JP2004276073A - Uoe鋼管の搬送装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶接中のUOE鋼管が上下動しないようなUOE鋼管の搬送装置を得る。
【解決手段】UOE鋼管10の外面溶接機13への搬入を、V型受座11付チェ−ンコンベア3および4で行うUOE鋼管の搬送装置において、前記チェ−ンコンベア3または4の隣り合うチェ−ンリンクを接続するピンが、チェ−ンコンベア3または4を駆動するスプロケットホイ−ル5および6を離脱したり噛み合ったりするときに、チェ−ンコンベア3または4のチェ−ン7が上下動する影響を避けるために、駆動側スプロケットホイ−ル5と従動側スプロケットホイ−ル6との中間に位置する上部側のチェ−ン7を、前記ピンの中心がスプロケットホイ−ルの5および6のピッチ円の最上端部よりも高い位置になるように支持することを特徴とするUOE鋼管の搬送装置。
【選択図】 図1
【解決手段】UOE鋼管10の外面溶接機13への搬入を、V型受座11付チェ−ンコンベア3および4で行うUOE鋼管の搬送装置において、前記チェ−ンコンベア3または4の隣り合うチェ−ンリンクを接続するピンが、チェ−ンコンベア3または4を駆動するスプロケットホイ−ル5および6を離脱したり噛み合ったりするときに、チェ−ンコンベア3または4のチェ−ン7が上下動する影響を避けるために、駆動側スプロケットホイ−ル5と従動側スプロケットホイ−ル6との中間に位置する上部側のチェ−ン7を、前記ピンの中心がスプロケットホイ−ルの5および6のピッチ円の最上端部よりも高い位置になるように支持することを特徴とするUOE鋼管の搬送装置。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、UOE鋼管のシ−ム部を外面溶接するときに、UOE鋼管を搬送するUOE鋼管の搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
UOE鋼管(以下、単に鋼管という)のシ−ム部を外面溶接するときには、鋼管をその長手方向に沿って外面溶接機に送り込みながら溶接を行なうが、送り込む速度が変動すると、溶接部の品質が劣化する恐れがあるので、一定の速度で送り込むことが必要になる。
【0003】
このような鋼管の外面溶接において、鋼管を外面溶接機に送り込む方式には、従来から鋼管を1本ずつ載せた台車を走行させる走行台車方式と、V字型ロ−ラを有する搬送テ−ブルで搬送するV字型ロ−ラ方式の2つの方式がある。
【0004】
しかしながら、台車走行方式は、台車を溶接に適した一定速度で走行させ、かつシ−ム部を溶接機のト−チの位置に合わせて鋼管を送り込むことができるので、溶接部の品質レベルを高めることはできるが、1本の鋼管の外面溶接が終った後に、次の鋼管を外面溶接機に送り込むために、走行台車を溶接前の位置まで戻さなければならないので、戻す分だけ時間がかかる。
【0005】
また、V字型ロ−ラ方式は、複数本のV字型ロ−ラで順次鋼管を送り込むため、台車走行方式よりも作業能率は向上する。しかしながら、ロ−ラの軸方向に沿った断面がV字型(全断面としてはきね型)となっているため、ロ−ラの幅方向中央部から両端部に向かうほどロ−ラの周速が速くなり、鋼管がロ−ラからロ−ラへと乗り移るときに、鋼管がロ−ラの幅方向中心から左右にずれて乗り移ったり、ロ−ラに磨耗した部分があったりすると、搬送速度が変動し、溶接部の品質を劣化させる恐れがある。
【0006】
このような問題を解消するために、鋼管をロ−ラではなくて、チェ−ンコンベアで搬送しながら、外面溶接する方法も採用されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0007】
【非特許文献1】
鉄鋼便覧 第三巻(2)p1124
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の鋼管をチェ−ンコンベアで外面溶接機に送り込む方式には、次のような問題点がある。
(1)チェ−ンコンベアの隣り合うチェ−ンリンクを接続するピンが、チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルの歯から離脱したり、噛み合ったりするときに、ピンに接続されている鋼管のV型受座が上下動して溶接品質に影響を与える。
