JP2004275567A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決課題】スロットマシンの模様替えに当たってドラムユニットの交換作業を容易且つ迅速に行えるようにする。
【解決手段】上部格納空間(4)にドラムユニット(5)を、また下部格納空間(6)にメダル払出し装置(7)をそれぞれ収容してなる本体枠(1)の前面の開口部(2)を被う前扉(3)を、前記上下の格納空間(4,6)に各対応させて上部扉部分(3a)と下部扉部分(3b)とに分離切り離し、前記独立した上部扉部分(3a)の上縁部を前記本体枠の開口部(2)の上縁部にヒンジ装置(10)を介して開閉自由に蝶着支持する。そして、前記上部格納空間(4)から前記ドラムユニット(5)を引き出し交換する際には、前記上部扉部分(3a)をヒンジ装置(10)を支点に上方に跳ね上げ開放して隣接のスロットマシンに影響を与えることなくその交換作業を行い、スロットマシンの模様替えを行うようにする。
【選択図】 図2
【解決手段】上部格納空間(4)にドラムユニット(5)を、また下部格納空間(6)にメダル払出し装置(7)をそれぞれ収容してなる本体枠(1)の前面の開口部(2)を被う前扉(3)を、前記上下の格納空間(4,6)に各対応させて上部扉部分(3a)と下部扉部分(3b)とに分離切り離し、前記独立した上部扉部分(3a)の上縁部を前記本体枠の開口部(2)の上縁部にヒンジ装置(10)を介して開閉自由に蝶着支持する。そして、前記上部格納空間(4)から前記ドラムユニット(5)を引き出し交換する際には、前記上部扉部分(3a)をヒンジ装置(10)を支点に上方に跳ね上げ開放して隣接のスロットマシンに影響を与えることなくその交換作業を行い、スロットマシンの模様替えを行うようにする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にスロットマシンは、箱形の本体枠の内部空間に通常3個の回転ドラムを横に連装したドラムユニットと、メダルを貯留し放出するためのメダル払出し装置をそれぞれ格納し、その開放する前面を前扉によって被う構造になっている。
【0003】
上記ドラムユニットは通常本体枠の上部の格納空間に収め、前扉の上部に設ける透視窓を通して回転ドラムの前面部分が視認できるようにしてある。また本体枠の下部の格納空間に収められるメダル払出し装置は前扉によって完全に被われるようにしてある。そして、前扉の高さの略中央部分に遊技を実行するための操作用の諸設備、例えばメダルの投入個数を設定するボタンや回転ドラムを始動させるスタートボタン、各回転ドラムにつき停止させるストップボタンや、メダルの投入口、クレジットボタン、払戻しボタン等が設けられるようになっている。
【0004】
更に、これらの設備が設けられる下側の前面部分にはスロットマシンの機種を表す文字や図形を施す表示部が設けられ、その下方に払出されるメダルを受ける受皿が、そして背面側には前記メダル投入口を通して投入されるメダルを選別するためのセレクターや効果音を発するスピーカー等が設備される。
【0005】
スロットマシンは、使用中に内部に装備する諸装置を不正に操作されるのを防止するため前面を密閉し、堅固に防護しており、このため前記透視窓を設け、操作用の諸設備を備える前記前扉は堅牢に作られ、本体枠に対してしっかり止め付けられる構造になっており、一般には本体枠から分離されることのない構造になっている。
【0006】
この様なことから従来のスロットマシンは本体枠とこれの前面を被う前扉からなる外観形状は常に一体のものとなっており、またこれに組込まれるドラムユニット、メダル払出し装置も本体枠と一体のものにして故障等により部品の交換が行われない限り変更されることがないものとなっている。
従って、遊技仕様を変更したり、スロットマシンの外観を変えて模様替えをしようとする場合は、スロットマシンそのものを取り替えることになっていた。
【0007】
しかし、遊技仕様の変更を行わず長期に亘って使用したり、一定のデザインの下での長期使用は遊技者に飽きられ趣興を損ねるものとなり、ひいては遊技場の営業に悪影響を及ぼすものとなることから、これを解決する一つの方法として本体枠、そしてメダル払出し装置や遊技の操作用手段等スロットマシンに共通して使用される部分を残して遊技仕様を実質的に変更し、併せて外観の主要部も変更することができるドラムユニットと、これに直接的に関連する装飾機能を併せ備えた表示手段を一体的に本体枠から切り離し、これを独立して交換できるようにしたスロットマシンが提案されている。
【0008】
例えば、特開平10ー52525号公報に記載されるスロットマシンの構造がその一例である。
上記提案のスロットマシンは、本体箱(本体枠)20に対してその前面を塞ぐ前扉40を表示窓41を有する上部ドア90と、装飾パネル101を有する下部ドア100とから構成し、これらのドアをヒンジ装置30を介して前記本体箱20の一側縁に開閉自由に取り付けるようにしたものであり、各ドア90,100をそれぞれヒンジ装置30を外すことによって本体箱20から個別に取り外してこの部分を交換できる構造としたものである(特許文献1)。
【0009】
【特許文献1】
特開平10ー52525号公報 第2頁左欄第24行目〜第32行目、第5頁右欄第22行目〜第38行目、図1、図2。
【0010】
ここに提案されたスロットマシンは、上下のドア、つまり上部扉部分と下部扉部分を個別に交換可能にすることで、スロットマシンを部分的に変更することができるようにしたものであり、この部分的交換によって外観の変更と機能(若しくは仕様)の変更、ことに上部ドアにおいてはリール装置110、つまり回転ドラムのユニットを一緒に備えるものとすることによってゲーム仕様を交換変更することができるものとしているのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来の部分的交換を可能にしたスロットマシンは、ゲーム仕様を変更するドラムユニット(リール装置)を含む入れ替えを可能にする点で、それまでのスロットマシン全部をそっくり入れ替える場合に近い効果を挙げることができるが、更に簡略、且つ有効な模様替えを考えた場合、前扉とこれに一体をなすドラムユニットとを併せて交換する方法は未だ充分な解決策とはならない。
【0012】
本発明は、この様な点に鑑み開発されたもので、ゲーム仕様の変更に繋がるドラムユニットを単独で交換し、スロットマシンの実質的変更を簡便に行えるようにし、またこのドラムユニットの交換時にその前面を被う前扉を隣接のスロットマシンに邪魔されることなく開放を可能にして手際よく脱着交換の作業ができるようにしたスロットマシンを提供せんとするものである。
【0013】
また、本発明は前記開閉される前扉の前記ドラムユニットの前面を被う上部扉部分を単独での交換を可能にしてスロットマシンの外観を変更し、遊技者に新機種の入れ替えに相当する意匠的印象の変更を与えて新鮮味を出せるようにしたスロットマシンを提供せんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の目的を達成するため、複数個の回転ドラムを連装してなるドラムユニットをスロットマシンの箱形をなす本体枠とは別体にして該本体枠内部に付設する支持用ガイドレールを介して出し入れ自由に滑合支持し、その出し入れ交換を可能にする一方、該ドラムユニットを被う本体枠前面に設けられる前扉を開閉自由に支持してドラムユニットを本体枠から単独で引き出し交換できるようにしたことにある。
【0015】
また本発明は前記前扉の前記ドラムユニットを被う上部扉部分を下部扉部分から切り離し、単独での開閉を可能とする一方、該上部扉部分の上縁部を本体枠の前面開口部上縁部に蝶着支持して跳上げ方向への開閉を可能にし、これによって前扉の開放時に隣接のスロットマシンに妨げられることなく開放し、ドラムユニットの出し入れ交換が行えるようにしたことにある。
【0016】
本発明を更に詳述すると、本発明は本体枠の上部格納空間にドラムユニットを収め、下部格納空間にメダル払出し装置を収める一方、前面開口部を前扉によって閉塞してなるスロットマシンにおいて、前記本体枠の上部格納空間には前後方向に支持用ガイドレールを付設し、前記前面開口部から挿入する前記ドラムユニットを出入れ自由に誘導し支持する一方、前記前扉を前記ドラムユニットを被う上部扉部分と前記メダル払出し装置を被う下部扉部分とに分離し、前記上部扉部分の上縁部を前記前面開口部の上縁部に開閉自由に蝶着支持し、前記ドラムユニットの出入れ時乃至保守点検時に跳上げ方向に開放可能にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0017】
