JP2004329754A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決課題】スロットマシンにおける遊技の進行状況等を報知する報知手段の再利用を容易にすると共に、該報知手段を一括して交換可能にしてその作業を容易且つ迅速に行えるようにする。
【解決手段】本体枠(1)の前面開口部(3)を閉ざす前扉(2)を上部において扉本体部(2a)から切り離して上部扉(2b)を形成し、該上部扉(2b)にトップランプ(13)、画像表示装置(15)を設置すると共に、遊技表示部(16)を設けて上部扉(2b)を基体とする報知ユニット部(72)を構成し、該報知ユニット部(72)を前記本体枠(1)に対して開閉自在にし、或は取り外し自由にする。
【選択図】 図5
【解決手段】本体枠(1)の前面開口部(3)を閉ざす前扉(2)を上部において扉本体部(2a)から切り離して上部扉(2b)を形成し、該上部扉(2b)にトップランプ(13)、画像表示装置(15)を設置すると共に、遊技表示部(16)を設けて上部扉(2b)を基体とする報知ユニット部(72)を構成し、該報知ユニット部(72)を前記本体枠(1)に対して開閉自在にし、或は取り外し自由にする。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンに関し、ことに遊技の進行に伴う遊技の内容等を遊技者に知らせる報知手段について改善したスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットマシンは知られるように箱形の本体枠の内部に複数個の、通常の場合は3個の横並びにした回転ドラムと、賞の「当り」に伴って放出するメダルを貯留するメダル払出し装置を格納しており、これらを前扉で被い本体枠の前面を塞いでいる。そして、前記前扉の上半部には前記回転ドラムを覗くための透視窓を開設し、この透視窓の周囲に回転ドラムの周面に描く図柄等の当り組合せを表示するラインの選択を表示する表示ランプや、クレジットメダルの残数を表示する表示器、大当りラウンド数を表示する表示器、或はメダル払出し個数を表示する表示器等、回転ドラムと共に遊技を構成する各種の遊技表示手段を備え、更には遊技の興を高めるため光による演出をするトップランプや、音による演出をするスピーカー、更には画像による演出を図る画像表示装置等を備えている。
【0003】
また、前記前扉の前面の中央部付近には遊技の開始のためのメダルの投入口や、メダルの投入個数を設定する手段、回転ドラムの回転を促すスタートレバーや、これを停止させるストップボタン等の遊技を開始し、進行させるための各種の操作用手段が遊技者に向けて用意されており、前面の下方には放出されるメダルを受ける受皿等が設けられ、これらによってスロットマシンの前扉の全体が構成されている。
【0004】
従来、スロットマシンの前扉は全体が一つの構成体をなし、本体枠の前面を被う構造になっており、本体枠に対して一体的に組付けられるものになっている。
このため、例えばスロットマシンの遊技内容を変更しようとする場合、つまり機種内容を変更しようとする場合には、遊技内容に関係する部分だけでなくスロットマシンそのものを入れ替える必要があった。
【0005】
しかし、遊技内容の変更は、遊技に直接的に関係する部分、例えば回転ドラムとこの回転ドラムを制御する遊技制御装置、そして回転ドラムの当りの組合せを表示する表示器や遊技内容に関連した飾りを表す装飾手段等を変更すれば、つまり機種を直接的に特定する部品を変更すれば、これを達成できるものであり、その他の部分、例えばメダルの投入個数の設定や、投入口、回転ドラムの始動用スタートレバー、ストップボタンを始めとする操作手段やデザイン上の、或は装飾用のパネルや、メダルの受皿等はどちらかと言えば遊技内容とは無関係にあり、他の異なる内容の機種にも使用できるものであることから、これらをスロットマシンの入れ替えに伴わせて廃棄してしまうのは大きな損失であり、無用な廃棄処理を要することにもなる。
【0006】
この様なことに鑑みて、従来その改善策として回転ドラムを中心とした遊技機構部を独立のものとしてスロットマシンの本体部となる箱形の本体枠に着脱自由となるように組付け、遊技内容を変更するとき、つまり機種を変更するとき、或はスロットマシンの意匠的外観を変更するときに、この遊技機構部を外して他のものと入れ替え、変更するものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】
特許第3126812号公報 第1頁左欄特許請求の範囲の項、同第2頁右欄第30行目〜第3頁左欄第15行目、及び図面の図1、図2。
【0008】
しかし、この既提案に係るスロットマシンは遊技機構部、即ちリール装置(110)と遊技を制御する主基板(120)を本体枠、即ち本体箱(20)に対してヒンジ装置(31)を介して着脱自由に取付け、取外し交換自由としたスロットマシンとなっているが、前記遊技機構部が前記本体箱の前面を塞ぐ上部ドア(90)、即ち前扉と一体をなすことから、遊技機構部の交換と共にこの前扉を交換し、更には前記リール装置に関連する各種の表示装置をも交換するものとなり、従って交換を必要としないものまで取り外し交換しなければならないものとなっていた。
【0009】
一方、前記既提案とは異なり、前記遊技機構部の交換を自由に行えるようにすることに加えて、遊技機構部と一体となって遊技内容を設定表示する表示器、例えばメダルの投入枚数に対応した当りラインを表示する表示ランプ等を設置する表示パネルを前扉の所定位置に着脱交換自由に取付けるようにして前記遊技機構部の交換に併せてこの表示パネルの交換が可能にしたものが提案されている(例えば、特許文献2)。
【0010】
更には、遊技機構部とは離れて前扉に設けられるランプや表示部のみを独立させて、前扉に対して単独に着脱交換自由にしてスロットマシンの正面部分の外観を変えられるようにして模様替えを行えるようにしたもの(例えば、特許文献3)が提案されている。
【0011】
【特許文献2】
特開2003ー10384号公報 第2頁左欄第1行目から第50行目の特許請求の範囲の項、第3頁右欄第4行目段落0008から同頁右欄第23行目段落0020までの記載、図面の図1、図2、図4、図5、図6。
【特許文献3】
特開2002ー11138号公報 第2頁左欄第1行目から第31行目までの特許請求の範囲の記載、及び図面の図1、図2、。
【0012】
上記特許文献3に記載のスロットマシンは、回転ドラムを中心とした遊技機構部の交換を通しての機種の変更を行い、これによってスロットマシン全体の入れ替えと同等の効果を得ようとするものとは異なって、前扉、つまりフロントドア(100)の上部パネル体取付部(110)に表示手段を組み込んだ上部パネル体(200)を組付けることによって外観を変え、模様替えすることで入れ替えの効果を挙げられるようにしたものである。
【0013】
これら公知の例は、いずれもスロットマシンの一部を取り替えることで遊技内容を変えたり、外観を変え、印象を変えてスロットマシンを再生させ、継続して使用可能な部分を廃棄処分するような不都合を解消しようとしたものである。しかし、いずれの場合も本体枠の前面を被う前扉(フロントドア)を基体として、これに取付ける構造としていることから、前扉を交換するとこれに追随して表示パネルも、装飾パネルも、そしてトップランプ、画像表示装置、スピーカ等も併せて交換されることになり、これらが残されて再利用されると言うことはないのである。
【0014】
つまり、従来のものは特許文献2のものにおいては交換ユニットに合せて上部装飾パネルが外されるようになっているが、トップランプ94A〜94C、スピーカ93L、93Rは前面扉に一体に形成されており、また特許文献3のものにおいてはフロントドアと別体に作られても上部パネル体は上部パネル体取付部に取付けられたのちはフロントドアと一体となるため、このフロントドアと共に外されることになり、本体枠に残されて再利用されることはないものとなるのである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の従来の実情に鑑みこれを改善する目的で開発されたものであり、その主たる目的はスロットマシンにおいて、遊技内容を変えて機種を変更したり、前扉を変えて意匠的外観を変更し模様替えをする場合、或は前扉に設けられるストップボタン等の操作手段が故障した時にこれを前扉ごと交換する等の場合に、変更を要しない部分を前扉とは別体にして独立させ、機種を変更した後に、或は前扉や前扉に設けられる表示用乃至は装飾の表示手段を変更したのちにこれらを残して再利用し、無用な廃棄処分等を回避するようにしたスロットマシンを提供せんとするものである。
【0016】
また、本発明は機種を変更するため入れ替える回転ドラムを中心とした遊技機構部、この遊技機構部と一体をなす表示パネルの交換や前扉の取り替え等の作業を要することなくスロットマシン前面の一部の交換によって全体の意匠的印象を変えスロットマシンの模様替えを可能としたスロットマシンを提供せんとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述目的を達成するため、本体枠の前面に設けられる前扉の上部扉部分を扉本体部から切り離し、独立させて上部扉を形成し、該上部扉に従来前記前扉に備えたトップランプ、遊技表示のその他の表示手段となる画像表示装置を組付け、上部扉を基体とする報知ユニット部を構成して、この報知ユニット部を本体枠前面の上部に独立した状態で取付け、該報知ユニット部と前記前扉の扉本体部との共同により本体枠の前面を被い、その外観を構成するようにしたことにある。
【0018】
更に本発明は、前記報知ユニット部を本体枠に対して単独で着脱自由に取付くようにして交換の自由性を図り、異なる報知手段の組合せ、或は形状や色彩、模様等を変えた他の報知ユニット部との入れ替えによって前扉全体の変更を行うことなくスロットマシンの模様替えを行い、また画像表示装置の大画面化、スピーカの高音質化によるグレードアップ等の報知機能単独の変更を可能にしたことにある。
【0019】
本発明の特徴を更に詳述すると、本発明はドラムユニットとメダル払出し装置を格納してなる本体枠の前面開口部を前扉によって閉塞し、該前扉に開設する透視窓を通して前記ドラムユニットを覗くようにする一方、前記前扉の前面に備える操作手段の操作によって遊技を進行するようにしてなるスロットマシンにおいて、前記前扉の上方部分を扉本体部から切り離し独立の上部扉とする一方、該上部扉に上縁部にトップランプを配置すると共に、該トップランプの下方に演出用乃至表示用に供される画像表示装置を配置して上部扉を基体とする報知ユニット部を構成してなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0020】
また本発明は、前記報知ユニット部の画像表示装置には演出用画像表示部を形成することを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0021】