(2)同じように、チェ−ンコンベアの隣り合うチェ−ンリンクを接続するピンが、チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルの歯から離脱したり、噛み合ったりするときに、チェ−ンコンベアの搬送速度がサイクリックに変動するので、溶接速度もサイクリックに変動し、同じように溶接品質に影響を与える。
【0009】
これは、多角形のスプロケットホイ−ルの歯と、チェ−ンリンクを構成するピンとを噛み合わせて、チェ−ンを駆動することから、ピンがスプロケットホイ−ルの歯から離脱する瞬間には、チェ−ン速度は最大となり、次のピンがスプロケットホイ−ルの歯から離脱するまでの中間点でチェ−ンの速度は最小となること、およびピンがスプロケットホイ−ルの歯から離脱した後、チェ−ンの自重によりピンが下方に移動することに起因するものである。
【0010】
この発明は、従来技術の上述のような問題点を解消するためになされたものであり、鋼管の外面溶接時に、鋼管が上下動せず、かつ搬送速度も変動しないので、良好な溶接品質を得ることのできる鋼管の搬送装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るUOE鋼管の搬送装置は、UOE鋼管の外面溶接機への搬入を、V型受座付チェ−ンコンベアで行うUOE鋼管の搬送装置において、前記チェ−ンコンベアの隣り合うチェ−ンリンクを接続するピンが、チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルを離脱したり噛み合ったりするときに、チェ−ンコンベアのチェ−ンが上下動する影響を避けるために、駆動側スプロケットホイ−ルと従動側スプロケットホイ−ルとの中間に位置する上部側のチェ−ンを、前記ピンの中心がスプロケットホイ−ルのピッチ円の最上端部よりも高い位置になるように支持するものである。
【0012】
また、前記チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルが多角形に形成されていることに起因して、チェ−ンコンベアの搬送速度がサイクリックに変動するのを防止するために、スプロケットホイ−ルの回転速度を制御して、チェ−ンコンベアの搬送速度が一定速度になるようにしたものである。
【0013】
本発明に係るUOE鋼管の搬送装置においては、鋼管をV型受座で支持しながらチェ−ンコンベアで外面溶接機に搬入するときに、駆動側スプロケットホイ−ルと従動側スプロケットホイ−ルとの中間に位置する上部側のチェ−ンを、ピンの中心がスプロケットホイ−ルのピッチ円の最上端部よりも高い位置になるように支持するので、溶接中の鋼管が上下動することはなく、溶接品質を向上させることができる。
【0014】
また、スプロケットホイ−ルの回転数を制御して、チェ−ンコンベアの搬送速度を一定速度にするようにしているので、さらに溶接品質を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明のUOE鋼管の搬送装置の説明図であり、(a)は搬送装置の平面図、(b)は搬送装置の側面図である。
【0016】
この搬送装置は、駆動モ−タ1により減速機2を介して駆動される2台のチェ−ンコンベア3および4とから構成されている。この搬送装置を詳述すると、チェ−ンコンベア3および4は、それぞれ駆動側スプロケットホイ−ル5と、従動側スプロケットホイ−ル6と、駆動側スプロケットホイ−ル5と従動側スプロケットホイ−ル6との間に掛け回されている無端状のチェ−ン7とから構成され、前記減速機2からの駆動力が駆動側スプロケットホイ−ル5に伝達されることにより、駆動側スプロケットホイ−ル5が回転し、チェ−ン7を回転させるようになっている。
【0017】
チェ−ン7の外側にはV字状の受座11が複数設けられており、搬送中のUOE鋼管(以下、単に鋼管という)10が、チェ−ン7の幅方向にずれないようになっている。
【0018】
この搬送装置により、鋼管10の外面溶接をする方法を説明すると、外面溶接機13の入側に配置されたV型ロ−ラからなる搬送ロ−ル14で搬送されてきた鋼管10は、その先端が外面溶接機13と搬送ロ−ル14との間に設置された昇降ロ−ル15に到達すると、昇降ロ−ル15に設けられた接触検知装置16により通過が検知され、昇降ロ−ル15は鋼管10が、外面溶接機13内に配置されたチェ−ンコンベア3および4に受け入れられる高さまで上昇する。
