JP2004273893A - 複数処理ステーションを有する真空処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化と簡易化が可能であり、しかも大きな面積の基板4の搬送と処理に適し、複数の処理工程を比較的短時間で行うことが出来、さらに多様な処理工程を組み替えることを可能とする。
【解決手段】真空処理装置は、真空空間に維持される処理チャンバ1と、この処理チャンバ1内で或る円周上にそって前記基板4を間欠回転して移動させる回転搬送機構7と、この回転搬送機構4によって搬送される基板4が停止する複数の位置にゲートバルブ6を介して取り付けられた副チャンバ5a、5b…とを有し、これら副チャンバ5a、5b…の全部またはその一部は、前記基板4の表面にそれぞれ処理を行う処理手段を備える。さらに、処理チャンバ1内の基板4が停止する位置に向けて放射状に複数の拡張ポート8を設けている。
【選択図】 図1
【解決手段】真空処理装置は、真空空間に維持される処理チャンバ1と、この処理チャンバ1内で或る円周上にそって前記基板4を間欠回転して移動させる回転搬送機構7と、この回転搬送機構4によって搬送される基板4が停止する複数の位置にゲートバルブ6を介して取り付けられた副チャンバ5a、5b…とを有し、これら副チャンバ5a、5b…の全部またはその一部は、前記基板4の表面にそれぞれ処理を行う処理手段を備える。さらに、処理チャンバ1内の基板4が停止する位置に向けて放射状に複数の拡張ポート8を設けている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空蒸着成膜、分子線エピタキシー成膜、スパッタリング成膜はイオン注入、イオンボンバートによるドライエッチング等、真空中で基板の表面に処理を行う真空処理装置であって、基板の表面に必要な処理を様々な条件で順次行うことが出来、さらに表面処理を行う処理装置の交換も容易な複数処理ステーションを有する真空処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体装置を製造する場合、半導体ウエハの上に薄膜を形成したりイオンを注入する等の工程を各々真空中で行う。従来このような工程を順次行って半導体装置を製造する場合、各真空装置を管状の搬送管で連絡し、半導体ウエハ等の基板をこの搬送管内に通して順次各真空装置に送り、それらの装置で必要な処理工程を行うことが一般になされている。これは、基板を各工程毎に真空系外に取り出すことなく真空中で搬送しながら各工程を順次行うことにより、製造工程を簡略化すると共に、その総体的な時間を短縮し、併せて大気中での基板の汚れ等を防止できる利点がある。
【0003】
このような真空処理装置としては、例えば特許第2687706号に記載されたものがある。このような真空処理装置における搬送管は、ほぼ直線状の通路であり、その搬送管の脇に複数の真空チャンバを設置し、搬送管で搬送される基板を各々の位置で搬送管から各真空チャンバに送り込み、所定の処理を行った後、再び搬送管側に取り出し、次の真空チャンバへ送るという手順がとられる。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
前記のような従来の真空処理装置では、搬送管の脇に複数の独立した真空チャンバを設置しなければならず、装置全体が大型になるという課題がある。また、搬送管を通して基板を搬送し、その途中で基板を真空チャンバに送り込まなければならないため、基板の搬送系が複雑となり、しかも大きな面積の基板の搬送には適さない。
【0005】
さらに、複数の独立した真空チャンバの間で、搬送管を通して基板を移動するため、或る真空チャンバで基板の表面を処理した後、これを次の真空チャンバに移動して処理するまでの時間が長くなる。このため、複数の工程を経て基板の表面の処理の全工程を完了するまでの時間が長くなる。
加えて、搬送管の脇に設置した複数の独立した真空チャンバは、それぞれが固定されたものであるため、基板の処理の目的に応じて工程を自由に組み合わせることが出来なかった。
【0006】
本発明は、前記従来における真空処理装置の課題に鑑み、全体として小型化と搬送系の簡易化が可能であり、しかも大きな面積の基板の搬送と処理に適し、複数の処理工程を比較的短時間で行うことが出来、さらに多様な処理工程を組み替えることも出来る複数処理ステーションを有する真空処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では、前記の目的を達成するため、真空空間に維持された処理チャンバ1の中で表面の処理を行う基板4を間欠回転移動させて搬送するようにし、その基板4が停止する位置で、その表面に処理を行う分子線源等の処理手段を備えた副チャンバ5a、5b…をゲートバルブ6を介して前記処理チャンバ1に接続して取り付けた。
