JP2005100608A - 光情報記録媒体用スタンパの製造方法、光情報記録媒体用スタンパ、光情報記録媒体用スタンパの原盤および光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体用スタンパの製造方法、光情報記録媒体用スタンパ、光情報記録媒体用スタンパの原盤および光情報記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 無機酸化物レジストの凹凸信号ピットが形成された原盤の凹凸信号を、金属スタンパに転写形成する場合、無機酸化物レジスト上に形成した導電膜を陰極とし、導電膜上に積層形成させる金属材料を陽極として電鋳を行うと、無機酸化物レジストに電気的な反応が生じ電鋳が正しく行えない場合がある。
【解決手段】 エッチング層102およびエッチング層102の上に形成されたレジスト層103を有する原盤の、レジスト層103の特定部分104を露光によって結晶状態を変化させる工程と、特定部分104を除去する工程と、レジスト層103の除去された部分に重なるエッチング層102の部分を除去する工程と、レジスト層103を除去し導電膜105を形成させる工程と、導電膜105を電極として電鋳を行う工程と、導電膜105からエッチング層102を剥離する工程とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高密度光情報記録媒体をドライエッチング方法により作製するための、光情報記録媒体用スタンパの製造方法、光情報記録媒体用スタンパおよびその原盤若しくは光情報記録媒体に関するものである。
情報機器・映像音響機器等で必要とされる情報量の増大化に伴い、データアクセスの容易さ、大容量データの蓄積、機器の小型化に優れている光ディスクが情報記録媒体として注目され、記録情報の高密度化がなされている。例えば光ディスクの高密度化の手段として、信号を再生するためのレーザー光の波長を約400nmとし、レーザー光を絞り込むための集光レンズとして開口数(NA)が0.85の再生ヘッドを用いる、単層で25GB程度の容量を持つ光ディスクが提案されている。
光ディスクは一般的に、原盤から作成したスタンパを用いた射出圧縮成形により樹脂を加工して作製される。
近年、情報の高密度化に伴い、原盤作製工程でより小さな信号ピットを形成させる技術が要求されている。
光ディスクの原盤は以下のようにして作成される。すなわち、基板となるガラス板上にフォトレジストを塗布し、記録すべき信号に応じて強度変調されたレーザー光によってフォトレジストを露光する。そして、フォトレジストの感光部分が現像されることによってフォトレジスト上に凹凸状の信号ピットが得られ、原盤が完成する。
図5は、従来のフォトレジストを露光して原盤に信号ピットを作成する場合の、原盤の信号ピット部分の断面図を示している。フォトレジストの露光された部分とその周囲の部分での露光量は連続的に変化するため、現像の際の残膜量も露光されたピットの周辺で連続的に変化する。従って、レーザー光で露光して現像することにより、基板10上のフォトレジスト9には、図5(a)に示すようにエッジ部分が斜面を形成し、その底面が基板10まで達した形状の正常の信号ピット11が形成される。
さらに、ブルーレイディスクのような高密度な光情報記録媒体を製造するためには、原盤に形成させるピットを小さくするためにレーザー光の絞りスポットの大きさを小さくする必要がある。図5(b)はレーザー光の絞りスポットの大きさを小さくした場合の断面図を示しているが、正常な信号ピットを形成できず、図5(b)に示すような、底面が基板10まで達せずに、エッジの部分だけからなる信号ピット12のような形状になってしまう。これは以下の理由による。すなわち、フォトレジスト9の露光された部分とその周囲の部分での露光量が連続的に変化するために、ピット径を所望の大きさに広げるのに必要な露光量では、フォトレジストの深さ方向に対しては、底面が基板10まで達するまで露光されず、一方底面が基板10まで達するような露光量では、ピット径が必要以上の大きさに広がってしまう。
このような不具合に対し、信号ピットの周辺部における連続的な残膜量の変化の影響を受けず、信号ピットを小さく形成させるためのひとつの手段として、フォトレジストにカルコゲン化合物や、遷移金属を含んだ無機酸化物を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図6(a)〜(h)は、フォトレジストに無機化合物であるカルコゲン化合物を用いた場合の、光情報記録媒体用のスタンパの製造工程を示している。
基板10上に、フォトレジストとしてカルコゲン薄膜13を形成させる((a)、(b))。露光を行うことでフォトレジストを局部的に昇温除冷して、結晶状態の部分14を形成させる(c)。露光部と未露光部とで結晶状態が異なることにより、現像によるエッチングレートが異なる。この、エッチングレートが異なることを利用し、アモルファスの部分もしくは結晶部分を選択的に現像除去することで、連続的に変化する斜面状のエッジをもたない、または極めて低減された、精密な形状を有する凹凸状の信号ピットが形成された原盤15を得ることができる(d)。そして、原盤15の表面に導電膜16を形成させ(e)、導電膜16を電極にして電鋳を行い数百μmの厚さの金属層17を形成させる(f)。そして、導電膜16と金属層17から成る部分を原盤15から剥離する(g)。剥離した導電膜16と金属層17から成る部分の表面を洗浄したものが、光情報記録媒体用のスタンパ18として得られる(h)。
