JP3909206B2 - パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーステアリング装置に関し、特に、油圧パワーシリンダにより操舵補助力を発生させるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のパワーステアリング装置としては、例えば、実開平5−44758号公報(従来例1)、および、特開昭59−118560号公報(従来例2)に記載されたものが開示されている。
即ち、従来例1のパワーステアリング装置は、図5に示すように、ポンプ101を電動モータ102で駆動し、このポンプ101によって加圧された油圧をパワーシリンダ103の両圧力室にコントロールバルブ104を介して選択的に供給することにより、操舵補助力を発生させる構造となっている。
【0003】
また、従来例2のパワーステアリング装置は、図6に示すように、駆動軸に連結された流体ポンプ(可逆式ポンプ)201と、この流体ポンプ201の一対の吐出口と操舵機構に組み付けたパワーシリンダ202の両圧力室とをそれぞれ接続する一対の流体圧管路203、203と、この両流体圧管路203、203間に介装され、操舵軸204の回転方向に応じた回転方向信号を発生する検出手段205から方向信号が出力されない間(直進走行時)はパワーシリンダ202の両圧力室間を互いに連通させるバイパス用電磁切換弁206とを備えた構造となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例1、2のパワーステアリング装置にあっては、以下に述べるような問題点があった。
即ち、従来例1のパワーステアリング装置にあっては、上述のように、操舵時においては、パワーシリンダ103の加圧側圧力室に油圧を供給する一方、減圧側圧力室の油をリザーバに排出することになるため、パワーシリンダ103内の油圧を保つためには電動モータ102によりポンプ101を常時駆動させておく必要があり、従って、消費電力が多くなると共に、電動モータ102およびポンプ101の耐用年数を低下させることになる。
【0005】
これに対し、従来例2のパワーステアリング装置にあっては、上述のように、流体ポンプとして可逆式ポンプ201を用い、この可逆式ポンプ201の一対の吐出口とパワーシリンダ202の両圧力室をそれぞれ両流体圧管路203、203で接続させて閉回路を構成させることにより、操舵トルクが必要な時(操舵時)だけ電動モータを駆動させればよいため、電動モータの消費電力を低減させることができるようになるという利点があるが、電動モータや可逆式ポンプ201が故障すると、操舵時においては、バイパス用電磁切換弁206がパワーシリンダ202の両圧力室間を互い閉塞する方向に切り換えられ、パワーシリンダ202と可逆式ポンプ201との間に形成される油圧回路が閉回路を形成した状態となるため、操舵時においては、閉回路によるパワーシリンダ202の油圧抵抗に抗して操舵操作を行わなければならないため、操舵フィーリングが悪化する。
【0006】
本発明は、上述の従来の問題点に着目してなされたもので、可逆式ポンプを用いたパワーステアリング装置において、パワーステアリング装置の故障時においては油圧パワーシリンダの作動をフリー状態とすることにより、操舵フィーリングの悪化を防止して少なくともマニュアルステアリング状態を確保することができるパワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明請求項1記載のパワーステアリング装置は、操舵機構に連係された操舵軸と、前記操舵機構の操舵力を補助する油圧パワーシリンダと、該油圧パワーシリンダの両圧力室に対しそれぞれ連通路を介して油圧を供給する一対の吐出口を備えた可逆式ポンプと、該可逆式ポンプを駆動する電動機と、前記操舵軸の回転方向を検出する操舵方向検出手段と、前記操舵軸に作用する操舵力を検出する操舵力検出手段と、該操舵方向検出手段で検出された操舵軸の回転方向信号および前記操舵力検出手段で検出された操舵力信号に基づき前記電動機に対し駆動信号を出力する電動機制御手段と、を備えたパワーステアリング装置において、前記油圧パワーシリンダの両圧力室相互間または両連通路相互間をバイパスするバイパス流路と、該バイパス流路の途中に介装された開閉弁と、前記パワーステアリング装置の故障状態を検出する故障検出手段と、該故障検出手段でパワーステアリング装置の故障が検出された時は、前記開閉弁を開くフェイルセーフ制御手段と、が備えられ、前記開閉弁は非通電状態で開弁する常開の電磁弁によって構成され、前記故障検出手段でパワーステアリング装置の故障が検出されない正常時は、操舵状態に拘らず前記開閉弁を通電状態とすることにより、閉弁状態が維持される手段とした。