また本発明は、前記報知ユニット部には画像表示装置に加えて、この画像表示装置とは独立するクレジットメダル数表示部、大当りラウンド数表示部、メダル払出し数表示部、ドラム回転表示部のうちの少なくとも1つの遊技表示部を並設してなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0022】
また本発明は、前記報知ユニット部の画像表示装置には演出用画像表示部と遊技表示部とを区分並設してなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0023】
また本発明は、前記画像表示装置の遊技表示部にはクレジットメダル数表示部、大当りラウンド数表示部、メダル払出し数表示部、ドラム回転表示部の少なくとも1つの表示部を設けることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0024】
また本発明は、前記報知ユニット部は上部扉の一側縁を本体枠の前面開口部の縁部にヒンジ装置を介して蝶着し、該ヒンジ装置を支点に開閉自由に取付けてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0025】
また本発明は、前記ヒンジ装置は蝶着片相互を分解可能にして該ヒンジ装置の分解によって報知ユニット部を本体枠から取り外し可能にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0026】
また本発明は、前記報知ユニット部は本体枠に対して前面開口部を通して出し入れ自由に止着し、装着することを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0027】
また本発明は、前記本体枠の上部両側壁内面に支持レールを付設し、他方報知ユニット部には両側部に滑合体を備えて前記支持レールに滑合支持させ、該支持レールを案内に前記報知ユニット部を出し入れ自由にすると共に、本体枠に対する装着状態を維持することを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0028】
また本発明は、前記上部扉の報知ユニット部には表示用若しくは演出用のスピーカを組み付けることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0029】
また本発明は、前記扉本体部は本体枠に対してヒンジ装置を介して開閉自由に蝶着支持すると共に、前記本体枠内部に格納されるドラムユニットは本体枠に対して前記扉本体部の開放時に前面開口部を通して出し入れ自由に格納してなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0030】
また本発明は、前記本体枠の両側壁内面の高さの途中に支持レールを付設し、他方ドラムユニットの両側部には滑合体を備えて前記支持レールに滑合支持させ格納状態を保つ一方、該支持レールを案内に扉本体部の開放時に前面開口部を通して出し入れ自由にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
以下、上述した本発明につき図示する実施例に基づき詳述し、その他の特徴とするところを併せて説明することにする。
【0031】
【発明の実施の形態】
【実施例1】
添付する図面の図1から図6は本発明に係るスロットマシンの第1の実施例を示したものである。
図1はスロットマシンの正面図であり、図2は同じく斜視図、図3は上部扉を開放した状態を示す斜視図、図4は正面図において右方に偏位した位置で断面とした拡大縦断右側面図で、図5は分解した状態における図4と同一の位置で断面とした拡大縦断右側面図、図6は一部欠截した要部の分解斜視図である。
【0032】
図中における符号1は、前面を開放する箱形に形成したスロットマシンの本体枠であり、2は本体枠1の前面の開口部3を閉ざす前扉を示している。
上記前扉2は、その上方の部分を切り離して主体となる扉本体部2aから上部扉2bを独立のものとし、実質的に2つの扉から構成するようにしてある。
【0033】
上記2つの扉からなる前扉2は、本体枠1内部の上下の格納空間4、5に収められるドラムユニット6とメダル払出し装置7を被うものであり、主体となる扉本体部2aはドラムユニット6に対面する上半部にこのドラムユニット6の前面が覗く透視窓8を開設する。そして、この透視窓8の下縁に沿う中央部に前方に突き出す横長の操作台9を、そしてこの操作台9の下方に当る下半部前面に表示板10を装着する表示部11を形成し、更に最下部に放出される賞メダルを受ける受皿12を設けてある。
【0034】
上部扉2bは、図示するようにドラムユニット6の格納位置より上方の開口部3を被うものになっている。そして、ここでは扉の前面上部に表示用乃至装飾用として使用されるトップランプ13を前方に向けて突き出るように設けてあり、扉の前面左右には一対のスピーカ14、14を、そして中央部には遊技を画像表現によって演出する演出用の、若しくは遊技内容を表示する表示用の画像表示装置、ここでは液晶表示器15を備え、この液晶表示基15の下の領域に後述する遊技表示部16を設けている。
【0035】
これら前扉2を構成する2つの扉2a、2bについて、図面に従って更に詳述すると、扉本体部2aは透視窓8の周縁に前方に突き出る縁17を備えて額縁形に形成してあり、この窓8の内周には透明板18を嵌め付けて密封し、背後から臨む前記ドラムユニット6の前面に備える表示枠体19を被うようにしてある。
【0036】
前記透視窓8の下に設けられる操作台9は、遊技を行うための諸装置を集中的に設置するため設けられたもので、上面側の左側にはメダルの投入個数を選択する3個の投入ボタン20が設置され、右側にはメダル投入口21が設置されている。そして、前面側の左側にはドラムの回転を始動する始動用レバー(スタートレバー)22が設けられ、略中央部には後述する3個の回転ドラムに各対応するように3個の停止用ボタン(ストップボタン)23a、23b、23cが設けられ、右側にはクレジットモードの設定ボタン24と、詰りメダルの解除ボタン25が設けてある。
【0037】
また、扉本体部2aの下半部背面側には前記メダル投入口21を通して投入されるメダルを選別するセレクター26が設けられ、下方にはメダル払出し装置7から放出される賞メダルを前面の受皿12に誘導する放出樋27が設けてあり、先端の開口部が受皿12の上部に臨むようにしてある。
【0038】
一方、透視窓8の背後に臨むドラムユニット6は横長の基板28に門形の枠29を立ち上げ、この枠29の間に2枚の支持板(図示せず)を内部を3等分に分割する如く立ち上げて3個の回転ドラム30a、30b、30cを各収容する空間を形成している。そして、各空間には図示しないが横に貫通する如く回転支軸を上記支持板間相互及び前記枠29との間に渡してそれぞれに上記回転ドラム30a、30b、30cを回転自由に軸承し、3個の回転ドラムが図示するように横並びに連装されるようにしてある。
【0039】
上記各回転ドラムは個別にステッピングモータ(図示せず)を備え、前記始動用レバー22を操作したとき一斉に駆動して回転を開始し、また停止ボタン23a,23b,23cが操作されたとき、それぞれ対応する回転ドラムの前記ステッピングモータが止まり回転が停止するようにしてある。
尚、停止ボタン23a、23b、23cは3個の回転ドラム30a、30b、30cに対応して横一列に配置され、それぞれ上下で対応するボタンを押すことでそれぞれの回転ドラムが停止するようにしてある。
【0040】
ドラムユニット6は左右両側に側方から見てコ字形をなす一対のフレーム31を対称形に備えて枠組してあり、下方の並行する枠の間に前記基板28を渡して固定し、また門形の枠29の上部の両端を上方の並行する枠にそれぞれ固着して前記回転ドラムを支持する門形の枠28とフレーム31とを組合せてある。そして、このフレーム31の前端に前記表示枠体19を取付け、前記回転ドラムの前方に起立した状態で支持するようにしてある。
【0041】
表示枠体19は、前記回転ドラムの周面に表示する図柄が揃う組合せ関係を示す複数本のライン32,……(ここでは5本のライン)、そしてこのラインの選択を表示する左右2列に設けられる表示ランプ33……、34……と、機種を特徴付ける意匠、例えば遊技の内容を図柄模様35,……として表現するものであり、ここでは上記ライン32、表示ランプ33、34、そして、図柄表示35を設けるプラスチック製のパネル36と、このパネルに形成する表示内容を背後から照明し明らかにするランプ収容室を備えたケース枠37の組合せによって構成してある。
【0042】
上記パネル36は、その背面に添うケース枠37と共に矩形に形成してあり、中央部には前記回転ドラム30a、30b、30cの前面が臨む透明な窓38を形成し、この窓を囲む周囲を半透明乃至不透明にして前記図柄表示35を設け、透明にした窓38に回転ドラムの周面に描く図柄を跨いで前記ライン32を描いている。
【0043】
一方、ケース枠37は上記各表示部に対応させて照明のランプ39を備えるもので、前述したようにプラスチックを素材にして浅い箱形に形成してあり、中央部には前記窓38に合せた空部を形成し、この空部を囲む周囲に前記照明のランプ39を収容する室40を備えている。
【0044】
この表示枠19は、パネル36とケース枠37の組合せによって形成されるが、前記ドラムユニット6のフレーム31とは別体にして着脱可能に組付け、必要に応じてドラムユニット6から取り外し交換できるようにしてある。
尚、図中41は回転ドラム30a、30b、30cの回転を制御する遊技制御回路基板を格納するボックスであり、前記始動用レバー22の操作に連動し、各種の当り状態を所定の確率の下で設定することになる。
【0045】
一方、ドラムユニット6は基板28の両側部に前後一対宛の滑合体、ここではローラ42を備え、前記本体枠1の左右の側壁板43、43の内側面に水平に付設する支持レール44、44に滑合させ、この支持レールを案内に前後出し入れ方向に移動可能にしてある。そして、常にはこの支持レールを支持手段にして上部格納空間4内に保持できるようにしてある。
このため、ドラムユニットは本体枠内に格納されたとき、左右の支持レール44、44間に跨った状態で収まり、支持レールを案内に引き出したときには、下部格納空間5に収まるメダル払出し装置7の上方を完全に開放することができるようになっている。従って、配線の接続作業、例えば電源や制御装置(前記遊技制御回路基板等)の配線の接続作業の際に、棚等の邪魔する部材が存在しないことになる。
【0046】
尚、ドラムユニット6の支持手段として滑合体のローラ42を採用し、支持レール44に滑合させているが、滑合体として例えば半球状の突起にしてレールに滑合させるものであってもよい。この場合、当然に移動に多少の不便を生ずるが、実施を妨げるものではない。
支持手段、特に滑合手段についてはこの様に一つに特定されるものではないが、使用時にドラムユニット6が任意に移動することは好ましくないので、一定位置に止め付けるためドラムユニットと支持レール或は本体枠とを連結し拘束するストッパー手段を介在させることが適当である。
【0047】