また本発明は、前記上部扉部分はドラムユニットの前面部と対面する中央部に透明板で被う透視窓を設け、閉塞時に該透視窓を通して前記ドラムユニットを視認可能にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0018】
また本発明は、前記上部扉部分の前面上部にはトップランプを備えてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0019】
また湾は、前記本体枠の前面開口部を被う下部扉部分の前面には上部に遊技操作用のボタン類を設備する操作台を備え、下部に放出メダルを受ける受皿を備えてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0020】
また本発明は、前記上部格納空間に付設する支持用ガイドレールは本体枠の左右側板に相対向して水平に付設し、他方ドラムユニットには両側部に滑合部を備えて前記それぞれの支持用ガイドレールに滑合支持させ、前記左右の側板間に架設状態で支持させてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0021】
また本発明は、前記本体枠の前面開口部の上縁部には両側部に前方に向け突き出す枢着片を相対向する如く備え、該枢着片の先端部に枢着軸を介して上部扉部分の上縁部両側部を回動自由に枢着支持し、跳上げ方向に開放可能にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0022】
また本発明は、前記本体枠の上部内側面には先端に受部を備えた軸受部材を本体枠の前面開口部に対して出入れ自由となるように支持し、該軸受部材の前記受部に上部扉部分の上縁部を枢着軸を介して回動自由に枢着支持し、該上部扉部分の開放時には前記軸受部材を前方に引き出し、閉塞時には後方に戻して本体枠の前面開口部を密閉することを特徴としたスロットマシンを提供することにある。次に、本発明の実施の形態を図示する実施例に基づき詳述し、これを明らかにする。
【0023】
【発明の実施の形態】
【実施例1】
図1乃至図5は本発明に係るスロットマシンを示す一例であり、図1はスロットマシンの斜視図、図2は前扉の上部扉部分を跳上げて開放した状態を示す斜視図、図3は同じく上部扉部分を取外した状態を示す斜視図で、図4はスロットマシンの右半側に片寄った位置で断面とした拡大縦断右側面図であり、図5は上部扉部分を跳上げ開放すると同時にドラムユニットを引き出した状態を示す拡大縦断右側面図である。
【0024】
本体枠1は、前面を開放する縦長の箱形をなしており、その開口部2を前扉3によって閉塞するようにしてある。そして、その内部には上部の格納空間4にドラムユニット5を収め、下部の格納空間6にメダルの払出し装置7を収容している。
上記上下の格納空間4、6は本体枠1の内部を上下に略2分するものとなっている。この2分された空間4、6を個別に塞ぐように前記前扉3は上下に分割され、上部扉部分3aと下部扉部分3bになっている。
【0025】
上部扉部分3aはこの実施例では略矩形の額縁形に形成してあり、上縁部に沿った前面に全幅に亘ってトップランプ8を備え、開口する内周には透明板9を嵌め込みドラムユニット5の前面がこの透明板を透して覗けるようにしてある。
【0026】
上記上部扉部材3aは本体枠1の上縁部左右に備えるヒンジ装置10、10によって跳上げ方向に開放できるように支持されている。
上記ヒンジ装置10は断面アングル形をなす取付片部10aと、その前端縁から前方に向けて突き出す枢着片10bからなり、前記上部扉部材3aの側縁上端部に取付片部10aを添わせ、これに設ける軸受部11に枢着軸12を介して枢着連結してある。
【0027】
上部扉部分3aは跳上げられたとき、上記枢着片10bの突き出しによって軸12の枢着点が前方に位置することから前方に突き出す前記トップランプ8と本体枠1との衝突を回避することができることになる(図5を参照)。
尚、前記枢着片10bの突き出し量はトップランプ8の突き出し量の2分の1以上あれば本体枠1の上部前縁とトップランプ8の頂部との衝突は回避され、上部扉部分3aを180度跳ね上げ起立させることができる。
【0028】
一方、本体枠の前面開口部2の下半部を被う下部扉部分3bは、主として遊技者がスロットマシンを操作するため設備される諸種の操作用装置を備えるものとなっており、ここでは前面の上縁部に沿って前方に突出する操作台13を全幅に亘り設けている。
上記操作台13の上面部左端側にはメダルの投入個数を1個、2個と設定する投入個数設定ボタン14を横列に3個配置し、右端側にはメダルの投入口15を配置している。
【0029】
そして、操作台13の前面部にはゲームを始動させるスタートレバー16と、3個のストップボタン17a、17b、17cと、クレジットモードの設定用ボタン18、そしてメダルの詰りを解除する解除用ボタン19を設置し、その右端には閉塞する下部扉部分3bのロック装置(図示せず)を解除するための鍵穴20が設けてある。
【0030】
図中、21は機種名や図形、模様等を表示する内部に照明灯22を備えた表示板で、23はメダルの払出し口、24は払出されたメダルを受ける受皿である。この下部扉部分3bの背面側上部には前記メダル投入口15からのメダルを選別するセレクター25があり、前記メダル払出し装置7の上部ホッパー7aに臨むようにしてあり、下部には景品として払出し装置7から放出されるメダルを受けて前記払出し口23に渡す誘導口26が設けてある。
【0031】
下部扉部分3bは左側縁部の上下にヒンジ装置27、27の一方の蝶着片を固定し、本体枠1の前面開口部2の左方の縁部に固定する他方の蝶着片に枢着軸(図示せず)を介して枢着することによって本体枠1に組付けられ、このヒンジ装置27、27を支点にして前方に向けて開放し、前記メダルの払出し装置7の前面を開くことができるようにしてある。
この開放は払出し装置7にメダルを投入する場合等に行われ、常時はロック装置によって施錠され、前記鍵穴20の操作によって開放操作されるようになっている。
【0032】
ところで、上下の扉部分3a,3bを下部扉部分3bの上縁部に沿って設ける操作台13の上縁を境として分離していることから、本実施例では上記操作台13に備える前述した各種操作ボタン類に本体枠1側から引き出す配線コードを前記ヒンジ装置27により蝶着される左側縁側から下部扉部分3bに引き入れ接続することができることになっている。このため前記配線コードを短くすることができ、しかも纏め易いことから配線作業の際に容易であると共に、作業中に断線するような心配も少なくて済むことになっている。
また、この様なことから上部扉部分3aには上記配線の引き込みが省略されることから軽量化が図られ、跳ね上げ開放作業が容易に行えることになる。
【0033】
さて、前記上部扉部分3aによって前面を被われるドラムユニット5は、本実施例の場合、3個の回転ドラム28a、28b、28cを主体として構成してある。そして、ここでは上記回転ドラムに加えてこの回転ドラムの当り状態を設定したり、遊技設定を選択してこれを表示したり、所定の当り状態となったときこれを表示したり、更には遊技の進行状態や当り状態を演出するための表示用のランプや装飾用のランプを設定する表示パネル枠29を組合せ、構成している。
【0034】
上記3個の回転ドラム28a、28b、28cは基板30から起立させた門形のフレーム31の中に収めて、更にこの支持フレーム31内を3分割する如く起立する図示しない支持板の間に個別に収めて、支持フレームと支持板との間に渡すそれぞれの支軸に軸承させて各回転ドラムがそれぞれ自由に回転するようにしてある。そして、各回転ドラムは個別に備えるステッピングモータにより個々に回転し、又停止するようにしてある。
【0035】
前記支持フレーム31によって支持された回転ドラムを取り囲むように基板30の両側部後端からは倒L字形をなすフレーム32を立設してあり、その上枠部の先端と前記基板30の先端縁との間に表示パネル29を渡し、起立した状態で支持し、前記回転ドラム28a、28b、28cの前方に立ち上がるようにしてある。
【0036】
上記表示パネル枠29は、表示パネル29aとランプを収容する枠体29bから構成してある。
