JP2004276663A - パワーステアリング装置 - Google Patents

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JP2004276663A JP2003067804A JP2003067804A JP2004276663A JP 2004276663 A JP2004276663 A JP 2004276663A JP 2003067804 A JP2003067804 A JP 2003067804A JP 2003067804 A JP2003067804 A JP 2003067804A JP 2004276663 A JP2004276663 A JP 2004276663A
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Mitsuo Sasaki
光雄 佐々木
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Abstract

【課題】故障時等に、フェールセーフバルブへの電源供給を確実に遮断することで、パワーシリンダ室の差圧を解消し、運転者のノンアシスト操舵を達成可能なパワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】ポンプの吐出圧をピストンで区切られたパワーシリンダの2室に導くことで操舵アシストを行う油圧系統を有する操舵アシスト手段と、前記油圧系統に対し制御指令を出力するアシスト操舵制御手段と、前記2室のパワーシリンダ室を連通するバイパス回路と、該バイパス回路上に設けられ、アシスト操舵制御手段からの指令信号に基づいてバイパス回路の連通・非連通状態を電子制御により切換可能なフェールセーフバルブと、を備えたパワーステアリング装置において、前記フェールセーフバルブへの電源供給線上に、電源供給をON・OFF可能な電源切換手段を、直列に複数設けた。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動モータでポンプを駆動することで操舵アシストするパワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パワーステアリング装置にあっては、操舵トルクを検出するトルクセンサの出力に基づき電動モータを駆動してオイルポンプを駆動し、ピストンで区切られたパワーシリンダの2室の一方の室の油圧を高めることで操舵アシストする技術が知られている。ここで、運転者の操舵によって左右のシリンダ室に差圧が生じているときに、ポンプの異常等によりポンプが停止すると、シリンダ室の圧力差が大きいときは、ステアリングがロックしてしまう。そこで、2室のパワーシリンダ室を連通するバイパス回路と、このバイパス回路の連通・非連通状態を切換可能なフェールセーフバルブを設けた技術が特許文献1に開示されている。
【0003】
この技術では、パワーステアリング装置に何らかの異常が発生したときは、フェールセーフバルブを連通状態とし、左右のパワーシリンダ室の差圧を解消することで、運転者の操舵によるノンアシスト操舵を可能としている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−145087号公報(図1参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の電動油圧パワーステアリング装置にあっては、下記に示す問題があった。すなわち、フェールセーフバルブは、電源供給が不能に陥った場合に、確実に運転者の操舵によるノンアシスト操舵を実現することを目的としている。よって、ノーマルオープン弁を使用しており、フェールセーフバルブへの電源供給が遮断されて始めて左右のパワーシリンダ室の差圧を解消(すなわちノンパワーアシスト)することができる。
【0006】
フェールセーフバルブに電源を供給している電源供給回路上には、ON・OFFを切換可能なリレーが設けられており、異常が発生したときは、リレーをOFFとすることでフェールセーフ弁を開いた状態とすることができる。このとき、リレーがON固着してしまうと、フェールセーフバルブへの電源供給を遮断することができなくなり、運転者のノンアシスト操舵を達成できない虞があった。
【0007】
本発明は、上述の問題点に着目してなされたもので、故障時等に、フェールセーフバルブへの電源供給を確実に遮断することで、パワーシリンダ室の差圧を解消し、運転者のノンアシスト操舵を達成可能なパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため本願発明では、フェールセーフバルブへの電源供給線上に、電源供給をON・OFF可能な電源切換手段を、直列に複数設けた。これにより、一方の電源切換手段がON固着した場合であっても、他方の電源切換手段により確実にOFF状態を確保することが可能となり、故障時等にパワーシリンダ室の差圧を確実に解消することができる。このとき、複数の電源切換手段は、それぞれ異なる容量、異なる形式とすることで、同じ故障モードに陥る確率を低下させることができる。また、イグニッションスイッチON時等に、電源切換手段の作動状態をチェックするイニシャルチェックが可能となり、どの電源切換手段が故障しているかを把握することが可能となり、安全性及びメインテナンス性の向上を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるパワーステアリング装置の全体構成を表すシステム図である。まず、構成について説明すると、1はステアリングホイール、2はステアリングシャフト、3はラックアンドピニオン式ギア機構、5は運転者の操舵力をアシストするパワーステアリング機構、6は電動モータ6aにより駆動する外接ギア型のオイルポンプ、7は操舵輪、8は運転者にステアリング系に故障が発生したことを報知するウォーニングランプ、10はステアリングコントロールユニット(以下、SBWCUと記載する)である。
