JP2004272986A - 光ディスク用原盤の製造方法、光ディスク用原盤、光ディスク成形基板の製造方法及び光ディスク成形基板 - Google Patents

光ディスク用原盤の製造方法、光ディスク用原盤、光ディスク成形基板の製造方法及び光ディスク成形基板 Download PDF

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【課題】本発明は、上層マスク剥離時に下層の表面部がエッチングされてしまうようなことが発生しない上層マスク形状を明らかにするとともに、溝深さ変動が少なくなる、ノイズの少ない、光ディスク用原盤の製造方法、光ディスク用原盤、光ディスク成形基板の製造方法及び光ディスク成形基板を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の光ディスク用原盤の製造方法では、形成する溝を蛇行させる時、下層のマスクとなる上層の現像後の高さにおいて、低い部分の高さが高い部分に対して70%以上とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスク用原盤の製造方法、光ディスク用原盤、光ディスク成形基板の製造方法及び光ディスク成形基板に関し、特に光情報記録媒体用スタンパの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2000−113526号公報
通常の光ディスク用原盤の製造方法では、まず精密に研磨、洗浄されたガラス基板にフォトレジストを均一になるように塗布し、熱処理を行う。そして、フォトレジストが塗布されたガラス基板を、所定のフォーマットに従って光変調されたレーザ集光ビームで露光し、プリピットや案内溝などの潜像をフォトレジスト上に作成する。これを現像、水洗することによってフォトレジスト層に所定の凸凹を作成する。それをもとに、表面に導電性金属薄膜処理を行い、メッキ作業を行ってスタンパと呼ばれる金型を作製する。このように作製されたスタンパがディスク成形基板のレプリカ用の型となる。
【0003】
一方、近年の情報記録媒体の容量の増加という要求に対応するため、露光によって作られる案内溝やプリピットのスケールを小さくしていく必要が生じている。記録容量の増加のためには、隣接するピットの間隔、または隣接する案内溝の間隔を狭める必要があり、それに対応して細い案内溝、小さなプリピットを作製する技術が要求される。そこで、レーザビーム光によって細い案内溝、小さなプリピットを作製するには遠紫外光や電子線を用いて露光集光ビーム径を細くするか、又は露光集光ビーム径以下のパターンを作成する技術が必要になる。
【0004】
このような露光ビームスポット径以下の案内溝、プリピットを形成する方法の一つとして、現像によって形成されるフォトレジストのパターンをマスクとして、その下にある材質などをエッチングするという方法がある。この方法によるピット及び案内溝の断面図である図5からわかるように、上層フォトレジスト層52のパターンの開口幅53が多少広がっても、下層51が露出した底幅部分をエッチングすることになるため、上層フォトレジスト層52に作製されたパターン以下の底幅54の案内溝やプリピットを形成することができる。
【0005】
このような従来の技術の一つとして提案されている上記特許文献1の製造方法では、図6に示すように、ガラス基板61の上に、例えば水溶性樹脂材料からなる下層62を形成し、この下層62の上にフォトレジストからなる上層63を塗布する。次いで、この上層63の露光および現像を行い、上層63に所定のパターンを形成する。この時、同様に露光ビーム強度のガウス分布を反映して、形成されたパターンの底幅65よりも開口幅64が広がった形状となる。次いで、このフォトレジストからなる上層63に形成されているパターンの上から光オゾンアッシング処理を行い、下層62の水溶性樹脂層にパターンを転写する。このように、下層62のパターンは上層63のフォトレジストパターンの底幅によって規定されるため、露光ビーム径以下のサイズのプリピットや案内溝のパターンを形成することが可能になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、露光集光ビーム径に対して隣する溝間隔を狭くしていくと、現像後にマスクとして残る上層の形状は、隣接ビームの裾野が重なるため、図7の(a)に示すように三角形になる。このとき、溝間隔が常に一定の場合特に問題ないが、溝が蛇行している場合、溝が近づいたところと遠ざかったところでマスクの形状が変化する。例えば図7の(b)に示すように、隣接との溝が近づいた時にはマスク形状は低く、遠ざかった時は高くなる。このような場合、下層をエッチングするために照射する光が、マスクとなる上層の高さが低い時には透過してしまい、上層マスク剥離時に下層の表面部がエッチングされてしまう。その結果、図7の(c)に示すように、マスクが高い部分73とマスクが低い部分74で下層の溝深さが変わってしまうという問題が生じてしまう。