【0019】
そして、鋼管10がチェ−ンコンベア3に受け入れられると、鋼管10は動かないように上方から押えロ−ル17または18に押えられながら前進し、溶接ト−チ19によりそのシ−ム部が溶接される。なお、溶接中の鋼管10の移動速度が、速度検出装置20および21により検出され、その検出値に基づいて後述するスプロケットホイ−ルの回転数制御が行われる。
【0020】
鋼管10の溶接が進行し、鋼管10の後端が昇降ロ−ル15に到達すると、昇降ロ−ル15に設けられた通過検知装置22により通過が検知され、昇降ロ−ル15は下降し、次の鋼管10が搬入されるまで待機する。なお、図1において、符号23および24は溶接を行うための集電装置である。
【0021】
本発明のUOE鋼管の搬送装置においては、チェ−ンコンベア3および4の駆動側スプロケットホイ−ル5と従動側スプロケットホイ−ル6との中間に位置する上方側のチェ−ン7の一定区間は、図2に示すように、チェ−ン7の下側に配置した支持体25により、チェ−ン7を構成するピンの中心が、スプロケットホイ−ル5および6のピッチ円の最上端部よりも高い位置に位置するように支持しているので、チェ−ン7によって搬送されるUOE鋼管10が上下動することはないようになっている。
【0022】
図2のようにチェ−ン7の中間部分を、チェ−ン7を構成するピンの中心が、スプロケットホイ−ル5および6のピッチ円の最上端部よりも高い位置に位置するように支持するようにしたのは、次のような理由による。
【0023】
すなわち、図3(a)に示すように、ピン12がスプロケットホイ−ル5の隣り合う歯5a間に噛み合っているときには、ピン12の中心はスプロケットホイ−ル5のピッチ円5bに沿って移動する。そして、ピン12の中心がピッチ円5bの最上端(A点)を通過すると、歯5aで支持されてきたピン12は、歯5aとの噛み合いが解消されるので支持するものがなくなり、ピン12ひいてはチェ−ン7の自重によりhの高さだけ下降する。
【0024】
また、図3(b)に示すように、ピン12がスプロケットホイ−ル6の歯6aに噛み合う際には、ピン12は逆にhの高さだけ上昇する。
【0025】
すなわち、鋼管10を搬送する部分のチェ−ン7を何ら支持しない場合には、鋼管10は搬送中上下動することになり、このような上下動が鋼管10の溶接品質に悪影響を及ぼすことになる。
【0026】
したがって、図2のようにチェ−ン7の中間部分を、ピン12の中心がスプロケットホイ−ル5および6のピッチ円の最上端部の高さHよりも高い位置になるように支持して、鋼管10の上下動が発生しないようにしたのである。
【0027】
なお、チェ−ン7を支持する支持体25は、鋼管10が搬送方向と直交する方向に移動しないように支持するものであればよく、板状体でもチェ−ンコンベアの両側に配置した1対のレ−ルでもよい。
【0028】
また、スプロケットホイ−ルの歯に噛み合っているときのチェ−ン7が多角形状をしていることに起因して、チェ−ン7の移動速度は、(1)式および(2)式に示すように、最高速度Vmaxと最低速度Vminの間で変動していることが知られている。
【0029】
Vmax=(Dp/2)・ω……(1)
Vmin=(Dp/2)・ω・cos(π/N)
ただし、Dp:スプロケットホイ−ルのピッチ円直径
ω:スプロケットホイ−ルの角速度
N:スプロケットホイ−ルの歯数
これにより、図4のグラフに示すように、チェ−ン7の移動速度はサイクリックに変動している。
【0030】
このため、UOE鋼管10を溶接するときの溶接速度も、サイクリックにに変動するので、溶接速度が一定せず、溶接品質に悪影響を与える。
【0031】
このため、本発明のUOE鋼管の搬送装置においては、図5のグラフに示すように、スプロケットホイ−ルの回転速度を、チェ−ン7の移動速度が速くなりそうなときには遅くし、チェ−ン7の移動速度が遅くなりそうなときには速くするように経時変化させ、すなわち、チェ−ン7の移動速度の変化と逆位相となるようにスプロケットホイ−ルの回転速度を変化させて、チェ−ン7の移動速度が一定となるようにしている。
【0032】
