の判定は、通常の機械的なキーによる車両用ドアの解錠を検出して行ってもよい。
・前記実施形態において、表示手段としてナビゲーション装置17のディスプレイ以外のディスプレイを採用してもよい。
【0113】
・前記実施形態において、車両への不正侵入と判断(確定)されたとき(ステップ315)、車両動作を制限するようにしてもよい。具体的には、エンジンの始動禁止、エンジンへの燃料供給禁止、ブレーキ等の制動装置による走行制限、変速機をニュートラルや1速に固定することによる走行制限などがある。あるいは、周囲の注意をひくための動作としてヘッドライト、ウインカー、車内灯の点滅やホーン14による警報音の発生などがある。
【0114】
次に、以上の実施形態から把握することができる技術的思想を、その効果とともに以下に記載する。
(イ)請求項6に記載の車両監視装置において、前記照合手段は、車両状態によって決定される所定のタイミングで取得された前記カメラの画像及び前記ガイド手段により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングで取得された前記カメラの画像から取得時間の古い順番で選択し、該選択された画像に目、口が検出されたときに予め登録されている顔画像との本格的な照合を行い、該選択された画像に目、口が検出されなかったときに次の画像に切り替え、一旦照合が一致されると以降の前記画像取得手段による前記カメラの画像の取得を行わないことを特徴とする車両監視装置。同構成によれば、わざわざカメラに向かなくても逐次取得されるカメラの画像によって照合が可能となるため、その煩わしさから解放される。
【0115】
(ロ)請求項1〜8、上記(イ)のいずれかに記載の車両監視装置において、前記画像取得手段による前記カメラの画像の取得を操作するシャッタースイッチを備えたことを特徴とする車両監視装置。同構成によれば、シャッタースイッチの操作をきっかけにカメラに向けばよいため、所要の顔向き画像が取得されやすくなる。
【0116】
(ハ)請求項1〜8、上記(イ)(ロ)のいずれかに記載の車両監視装置において、前記正規入場判断手段により車両への正規入場と判断され、且つ、前記照合手段により照合が一致とされたとき、前記登録された顔画像に対応する乗員のドライビングポジションを再生し、前記正規入場判断手段により車両への正規入場と判断され、且つ、前記照合手段により照合が不一致とされたとき、前記取得された画像に対応する乗員のドライビングポジションを新規登録することを特徴とする車両監視装置。同構成によれば、車両への正規入場と判断され、且つ、照合が一致とされたとき、登録された顔画像に対応する乗員のドライビングポジションが再生されることで、ドライビングポジションの調整のための煩わしさから解放される。また、車両への正規入場と判断され、且つ、照合が不一致とされたとき、乗員のドライビングポジションが併せて新規登録されることで、次回の乗車においてドライビングポジションの調整のための煩わしさから解放される。
【0117】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1乃至8に記載の発明によれば、利便性を損なうことなくセキュリティの信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すシステムブロック図。
【図2】同実施形態の制御態様を示す状態遷移図。
【図3】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図4】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図5】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図6】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図7】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図8】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図9】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図10】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図11】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図12】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図13】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【図14】同実施形態の制御態様を示すフローチャート。
【符号の説明】
10 車両監視装置
11 運転席カメラ
12 助手席カメラ
16 ガイド手段を構成するスピーカ
17 ナビゲーション装置(表示手段)
19 ECU(画像取得手段、照合手段、正規入場判断手段、登録手段、不正侵入判断手段、警報手段、表示制御手段)
33 通信端末としての携帯電話
Claims (8)
- 車両の乗員を撮影するカメラの画像を取得する画像取得手段と、
前記取得された画像と予め登録されている顔画像とを照合する照合手段と、
車両への正規入場を判断する正規入場判断手段と、
前記正規入場判断手段により車両への正規入場と判断され、且つ、前記照合手段により照合が不一致とされたとき、前記取得された画像を新規登録するとともに車両外部の通信端末に配信する登録手段とを備えたことを特徴とする車両監視装置。 - 請求項1に記載の車両監視装置において、
車両への不正侵入を判断する不正侵入判断手段と、
前記不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、前記取得された画像を車両外部の通信端末に配信する警報手段とを備えたことを特徴とする車両監視装置。 - 請求項2に記載の車両監視装置において、
前記不正侵入判断手段は、前記取得された画像に基づき顔画像が所定時間内に抽出できないときに車両への不正侵入を判断することを特徴とする車両監視装置。 - 請求項2又は3に記載の車両監視装置において、
前記不正侵入判断手段により車両への不正侵入と判断されたとき、前記画像取得手段は前記カメラの画像を所定のタイミングで複数回取得することを特徴とする車両監視装置。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の車両監視装置において、
前記画像取得手段は、車両状態によって決定される所定のタイミングで前記カメラの画像を取得することを特徴とする車両監視装置。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の車両監視装置において、
メッセージを出力するガイド手段を備え、
前記画像取得手段は、前記ガイド手段により照合開始する旨のメッセージが出力されてから所定時間後、更にカメラに向くことを促すメッセージが出力されてから所定のタイミングで前記カメラの画像を取得することを特徴とする車両監視装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の車両監視装置において、
前記画像取得手段による前記カメラの画像の取得と、前記照合手段による前記取得された画像及び予め登録されている顔画像の照合とは、互いに異なるタイミングで行われることを特徴とする車両監視装置。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の車両監視装置において、
前記カメラの画像を表示する表示手段と、
車両用ドアの解錠及び車両用ドアの開放の少なくとも一方をトリガに前記表示手段に前記カメラの画像を表示させる表示制御手段とを備えたことを特徴とする車両監視装置。
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