【0007】
本発明はこれらの問題点を解決するためのものであり、上層マスク剥離時に下層の表面部がエッチングされてしまうようなことが発生しない上層マスク形状を明らかにするとともに、溝深さ変動が少なくなる、ノイズの少ない、光ディスク用原盤の製造方法、光ディスク用原盤、光ディスク成形基板の製造方法及び光ディスク成形基板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記問題点を解決するために、本発明の光ディスク用原盤の製造方法は、基板上に非感光性の親水性高分子材料からなる下層を形成する工程と、下層上に感光性樹脂からなる上層を形成する工程と、上層にレーザビームを集光した第1の光で露光して潜像を形成する工程と、現像、純水洗浄によって上層に露光によるパターンを形成する工程と、上層側から第2の光を照射し、純水による下層のエッチングを行う工程と、マスクとした上層を剥離する工程とを有している。そして、形成する溝を蛇行させる時、下層のマスクとなる上層の現像後の高さにおいて、低い部分の高さが高い部分に対して70%以上とする。よって、溝形状変動を最小限に抑えることができる。
【0009】
また、現像後の上層の低い部分の高さが120nm以上であることにより、下層をマスクするのに必要な上層マスクの高さが得られているため、下層形状の変形を防止することができる。
【0010】
更に、基板上に非感光性の親水性高分子材料からなる下層を形成する工程と、下層上に感光性樹脂からなる上層を形成する工程と、上層をレーザビームを集光した第1の光で露光して潜像を形成する工程と、現像、純水洗浄によって上層に露光によるパターンを形成する工程と、上層側から第2の光を照射し、純水による下層のエッチングを行う工程と、マスクとした上層を剥離する工程とを有する光ディスク用原盤の製造方法に、更に純水による下層のエッチングを行う工程の後に熱処理の工程を行う。よって、UV照射後の水洗エッチング工程後に残った下層部分の耐水性、耐溶剤性を強くすることができるため、上層マスク層剥離工程における下層の形状の崩れを防止することができる。
【0011】
また、熱処理温度を140〜180℃とすることにより、上層マスク剥離工程によって上層の剥離が可能、かつ下層の耐溶剤性を強くすることができる。
【0012】
更に、マスクとした上層を剥離する工程で、剥離に使用する溶剤の温度を30℃以下とすることにより、上層剥離時に下層の形状の保持することができる。
【0013】
また、溶剤を使用して上層マスクの剥離を行う時間を90sec以下とすることにより、上層の剥離に十分にでき、かつ下層に影響を与えない時間とすることができる。
【0014】
更に、上記の光ディスク用原盤の製造方法でパターン形成を行った後、下層に形成したパターン表面に導電皮膜を形成し、導電皮膜を電鋳し、電鋳した板を基板から剥離し、洗浄、裏面研磨、内外径加工を行って、光ディスク用原盤を作成する。これにより、微細かつ安定したパターンを有する光ディスク用原盤を得ることができる。
【0015】
また、互いに接合される一対の金型間に形成され、上記光ディスク用原盤を収納したキャビティ内に溶融した樹脂を射出充填し、金型を離反させて冷却後の樹脂を取り出して、光ディスク成形基板を作成することにより、微細かつ安定したパターンを有する光ディスク成形基板を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の光ディスク用原盤の製造方法では、形成する溝を蛇行させる時、下層のマスクとなる上層の現像後の高さにおいて、低い部分の高さが高い部分に対して70%以上とする。
【0017】
【実施例】
通常、上層の現像後パターンをマスクとして下層をエッチングする場合、断面図は図1に示すような形状となる。隣接トラック間隔が変わらない場合は図1の(a)のようになり、溝を蛇行させる場合は図1の(b)のようになる。このように溝を蛇行させた場合、遠ざかっている部分の幅11と溝が近づいた部分の幅12において、マスクとなる上層の幅が異なっているが、高さに変化はない。
【0018】
