JP2003223743A - 光ディスク基板とその原盤の製造方法と光ディスク基板の成形用原盤及び光ディスク - Google Patents

光ディスク基板とその原盤の製造方法と光ディスク基板の成形用原盤及び光ディスク

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JP2003223743A
JP2003223743A JP2002019301A JP2002019301A JP2003223743A JP 2003223743 A JP2003223743 A JP 2003223743A JP 2002019301 A JP2002019301 A JP 2002019301A JP 2002019301 A JP2002019301 A JP 2002019301A JP 2003223743 A JP2003223743 A JP 2003223743A
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optical disk
land
groove
master
molding
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Tsutomu Hashiguchi
強 橋口
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Ricoh Co Ltd
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トラックピッチを狭めた場合でも、記録マーク
が隣接トラックへ広がることを減少させて高密度の情報
を安定して記録する。 【解決手段】案内溝であるグルーブ2と凸部であるラン
ド3を有する案内溝付きの光ディスク基板4のランド3
のエッジ部分に案内溝に沿った突起部10を設け、ラン
ド3とグルーブ2の両方に記録するときの熱が隣接する
グルーブ2やランド3に伝達することを防ぎ、ランド3
とグルーブ2に安定した記録マークを記録するととも
に、クロストークを大幅に低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光ディスクの製
造に用いられる光ディスク基板とその原盤の製造方法と
光ディスク基板の成形用原盤及び光ディスク、特にクロ
ストークの減少と、狭トラックピッチ化したときにおけ
るジッタなどの信号特性の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスク用の原盤を製作するときは、
精密に研磨,洗浄されたガラス基板にフォトレジストを
均一になるように塗布してフォトレジスト層を形成し、
このフォトレジスト層を所定のフォーマットにしたがっ
て光変調されたレーザ露光ビームで露光して案内溝など
の潜像を形成する。この潜像が形成されたフォトレジス
ト層を現像,洗浄処理することにより、フォトレジスト
層に案内溝等を形成し、スパッタ処理してニッケルスパ
ッタ膜を形成する。このニッケルスパッタ膜にニッケル
電鋳を行ないニッケル層を積層し、その後、ニッケル層
をガラス基板とフォトレジスト層から剥離し、溝パタン
が形成されていない裏面を研磨して光ディスク用のスタ
ンパを形成する。このスタンパを使用して射出成形法等
により、図5の断面図に示すように、光ディスク基板4
を作製する。この光ディスク基板4の案内溝であるグル
ーブと凸部であるランドが設けられた面に第1の誘電体
層5と記録層6と第2の誘電体層7と反射層8及び保護
層9の順に積層して光ディスクを作成する。
【0003】近年の情報記録媒体の記録容量の増加とい
う要求に対応するためには光ディスクのトラックピッチ
を狭める必要がある。また、記録容量を上げる方法とし
てグルーブとランドに記録をしていく方法がある。この
方法は、隣接するグルーブとランドに記録したマークが
近いため、グルーブのみに記録する方法と比較してマー
クの半径方向への広がりにより隣接マークに書込みと消
去の影響を与えてしまうというクロストークの問題を伴
う。このクロストークを低減する方法として、グルーブ
深さを所定の範囲内に設定する方法が挙げられる。ま
た、特開平10−64120号公報に示すように、記録
層におけるグルーブとランドの段差に注目し、再生で用
いる光ビームの波長をλ、記録層の基板側におけるグル
ーブとランドの段差をd、基板の屈折率をnとしたと
き、記録層の基板側におけるグルーブとランドの段差d