このように、本発明のUOE鋼管の搬送装置においては、UOE鋼管の外面溶接に際して、チェ−ンコンベアでUOE鋼管を外面溶接機に送り込むときに発生する溶接部の高さ方向の位置変動や、溶接速度の変動を防止するようにしているので、UOE鋼管の溶接部の品質を向上させることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明により、UOE鋼管の溶接部の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のUOE鋼管の搬送装置の説明図であり、(a)は搬送装置の平面図、(b)は搬送装置の側面図である。
【図2】本発明のUOE鋼管の搬送装置にいて、チェ−ンのUOE鋼管と接触する部分を、スプロケットホイ−ルの歯の上昇点よりも高い位置で支持している状態を示す図である。
【図3】チェ−ンの上下動が発生することを示す図であり、(a)はピンがスプロケットホイ−ルの歯から離脱するときの、(b)はピンがスプロケットホイ−ルの歯に噛み合うときに発生する上下動を示す。
【図4】チェ−ンの移動速度の経時変化を示すグラフである。
【図5】本発明のUOE鋼管の搬送装置にいて、スプロケットホイ−ルの回転速度を経時的にサイクリックに変化させていることを示すグラフである。
【符号の説明】
1 駆動モ−タ
2 減速機
3、4 チェ−ンコンベア
5 駆動側スプロケットホイ−ル
6 従動側スプロケットホイ−ル
7 チェ−ン
10 UOE鋼管
11 受座
12 ピン
13 外面溶接機
14 搬送ロ−ル
15 昇降ロ−ル
16 接触検知装置
17、18 押えロ−ル
19 溶接ト−チ
20,21 速度検出装置
22 通過検知装置
23、24 集電装置
25 支持体
【発明の属する技術分野】
本発明は、UOE鋼管のシ−ム部を外面溶接するときに、UOE鋼管を搬送するUOE鋼管の搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
UOE鋼管(以下、単に鋼管という)のシ−ム部を外面溶接するときには、鋼管をその長手方向に沿って外面溶接機に送り込みながら溶接を行なうが、送り込む速度が変動すると、溶接部の品質が劣化する恐れがあるので、一定の速度で送り込むことが必要になる。
【0003】
このような鋼管の外面溶接において、鋼管を外面溶接機に送り込む方式には、従来から鋼管を1本ずつ載せた台車を走行させる走行台車方式と、V字型ロ−ラを有する搬送テ−ブルで搬送するV字型ロ−ラ方式の2つの方式がある。
【0004】
しかしながら、台車走行方式は、台車を溶接に適した一定速度で走行させ、かつシ−ム部を溶接機のト−チの位置に合わせて鋼管を送り込むことができるので、溶接部の品質レベルを高めることはできるが、1本の鋼管の外面溶接が終った後に、次の鋼管を外面溶接機に送り込むために、走行台車を溶接前の位置まで戻さなければならないので、戻す分だけ時間がかかる。
【0005】
また、V字型ロ−ラ方式は、複数本のV字型ロ−ラで順次鋼管を送り込むため、台車走行方式よりも作業能率は向上する。しかしながら、ロ−ラの軸方向に沿った断面がV字型(全断面としてはきね型)となっているため、ロ−ラの幅方向中央部から両端部に向かうほどロ−ラの周速が速くなり、鋼管がロ−ラからロ−ラへと乗り移るときに、鋼管がロ−ラの幅方向中心から左右にずれて乗り移ったり、ロ−ラに磨耗した部分があったりすると、搬送速度が変動し、溶接部の品質を劣化させる恐れがある。
【0006】
このような問題を解消するために、鋼管をロ−ラではなくて、チェ−ンコンベアで搬送しながら、外面溶接する方法も採用されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0007】
【非特許文献1】
鉄鋼便覧 第三巻(2)p1124
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の鋼管をチェ−ンコンベアで外面溶接機に送り込む方式には、次のような問題点がある。
(1)チェ−ンコンベアの隣り合うチェ−ンリンクを接続するピンが、チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルの歯から離脱したり、噛み合ったりするときに、ピンに接続されている鋼管のV型受座が上下動して溶接品質に影響を与える。