このような感熱記録を利用してスタンパ18で光ディスクを作成した場合、より精密な信号ピットが得られるため、同波長のレーザーを用いて図5に示したような光化学反応を利用した信号記録を行った場合と比較して、より微細な信号の形成が可能となる。
特開平10−97738号公報
しかしながら、特許文献1で提案される方法で、基板上に無機酸化物レジストの凹凸信号ピットが形成された原盤を作製し、電鋳によって無機酸化物レジスト上の凹凸信号ピットを金属スタンパに転写形成させる場合、電鋳が正しく行えない場合があるという課題を有していた。
この場合、信号ピットが形成された無機酸化物レジストとしてのカルコゲン薄膜13上に導電膜16を形成させてその表面を陰極とし、導電膜16上に積層形成させる金属材料を陽極として電鋳を行うが、電圧を印加することによって、カルコゲン薄膜13に酸化還元反応などの電気反応が生じる。このとき、カルコゲン薄膜13に亀裂、剥離などが生じ、これにともない導電膜16が破れ、電鋳が正しく行えない場合がある。これは、組成が変化し易いというエッチングに適した性質を持つ無機酸化物は、電鋳などによる酸化還元反応などを利用した金属層の形成に対して反応し易い性質を持つためである。
本発明は、上記従来の課題を鑑み、電鋳が良好に行え、微細かつ精密な信号ピットが形成できる、光情報記録媒体用スタンパの製造方法、光情報記録媒体用スタンパおよびその原盤もしくは光情報記録媒体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1の本発明は、エッチングストッパ層の上に形成されたエッチング層、および前記エッチング層の上に形成されたエッチング可能なフォトレジスト層を少なくとも有する原盤部材の前記フォトレジスト層の特定部分の結晶状態を、露光によって変化させる工程と、
結晶状態が変化した前記フォトレジスト層の前記特定部分、または前記特定部分以外の部分を、エッチングにより選択的に除去する工程と、
前記フォトレジスト層が除去されて生じる、外部へ露出した前記エッチング層の一部をエッチングにより選択的に除去する工程と、
前記フォトレジスト層の残りの部分を除去し、前記エッチングストッパ層および前記エッチング層の表面側に導電膜を形成する工程と、
前記導電膜を電極として電鋳を行う工程と、
前記導電膜から前記エッチング層と前記エッチングストッパ層を剥離する工程とを備えた光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第2の本発明は、前記エッチング層は耐酸性を有する材料を主成分とし、
前記フォトレジスト層は、前記耐酸性を有する材料とは材料もしくは組成が異なる無機酸化物を主成分とする、第1の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第3の本発明は、前記耐酸性を有する材料は、耐酸性の樹脂材料である、第2の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第4の本発明は、前記エッチング層は、酸素または酸素を含むガスによりドライエッチングが可能な樹脂である、第2の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第5の本発明は、前記エッチング層は、アクリルまたはポリイミドを主成分とする材料で形成されている、第2の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第6の本発明は、前記エッチングストッパ層は、Si、SiO、ZnSiO、SiNのいずれかの材料で形成されている、第2の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第7の本発明は、前記耐酸性を有する材料は、耐酸性の無機酸化物である、第2の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第8の本発明は、前記エッチング層は、SiOを主成分とする材料で形成され、
前記エッチング層を除去するエッチングは、CHF系ガスによるドライエッチングである、第7の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第9の本発明は、前記エッチングストッパ層は、Si材料で形成されている、第7の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第10の本発明は、前記エッチング層の厚みは、実質上40nm以上100nm以下である、第1の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第11の本発明は、前記フォトレジスト層は、半金属、半金属化合物、半金属または半金属化合物の酸化物、半金属または半金属化合物の窒化物、遷移金属、遷移金属の酸化物、遷移金属の窒化物のいずれかの材料で形成されている、第1の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第12の本発明は、前記導電膜は、無電解メッキにより形成されている、第1の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第13の本発明は、前記導電膜を形成する工程は、Ni材料のスパッタによる第1のNi薄膜を形成する工程と、前記第1のNi薄膜の表面をOもしくはArガスのプラズマにより処理する工程と、前記処理後の前記第1のNi薄膜の上にNi材料のスパッタによる第2のNi薄膜を形成させる工程であり、