が(λ/6n)≦d≦(λ/5n)の範囲になるように
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この溝深さを最適化し
てクロストークを減少させるという方法によると、所定
深さにすることにより改善は見られるが、よりトラック
ピッチを狭めていった場合、記録マークの広がりが隣接
トラックに影響を与えてしまうという短所がある。
【0005】この発明は係る短所を改善し、トラックピ
ッチを狭めた場合でも、記録マークが隣接トラックへ広
がることを減少させて高密度の情報を安定して記録する
ことができる光ディスク基板と光ディスク基板の原盤の
製造方法と光ディスク基板の成形用原盤及び光ディスク
を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明に係る光ディス
ク基板は、案内溝であるグルーブと凸部であるランドを
有する案内溝付きの光ディスク基板において、ランドの
エッジ部分に案内溝に沿った突起を設け、ランドに記録
するときの熱が隣接するグルーブに伝達することを防ぐ
ことを特徴とする。
【0007】前記ランドのエッジ部分に設けた突起の高
さを案内溝の深さの1/10〜1/3の範囲とし、ラン
ドに記録するときの熱が隣接するグルーブに伝達するこ
とを防ぐとともに突起の高さを一定にする。
【0008】また、ランドのエッジ部分に設けた突起の
幅をランドの幅の1/5を越えない範囲として、ランド
に安定した記録マークを記録する。
【0009】この発明の光ディスク基板の成形用原盤の
製造方法は、案内溝であるグルーブと凸部であるランド
を有し、ランドのエッジ部分に前記案内溝に沿った突起
を有する光ディスク基板の成形用原盤の製造方法であっ
て、基板上に非感光性の親水性高分子材料からなる下層
を形成し、下層の表面に感光性樹脂からなる上層を形成
し、上層にレーザービームを集光して露光してスパイラ
ル状の潜像を形成し、潜像を形成した上層を現像して純
水洗浄して上層にスパイラル状の溝パターンを形成し、
上層をマスクとして第2の光を照射した後、温度が30〜
50℃の純水で洗浄して下層をエッチングしてスパイラル
状の溝パターンを形成し、上層を剥離した後、スパイラ
ル状の溝パターンを有する下層の表面にNiを積層して
成形用原盤となるNi板を形成し、Ni板から基板と下
層を除去することを特徴とする。
【0010】前記下層の材料としてとして、ポリビニル
アルコールやポリビニルピロリドン,メチルセルロー
ス,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシメチルセ
ルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ポリエチレン
オキサイドのいずれかを使用して、上層の感光性樹脂と
の混合を防ぎ、純水によるエッチングを容易にする。
【0011】また、基板に下層の材料を塗布した後、15
0〜200℃の温度で15〜30分熱処理を行い、下層の洗浄に
対する安定性とエッチングの容易性及びエッチングした
端部の突起の形成を両立させる。
【0012】さらに、上層をマスクとして照射する第2
の光は、320nm以下の波長成分を含むことにより、下
層のエッチングを効率良く行い、かつエッチングした端
部の突起の形成を容易にする。
【0013】また、上層を、乳酸エチルや酢酸ブチル,
2−ヘプタノン,プロピレングリコール,モノメチルエ
ーテルあるいは酢酸ブチルのいずれかを含む溶液で剥離
して、下層のエッチングした溝パターンや突起の形状が
変形することを防ぐ。
【0014】この発明の光ディスク基板の成形用原盤
は、前記光ディスク基板の成形用原盤の製造方法により
作製されたことを特徴とする。
【0015】また、この発明の光ディスクは、前記光デ
ィスク基板を有し、ランドとグルーブの両方に安定した
記録マークを記録できることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の光ディスクの構
成を示す断面図である。図に示すように、光ディスク1
は、案内溝であるグルーブ2と凸部であるランド3が設
けられ基板4のグルーブ2とランド3が設けられた面に
第1の誘電体層5と記録層6と第2の誘電体層7と反射
層8及び保護層9が積層されている。基板4は、例えば
ポリカーボネートやポリメチルメタクリレート等の透明
樹脂で形成され、図2の断面図に示すように、ランド3