【0010】
パワーステアリング機構5の油圧源であるオイルポンプ6は、パワーシリンダ5aの第1シリンダ室51及び第2シリンダ室52を連通する油圧管61に設けられている。運転者がステアリングホイール1を操作すると、操作方向に応じて電動モータ6aの回転方向が切り換えられ、第1シリンダ室51と第2シリンダ室52との間の油を給排することで運転者の操舵力をアシストする。具体的には、図中ステアリング1を右に操舵すると、第2シリンダ室52から第1シリンダ室51に油圧が供給される方向に電動モータ6aが駆動することでアシストする。
【0011】
油圧管61には、第1シリンダ室51と第2シリンダ室52とを、オイルポンプ6を介すことなく連通するバイパス回路62が設けられている。このバイパス回路62上には、コントロールユニット10からの指令信号に基づいて作動する電子制御式のフェールセーフバルブ4が設けられている。
【0012】
このフェールセーフバルブ4は、コントロールユニット10からの指令信号により電圧が供給されると閉じた状態となり、電圧の供給がない状態では開いた状態となるノーマルオープン弁を用いている。これにより、ステアリング系に何らかの以上が発生し、電源の供給をシャットダウンした場合であっても、第1シリンダ室51と第2シリンダ室52を連通状態とすることが可能となり、アシストトルク無しの通常の操舵を確保することができる。
【0013】
また、ステアリングシャフト2には、運転者の操舵トルクを検出するトルクセンサ12が設けられている。
【0014】
コントロールユニット10には、トルクセンサ12からの操舵トルク信号、イグニッションスイッチ13からのIGN信号、エンジン回転数センサ14からのエンジン回転数信号、車速センサ15からの車速信号が入力される。これら入力された信号に基づいて、オイルポンプ6の電動モータ6a、フェールセーフバルブ4及びウォーニングランプ8へ指令信号を出力する。
【0015】
図2はコントロールユニット10内の構成を表すブロック図である。101は電源回路であり、バッテリ11からの電圧信号、及びイグニッションスイッチ13からのIGN信号が入力され、メインマイコン107と信号を送受信する。
【0016】
102はエンジン回転数処理回路であり、エンジン回転数センサ14からのエンジン回転数信号をメインマイコン107へ出力する。103はトルクセンサ処理回路103であり、トルクセンサ12からのトルク信号をメインマイコン107に出力すると共に、サブマイコン108へ出力する。104は車速信号処理回路であり、車速センサ15からの車速信号をメインマイコン107へ出力する。105は診断回路であり、コネクタ16を介して入力される診断信号をメインマイコンに出力する。106はCAN通信回路であり、車両系CANによって送信される信号をメインマイコン107に出力する。
【0017】
108はサブマイコンであり、メインマイコン107を監視する。メインマイコン107にフェールが発生したときは、フェールセーフリレー109,フェールセーフバルブ駆動回路116及びウォーニングランプ駆動回路117へ制御信号を出力可能に構成されている。
【0018】
109はフェールセーフリレーであり、何らかのフェールが発生したときは、モータ駆動用の電源供給を遮断する。110はEEPROMであり、制御に必要な各種データを格納すると共に、データを更新可能な構成となっている。111はフェールセーフリレー診断入力回路であり、フェールセーフリレー109の作動診断信号をメインマイコン107へ出力する。112はモータ駆動回路であり、メインマイコン107からの指令信号に基づいて電動モータ6aへ電圧を供給する。113は電流モニタ回路であり、電動モータ6aの電流値を検出し、メインマイコン107へ出力する。114はモータ端子電圧回路であり、電動モータ6aの端子電圧をメインマイコン107へ出力する。115はモータ回転信号処理回路であり、電動モータ6aの回転数をメインマイコン107へ出力する。116はフェールセーフバルブ駆動回路部であり、メインマイコン107もしくはサブマイコン108からの指令信号に基づいて、フェールセーフバルブ4に対し駆動信号を出力する。117はウォーニングランプ駆動回路であり、メインマイコン107もしくはサブマイコン108からの指令信号に基づいて、ウォーニングランプ8に対し指令信号を出力する。
【0019】
図3はフェールセーフバルブ駆動回路116周辺の拡大図である。フェールセーフバルブ駆動回路部116内には、第1リレー116aと、第2リレー116bと、フェールセーフバルブ駆動回路116cが設けられている。第1リレー11aと第2リレー116bは、駆動回路電源IGNとフェールセーフバルブ駆動回路116cとの間に直列に配置されている。尚、本実施の形態1では、第1リレー116aと第2リレー116bを、異なる容量、異なる形式の仕様を用いている。
【0020】
電源電圧に対し、第1リレー116aより下流の第2リレー116bとフェールセーフバルブ駆動回路116cの間には、モニタ信号を出力するモニタ回路eが接続され、メインマイコン107へ電源電圧のモニタ信号を出力している。
【0021】
また、第1リレー116aに対し、メインマイコン107からの信号を供給するメイン側第1リレー系統aと、サブマイコン108からの信号を供給するサブ側第1リレー系統cが備えられている。また、第2リレー116bに対し、メインマイコン108からの信号を供給するメイン側第2リレー系統bと、サブマイコン108からの信号を供給するサブ側第2リレー系統dが備えられている。
【0022】
また、フェールセーフバルブ駆動回路116cに対し、メインマイコン107又はサブマイコン108からの駆動信号(PWM信号)を供給する駆動系統fが設けられている。フェールセーフバルブ駆動回路116cに供給された電源電圧は、駆動系統fから供給される駆動信号に応じてフェールセーフバルブ4に供給される。
【0023】