【0008】
請求項2記載のパワーステアリング装置は、請求項1記載のパワーステアリング装置において、前記故障検出手段が、前記電動機の回転数を検出する電動機回転数検出手段を含み、前記電動機制御手段による電動機が駆動状態でありかつ前記電動機回転数検出手段で検出された電動機の回転数が所定未満である時は前記電動機もしくは可逆式ポンプの故障であると判断するように構成されている手段とした。
【0009】
請求項3記載のパワーステアリング装置は、請求項2記載のパワーステアリング装置において、前記電動機回転数検出手段が、前記電動機に流れる電流値と、電動機にかかる電圧値または前記電動機制御手段から出力される指令電圧値によって電動機の回転数を検出するように構成されている手段とした。
【0010】
請求項4記載のパワーステアリング装置は、請求項2または3に記載のパワーステアリング装置において、前記電動機回転検出手段が、前記電動機の回転数を検出する回転数センサで構成されている手段とした。
【0011】
請求項5記載のパワーステアリング装置は、請求項1〜4のいずれかに記載のパワーステアリング装置において、前記故障検出手段で前記パワーステアリング装置の故障状態が検出された時は、前記フェイルセーフ制御手段において前記開閉弁を開くと共に前記電動機への電源供給を停止させるように構成されている手段とした。
【0013】
【作用】
この発明請求項1記載のパワーステアリング装置では、上述のように構成されるため、故障検出手段でパワーステアリング装置の故障状態が検出されると、フェイルセーフ制御手段において、油圧パワーシリンダの両圧力室相互間または両連通路相互間をバイパスするバイパス流路の途中に介装された開閉弁を開く制御が行われるもので、これにより、油圧パワーシリンダにおける両圧力の作動油がバイパス流路を経由して互いに自由に行き来可能となるため、油圧パワーシリンダの作動がフリー状態となり、従って、少なくともマニュアルステアリング状態を確保することができるようになる。
【0014】
請求項2記載のパワーステアリング装置は、上述のように、電動機が駆動状態でありかつ電動機回転数検出手段で検出された電動機の回転数が所定未満である時は電動機もしくは可逆式ポンプの故障であると判断するようにしたことで、圧力センサで検出された油圧パワーシリンダ内圧により故障を検出する場合に比べ、コストの低減化およびシステムの簡略化が図れるようになる。また、電動機の回転状態から故障検出を行うことにより、迅速な故障検出が可能となる。
【0015】
請求項3記載のパワーステアリング装置は、上述のように、電動機に流れる電流値と、電動機にかかる電圧値または電動機制御手段から出力される指令電圧値によって電動機の回転数を検出するようにしたことで、回転数センサを用いる場合に比べ、コストの低減化が図れる。
【0016】
請求項4記載のパワーステアリング装置は、上述のように、回転数センサを用いることにより、電動機とは完全に独立した回路で故障検出が行われることになり、これにより、電動機の故障に伴う影響を回避できるようになる。
【0017】
請求項5記載のパワーステアリング装置は、上述のように、パワーステアリング装置の故障状態が検出された時は、フェイルセーフ制御手段において開閉弁を開くと共に電動機への電源供給を停止させるようにしたことで、電動機の消費電力を削減できると共に、回転不能状態の電動機に無理な負担をかけることを回避できるため、電動機の保護にもなる。
【0018】
また、上述のように、開閉弁が電磁弁で構成されることで、故障検出手段で故障が検出された場合には電気信号により電磁弁が瞬時に開弁するため、運転者が閉回路による油圧抵抗に抗して操舵しなければならない時間を短くすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、本発明の実施の形態の構成を図1に基づいて説明する。
【0020】
図1は、発明の実施の形態のパワーステアリング装置の正常時の状態を示す全体の概略構成図であり、この図において、SWはステアリングホイール、Lはラック、Pはピニオン、Mは電動モータ(電動機)、Tはリザーバタンク、TSはトルクセンサ、ECUはコントロールユニット、1は操舵軸、2は油圧パワーシリンダ、3はギヤポンプ(可逆式ポンプ)、4は電磁弁(開閉弁)、5、5は逆止弁を示す。
