JP2007313911A - パワーステアリング装置 - Google Patents

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昌和 倉田
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Abstract

【課題】リターンチェックバルブの故障時に、フェールセーフ機構を作動させて操舵フィーリングの違和感の発生を防止し得るパワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステップ1で読み込まれた前記車速や舵角及び操舵トルクから、ステップ2において操舵トルクのしきい値Xを決定し、ステップ3で、現在の操舵トルクがしきい値Xよりも大きいと判別した場合は、第1、第2各ポペット弁などが故障して操舵アシストが行われていないと判断する。ステップ5では、操舵アシスト制御を停止させ、ステップ6では、フェールセーフ機構の電磁切換弁に制御信号を出力して連通路を開成して、第1、第2油圧室を連通状態にさせてマニュアルステア状態とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のパワーステアリング装置に関し、例えば、自動車の操舵機構から出力された操舵トルクに応じて油圧パワーシリンダを作動させることにより操舵力や操舵アシスト力を付与するパワーステアリング装置に関する。
この種の従来のパワーステアリング装置としては、例えば以下の特許文献1に記載されているものが知られている。
概略を説明すれば、ステアリングホィールに取り付けられた操舵軸と、該操舵軸の下端部に連結した出力軸と、該出力軸の下端部に設けられたラック・ピニオン機構と、該ラック・ピニオン機構のラックに連繋された油圧パワーシリンダと、該油圧パワーシリンダの左右の第1、第2油圧室に第1通路と第2通路を介して作動油を相対的に供給する可逆式ポンプと、前記第1、第2通路の間に接続されたバイパス通路に設けられたリターンチェックバルブと、を備えている。
前記リターンチェックバルブは、ステアリングホイールの操舵アシストを行わない場合には、前記油圧パワーシリンダの第1,第2油圧室とリザーバタンクとを連通させる。また、操舵アシストする場合には、加圧側のバルブが閉じられることによって可逆式ポンプから吐出された作動油が油圧パワーシリンダに供給される一方、非加圧側のバルブが開かれることによりパワーシリンダ内の作動油がリザーバタンクに排出されるようになっている。この排出作用によって、非加圧側の圧力を効率的に低下させて、操舵応答性を確保するようになっている。
そして、車両走行中において、ステアリングホィールにより通常の左右操舵を行なうと、この操舵トルクを検知した検知機構が電子コントローラを介して可逆式ポンプを正転あるいは逆転させると、前記リザーバタンク内の作動油がポンプ室に供給され、さらにこのポンプ室から吐出されて前記一方の通路を介して油圧パワーシリンダに供給される。これによって、前記ラック・ピニオン機構の操舵アシスト力を付与するようになっている。
特開2004−306721公報
しかしながら、前記従来のパワーステアリング装置にあっては、例えば、前記リターンチェックバルブの一方側のバイパス弁のみが、作動油に混入した金属粉などのコンタミによって固着して作動不良を起こしてしまった場合には、ステアリングホイールの左右操舵時における操舵フィーリングに差異が発生してしまう。
すなわち、リターンチェックバルブの一方側の弁が開弁状態で固着した場合は、かかる固着した一方側のバイパス弁による操舵アシストが行われず、操舵負荷が増大してしまう。また、例えば前記一方側のバイパス弁が閉弁状態で固着した場合には、該一方側のバイパス弁の油圧パワーシリンダの油圧室とリザーバタンクとの連通が確保されないため、ステアリングホイールの戻り性が低下する。
これによって、正常に開閉作動する他方側のバイパス弁による操舵アシストとの操舵負荷に大きな差異が発生して、運転者にステアリングホイールの操舵違和感を与えるおそれがある。