の両端エッジ部分にはグルーブ2に沿った突起部10を
有する。第1の誘電体層5と第2の誘電体層7は例えば
SiOやZnSの混合物が主に用いられている。記録
層6はSbやTe,In,Ag,Geなどの合金が用い
られ、これらの合金がアモルファス状態と結晶状態で光
学定数が異なり、レーザ光を照射したときの反射率が異
なることを利用して情報を読み取る。反射層8はAgや
Au,Alなどの金属単体または合金で形成されてい
る。
【0017】この光ディスク1は、基板4側からレーザ
光を照射して、グルーブ2とランド3に記録マークを記
録したり、反射光を利用して記録した情報を読み取る。
このようにグルーブ2とランド3に記録マークを記録す
るときに、基板4のランド3の両端エッジ部分にはグル
ーブ2に沿った突起部10を設けてあるから、ランド3
に記録マークを記録したときに生じる熱が隣接するグル
ーブ2まで伝達することを防ぐことができ、ランド3上
に記録された記録マークが隣接するグルーブ2に広がる
ことを防止することができる。また、グルーブ2に記録
マークを記録した場合も、同様に、ランド3への記録マ
ークの広がりを防止することができる。したがってラン
ド3とグルーブ2の両方に記録する方式を用いても、隣
接して記録された記録マークが互いに影響を与えること
を防ぎ、クロストークを大幅に低減することができる。
【0018】この基板4のランド3の両端エッジ部分に
設けた突起部10の大きさは、図2に示すように、突起
部10の高さをH、突起部10の幅をW1、グルーブ2
の深さをD、ランド3の幅をW2とした場合、突起部1
0の高さH1をグルーブ2の深さDの1/10〜1/3
の範囲とし、突起部10の幅W1をランド3の幅W2の
1/5を越えないようにすることにより、効果的に熱を
遮断することができるとともに均一な形状に形成するこ
とができる。すなわち突起部10の高さHと幅W1を大
きくした方が熱遮断のためには有効であるが、突起部1
0の高さHを一定以上高くすると、基板4を成形するた
めの原盤であるスタンパの溝を均一に作製することが容
易でなく、均一な高さの突起部10を形成することが困
難になる。そこで突起部10の高さHをグルーブ2の深
さDの1/3以下にして均一な高さHの突起部10を形
成する。また、隣接するランド3とグルーブ2間の熱遮
断は、突起部10の高さHをグルーブ2の深さDの1/
10以上にすることにより効果がある。そこで突起部1
0の高さH1をグルーブ2の深さDの1/10〜1/3
の範囲とにする。また、突起部10の幅W1をあまり大
きくすると、ランド3に安定した記録マークを記録する
ことが困難になる。これに対して突起部10の幅W1を
ランド3の幅W2の1/5を越えない範囲に限定してラ
ンド3に安定した記録マークを記録する。
【0019】このようにランド3の両端エッジ部分に突
起部10を設けた基板4を使用して光ディスク1を作製
することにより、グルーブ2とランド3に安定した記録
マークを記録することができ、記録容量の大きい光ディ
スク1を安定して作製することができる。
【0020】このランド3の両端エッジ部分に突起部1
0を設けた基板4を成形するスタンパの製造方法を図3
の工程図を参照して説明する。
【0021】まず、表面が精密に研磨されたガラス基板
11を洗浄して表面に付着したゴミ等を除去する。その
後、ガラス基板11をスピンコータにのせ、ガラス基板
11の表面に、図3(a)に示すように、スピンコート
法により水溶性樹脂を塗布して下層12を形成する。こ
の下層12を形成する水溶性樹脂としては、例えばポリ
ビニルアルコールやポリビニルピロリドン,メチルセル
ロース,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシメチ
ルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ポリエチ
レンオキサイドなどを使用し、膜厚を例えば40nmに調
整する。このガラス基板11に塗布した水溶性樹脂を温
度150〜200℃で15〜30分間、例えば温度170℃で約20分
間加熱乾燥して下層12を形成して耐水性と耐溶剤性を
与える。この下層12の表面に、図3(b)に示すよう
に、フォトレジストをスピンコートして上層フォトレジ
スト層13を形成する。この上層フォトレジスト層13
を形成するフォトレジスト材料としては例えばi線系フ
ォトレジストを用い、膜厚を例えば約200nmとする。
そしてフォトレジストを塗布した後、温度100℃で約30