なお、前記コントロールユニットECU内には図3に示すように、トルクセンサ信号処理回路11、電動モータ制御演算回路(電動機制御手段)12、電動モータ駆動回路13、異常監視回路(故障検出手段)14、および電磁弁駆動回路15が組み込まれている。なお、前記異常監視回路14と電磁弁駆動回路15で請求の範囲のフェイルセーフ制御手段を構成している。
【0021】
即ち、図1に示すように、ステアリングホイールSWを手動で回転させると、その回転が操舵軸1を介しラックL&ピニオンPによりラックLの直線運動に変換され、これにより、図示を省略した左右の前輪の向きを変更(操舵)することができる。そして、ラックLに連係された油圧パワーシリンダ2により、前記手動による操舵力の補助が行われるようになっている。
【0022】
また、前記油圧パワーシリンダ2は、手動による操舵力および操舵方向を検出するトルクセンサ(操舵力検出手段、操舵方向検出手段)TSからの信号に基づき、車載のコントロールユニットECUに組み込まれた電動モータ制御演算回路12および電動モータ駆動回路13による電動機Mの正逆回転駆動制御により、ギヤポンプ3の駆動制御が行われ、これにより、油圧パワーシリンダ2の両圧力室2a、2bに供給される油圧が制御されて、手動による操舵力および操舵方向に応じた操舵力補助制御が行われる。
【0023】
さらに詳述すると、前記ギヤポンプ3は、電動モータMの正逆回転の切り換えにより、正逆回転駆動されるもので、正回転時および逆回転時にそれぞれ発生する加圧油を吐出する一対の吐出口3a、3bを備えている。そして、この吐出口3a、3bがそれぞれ吐出側連通路7a、7bを介して油圧パワーシリンダ2の各圧力室2a、2bに接続されている。一方、ギヤポンプ3の吸入口3cには吸入側連通路8を介してリザーバタンクTに接続されている。
【0024】
また、前記各吐出側連通路7a、7bとリザーバタンクTとの間が油補給路9a、9bにより接続され、両油補給路9a、9bにはリザーバタンクTから吐出側連通路7a、7b方向への油の補給のみを可能とする状態で逆止弁5、5が介装されている。
【0025】
前記両吐出側連通路7a、7b相互間がバイパス流路6により接続され、このバイパス流路6の途中には該バイパス流路6を開閉する電磁弁4が介装されている。
そして、この電磁弁4は、前記コントロールユニットECUに設けられた異常監視回路14および電磁弁駆動回路15によりその開閉制御が行われるようになっている。
【0026】
次に、前記コントロールユニットECUの制御作動のうち、主に異常監視回路14および電磁弁駆動回路15におけるフェイルセーフ制御作動の内容を、図4のフローチャートにより説明する
【0027】
まず、ステップ101では、トルクセンサからの操舵力信号を読み込んだ後、ステップ102に進む。このステップ102では、操舵力が所定のしきい値A以上であるか否かを判定することにより操舵操作状態であるか否を判定し、NO(直進状態)である時は、ステップ101に戻り、電動モータMを停止状態に維持する。また、YES(操舵状態)である時は、ステップ103〜107に進む。
【0028】
ステップ103では、電磁弁4に通電して開弁させ、ステップ104では、電動モータ回転指令目標電流の演算を行い、ステップ105では、指令電圧の演算を行い、ステップ106では、電動モータMに流れる電流値および電動モータMにかかる電圧値(または前記ステップ105で演算された指令電圧値)を読み込み、ステップ107では、次式により電動モータMの回転数N[rpm]を演算する。
N=(V−L(di/dt)−IR)/ke
N:電動モータMの回転数[rpm]
V:電動モータMにかかる電圧値[v]
L:インダクタンス[H]
I:電動モータMに流れる電流値[A]
R:電動モータMの巻線抵抗[Ω]
ke:電動モータMの逆起電圧定数[V/rpm]
【0029】
続くステップ108では、前記ステップ107で演算された電動モータMの回転数が0であるか否かを判定することにより、パワーステアリング装置のうち電動モータMもしくはギヤポンプ3に異常(故障)が発生していると判定し、NO(電動モータMおよびギヤポンプ3が回転=パワーステアリング装置が正常に作動している状態)である時は、ステップ113に進み、前記ステップ105で演算された指令電圧値に基づいて電動モータMを駆動させ、また、YES(電動モータMの回転数が0=異常発生状態)である時は、ステップ109に進む。