図4はリレーのイニシャルチェック制御を表すフローチャートである。尚、イニシャルチェック制御はイグニッションスイッチがONとなった直後に実行される制御であり、例えば20msec間隔の所定周期でフローを繰り返すものとする。
【0024】
ステップ201では、リレーイニシャルチェックが正常に終了したかどうかを判断し、正常に終了したときには本制御フローを終了し、正常に終了していないときはステップ202へ進む。
【0025】
ステップ202では、マイコン起動処理が正常に終了したかどうかを判断し、正常に終了したときはステップ203へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
【0026】
ステップ203では、リレーイニシャルチェックタイマRTをカウントアップする。
【0027】
ステップ204では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間M2より大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ205へ進み、それ以外はステップ214へ進む。
【0028】
ステップ205では、メインマイコン107から第2リレー116bへ遮断側信号を出力する。
【0029】
ステップ206では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間M1経過したかどうかを判断し、経過したときはステップ207へ進み、それ以外はメインマイコン107による第2リレー106bのモニタリングを行うメイン側第2リレーモニタリング処理(ステップ226→ステップ227)へ進む。
【0030】
ステップ207では、メインマイコン107から第1リレー116aへ遮断側信号を出力する。
【0031】
ステップ208では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間M2E経過したかどうかを判断し、経過したときはステップ209へ進み、経過していないときは、メイン側第2リレーモニタリング処理(ステップ226→ステップ227)へ進む。
【0032】
ステップ209では、第2リレーモニタリング処理によってメイン側第2リレー正常フラグMOKが1にセットされているかどうかを判断し、1のときは正常であると判断してステップ210へ進み、それ以外はメイン側異常処理(ステップ228→ステップ229)へ進む。
【0033】
ステップ210では、メインマイコン107から第2リレー116bへ駆動側信号を出力する。
【0034】
ステップ211では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間M1Eを経過したかどうかを判断し、経過しているときはステップ212へ進み、経過していないときは、メイン側第1リレーモニタリング処理(ステップ230→ステップ231)へ進む。
【0035】
ステップ212では、第1リレーモニタリング処理によってメイン側第1リレー正常フラグMOKが1にセットされているかどうかを判断し、1のときは正常であると判断してステップ210へ進み、それ以外はメイン側異常処理(ステップ228→ステップ229)へ進む。
【0036】
ステップ213では、メインマイコン107から第1リレー116aへ駆動側信号を出力する。
【0037】
ステップ214では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間S2経過したかどうかを判断し、経過しているときはステップ215へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
【0038】
ステップ215では、サブマイコン108から第2リレー116bへ遮断側信号を出力する。
【0039】
ステップ216では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間S1経過したかどうかを判断し、経過したときはステップ217へ進み、それ以外はサブマイコン108による第2リレー116bのモニタリングを行うサブ側第2リレーモニタリング処理(ステップ232→ステップ233)へ進む。
【0040】
ステップ217では、サブマイコン107から第1リレー116aへ遮断側信号を出力する。
【0041】
ステップ218では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間S2E経過したかどうかを判断し、経過したときはステップ219へ進み、経過していないときは、サブ側第2リレーモニタリング処理(ステップ232→ステップ233)へ進む。
【0042】
ステップ219では、サブ側第2リレーモニタリング処理によってサブ側第2リレー正常フラグSOKが1にセットされているかどうかを判断し、1のときは正常であると判断してステップ220へ進み、それ以外はサブ側異常処理(ステップ234→ステップ235)へ進む。
【0043】
ステップ220では、サブマイコン107から第2リレー116bへ駆動側信号を出力する。
【0044】
ステップ221では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間S1Eを経過したかどうかを判断し、経過しているときはステップ222へ進み、経過していないときは、サブ側第1リレーモニタリング処理(ステップ236→ステップ237)へ進む。
【0045】
ステップ222では、サブ側第1リレーモニタリング処理によってサブ側第1リレー正常フラグSOKが1にセットされているかどうかを判断し、1のときは正常であると判断してステップ223へ進み、それ以外はサブ側異常処理(ステップ234→ステップ235)へ進む。
【0046】
ステップ223では、サブマイコン108から第1リレー116aへ駆動側信号を出力する。
【0047】
ステップ224では、リレーイニシャルチェックタイマRTをリセットする。
【0048】
ステップ225では、リレーイニシャルチェック正常終了フラグRINITを1にセットする。