分熱処理を行い室温まで冷却する。このフォトレジスト
を塗布したとき、下層12をメチルセルロースなどの水
溶性樹脂で形成しているから、上層フォトレジスト層1
3を形成するフォトレジストと混合することを防ぐこと
ができる。
【0022】この下層12と上層フォトレジスト層13
を積層したガラス基板11を原盤露光機のターンテーブ
ルにのせ、ターンテーブルの回転数を線速度が一定、例
えば約7m/sに成るように制御しながら、図3(c)
に示すように、波長400〜420nmのレーザビーム14を
対物レンズ15で集光して上層フォトレジスト層13を
スパイラル状に露光してスパイラル状の潜像16を形成
する。この潜像16を形成した後、スピナーにより低速
回転しながら現像液で現像し、純水で洗浄して高速回転
で振切り乾燥させる。この現像処理により上層フォトレ
ジスト層13に形成された潜像16が除去され、図3
(d)に示すように、上層フォトレジスト層13に溝パ
ターン17が形成される。
【0023】この溝パターン17を形成した後、図3
(e)に示すように、上層フォトレジスト層13をマス
クとして波長が例えば320nm以下の第2の光18を照
射する。この第2の光18の光源としては表面洗浄など
に使用されている低圧水銀ランプや重水素ランプあるい
はハロゲンキセノン高圧ランプなどを使用することによ
り波長が320nm以下の紫外線からなる第2の光18を
照射することができ、下層12を容易にエッチングする
ことができる。その後、温度が30〜50℃の純水により下
層12をエッチングし、上層フォトレジスト層13を剥
離する。この下層12をエッチングして上層フォトレジ
スト層13を剥離すると、図3(f)に示すように、下
層12に溝パターン19と、溝パターン19の立ち上が
り部にエッジ部に沿った突起部20を形成する。この溝
パターン19と突起部20を形成するときに、純水の温
度を常温より高い30℃以上にすることにより下層12の
エッチング速度を上げるとともに、溝パターン19のエ
ッジ部が膨潤して突起部20を形成することができる。
ここでエッチングを行う純水の温度を50℃よりも高くす
ると、下層12全体が剥離してしまうため、エッチング
を行う純水の温度を30〜50℃にする。また、この温度を
調節することにより突起部20の高さと幅を調節するこ
とができる。また、上層フォトレジスト層13を剥離す
るとき、下層12をエッチングした後、溝パターン19
を有する下層12と上層フォトレジスト層13を積層し
たガラス基板11全体を、上層フォトレジスト層13を
溶解可能な有機溶媒で満たされた槽に入れる。この剥離
に使用する有機溶液に求められる性質は、上層フォトレ
ジスト層13を剥離することが可能であり、かつ下層1
2の形状に影響を与えないことが必要であり、有機溶剤
としては、例えば乳酸エチルや酢酸ブチル,2−ヘプタ
ノン,プロピレングリコール,モノメチルエーテルある
いは酢酸ブチルなどを用いる。このようなな有機溶剤を
使用して上層フォトレジスト層13を剥離することによ
り下層12の溝パターン19や突起部20の形状を変形
することなしに上層フォトレジスト層13を剥離するこ
とができる。
【0024】次に、溝パターン19と突起部20を有す
る下層12の表面にNi膜を約50nmスパッタリングに
より成膜して導電膜を形成させる。その後、このNi薄
膜を電極として電鋳法によりNiを厚さが約300μmに
なるまで積層し、図3(g)に示すように、溝パターン
19と突起部20を転写したNi板21を形成する。こ
のNi板21からガラス基板11を剥離し、Ni板21
に残留している下層12を純水によって洗浄して除去す
る。この下層12を除去するときに、下層12はメチル
セルロースなどの水溶性樹脂で形成されているから、純
水で容易に除去することができる。その後、Ni板21
の溝パターン19と突起部20を転写した面と反対側の
裏面を研磨し、内外径を加工して、図3(h)に示すよ
うに、スパイラル状の突起パターン22と、突起パター
ン22の両側に微小溝パターン23を有し、光ディスク
1の基板4を作製する型となるスタンパ24を完成す
る。
【0025】このスタンパ24を使用して基板4を成形
するときは、図4の断面図に示すように、成形金型30
の固定金型31と可動金型32との接合部に形成される
キャビティ33内にスタンパ24を固定し、キャビティ
33内にノズル34から溶融樹脂を射出充填し、固定金
型31と可動金型32との間で圧縮して成形する。その