前記導電膜から前記エッチング層と前記エッチングストッパ層とを剥離する工程は、前記第1のNi薄膜を形成させた層と前記第2のNi薄膜を形成させた層とを剥離する工程である、第1の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第14の本発明は、前記フォトレジスト層に対する前記エッチング層の選択比が1.0以上である、第1の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法である。
また、第15の本発明は、第1の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法により製造される、光情報記録媒体用スタンパである。
また、第16の本発明は、情報記録面上に信号ピットが形成された、高密度光情報記録媒体用のスタンパであって、
前記信号ピットの深さとピット幅とにそれぞれ対応する凸部の高さと幅との比が実質上1.0以上である、光情報記録媒体用スタンパである。
また、第17の本発明は、前記信号ピット幅の大きさは0.18μm以下である、第16の本発明の光情報記録媒体用スタンパである。
また、第18の本発明は、エッチング層と、
前記エッチング層の上に形成されたエッチング可能なフォトレジスト層とを基板上に備え、
前記フォトレジスト層は、その特定部分の結晶状態が露光によって変化させられ、前記特定部分または前記特定部分以外の部分がエッチングにより選択的に除去されており、
前記エッチング層は、前記フォトレジスト層が除去されて生じる、外部へ露出した前記エッチング層の一部が、エッチングにより選択的に除去されることにより凹部が形成されている、光情報記録媒体用スタンパの原盤である。
また、第19の本発明は、前記光情報記録媒体は、高密度光情報記録媒体であって、
前記高密度光情報記録媒体の情報記録面上に形成された信号ピットの深さとピット幅とにそれぞれ対応する前記凹部の深さと幅との比が実質上1.0以上である、光情報記録媒体用スタンパの原盤である。
また、第20の本発明は、前記凹部の幅は、0.18μm以下である、第19の本発明の光情報記録媒体用スタンパの原盤である。
また、第21の本発明は、第1の本発明の光情報記録媒体用スタンパの製造方法によって作製された光情報記録媒体用スタンパを用いて、射出圧縮成形により作製した光情報記録媒体である。
また、第22の本発明は、前記光情報記録媒体は、高密度光情報記録媒体であって、
その情報記録面に形成されたピットの深さとピット幅との比が実質上1.0以上である、第21の本発明の光情報記録媒体。
また、第23の本発明は、前記信号ピット幅の大きさは0.18μm以下である、第21の本発明の光情報記録媒体である。
本発明により、電鋳が良好に行え、微細な信号ピットが形成できる、光情報記録媒体用スタンパの製造方法、光情報記録媒体用スタンパおよび原盤もしくは光情報記録媒体を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1を用いて、本発明の実施の形態1の光情報記録媒体用スタンパの製造方法の一例を説明する。図1(a)〜(i)は、本実施の形態1の光情報記録媒体用スタンパの製造方法の工程を示す図である。
まず、Si基板101上に、スピン塗布によって厚みが全面でほぼ均一に60nm程度になるように、アクリル材料(含有量90%以上)のエッチング層102を形成させる(a)。
次に、エッチング層102上に、TeOxPd(0<x<2)の無機酸化物材料からなる、フォトレジストであるレジスト層103を形成させる(b)。
次に、レジスト層103の表面から、記録すべき信号に応じて強度変調されレンズなどを通すことによって絞り込まれたレーザー光を照射し、露光部分104の結晶状態を変化させる(c)。
次に、レジスト層103の結晶状態の差によるエッチングレート差を利用して、現像液の塗布により、結晶状態を変化させた露光部分104のエッチングを選択的に行い、実質上すり鉢状の凹パターン108をレジスト層103に形成させる(d)。
次に、レジスト層103の表面側から酸素ガスを用いたプラズマドライエッチングを行う。エッチング層102の内の、レジスト層103が除去されて、外部へ露出しているマスキングされていない部分、すなわち現像によってエッチング層102の界面までエッチングされたレジスト部分がSi基板101の界面に達するまでドライエッチングにより除去される(e)。