上記枠体29bは前後に厚みを有した矩形の箱形に形成して中央部に前記3個の回転ドラム28a、28b、28cの前面部分を覗かせる窓33を開設してあり、前面の周縁部には縁片34を突設してこの内周部分に矩形に形成する表示パネル29aを嵌め入れ結合するようにしてある。そして、中空にした内部35にはランプ基板36に取付けたランプ37を背後から臨ませ、前面を被う表示パネル29aを照らすようにしてある。
【0037】
表示パネル29aは、透明なガラス板、或はプラスチック板から形成し、中央部分には前記枠体29bの窓33に対応させて窓38を設け、その他の周縁部を半透明若しくは不透明にして前記中空の内部35に収まるランプ37を被うようにしてある。そして、このランプ37を被う半透明若しくは不透明部分に機種を表示し、或は装飾する図柄模様39を表すと共に、その下方にクレジットメダル数を表示する表示部40、大当りラウンド表示部41、メダル払出数表示部42を左から横列に配置している。
【0038】
そして更に、前記窓38の左方には縦に5個の遊技状態を報知する報知部43を設け、窓38の左右の縁部には左右対称状に5個のライン表示部44…と、45…を設け、また窓38の下方には前記回転ドラム28a、28b、28cに各対応するように3個の回転状態を表示する表示部46を設けている。そして、透明である窓38の表面には前記左右のライン表示部44、45を結ぶように遊技の「当り」関係を表示する表示ラインが引かれる。
【0039】
前記各表示部39、40、41、42、43……のそれぞれの背後には前記ランプ37が位置して遊技制御装置47からの指示に従って点灯し、表示することになる。
これらの表示部は前記回転ドラム28a、28b、28cと連動するものについては前記遊技制御装置47を介して関係付けられる。例えば前記ストップボタン17a〜17cが操作されたとき、その操作に従って各回転ドラムのステッピングモータが停止し、併せて表示部46のランプ37が消灯して回転の停止操作がされたことを表示する如く、関係付けられ連動するものとなる。
【0040】
尚、ここでは上記ランプ37を収める枠体29bはプラスチックを材料に形成したランプケースになっており、前記各表示部に対応させて内部35を仕切り、全体的にハニカムコア状に形成して多くの小部屋に形成してあり、これらにランプ37を収め、また数字を表現する表示部、例えばクレジットメダル数を表示する表示部40や大当りラウンド表示部41、メダル払出数表示部42等には7セグメント表示器48を収めるようにしてある。
【0041】
図中、49は前記表示パネル枠29に組付けた液晶表示装置である。
この液晶表示装置49は大当り予告や小当り獲得のためのストップボタン操作の手順等、遊技の進行状況に伴う諸情報を動画として画像表現するものになっており、遊技者に報知する手段としてここでは前記回転ドラム28a,28b,28cに並べて右側に配置し、回転ドラムの作動状態と合せて見ることができるようにしてある。
【0042】
上記構成に係る表示パネル枠29は、表示パネル29aと枠体29bを組合せ完成させたのち、前述したようにフレーム32に支持させてドラムユニット5に組付ける。この組付けに当って遊技制御装置47とランプ基板36、ステッピングモータの配線基板49とをコード50、51を介して接続することになる。
【0043】
一方、ドラムユニット5を格納する本体枠1の上部格納空間4にはドラムユニット5を出入れ自由に支持する一対の支持用ガイドレール52、52が付設される。
この支持用ガイドレール52は本体枠1の左右の側板53の高さの途中にそれぞれ前面開口部2から背面板54に向けて水平をなし、向い合せとなるよう付設され、ドラムユニット5の左右両側を支持するようにしてある。この支持用ガイドレールによるドラムユニット5の支持方法は上下の格納空間4、6を仕切らないようにするためであり、これにより本体枠の内部空間が広くなり作業が容易になる。
【0044】
即ち、従来一般には本体枠1の内部中間位置に横断するように棚板を架設してこれにドラムユニットを載置固定する方式を採用しているが、この棚板を架設する方式は本体枠内部を二分する結果、空間が狭くなる問題がある。このため内部にドラムユニットや払出し装置を持ち込み組立てるとき、或は多数の配線を付設する際、更には払出し装置にメダルを補給する際に棚板が邪魔になり作業を妨げる問題があった。前記支持用ガイドレール52、52による支持方式は上記中間に架設する棚板を省略するためこの問題を解決するものとなる。
【0045】
前記ドラムユニット5は円滑な支持を図るため、基板30の両側縁部に滑合部材となるローラ55を備え、このローラ55を前記支持用ガイドレール52に滑合させて本体枠の左右の側板53、53間に渡るようにしてある。そして、必要に応じて支持用ガイドレールに沿って前方に引き出し、また押し入れて格納できるようにしてある。
【0046】
本発明スロットマシンは上述の様に構成されるもので、使用時には図1、図4に示したようにドラムユニット5を上部格納空間4に収め支持用ガイドレール52で支持し、併せて上部扉部分3aを閉塞し、その窓を通して表示パネル枠29の前面を覗けるようにして、遊技に供することになる。
【0047】
このスロットマシンにおいて、遊技仕様を変更する場合、或はこの遊技仕様の変更に併せて表示パネル枠29に表される意匠を変更する場合にはドラムユニット5の前面を被う上部扉部分3aを開放し、支持用ガイドレール52を案内にして引き出し、遊技仕様を変えた新たなドラムユニットと入れ替えることになる。
【0048】
上記上部扉部分3aの開放は、前述したようにヒンジ装置10の枢着軸12を支点にして跳上げ方向に押し上げることによって行われる。
図2は開放途中の状態を示しており、最終的には図5に示した如く180度回動させて本体枠1の前方より退避させ、ドラムユニット5の出入れ作業の妨げとならないようにする。
【0049】
この開放において上部扉部分の上縁部から前方に突出するトップランプ8はヒンジ装置10の枢着片10aの突き出しによって本体枠上縁部との衝合が回避されると共に、その上部に設けられる幕板56に設定される表示装置57との衝突からも回避され、略起立した状態まで跳上げ開放されることになる。
【0050】
このため、上部格納空間4に収められたドラムユニット5は上部扉部分3aに邪魔されることなく出入れの交換作業が行えると同時に、上部扉部分3aは起立した状態に保持されることから、この出入れ作業の妨げとなることはない。
しかも、本発明スロットマシンにおける上記上部扉部分3aは、開放時に跳上げ方向に退避するため隣接して設置されるスロットマシンに邪魔されることも、また邪魔することもなく開閉操作が行えることになる。
【0051】
【実施例2】
図6乃至図9は上部扉部分3aを跳上げ開放するその外の構造につき示した本発明スロットマシンの第2の実施例を示したものである。尚、図面において前記実施例1と同一の部所については同一の符号を付してその説明を省略することにする。以下、後述する実施例3についても同様とする。
この実施例は、実施例1において本体枠1に固定されたヒンジ装置10を介して上部扉部分3aを枢着する構造にしたのに対して、上部扉部分3aを摺動板61の先端部に支軸62を介して回動自由に枢着し、開放時に上記摺動板61を前方にスライドさせて前記支軸62の枢着位置を本体枠1の前方に移動させ、これによって表示装置57との衝突を回避するようにした例である。
【0052】
そして、ここでは開閉される上部扉部分3aと本体枠1との間に支えとなる2つ折りのリンク部材63を介挿し、開放時に直線状に伸長させて跳上げられた上部扉部分3aが任意に閉塞しないようにしてある。
【0053】
次に、この実施例を図面につき詳述すると、前記摺動板61は本体枠1の内部横幅に略等しい横幅をもった金属板から形成してその両側縁に前後方向に長さを有するガイド孔64、64を形成し、これに本体枠1の上板65の下面に植設する頭付きピン66を滑合させて前後方向に摺動自由となるよう支持してある。
【0054】
そして、この摺動板61には前縁部に沿って溝形の受部67を形成し、この受部の左右両端に前記支軸62を横向きに配置してこの支軸の側方に突き出す端部を前記上部扉部分3aの上縁部の両端に設ける軸受部に内側から突き入れ軸着して組付けるようにしてある。
【0055】