本発明は、前記従来の実情に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、転舵輪に連結された操舵機構の操舵力をアシストする油圧パワーシリンダと、該油圧パワーシリンダの第1、第2圧力室に対して作動油を第1、第2通路を介して選択的に供給する一対の吐出口を有する可逆式ポンプと、該可逆式ポンプを正逆回転させるモータと、前記転舵輪を転舵制御するステアリングホイールの操舵負荷を検出するか推定する操舵負荷検出手段と、該操舵負荷検出手段から出力された操舵負荷信号に基づき前記モータに対して駆動信号を出力する制御手段と、前記可逆式ポンプに供給する作動油を貯留するリザーバタンクと、前記可逆式ポンプの吐出圧に基づき前記第1圧力室とリザーバタンクとの連通、遮断を切り換える第1バイパス弁と、前記可逆式ポンプの吐出圧に基づき前記第2圧力室とリザーバタンクとの連通、遮断を切り換える第2バイパス弁と、流路切換弁によって前記第1通路と第2通路との連通、遮断を切り換えるフェールセーフ機構と、前記流路切換弁の開閉制御を行う弁制御手段と、前記第1バイパス弁または第2バイパス弁の異常を検出する異常検出手段と、を備え、前記弁制御手段は、前記第1バイパス弁または第2バイパス弁の異常が検出されたとき、前記流路切換弁を開弁することを特徴としている。
この発明によれば、第1または第2バイパス弁の両方の異常検出は勿論のこと、いずれか一方の異常が検出された場合にも、フェールセーフ機構の流路切換弁を開弁することにより、第1通路と第2通路、すなわち、油圧パワーシリンダの第1圧力室と第2圧力室とが連通状態になるため、いわゆるマニュアルステア状態になる。このため、左右転舵の操舵フィーリングが一致して操舵違和感を軽減することができる。
請求項2に記載の発明にあっては、前記異常検出手段は、前記操舵負荷検出手段が検出した操舵負荷が所定値以上のときに、前記第1または第2バイパス弁が異常であると判断することを特徴としている。
この発明によれば、第1または第2バイパス弁に異常が発生した場合には操舵アシストが行われないため、操舵負荷が増大する。したがって、この操舵負荷の増大を検出することにより、第1、第2バイパス弁の異常を検出することができる。
以下、本発明にかかるパワーステアリング装置の実施形態を図面に基づいて詳述する。
図1はパワーステアリング装置に供される油圧回路の概略を示し、図2は該装置の制御フローチャート、図3及び図4はパワーステアリング装置のリザーバタンクや可逆式ポンプなどを具体的に示している。
まず、図1に基づいてパワーステアリング装置の概略を説明すれば、ステアリングホイールSHに操舵軸SFを介して連係された操舵機構であるラック・ピニオン機構RPと、該ラック・ピニオン機構RPに連繋された油圧パワーシリンダ1と、該油圧パワーシリンダ1に作動油圧を給排する油圧回路2とから主として構成されている。
前記操舵軸SFの下端部には、前記ステアリングホイールSHの左右の操舵負荷を検出する操舵負荷検出手段であるトルクセンサTSが設けられている
前記油圧パワーシリンダ1は、車体幅方向に延設された筒状シリンダ部1a内を前記ラック・ピニオン機構RPのラックに連繋したピストンロッド3が貫通していると共に、該ピストンロッド3に筒状シリンダ部1a内を摺動するピストン4が固定されている。また、筒状シリンダ部1a内には、ピストン4によって左右の第1油圧室5と第2油圧室6が隔成されている。
前記油圧回路2は、各一端部が前記各油圧室5、6に接続された一対の第1,第2通路7,8と、該両通路7,8に選択的に油圧を給排する可逆式ポンプ9と、前記第1、第2通路7,8の途中にそれぞれ接続されて、各下流端が前記リザーバタンク10に連通した第1、第2排出通路11,12と、該両排出通路11,12間に設けられて、前記各通路7,8内の差圧に応じて前記各排出通路11,12を相対的に開閉作動してリザーバタンク10との連通を相対的に切り換えるリターンチェックバルブ13とを備えている。
前記第1、第2通路7,8は、各他端部が前記可逆式ポンプ9の各吐出口9a、9b(各吸入口)に接続されている。
また、前記第1、第2通路7,8の上流側には、一対の補償通路14,15がそれぞれ設けられており、この各補償通路14,15には、前記リザーバタンク10から吸入する方向へのみ作動油の流入を許容する第1、第2逆止弁16,17が設けられている。
前記可逆式ポンプ9は、図3に示すように、縦型に形成されて、ポンプハウジング18の内部に回転自在に支持された駆動軸19と、該駆動軸19に結合されたインナーロータ20と、内歯がインナーロータ20の外歯に噛合したアウターロータ21とからなる一般的なトロコイド型によって構成されている。前記インナーロータ20とアウターロータ21の噛合歯部間にポンプ室が形成されていると共に、ポンプハウジング18の内部に前記吐出口9a、9bが形成されている。また、前記駆動軸19が電動モータ22によって正逆回転制御されるようになっている。