ドライエッチング後に、強アルカリもしくは強酸の剥離液によってレジスト層103を除去する(f)。これにより、レジスト層103には、凹状の信号パターン109が形成される。この凹状の信号パターン109を有するレジスト層103およびSi基板101がスタンパの原盤を構成する。
次に、ドライエッチングによって凹形状の信号パターン109が形成されたエッチング層102の表面側に、Niなどの金属スパッタなどによって導電膜105を形成させる(g)。
次に、導電膜105を電極にして電鋳を行い、数百μmの厚さの金属層106を形成させる(h)。
最後に、エッチング層102およびSi基板101から、導電膜105と金属層106で構成される部分を剥離する。このようにして、導電膜105と金属層106で構成されるスタンパ107を得ることができる(i)。
以上の製造工程において、本実施の形態は、図1(f)に示す凹状の信号パターン109が、エッチング層102において、フォトレジストであるレジスト層103に形成した凹状パターン108に用いたエッチングにより作成するようにしている。これにより、エッチング層102としては、従来例のようにフォトレジスト的な結晶構造を有するものを用いる必要がなく、電鋳時の電圧の印加で酸化還元反応などの電気的な反応を起こすことがない材質のものを用いることができる。
このようなエッチング層102を原盤に用いてスタンパを作成すると、電鋳時の電圧の印加によりエッチング層102において酸化還元反応などの電気的な反応が生じることがなく、導電膜105に影響を与えることもなく、良好なスタンパ107を作製することができる。
なお、レジスト層103は、本発明のフォトレジストの一例であり、エッチング層102を形成するアクリル材料は、本発明の耐酸性を有する材料の一例である。また、レジスト層103を形成するTeOxPdは、本発明の耐酸性を有する材料とは材料もしくは組成が異なる無機酸化物の一例である。また、露光部分104は、本発明のレジスト層の特定部分の一例である。また、エッチング層102の部分をドライエッチングした後の図1(e)に示す構成が、本発明の光情報記録媒体用スタンパの原盤の一例である。
ここで、Si基板101上へのエッチング層102の形成(a)は、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)などの溶剤と混合した液体のアクリル材料をSi基板101上に滴下し、Si基板101を回転させることによってアクリルの延伸とSi基板101上のアクリルの膜厚の均一化を行う。塗布されたアクリルは、室温による自然乾燥もしくは、50℃程度の熱処理によって溶剤を揮発させることによって固体化される。塗布されるアクリルを主成分としたアクリル材料は、Si基板101との密着性を向上させるために予めシランカップリング剤などを混合させていても良い。また、Si基板101とエッチング層102との密着性を上げるために、これらの両層と相性の良い密着材を、これらの両層の間に設けるようにしてもよい。
また、アクリル材料の形成方法は、均一な膜厚が得られる方法であれば良く、上記のスピン塗布方法に限定されるものではない。また、本実施の形態1では、アクリルを主成分とした材料を用いた場合について説明しているが、ポリイミドなどのように、アルカリ現像液、酸性現像液に耐性を有し、酸素ガスによってエッチングが可能な他の有機膜を形成させる材料を90%以上含むものを用いても、同様に良好な特性を得ることができる。
エッチング層102上に形成させる無機酸化物からなるレジスト層103は、通常、真空中でスパッタリングや蒸着法によって形成させる(b)。本実施の形態1では、無機酸化物材料としてTeOxPd(0<x<2)材料を使用しているが、Te、Ge、Sb、Sn、Bi、Seなどの半金属もしくは半金属化合物や、その酸化物、窒化物などを用いることができる。また、Ti、Nb、Ta、Mo、W、Pdなどの遷移金属や遷移金属化合物、その酸化物、その窒化物など、酸素ガスを用いたドライエッチングに対してマスクとして耐え得る材料を用いることができる。
レジスト層103への記録は、400nm程度の波長の半導体レーザーと、開口数(NA)が0.95の集光レンズを用いている(c)。半導体レーザーを用いることで高速なダイレクト変調が可能となり、レジスト層103への高速露光が可能となる。
露光部分104を選択的にエッチングするために、本実施の形態1では現像液としてアルカリ現像液であるTMAHを用い、スピン塗布方法によって現像を行っている(d)。アルカリ現像液による現像後は、純水によるリンスを行い、高速回転によって乾燥を行っている。アルカリ現像液はTMAHに限らず、露光部分104を選択的にエッチングできるものであれば良い。また、アルカリ現像液に限らず、露光部分104を選択的にエッチングできる酸性の現像液を用いることでも良い。
また、アクリル材料で形成されたエッチング層102のエッチングガスとして酸素ガスを用いている(e)が、レジスト層103との選択比が良好なガスであれば、酸素ガスに限らず、酸素を含む混合ガスやその他のガス用いることでも良い。また、エッチングストッパ層として本実施の形態1ではSi基板101を用いているが、アクリル材料のような樹脂材料をエッチング可能なガスを用いた場合に、そのガスに対して耐エッチング性のある材料であれば良い。例えば、Si、SiO、ZnSiO、SiNなどの材料をエッチングストッパ層として用いても良好な信号ピット深さの原盤の作製を実現できる。