一方、リンク部材63は長さの途中を軸68で折り曲げ自由に連結し、その両端を本体枠の開口部縁と上部扉部分3aの上部に近い側縁部にそれぞれピン69、70を介して回動自由に枢着してあり、上部扉部分3aの閉塞時には図6に示したように2つに折り曲げて本体枠内部にたゝみ込み、開放時には図7に示したように直線状に伸して2つのリンクの端部を衝き合せ上部扉部分3aを跳上り状態に維持する。
【0056】
尚、図示しないが軸68で連結される2本のリンク部材63,63にばねを作用させて両リンク部材が伸長する方向に付勢すると、例えば前記ピン69に巻きばねを巻装してその一端を本体枠の側板53に、他端をリンク部材63に掛け止めてこの両者間に縮設し、2つに折りたたまれるリンク部材を伸長する方向(図7において反時計方向)に付勢するようにすると、上部扉部分3aの開放時の跳ね上げ負担を軽減することができ、また跳ね上げ姿勢を保持する上で有効となり、更には扉の閉塞時に付勢による抵抗で急激な閉塞を回避することができることになる。
【0057】
この実施例は摺動板61を使って上部扉部分3aの開放時に前方に迫り出させることに特徴を有するもので、この迫り出しによって上部扉部分3aに備えられるトップランプ8の衝突や表示装置57との衝突を回避することができるものとなる。
【0058】
【実施例3】
図10乃至図12は本発明の第3の実施例を示したものである。この実施例は、上部扉部分3aを跳上げ方向に開放可能にすると共に、必要とするときこの上部扉部分3aを本体枠1の前面開口部2から容易に取り外せるようにした例である。
図中、91は上部扉部分3aを本体枠に対して開閉自由に蝶着するための軸受部材であり、92は上部扉部分3aの上縁部両端に備えた支軸である。
【0059】
軸受部材91は本体枠の上面板65の下面に止着し、断面U字形に屈曲成形した受部91aを前面開口部2から突き出し、この受部91aに前記支軸92を受け入れることで結合し、回転自由に支持するものとなっている。
【0060】
上部扉部分3aは使用状態にあるとき、図10に示したように閉じて上部格納空間4に収められるドラムユニット5の前面を被うと共に、周縁部に沿って設ける後向きの縁93を前面開口部2の周縁部に沿って前方に突出する縁部94に被せ、この前面開口部2を閉塞するようにしてある。
このとき、軸受部材の受部91aに結合した支軸92は上方への移動が拘束されるため結合状態を維持することになる。
【0061】
そして、ドラムユニット5の引き出し等によって開放する際は、前記支軸92を支点にして上方に跳上げることになり、側方への衝突を気付うことなく開放することができることになる。
前方に開かれた上部扉部分3aは縁93を前面開口部2の縁部94から外して上方への持ち上げ移動が可能となることから、軸受部材91の受部91aから支軸92を外すことができる。従って、必要とする場合は開放後、この上部扉部分3aを本体枠1から簡単に外すことができ、ドラムユニット5の交換作業に際して、或は上部扉部分3a自体を交換する場合に便利に行うことができる。
【0062】
図中95、96は支持用ガイドレール52に滑合支持されたドラムユニット5を固定する環付きの係止具と鉤形のフックである。
係止具95は図12に示したように本体枠1の側面板53に固定板97をビス98で止め付け、係止環99をドラムユニット5の側面上部に設けるフック100に掛け止めた後、係止環のレバー101を倒すことで上記フック100を引き付けながら固定できるようにしたものである。図示しないが、ここでは左右の側面板53の内面に1個づつ用意してドラムユニットを固定するようにしてある。
【0063】
一方、鉤形のフック96は側面板53に回動自由に軸止めして先端の鉤部96aをドラムユニットの支持フレーム31の側面に設ける係止部102に掛け止めることでドラムユニット5の移動を拘束するものとなっており、このフック96も左右の側面板53の内面に備えられドラムユニット5の両側部を止め付けられるものとなっている。
これらの拘束手段は前記実施例1、実施例2においても採用することができることは言うまでもない。また実施に当ってはいずれか一方の拘束手段を採用するようにしてもよく、両手段を採用する必要はない。
【0064】
尚、図中103はドラムユニット5のフレーム32の上部に固定した遊技制御回路基板を内蔵するボックスであり、104は上部扉部分3aのトップランプ8の直下の空間に装置した表示用の液晶表示装置である。
この実施例では上記液晶表示装置104を組入れることからドラムユニット5のフレーム32の高さを低くし、併せて表示パネル枠29を低く形成してその上部に格納空間を確保し、上部扉部分3aの閉塞時に液晶表示装置104の侵入が妨げられないようにしてある。
【0065】
【発明の効果】
以上本発明を各実施例につき詳述したが、上述説明において明らかな様に本発明は、本体枠1に対してドラムユニット5を取出し自由に組付ける構造としたことから、このドラムユニット5を単独で交換し、遊技仕様を容易に変更することが可能である一方、この交換に当って本体枠1の前面を被う前扉をドラムユニット5を被う上部扉部分3aについてのみ開放することで交換作業が行えることから極めて作業が容易になる。
【0066】
そして、本発明においては、上記上部扉部分3aは開放時跳上げ方向に回動して開き、隣接して設置される他のスロットマシンに全く影響を与えることなく作業ができる一方、本体枠前面の上方空間を利用して完全に跳上げ開放することが可能であるため、例えばドラムユニットを引き出す際にも全く邪魔になることなく作業ができる利点がある。
【0067】
また、本発明における上部扉部分3aは前扉3の略半分の大きさになっていることから開閉作業に当って作業負担が小さくて済み、また跳上げられる上方空間も上部扉部分3aを収めるに足る空間で済むことになる。
【0068】
また本発明においては、上部扉部分3aを開放するのに併せてヒンジ装置を分解することで、例えば前述した如く支軸を外すことで枢着状態を解き、本体枠1から外すことができることから、この上部扉部分3aを他のものと交換することができる。
従って、本発明ではスロットマシンの前面を飾る上部扉部分3aの交換により意匠の変更を通してスロットマシンの模様替えを容易且つ迅速に行うことができる。
【0069】
更に上記上部扉部分3aの交換と同様に、この窓に嵌め込む透明板9の交換によってドラムユニット5の前面に配置される表示パネル枠29に合せた表示、装飾に交換が可能であることから更に自由に、且つ容易にスロットマシンの模様替えを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスロットマシンの斜視図。
【図2】上部扉部分の開放途中を示す斜視図。
【図3】上部扉部分を外した状態の斜視図。
【図4】使用状態における正面において右方に片寄った位置で断面とした拡大縦断右側面図。
【図5】上部扉部分を跳上げ開放し、ドラムユニットを本体枠から取り出した状態の図4と同一位置で断面とした拡大縦断右側面図。
【図6】第2の実施例におけるドラムユニットの一部を省略した拡大縦断右側面図。
【図7】図6において上部扉部分を跳上げ開放すると共に、ドラムユニットを取出した状態における拡大縦断右側面図。
【図8】第2の実施例における一部分解した状態における斜視図。
【図9】上部扉部分とヒンジ装置の関係を説明する分解斜視図。
【図10】第3の実施例における正面において右寄りの位置で断面とした拡大縦断右側面図。
【図11】図10において上部扉部分を開放するのに併せてドラムユニットを取出した状態を示す拡大縦断右側面図。
【図12】係止具を説明する一部断面とした平面図である。
【符号の説明】
1 本体枠
2 前面開口部
3 前扉
3a 上部扉部分
3b 下部扉部分
4 上部格納空間
5 ドラムユニット
6 下部格納空間
7 メダル払出し装置
8 トップランプ
9 透明板
10 ヒンジ装置
10a 取付片部
10b 枢着片
11 軸受部
12 軸
13 操作台
28a、28b、28c 回転ドラム
29 表示パネル枠
29a 表示パネル
29b 枠体
52 支持用ガイドレール
55 ローラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にスロットマシンは、箱形の本体枠の内部空間に通常3個の回転ドラムを横に連装したドラムユニットと、メダルを貯留し放出するためのメダル払出し装置をそれぞれ格納し、その開放する前面を前扉によって被う構造になっている。
【0003】