(2)同じように、チェ−ンコンベアの隣り合うチェ−ンリンクを接続するピンが、チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルの歯から離脱したり、噛み合ったりするときに、チェ−ンコンベアの搬送速度がサイクリックに変動するので、溶接速度もサイクリックに変動し、同じように溶接品質に影響を与える。
【0009】
これは、多角形のスプロケットホイ−ルの歯と、チェ−ンリンクを構成するピンとを噛み合わせて、チェ−ンを駆動することから、ピンがスプロケットホイ−ルの歯から離脱する瞬間には、チェ−ン速度は最大となり、次のピンがスプロケットホイ−ルの歯から離脱するまでの中間点でチェ−ンの速度は最小となること、およびピンがスプロケットホイ−ルの歯から離脱した後、チェ−ンの自重によりピンが下方に移動することに起因するものである。
【0010】
この発明は、従来技術の上述のような問題点を解消するためになされたものであり、鋼管の外面溶接時に、鋼管が上下動せず、かつ搬送速度も変動しないので、良好な溶接品質を得ることのできる鋼管の搬送装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るUOE鋼管の搬送装置は、UOE鋼管の外面溶接機への搬入を、V型受座付チェ−ンコンベアで行うUOE鋼管の搬送装置において、前記チェ−ンコンベアの隣り合うチェ−ンリンクを接続するピンが、チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルを離脱したり噛み合ったりするときに、チェ−ンコンベアのチェ−ンが上下動する影響を避けるために、駆動側スプロケットホイ−ルと従動側スプロケットホイ−ルとの中間に位置する上部側のチェ−ンを、前記ピンの中心がスプロケットホイ−ルのピッチ円の最上端部よりも高い位置になるように支持するものである。
【0012】
また、前記チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルが多角形に形成されていることに起因して、チェ−ンコンベアの搬送速度がサイクリックに変動するのを防止するために、スプロケットホイ−ルの回転速度を制御して、チェ−ンコンベアの搬送速度が一定速度になるようにしたものである。
【0013】
本発明に係るUOE鋼管の搬送装置においては、鋼管をV型受座で支持しながらチェ−ンコンベアで外面溶接機に搬入するときに、駆動側スプロケットホイ−ルと従動側スプロケットホイ−ルとの中間に位置する上部側のチェ−ンを、ピンの中心がスプロケットホイ−ルのピッチ円の最上端部よりも高い位置になるように支持するので、溶接中の鋼管が上下動することはなく、溶接品質を向上させることができる。
【0014】
また、スプロケットホイ−ルの回転数を制御して、チェ−ンコンベアの搬送速度を一定速度にするようにしているので、さらに溶接品質を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本発明のUOE鋼管の搬送装置の説明図であり、(a)は搬送装置の平面図、(b)は搬送装置の側面図である。
【0016】
この搬送装置は、駆動モ−タ1により減速機2を介して駆動される2台のチェ−ンコンベア3および4とから構成されている。この搬送装置を詳述すると、チェ−ンコンベア3および4は、それぞれ駆動側スプロケットホイ−ル5と、従動側スプロケットホイ−ル6と、駆動側スプロケットホイ−ル5と従動側スプロケットホイ−ル6との間に掛け回されている無端状のチェ−ン7とから構成され、前記減速機2からの駆動力が駆動側スプロケットホイ−ル5に伝達されることにより、駆動側スプロケットホイ−ル5が回転し、チェ−ン7を回転させるようになっている。
【0017】
チェ−ン7の外側にはV字状の受座11が複数設けられており、搬送中のUOE鋼管(以下、単に鋼管という)10が、チェ−ン7の幅方向にずれないようになっている。
【0018】
この搬送装置により、鋼管10の外面溶接をする方法を説明すると、外面溶接機13の入側に配置されたV型ロ−ラからなる搬送ロ−ル14で搬送されてきた鋼管10は、その先端が外面溶接機13と搬送ロ−ル14との間に設置された昇降ロ−ル15に到達すると、昇降ロ−ル15に設けられた接触検知装置16により通過が検知され、昇降ロ−ル15は鋼管10が、外面溶接機13内に配置されたチェ−ンコンベア3および4に受け入れられる高さまで上昇する。