【0008】
すなわち、本発明による複数処理ステーションを有する真空処理装置は、真空空間に維持される処理チャンバ1と、この処理チャンバ1内で或る円周上にそって前記基板4を間欠回転して移動させる回転搬送機構7と、この回転搬送機構4によって搬送される基板4が停止する複数の位置にゲートバルブ6を介して取り付けられた副チャンバ5a、5b…とを有し、これら副チャンバ5a、5b…の全部またはその一部は、前記基板4の表面にそれぞれ処理を行う処理手段を備える。さらに、処理チャンバ1内の基板4が停止する位置に向けて放射状に複数の拡張ポート8を設けている。
【0009】
このような真空処理装置では、単一の処理チャンバ1の中で基板4を間欠回転させて搬送しながら、基板4が停止した位置でその基板4の表面に処理を行うため、各処理工程毎に真空チャンバを設ける必要が無い。また、基板4を真空チャンバに出し入れする必要も無い。このため、基板処理装置を全体として小型化することが出来、搬送系を簡易化することが可能であり、また搬送に伴う各工程間の時間も短縮することが出来る利点がある。
【0010】
さらに、各処理手段を備える副チャンバ5a、5b…をゲートバルブ6を介して処理チャンバ1に取り付けることにより、処理チャンバ1の真空を維持したまま処理手段の交換が可能になると共に、基板4を処理する個所の雰囲気を局部的に変えることも容易になる。加えて、処理チャンバ1内の基板4が停止する位置に向けて放射状に複数の拡張ポート8を設けることにより、基板4の表面処理を行う個所への反応ガスの導入やマスク板の挿入等も可能となり、多様な処理が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1は、本発明による真空処理装置の一実施形態の概略を示す横断平面図であり、図2はその縦断側面図である。
【0012】
例えば半導体装置やディスプレイ板を製造する場合、半導体ウエハやガラス等の基板の表面上をドライエッチングする工程、下地層を形成する工程、一方の電極となる金属膜や透明導電膜を形成する工程、半導体膜やその他の機能膜を形成する工程、機能膜にドーパント等の微量成分を注入する工程、他方の電極となる金属膜や透明導電膜を形成する工程、表面をコーティングする工程等を経る。本発明による真空処理装置は、このような複数の工程を経て基板の表面に目的とする処理を行うための装置である。
【0013】
この装置は円筒形の処理チャンバ1を備え、この処理チャンバ1はそれに接続した真空ポンプ2の駆動により減圧され、内部が真空状態に維持される。
この処理チャンバ1の中には、表面を処理する基板4を保持し、その基板4を間欠回転して搬送する回転搬送機構7を有している。図示の回転搬送機構7は、処理チャンバ1の中心の周りに回転するアーム状の基板ホルダの先端に基板4を取り付け、この基板4を処理チャンバ1の中で間欠回転して搬送させるものである。基板4は、その処理しようとする表面が下方を向くように回転搬送機構7の回転するアームの先端に取り付けられる。
【0014】
図示の実施形態では、前記回転搬送機構7により処理チャンバ1内で搬送される基板4は、1周する間に60゜間隔で6個所の位置で停止するようになっている。この基板4が停止する位置は処理ステーションであり、その下方にはゲートバルブ6を介して副チャンバ5a、5b…が接続され、配置されている。こられ副チャンバ5a、5b…の全部或いはその一部には、基板4の表面に成膜、その他の処理を行うための処理手段を備えている。
【0015】
これらの副チャンバ5a、5b…内に備える処理手段は、例えばクヌードセンセル等の分子線源やスパッタ源等のような薄膜形成手段である。形成する薄膜材料も、金属、有機物、半導体等、必要に応じて選択される。また、薄膜形成手段だけでなく、例えば基板4の表面を清浄にするため、基板4の表面をイオンボンバートしてドライエッチングするスパッタ源等を備えた副チャンバも取り付け可能である。
【0016】
このような副チャンバ5a、5b…は、ゲートバルブ6を介して処理チャンバ1の下面に取り付けられる。ゲートバルブ6を閉じた状態で副チャンバ5a、5b…の着脱を行うことにより、処理チャンバ1を真空状態に維持したまま副チャンバ5a、5b…の着脱が可能である。例えば、或る処理ステーションで基板4の表面に薄膜の形成を行いながら、他の処理ステーションの副チャンバを交換することも出来る。
【0017】