【0049】
(メイン側第2リレーモニタリング処理)
ステップ226では、メインマイコン107による第2リレー116bのモニタ値が遮断側かどうかを判断し、遮断側のときはステップ227へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
ステップ227では、メイン側第2リレー正常フラグMOKを1にセットする。
【0050】
(メイン側異常処理)
ステップ228では、リレー駆動信号メイン側を異常にセットする。
ステップ229では、リレー異常を出力する。
【0051】
(メイン側第1リレーモニタリング処理)
ステップ230では、メインマイコン107による第1リレー116aのモニタ値が遮断側かどうかを判断し、遮断側のときはステップ231へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
ステップ231では、メイン側第1リレー正常フラグMOKを1にセットする。
【0052】
(サブ側第2リレーモニタリング処理)
ステップ232では、サブマイコン108による第2リレー116bのモニタ値が遮断側かどうかを判断し、遮断側のときはステップ233へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
ステップ233では、サブ側第2リレー正常フラグSOKを1にセットする。
【0053】
(サブ側異常処理)
ステップ234では、リレー駆動信号サブ側を異常にセットする。
ステップ235では、リレー異常を出力する。
【0054】
(サブ側第1リレーモニタリング処理)
ステップ236では、サブマイコン108による第1リレー116aのモニタ値が遮断側かどうかを判断し、遮断側のときはステップ237へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
ステップ237では、サブ側第1リレー正常フラグSOKを1にセットする。
【0055】
上記制御内容について、図6のタイムチャートに基づいて説明する。
【0056】
〔第1リレー及び第2リレー正常、かつ、メイン系統及びサブ系統正常時〕
時刻t1において、イグニッションスイッチがONとされると、リレーイニシャルチェック制御が開始される。まず、マイコン起動処理が正常に終了したかどうかを判断する。すなわち、マイコンが正常に起動していなければリレーのフェールを検出することができないためである。図4のフローチャートにおいて、ステップ201→ステップ202に相当する。
【0057】
(メイン側イニシャルチェック制御)
時刻t2において、マイコン起動処理が正常に行われたと判断されると、リレーイニシャルチェックタイマRTのカウントアップを開始する。次に所定時間M2経過後の時刻t3において、メインマイコン107から第2リレー116bへ遮断側信号を出力する。図4のフローチャートにおいて、ステップ203→ステップ204→ステップ205に相当する。
【0058】
時刻t3経過後、RTカウントアップ開始から所定時間M1経過する時刻t4までの間(タイムチャートのA区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは正常であるため、このまま第2リレー116bへの遮断側信号を継続する。次に、時刻t4において、メインマイコン107から第1リレー116aへ遮断側信号を出力する。図4のフローチャートにおいて、ステップ206→ステップ226→ステップ227及びステップ206→ステップ207に相当する。
【0059】
時刻t4経過後、RTカウントアップ開始から所定時間M2E経過する時刻t5までの間(タイムチャートのB区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは正常であるため、メイン側第2リレー正常フラグMOKが1にセットされている。よって、時刻t5において、第2リレー116bへの遮断側信号の出力を駆動側信号に切り換える。図4のフローチャートにおいて、ステップ208→ステップ209→ステップ210に相当する。
【0060】
時刻t5経過後、RTカウントアップ開始から所定時間M1E経過する時刻t6までの間(タイムチャートのC区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは正常であるため、メイン側第1リレー正常フラグMOKが1にセットされている。よって、時刻t6において、第1リレー116aへの遮断側信号の出力を駆動側信号に切り換える。図4のフローチャートにおいて、ステップ211→ステップ230→ステップ231及びステップ211→ステップ212→ステップ213に相当する。
【0061】
時刻t6経過後、RTカウントアップ開始から所定時間S2経過する時刻t7までの間(タイムチャートのD区間)のモニタ信号が駆動側であれば、メインマイコン107側からの通電は正常であることがわかる。
【0062】
(サブ側イニシャルチェック制御)
RTカウントアップ開始から所定時間S2経過後の時刻t7において、サブマイコン108から第2リレー116bへ遮断側信号を出力する。図5のフローチャートにおいて、ステップ214→ステップ215に相当する。
【0063】
時刻t7経過後、RTカウントアップ開始から所定時間S1経過する時刻t8までの間(タイムチャートのE区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは正常であるため、このまま第2リレー116bへの遮断側信号を継続する。次に、時刻t8において、サブマイコン108から第1リレー116aへ遮断側信号を出力する。図5のフローチャートにおいて、ステップ216→ステップ232→ステップ233及びステップ216→ステップ217に相当する。
【0064】