【0019】
そして、鋼管10がチェ−ンコンベア3に受け入れられると、鋼管10は動かないように上方から押えロ−ル17または18に押えられながら前進し、溶接ト−チ19によりそのシ−ム部が溶接される。なお、溶接中の鋼管10の移動速度が、速度検出装置20および21により検出され、その検出値に基づいて後述するスプロケットホイ−ルの回転数制御が行われる。
【0020】
鋼管10の溶接が進行し、鋼管10の後端が昇降ロ−ル15に到達すると、昇降ロ−ル15に設けられた通過検知装置22により通過が検知され、昇降ロ−ル15は下降し、次の鋼管10が搬入されるまで待機する。なお、図1において、符号23および24は溶接を行うための集電装置である。
【0021】
本発明のUOE鋼管の搬送装置においては、チェ−ンコンベア3および4の駆動側スプロケットホイ−ル5と従動側スプロケットホイ−ル6との中間に位置する上方側のチェ−ン7の一定区間は、図2に示すように、チェ−ン7の下側に配置した支持体25により、チェ−ン7を構成するピンの中心が、スプロケットホイ−ル5および6のピッチ円の最上端部よりも高い位置に位置するように支持しているので、チェ−ン7によって搬送されるUOE鋼管10が上下動することはないようになっている。
【0022】
図2のようにチェ−ン7の中間部分を、チェ−ン7を構成するピンの中心が、スプロケットホイ−ル5および6のピッチ円の最上端部よりも高い位置に位置するように支持するようにしたのは、次のような理由による。
【0023】
すなわち、図3(a)に示すように、ピン12がスプロケットホイ−ル5の隣り合う歯5a間に噛み合っているときには、ピン12の中心はスプロケットホイ−ル5のピッチ円5bに沿って移動する。そして、ピン12の中心がピッチ円5bの最上端(A点)を通過すると、歯5aで支持されてきたピン12は、歯5aとの噛み合いが解消されるので支持するものがなくなり、ピン12ひいてはチェ−ン7の自重によりhの高さだけ下降する。
【0024】
また、図3(b)に示すように、ピン12がスプロケットホイ−ル6の歯6aに噛み合う際には、ピン12は逆にhの高さだけ上昇する。
【0025】
すなわち、鋼管10を搬送する部分のチェ−ン7を何ら支持しない場合には、鋼管10は搬送中上下動することになり、このような上下動が鋼管10の溶接品質に悪影響を及ぼすことになる。
【0026】
したがって、図2のようにチェ−ン7の中間部分を、ピン12の中心がスプロケットホイ−ル5および6のピッチ円の最上端部の高さHよりも高い位置になるように支持して、鋼管10の上下動が発生しないようにしたのである。
【0027】
なお、チェ−ン7を支持する支持体25は、鋼管10が搬送方向と直交する方向に移動しないように支持するものであればよく、板状体でもチェ−ンコンベアの両側に配置した1対のレ−ルでもよい。
【0028】
また、スプロケットホイ−ルの歯に噛み合っているときのチェ−ン7が多角形状をしていることに起因して、チェ−ン7の移動速度は、(1)式および(2)式に示すように、最高速度Vmaxと最低速度Vminの間で変動していることが知られている。
【0029】
Vmax=(Dp/2)・ω……(1)
Vmin=(Dp/2)・ω・cos(π/N)
ただし、Dp:スプロケットホイ−ルのピッチ円直径
ω:スプロケットホイ−ルの角速度
N:スプロケットホイ−ルの歯数
これにより、図4のグラフに示すように、チェ−ン7の移動速度はサイクリックに変動している。
【0030】
このため、UOE鋼管10を溶接するときの溶接速度も、サイクリックにに変動するので、溶接速度が一定せず、溶接品質に悪影響を与える。
【0031】
このため、本発明のUOE鋼管の搬送装置においては、図5のグラフに示すように、スプロケットホイ−ルの回転速度を、チェ−ン7の移動速度が速くなりそうなときには遅くし、チェ−ン7の移動速度が遅くなりそうなときには速くするように経時変化させ、すなわち、チェ−ン7の移動速度の変化と逆位相となるようにスプロケットホイ−ルの回転速度を変化させて、チェ−ン7の移動速度が一定となるようにしている。
【0032】