ところで、上記扉本体部2aとこの扉本体部2aから独立した上部扉2bは、本体枠1の開口部3に対し、それぞれ一側縁を蝶着して開閉自由に取付くようにしてあり、更にこの実施例ではヒンジ手段を分解可能にすることによって開放に併せて本体枠1から外せるようにして、必要に応じて取外し交換ができるようにしてある。
【0048】
図6は、このヒンジ手段となるヒンジ装置45を上部扉2bに関連して説明する一部欠截した斜視図である。
図示するように本体枠1に蝶着するヒンジ装置45は上部扉2bを上下2点で支持すべく2組のヒンジ装置が使用されており、またこれらのヒンジ装置はそれぞれ分解可能な2つの蝶着片45a、45bから構成してある。
【0049】
上方のヒンジ装置45の本体枠1側の蝶着片45aは、金属板をL字形に形成し、その一片46を本体枠の上面板47に固定して他方の片48を前方に突き出し、その下面に蝶着軸49を垂下させてある。
他方上部扉2b側に取付く蝶着片45bは固定板50の一端から軸受板51を延設し、この軸受板に外(側方)に向けて開口する軸受切欠き部52を設けてある。
【0050】
下方のヒンジ装置45は、本体枠1側の蝶着片45aを断面L字形に形成し、一方の片53を側面板43の内面に添わせて固着し、他方の片54を開口部3から前方に突き出し、その先端部の上面に蝶着軸56を立ち上げてある。
その一方、上部扉2b側の蝶着片45bは前記上方のヒンジ装置の蝶着片45bと対称形をなす形状に形成して図示しない軸受切欠き部が外に向けて開口すべく形成してある。
尚、上記下方のヒンジ装置の本体枠1側の蝶着片45aには前記蝶着軸56と軸心を一致させて下向きの蝶着軸(図6には示さず)を備え、後述する扉本体部2aに設ける蝶着片を軸承できるようにしてある。
【0051】
上下2つのヒンジ装置45は、図6に示した如く上部扉2bを横向きにして本体枠1の開口部の一側縁に向けて臨ませ、本体枠1側の蝶着片45a、45aに設ける各蝶着軸49、56に対して蝶着片45bの軸受切欠き部52を嵌め付け、相互の蝶着片45a、45bを結合させたのち、上記軸49、56を支点に上部扉2bを回転させ本体枠の開口部3を閉じるようにすると、一体に結合すると共に、上記軸受切欠き部52の向きの変更によって蝶着軸49、56からの離脱が阻止され結合状態が維持されることになる。
【0052】
上部扉2bは自由端側に係止爪57、57を有するロック装置58を備え、上記係止爪を本体枠1に備える係止部59、59に掛け止めることで閉塞した状態に拘束されるようになっている。
上記ロック装置58は図示するように上部扉2bの自由端側の内面に後方に突き出してガイド用基板60を備え、この基板60の一面に前記2つの係止爪57、57を備えるコ字形の係止板61を添わせ、この係止板61に設ける縦方向の長孔62、62に基板60に植設する軸63、63を滑合させて上下方向に移動が自由となるよう取付けてある。そして、常には基板60と係止板61との間に縮設するばね64によって下方に付勢し、前述の如く上部扉2bを閉塞する際に上記係止爪57、57を前記係止部59、59に当接させてこの係止爪の先端の斜辺を押付け、これによって前記ばね64に抗して係止板61を一旦押上げ、係止部59、59に対する係止爪57、57の掛け止めによってロックすることができるようになっている。
【0053】
上記ロック装置58の解除は、上部扉2bの下から手を差し入れて係止板61の突起部65を押し上げることによって行うことができる。尚、この上部扉2bの下には扉本体部2aが収まり開口部3を閉塞することから、上部扉2bの開放作業はこの扉本体部2aを開放したのち行うことになる。
【0054】
ところで、扉本体部2aは上部扉2bと同一のヒンジ装置45を使って本体枠1に対して開閉自由に、且つ着脱自由に取付けてある。
図示するように扉本体部2aの蝶着側の側縁の上下には前記したヒンジ装置45の一方の蝶着片45b、45bを取付け、本体枠1の一側縁の上下に設ける蝶着片45a、45aの蝶着軸49,56に蝶着片45bの切欠き部52を嵌め付けて両蝶着片45a、45bを結合させるもので、上記蝶着軸49,56を支点に扉本体部2aを回転させることで開閉操作が行われる。
【0055】
この扉本体部2aは、その自由端側に前記上部扉2bに備えると同様のロック装置58を備え、本体枠1に備える図示しない係止部に掛け止め、閉塞時にロックできるようにしてあり、このロック装置を前面側に設ける鍵穴66に差し入れる鍵の解錠操作によって外し、開放できるようにしてある。
従って、扉本体部2aの開放は上記ロック装置の解錠操作によって行うことになると同時に、前記上部扉2bの開放作業もこの扉本体部2aを開放したのち、係止板61を押上げ操作することによって行うことになる。
【0056】
さて、本体枠1に対してヒンジ装置45を介して開閉並びに取外し自由に蝶着された上部扉2bには前述したように前面の上部にトップランプ13を、左右にスピーカ14、14を、その中央部に演出用の、乃至表示用の液晶表示器15、そして、この表示器15の下に独立して遊技表示部16を備えて、これらを一体のものとしている。
【0057】
上記トップランプ13は遊技の設定を演出するものとして使われ、ここでは始動用レバー22の始動操作により前記遊技制御回路によって当り抽選が行われ、「当り」が発生したとき、この「当り」の種類に合せて予め定めるパターンのランプの点滅を行わせ、遊技者にその「当り」の内容を報知する。
【0058】
また、スピーカ14、14は上記トップランプ13の光による報知に対して音声による報知を行うものであり、更に液晶表示器15は画像を以て報知するものとなっている。
上記液晶表示器15は、液晶表示パネルを前面に置き、その背後にパネル駆動回路67を一体に組合せた画像表示装置としてある。この表示器は前記始動用レバー22の操作によって実施される「当り」、「外れ」の内部抽選により「大当り」となったとき、「中当り」となったとき、また「小当り」となったとき、これらに応じた演出の画像(動画若しくは静止画)を表示して遊技者に報知するものであり、前記トップランプ13、スピーカ14と共に光の点灯,点滅、音声に加えてこの画像の三者によって遊技状態を演出するものであり、これらを上部扉2bに一体に備付けている。
【0059】
上記液晶表示器15の下に設けられる遊技表示部16は、遊技の設定状況や進行状況を遊技者に表示するために設備されたものであり、ここには左方から数字を以て表示するクレジット数表示器68、大当りラウンド数及びゲーム回数表示器69、賞メダル払出し数表示器70(これらは何れも7セグメント表示器を使用している。)を横並びに配置し、更にこれらの下に前記窓8から覗かれる3個の回転ドラム30a,30b,30cに各対応させてドラムの回転が定速回転に達したのを報知する3つの回転状態表示灯71を同じく横並びに設置してある。
【0060】
前記上部扉2bは、上記遊技表示部16を前記トップランプ13、スピーカ14、液晶表示器15に加えて遊技者に対する報知手段を一つに集合させてあり、この集合によってここでは上部扉2aを基体とする報知ユニット部72を構成している。
【0061】
上記報知ユニット部72は、トップランプ13、スピーカ14、及び画像表示装置(液晶表示器)15の演出、乃至表示を前記回路ボックス41に内蔵する遊技制御回路によって制御すると共に、前記遊技表示部16に設置される各種表示器68、69、70、71をこの遊技制御回路によって制御するものとしている。そして、組立においてコード73のコネクター74を回路ボックス41の接続コネクター75に接続することによって始動用レバー22を始めとする遊技操作、回転ドラムの回転及び停止の操作等と共に制御することができるようにしてある。
【0062】
本発明スロットマシンは、上述の様に構成されるもので、遊技を演出し、表示する報知手段が上部扉2bに集められ、ここに報知ユニット部72を構成し、扉本体部2aから独立して本体枠1に組付けられる構造となっていることから、スロットマシンの模様替えのため、その前面を飾る扉本体部2aを取り替える場合には、この上部扉2bを本体枠1に残して交換することが可能であり、報知のための手段をそのまゝ再使用することが可能である。
【0063】
このことは、前述したように本体枠1に対してドラムユニット6を出し入れ可能に設備し、ドラムユニット6を交換することによって機種を変更する場合に、報知手段たる報知ユニット部72を本体枠1にそのまま残してこれを再使用することを可能とするもので、更に効果的なものとなる。
【0064】
また本発明は上記するところとは逆に、報知ユニット部72は扉本体部2aとは切り離されて独立していることから、上部扉2bを外して異なる構成に係る新たな上部扉2b、つまり新たな報知ユニット部72と交換することによってスロットマシン前面の印象を替え、模様替えすることが可能となる。ことに上部扉2bは、スロットマシン前面の最も目立つ上部に位置することから、しかも演出のために備えられるものであるため、小さな変更にもかゝわらずデザイン上大きな変更効果を齎すものとなる。
【0065】
また一方、本発明は前述したようにドラムユニット6の交換により機種を変更するとき、この交換と共に上部扉2bの交換が可能であるため、機種に適合した演出内容に直ちに変更することができることになる。従って、このとき前扉2の中心をなす扉本体部2aに全く変更を加えることなく、これをそのまゝ機種変更後のスロットマシンに使用することもできると共に、本発明においてはドラムユニット6に遊技制御回路基板を備え、ドラムユニットの制御を行うと同時に、この制御回路基板と報知ユニット部72をコード73を介して接続する構造としたことからドラムユニット6の交換と報知ユニット部72の交換を円滑、且つ迅速に行うことができ、機種の変更の際極めて便利になる。
【0066】
【実施例2】
次に、図7乃至図9は本体枠1に対する上部扉2b、即ち報知ユニット部72の取付を変更した本発明の第2の実施例である。
この実施例は、前記第1の実施例が上部扉2bを左右方向に開閉する構造としたのに対して、上方に跳上げ開放する構造とした例である。尚、本実施例において、前記実施例1と同一の部所については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下のその他の実施例についても同様とする。
【0067】
図7は上部扉2bを跳上げ開放した状態を示す斜視図で、図8は同じく開放した状態において正面から見て右方に片寄った位置で縦断面とした右側面図であり、図9はヒンジ装置を説明するため一部欠截した拡大分解斜視図である。
ヒンジ装置76は、本体枠1側に取付けられるヒンジ片76aと、上部扉2b側に取付けられるヒンジ片76bからなり、ヒンジ片76aは平板状の取付部の一端に筒状の軸受部77を備え、取付部を上面板47の上に添えてビス78で固着することによって上記軸受部77を開口部上縁に臨ませる如く取付けられる。
【0068】
一方、上部扉側のヒンジ片76bは、同じく平板状の取付部を上部扉2bの上枠部分の下面に添わせてこれをビス79で固定し、この一端縁に備える枢着軸80を上記上枠部分の縁部に沿って横向きに支持される。