時刻t8経過後、RTカウントアップ開始から所定時間S2E経過する時刻t9までの間(タイムチャートのF区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは正常であるため、サブ側第2リレー正常フラグSOKが1にセットされている。よって、時刻t9において、第2リレー116bへの遮断側信号の出力を駆動側信号に切り換える。図5のフローチャートにおいて、ステップ218→ステップ232→ステップ233及びステップ218→ステップ219→ステップ220に相当する。
【0065】
時刻t9経過後、RTカウントアップ開始から所定時間S1E経過する時刻t10までの間(タイムチャートのG区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは正常であるため、サブ側第1リレー正常フラグSOKが1にセットされている。よって、時刻t10において、第1リレー116aへの遮断側信号の出力を駆動側信号に切り換える。図5のフローチャートにおいて、ステップ221→ステップ236→ステップ237及びステップ221→ステップ222→ステップ223に相当する。
【0066】
時刻t10経過後、メイン側及びサブ側のリレーイニシャルチェックが全て正常であるため、リレーイニシャルチェックタイマRTを0にリセットすると共に、リレーイニシャルチェック正常終了フラグRINITを1にセットし、本制御を終了する。そして、フェールセーフバルブ4への通電を開始し、通常のステアリングアシスト制御を実行する。図5のフローチャートにおいて、ステップ224→ステップ225に相当する。
【0067】
〔第1リレー異常、かつ、第2リレー,メイン系統及びサブ系統正常時〕
次に、第1リレー116aに異常が発生した場合について説明する。図7は第1リレーON固着時のタイムチャートである。尚、本制御は、リレーに故障が発生した場合は、確実にフェールセーフバルブ4への通電を禁止することで、開状態を確保し、運転者によるノンアシストステアリング操舵を実行可能な状態を得ることにある。
【0068】
時刻t1〜時刻t2までは、全て正常時の制御と同じため説明を省略する。
【0069】
(メイン側イニシャルチェック制御)
時刻t2〜時刻t41までは、上述の全て正常時の制御と同じため、時刻t41から説明する。
【0070】
時刻t41経過後、RTカウントアップ開始から所定時間M2E経過する時刻t51までの間(タイムチャートのB区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは第1リレー116aがON固着であるが、モニタ信号が遮断側であるため、メイン側第2リレー正常フラグMOKが1にセットされる。次に、時刻t51において、第2リレー116bへの遮断側信号の出力を駆動側信号に切り換える。図4のフローチャートにおいて、ステップ205→ステップ206→ステップ226→ステップ227に相当する。
【0071】
時刻t51経過後、RTカウントアップ開始から所定時間M1E経過する時刻t61までの間(タイムチャートのC区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは第1リレー116a及び第2リレー116bが共に駆動側となるため、モニタ信号が駆動側であり、メイン側第1リレー正常フラグMOKが0にセットされる。次に、時刻t61において、第1リレー116aへの遮断側信号の出力を駆動側信号に切り換える。ステップ207→ステップ208→ステップ226→ENDに相当する。
【0072】
時刻t61経過後、RTカウントアップ開始から所定時間S2経過する時刻t71までの間(タイムチャートのD区間)のモニタ信号が駆動側であれば、メインマイコン107側からの通電は正常であることがわかる。
【0073】
(サブ側イニシャルチェック制御)
RTカウントアップ開始から所定時間S2経過後の時刻t7において、サブマイコン108から第2リレー116bへ遮断側信号を出力する。図5のフローチャートにおいて、ステップ215→ステップ216→ステップ232→ステップ233に相当する。
【0074】
時刻t7経過後、RTカウントアップ開始から所定時間S1経過する時刻t81までの間(タイムチャートのE区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは第1リレー116aがON固着であるが、モニタ信号が遮断側であるため、サブ側第2リレー正常フラグSOKが1にセットされる。次に、時刻t81において、サブマイコン108から第1リレー116aへ遮断側信号を出力する。図5のフローチャートにおいて、ステップ216→ステップ232→ステップ233及びステップ216→ステップ217に相当する。
【0075】
時刻t81経過後、RTカウントアップ開始から所定時間S2E経過する時刻t91までの間(タイムチャートのF区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは第1リレー116aがON固着により駆動側であっても、第2リレー116bが遮断側であるため、モニタ信号が遮断側であり、サブ側第1リレー正常フラグSOKが1にセットされる。次に、時刻t91において、第2リレー116bへの遮断側信号の出力を駆動側信号に切り換える。図5のフローチャートにおいて、ステップ218→ステップ232→ステップ233及びステップ218→ステップ219→ステップ220に相当する。
【0076】
時刻t91経過後、RTカウントアップ開始から所定時間S1E経過する時刻t101までの間(タイムチャートのG区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは第1リレー116a及び第2リレー116bが共に駆動側となるため、モニタ信号が駆動側であり、サブ側第1リレー正常フラグSOKが0にセットされる。次に、時刻t101において、リレー駆動信号サブ側異常とし、リレー異常を検知して、全てのリレー駆動信号を遮断側に出力し、リレーイニシャルチェック正常終了フラグRINITを0にセットする。そして、フェールセーフバルブ4への通電を禁止する。図5のフローチャートにおいて、ステップ221→ステップ236→END及びステップ221→ステップ222→ステップ234→ステップ235に相当する。