上記ドラムユニットは通常本体枠の上部の格納空間に収め、前扉の上部に設ける透視窓を通して回転ドラムの前面部分が視認できるようにしてある。また本体枠の下部の格納空間に収められるメダル払出し装置は前扉によって完全に被われるようにしてある。そして、前扉の高さの略中央部分に遊技を実行するための操作用の諸設備、例えばメダルの投入個数を設定するボタンや回転ドラムを始動させるスタートボタン、各回転ドラムにつき停止させるストップボタンや、メダルの投入口、クレジットボタン、払戻しボタン等が設けられるようになっている。
【0004】
更に、これらの設備が設けられる下側の前面部分にはスロットマシンの機種を表す文字や図形を施す表示部が設けられ、その下方に払出されるメダルを受ける受皿が、そして背面側には前記メダル投入口を通して投入されるメダルを選別するためのセレクターや効果音を発するスピーカー等が設備される。
【0005】
スロットマシンは、使用中に内部に装備する諸装置を不正に操作されるのを防止するため前面を密閉し、堅固に防護しており、このため前記透視窓を設け、操作用の諸設備を備える前記前扉は堅牢に作られ、本体枠に対してしっかり止め付けられる構造になっており、一般には本体枠から分離されることのない構造になっている。
【0006】
この様なことから従来のスロットマシンは本体枠とこれの前面を被う前扉からなる外観形状は常に一体のものとなっており、またこれに組込まれるドラムユニット、メダル払出し装置も本体枠と一体のものにして故障等により部品の交換が行われない限り変更されることがないものとなっている。
従って、遊技仕様を変更したり、スロットマシンの外観を変えて模様替えをしようとする場合は、スロットマシンそのものを取り替えることになっていた。
【0007】
しかし、遊技仕様の変更を行わず長期に亘って使用したり、一定のデザインの下での長期使用は遊技者に飽きられ趣興を損ねるものとなり、ひいては遊技場の営業に悪影響を及ぼすものとなることから、これを解決する一つの方法として本体枠、そしてメダル払出し装置や遊技の操作用手段等スロットマシンに共通して使用される部分を残して遊技仕様を実質的に変更し、併せて外観の主要部も変更することができるドラムユニットと、これに直接的に関連する装飾機能を併せ備えた表示手段を一体的に本体枠から切り離し、これを独立して交換できるようにしたスロットマシンが提案されている。
【0008】
例えば、特開平10ー52525号公報に記載されるスロットマシンの構造がその一例である。
上記提案のスロットマシンは、本体箱(本体枠)20に対してその前面を塞ぐ前扉40を表示窓41を有する上部ドア90と、装飾パネル101を有する下部ドア100とから構成し、これらのドアをヒンジ装置30を介して前記本体箱20の一側縁に開閉自由に取り付けるようにしたものであり、各ドア90,100をそれぞれヒンジ装置30を外すことによって本体箱20から個別に取り外してこの部分を交換できる構造としたものである(特許文献1)。
【0009】
【特許文献1】
特開平10ー52525号公報 第2頁左欄第24行目〜第32行目、第5頁右欄第22行目〜第38行目、図1、図2。
【0010】
ここに提案されたスロットマシンは、上下のドア、つまり上部扉部分と下部扉部分を個別に交換可能にすることで、スロットマシンを部分的に変更することができるようにしたものであり、この部分的交換によって外観の変更と機能(若しくは仕様)の変更、ことに上部ドアにおいてはリール装置110、つまり回転ドラムのユニットを一緒に備えるものとすることによってゲーム仕様を交換変更することができるものとしているのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来の部分的交換を可能にしたスロットマシンは、ゲーム仕様を変更するドラムユニット(リール装置)を含む入れ替えを可能にする点で、それまでのスロットマシン全部をそっくり入れ替える場合に近い効果を挙げることができるが、更に簡略、且つ有効な模様替えを考えた場合、前扉とこれに一体をなすドラムユニットとを併せて交換する方法は未だ充分な解決策とはならない。
【0012】
本発明は、この様な点に鑑み開発されたもので、ゲーム仕様の変更に繋がるドラムユニットを単独で交換し、スロットマシンの実質的変更を簡便に行えるようにし、またこのドラムユニットの交換時にその前面を被う前扉を隣接のスロットマシンに邪魔されることなく開放を可能にして手際よく脱着交換の作業ができるようにしたスロットマシンを提供せんとするものである。
【0013】
また、本発明は前記開閉される前扉の前記ドラムユニットの前面を被う上部扉部分を単独での交換を可能にしてスロットマシンの外観を変更し、遊技者に新機種の入れ替えに相当する意匠的印象の変更を与えて新鮮味を出せるようにしたスロットマシンを提供せんとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の目的を達成するため、複数個の回転ドラムを連装してなるドラムユニットをスロットマシンの箱形をなす本体枠とは別体にして該本体枠内部に付設する支持用ガイドレールを介して出し入れ自由に滑合支持し、その出し入れ交換を可能にする一方、該ドラムユニットを被う本体枠前面に設けられる前扉を開閉自由に支持してドラムユニットを本体枠から単独で引き出し交換できるようにしたことにある。
【0015】
また本発明は前記前扉の前記ドラムユニットを被う上部扉部分を下部扉部分から切り離し、単独での開閉を可能とする一方、該上部扉部分の上縁部を本体枠の前面開口部上縁部に蝶着支持して跳上げ方向への開閉を可能にし、これによって前扉の開放時に隣接のスロットマシンに妨げられることなく開放し、ドラムユニットの出し入れ交換が行えるようにしたことにある。
【0016】
本発明を更に詳述すると、本発明は本体枠の上部格納空間にドラムユニットを収め、下部格納空間にメダル払出し装置を収める一方、前面開口部を前扉によって閉塞してなるスロットマシンにおいて、前記本体枠の上部格納空間には前後方向に支持用ガイドレールを付設し、前記前面開口部から挿入する前記ドラムユニットを出入れ自由に誘導し支持する一方、前記前扉を前記ドラムユニットを被う上部扉部分と前記メダル払出し装置を被う下部扉部分とに分離し、前記上部扉部分の上縁部を前記前面開口部の上縁部に開閉自由に蝶着支持し、前記ドラムユニットの出入れ時乃至保守点検時に跳上げ方向に開放可能にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0017】
また本発明は、前記上部扉部分はドラムユニットの前面部と対面する中央部に透明板で被う透視窓を設け、閉塞時に該透視窓を通して前記ドラムユニットを視認可能にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0018】
また本発明は、前記上部扉部分の前面上部にはトップランプを備えてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0019】
また湾は、前記本体枠の前面開口部を被う下部扉部分の前面には上部に遊技操作用のボタン類を設備する操作台を備え、下部に放出メダルを受ける受皿を備えてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0020】
また本発明は、前記上部格納空間に付設する支持用ガイドレールは本体枠の左右側板に相対向して水平に付設し、他方ドラムユニットには両側部に滑合部を備えて前記それぞれの支持用ガイドレールに滑合支持させ、前記左右の側板間に架設状態で支持させてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0021】
また本発明は、前記本体枠の前面開口部の上縁部には両側部に前方に向け突き出す枢着片を相対向する如く備え、該枢着片の先端部に枢着軸を介して上部扉部分の上縁部両側部を回動自由に枢着支持し、跳上げ方向に開放可能にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0022】
また本発明は、前記本体枠の上部内側面には先端に受部を備えた軸受部材を本体枠の前面開口部に対して出入れ自由となるように支持し、該軸受部材の前記受部に上部扉部分の上縁部を枢着軸を介して回動自由に枢着支持し、該上部扉部分の開放時には前記軸受部材を前方に引き出し、閉塞時には後方に戻して本体枠の前面開口部を密閉することを特徴としたスロットマシンを提供することにある。次に、本発明の実施の形態を図示する実施例に基づき詳述し、これを明らかにする。