図9には示してないが、上記ヒンジ装置76は左右に備えてあり、上部扉2bを2点で支持するようにしてある。このため本体枠の上面板47には開口部3に臨んで左右にヒンジ片76aが、そして上部扉側にはこれらに各対向して左右にヒンジ片76bが設けられることになる。
【0069】
上記ヒンジ装置76を構成する2つのヒンジ片76a、76bは、一方向、ここでは右方向に揃えて突き出す枢着軸80を横にスライドさせて前記軸受部77に突き入れることで組立てられ、これにより上部扉2bを本体枠1に取付けることになる。
図中81は、上部扉2bの横移動を拘束するストッパーであり、このストッパーは上部扉2bを閉じたとき、本体枠1の側壁板43の内側面に沿って侵入させ、係合させもので、この係合によって上部扉2bの左方への移動が拘束されることになる。従って、この状態において軸受部77からの枢着軸80の抜き取りが不可能になるため、ヒンジ装置76の分解、そして上部扉2bを本体枠1から取り外すことができなくなる。
【0070】
図中82は、上記上部扉2bを閉塞状態に拘束する係止具であり、83はこの係止具を掛け止める係止部である。
係止具82はV字形の金具からなり、屈折点を上部扉の側面部の内側に軸着して揺動自由に取付け、常にはばね84の索引によって係止爪85を備えた係止片86を上部扉の下方に引き付けるようにしてある。
【0071】
この係止具82は上部扉2bが閉じられたとき、上記係止片85を本体枠1の側面板43に沿って侵入させ、これに取付ける係止部83に係止爪85を掛け止めてロックすることになる。
このロック状態の解除は上部扉2bの下面から突き出す一方の片に設ける突部87をばね84に抗して押上げ、係止爪85を係止部83から外すことによって行われる。尚、この係止具82と係止部83は左右に設けて上部扉2bの閉塞状態を確実に確保するようにしてある。
【0072】
この第2の実施例は上部扉2bを跳上げ方向に開放することによって左右方向への突き出しを回避し、隣接して設置される他のスロットマシンとの干渉を無くす上で有効であり、交換作業や、保守点検作業の際に便利である。
【0073】
【実施例3】
次に、図10、図11は本体枠1に対して報知ユニット部72を構成する上部扉2bを前後方向に抜差自由に取付けるようにした第3の実施例を示したものである。図10は本体枠1から上部扉2bを引き抜いた状態を示す斜視図であり、図11は正面において右方に片寄った位置で縦に断面とした拡大縦断右側面図である。
【0074】
この実施例は、上部扉2bの背後に本体枠1の内部に収まる大きさの箱形をなす中空の控部88を一体に備え、この控部88の内部に後方に突き出すスピーカ14の後部や液晶表示器15の後部、更にはスピーカ、液晶表示器、トップランプ13に接続するコード類を収め格納することができるようにしてある。そして、上記控部88の左右の側面89の上部に前後一対のローラ90をそれぞれ備え、これを本体枠1の左右の側壁板43の内側面に各付設する支持レール91に滑合させて吊り下げ状に支持するようにしてある。
【0075】
支持レール91は金属の帯板をアングル形に形成したもので、一片を側壁板43に止着することによって前後に水平をなす如く取付け、前記各ローラ90を支持するようにしてある。
上部扉2bは左右のローラ90を各レール91に支持させることによって控部88を本体枠内部に格納し、開口部3を閉ざすことになる。このとき、上部扉の左右側面部に備える係止具82の係止爪85を本体枠側の係止部83に掛け止め任意の開放を止めるようにしている。
【0076】
上記係止具82及び係止部83は、前記第2の実施例のものと同じものを使用しており、従って開放する場合には上部扉2bの下から手を差し入れて図示しない突部86をばね84に抗して押し上げ、係止爪85を係止部83から外すことによって行うことになる。
係止状態を解除した上部扉2bは支持レール91をガイドに前方に引き出し、抜き取ることができる。従って、保守点検の際、或は他の異なる上部扉2b、即ち報知ユニット72と交換する場合には、この抜き取り操作を通して行うことになる。
【0077】
以上、本発明に係るスロットマシンをそれぞれの実施例に基づき説明したが、本発明においては本体枠1の前面の開口部3を閉ざす前扉2を扉本体部2aと上部扉2bから構成して、上部扉2bを独立のものとし、その開放、そして着脱を単独に行えるようにする一方、この上部扉2bに遊技の進行を表示し、演出をする表示手段、具体的には光による演出を行うトップランプ13、音声による演出をするスピーカ14、画像による演出をする画像表示装置(液晶表示器15)等を組付けて報知ユニット部72を構成するものとしたことから、この上部扉2bの交換によってスロットマシンの前面の模様替えを行うことができる。
【0078】
更に加えて、機種を特定する遊技制御回路及び、この制御によって操作されるドラムユニット6を交換し機種を変更する場合に、これに合せて上部扉2bを取り替えることができるため、扉本体部2aとこれに備える遊技操作手段をそのまゝ残して全く新しい機種に変更することができる。ことにドラムユニット6の交換に伴わせて上部扉2bを交換する場合はドラムユニットと共に前面の表示枠体19を交換することからスロットマシンの遊技に関連する大部分の表示手段を入れ替えることになり、極めて効果的な模様替えを行うことができるものとなっている。
【0079】
【実施例4】
図12は報知ユニット部72に設けられる画像表示装置15の内部を演出用表示部92と遊技表示部93に区分し並設するようにした第4の実施例である。この実施例は、第1から第3の実施例において画像表示装置15、即ち液晶表示器とは別に設置したクレジット数表示器68等の遊技表示部16を画像表示装置15内に設置して7セグメントLED等の表示手段を別に設置するのを省略したものである。
【0080】
図面の94は、上記遊技表示部93内に設けた遊技状態報知部である。この報知部にはメダル投入操作が可能な状態にあるかを示す投入可能表示部、スタートレバー操作が可能であるかを示すスタート表示部、メダルの投入なしに再ゲームが可能であるかを示すリプレイ表示部、次ゲームを規定のインターバルをおいて開始させるための待ち状態を示すウエイト表示部、スタートレバー操作時に行われる抽選の結果、大当りが内部的に当選した状態であることを示す大当り確定表示部が並ぶことになり、これらの状態の変化を5個の表示部で表現するようにしてある。
【0081】
そして、上記表示部94の下に2個の数値表示部95と3個の回転ドラムの回転状態表示部96を設けてここに略前記第1乃至第3の実施例で説明した遊技表示部16に相当する表示手段を設定してある。
この実施例におけるように遊技表示部93を画像表示装置15内に設けるか、前記遊技表示部16を別に設けるかはデザイン等を考慮して選択することになり、これらは設計者に委ねられることになる。
尚、各種の表示部を画像表示部15内に設けることを説明したが、例えば遊技の進行に伴って特に注意を傾かせるものや、強調したい表示部については個別に明度を上げるなどしてコントラストを付けて確認しやすくするとよい。
【0082】
ところで、前記報知ユニット部72に組込まれる画像表示装置については液晶表示器であっても、またブラウン管表示器であってもよく、また表示方法は静止画であっても動画であってもよい。
この画像表示装置の演出表示部は遊技を演出する手段として利用されるが、場合によっては「当り」の種類や図柄の組合せ関係を表示したり、それぞれの当りに対応する賞メダル数を表示するなど遊技の内容を表示するものであってもよい。要するに液晶パネル等画像表示装置の表示に馴染む内容のものを適宜表示させることができる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明の様に、本発明によればスロットマシンにおける報知手段を前扉の本体となる扉本体部から独立させた上部扉に集中させて報知ユニット部を構成し、この報知ユニット部を前記扉本体部とは別に単独で開閉可能とすると同時に、本体枠から取り外し、交換することができるものとしたことから、スロットマシンの前面における模様を替える場合、この上部扉の交換によって簡易に行うことができると共に、演出方法を変える場合にも容易に行うことができる。
そして、ドラムユニット並びに遊技制御を変更可能にした場合にはこの変更に合せてその演出方法も前記上部扉の交換によって行えることから全く新たな機種にこの部分的変更によって行うことができ、極めて効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスロットマシンの正面図。
【図2】スロットマシンの斜視図。
【図3】上部扉を開放した状態の斜視図。
【図4】正面において右寄りの位置で断面とした縦断右側面図。
【図5】図4と同一の位置で断面とした分解縦断右側面図。
【図6】一部欠截した分解状態における要部の拡大斜視図。
【図7】実施例2における上部扉を跳上げ開放した状態の斜視図。
【図8】実施例2における正面において右寄りの位置で断面とした縦断右側面図。
【図9】実施例2における一部欠截した分解状態における要部の拡大斜視図。
【図10】実施例3における上部扉を本体枠から外した状態の斜視図。
【図11】実施例3における正面において右寄りの位置で断面とした分解状態の縦断右側面図である。
【図12】実施例4におけるスロットマシンの斜視図である。
【符号の説明】
1 本体枠
2 前扉
2a 扉本体部
2b 上部扉
3 本体枠の開口部
4 上部格納空間
5 下部格納空間
6 ドラムユニット
8 透視窓
13 トップランプ
14 スピーカ
15 液晶表示器(画像表示装置)
16、93 遊技表示部
30a、30b、30c 回転ドラム
45、76 ヒンジ装置
45a、45b ヒンジ装置のヒンジ片
72 報知ユニット部
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンに関し、ことに遊技の進行に伴う遊技の内容等を遊技者に知らせる報知手段について改善したスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
スロットマシンは知られるように箱形の本体枠の内部に複数個の、通常の場合は3個の横並びにした回転ドラムと、賞の「当り」に伴って放出するメダルを貯留するメダル払出し装置を格納しており、これらを前扉で被い本体枠の前面を塞いでいる。そして、前記前扉の上半部には前記回転ドラムを覗くための透視窓を開設し、この透視窓の周囲に回転ドラムの周面に描く図柄等の当り組合せを表示するラインの選択を表示する表示ランプや、クレジットメダルの残数を表示する表示器、大当りラウンド数を表示する表示器、或はメダル払出し個数を表示する表示器等、回転ドラムと共に遊技を構成する各種の遊技表示手段を備え、更には遊技の興を高めるため光による演出をするトップランプや、音による演出をするスピーカー、更には画像による演出を図る画像表示装置等を備えている。
【0003】