【0077】
すなわち、第1リレー116aのON固着が検出されたときは、第2リレー116bにより確実に遮断側に切り換える。これにより、異常が発生した場合、フェールセーフバルブ4を開くことで、第1及び第2シリンダ室51,52を連通することが可能となり、確実に運転者によるノンアシストステアリング操舵を実行可能な状態を得ることができる(請求項1に対応)。また、図7のタイムチャートでは、第1リレー116aのON固着時について説明したが、第1リレー116aと第2リレー116bは直列に設けられているため、第2リレー116bがON固着した場合であっても、同様に異常を検知し、かつ、第1リレー116aを用いて確実に遮断側に切り換えることができる(請求項1に対応)。
【0078】
また、上述の構成及び制御を実行することで、第1リレー116a及び第2リレー116bが正常で、かつ、メインマイコン107又はサブマイコン108のどちらか一方に異常が発生している(メイン系統の断線や、サブ系統の断線等を含む)場合をも検知することが可能となる。このように、故障発生箇所の特定ができることで、メインテナンス性の向上を図ることができる(請求項3に対応)。
【0079】
また、第1リレー116aと第2リレー116bを、異なる容量、または異なる形式とすることで、ON固着の要因が同一となって、双方に異常が発生するといった問題を回避することができる(請求項2に対応)。
【0080】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。基本的な回路構成は実施の形態1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。
【0081】
図8は実施の形態2における、フェールセーフバルブ駆動回路部の構成を表すブロック図である。本実施の形態2では、半導体素子であるソレノイド駆動素子120を用いてPWM駆動する構成とした点が実施の形態1と異なる。
【0082】
第1リレー116aとソレノイド駆動素子120は直列に設けられている。この第1リレー116aとソレノイド駆動素子120の間には、モニタ回路eが接続されている。また、電源電圧を基準として、ソレノイド駆動素子120の下流には、ソレノイド駆動素子120から出力された電圧に基づく電流値を検出する電流センサ121が設けられている。この電流センサ121の信号は、電流モニタ回路gを介してメインマイコン107に入力される。また、メインマイコン107からの駆動信号は、駆動系統fを介してソレノイド駆動素子120に出力される。
【0083】
図9,10は実施の形態2におけるリレーのイニシャルチェック制御を表すフローチャートである。尚、イニシャルチェック制御はイグニッションスイッチがONとなった直後に実行される制御であり、例えば20msec間隔の所定周期でフローを繰り返すものとする。
【0084】
ステップ301では、リレーイニシャルチェックが正常に終了したかどうかを判断し、正常に終了したときには本制御フローを終了し、正常に終了していないときはステップ302へ進む。
【0085】
ステップ302では、マイコン起動処理が正常に終了したかどうかを判断し、正常に終了したときはステップ303へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
【0086】
ステップ303では、リレーイニシャルチェックタイマRTをカウントアップする。
【0087】
ステップ304では、メインマイコン107から第1リレー116aへ遮断側信号を出力する。
【0088】
ステップ305では、電流センサ121の出力が、予め設定された閾値TH未満かどうかを判断し、TH未満のときはステップ306へ進み、それ以外はステップ318〜ステップ321に示すソレノイド駆動素子異常判断処理へ進む。
【0089】
ステップ306では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間T1より大きいかどうかを判断し、大きいときはステップ307へ進み、それ以外はメインマイコン107による第1リレー106aのモニタリングを行うメイン側第1リレーモニタリング処理(ステップ322→ステップ323)へ進む。
【0090】
ステップ307では、サブマイコン108から第1リレー116aへ遮断側信号を出力する。
【0091】
ステップ308では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間T2経過したかどうかを判断し、経過したときはステップ309へ進み、それ以外はメインマイコン107による第1リレー106aのモニタリングを行うメイン側第1リレーモニタリング処理(ステップ322→ステップ323)へ進む。
【0092】
ステップ309では、第1リレーモニタリング処理によってメイン側第1リレー正常フラグMOKが1にセットされているかどうかを判断し、1のときは正常であると判断してステップ310へ進み、それ以外はリレー異常処理(ステップ324→ステップ325)へ進む。
【0093】
ステップ310では、メインマイコン107から第1リレー116aへ駆動側信号を出力する。
【0094】
ステップ311では、リレーイニシャルチェックタイマRTが所定時間T3を経過したかどうかを判断し、経過しているときはステップ312へ進み、経過していないときは、サブ側第1リレーモニタリング処理(ステップ326→ステップ327)へ進む。
【0095】
ステップ312では、第1リレーモニタリング処理によってサブ側第1リレー正常フラグSOKが1にセットされているかどうかを判断し、1のときは正常であると判断してステップ313へ進み、それ以外はリレー異常処理(ステップ324→ステップ325)へ進む。
【0096】
ステップ313では、サブマイコン108から第1リレー116aへ駆動側信号を出力する。