導電膜105を電極にした電鋳においては、電鋳浴としてpHが4.0程度のスルファミン酸Ni浴を用い、Niの導電膜105を陰極とし、導電膜105に積層するNi材料を陽極として電鋳を行い、金属層106の厚みが300μm程度になるようにした(h)。
上記では導電膜105がNiスパッタなどによって形成される場合について説明したが、ウエット法である無電解メッキによって形成させることで、導電膜105からエッチング層102の剥離を容易にすることができる。一般的にアクリルなどの樹脂材料に対してNiなどの金属スパッタを行うと、金属材料の樹脂材料への衝突エネルギーが大きいために樹脂材料とNiなどの金属膜の密着性が高くなる。スパッタの代わりに無電解メッキを行うことによって、エッチング層102である樹脂材料の表面上に還元反応だけでNi薄膜が形成されるので、密着性をスパッタの場合よりも低くすることができる。また、スパッタの場合のように衝突エネルギーが大きくないので、エッチング層102の表面や導電膜105の表面を荒らすことを避けることができる。
また、スパッタを用いてNi導電膜を形成させる場合、作製したスタンパを剥離し易いようにNi導電膜を2層にしてもよい。図2は、Ni導電膜を2層にした場合の光情報記録媒体用スタンパの製造方法の工程を示している。Si基板201,エッチング層202,レジスト層203,露光部分204、凹状パターン208、信号パターン209を参照する図2の(a)〜(f)の工程は、図1の(a)〜(f)の工程にそれぞれ対応する為、詳細な説明は省略する。なお(f)における凹状パターン209は、導電膜を2層形成するために、図1(f)に示す例に比べて径を大きく作成するようにしている。
図2では、まず、Niスパッタにより第1のNi薄膜205を、Si基板201およびエッチング層202を有する原盤の上に形成させ、第1のNi薄膜205の表面をOもしくはArガスのプラズマにより処理する(g)。その後に、Niスパッタにより第2のNi薄膜208を形成させる。そして、第2のNi薄膜208を電極にして電鋳を行い、数百μmの厚さの金属層206を形成させ(i)、第1のNi薄膜205から、第2のNi薄膜208と金属層206で構成される部分を剥離して、スタンパ207が得られる(j)。
やArガスのプラズマ処理によって第1のNi薄膜205の表面に酸化膜などの剥離層を形成させることで、第1のNi薄膜205の層と第2のNi薄膜208の層とで容易に剥離することができる。
図3は、本実施の形態1の光情報記録媒体用スタンパの製造方法におけるエッチング層102の厚みと、それによって作製されたスタンパ107から作製された光情報ディスクの信号特性の関係を示している。ここでの光情報ディスクは、高密度記録可能なディスク、例えばブルーレイディスク対応ディスクのようなものであり、本発明の高密度光情報記録媒体に対応するものである。
信号凹凸の深さとなるエッチング層102の厚みを30nmから120nmまで10nmきざみに作製した原盤を用いて、本実施の形態1の光情報記録媒体用スタンパの製造方法によりスタンパ107を作製した。そのスタンパ107を金型として、ポリカーボネートの射出圧縮成形によりスタンパ107に形成された信号面をポリカーボネート樹脂に転写した。そして、ポリカーボネートの転写された信号面の上に、反射膜、透明カバー層を形成させてディスク化を行った。図3は、その作製したディスクの信号特性測定を行った結果である。
尚、本実施の形態1で使用した信号は1−7変調方式、トラックピッチが0.32μm、最短ピット長が0.149μmである。なお、ピットの幅、すなわち読みとり方向に直交する側の寸法は0.15μmである。作製した光情報ディスクは、直径12cmのディスクで25GBの容量の情報を蓄積できる。作製したディスクは、射出圧縮成形されたt1.1mm厚みの基板の信号面に対して、Agを主成分とする反射膜を50nm程度成膜させ、その上にt0.1mmの厚みを有する再生光投入面となる透明なカバー層を形成させている。この作製したディスクを再生するために用いた再生ヘッドは、レーザー光の波長を約400nm、レーザー光を絞り込むための集光レンズとして開口数(NA)を0.85としている。
また、信号特性を測定する方法として信号ジッタ測定法を用いている。信号ジッタ測定法は、形成された個々の信号の大きさや深さなどの形状のばらつきが大きいとジッタ値が大きくなる測定方法である。一般的に再生が良好なディスクの指標となるジッタ値は6.5%以下とされている。図3によれば、ディスクの信号特性としてエッチング層102の厚みが40nmから100nmの間で、ジッタ値が6.5%以下を満足している。エッチング層102の厚みが40nm以下では、信号の深さが再生信号のS/Nを一番良好に得ることができる70nm程度の深さよりも浅過ぎることにより、再生信号のS/Nが十分でないことが考えられる。また、エッチング層102の厚みが110nm以上では、再生信号のS/Nを一番良好に得ることができる70nm程度の深さよりも深過ぎることと、ポリカーボネートの射出圧縮工程において信号深さが深すぎることによる転写不良が起きていると考えられる。したがって、本実施の形態1の光情報記録媒体用スタンパの製造方法で、エッチング層102を40nm以上100nm以下の厚みとして作製したスタンパ107から、信号特性の良好な光情報ディスクを作製できると言える。