また、前記前扉の前面の中央部付近には遊技の開始のためのメダルの投入口や、メダルの投入個数を設定する手段、回転ドラムの回転を促すスタートレバーや、これを停止させるストップボタン等の遊技を開始し、進行させるための各種の操作用手段が遊技者に向けて用意されており、前面の下方には放出されるメダルを受ける受皿等が設けられ、これらによってスロットマシンの前扉の全体が構成されている。
【0004】
従来、スロットマシンの前扉は全体が一つの構成体をなし、本体枠の前面を被う構造になっており、本体枠に対して一体的に組付けられるものになっている。
このため、例えばスロットマシンの遊技内容を変更しようとする場合、つまり機種内容を変更しようとする場合には、遊技内容に関係する部分だけでなくスロットマシンそのものを入れ替える必要があった。
【0005】
しかし、遊技内容の変更は、遊技に直接的に関係する部分、例えば回転ドラムとこの回転ドラムを制御する遊技制御装置、そして回転ドラムの当りの組合せを表示する表示器や遊技内容に関連した飾りを表す装飾手段等を変更すれば、つまり機種を直接的に特定する部品を変更すれば、これを達成できるものであり、その他の部分、例えばメダルの投入個数の設定や、投入口、回転ドラムの始動用スタートレバー、ストップボタンを始めとする操作手段やデザイン上の、或は装飾用のパネルや、メダルの受皿等はどちらかと言えば遊技内容とは無関係にあり、他の異なる内容の機種にも使用できるものであることから、これらをスロットマシンの入れ替えに伴わせて廃棄してしまうのは大きな損失であり、無用な廃棄処理を要することにもなる。
【0006】
この様なことに鑑みて、従来その改善策として回転ドラムを中心とした遊技機構部を独立のものとしてスロットマシンの本体部となる箱形の本体枠に着脱自由となるように組付け、遊技内容を変更するとき、つまり機種を変更するとき、或はスロットマシンの意匠的外観を変更するときに、この遊技機構部を外して他のものと入れ替え、変更するものが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0007】
【特許文献1】
特許第3126812号公報 第1頁左欄特許請求の範囲の項、同第2頁右欄第30行目〜第3頁左欄第15行目、及び図面の図1、図2。
【0008】
しかし、この既提案に係るスロットマシンは遊技機構部、即ちリール装置(110)と遊技を制御する主基板(120)を本体枠、即ち本体箱(20)に対してヒンジ装置(31)を介して着脱自由に取付け、取外し交換自由としたスロットマシンとなっているが、前記遊技機構部が前記本体箱の前面を塞ぐ上部ドア(90)、即ち前扉と一体をなすことから、遊技機構部の交換と共にこの前扉を交換し、更には前記リール装置に関連する各種の表示装置をも交換するものとなり、従って交換を必要としないものまで取り外し交換しなければならないものとなっていた。
【0009】
一方、前記既提案とは異なり、前記遊技機構部の交換を自由に行えるようにすることに加えて、遊技機構部と一体となって遊技内容を設定表示する表示器、例えばメダルの投入枚数に対応した当りラインを表示する表示ランプ等を設置する表示パネルを前扉の所定位置に着脱交換自由に取付けるようにして前記遊技機構部の交換に併せてこの表示パネルの交換が可能にしたものが提案されている(例えば、特許文献2)。
【0010】
更には、遊技機構部とは離れて前扉に設けられるランプや表示部のみを独立させて、前扉に対して単独に着脱交換自由にしてスロットマシンの正面部分の外観を変えられるようにして模様替えを行えるようにしたもの(例えば、特許文献3)が提案されている。
【0011】
【特許文献2】
特開2003ー10384号公報 第2頁左欄第1行目から第50行目の特許請求の範囲の項、第3頁右欄第4行目段落0008から同頁右欄第23行目段落0020までの記載、図面の図1、図2、図4、図5、図6。
【特許文献3】
特開2002ー11138号公報 第2頁左欄第1行目から第31行目までの特許請求の範囲の記載、及び図面の図1、図2、。
【0012】
上記特許文献3に記載のスロットマシンは、回転ドラムを中心とした遊技機構部の交換を通しての機種の変更を行い、これによってスロットマシン全体の入れ替えと同等の効果を得ようとするものとは異なって、前扉、つまりフロントドア(100)の上部パネル体取付部(110)に表示手段を組み込んだ上部パネル体(200)を組付けることによって外観を変え、模様替えすることで入れ替えの効果を挙げられるようにしたものである。
【0013】
これら公知の例は、いずれもスロットマシンの一部を取り替えることで遊技内容を変えたり、外観を変え、印象を変えてスロットマシンを再生させ、継続して使用可能な部分を廃棄処分するような不都合を解消しようとしたものである。しかし、いずれの場合も本体枠の前面を被う前扉(フロントドア)を基体として、これに取付ける構造としていることから、前扉を交換するとこれに追随して表示パネルも、装飾パネルも、そしてトップランプ、画像表示装置、スピーカ等も併せて交換されることになり、これらが残されて再利用されると言うことはないのである。
【0014】
つまり、従来のものは特許文献2のものにおいては交換ユニットに合せて上部装飾パネルが外されるようになっているが、トップランプ94A〜94C、スピーカ93L、93Rは前面扉に一体に形成されており、また特許文献3のものにおいてはフロントドアと別体に作られても上部パネル体は上部パネル体取付部に取付けられたのちはフロントドアと一体となるため、このフロントドアと共に外されることになり、本体枠に残されて再利用されることはないものとなるのである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述の従来の実情に鑑みこれを改善する目的で開発されたものであり、その主たる目的はスロットマシンにおいて、遊技内容を変えて機種を変更したり、前扉を変えて意匠的外観を変更し模様替えをする場合、或は前扉に設けられるストップボタン等の操作手段が故障した時にこれを前扉ごと交換する等の場合に、変更を要しない部分を前扉とは別体にして独立させ、機種を変更した後に、或は前扉や前扉に設けられる表示用乃至は装飾の表示手段を変更したのちにこれらを残して再利用し、無用な廃棄処分等を回避するようにしたスロットマシンを提供せんとするものである。
【0016】
また、本発明は機種を変更するため入れ替える回転ドラムを中心とした遊技機構部、この遊技機構部と一体をなす表示パネルの交換や前扉の取り替え等の作業を要することなくスロットマシン前面の一部の交換によって全体の意匠的印象を変えスロットマシンの模様替えを可能としたスロットマシンを提供せんとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述目的を達成するため、本体枠の前面に設けられる前扉の上部扉部分を扉本体部から切り離し、独立させて上部扉を形成し、該上部扉に従来前記前扉に備えたトップランプ、遊技表示のその他の表示手段となる画像表示装置を組付け、上部扉を基体とする報知ユニット部を構成して、この報知ユニット部を本体枠前面の上部に独立した状態で取付け、該報知ユニット部と前記前扉の扉本体部との共同により本体枠の前面を被い、その外観を構成するようにしたことにある。
【0018】
更に本発明は、前記報知ユニット部を本体枠に対して単独で着脱自由に取付くようにして交換の自由性を図り、異なる報知手段の組合せ、或は形状や色彩、模様等を変えた他の報知ユニット部との入れ替えによって前扉全体の変更を行うことなくスロットマシンの模様替えを行い、また画像表示装置の大画面化、スピーカの高音質化によるグレードアップ等の報知機能単独の変更を可能にしたことにある。
【0019】
本発明の特徴を更に詳述すると、本発明はドラムユニットとメダル払出し装置を格納してなる本体枠の前面開口部を前扉によって閉塞し、該前扉に開設する透視窓を通して前記ドラムユニットを覗くようにする一方、前記前扉の前面に備える操作手段の操作によって遊技を進行するようにしてなるスロットマシンにおいて、前記前扉の上方部分を扉本体部から切り離し独立の上部扉とする一方、該上部扉に上縁部にトップランプを配置すると共に、該トップランプの下方に演出用乃至表示用に供される画像表示装置を配置して上部扉を基体とする報知ユニット部を構成してなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0020】
また本発明は、前記報知ユニット部の画像表示装置には演出用画像表示部を形成することを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0021】
また本発明は、前記報知ユニット部には画像表示装置に加えて、この画像表示装置とは独立するクレジットメダル数表示部、大当りラウンド数表示部、メダル払出し数表示部、ドラム回転表示部のうちの少なくとも1つの遊技表示部を並設してなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0022】
また本発明は、前記報知ユニット部の画像表示装置には演出用画像表示部と遊技表示部とを区分並設してなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0023】
また本発明は、前記画像表示装置の遊技表示部にはクレジットメダル数表示部、大当りラウンド数表示部、メダル払出し数表示部、ドラム回転表示部の少なくとも1つの表示部を設けることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0024】
また本発明は、前記報知ユニット部は上部扉の一側縁を本体枠の前面開口部の縁部にヒンジ装置を介して蝶着し、該ヒンジ装置を支点に開閉自由に取付けてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0025】
また本発明は、前記ヒンジ装置は蝶着片相互を分解可能にして該ヒンジ装置の分解によって報知ユニット部を本体枠から取り外し可能にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0026】
また本発明は、前記報知ユニット部は本体枠に対して前面開口部を通して出し入れ自由に止着し、装着することを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0027】
また本発明は、前記本体枠の上部両側壁内面に支持レールを付設し、他方報知ユニット部には両側部に滑合体を備えて前記支持レールに滑合支持させ、該支持レールを案内に前記報知ユニット部を出し入れ自由にすると共に、本体枠に対する装着状態を維持することを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0028】
また本発明は、前記上部扉の報知ユニット部には表示用若しくは演出用のスピーカを組み付けることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0029】
また本発明は、前記扉本体部は本体枠に対してヒンジ装置を介して開閉自由に蝶着支持すると共に、前記本体枠内部に格納されるドラムユニットは本体枠に対して前記扉本体部の開放時に前面開口部を通して出し入れ自由に格納してなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