ところが、同じ波長のレーザを用いてより多くの容量を達成させようとすると、集光ビーム径に対して隣接トラックの間隔が狭くなり、それによりマスクの形状が図7の(a)に示すように、隣接ビームとの重なりから三角になる。溝を蛇行させる場合、図7の(b)に示すように溝が遠ざかった部分71と近づいた部分72では上層マスクの高さが異なる状態になる。このときマスクの高さが高い部分73では下層エッチングを行うための光の照射時に下層への光の透過は少ないが、マスクの高さが低い部分74では下層への光の透過が多く、下層表面の溶解性が変わってくる。そのため、上層マスク層剥離後に形成できる溝深さが図7の(c)示すようにマスク高さが低い部分では低くなり、それが再生信号のノイズとなってしまう。
【0019】
そこで、図2に示す、現像後の上層マスク層の高い部分(溝が遠ざかっている部分)に対する低い部分(溝が近づいている部分)の高さの比を横軸に、上層剥離後の下層の溝深さの高い部分に対する低い部分の高さの比を縦軸にした特性図からわかるように、上層マスク層の高い部分に対する低い部分の比が70%以上であれば、下層の溝深さ変動は形状計測誤差を含めて10%以下に抑えられる。また、それが70%以下になると急激に溝深さ変動が大きくなってしまう。なお、この原盤の作成には、波長400〜420nmのガスレーザをNA=0.9の対物レンズで集光してスパイラル状に露光していくことによって行った。溝間隔400nmとして露光していき、溝を蛇行させる量を変化させて、現像後の上層マスク層の高い部分と低い部分をつくり、上層マスクを剥離して溝深さをAFM(原子間力顕微鏡)によって測定した。また、ここで下層に形成される溝形状の変動がなく、安定して得られる条件として、現像後のマスク層の低い部分の高さが120nm以上である必要がある。マスク層高さがこれ以下であると、第2の光の照射時にマスクとして十分に機能せず、下層のエッチングさせる部分と同様に溶解してしまうからである。
【0020】
図3は本発明の一実施例に係る光ディスク用原盤の製造工程を示す断面図である。以下、同図に従って本実施例の光ディスク用原盤の製造工程について説明する。先ず、表面が精密に研磨されたガラス基板31を用意し、基板表面の洗浄を行っておく。そして、図3の(a)に示すように、洗浄されたガラス基板31をスピンコータにのせ、スピンコート法により下層32の塗布を行う。ここでは下層32の膜厚は約40nmとした。また、下層32の材料としては、上に塗布するフォトレジストをスピンコートによって成膜した時、上下層で混合しないものを用いる。その特性を持つものとして、メチルセルロースおよびその誘導体、ポリビニルアルコールなどの水溶性の樹脂を例として挙げることができる。本実施例では、ポリビニルアルコールを用いた。そして、下層32を塗布後、オーブンで約30分熱処理を行う。ここで、熱処理温度は200℃とした。これは、下層32に耐水性、耐溶剤性を付与するために行う。
【0021】
そして、図3の(b)に示すように、熱処理を行った基板を室温まで冷却した後、フォトレジストを下層32の上にスピンコートし、上層フォトレジスト層33を形成する。上層フォトレジスト層33の膜厚は約200nmとした。その後、オーブンで約30分100℃で熱処理を行い、その後室温まで冷却する。これは、上層の溶媒を蒸発させ、安定した感度を得るための工程である。そして、図3の(c)に示すように、作製された光ディスク用の原盤を原盤露光機のターンテーブルにのせ、波長400〜420nmのガスレーザによるビーム34を原盤上に対物レンズ35で集光させて原盤露光を行う。ここでの露光は約7m/sで線速度一定となるよう、ターンテーブルの回転数が制御され、スパイラル状に所定フォーマットに従って露光を行う。ここで、溝にアドレス、同期信号などの情報を重畳させるため、スパイラル状に露光をしながら蛇行をさせている。そのようにして上層フォトレジスト上に潜像36を作った後、図3の(d)に示すように、スピナーによって低速回転で現像、純水リンスを行い、高速回転で乾燥させる。
【0022】
次に、図3の(e)に示すように、上層フォトレジスト層33に所定のパターンを形成した後、上層フォトレジスト層33の側から光37の照射を行う。ここで、照射する光37の波長は、220〜320nmを含んだUV光とする。光源としては表面洗浄などに使用されている低圧水銀を使用することができる。低圧水銀ランプの代わりに、重水素ランプ、ハロゲンキセノン高圧ランプなどの320nm以下の波長を発するランプを使用してもよい。その後、純水によって下層が露出してUV光照射された部分をエッチングする。
【0023】