また、図7は、本実施の形態1の光情報記録媒体用スタンパの製造方法における、エッチング層102のエッチングレートとレジスト層103のエッチングレートとの選択比(エッチング層102のエッチングレート/レジスト層103のエッチングレート)と、作製されたスタンパ107から作製された光情報ディスクの信号特性の関係を示している。
エッチング層102のエッチングレートとレジスト層103のエッチングレートとの選択比は、原盤において形成され、光情報ディスクの信号ピットの深さおよびピット幅にそれぞれ対応する凹状パターン108の深さと幅との比(アスペクト比)を与え、前者の比を変更することにより、後者の比を変更することができる。なお、凹状パターン108の深さと径とは、スタンパにおいてその転写パターンとなる、凸部の高さと径とを与える。
したがって選択比もまた、作成後の光情報ディスクの精度に影響を与える。
選択比を0.2から1.6まで0.2きざみに作製した原盤を用いて、本実施の形態1の光情報記録媒体用スタンパの製造方法によりスタンパ107を作製した。そのスタンパ107を金型として、ポリカーボネートの射出圧縮成形によりスタンパ107に形成された信号面をポリカーボネート樹脂に転写した。そして、ポリカーボネートの転写された信号面の上に、反射膜、透明カバー層を形成させてディスク化を行った。図7は、その作製したディスクの信号特性測定を行った結果である。尚、他の条件は基本的に図3に示す実施例と同様とした。
図7によれば、ディスクの信号特性として選択比が0.88前後のあたりでジッタ値が6.5%以下を満足するようになる。さらに1を越えるとジッタ値は5.5%近傍に達し、これ以降は選択比を大きくしても実質上一定となる。
選択比が1以下では、信号ピットに対応する凹部の深さより径の大きさが大きくなり、再生信号のS/Nが十分でないことが考えられる。また、選択比が1を越えると、ピットの大きさや深さの絶対値が変化しないため、再生信号のS/Nが臨界に達してしまうためと考えられる。
したがって、本実施の形態1の光情報記録媒体用スタンパの製造方法で、エッチング層102のエッチングレートとレジスト層103のエッチングレートとの選択比を少なくとも実質上1以上として作製したスタンパ107から、信号特性の良好な光情報ディスクを作製できると言える。なお、この選択比から導かれる、信号ピットの形状に対応する凸部の高さと径との比が実質上1.0以上である光情報記録媒体用スタンパも、本発明に含まれる。
なお、図2に示す導電層を2層有する構成の場合は、信号ピット形状に対応するスタンパの転写パターンの寸法は、導電層の厚み分だけ大きくなるので、選択比は図7に示す例よりも小さくしてもよい。
また、従来例の作成方法でも必要な信号ピット、同様のアスペクト比を得ることは可能だが、上述したように、本実施の形態とは、凹状パターン108の製造方法が異なるため、作成された光情報ディスクの情報記録面のピットの縁部、端面等の精度が低くなり、図7に示すような良好なジッタ値を得ることは困難である。また、スタンパの作成時の歩留まりが低くなることは言うまでもない。
以上のように、本実施の形態1の光情報記録媒体用スタンパの製造方法では、エッチング層102として一般的に電鋳に使用するpH値3.0以上の酸性液に耐え得る樹脂材料を用い、エッチング層102に信号の凹凸パターンを形成させているので、良好な電鋳が可能であった。また、電鋳時の電圧の印加で酸化還元反応などの電気的な反応を起こすことがなく、良好なスタンパ107を作製することができた。更に、そのスタンパ107を用いた基板の射出圧縮成形で、信号特性の良好なディスクの作製を実現できた。また、エッチング層102に樹脂材料を用い、スタンパ107の金属材料よりも硬度の低い材料を用いていることから、剥離工程におけるスタンパ107の信号形状の変形を防止することができた。
(実施の形態2)
次に、図4を用いて、本発明の実施の形態2の光情報記録媒体用スタンパの製造方法の一例を説明する。図4(a)〜(i)は、本実施の形態2の光情報記録媒体用スタンパの製造方法の工程を示す図である。
図4は、実施の形態1を示した図1の場合とは、エッチング層を形成している材料が異なる。図1では、エッチング層102をアクリル材料で形成させているのに対し、図4のエッチング層302はSiO(含有量90%以上)で形成させている。図4のそれ以外の構成は、図1と同様である。
まず、Si基板301上に、厚みが全面でほぼ均一に60nm程度になるように、SiOのエッチング層302を形成させる(a)。
次に、エッチング層302上に、TeOxPd(0<x<2)の無機酸化物材料からなる、フォトレジストであるレジスト層303を形成させる(b)。
次に、レジスト層303の表面から、記録すべき信号に応じて強度変調されレンズなどを通すことによって絞り込まれたレーザー光を照射し、露光部分304の結晶状態を変化
させる(c)。