このように、本発明のUOE鋼管の搬送装置においては、UOE鋼管の外面溶接に際して、チェ−ンコンベアでUOE鋼管を外面溶接機に送り込むときに発生する溶接部の高さ方向の位置変動や、溶接速度の変動を防止するようにしているので、UOE鋼管の溶接部の品質を向上させることができる。
【0033】
【発明の効果】
本発明により、UOE鋼管の溶接部の品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のUOE鋼管の搬送装置の説明図であり、(a)は搬送装置の平面図、(b)は搬送装置の側面図である。
【図2】本発明のUOE鋼管の搬送装置にいて、チェ−ンのUOE鋼管と接触する部分を、スプロケットホイ−ルの歯の上昇点よりも高い位置で支持している状態を示す図である。
【図3】チェ−ンの上下動が発生することを示す図であり、(a)はピンがスプロケットホイ−ルの歯から離脱するときの、(b)はピンがスプロケットホイ−ルの歯に噛み合うときに発生する上下動を示す。
【図4】チェ−ンの移動速度の経時変化を示すグラフである。
【図5】本発明のUOE鋼管の搬送装置にいて、スプロケットホイ−ルの回転速度を経時的にサイクリックに変化させていることを示すグラフである。
【符号の説明】
1 駆動モ−タ
2 減速機
3、4 チェ−ンコンベア
5 駆動側スプロケットホイ−ル
6 従動側スプロケットホイ−ル
7 チェ−ン
10 UOE鋼管
11 受座
12 ピン
13 外面溶接機
14 搬送ロ−ル
15 昇降ロ−ル
16 接触検知装置
17、18 押えロ−ル
19 溶接ト−チ
20,21 速度検出装置
22 通過検知装置
23、24 集電装置
25 支持体
Claims (2)
- UOE鋼管の外面溶接機への搬入を、V型受座付チェ−ンコンベアで行うUOE鋼管の搬送装置において、前記チェ−ンコンベアの隣り合うチェ−ンリンクを接続するピンが、チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルを離脱したり噛み合ったりするときに、チェ−ンコンベアのチェ−ンが上下動する影響を避けるために、駆動側スプロケットホイ−ルと従動側スプロケットホイ−ルとの中間に位置する上部側のチェ−ンを、前記ピンの中心がスプロケットホイ−ルのピッチ円の最上端部よりも高い位置になるように支持することを特徴とするUOE鋼管の搬送装置。
- 前記チェ−ンコンベアを駆動するスプロケットホイ−ルが多角形に形成されていることに起因して、チェ−ンコンベアの搬送速度がサイクリックに変動するのを防止するために、スプロケットホイ−ルの回転速度を制御して、チェ−ンコンベアの搬送速度が一定速度になるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のUOE鋼管の搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003071866A JP2004276073A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | Uoe鋼管の搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003071866A JP2004276073A (ja) | 2003-03-17 | 2003-03-17 | Uoe鋼管の搬送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004276073A true JP2004276073A (ja) | 2004-10-07 |
Family
ID=33288202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2004276073A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103447723A (zh) * | 2013-09-04 | 2013-12-18 | 新疆石油工程建设有限责任公司 | 工艺管道焊接工作站 |
-
2003
- 2003-03-17 JP JP2003071866A patent/JP2004276073A/ja active Pending
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