この電動モータ22は、制御手段である電子コントローラ24からの制御電流によって可逆式ポンプ9の駆動軸19を回転及び停止及び正逆回転制御するようになっており、前記電子コントローラ24は、前記トルクセンサTSから出力された操舵負荷検出信号に基づいて前記駆動軸19の回転を制御している。
前記ポンプハウジング18は、図3及び図4に示すように、前記インナーロータ20やアウターローラ21などのポンプの主要素を共同して収容したポンプボディ18a及びリアカバー18bとから主として構成されている。なお、前記リアカバー18bは、ポンプボディ18aの前端軸方向から環状プレート18dを介して複数のボルト23によってロケートピン18cによって位置決めされつつ固定されている。
前記リザーバタンク10は、図3及び図4にも示すように、前記リアカバー18bやインナ、アウターロータ20、21などのポンプの主要素全体を覆う状態でポンプボディ18aの上端部にクランプ部25によって結合されていると共に、筒状上端部の上端開口がキャップ26によって閉塞されている。
前記補償通路14,15は、可逆式ポンプ9による前記各油圧室5,6への不足する供給油量を前記第1、第2逆止弁16,17を介してリザーバタンク10内から補うものである。
前記両排出通路11,12は、図1に示すように、各下流端の排出路11a、12aがリザーバタンク10の内部と連通し、これらの集合した排出孔11bに各通路7,8からリザーバタンク10内へのみ作動油の流入を許容するチェック弁27が設けられている。前記チェック弁27は、ボール弁体によって排出孔11bを閉方向に付勢するコイルばねを備えている。
前記リターンチェックバルブ13は、図1に示すように、前記ポンプハウジング18の内部に収容配置され、前記第1、第2通路7,8の途中にそれぞれを横切った形で直列状に配置されている。また、リターンチェックバルブ13は、互いに連通した中央側に前記各排出通路11,12が連通した一対のバルブ収容孔である第1、第2弁孔28a、28bと、該各弁孔28a、28bの内部に固定された有底円筒状の図外のバルブボディと、該両バルブボディの内部に摺動自在に設けられて、前記第1、第2通路7,8の差圧に基づいて前記各排出通路11,12を相対的に開閉する一対の第1、第2バイパス弁である第1、第2ポペット弁13a,13bと、前記両弁孔間を中央で連通する摺動孔内に各ポペット弁13a、13b方向、つまり軸方向へ摺動自在に設けられて、前記各ポペット弁13a、13bの相対的な作動位置を制御するフリーピストン13cと、を備えている。
前記各ポペット弁13a、13bは、段差形状の円柱状に形成されていると共に、各後端側には、第1,第2通路7,8の作動油圧を通流させる第1,第2背圧室13f、13gが形成されている。また、各ポペット弁13a、13bの対向する各先端部は、その各外周面が各バルブボディの対向先端部に固定された第1、第2弁座に離着座可能になっている。
また、該各ポペット弁13a,13bは、その後端部とバルブボディの底面との間に弾装された第1、第2コイルスプリング13d、13eのばね力によって前記フリーピストン13c方向へ付勢されて、前記可逆式ポンプ9の非作動時には中立位置を保持し、この状態で各弁部が第1、第2弁座に着座して前記各排出通路11,12と排出路11a,12aとの連通を遮断する、いわゆる常閉型になっている。
前記フリーピストン13cは、前記各通路7,8間の差圧、つまり、フリーピストン13cの両側に形成されて、各通路7,8から各排出通路11,12を介して圧力が導入される両受圧室29a、29b間の差圧により図1中、左右方向に摺動して、いずれか一方のポペット弁13a,13bを、対応するコイルスプリング13d,13eのばね力に抗して前後方向へ相対的に切り換え摺動させるようになっている。
また、前記リターンチェックバルブ13と油圧パワーシリンダ1との間の前記第1、第2通路7,8の間には、フェールセーフ機構30が設けられている。
このフェールセーフ機構30は、図1に示すように、第1、第2通路7,8間を連通する連通路31と、該連通路31のほぼ中央位置に通路孔32を介して設けられた流路切換弁である電磁切換弁33と、前記連通路31の両端側に設けられて、第1、第2通路7,8から前記通路孔32方向へのみ作動油の通流を許容する第1、第2逆止弁33a、33bとを備えている。
前記電磁切換弁33は、2方向2位置型であって、弁制御手段としても機能する前記電子コントローラ24からの出力信号によって、装置の正常作動時には前記連通路31を遮断し、異常が発生した場合は、連通路31を連通させて各油圧室5,6内の作動油が置換流動可能となるように構成されている。