【0030】
このステップ109では、異常発生状態の誤検出防止のために、電動モータMの回転数0の状態がB時間継続したか否かを判定し、NOである時は、ステップ113に進み、前記ステップ105で演算された指令電圧値に基づいて電動モータMを駆動させ、また、YES(B時間継続)である時は、ステップ110に進んでパワーステアリング装置の異常判断を行い、続くステップ111では電磁弁4に対する通電を解除して開弁させることにより、両吐出側連通路7a、7bおよびバイパス流路6を介して油圧パワーシリンダ2の両圧力室2a、2b相互間を連通状態とし、続くステップ112では、電動モータMへの電源を遮断し、これで一回の制御フローを終了する。
【0031】
次に、この発明の実施の形態の作用・効果を説明する。
[I] 非操舵時(直進走行時)
操舵操作が行われていない直進走行状態においては、パワーステアリング装置が正常に作動しているか否かに係らず、電動モータ制御演算回路12における指令電圧演算(ステップ104〜)は行われず、電動モータMの駆動は停止状態に維持される。
なお、電磁弁4への通電は解除(開弁)された状態となっていて、バイパス流路6は開かれた状態となっている。
【0032】
[II] 操舵時
(イ)パワーステアリング装置の正常作動時
操舵操作が行われていて、異常監視回路14(ステップ103〜107)においてパワーステアリング装置の異常状態が検出されない正常時は、図1に示すように、電磁弁4は通電状態となっていて、バイパス流路6は閉じられた状態となっており、この状態で電動モータ駆動回路13から電動モータMに指令電圧値を出力してギヤポンプ3を駆動させることにより、操舵操作に応じた操舵補助力を発生させる。
【0033】
(ロ)パワーステアリング装置の異常発生時
操舵操作が行われていて、異常監視回路14(ステップ103〜107)においてパワーステアリング装置の異常状態が検出された時は、図2に示すように、電磁弁駆動回路15から電磁弁4への通電を解除して開弁させることにより、両吐出側連通路7a、7bおよびバイパス流路6を介して油圧パワーシリンダ2の両圧力室2a、2b相互間を連通状態とするもので、これにより、油圧パワーシリンダ2の作動がフリー状態となると同時に、電動モータMへの電源を遮断する処理が行われる。
【0034】
従って、パワーステアリング装置の異常発生(故障)時においても、操舵フィーリングの悪化を防止して少なくともマニュアルステアリング状態を確保することができるようになるという効果が得られる。
また、電動モータMの消費電力を削減できると共に、回転不能状態の電動モータMに無理な負担をかけることを回避できるため、電動モータMの保護にもつながる。
【0035】
また、電動モータMが駆動状態でありかつ電動モータMの回転数が0である時は電動モータMもしくはギヤポンプ3の故障であると判断するようにしたことで、圧力センサで検出された油圧パワーシリンダ内圧により故障を検出する場合に比べ、コストの低減化およびシステムの簡略化が図れるようになると共に、電動モータMの回転状態から故障検出を行うことにより、迅速な故障検出が可能となる。
【0036】
また、電動モータMに流れる電流値と、電動モータMにかかる電圧値または電動モータ駆動回路13から出力される指令電圧値によって電動モータMの回転数を検出するようにしたことで、回転数センサを用いる場合に比べ、コストの低減化が図れようになる。
【0037】
また、パワーステアリング装置の異常状態が検出された時は、異常監視回路14および電磁弁駆動回路15において電磁弁4を開くと共に電動モータMへの電源供給を停止させるようにしたことで、電動モータMの消費電力を削減できると共に、回転不能状態の電動モータMに無理な負担をかけることを回避できるため、電動機の保護にもつながる。
【0038】
また、バイパス流路6を開閉する開閉弁が電磁弁4で構成されることで、異常監視回路14でで異常が検出された場合には電気信号により電磁弁4が瞬時に開弁するため、運転者が閉回路による油圧抵抗に抗して操舵しなければならない時間を短くすることができるようになる。
【0039】
また、非通電状態で開弁する常開の電磁弁4を用いたことで、コントロールユニットECUが故障して電磁弁4に電気信号を供給できない状態となった非常事態においても、少なくとも、マニュアルステアリング状態を確保することができるようになる。