次に、レジスト層303の結晶状態の差によるエッチングレート差を利用して、現像液の塗布により、結晶状態を変化させた露光部分304のエッチングを選択的に行い、実質上すり鉢状の凹パターン308をレジスト層303によって形成させる(d)。
次に、レジスト層303の表面側からCHFガスを用いたプラズマドライエッチングを行う。エッチング層302の内のレジスト層303が除去されて、外部へ露出している部分、すなわち現像によってエッチング層302の界面までエッチングされたレジスト部分がSi基板301の界面に達するまでドライエッチングにより除去される(e)。
ドライエッチング後に、強アルカリもしくは強酸の剥離液によってレジスト層303を除去する(f)。これにより、レジスト層303には、凹状の信号パターン309が形成される。この凹状の信号パターン309を有するレジスト層303およびSi基板301がスタンパの原盤を構成する。
次に、ドライエッチングによって凹形状の信号パターン109が形成されたエッチング層302の表面側に、Niなどの金属スパッタなどによって導電膜305を形成させる(g)。
次に、導電膜305を電極にして電鋳を行い、数百μmの厚さの金属層306を形成させる(h)。
最後に、エッチング層302およびSi基板301から、導電膜305と金属層306で構成される部分を剥離する。このようにして、導電膜305と金属層306で構成されるスタンパ307を得ることができる(i)。
以上の製造工程においても、実施の形態1と同様、図4(f)に示す凹状の信号パターン309が、エッチング層302において、フォトレジストであるレジスト層303に形成した凹状パターン308に用いたエッチングにより作成するようにしている。これにより、エッチング層302としては、従来例のようにフォトレジスト的な結晶構造を有するものを用いる必要がなく、電鋳時の電圧の印加で酸化還元反応などの電気的な反応を起こすことがない材質のものを用いることができるため、スタンパを作成する際に、電鋳時の電圧の印加によりエッチング層102において酸化還元反応などの電気的な反応が生じることがない。したがって良好なスタンパ307を作製することができる。
なお、エッチング層302を形成するSiOは、本発明の耐酸性を有する材料の一例である。また、レジスト層303を形成するTeOxPdは、本発明の耐酸性を有する材料とは材料もしくは組成が異なる無機酸化物の一例である。また、露光部分304は、本発明のレジスト層の特定部分の一例である。また、エッチング層302の部分をドライエッチングした後の図4(e)に示す構成が、本発明の光情報記録媒体用スタンパの原盤の一例である。
ここで、Si基板301へのエッチング層302の形成(a)は、Si基板301の表面酸化あるいはスパッタや蒸着法による堆積のいずれかの方法を用いることによってSiOの層を形成させている。ここでは、エッチング材料としてSiOを用いた場合について説明しているが、エッチングガスに対して反応性、エッチング性のある材料で、且つpHが3.0以上の酸性液に耐え得る材料であれば、SiOに限定されるものではなく、他の無機酸化物材料を使用しても良い。
エッチング層302上に形成させるレジスト層303の材料、記録及び現像方法は、実施の形態1と同様の材料及び方法を用いることで、良好な原盤の作製を実現できる。
また、SiO材料で形成されたエッチング層302のエッチングガスとしてCHFガスを用いているが、レジスト層303との選択比が良好なガスであれば、CHFガスに限らず、フッ素を含む混合ガスやその他のガスを用いることでも良い。また、本実施の形態2ではエッチングストッパ層としてSi基板301を用いているが、SiO材料をエッチング可能なガスを用いる場合、そのガスに対して耐エッチング性がある材料であれば、Si材料以外の他の材料をエッチングストッパ層として用いても良好な信号ピット深さの原盤の作製を実現できる。
電鋳の方法及び導電膜305の形成、エッチング層302およびSi基板301からの
導電膜305と金属層306の剥離方法については、実施の形態1と同様に行うことで良好なスタンパ307の作製を実現することができる。
本実施の形態2の光情報記録媒体用スタンパの製造方法を用いて、実施の形態1と同様にディスク化及び信号評価を行ったところ、実施の形態1について図3、図7に示したものと同様の信号特性結果が得られた。
本実施の形態2の説明では、1層の導電膜305を形成するとしたが、実施の形態1で図2で示したのと同様に、2層の導電膜を形成させるようにし、導電膜間でスタンパを剥離させるようにしてもよい。この場合、実施の形態1と同様の効果が得られる。
本実施の形態2の光情報記録媒体用スタンパの製造方法では、エッチング層302として一般的に電鋳に使用するpH値3.0以上の酸性液に耐え得る樹脂材料を用い、エッチング層302に信号の凹凸パターンを形成させているので、良好な電鋳が可能であった。また、電鋳時の電圧の印加で酸化還元反応などの電気的な反応を起こすことがなく、良好なスタンパ307を作製することができた。更に、そのスタンパ307を用いた基板の射出圧縮成形で、信号特性の良好なディスクの作製を実現できた。また、エッチング層302に無機酸化物材料を用いることで、スタンパ107の金属材料との剥離を良好に行うことができた。