そして、前記電子コントローラ24は、前記リターンチェックバルブ13の異常、つまり、各ポペット弁13a,13bの作動異常を検出する異常検出手段である異常検出回路を備えている。この異常検出回路は、前記トルクセンサTSが検出した操舵負荷が所定値以上のときに、前記第1、第2ポペット弁13a、13bの作動が異常であると判断するようになっている。
具体的には、ステアリングホイールSHの左転舵状態の操舵負荷と、右転舵状態の操舵負荷を前記トルクセンサTRによって検出して、この両負荷値を比較することによって前記第1、第2ポペット弁13a、13bの異常を検出するようになっている。
以下、本実施形態の作用について簡単に説明すると、まず、車両の直進走行中などで、運転者がステアリングホイールSHを中立状態に維持すると、電子コントローラ24から電動モータ22へ制御電流が出力されず、可逆式ポンプ9が非作動状態になっている。
この場合は、各通路7,8に差圧が発生しないため、各ポペット弁13a、13bは、各コイルスプリング13d,13eのばね力でフリーピストン13cを介して中立位置を維持している。したがって、各弁部が各弁座に着座して各排出通路11,12と各排出路11a、12aとの連通を遮断した状態になっている。
その後、ステアリングホィールSHを、例えば右方向へ回転操作すると、電子コントローラ24からの制御電流によって電動モータ22を介して可逆式ポンプ9が例えば正転駆動される。
このポンプ作用によって第2通路8の作動油が吸入されて、可逆式ポンプ9の吐出口9bからポンプ室に供給され、ここで加圧されて第1通路7内に吐出される。また、同時に、前記リザーバタンク10内の作動油が、前記補償通路15から第2逆止弁17を介して可逆式ポンプ9の吐出口9bから第1通路7を通って第1油圧室5に流入して不足分を補償する。
前記第1通路7内の作動油は、その大部分が第1背圧室13fを通って第1油圧室5に流入すると共に、その一部が第1排出通路11を通って第1受圧室29a内に流入する。
このため、第1受圧室29aが高圧になると共に、第2受圧室29bが低圧になることから、フリーピストン13cは、第2ポペット弁13b方向(左方向)へ摺動して該第2ポペット弁13bをコイルスプリング13eのばね力に抗して第2背圧室13g方向へ後退させと共に、第1ポペット弁13aから離間する(図1参照)。
したがって、第1排出通路11は閉塞された状態を維持するが、第2排出通路12は第2受圧室29b側が開成され、第2通路8内の作動油の一部が、リザーバタンク10内にチェック弁27を介して速やかに排出される。このため、該第2通路8側の圧力低下速度が速くなって、残圧の発生が防止される。
一方、かかる右方向の回転操作状態からステアリングホィールSHを元の状態に戻し、さらに左方向へ回転操作を行なうと、電子コントローラ24によって電動モータ22を介して可逆式ポンプ9を逆転させる。
このため、今度は、前述とは逆に、第1通路7側の作動油が第2通路8に吐出されると共に、リザーバタンク10内の作動油が補償通路14を通って第1逆止弁16を介して前述と同じくポンプ室から第2通路8に吐出されて、第2背圧室13gを介して第2油圧室6に供給される。
したがって、第1受圧室29aの内圧が低下すると共に、第2受圧室29bの内圧が高くなって、フリーピストン13cは、右方向へ摺動して第1ポペット弁13aをコイルスプリング13dのばね力に抗して第1背圧室方向へ後退させると共に、第2ポペット弁13bから離間する。
これによって、第2排出通路12は閉塞されるが、第1排出通路11は第1受圧室側が開成されて、第1通路7内の作動油の一部が、リザーバタンク10内にチェック弁28を介して速やかに排出される。このため、該第1通路7側の圧力低下速度が速くなって、前述と同じく残圧の発生が防止される。
このように、ステアリングホイールSHの左右回転操作時には、低圧となる一方の通路7,8の内圧を速やかに低下させることができることから、ステアリングホイールSHの操舵アシストが速やかに行われ、ステアリングホイールSHでの急激なトルク変動の発生が防止されて、良好な操舵フィーリングを得ることが可能になる。
そして、この実施形態によれば、前述のように、前記リターンチェックバルブ13の各ポペット弁13a、13bに作動異常が発生した場合には、前記電子コントローラ24によって前記フェールセーフ機構30を作動させるようになっている。
以下、かかる異常発生時における電子コントローラ24の制御を図2のフローチャートによって説明する。
まず、ステップ1では、車速センサや舵角センサ及び前記トルクセンサTSなどの各種センサ類から現在の車速や舵角及び操舵トルクを読み込む。