そして、図3の(f)に示すように、下層32にマスクパターンを転写した後、上層フォトレジスト層33を剥離する。ここで、上層剥離の工程の前に、原盤の熱処理を行う。これは、溝の蛇行により現像後の上層フォトレジスト層33のマスクの高さが変わり、UV光照射によってマスクの低い部分の下層32の溶解度が大きくなっているため、熱処理により各下層部分の均一化を図ることができる。この熱処理温度は140〜180℃とする。これは、下層32の水溶性樹脂層を架橋させることができ、かつ除去が必要な上層フォトレジスト層33を変質させることのない温度である。ここで、上層の剥離の工程は、基板全体を上層マスク層を溶解可能な有機溶媒で満たされた槽に入れて行った。剥離に使用する溶液は、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ブチルなどを用いるとよい。上層剥離の溶剤に対して求められる性質は、上層のフォトレジストを剥離することが可能であり、かつ下層の形状に影響を与えず、エッチングによって形成されたパターンをそのまま残すことである。フォトレジストの剥離は一般的な有機溶媒、レジスト剥離液によって可能であるが、下層のパターンのサイドエッチなどが少ないという点では、上記の溶剤が上層除去溶剤として適している。ここで、使用する除去溶剤の温度を30℃以下とした。これは下層の形状を保持するために必要な温度である。また、上層マスクの剥離を行う時間を90sec以下とする。これも同様に、下層の形状の崩れを防止するために必要とされる時間である。
【0024】
更に、図3の(g)に示すように、ガラス基板31上に形成されたパターンに対して、表面にNi膜を約50nmスパッタリングにより成膜し、導電膜を形成させる。その後、このNi薄膜を電極としてさらにNiによって厚さ約300μmになるまでNi電鋳38を行う。図3の(h)に示すように、その後、Ni板からガラス基板31を剥離する。剥離後、Ni板に残留したポリビニルアルコールは純水によって洗浄除去する。その後、裏面研磨、内外径加工を行って、光ディスク成形基板を作成する型となるスタンパのマスターが完成する。
【0025】
次に、図3に示す光ディスク用原盤の製造工程によって製造された光ディスク用原盤を用いた射出成形による光ディスク成形基板の形成について、光ディスク成形基板の形成の様子を示す図4を用いて説明する。同図において、固定金型41と可動金型43との接合部に形成されるキャビティ45内に光ディスク用原盤42を固定し、そのキャビティ45内に可動金型43に設けられたノズル44から溶融樹脂を射出充填し、固定金型41と可動金型43との間で圧縮する。その後、固定金型41と可動金型43とを分離して冷却固化後樹脂を取り出すことによって、光ディスク成形基板が得られる。
【0026】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ディスク用原盤の製造方法は、基板上に非感光性の親水性高分子材料からなる下層を形成する工程と、下層上に感光性樹脂からなる上層を形成する工程と、上層にレーザビームを集光した第1の光で露光して潜像を形成する工程と、現像、純水洗浄によって上層に露光によるパターンを形成する工程と、上層側から第2の光を照射し、純水による下層のエッチングを行う工程と、マスクとした上層を剥離する工程とを有している。そして、形成する溝を蛇行させる時、下層のマスクとなる上層の現像後の高さにおいて、低い部分の高さが高い部分に対して70%以上とする。よって、溝形状変動を最小限に抑えることができる。
【0028】
また、現像後の上層の低い部分の高さが120nm以上であることにより、下層をマスクするのに必要な上層マスクの高さが得られているため、エッチングのためのUV照射による下層形状の変形を防止することができる。
【0029】
更に、基板上に非感光性の親水性高分子材料からなる下層を形成する工程と、下層上に感光性樹脂からなる上層を形成する工程と、上層をレーザビームを集光した第1の光で露光して潜像を形成する工程と、現像、純水洗浄によって上層に露光によるパターンを形成する工程と、上層側から第2の光を照射し、純水による下層のエッチングを行う工程と、マスクとした上層を剥離する工程とを有する光ディスク用原盤の製造方法に、更に純水による下層のエッチングを行う工程の後に熱処理の工程を行う。よって、UV照射後の水洗エッチング工程後に残った下層部分の耐水性、耐溶剤性を強くすることができるため、上層マスク層剥離工程における下層の形状の崩れを防止することができると共に、マスク層高さの変動による下層表面の溶解度の差を減少させることができ、均一な溝形状を得ることができる。
【0030】
また、熱処理温度を140〜180℃とすることにより、上層マスク剥離工程によって上層の剥離が可能、かつ下層の耐溶剤性を強くすることができる。
【0031】
更に、マスクとした上層を剥離する工程で、剥離に使用する溶剤の温度を30℃以下とすることにより、上層剥離時に下層の形状の保持することができる。
【0032】
また、溶剤を使用して上層マスクの剥離を行う時間を90sec以下とすることにより、下層にダメージを与えることなくマスク層の除去を行うことができる。