【0030】
また本発明は、前記本体枠の両側壁内面の高さの途中に支持レールを付設し、他方ドラムユニットの両側部には滑合体を備えて前記支持レールに滑合支持させ格納状態を保つ一方、該支持レールを案内に扉本体部の開放時に前面開口部を通して出し入れ自由にしてなることを特徴としたスロットマシンを提供することにある。
以下、上述した本発明につき図示する実施例に基づき詳述し、その他の特徴とするところを併せて説明することにする。
【0031】
【発明の実施の形態】
【実施例1】
添付する図面の図1から図6は本発明に係るスロットマシンの第1の実施例を示したものである。
図1はスロットマシンの正面図であり、図2は同じく斜視図、図3は上部扉を開放した状態を示す斜視図、図4は正面図において右方に偏位した位置で断面とした拡大縦断右側面図で、図5は分解した状態における図4と同一の位置で断面とした拡大縦断右側面図、図6は一部欠截した要部の分解斜視図である。
【0032】
図中における符号1は、前面を開放する箱形に形成したスロットマシンの本体枠であり、2は本体枠1の前面の開口部3を閉ざす前扉を示している。
上記前扉2は、その上方の部分を切り離して主体となる扉本体部2aから上部扉2bを独立のものとし、実質的に2つの扉から構成するようにしてある。
【0033】
上記2つの扉からなる前扉2は、本体枠1内部の上下の格納空間4、5に収められるドラムユニット6とメダル払出し装置7を被うものであり、主体となる扉本体部2aはドラムユニット6に対面する上半部にこのドラムユニット6の前面が覗く透視窓8を開設する。そして、この透視窓8の下縁に沿う中央部に前方に突き出す横長の操作台9を、そしてこの操作台9の下方に当る下半部前面に表示板10を装着する表示部11を形成し、更に最下部に放出される賞メダルを受ける受皿12を設けてある。
【0034】
上部扉2bは、図示するようにドラムユニット6の格納位置より上方の開口部3を被うものになっている。そして、ここでは扉の前面上部に表示用乃至装飾用として使用されるトップランプ13を前方に向けて突き出るように設けてあり、扉の前面左右には一対のスピーカ14、14を、そして中央部には遊技を画像表現によって演出する演出用の、若しくは遊技内容を表示する表示用の画像表示装置、ここでは液晶表示器15を備え、この液晶表示基15の下の領域に後述する遊技表示部16を設けている。
【0035】
これら前扉2を構成する2つの扉2a、2bについて、図面に従って更に詳述すると、扉本体部2aは透視窓8の周縁に前方に突き出る縁17を備えて額縁形に形成してあり、この窓8の内周には透明板18を嵌め付けて密封し、背後から臨む前記ドラムユニット6の前面に備える表示枠体19を被うようにしてある。
【0036】
前記透視窓8の下に設けられる操作台9は、遊技を行うための諸装置を集中的に設置するため設けられたもので、上面側の左側にはメダルの投入個数を選択する3個の投入ボタン20が設置され、右側にはメダル投入口21が設置されている。そして、前面側の左側にはドラムの回転を始動する始動用レバー(スタートレバー)22が設けられ、略中央部には後述する3個の回転ドラムに各対応するように3個の停止用ボタン(ストップボタン)23a、23b、23cが設けられ、右側にはクレジットモードの設定ボタン24と、詰りメダルの解除ボタン25が設けてある。
【0037】
また、扉本体部2aの下半部背面側には前記メダル投入口21を通して投入されるメダルを選別するセレクター26が設けられ、下方にはメダル払出し装置7から放出される賞メダルを前面の受皿12に誘導する放出樋27が設けてあり、先端の開口部が受皿12の上部に臨むようにしてある。
【0038】
一方、透視窓8の背後に臨むドラムユニット6は横長の基板28に門形の枠29を立ち上げ、この枠29の間に2枚の支持板(図示せず)を内部を3等分に分割する如く立ち上げて3個の回転ドラム30a、30b、30cを各収容する空間を形成している。そして、各空間には図示しないが横に貫通する如く回転支軸を上記支持板間相互及び前記枠29との間に渡してそれぞれに上記回転ドラム30a、30b、30cを回転自由に軸承し、3個の回転ドラムが図示するように横並びに連装されるようにしてある。
【0039】
上記各回転ドラムは個別にステッピングモータ(図示せず)を備え、前記始動用レバー22を操作したとき一斉に駆動して回転を開始し、また停止ボタン23a,23b,23cが操作されたとき、それぞれ対応する回転ドラムの前記ステッピングモータが止まり回転が停止するようにしてある。
尚、停止ボタン23a、23b、23cは3個の回転ドラム30a、30b、30cに対応して横一列に配置され、それぞれ上下で対応するボタンを押すことでそれぞれの回転ドラムが停止するようにしてある。
【0040】
ドラムユニット6は左右両側に側方から見てコ字形をなす一対のフレーム31を対称形に備えて枠組してあり、下方の並行する枠の間に前記基板28を渡して固定し、また門形の枠29の上部の両端を上方の並行する枠にそれぞれ固着して前記回転ドラムを支持する門形の枠28とフレーム31とを組合せてある。そして、このフレーム31の前端に前記表示枠体19を取付け、前記回転ドラムの前方に起立した状態で支持するようにしてある。
【0041】
表示枠体19は、前記回転ドラムの周面に表示する図柄が揃う組合せ関係を示す複数本のライン32,……(ここでは5本のライン)、そしてこのラインの選択を表示する左右2列に設けられる表示ランプ33……、34……と、機種を特徴付ける意匠、例えば遊技の内容を図柄模様35,……として表現するものであり、ここでは上記ライン32、表示ランプ33、34、そして、図柄表示35を設けるプラスチック製のパネル36と、このパネルに形成する表示内容を背後から照明し明らかにするランプ収容室を備えたケース枠37の組合せによって構成してある。
【0042】
上記パネル36は、その背面に添うケース枠37と共に矩形に形成してあり、中央部には前記回転ドラム30a、30b、30cの前面が臨む透明な窓38を形成し、この窓を囲む周囲を半透明乃至不透明にして前記図柄表示35を設け、透明にした窓38に回転ドラムの周面に描く図柄を跨いで前記ライン32を描いている。
【0043】
一方、ケース枠37は上記各表示部に対応させて照明のランプ39を備えるもので、前述したようにプラスチックを素材にして浅い箱形に形成してあり、中央部には前記窓38に合せた空部を形成し、この空部を囲む周囲に前記照明のランプ39を収容する室40を備えている。
【0044】
この表示枠19は、パネル36とケース枠37の組合せによって形成されるが、前記ドラムユニット6のフレーム31とは別体にして着脱可能に組付け、必要に応じてドラムユニット6から取り外し交換できるようにしてある。
尚、図中41は回転ドラム30a、30b、30cの回転を制御する遊技制御回路基板を格納するボックスであり、前記始動用レバー22の操作に連動し、各種の当り状態を所定の確率の下で設定することになる。
【0045】
一方、ドラムユニット6は基板28の両側部に前後一対宛の滑合体、ここではローラ42を備え、前記本体枠1の左右の側壁板43、43の内側面に水平に付設する支持レール44、44に滑合させ、この支持レールを案内に前後出し入れ方向に移動可能にしてある。そして、常にはこの支持レールを支持手段にして上部格納空間4内に保持できるようにしてある。
このため、ドラムユニットは本体枠内に格納されたとき、左右の支持レール44、44間に跨った状態で収まり、支持レールを案内に引き出したときには、下部格納空間5に収まるメダル払出し装置7の上方を完全に開放することができるようになっている。従って、配線の接続作業、例えば電源や制御装置(前記遊技制御回路基板等)の配線の接続作業の際に、棚等の邪魔する部材が存在しないことになる。
【0046】
尚、ドラムユニット6の支持手段として滑合体のローラ42を採用し、支持レール44に滑合させているが、滑合体として例えば半球状の突起にしてレールに滑合させるものであってもよい。この場合、当然に移動に多少の不便を生ずるが、実施を妨げるものではない。
支持手段、特に滑合手段についてはこの様に一つに特定されるものではないが、使用時にドラムユニット6が任意に移動することは好ましくないので、一定位置に止め付けるためドラムユニットと支持レール或は本体枠とを連結し拘束するストッパー手段を介在させることが適当である。
【0047】
ところで、上記扉本体部2aとこの扉本体部2aから独立した上部扉2bは、本体枠1の開口部3に対し、それぞれ一側縁を蝶着して開閉自由に取付くようにしてあり、更にこの実施例ではヒンジ手段を分解可能にすることによって開放に併せて本体枠1から外せるようにして、必要に応じて取外し交換ができるようにしてある。
【0048】
図6は、このヒンジ手段となるヒンジ装置45を上部扉2bに関連して説明する一部欠截した斜視図である。
図示するように本体枠1に蝶着するヒンジ装置45は上部扉2bを上下2点で支持すべく2組のヒンジ装置が使用されており、またこれらのヒンジ装置はそれぞれ分解可能な2つの蝶着片45a、45bから構成してある。
【0049】
上方のヒンジ装置45の本体枠1側の蝶着片45aは、金属板をL字形に形成し、その一片46を本体枠の上面板47に固定して他方の片48を前方に突き出し、その下面に蝶着軸49を垂下させてある。
他方上部扉2b側に取付く蝶着片45bは固定板50の一端から軸受板51を延設し、この軸受板に外(側方)に向けて開口する軸受切欠き部52を設けてある。
【0050】
下方のヒンジ装置45は、本体枠1側の蝶着片45aを断面L字形に形成し、一方の片53を側面板43の内面に添わせて固着し、他方の片54を開口部3から前方に突き出し、その先端部の上面に蝶着軸56を立ち上げてある。
その一方、上部扉2b側の蝶着片45bは前記上方のヒンジ装置の蝶着片45bと対称形をなす形状に形成して図示しない軸受切欠き部が外に向けて開口すべく形成してある。
尚、上記下方のヒンジ装置の本体枠1側の蝶着片45aには前記蝶着軸56と軸心を一致させて下向きの蝶着軸(図6には示さず)を備え、後述する扉本体部2aに設ける蝶着片を軸承できるようにしてある。
【0051】
上下2つのヒンジ装置45は、図6に示した如く上部扉2bを横向きにして本体枠1の開口部の一側縁に向けて臨ませ、本体枠1側の蝶着片45a、45aに設ける各蝶着軸49、56に対して蝶着片45bの軸受切欠き部52を嵌め付け、相互の蝶着片45a、45bを結合させたのち、上記軸49、56を支点に上部扉2bを回転させ本体枠の開口部3を閉じるようにすると、一体に結合すると共に、上記軸受切欠き部52の向きの変更によって蝶着軸49、56からの離脱が阻止され結合状態が維持されることになる。
【0052】
上部扉2bは自由端側に係止爪57、57を有するロック装置58を備え、上記係止爪を本体枠1に備える係止部59、59に掛け止めることで閉塞した状態に拘束されるようになっている。