ステップ2では、前記車速や舵角から操舵トルクしきい値Xを決定する。すなわち、車速や舵角から必要な操舵アシスト力が推測できると共に、アシストが行われない状態の操舵トルク値が判る。また、路面状態による摩擦係数のばらつき等を考慮して前記操舵アシスト力やアシストなしの操舵トルク値からしきい値Xを決定する。
次に、ステップ3では、前記現在の操舵トルクが前記しきい値Xよりも大きいか否かを判別し、小さいと判別した場合は、リターンチェックバルブ13が正常に作動していることから、ステップ4に移行して通常の操舵制御(アシスト制御)を行う。
ここで、操舵トルクがしきい値Xよりも大きいと判別した場合は、リターンチェックバルブ13の各ポペット弁13a、13bなどが故障して操舵アシストが行われていないと判断する。
したがって、ステップ5では、アシストが多少行われている場合を考慮して、操舵トルクが0に戻った際、つまり、ステアリングホイールSHがほぼ中立位置になった際に、操舵アシスト制御を停止する。
続いて、ステップ6では、前記フェールセーフ機構30の電磁切換弁33に制御信号を出力して連通路31を開成する。これによって、前記第1、第2油圧室5,6が、連通路31を介して連通状態になってマニュアルステア状態とする。
以上のように、第1または第2ポペット弁13a、13bの両方の異常検出は勿論のこと、いずれか一方の異常が検出された場合にも、フェールセーフ機構30の電磁切換弁33を開弁することにより、第1通路7と第2通路8、すなわち、油圧パワーシリンダ1の第1油圧室5と第2油圧室6とが連通状態になるため、いわゆるマニュアルステア状態になる。
このため、運転者によるステアリングホイールSHの左右転舵時における操舵フィーリングが一致して操舵違和感を軽減することができる。
また、前述のように、第1または第2ポペット弁13a、13bに異常時には、操舵アシストが行われないため、操舵負荷が増大する。したがって、この操舵負荷の増大を検出することにより、第1、第2バイパス弁の異常を検出することができる。
前記フェールセーフ機構30の流路切換弁を、電磁切換弁33によって構成したことから、前記異常検出回路が、第1、第2ポペット弁13a、13bの異常を検出し、電子コントローラ24が電磁切換弁33に開弁指令信号を出力した場合に、電気的に開弁することができるため、瞬時にフェールセーフ機能を発揮させることが可能になる。
さらに、前記第1、第2ポペット13a、13bとリザーバタンク10との間には、差圧が所定値以上のときに、前記第1または第2ポペット13a、13b弁側からリザーバタンク10側への作動油の流れを許容するチェック弁27を設けたことから、第1、第2通路7,8の液圧が常にチェック弁27のボール弁体を付勢するコイルばねのセット荷重以上に保持され、つまり背圧が保たれるため、操舵応答性を向上させることができる。
前記電子コントローラ24の異常検出回路による異常検出方法としては、前述の方向以外に以下のいくつかの方法がある。
まず、トルクセンサTSによって検出された左転舵状態の操舵負荷と右転舵状態の操舵負荷とを比較して、一方の操舵負荷が他方よりも所定以上大きい場合、つまり、左右操舵の操舵負荷に差異は発生した場合に、前記第1または第2ポペット弁13a、13bの作動が異常であると判断する方法である。
さらに、前記第1、第2ポペット弁13a、13bの開弁状態で固着した状態で前記ステアリングホイールSHに掛かる操舵負荷が検出されたときに、前記第1または第2ポペット弁13a、13bが異常であると判断する方法である。
したがって、第1または第2ポペット弁13a、13bが閉弁状態で固着した場合だけではなく、開弁状態で固着した場合にも、第1,第2ポペット弁13a、13bの異常と判断することによって、左右の一方だけで操舵アシストが行われ、他方は操舵アシストが行われないという状態が回避できる。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、可逆式ポンプの配置構成については縦置き、横置きタイプのいずれであってもよい。また、フェールセーフ機構の流路切換弁は必ずしも電磁式とする必要はなく、例えばパイロット圧によって開閉する弁であってもよい。さらに、第1,第2バイパス弁としては、ポペット弁以外の弁を用いることも可能である。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
請求項(1)前記異常検出手段は、左転舵状態の操舵負荷と右転舵状態の操舵負荷とを比較することにより、前記第1または第2バイパス弁の異常であると判断することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