【0097】
ステップ314では、メインマイコン107からソレノイド駆動素子120へ駆動側信号を出力する。
【0098】
ステップ315では、リレーイニシャルチェックタイマRTをリセットする。
【0099】
ステップ316では、リレーイニシャルチェック正常終了フラグRINITを1にセットする。
【0100】
ステップ317では、ソレノイド駆動素子120へ駆動側信号を出力し、本制御を終了する。
【0101】
(ソレノイド駆動素子異常判断処理)
ステップ318では、ソレノイド駆動素子異常カウンタSTをカウントアップする。
【0102】
ステップ319では、STが予め設定された所定時間ST1を経過したかどうかを判断し、経過したときはステップ320へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
【0103】
ステップ320では、ソレノイド駆動素子異常フラグSINITを1にセットする。
【0104】
ステップ321では、メインマイコン107から第1リレー116aへ遮断側信号を出力し、本制御を終了する。
【0105】
(メイン側第1リレーモニタリング処理)
ステップ322では、メインマイコン107による第1リレー116aのモニタ値が遮断側かどうかを判断し、遮断側のときはステップ323へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
ステップ323では、メイン側第1リレー正常フラグMOKを1にセットする。
【0106】
(リレー異常処理)
ステップ324では、リレー駆動信号メイン側を異常にセットする。
ステップ325では、リレー異常を出力する。
【0107】
(サブ側第1リレーモニタリング処理)
ステップ326では、サブマイコン108による第1リレー116aのモニタ値が遮断側かどうかを判断し、遮断側のときはステップ327へ進み、それ以外は本制御フローを終了する。
ステップ327では、サブ側第1リレー正常フラグSOKを1にセットする。
【0108】
上記制御内容について、図11のタイムチャートに基づいて説明する。
【0109】
〔第1リレー及びソレノイド駆動素子正常、かつ、メイン系統及びサブ系統正常時〕
時刻t21において、イグニッションスイッチがONとされると、リレーイニシャルチェック制御が開始される。まず、時刻t23において、マイコン起動処理が正常に終了したかどうかを判断する。すなわち、マイコンが正常に起動していなければリレーのフェールを検出することができないためである。図9のフローチャートにおいて、ステップ301→ステップ302に相当する。
【0110】
(メイン側イニシャルチェック制御)
時刻t23において、マイコン起動処理が正常に行われたと判断されると、リレーイニシャルチェックタイマRTのカウントアップを開始する。次に所定時間T1経過後の時刻t24において、メインマイコン107から第1リレー116aへ遮断側信号を出力する。図9のフローチャートにおいて、ステップ303→ステップ304に相当する。
【0111】
時刻t23経過後、RTカウントアップ開始から所定時間T1経過する時刻t24までの間(タイムチャートのA区間)の電流センサ信号がほぼ0かどうかを判断する。ここで、図11のタイムチャートにおける電流センサ信号の点線で示すように、電流センサ信号の値が検出されるときは、ソレノイド駆動素子異常判断処理へ進む。本タイムチャートの実線で示す値は0であり、正常であるため、このまま第1リレー116aへの遮断側信号を継続する。そして、モニタ値が遮断側かどうかを判断し、遮断側であれば、メイン側第1リレー正常フラグMOKを1にセットする。
【0112】
次に、時刻t24において、サブマイコン108から第1リレー116aへ遮断側信号を出力する。図9のフローチャートにおいて、ステップ306→ステップ322→ステップ323及びステップ306→ステップ307に相当する。
【0113】
時刻t24経過後、RTカウントアップ開始から所定時間T2経過する時刻t25までの間(タイムチャートのB区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは正常であるため、メイン側第1リレー正常フラグMOKが1にセットされている。よって、時刻t25において、第1リレー116aへの遮断側信号の出力を駆動側信号に切り換える。図9のフローチャートにおいて、ステップ308→ステップ309→ステップ310に相当する。
【0114】
時刻t25経過後、RTカウントアップ開始から所定時間T3経過する時刻t26までの間(タイムチャートのC区間)のモニタ信号が遮断側かどうかを判断する。本タイムチャートでは正常であるため、サブ側第1リレー正常フラグSOKが1にセットされている。よって、時刻t26において、第1リレー116aへの遮断側信号の出力を駆動側信号に切り換える。図9のフローチャートにおいて、ステップ311→ステップ326→ステップ327及びステップ311→ステップ312→ステップ313に相当する。
【0115】
時刻t26経過後、メイン側及びサブ側のリレーイニシャルチェックが全て正常であるため、リレーイニシャルチェックタイマRTを0にリセットすると共に、リレーイニシャルチェック正常終了フラグRINITを1にセットする。そして、ソレノイド駆動素子120へ駆動側信号を出力し、本制御を終了する。これにより、フェールセーフバルブ4への通電を開始し、通常のステアリングアシスト制御を実行する。図9のフローチャートにおいて、ステップ314→ステップ315→316→317に相当する。
【0116】
〔ソレノイド駆動素子異常、かつ、第1リレー,メイン系統及びサブ系統正常時〕
次に、ソレノイド駆動素子120に異常が発生した場合について説明する。ソレノイド駆動素子120がON固着したときは、図11のタイムチャートにおける電流センサ信号の点線で示すように、電流値が検出される。このときは、ソレノイド駆動素子120に異常が発生しているため、ステップ318〜ステップ321におけるソレノイド駆動素子異常判断処理へ進む。