上記ロック装置58は図示するように上部扉2bの自由端側の内面に後方に突き出してガイド用基板60を備え、この基板60の一面に前記2つの係止爪57、57を備えるコ字形の係止板61を添わせ、この係止板61に設ける縦方向の長孔62、62に基板60に植設する軸63、63を滑合させて上下方向に移動が自由となるよう取付けてある。そして、常には基板60と係止板61との間に縮設するばね64によって下方に付勢し、前述の如く上部扉2bを閉塞する際に上記係止爪57、57を前記係止部59、59に当接させてこの係止爪の先端の斜辺を押付け、これによって前記ばね64に抗して係止板61を一旦押上げ、係止部59、59に対する係止爪57、57の掛け止めによってロックすることができるようになっている。
【0053】
上記ロック装置58の解除は、上部扉2bの下から手を差し入れて係止板61の突起部65を押し上げることによって行うことができる。尚、この上部扉2bの下には扉本体部2aが収まり開口部3を閉塞することから、上部扉2bの開放作業はこの扉本体部2aを開放したのち行うことになる。
【0054】
ところで、扉本体部2aは上部扉2bと同一のヒンジ装置45を使って本体枠1に対して開閉自由に、且つ着脱自由に取付けてある。
図示するように扉本体部2aの蝶着側の側縁の上下には前記したヒンジ装置45の一方の蝶着片45b、45bを取付け、本体枠1の一側縁の上下に設ける蝶着片45a、45aの蝶着軸49,56に蝶着片45bの切欠き部52を嵌め付けて両蝶着片45a、45bを結合させるもので、上記蝶着軸49,56を支点に扉本体部2aを回転させることで開閉操作が行われる。
【0055】
この扉本体部2aは、その自由端側に前記上部扉2bに備えると同様のロック装置58を備え、本体枠1に備える図示しない係止部に掛け止め、閉塞時にロックできるようにしてあり、このロック装置を前面側に設ける鍵穴66に差し入れる鍵の解錠操作によって外し、開放できるようにしてある。
従って、扉本体部2aの開放は上記ロック装置の解錠操作によって行うことになると同時に、前記上部扉2bの開放作業もこの扉本体部2aを開放したのち、係止板61を押上げ操作することによって行うことになる。
【0056】
さて、本体枠1に対してヒンジ装置45を介して開閉並びに取外し自由に蝶着された上部扉2bには前述したように前面の上部にトップランプ13を、左右にスピーカ14、14を、その中央部に演出用の、乃至表示用の液晶表示器15、そして、この表示器15の下に独立して遊技表示部16を備えて、これらを一体のものとしている。
【0057】
上記トップランプ13は遊技の設定を演出するものとして使われ、ここでは始動用レバー22の始動操作により前記遊技制御回路によって当り抽選が行われ、「当り」が発生したとき、この「当り」の種類に合せて予め定めるパターンのランプの点滅を行わせ、遊技者にその「当り」の内容を報知する。
【0058】
また、スピーカ14、14は上記トップランプ13の光による報知に対して音声による報知を行うものであり、更に液晶表示器15は画像を以て報知するものとなっている。
上記液晶表示器15は、液晶表示パネルを前面に置き、その背後にパネル駆動回路67を一体に組合せた画像表示装置としてある。この表示器は前記始動用レバー22の操作によって実施される「当り」、「外れ」の内部抽選により「大当り」となったとき、「中当り」となったとき、また「小当り」となったとき、これらに応じた演出の画像(動画若しくは静止画)を表示して遊技者に報知するものであり、前記トップランプ13、スピーカ14と共に光の点灯,点滅、音声に加えてこの画像の三者によって遊技状態を演出するものであり、これらを上部扉2bに一体に備付けている。
【0059】
上記液晶表示器15の下に設けられる遊技表示部16は、遊技の設定状況や進行状況を遊技者に表示するために設備されたものであり、ここには左方から数字を以て表示するクレジット数表示器68、大当りラウンド数及びゲーム回数表示器69、賞メダル払出し数表示器70(これらは何れも7セグメント表示器を使用している。)を横並びに配置し、更にこれらの下に前記窓8から覗かれる3個の回転ドラム30a,30b,30cに各対応させてドラムの回転が定速回転に達したのを報知する3つの回転状態表示灯71を同じく横並びに設置してある。
【0060】
前記上部扉2bは、上記遊技表示部16を前記トップランプ13、スピーカ14、液晶表示器15に加えて遊技者に対する報知手段を一つに集合させてあり、この集合によってここでは上部扉2aを基体とする報知ユニット部72を構成している。
【0061】
上記報知ユニット部72は、トップランプ13、スピーカ14、及び画像表示装置(液晶表示器)15の演出、乃至表示を前記回路ボックス41に内蔵する遊技制御回路によって制御すると共に、前記遊技表示部16に設置される各種表示器68、69、70、71をこの遊技制御回路によって制御するものとしている。そして、組立においてコード73のコネクター74を回路ボックス41の接続コネクター75に接続することによって始動用レバー22を始めとする遊技操作、回転ドラムの回転及び停止の操作等と共に制御することができるようにしてある。
【0062】
本発明スロットマシンは、上述の様に構成されるもので、遊技を演出し、表示する報知手段が上部扉2bに集められ、ここに報知ユニット部72を構成し、扉本体部2aから独立して本体枠1に組付けられる構造となっていることから、スロットマシンの模様替えのため、その前面を飾る扉本体部2aを取り替える場合には、この上部扉2bを本体枠1に残して交換することが可能であり、報知のための手段をそのまゝ再使用することが可能である。
【0063】
このことは、前述したように本体枠1に対してドラムユニット6を出し入れ可能に設備し、ドラムユニット6を交換することによって機種を変更する場合に、報知手段たる報知ユニット部72を本体枠1にそのまま残してこれを再使用することを可能とするもので、更に効果的なものとなる。
【0064】
また本発明は上記するところとは逆に、報知ユニット部72は扉本体部2aとは切り離されて独立していることから、上部扉2bを外して異なる構成に係る新たな上部扉2b、つまり新たな報知ユニット部72と交換することによってスロットマシン前面の印象を替え、模様替えすることが可能となる。ことに上部扉2bは、スロットマシン前面の最も目立つ上部に位置することから、しかも演出のために備えられるものであるため、小さな変更にもかゝわらずデザイン上大きな変更効果を齎すものとなる。
【0065】
また一方、本発明は前述したようにドラムユニット6の交換により機種を変更するとき、この交換と共に上部扉2bの交換が可能であるため、機種に適合した演出内容に直ちに変更することができることになる。従って、このとき前扉2の中心をなす扉本体部2aに全く変更を加えることなく、これをそのまゝ機種変更後のスロットマシンに使用することもできると共に、本発明においてはドラムユニット6に遊技制御回路基板を備え、ドラムユニットの制御を行うと同時に、この制御回路基板と報知ユニット部72をコード73を介して接続する構造としたことからドラムユニット6の交換と報知ユニット部72の交換を円滑、且つ迅速に行うことができ、機種の変更の際極めて便利になる。
【0066】
【実施例2】
次に、図7乃至図9は本体枠1に対する上部扉2b、即ち報知ユニット部72の取付を変更した本発明の第2の実施例である。
この実施例は、前記第1の実施例が上部扉2bを左右方向に開閉する構造としたのに対して、上方に跳上げ開放する構造とした例である。尚、本実施例において、前記実施例1と同一の部所については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下のその他の実施例についても同様とする。
【0067】
図7は上部扉2bを跳上げ開放した状態を示す斜視図で、図8は同じく開放した状態において正面から見て右方に片寄った位置で縦断面とした右側面図であり、図9はヒンジ装置を説明するため一部欠截した拡大分解斜視図である。
ヒンジ装置76は、本体枠1側に取付けられるヒンジ片76aと、上部扉2b側に取付けられるヒンジ片76bからなり、ヒンジ片76aは平板状の取付部の一端に筒状の軸受部77を備え、取付部を上面板47の上に添えてビス78で固着することによって上記軸受部77を開口部上縁に臨ませる如く取付けられる。
【0068】
一方、上部扉側のヒンジ片76bは、同じく平板状の取付部を上部扉2bの上枠部分の下面に添わせてこれをビス79で固定し、この一端縁に備える枢着軸80を上記上枠部分の縁部に沿って横向きに支持される。
図9には示してないが、上記ヒンジ装置76は左右に備えてあり、上部扉2bを2点で支持するようにしてある。このため本体枠の上面板47には開口部3に臨んで左右にヒンジ片76aが、そして上部扉側にはこれらに各対向して左右にヒンジ片76bが設けられることになる。
【0069】
上記ヒンジ装置76を構成する2つのヒンジ片76a、76bは、一方向、ここでは右方向に揃えて突き出す枢着軸80を横にスライドさせて前記軸受部77に突き入れることで組立てられ、これにより上部扉2bを本体枠1に取付けることになる。
図中81は、上部扉2bの横移動を拘束するストッパーであり、このストッパーは上部扉2bを閉じたとき、本体枠1の側壁板43の内側面に沿って侵入させ、係合させもので、この係合によって上部扉2bの左方への移動が拘束されることになる。従って、この状態において軸受部77からの枢着軸80の抜き取りが不可能になるため、ヒンジ装置76の分解、そして上部扉2bを本体枠1から取り外すことができなくなる。
【0070】
図中82は、上記上部扉2bを閉塞状態に拘束する係止具であり、83はこの係止具を掛け止める係止部である。
係止具82はV字形の金具からなり、屈折点を上部扉の側面部の内側に軸着して揺動自由に取付け、常にはばね84の索引によって係止爪85を備えた係止片86を上部扉の下方に引き付けるようにしてある。
【0071】
この係止具82は上部扉2bが閉じられたとき、上記係止片85を本体枠1の側面板43に沿って侵入させ、これに取付ける係止部83に係止爪85を掛け止めてロックすることになる。
このロック状態の解除は上部扉2bの下面から突き出す一方の片に設ける突部87をばね84に抗して押上げ、係止爪85を係止部83から外すことによって行われる。尚、この係止具82と係止部83は左右に設けて上部扉2bの閉塞状態を確実に確保するようにしてある。
【0072】
この第2の実施例は上部扉2bを跳上げ方向に開放することによって左右方向への突き出しを回避し、隣接して設置される他のスロットマシンとの干渉を無くす上で有効であり、交換作業や、保守点検作業の際に便利である。
【0073】
【実施例3】
次に、図10、図11は本体枠1に対して報知ユニット部72を構成する上部扉2bを前後方向に抜差自由に取付けるようにした第3の実施例を示したものである。図10は本体枠1から上部扉2bを引き抜いた状態を示す斜視図であり、図11は正面において右方に片寄った位置で縦に断面とした拡大縦断右側面図である。
【0074】