後、固定金型31と可動金型32を分離して冷却固化し
て成形品を取り出すことにより、基板4を作製すること
ができる。
【0026】
【発明の効果】この発明は以上示したように、案内溝で
あるグルーブと凸部であるランドを有する案内溝付きの
光ディスク基板のランドのエッジ部分に案内溝に沿った
突起を設けることにより、ランドとグルーブの両方に記
録するときの熱が隣接するグルーブやランドに伝達する
ことを防ぐことができ、ランドとグルーブに安定した記
録マークを記録できるとともに、クロストークを大幅に
低減することができる。
【0027】また、ランドのエッジ部分に設けた突起の
高さを案内溝の深さの1/10〜1/3の範囲とするこ
とにより、ランドとグルーブの両方に記録するときの熱
が隣接するグルーブやランドに伝達することを防ぐとと
もに突起の高さを一定にすることができる。
【0028】また、ランドのエッジ部分に設けた突起の
幅をランドの幅の1/5を越えない範囲とすることによ
り、ランドとグルーブの両方に安定した記録マークを記
録することができる。
【0029】また、案内溝であるグルーブと凸部である
ランドを有し、ランドのエッジ部分に案内溝に沿った突
起を有する光ディスク基板を成形する成形用原盤を製造
するときに、基板上に非感光性の親水性高分子材料から
なる下層を形成し、下層の表面に感光性樹脂からなる上
層を形成し、上層にレーザービームを集光して露光して
スパイラル状の潜像を形成し、潜像を形成した上層を現
像して純水洗浄して上層にスパイラル状の溝パターンを
形成し、上層をマスクとして第2の光を照射した後、温
度が30〜50℃の純水で洗浄して下層をエッチングしてス
パイラル状の溝パターンを形成することにより、下層の
エッチングを効率的に行うことができるとともに、エッ
チングした端部を膨潤させて突起を容易に形成すること
ができる。
【0030】さらに、下層の材料としてとして、ポリビ
ニルアルコールやポリビニルピロリドン,メチルセルロ
ース,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシメチル
セルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ポリエチレ
ンオキサイドのいずれかを使用することにより、上層の
感光性樹脂との混合を防ぎ、純水によるエッチングを容
易にすることができる。
【0031】また、基板に下層の材料を塗布した後、15
0〜200℃の温度で15〜30分熱処理を行うことにより、下
層の洗浄に対する安定性とエッチングの容易性及びエッ
チングした端部の突起の形成を両立させることができ
る。
【0032】さらに、上層をマスクとして照射する第2
の光は、320nm以下の波長成分を含むことにより、下
層のエッチングを効率良く行い、かつエッチングした端
部の突起の形成を容易にすることができる。
【0033】また、上層を、乳酸エチルや酢酸ブチル,
2−ヘプタノン,プロピレングリコール,モノメチルエ
ーテルあるいは酢酸ブチルのいずれかを含む溶液で剥離
することにより、下層のエッチングした溝パターンや突
起の形状が変形することを防ぐことができ、安定した形
状の溝パターンや突起を形成することができる。
【0034】また、この発明の光ディスク基板の成形用
原盤の製造方法により光ディスク基板の成形用原盤を作
製することにより、スパイラル状の突起パターンと、突
起パターンの両側に微小溝パターンを有する成形用原盤
を安定して作製することができ、均一な形状の光ディス
ク基板を連続的に成形することができる。
【0035】この成形された光ディスク基板を有する光
ディスクは、ランドとグルーブの両方に安定した記録マ
ークを記録することができるとともにクロストークを大
幅に低減し、大容量の記録を安定して行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光ディスクの構成を示す断面図であ
る。
【図2】光ディスクの基板の構成を示す断面図である。
【図3】光ディスクの基板を成形するスタンパの製造方
法を示す工程図である。
【図4】光ディスクの基板を成形する成形金型の構成を
示す断面図である。
【図5】従来例の光ディスクの構成を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1;光ディスク、2;グルーブ、3;ランド、4;基
板、5;第1の誘電体層、6;記録層、7;第2の誘電
体層、8;反射層、9;保護層、10;突起部、11;