【0117】
そして、所定時間ST1の間、電流値が検出されるときは、ソレノイド駆動素子異常フラグSINITを1にセットし、メインマイコン107から第1リレー116aへ遮断側の信号を出力し、本制御を終了する。図10のフローチャートにおいて、ステップ318→ステップ319→ステップ320→ステップ321に相当する。
【0118】
すなわち、ソレノイド駆動素子120に故障が発生した場合は、第1リレー116aへ遮断側信号を出力することで、確実にフェールセーフバルブ4への通電を禁止することができる。これにより、フェールセーフバルブ4の開状態を確保し、運転者によるノンアシストステアリング操舵を実行可能な状態を得ることができる。
【0119】
〔第1リレー異常、かつ、ソレノイド駆動素子,メイン系統及びサブ系統正常時〕
次に、第1リレー116aに異常が発生した場合について説明する。第1リレー116aがON固着すると、モニタ信号は常にON状態を検出するため、リレー駆動信号メイン側を異常にセットし、リレー異常を出力する。
【0120】
以上、説明したように、実施の形態2の構成により、第1リレー116aがON固着した場合には、ソレノイド駆動素子120への駆動側信号を出力しない。これにより、異常が発生した場合、フェールセーフバルブ4を開くことで、第1及び第2シリンダ室51,52を連通することが可能となり、確実に運転者によるノンアシストステアリング操舵を実行可能な状態を得ることができる。
【0121】
また、ソレノイド駆動素子120がON固着した場合には、電流モニタ値がOFF以上の値を示すため、この電流値をモニタすることで確実にソレノイド駆動素子120の異常を検知することができる。このときは、電源電圧に対し上流である第1リレー116aを遮断する。これにより、フェールセーフバルブ4を開くことで、第1及び第2シリンダ室51,52を連通することが可能となり、確実に運転者によるノンアシストステアリング操舵を実行可能な状態を得ることができる。
【0122】
更に、上記実施の形態から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
【0123】
(イ)請求項1ないし3に記載のパワーステアリング装置において、
前記電源切換手段として、リレーと半導体素子を直列に設け、
電源電圧を上流として前記半導体素子の下流側に、電流値を検出する電流検出手段を設けたことを特徴とするパワーステアリング装置。
【0124】
すなわち、半導体素子を用いた場合は、一個のリレーとして見なせるため、請求項1ないし3と同様の作用効果を得ることができる。また、半導体素子自体が駆動回路となるため、回路構成のコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるパワーステアリング装置の全体構成を表す概略図である。
【図2】実施の形態における制御回路を表すブロック図である。
【図3】実施の形態におけるフェールセーフバルブ駆動回路部の拡大図である。
【図4】実施の形態1におけるリレーイニシャルチェック制御を表すフローチャートである。
【図5】実施の形態1におけるリレーイニシャルチェック制御を表すフローチャートである。
【図6】実施の形態1における正常時のリレーイニシャルチェック制御を表すタイムチャートである。
【図7】実施の形態1における第1リレー異常時のリレーイニシャルチェック制御を表すタイムチャートである。
【図8】実施の形態2におけるフェールセーフバルブ駆動回路部の拡大図である。
【図9】実施の形態2におけるリレーイニシャルチェック制御を表すフローチャートである。
【図10】実施の形態2におけるリレーイニシャルチェック制御を表すフローチャートである。
【図11】実施の形態2におけるリレーイニシャルチェック制御を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 ギア機構
4 フェールセーフバルブ
5 パワーステアリング機構
51,52 パワーシリンダ室
6 オイルポンプ
6a 電動モータ
7 操舵輪
8 ウォーニングランプ
10 コントロールユニット(SBWCU)
11 バッテリ
12 操舵角センサ
13 IGNスイッチ
14 エンジン回転数センサ
15 車速センサ
107 メインマイコン
108 サブマイコン
116 フェールセーフバルブ駆動回路部
116a 第1リレー
116b 第2リレー
116c フェールセーフバルブ駆動回路
120 ソレノイド駆動素子
121 電流センサ

Claims (3)

  1. ポンプの吐出圧をピストンで区切られたパワーシリンダの2室に導くことで操舵アシストを行う油圧系統を有する操舵アシスト手段と、
    前記油圧系統に対し制御指令を出力するアシスト操舵制御手段と、
    前記2室のパワーシリンダ室を連通するバイパス回路と、
    該バイパス回路上に設けられ、アシスト操舵制御手段からの指令信号に基づいてバイパス回路の連通・非連通状態を電子制御により切換可能なフェールセーフバルブと、
    を備えたパワーステアリング装置において、
    前記フェールセーフバルブへの電源供給線上に、電源供給をON・OFF可能な電源切換手段を、直列に複数設けたことを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
    前記複数の電源切換手段を、それぞれ異なる容量、異なる形式としたことを特徴とするパワーステアリング装置。
  3. 請求項1または2に記載のパワーステアリング装置において、
    前記アシスト操舵制御手段に、運転者の操作によりイグニッションスイッチがONとなった直後に、前記複数の電源切換手段の作動状態を確認するイニシャルチェック制御部を設けたことを特徴とするパワーステアリング装置。
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