【0033】
更に、上記の光ディスク用原盤の製造方法でパターン形成を行った後、下層に形成したパターン表面に導電皮膜を形成し、導電皮膜を電鋳し、電鋳した板を基板から剥離し、洗浄、裏面研磨、内外径加工を行って、光ディスク用原盤を作成する。よって、露光波長の回折限界以下の微細なパターンを有する高品質な光ディスク用原盤を作成することができる。
【0034】
また、互いに接合される一対の金型間に形成され、上記光ディスク用原盤を収納したキャビティ内に溶融した樹脂を射出充填し、金型を離反させて冷却後の樹脂を取り出して、光ディスク成形基板を作成することにより、微細かつ安定したパターンを有する光ディスク成形基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】隣接パターンの間隔が露光集光ビーム径に対して大きい場合のピット及び案内溝を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施例に係る光ディスク用原盤の製造方法における現像後の上層マスク層の高い部分と低い部分の比に対する上層剥離後の下層溝形状の高い部分と低い部分の比を示す特性図である。
【図3】本実施例の光ディスク用原盤の製造工程を示す断面図である。
【図4】本発明の光ディスク用原盤の製造方法により製造された光ディスク用原盤を用いた光ディスク成形基板の成形の様子を示す断面図である。
【図5】従来のエッチング方法によるピット及び案内溝の断面図である。
【図6】別の従来のエッチング方法によるピット及び案内溝の断面図である。
【図7】隣接パターンの間隔が露光集光ビーム径に対して小さい場合のピット及び案内溝を示す断面図である。
【符号の説明】
31;ガラス基板、32;下層、33;上層フォトレジスト層、34;ビーム、
35;対物レンズ、36;潜像、37;光、38;Ni電鋳、41;固定金型、
42;光ディスク用原盤、43;可動金型、44;ノズル、45;キャビティ。

Claims (10)

  1. 基板上に非感光性の親水性高分子材料からなる下層を形成する工程と、下層上に感光性樹脂からなる上層を形成する工程と、上層にレーザビームを集光した第1の光で露光して潜像を形成する工程と、現像、純水洗浄によって上層に露光によるパターンを形成する工程と、上層側から第2の光を照射し、純水による下層のエッチングを行う工程と、マスクとした上層を剥離する工程とを有する光ディスク用原盤の製造方法において、
    形成する溝を蛇行させる時、下層のマスクとなる上層の現像後の高さにおいて、低い部分の高さが高い部分に対して70%以上であることを特徴とする光ディスク用原盤の製造方法。
  2. 現像後の上層の低い部分の高さが120nm以上である請求項1記載の光ディスク用原盤の製造方法。
  3. 基板上に非感光性の親水性高分子材料からなる下層を形成する工程と、下層上に感光性樹脂からなる上層を形成する工程と、上層にレーザビームを集光した第1の光で露光して潜像を形成する工程と、現像、純水洗浄によって上層に露光によるパターンを形成する工程と、上層側から第2の光を照射し、純水による下層のエッチングを行う工程と、マスクとした上層を剥離する工程とを有する光ディスク用原盤の製造方法において、
    純水による下層のエッチングを行う工程後に熱処理の工程を行うことを特徴とする光ディスク用原盤の製造方法。
  4. 熱処理温度を140〜180℃とする請求項3記載の光ディスク用原盤の製造方法。
  5. マスクとした上層を剥離する工程で、剥離に使用する溶剤の温度を30℃以下とする請求項1又は3に記載の光ディスク用原盤の製造方法。
  6. 前記溶剤を使用して上層マスクの剥離を行う時間を90sec以下とする請求項5記載の光ディスク用原盤の製造方法。
  7. 下層にパターン形成を行った後、下層に形成した所定パターン表面に導電皮膜を形成する工程と、導電皮膜を電鋳する工程と、電鋳した板を基板から剥離し、洗浄、裏面研磨、内外径加工する工程とを設けた請求項1〜6のいずれかに記載の光ディスク用原盤の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の光ディスク用原盤の製造方法によって製造された光ディスク用原盤。
  9. 互いに接合される一対の金型間に形成され、請求項8記載の光ディスク用原盤を収納したキャビティ内に溶融した樹脂を射出充填する工程と、前記金型を離反させて冷却後の前記樹脂を取り出す工程とを有する光ディスク成形基板の製造方法。
  10. 請求項9記載の光ディスク成形基板の製造方法によって製造された光ディスク成形基板。
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