【0023】
【発明の実施の形態】
【実施例1】
図1乃至図5は本発明に係るスロットマシンを示す一例であり、図1はスロットマシンの斜視図、図2は前扉の上部扉部分を跳上げて開放した状態を示す斜視図、図3は同じく上部扉部分を取外した状態を示す斜視図で、図4はスロットマシンの右半側に片寄った位置で断面とした拡大縦断右側面図であり、図5は上部扉部分を跳上げ開放すると同時にドラムユニットを引き出した状態を示す拡大縦断右側面図である。
【0024】
本体枠1は、前面を開放する縦長の箱形をなしており、その開口部2を前扉3によって閉塞するようにしてある。そして、その内部には上部の格納空間4にドラムユニット5を収め、下部の格納空間6にメダルの払出し装置7を収容している。
上記上下の格納空間4、6は本体枠1の内部を上下に略2分するものとなっている。この2分された空間4、6を個別に塞ぐように前記前扉3は上下に分割され、上部扉部分3aと下部扉部分3bになっている。
【0025】
上部扉部分3aはこの実施例では略矩形の額縁形に形成してあり、上縁部に沿った前面に全幅に亘ってトップランプ8を備え、開口する内周には透明板9を嵌め込みドラムユニット5の前面がこの透明板を透して覗けるようにしてある。
【0026】
上記上部扉部材3aは本体枠1の上縁部左右に備えるヒンジ装置10、10によって跳上げ方向に開放できるように支持されている。
上記ヒンジ装置10は断面アングル形をなす取付片部10aと、その前端縁から前方に向けて突き出す枢着片10bからなり、前記上部扉部材3aの側縁上端部に取付片部10aを添わせ、これに設ける軸受部11に枢着軸12を介して枢着連結してある。
【0027】
上部扉部分3aは跳上げられたとき、上記枢着片10bの突き出しによって軸12の枢着点が前方に位置することから前方に突き出す前記トップランプ8と本体枠1との衝突を回避することができることになる(図5を参照)。
尚、前記枢着片10bの突き出し量はトップランプ8の突き出し量の2分の1以上あれば本体枠1の上部前縁とトップランプ8の頂部との衝突は回避され、上部扉部分3aを180度跳ね上げ起立させることができる。
【0028】
一方、本体枠の前面開口部2の下半部を被う下部扉部分3bは、主として遊技者がスロットマシンを操作するため設備される諸種の操作用装置を備えるものとなっており、ここでは前面の上縁部に沿って前方に突出する操作台13を全幅に亘り設けている。
上記操作台13の上面部左端側にはメダルの投入個数を1個、2個と設定する投入個数設定ボタン14を横列に3個配置し、右端側にはメダルの投入口15を配置している。
【0029】
そして、操作台13の前面部にはゲームを始動させるスタートレバー16と、3個のストップボタン17a、17b、17cと、クレジットモードの設定用ボタン18、そしてメダルの詰りを解除する解除用ボタン19を設置し、その右端には閉塞する下部扉部分3bのロック装置(図示せず)を解除するための鍵穴20が設けてある。
【0030】
図中、21は機種名や図形、模様等を表示する内部に照明灯22を備えた表示板で、23はメダルの払出し口、24は払出されたメダルを受ける受皿である。この下部扉部分3bの背面側上部には前記メダル投入口15からのメダルを選別するセレクター25があり、前記メダル払出し装置7の上部ホッパー7aに臨むようにしてあり、下部には景品として払出し装置7から放出されるメダルを受けて前記払出し口23に渡す誘導口26が設けてある。
【0031】
下部扉部分3bは左側縁部の上下にヒンジ装置27、27の一方の蝶着片を固定し、本体枠1の前面開口部2の左方の縁部に固定する他方の蝶着片に枢着軸(図示せず)を介して枢着することによって本体枠1に組付けられ、このヒンジ装置27、27を支点にして前方に向けて開放し、前記メダルの払出し装置7の前面を開くことができるようにしてある。
この開放は払出し装置7にメダルを投入する場合等に行われ、常時はロック装置によって施錠され、前記鍵穴20の操作によって開放操作されるようになっている。
【0032】
ところで、上下の扉部分3a,3bを下部扉部分3bの上縁部に沿って設ける操作台13の上縁を境として分離していることから、本実施例では上記操作台13に備える前述した各種操作ボタン類に本体枠1側から引き出す配線コードを前記ヒンジ装置27により蝶着される左側縁側から下部扉部分3bに引き入れ接続することができることになっている。このため前記配線コードを短くすることができ、しかも纏め易いことから配線作業の際に容易であると共に、作業中に断線するような心配も少なくて済むことになっている。
また、この様なことから上部扉部分3aには上記配線の引き込みが省略されることから軽量化が図られ、跳ね上げ開放作業が容易に行えることになる。
【0033】
さて、前記上部扉部分3aによって前面を被われるドラムユニット5は、本実施例の場合、3個の回転ドラム28a、28b、28cを主体として構成してある。そして、ここでは上記回転ドラムに加えてこの回転ドラムの当り状態を設定したり、遊技設定を選択してこれを表示したり、所定の当り状態となったときこれを表示したり、更には遊技の進行状態や当り状態を演出するための表示用のランプや装飾用のランプを設定する表示パネル枠29を組合せ、構成している。
【0034】
上記3個の回転ドラム28a、28b、28cは基板30から起立させた門形のフレーム31の中に収めて、更にこの支持フレーム31内を3分割する如く起立する図示しない支持板の間に個別に収めて、支持フレームと支持板との間に渡すそれぞれの支軸に軸承させて各回転ドラムがそれぞれ自由に回転するようにしてある。そして、各回転ドラムは個別に備えるステッピングモータにより個々に回転し、又停止するようにしてある。
【0035】
前記支持フレーム31によって支持された回転ドラムを取り囲むように基板30の両側部後端からは倒L字形をなすフレーム32を立設してあり、その上枠部の先端と前記基板30の先端縁との間に表示パネル29を渡し、起立した状態で支持し、前記回転ドラム28a、28b、28cの前方に立ち上がるようにしてある。
【0036】
上記表示パネル枠29は、表示パネル29aとランプを収容する枠体29bから構成してある。
上記枠体29bは前後に厚みを有した矩形の箱形に形成して中央部に前記3個の回転ドラム28a、28b、28cの前面部分を覗かせる窓33を開設してあり、前面の周縁部には縁片34を突設してこの内周部分に矩形に形成する表示パネル29aを嵌め入れ結合するようにしてある。そして、中空にした内部35にはランプ基板36に取付けたランプ37を背後から臨ませ、前面を被う表示パネル29aを照らすようにしてある。
【0037】
表示パネル29aは、透明なガラス板、或はプラスチック板から形成し、中央部分には前記枠体29bの窓33に対応させて窓38を設け、その他の周縁部を半透明若しくは不透明にして前記中空の内部35に収まるランプ37を被うようにしてある。そして、このランプ37を被う半透明若しくは不透明部分に機種を表示し、或は装飾する図柄模様39を表すと共に、その下方にクレジットメダル数を表示する表示部40、大当りラウンド表示部41、メダル払出数表示部42を左から横列に配置している。
【0038】
そして更に、前記窓38の左方には縦に5個の遊技状態を報知する報知部43を設け、窓38の左右の縁部には左右対称状に5個のライン表示部44…と、45…を設け、また窓38の下方には前記回転ドラム28a、28b、28cに各対応するように3個の回転状態を表示する表示部46を設けている。そして、透明である窓38の表面には前記左右のライン表示部44、45を結ぶように遊技の「当り」関係を表示する表示ラインが引かれる。
【0039】
前記各表示部39、40、41、42、43……のそれぞれの背後には前記ランプ37が位置して遊技制御装置47からの指示に従って点灯し、表示することになる。
これらの表示部は前記回転ドラム28a、28b、28cと連動するものについては前記遊技制御装置47を介して関係付けられる。例えば前記ストップボタン17a〜17cが操作されたとき、その操作に従って各回転ドラムのステッピングモータが停止し、併せて表示部46のランプ37が消灯して回転の停止操作がされたことを表示する如く、関係付けられ連動するものとなる。
【0040】