例えば図3に示すように、処理チャンバ1の下面に取り付けられた副チャンバ5aは、ゲートバルブ6が開くことによってその真上に停止した基板4の下面と対向する。この状態でクヌードセンセル等のイオン放射線源10から基板1の表面に向けて成膜材料の分子を放出し、薄膜の形成を行う。その他、処理手段の種類によってドライエッチングやイオン注入等の表面処理を行う。
【0018】
図1と図2に示すように、前記処理チャンバ1の外周であって、回転搬送機構7により搬送される基板4の停止位置の外側に拡張ポート8が設けられている。この拡張ポート8には、フランジにより直接またはゲートバルブ等を介して増設ユニット9を接続することが出来るようになっている。
【0019】
例えば接続される増設ユニット9としては、前記処理チャンバ1に基板4を出し入れすると共に、基板4を前記回転搬送機構7に着脱するためのロードロック室、基板4の表面に形成する薄膜の膜厚を測定したり、その成膜状態を監視する評価室或いは基板4の表面に反応ガス等を送り込むガス供給室等である。さらに、精密マスクを処理チャンバ1内に導入し、基板4と位置合わせするためのマスク挿入ユニット等である。
【0020】
図4では、増設ユニット9として拡張ポート8にフランジを介して取り付けたマスク挿入ユニット側からマスク11を処理チャンバ1の中に挿入し、このマスク11を既に回転搬送機構7の先端に取り付けた基板4の下に位置合わせしている。そして、その下方の副チャンバ5b側から分子線を発生し、細密パターン化された薄膜を形成する。例えば、パターニングされた電極膜や機能膜を形成する工程である。
【0021】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明による真空処理装置では、単一の処理チャンバ1内で基板4を回転搬送しながらそれぞれの処理ステーションで停止させ、その下に設けた副チャンバ5a、5b…により基板4の表面処理を行うことが出来る。そのため、装置全体の小型化が可能である。また、基板4は回転搬送機構7に取り付けた状態のままその表面の処理が行われるので、基板4の取り付けと取り外しがそれぞれ1回で済む。このため、基板4のハンドリングが簡便且つ容易になる。
【0022】
しかも、処理手段を備えた副チャンバ5a、5b…は、ゲートバルブ6を介して処理チャンバ1に接続、取り付けされているため、ゲートバルブ6を閉じることで、処理チャンバ1の真空状態を維持したまま副チャンバ5a、5b…を随時交換することが可能である。このため、必要に応じて基板4に対し、多様な処理を任意の順序で行うことが可能となる。目的に応じて複数の工程を任意に組み替えることが可能である。
【0023】
加えて、処理チャンバ1の各処理ステーションの外側に拡張ポート8を設けることにより、この拡張ポート8に各種の拡張ユニットを接続することが出来る。これにより、基板4の処理チャンバ1内への導入、排出はもちろん、様々な条件、状態での成膜等、基板4の表面への処理が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による真空処理装置の一実施形態の概略を示す横断平面図である。
【図2】同真空処理装置の一実施形態の概略を示す部分縦断側面図である。
【図3】同真空処理装置の一実施形態により或る工程をする状態を示す要部拡大部分縦断側面図である。
【図4】同真空処理装置の一実施形態により他の工程をする状態を示す要部拡大部分縦断側面図である。
【符号の説明】
1 処理チャンバ
4 基板
5a 副チャンバ
5b 副チャンバ
5c 副チャンバ
5d 副チャンバ
5e 副チャンバ
5f 副チャンバ
6 ゲートバルブ
7 回転移動機構
8 拡張ポート
9 拡張ユニット
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空蒸着成膜、分子線エピタキシー成膜、スパッタリング成膜はイオン注入、イオンボンバートによるドライエッチング等、真空中で基板の表面に処理を行う真空処理装置であって、基板の表面に必要な処理を様々な条件で順次行うことが出来、さらに表面処理を行う処理装置の交換も容易な複数処理ステーションを有する真空処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば半導体装置を製造する場合、半導体ウエハの上に薄膜を形成したりイオンを注入する等の工程を各々真空中で行う。従来このような工程を順次行って半導体装置を製造する場合、各真空装置を管状の搬送管で連絡し、半導体ウエハ等の基板をこの搬送管内に通して順次各真空装置に送り、それらの装置で必要な処理工程を行うことが一般になされている。これは、基板を各工程毎に真空系外に取り出すことなく真空中で搬送しながら各工程を順次行うことにより、製造工程を簡略化すると共に、その総体的な時間を短縮し、併せて大気中での基板の汚れ等を防止できる利点がある。