第1、第2バイパス弁のいずれか一方に異常が生じた場合には、ステアリングホイールの左転舵操作と右転舵操作の際に、操舵負荷に差異が発生するため、その差異を検出することによって、第1、第2バイパス弁の異常を検出することができる。
請求項(2)前記異常検出手段は、前記第1、第2バイパス弁の開弁状態で固着した状態で前記ステアリングホイールに掛かる操舵負荷が検出されたときに、前記第1または第2バイパス弁が異常であると判断することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
第1または第2バイパス弁が閉弁状態で固着した場合だけではなく、開弁状態で固着した場合にも、第1,第2バイパス弁の異常と判断することによって、左右の一方だけで操舵アシストが行われ、他方は操舵アシストが行われないという状態が回避できる。
請求項(3)前記フェールセーフ機構の流路切換弁を、電磁切換弁によって構成したことを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
前記異常検出手段が、第1、第2バイパス弁の異常を検出し、弁制御手段が開弁指令信号を出力した場合に、電気的に流路を切り換えて開弁することができるため、瞬時にフェールセーフ機能を発揮させることが可能になる。
請求項(4)前記第1バイパス弁とリザーバタンクとの間及び第2バイパス弁とリザーバタンクとの間には、差圧が所定値以上のときに、前記第1または第2バイパス弁側からリザーバタンク側への作動油の流れを許容する一方向弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
第1、第2通路の液圧が常に一方向弁のセット荷重以上に保持され、つまり背圧が保たれるため、操舵応答性を向上させることができる。
本発明におけるパワーステアリング装置の実施形態に供される油圧回路の概略図である。 本実施形態に供される電子コントローラに制御フローチャート図である。 本実施形態に供される可逆式ポンプとリザーバタンクを一部破断図である。 本実施形態に供される可逆式ポンプとリザーバタンクなどを示す一部破断図である。
符号の説明
1…油圧パワーシリンダ
2…油圧回路
7・8…第1、第2通路
9…可逆式ポンプ
9a・9b…吐出口
10…リザーバタンク
13…リターンチェックバルブ
13a…第1ポペット弁(第1バイパス弁)
13b…第2ポペット弁(第2バイパス弁)
22…電動モータ
24…電子コントローラ
30…フェールセーフ機構
33…電磁切換弁(流路切換弁)
SH…ステアリングホイール
TS…トルクセンサ(操舵負荷検出手段)

Claims (2)

  1. 転舵輪に連結された操舵機構の操舵力をアシストする油圧パワーシリンダと、
    該油圧パワーシリンダの第1、第2圧力室に対して作動油を第1、第2通路を介して選択的に供給する一対の吐出口を有する可逆式ポンプと、
    該可逆式ポンプを正逆回転させるモータと、
    前記転舵輪を転舵制御するステアリングホイールの操舵負荷を検出するか推定する操舵負荷検出手段と、
    該操舵負荷検出手段から出力された操舵負荷信号に基づき前記モータに対して駆動信号を出力する制御手段と、
    前記可逆式ポンプに供給する作動油を貯留するリザーバタンクと、
    前記可逆式ポンプの吐出圧に基づき前記第1圧力室とリザーバタンクとの連通、遮断を切り換える第1バイパス弁と、
    前記可逆式ポンプの吐出圧に基づき前記第2圧力室とリザーバタンクとの連通、遮断を切り換える第2バイパス弁と、
    流路切換弁によって前記第1通路と第2通路との連通、遮断を切り換えるフェールセーフ機構と、
    前記流路切換弁の開閉制御を行う弁制御手段と、
    前記第1バイパス弁または第2バイパス弁の異常を検出する異常検出手段と、を備え、
    前記弁制御手段は、前記第1バイパス弁または第2バイパス弁の異常が検出されたとき、前記流路切換弁を開弁することを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 前記異常検出手段は、前記操舵負荷検出手段が検出した操舵負荷が所定値以上のときに、前記第1または第2バイパス弁が異常であると判断することを特徴とする請求項1に記載のパワーステアリング装置。
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