尚、ここでは上記ランプ37を収める枠体29bはプラスチックを材料に形成したランプケースになっており、前記各表示部に対応させて内部35を仕切り、全体的にハニカムコア状に形成して多くの小部屋に形成してあり、これらにランプ37を収め、また数字を表現する表示部、例えばクレジットメダル数を表示する表示部40や大当りラウンド表示部41、メダル払出数表示部42等には7セグメント表示器48を収めるようにしてある。
【0041】
図中、49は前記表示パネル枠29に組付けた液晶表示装置である。
この液晶表示装置49は大当り予告や小当り獲得のためのストップボタン操作の手順等、遊技の進行状況に伴う諸情報を動画として画像表現するものになっており、遊技者に報知する手段としてここでは前記回転ドラム28a,28b,28cに並べて右側に配置し、回転ドラムの作動状態と合せて見ることができるようにしてある。
【0042】
上記構成に係る表示パネル枠29は、表示パネル29aと枠体29bを組合せ完成させたのち、前述したようにフレーム32に支持させてドラムユニット5に組付ける。この組付けに当って遊技制御装置47とランプ基板36、ステッピングモータの配線基板49とをコード50、51を介して接続することになる。
【0043】
一方、ドラムユニット5を格納する本体枠1の上部格納空間4にはドラムユニット5を出入れ自由に支持する一対の支持用ガイドレール52、52が付設される。
この支持用ガイドレール52は本体枠1の左右の側板53の高さの途中にそれぞれ前面開口部2から背面板54に向けて水平をなし、向い合せとなるよう付設され、ドラムユニット5の左右両側を支持するようにしてある。この支持用ガイドレールによるドラムユニット5の支持方法は上下の格納空間4、6を仕切らないようにするためであり、これにより本体枠の内部空間が広くなり作業が容易になる。
【0044】
即ち、従来一般には本体枠1の内部中間位置に横断するように棚板を架設してこれにドラムユニットを載置固定する方式を採用しているが、この棚板を架設する方式は本体枠内部を二分する結果、空間が狭くなる問題がある。このため内部にドラムユニットや払出し装置を持ち込み組立てるとき、或は多数の配線を付設する際、更には払出し装置にメダルを補給する際に棚板が邪魔になり作業を妨げる問題があった。前記支持用ガイドレール52、52による支持方式は上記中間に架設する棚板を省略するためこの問題を解決するものとなる。
【0045】
前記ドラムユニット5は円滑な支持を図るため、基板30の両側縁部に滑合部材となるローラ55を備え、このローラ55を前記支持用ガイドレール52に滑合させて本体枠の左右の側板53、53間に渡るようにしてある。そして、必要に応じて支持用ガイドレールに沿って前方に引き出し、また押し入れて格納できるようにしてある。
【0046】
本発明スロットマシンは上述の様に構成されるもので、使用時には図1、図4に示したようにドラムユニット5を上部格納空間4に収め支持用ガイドレール52で支持し、併せて上部扉部分3aを閉塞し、その窓を通して表示パネル枠29の前面を覗けるようにして、遊技に供することになる。
【0047】
このスロットマシンにおいて、遊技仕様を変更する場合、或はこの遊技仕様の変更に併せて表示パネル枠29に表される意匠を変更する場合にはドラムユニット5の前面を被う上部扉部分3aを開放し、支持用ガイドレール52を案内にして引き出し、遊技仕様を変えた新たなドラムユニットと入れ替えることになる。
【0048】
上記上部扉部分3aの開放は、前述したようにヒンジ装置10の枢着軸12を支点にして跳上げ方向に押し上げることによって行われる。
図2は開放途中の状態を示しており、最終的には図5に示した如く180度回動させて本体枠1の前方より退避させ、ドラムユニット5の出入れ作業の妨げとならないようにする。
【0049】
この開放において上部扉部分の上縁部から前方に突出するトップランプ8はヒンジ装置10の枢着片10aの突き出しによって本体枠上縁部との衝合が回避されると共に、その上部に設けられる幕板56に設定される表示装置57との衝突からも回避され、略起立した状態まで跳上げ開放されることになる。
【0050】
このため、上部格納空間4に収められたドラムユニット5は上部扉部分3aに邪魔されることなく出入れの交換作業が行えると同時に、上部扉部分3aは起立した状態に保持されることから、この出入れ作業の妨げとなることはない。
しかも、本発明スロットマシンにおける上記上部扉部分3aは、開放時に跳上げ方向に退避するため隣接して設置されるスロットマシンに邪魔されることも、また邪魔することもなく開閉操作が行えることになる。
【0051】
【実施例2】
図6乃至図9は上部扉部分3aを跳上げ開放するその外の構造につき示した本発明スロットマシンの第2の実施例を示したものである。尚、図面において前記実施例1と同一の部所については同一の符号を付してその説明を省略することにする。以下、後述する実施例3についても同様とする。
この実施例は、実施例1において本体枠1に固定されたヒンジ装置10を介して上部扉部分3aを枢着する構造にしたのに対して、上部扉部分3aを摺動板61の先端部に支軸62を介して回動自由に枢着し、開放時に上記摺動板61を前方にスライドさせて前記支軸62の枢着位置を本体枠1の前方に移動させ、これによって表示装置57との衝突を回避するようにした例である。
【0052】
そして、ここでは開閉される上部扉部分3aと本体枠1との間に支えとなる2つ折りのリンク部材63を介挿し、開放時に直線状に伸長させて跳上げられた上部扉部分3aが任意に閉塞しないようにしてある。
【0053】
次に、この実施例を図面につき詳述すると、前記摺動板61は本体枠1の内部横幅に略等しい横幅をもった金属板から形成してその両側縁に前後方向に長さを有するガイド孔64、64を形成し、これに本体枠1の上板65の下面に植設する頭付きピン66を滑合させて前後方向に摺動自由となるよう支持してある。
【0054】
そして、この摺動板61には前縁部に沿って溝形の受部67を形成し、この受部の左右両端に前記支軸62を横向きに配置してこの支軸の側方に突き出す端部を前記上部扉部分3aの上縁部の両端に設ける軸受部に内側から突き入れ軸着して組付けるようにしてある。
【0055】
一方、リンク部材63は長さの途中を軸68で折り曲げ自由に連結し、その両端を本体枠の開口部縁と上部扉部分3aの上部に近い側縁部にそれぞれピン69、70を介して回動自由に枢着してあり、上部扉部分3aの閉塞時には図6に示したように2つに折り曲げて本体枠内部にたゝみ込み、開放時には図7に示したように直線状に伸して2つのリンクの端部を衝き合せ上部扉部分3aを跳上り状態に維持する。
【0056】
尚、図示しないが軸68で連結される2本のリンク部材63,63にばねを作用させて両リンク部材が伸長する方向に付勢すると、例えば前記ピン69に巻きばねを巻装してその一端を本体枠の側板53に、他端をリンク部材63に掛け止めてこの両者間に縮設し、2つに折りたたまれるリンク部材を伸長する方向(図7において反時計方向)に付勢するようにすると、上部扉部分3aの開放時の跳ね上げ負担を軽減することができ、また跳ね上げ姿勢を保持する上で有効となり、更には扉の閉塞時に付勢による抵抗で急激な閉塞を回避することができることになる。
【0057】
この実施例は摺動板61を使って上部扉部分3aの開放時に前方に迫り出させることに特徴を有するもので、この迫り出しによって上部扉部分3aに備えられるトップランプ8の衝突や表示装置57との衝突を回避することができるものとなる。
【0058】
【実施例3】
図10乃至図12は本発明の第3の実施例を示したものである。この実施例は、上部扉部分3aを跳上げ方向に開放可能にすると共に、必要とするときこの上部扉部分3aを本体枠1の前面開口部2から容易に取り外せるようにした例である。
図中、91は上部扉部分3aを本体枠に対して開閉自由に蝶着するための軸受部材であり、92は上部扉部分3aの上縁部両端に備えた支軸である。
【0059】
軸受部材91は本体枠の上面板65の下面に止着し、断面U字形に屈曲成形した受部91aを前面開口部2から突き出し、この受部91aに前記支軸92を受け入れることで結合し、回転自由に支持するものとなっている。
【0060】
上部扉部分3aは使用状態にあるとき、図10に示したように閉じて上部格納空間4に収められるドラムユニット5の前面を被うと共に、周縁部に沿って設ける後向きの縁93を前面開口部2の周縁部に沿って前方に突出する縁部94に被せ、この前面開口部2を閉塞するようにしてある。
このとき、軸受部材の受部91aに結合した支軸92は上方への移動が拘束されるため結合状態を維持することになる。