【0003】
このような真空処理装置としては、例えば特許第2687706号に記載されたものがある。このような真空処理装置における搬送管は、ほぼ直線状の通路であり、その搬送管の脇に複数の真空チャンバを設置し、搬送管で搬送される基板を各々の位置で搬送管から各真空チャンバに送り込み、所定の処理を行った後、再び搬送管側に取り出し、次の真空チャンバへ送るという手順がとられる。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
前記のような従来の真空処理装置では、搬送管の脇に複数の独立した真空チャンバを設置しなければならず、装置全体が大型になるという課題がある。また、搬送管を通して基板を搬送し、その途中で基板を真空チャンバに送り込まなければならないため、基板の搬送系が複雑となり、しかも大きな面積の基板の搬送には適さない。
【0005】
さらに、複数の独立した真空チャンバの間で、搬送管を通して基板を移動するため、或る真空チャンバで基板の表面を処理した後、これを次の真空チャンバに移動して処理するまでの時間が長くなる。このため、複数の工程を経て基板の表面の処理の全工程を完了するまでの時間が長くなる。
加えて、搬送管の脇に設置した複数の独立した真空チャンバは、それぞれが固定されたものであるため、基板の処理の目的に応じて工程を自由に組み合わせることが出来なかった。
【0006】
本発明は、前記従来における真空処理装置の課題に鑑み、全体として小型化と搬送系の簡易化が可能であり、しかも大きな面積の基板の搬送と処理に適し、複数の処理工程を比較的短時間で行うことが出来、さらに多様な処理工程を組み替えることも出来る複数処理ステーションを有する真空処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では、前記の目的を達成するため、真空空間に維持された処理チャンバ1の中で表面の処理を行う基板4を間欠回転移動させて搬送するようにし、その基板4が停止する位置で、その表面に処理を行う分子線源等の処理手段を備えた副チャンバ5a、5b…をゲートバルブ6を介して前記処理チャンバ1に接続して取り付けた。
【0008】
すなわち、本発明による複数処理ステーションを有する真空処理装置は、真空空間に維持される処理チャンバ1と、この処理チャンバ1内で或る円周上にそって前記基板4を間欠回転して移動させる回転搬送機構7と、この回転搬送機構4によって搬送される基板4が停止する複数の位置にゲートバルブ6を介して取り付けられた副チャンバ5a、5b…とを有し、これら副チャンバ5a、5b…の全部またはその一部は、前記基板4の表面にそれぞれ処理を行う処理手段を備える。さらに、処理チャンバ1内の基板4が停止する位置に向けて放射状に複数の拡張ポート8を設けている。
【0009】
このような真空処理装置では、単一の処理チャンバ1の中で基板4を間欠回転させて搬送しながら、基板4が停止した位置でその基板4の表面に処理を行うため、各処理工程毎に真空チャンバを設ける必要が無い。また、基板4を真空チャンバに出し入れする必要も無い。このため、基板処理装置を全体として小型化することが出来、搬送系を簡易化することが可能であり、また搬送に伴う各工程間の時間も短縮することが出来る利点がある。
【0010】
さらに、各処理手段を備える副チャンバ5a、5b…をゲートバルブ6を介して処理チャンバ1に取り付けることにより、処理チャンバ1の真空を維持したまま処理手段の交換が可能になると共に、基板4を処理する個所の雰囲気を局部的に変えることも容易になる。加えて、処理チャンバ1内の基板4が停止する位置に向けて放射状に複数の拡張ポート8を設けることにより、基板4の表面処理を行う個所への反応ガスの導入やマスク板の挿入等も可能となり、多様な処理が可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1は、本発明による真空処理装置の一実施形態の概略を示す横断平面図であり、図2はその縦断側面図である。
【0012】
例えば半導体装置やディスプレイ板を製造する場合、半導体ウエハやガラス等の基板の表面上をドライエッチングする工程、下地層を形成する工程、一方の電極となる金属膜や透明導電膜を形成する工程、半導体膜やその他の機能膜を形成する工程、機能膜にドーパント等の微量成分を注入する工程、他方の電極となる金属膜や透明導電膜を形成する工程、表面をコーティングする工程等を経る。本発明による真空処理装置は、このような複数の工程を経て基板の表面に目的とする処理を行うための装置である。