この実施例は、上部扉2bの背後に本体枠1の内部に収まる大きさの箱形をなす中空の控部88を一体に備え、この控部88の内部に後方に突き出すスピーカ14の後部や液晶表示器15の後部、更にはスピーカ、液晶表示器、トップランプ13に接続するコード類を収め格納することができるようにしてある。そして、上記控部88の左右の側面89の上部に前後一対のローラ90をそれぞれ備え、これを本体枠1の左右の側壁板43の内側面に各付設する支持レール91に滑合させて吊り下げ状に支持するようにしてある。
【0075】
支持レール91は金属の帯板をアングル形に形成したもので、一片を側壁板43に止着することによって前後に水平をなす如く取付け、前記各ローラ90を支持するようにしてある。
上部扉2bは左右のローラ90を各レール91に支持させることによって控部88を本体枠内部に格納し、開口部3を閉ざすことになる。このとき、上部扉の左右側面部に備える係止具82の係止爪85を本体枠側の係止部83に掛け止め任意の開放を止めるようにしている。
【0076】
上記係止具82及び係止部83は、前記第2の実施例のものと同じものを使用しており、従って開放する場合には上部扉2bの下から手を差し入れて図示しない突部86をばね84に抗して押し上げ、係止爪85を係止部83から外すことによって行うことになる。
係止状態を解除した上部扉2bは支持レール91をガイドに前方に引き出し、抜き取ることができる。従って、保守点検の際、或は他の異なる上部扉2b、即ち報知ユニット72と交換する場合には、この抜き取り操作を通して行うことになる。
【0077】
以上、本発明に係るスロットマシンをそれぞれの実施例に基づき説明したが、本発明においては本体枠1の前面の開口部3を閉ざす前扉2を扉本体部2aと上部扉2bから構成して、上部扉2bを独立のものとし、その開放、そして着脱を単独に行えるようにする一方、この上部扉2bに遊技の進行を表示し、演出をする表示手段、具体的には光による演出を行うトップランプ13、音声による演出をするスピーカ14、画像による演出をする画像表示装置(液晶表示器15)等を組付けて報知ユニット部72を構成するものとしたことから、この上部扉2bの交換によってスロットマシンの前面の模様替えを行うことができる。
【0078】
更に加えて、機種を特定する遊技制御回路及び、この制御によって操作されるドラムユニット6を交換し機種を変更する場合に、これに合せて上部扉2bを取り替えることができるため、扉本体部2aとこれに備える遊技操作手段をそのまゝ残して全く新しい機種に変更することができる。ことにドラムユニット6の交換に伴わせて上部扉2bを交換する場合はドラムユニットと共に前面の表示枠体19を交換することからスロットマシンの遊技に関連する大部分の表示手段を入れ替えることになり、極めて効果的な模様替えを行うことができるものとなっている。
【0079】
【実施例4】
図12は報知ユニット部72に設けられる画像表示装置15の内部を演出用表示部92と遊技表示部93に区分し並設するようにした第4の実施例である。この実施例は、第1から第3の実施例において画像表示装置15、即ち液晶表示器とは別に設置したクレジット数表示器68等の遊技表示部16を画像表示装置15内に設置して7セグメントLED等の表示手段を別に設置するのを省略したものである。
【0080】
図面の94は、上記遊技表示部93内に設けた遊技状態報知部である。この報知部にはメダル投入操作が可能な状態にあるかを示す投入可能表示部、スタートレバー操作が可能であるかを示すスタート表示部、メダルの投入なしに再ゲームが可能であるかを示すリプレイ表示部、次ゲームを規定のインターバルをおいて開始させるための待ち状態を示すウエイト表示部、スタートレバー操作時に行われる抽選の結果、大当りが内部的に当選した状態であることを示す大当り確定表示部が並ぶことになり、これらの状態の変化を5個の表示部で表現するようにしてある。
【0081】
そして、上記表示部94の下に2個の数値表示部95と3個の回転ドラムの回転状態表示部96を設けてここに略前記第1乃至第3の実施例で説明した遊技表示部16に相当する表示手段を設定してある。
この実施例におけるように遊技表示部93を画像表示装置15内に設けるか、前記遊技表示部16を別に設けるかはデザイン等を考慮して選択することになり、これらは設計者に委ねられることになる。
尚、各種の表示部を画像表示部15内に設けることを説明したが、例えば遊技の進行に伴って特に注意を傾かせるものや、強調したい表示部については個別に明度を上げるなどしてコントラストを付けて確認しやすくするとよい。
【0082】
ところで、前記報知ユニット部72に組込まれる画像表示装置については液晶表示器であっても、またブラウン管表示器であってもよく、また表示方法は静止画であっても動画であってもよい。
この画像表示装置の演出表示部は遊技を演出する手段として利用されるが、場合によっては「当り」の種類や図柄の組合せ関係を表示したり、それぞれの当りに対応する賞メダル数を表示するなど遊技の内容を表示するものであってもよい。要するに液晶パネル等画像表示装置の表示に馴染む内容のものを適宜表示させることができる。
【0083】
【発明の効果】
以上説明の様に、本発明によればスロットマシンにおける報知手段を前扉の本体となる扉本体部から独立させた上部扉に集中させて報知ユニット部を構成し、この報知ユニット部を前記扉本体部とは別に単独で開閉可能とすると同時に、本体枠から取り外し、交換することができるものとしたことから、スロットマシンの前面における模様を替える場合、この上部扉の交換によって簡易に行うことができると共に、演出方法を変える場合にも容易に行うことができる。
そして、ドラムユニット並びに遊技制御を変更可能にした場合にはこの変更に合せてその演出方法も前記上部扉の交換によって行えることから全く新たな機種にこの部分的変更によって行うことができ、極めて効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスロットマシンの正面図。
【図2】スロットマシンの斜視図。
【図3】上部扉を開放した状態の斜視図。
【図4】正面において右寄りの位置で断面とした縦断右側面図。
【図5】図4と同一の位置で断面とした分解縦断右側面図。
【図6】一部欠截した分解状態における要部の拡大斜視図。
【図7】実施例2における上部扉を跳上げ開放した状態の斜視図。
【図8】実施例2における正面において右寄りの位置で断面とした縦断右側面図。
【図9】実施例2における一部欠截した分解状態における要部の拡大斜視図。
【図10】実施例3における上部扉を本体枠から外した状態の斜視図。
【図11】実施例3における正面において右寄りの位置で断面とした分解状態の縦断右側面図である。
【図12】実施例4におけるスロットマシンの斜視図である。
【符号の説明】
1 本体枠
2 前扉
2a 扉本体部
2b 上部扉
3 本体枠の開口部
4 上部格納空間
5 下部格納空間
6 ドラムユニット
8 透視窓
13 トップランプ
14 スピーカ
15 液晶表示器(画像表示装置)
16、93 遊技表示部
30a、30b、30c 回転ドラム
45、76 ヒンジ装置
45a、45b ヒンジ装置のヒンジ片
72 報知ユニット部
Claims (12)
- ドラムユニットとメダル払出し装置を格納してなる本体枠の前面開口部を前扉によって閉塞し、該前扉に開設する透視窓を通して前記ドラムユニットを覗くようにする一方、前記前扉の前面に備える操作手段の操作によって遊技を進行するようにしてなるスロットマシンにおいて、
前記前扉の上方部分を扉本体部から切り離し独立の上部扉とする一方、該上部扉には上縁部にトップランプを配置すると共に、該トップランプの下方に演出用乃至表示用に供される画像表示装置を配置して上部扉を基体とする報知ユニット部を構成してなることを特徴としたスロットマシン。 - 請求項1の記載において、報知ユニット部の画像表示装置には演出用画像表示部を形成することを特徴としたスロットマシン。
- 請求項2の記載において、報知ユニット部には画像表示装置と共に、この画像表示装置とは独立するクレジットメダル数表示部、大当りラウンド数表示部、メダル払出し数表示部、ドラム回転表示部のうちの少なくとも1つの遊技表示部を並設配置してなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1の記載において、報知ユニット部の画像表示装置には演出用画像表示部と遊技表示部とを区分並設してなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項4の記載において、画像表示装置内の遊技表示部にはクレジットメダル数表示部、大当りラウンド数表示部、メダル払出し数表示部、ドラム回転表示部のいずれか少なくとも1つの表示部を設けることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1乃至5の記載において、報知ユニット部は上部扉の一側縁を本体枠の前面開口部の縁部にヒンジ装置を介して蝶着し、該ヒンジ装置を支点に開閉自由に取付けてなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項6の記載において、ヒンジ装置は蝶着片相互を分解可能にして該ヒンジ装置の分解によって報知ユニット部を本体枠から取り外し可能にしてなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1乃至5の記載において、報知ユニット部は本体枠に対して前面開口部を通して出し入れ自由に止着し、装着することを特徴としたスロットマシン。
- 請求項8の記載において、本体枠の上部両側壁内面に支持レールを付設し、他方報知ユニット部には両側部に滑合体を備えて前記支持レールに滑合支持させ、該支持レールを案内に前記報知ユニット部を出し入れ自由にすると共に、本体枠に対する装着状態を維持することを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1乃至9の記載において、上部扉の報知ユニット部には表示用若しくは演出用のスピーカを組み付けることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項1乃至10の記載において、扉本体部は本体枠に対してヒンジ装置を介して開閉自由に蝶着支持すると共に、前記本体枠内部に格納されるドラムユニットは本体枠に対して前記扉本体部の開放時に前面開口部を通して出し入れ自由に格納してなることを特徴としたスロットマシン。
- 請求項11の記載において、本体枠の両側壁内面の高さの途中に支持レールを付設し、他方ドラムユニットの両側部には滑合体を備えて前記支持レールに滑合支持させ格納状態を保つ一方、該支持レールを案内に扉本体部の開放時に前面開口部を通して出し入れ自由にしてなることを特徴としたスロットマシン。
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2003
- 2003-05-12 JP JP2003133060A patent/JP2004329754A/ja active Pending
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