また、車両の直進走行時には電磁弁4への通電を解除するようにしたことで、消費電力の削減を図ることができるようになる。
【0040】
以上発明の実施の形態を図面により説明したが、具体的な構成はこれらの発明の実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0041】
例えば、発明の実施の形態では、バイパス流路6を両吐出側連通路7a、7b相互間に接続させたが、油圧パワーシリンダ2の両圧力室2a、2b相互間に直接接続させるようにしてもよい。
【0042】
また、発明の実施の形態では、電動モータMの回転数が0の時にのみ異常状態と判定するようにしたが、回転数が所定値以下の時に異常状態と判定するようにしてもよい。
【0043】
また、発明の実施の形態では、電動機回転数検出手段として、電動モータMに流れる電流値と、電動モータMにかかる電圧値または電動モータ駆動回路13から出力される指令電圧値によって電動モータMの回転数を検出する手段としたが、回転数センサを用いることにより、電動モータMとは完全に独立した回路で故障検出が行われることになり、これにより、電動モータMの故障に伴う影響を回避できるようになる。
【0044】
また、発明の実施の形態では、非通電状態で開弁する常開の電磁弁4を用いたが、常閉の電磁弁を用いることも可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明請求項1記載のパワーステアリング装置では、上述のように、油圧パワーシリンダの両圧力室相互間または両連通路相互間をバイパスするバイパス流路と、該バイパス流路の途中に介装された開閉弁と、パワーステアリング装置の故障状態を検出する故障検出手段と、該故障検出手段でパワーステアリング装置の故障が検出された時は、開閉弁を開くフェイルセーフ制御手段と、が備えられ、前記開閉弁は非通電状態で開弁する常開の電磁弁によって構成され、前記故障検出手段でパワーステアリング装置の故障が検出されない正常時は、操舵状態に拘らず前記開閉弁を通電状態とすることにより、閉弁状態が維持される手段としたことで、パワーステアリング装置の故障には油圧パワーシリンダにおける両圧力の作動油がバイパス流路を経由して互いに自由に行き来可能となって、油圧パワーシリンダの作動がフリー状態となり、従って、操舵フィーリングの悪化を防止して少なくともマニュアルステアリング状態を確保することができるようになるという効果が得られる。
【0046】
請求項2記載のパワーステアリング装置は、上述のように、前記故障検出手段が、電動機の回転数を検出する電動機回転数検出手段を含み、電動機制御手段による電動機が駆動状態でありかつ前記電動機回転数検出手段で検出された電動機の回転数が所定未満である時は電動機もしくは可逆式ポンプの故障であると判断するように構成されている手段としたことで、圧力センサで検出された油圧パワーシリンダ内圧により故障を検出する場合に比べ、コストの低減化およびシステムの簡略化が図れるようになる。また、電動機の回転状態から故障検出を行うことにより、迅速な故障検出が可能となる。
【0047】
請求項3記載のパワーステアリング装置は、上述のように、前記電動機回転数検出手段が、電動機に流れる電流値と、電動機にかかる電圧値または前記電動機制御手段から出力される指令電圧値によって電動機の回転数を検出するように構成されている手段としたことで、回転数センサを用いる場合に比べ、コストの低減化が図れるようになる。
【0048】
請求項4記載のパワーステアリング装置は、上述のように、前記電動機回転検出手段が、電動機の回転数を検出する回転数センサで構成されている手段としたことで、電動機とは完全に独立した回路で故障検出が行われることになり、これにより、電動機の故障に伴う影響を回避できるようになる。
【0049】
請求項5記載のパワーステアリング装置は、上述のように、前記故障検出手段でパワーステアリング装置の故障状態が検出された時は、フェイルセーフ制御手段において開閉弁を開くと共に電動機への電源供給を停止させるように構成されている手段としたことで、電動機の消費電力を削減できると共に、回転不能状態の電動機に無理な負担をかけることを回避できるため、電動機の保護にもなる。
【0050】