【0013】
この装置は円筒形の処理チャンバ1を備え、この処理チャンバ1はそれに接続した真空ポンプ2の駆動により減圧され、内部が真空状態に維持される。
この処理チャンバ1の中には、表面を処理する基板4を保持し、その基板4を間欠回転して搬送する回転搬送機構7を有している。図示の回転搬送機構7は、処理チャンバ1の中心の周りに回転するアーム状の基板ホルダの先端に基板4を取り付け、この基板4を処理チャンバ1の中で間欠回転して搬送させるものである。基板4は、その処理しようとする表面が下方を向くように回転搬送機構7の回転するアームの先端に取り付けられる。
【0014】
図示の実施形態では、前記回転搬送機構7により処理チャンバ1内で搬送される基板4は、1周する間に60゜間隔で6個所の位置で停止するようになっている。この基板4が停止する位置は処理ステーションであり、その下方にはゲートバルブ6を介して副チャンバ5a、5b…が接続され、配置されている。こられ副チャンバ5a、5b…の全部或いはその一部には、基板4の表面に成膜、その他の処理を行うための処理手段を備えている。
【0015】
これらの副チャンバ5a、5b…内に備える処理手段は、例えばクヌードセンセル等の分子線源やスパッタ源等のような薄膜形成手段である。形成する薄膜材料も、金属、有機物、半導体等、必要に応じて選択される。また、薄膜形成手段だけでなく、例えば基板4の表面を清浄にするため、基板4の表面をイオンボンバートしてドライエッチングするスパッタ源等を備えた副チャンバも取り付け可能である。
【0016】
このような副チャンバ5a、5b…は、ゲートバルブ6を介して処理チャンバ1の下面に取り付けられる。ゲートバルブ6を閉じた状態で副チャンバ5a、5b…の着脱を行うことにより、処理チャンバ1を真空状態に維持したまま副チャンバ5a、5b…の着脱が可能である。例えば、或る処理ステーションで基板4の表面に薄膜の形成を行いながら、他の処理ステーションの副チャンバを交換することも出来る。
【0017】
例えば図3に示すように、処理チャンバ1の下面に取り付けられた副チャンバ5aは、ゲートバルブ6が開くことによってその真上に停止した基板4の下面と対向する。この状態でクヌードセンセル等のイオン放射線源10から基板1の表面に向けて成膜材料の分子を放出し、薄膜の形成を行う。その他、処理手段の種類によってドライエッチングやイオン注入等の表面処理を行う。
【0018】
図1と図2に示すように、前記処理チャンバ1の外周であって、回転搬送機構7により搬送される基板4の停止位置の外側に拡張ポート8が設けられている。この拡張ポート8には、フランジにより直接またはゲートバルブ等を介して増設ユニット9を接続することが出来るようになっている。
【0019】
例えば接続される増設ユニット9としては、前記処理チャンバ1に基板4を出し入れすると共に、基板4を前記回転搬送機構7に着脱するためのロードロック室、基板4の表面に形成する薄膜の膜厚を測定したり、その成膜状態を監視する評価室或いは基板4の表面に反応ガス等を送り込むガス供給室等である。さらに、精密マスクを処理チャンバ1内に導入し、基板4と位置合わせするためのマスク挿入ユニット等である。
【0020】
図4では、増設ユニット9として拡張ポート8にフランジを介して取り付けたマスク挿入ユニット側からマスク11を処理チャンバ1の中に挿入し、このマスク11を既に回転搬送機構7の先端に取り付けた基板4の下に位置合わせしている。そして、その下方の副チャンバ5b側から分子線を発生し、細密パターン化された薄膜を形成する。例えば、パターニングされた電極膜や機能膜を形成する工程である。
【0021】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明による真空処理装置では、単一の処理チャンバ1内で基板4を回転搬送しながらそれぞれの処理ステーションで停止させ、その下に設けた副チャンバ5a、5b…により基板4の表面処理を行うことが出来る。そのため、装置全体の小型化が可能である。また、基板4は回転搬送機構7に取り付けた状態のままその表面の処理が行われるので、基板4の取り付けと取り外しがそれぞれ1回で済む。このため、基板4のハンドリングが簡便且つ容易になる。
【0022】
しかも、処理手段を備えた副チャンバ5a、5b…は、ゲートバルブ6を介して処理チャンバ1に接続、取り付けされているため、ゲートバルブ6を閉じることで、処理チャンバ1の真空状態を維持したまま副チャンバ5a、5b…を随時交換することが可能である。このため、必要に応じて基板4に対し、多様な処理を任意の順序で行うことが可能となる。目的に応じて複数の工程を任意に組み替えることが可能である。