ガラス基板、12;下層、13;上層フォトレジスト
層、24;スタンパ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/26 501 G11B 7/26 501

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内溝であるグルーブと凸部であるラン
    ドを有する案内溝付きの光ディスク基板において、ラン
    ドのエッジ部分に案内溝に沿った突起を設けたことを特
    徴とする光ディスク基板。
  2. 【請求項2】 前記ランドのエッジ部分に設けた突起の
    高さを案内溝の深さの1/10〜1/3の範囲とする請
    求項1記載の光ディスク基板。
  3. 【請求項3】 前記ランドのエッジ部分に設けた突起の
    幅をランドの幅の1/5を越えない範囲とする請求項1
    又は2記載の光ディスク基板。
  4. 【請求項4】 案内溝であるグルーブと凸部であるラン
    ドを有し、ランドのエッジ部分に前記案内溝に沿った突
    起を有する光ディスク基板の成形用原盤の製造方法であ
    って、 基板上に非感光性の親水性高分子材料からなる下層を形
    成し、下層の表面に感光性樹脂からなる上層を形成し、
    上層にレーザービームを集光して露光してスパイラル状
    の潜像を形成し、潜像を形成した上層を現像して純水洗
    浄して上層にスパイラル状の溝パターンを形成し、上層
    をマスクとして第2の光を照射した後、温度が30〜50℃
    の純水で洗浄して下層をエッチングしてスパイラル状の
    溝パターンを形成し、上層を剥離した後、スパイラル状
    の溝パターンを有する下層の表面にNiを積層して成形
    用原盤となるNi板を形成し、Ni板から基板と下層を
    除去することを特徴とする光ディスク基板の成形用原盤
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記下層の材料としてとして、ポリビニ
    ルアルコールやポリビニルピロリドン,メチルセルロー
    ス,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシメチルセ
    ルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ポリエチレン
    オキサイドのいずれかを使用する請求項4記載の光ディ
    スク基板の成形用原盤の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記基板に下層の材料を塗布した後、15
    0〜200℃の温度で15〜30分熱処理を行う請求項5記載の
    光ディスク基板の成形用原盤の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記上層をマスクとして照射する第2の
    光は、320nm以下の波長成分を含む請求項5又は6記
    載の光ディスク基板の成形用原盤の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記上層を、乳酸エチルや酢酸ブチル,
    2−ヘプタノン,プロピレングリコール,モノメチルエ
    ーテルあるいは酢酸ブチルのいずれかを含む溶液で剥離
    する請求項4乃至7のいずれかに記載の光ディスク基板
    の成形用原盤の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項4乃至8のいずれかに記載の光デ
    ィスク基板の成形用原盤の製造方法により作製されたこ
    とを特徴とする光ディスク基板の成形用原盤。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至3のいずれかに記載の光
    ディスク基板を有することを特徴とする光ディスク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008192233A (ja) * 2007-02-05 2008-08-21 Victor Co Of Japan Ltd 光記録媒体、及びこの光記録媒体に対する光ピックアップのトラッキング方法

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