また、上述のように、前記開閉弁が電磁弁で構成されている手段としたことで、故障検出手段で故障が検出された場合には電気信号により電磁弁が瞬時に開弁するため、運転者が閉回路による油圧抵抗に抗して操舵しなければならない時間を短くすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態のパワーステアリング装置の正常時の状態を示す全体の概略構成図である。
【図2】発明の実施の形態のパワーステアリング装置の故障時の状態を示す全体の概略構成図である。
【図3】発明の実施の形態のパワーステアリング装置における制御内容を示すブロック図である。
【図4】発明の実施の形態のパワーステアリング装置におけるフェイルセーフ制御の内容を示すフローチャートである。
【図5】従来例1のパワーステアリング装置を示す全体の概略構成図である。
【図6】従来例2のパワーステアリング装置を示す全体の概略構成図である。
【符号の説明】
ECU コントロールユニット
L ラック
M 電動モータ(電動機)
P ピニオン
SW ステアリングホイール
T リザーバタンク
TS トルクセンサ(操舵方向検出手段・操舵力検出手段)
1 操力軸
2 油力パワーシリンダ
2a 圧力室
2b 圧力室
3 ギヤポンプ(可逆式ポンプ)
3a 吐出口
3b 吐出口
3c 吸入口
4 電磁弁(開閉弁)
5 逆止弁
6 バイパス流路
7a 吐出側連通路(連通路)
7b 吐出側連通路(連通路)
8 吸入側連通路
9a 油補給路
9b 油補給路
11 トルクセンサ信号処理回路
12 電動モータ制御演算回路(電動機制御手段)
13 電動モータ駆動回路
14 異常監視回路(フェイルセーフ制御手段)
15 電磁弁駆動回路

Claims (5)

  1. 操舵機構に連係された操舵軸と、
    前記操舵機構の操舵力を補助する油圧パワーシリンダと、
    該油圧パワーシリンダの両圧力室に対しそれぞれ連通路を介して油圧を供給する一対の吐出口を備えた可逆式ポンプと、
    該可逆式ポンプを駆動する電動機と、
    前記操舵軸の回転方向を検出する操舵方向検出手段と、
    前記操舵軸に作用する操舵力を検出する操舵力検出手段と、
    該操舵方向検出手段で検出された操舵軸の回転方向信号および前記操舵力検出手段で検出された操舵力信号に基づき前記電動機に対し駆動信号を出力する電動機制御手段と、を備えたパワーステアリング装置において、
    前記油圧パワーシリンダの両圧力室相互間または両連通路相互間をバイパスするバイパス流路と、
    該バイパス流路の途中に介装された開閉弁と、
    前記パワーステアリング装置の故障状態を検出する故障検出手段と、
    該故障検出手段でパワーステアリング装置の故障が検出された時は、前記開閉弁を開くフェイルセーフ制御手段と、が備えられ、
    前記開閉弁は非通電状態で開弁する常開の電磁弁によって構成され、前記故障検出手段でパワーステアリング装置の故障が検出されない正常時は、操舵状態に拘らず前記開閉弁を通電状態とすることにより、閉弁状態が維持されること
    を特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 前記故障検出手段が、前記電動機の回転数を検出する電動機回転数検出手段を含み、前記電動機制御手段による電動機が駆動状態でありかつ前記電動機回転数検出手段で検出された電動機の回転数が所定未満である時は前記電動機もしくは可逆式ポンプの故障であると判断するように構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
  3. 前記電動機回転数検出手段が、前記電動機に流れる電流値と、電動機にかかる電圧値または前記電動機制御手段から出力される指令電圧値によって電動機の回転数を検出するように構成されていること
    を特徴とする請求項2に記載のパワーステアリング装置。
  4. 前記電動機回転検出手段が、前記電動機の回転数を検出する回転数センサで構成されていること
    を特徴とする請求項2または3に記載のパワーステアリング装置。
  5. 前記故障検出手段で前記パワーステアリング装置の故障状態が検出された時は、前記フェイルセーフ制御手段において前記開閉弁を開くと共に前記電動機への電源供給を停止させるように構成されていること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のパワーステアリング装置。
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