【0061】
そして、ドラムユニット5の引き出し等によって開放する際は、前記支軸92を支点にして上方に跳上げることになり、側方への衝突を気付うことなく開放することができることになる。
前方に開かれた上部扉部分3aは縁93を前面開口部2の縁部94から外して上方への持ち上げ移動が可能となることから、軸受部材91の受部91aから支軸92を外すことができる。従って、必要とする場合は開放後、この上部扉部分3aを本体枠1から簡単に外すことができ、ドラムユニット5の交換作業に際して、或は上部扉部分3a自体を交換する場合に便利に行うことができる。
【0062】
図中95、96は支持用ガイドレール52に滑合支持されたドラムユニット5を固定する環付きの係止具と鉤形のフックである。
係止具95は図12に示したように本体枠1の側面板53に固定板97をビス98で止め付け、係止環99をドラムユニット5の側面上部に設けるフック100に掛け止めた後、係止環のレバー101を倒すことで上記フック100を引き付けながら固定できるようにしたものである。図示しないが、ここでは左右の側面板53の内面に1個づつ用意してドラムユニットを固定するようにしてある。
【0063】
一方、鉤形のフック96は側面板53に回動自由に軸止めして先端の鉤部96aをドラムユニットの支持フレーム31の側面に設ける係止部102に掛け止めることでドラムユニット5の移動を拘束するものとなっており、このフック96も左右の側面板53の内面に備えられドラムユニット5の両側部を止め付けられるものとなっている。
これらの拘束手段は前記実施例1、実施例2においても採用することができることは言うまでもない。また実施に当ってはいずれか一方の拘束手段を採用するようにしてもよく、両手段を採用する必要はない。
【0064】
尚、図中103はドラムユニット5のフレーム32の上部に固定した遊技制御回路基板を内蔵するボックスであり、104は上部扉部分3aのトップランプ8の直下の空間に装置した表示用の液晶表示装置である。
この実施例では上記液晶表示装置104を組入れることからドラムユニット5のフレーム32の高さを低くし、併せて表示パネル枠29を低く形成してその上部に格納空間を確保し、上部扉部分3aの閉塞時に液晶表示装置104の侵入が妨げられないようにしてある。
【0065】
【発明の効果】
以上本発明を各実施例につき詳述したが、上述説明において明らかな様に本発明は、本体枠1に対してドラムユニット5を取出し自由に組付ける構造としたことから、このドラムユニット5を単独で交換し、遊技仕様を容易に変更することが可能である一方、この交換に当って本体枠1の前面を被う前扉をドラムユニット5を被う上部扉部分3aについてのみ開放することで交換作業が行えることから極めて作業が容易になる。
【0066】
そして、本発明においては、上記上部扉部分3aは開放時跳上げ方向に回動して開き、隣接して設置される他のスロットマシンに全く影響を与えることなく作業ができる一方、本体枠前面の上方空間を利用して完全に跳上げ開放することが可能であるため、例えばドラムユニットを引き出す際にも全く邪魔になることなく作業ができる利点がある。
【0067】
また、本発明における上部扉部分3aは前扉3の略半分の大きさになっていることから開閉作業に当って作業負担が小さくて済み、また跳上げられる上方空間も上部扉部分3aを収めるに足る空間で済むことになる。
【0068】
また本発明においては、上部扉部分3aを開放するのに併せてヒンジ装置を分解することで、例えば前述した如く支軸を外すことで枢着状態を解き、本体枠1から外すことができることから、この上部扉部分3aを他のものと交換することができる。
従って、本発明ではスロットマシンの前面を飾る上部扉部分3aの交換により意匠の変更を通してスロットマシンの模様替えを容易且つ迅速に行うことができる。
【0069】
更に上記上部扉部分3aの交換と同様に、この窓に嵌め込む透明板9の交換によってドラムユニット5の前面に配置される表示パネル枠29に合せた表示、装飾に交換が可能であることから更に自由に、且つ容易にスロットマシンの模様替えを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスロットマシンの斜視図。
【図2】上部扉部分の開放途中を示す斜視図。
【図3】上部扉部分を外した状態の斜視図。
【図4】使用状態における正面において右方に片寄った位置で断面とした拡大縦断右側面図。
【図5】上部扉部分を跳上げ開放し、ドラムユニットを本体枠から取り出した状態の図4と同一位置で断面とした拡大縦断右側面図。
【図6】第2の実施例におけるドラムユニットの一部を省略した拡大縦断右側面図。
【図7】図6において上部扉部分を跳上げ開放すると共に、ドラムユニットを取出した状態における拡大縦断右側面図。
【図8】第2の実施例における一部分解した状態における斜視図。
【図9】上部扉部分とヒンジ装置の関係を説明する分解斜視図。
【図10】第3の実施例における正面において右寄りの位置で断面とした拡大縦断右側面図。
【図11】図10において上部扉部分を開放するのに併せてドラムユニットを取出した状態を示す拡大縦断右側面図。
【図12】係止具を説明する一部断面とした平面図である。
【符号の説明】
1 本体枠
2 前面開口部
3 前扉
3a 上部扉部分
3b 下部扉部分
4 上部格納空間
5 ドラムユニット
6 下部格納空間
7 メダル払出し装置
8 トップランプ
9 透明板
10 ヒンジ装置
10a 取付片部
10b 枢着片
11 軸受部
12 軸
13 操作台
28a、28b、28c 回転ドラム
29 表示パネル枠
29a 表示パネル
29b 枠体
52 支持用ガイドレール
55 ローラ
Claims (7)
- 本体枠の上部格納空間にドラムユニットを収め、下部格納空間にメダル払出し装置を収める一方、前面開口部を前扉によって閉塞してなるスロットマシンにおいて、
前記本体枠の上部格納空間には前後方向に支持用ガイドレールを付設し、前記前面開口部から挿入する前記ドラムユニットを出入れ自由に誘導し支持する一方、前記前扉を前記ドラムユニットを被う上部扉部分と前記メダル払出し装置を被う下部扉部分とに分離し、前記上部扉部分の上縁部を前記前面開口部の上縁部に開閉自由に蝶着支持し、前記ドラムユニットの出入れ時乃至保守点検時に跳上げ方向に開放可能にしてなることを特徴としたスロットマシン。 - 請求項1の記載において、上部扉部分はドラムユニットの前面部と対面する中央部に透明板で被う透視窓を設け、閉塞時に該透視窓を通して前記ドラムユニットを視認可能にしてなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1又は2の記載において、上部扉部分の前面上部にはトップランプを備えてなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1乃至3の記載において、本体枠の前面開口部を被う下部扉部分の前面には上部に遊技操作用のボタン類を設備する操作台を備え、下部に放出メダルを受ける受皿を備えてなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1の記載において、上部格納空間に付設する支持用ガイドレールは本体枠の左右側板に相対向して水平に付設し、他方ドラムユニットには両側部に滑合部を備えて前記それぞれの支持用ガイドレールに滑合支持させ、前記左右の側板間に架設状態で支持させてなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1乃至5の記載において、本体枠の前面開口部の上縁部には両側部に前方に向け突き出す枢着片を相対向する如く備え、該枢着片の先端部に枢着軸を介して上部扉部分の上縁部両側部を回動自由に枢着支持し、跳上げ方向に開放可能にしてなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1乃至5の記載において、本体枠の上部内側面には先端に受部を備えた軸受部材を本体枠の前面開口部に対して出入れ自由となるように支持し、該軸受部材の前記受部に上部扉部分の上縁部を枢着軸を介して回動自由に枢着支持して該上部扉部分の開放時には前記軸受部材を前方に引き出し、閉塞時には後方に戻して本体枠の前面開口部を密閉することを特徴としたスロットマシン。
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