【0023】
加えて、処理チャンバ1の各処理ステーションの外側に拡張ポート8を設けることにより、この拡張ポート8に各種の拡張ユニットを接続することが出来る。これにより、基板4の処理チャンバ1内への導入、排出はもちろん、様々な条件、状態での成膜等、基板4の表面への処理が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による真空処理装置の一実施形態の概略を示す横断平面図である。
【図2】同真空処理装置の一実施形態の概略を示す部分縦断側面図である。
【図3】同真空処理装置の一実施形態により或る工程をする状態を示す要部拡大部分縦断側面図である。
【図4】同真空処理装置の一実施形態により他の工程をする状態を示す要部拡大部分縦断側面図である。
【符号の説明】
1 処理チャンバ
4 基板
5a 副チャンバ
5b 副チャンバ
5c 副チャンバ
5d 副チャンバ
5e 副チャンバ
5f 副チャンバ
6 ゲートバルブ
7 回転移動機構
8 拡張ポート
9 拡張ユニット
Claims (2)
- 真空中で基板(4)の表面に成膜、その他の処理を施す真空処理装置において、真空空間に維持される処理チャンバ(1)と、この処理チャンバ(1)内で前記基板(4)を間欠回転して移動させる回転搬送機構(7)と、この回転搬送機構(4)によって搬送される基板(4)が停止する複数の位置にゲートバルブ(6)を介して取り付けられた副チャンバ(5a)、(5b)…とを有し、これら副チャンバ(5a)、(5b)…の全部またはその一部は、前記基板(4)の表面にそれぞれ処理を行う処理手段を備えたことを特徴とする複数処理ステーションを有する真空処理装置。
- 処理チャンバ(1)内の基板(4)が停止する位置に向けて放射状に複数の拡張ポート(8)を設けたことを特徴とする請求項1に記載の複数処理ステーションを有する真空処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003064577A JP2004273893A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 複数処理ステーションを有する真空処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003064577A JP2004273893A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 複数処理ステーションを有する真空処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004273893A true JP2004273893A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33125833
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003064577A Pending JP2004273893A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 複数処理ステーションを有する真空処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004273893A (ja) |
Cited By (2)
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JP2007009312A (ja) * | 2005-07-04 | 2007-01-18 | Seiko Epson Corp | 真空蒸着装置及び電気光学装置の製造方法 |
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JPH05251353A (ja) * | 1991-04-22 | 1993-09-28 | Handotai Process Kenkyusho:Kk | 半導体製造装置及び半導体装置の製造方法 |
JP2002076091A (ja) * | 2000-08-24 | 2002-03-15 | Anelva Corp | 基板処理装置 |
-
2003
- 2003-03-11 JP JP2003064577A patent/JP2004273893A/ja active Pending
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