なお、各実施の形態の説明において、レーザー光によって露光され結晶状態が変化したレジスト層の部分をエッチングにより除去して凹部を形成させたが、逆に、未露光の部分をエッチングにより除去し、結晶状態が変化した部分を残してレジスト層によって凸部を形成させるようにしてもよい。この場合も、各実施の形態で説明したのと同様の効果が得られる。
また、各実施の形態の説明において、エッチング層として一般的に電鋳に使用するpH値3.0以上の酸性液に耐え得る樹脂材料や無機酸化物材料などを用い、レジスト層として無機酸化物材料を用いるとしたが、本発明は、エッチング層とレジスト層とが各工程に置けるエッチングにより個別かつ選択的にエッチングできれば、各層の材料の具体的な組成により限定されるものではない。また、図3、7に示す実施例ではピット幅は0.15μmとしたが、高密度光情報記録媒体のピット幅である0.18μm以下であれば同様の効果が得られる。
本発明は、電鋳が良好に行え、微細な信号が形成できる効果を有し、高密度光情報記録媒体をドライエッチング方法により作製するための、光情報記録媒体用スタンパの製造方法、光情報記録媒体用スタンパの原盤、光情報記録媒体用スタンパおよび光情報記録媒体等として有用である。
(a)〜(i)本発明の実施の形態1におけるスタンパの製造方法の工程を示す図 (a)〜(j)本発明の実施の形態1における、導電層を2層にした場合のスタンパの製造方法の工程を示す図 本発明の実施の形態1におけるスタンパから作製した光情報記録媒体の、スタンパ原盤のエッチング層102の厚みに基づく再生信号特性図 (a)〜(i)本発明の実施の形態2におけるスタンパの製造方法の工程を示す図 (a)(b)従来の光情報記録媒体のスタンパの原盤に記録される信号ピットを示す断面図 (a)〜(h)従来のカルコゲン薄膜を用いたスタンパの製造方法の工程を示す図 本発明の実施の形態1におけるスタンパから作製した光情報記録媒体の、スタンパ原盤の選択比に基づく再生信号特性図
符号の説明
101、201、301 Si基板
102、202、302 エッチング層
103、203、303 レジスト層
104、204、304 露光部分
105、205、208、305 導電膜
106、206、306 金属層
107、207、307 スタンパ
108,208,308 凹状パターン
109,209,309 信号パターン

Claims (23)

  1. エッチングストッパ層の上に形成されたエッチング層、および前記エッチング層の上に形成されたエッチング可能なフォトレジスト層を少なくとも有する原盤部材の前記フォトレジスト層の特定部分の結晶状態を、露光によって変化させる工程と、
    結晶状態が変化した前記フォトレジスト層の前記特定部分、または前記特定部分以外の部分を、エッチングにより選択的に除去する工程と、
    前記フォトレジスト層が除去されて生じる、外部へ露出した前記エッチング層の一部をエッチングにより選択的に除去する工程と、
    前記フォトレジスト層の残りの部分を除去し、前記エッチングストッパ層および前記エッチング層の表面側に導電膜を形成する工程と、
    前記導電膜を電極として電鋳を行う工程と、
    前記導電膜から前記エッチング層と前記エッチングストッパ層を剥離する工程とを備えた光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  2. 前記エッチング層は耐酸性を有する材料を主成分とし、
    前記フォトレジスト層は、前記耐酸性を有する材料とは材料もしくは組成が異なる無機酸化物を主成分とする、請求項1に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  3. 前記耐酸性を有する材料は、耐酸性の樹脂材料である、請求項2に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  4. 前記エッチング層は、酸素または酸素を含むガスによりドライエッチングが可能な樹脂である、請求項2に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  5. 前記エッチング層は、アクリルまたはポリイミドを主成分とする材料で形成されている、請求項2に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  6. 前記エッチングストッパ層は、Si、SiO、ZnSiO、SiNのいずれかの材料で形成されている、請求項2に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  7. 前記耐酸性を有する材料は、耐酸性の無機酸化物である、請求項2に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  8. 前記エッチング層は、SiOを主成分とする材料で形成され、
    前記エッチング層を除去するエッチングは、CHF系ガスによるドライエッチングである、請求項7に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  9. 前記エッチングストッパ層は、Si材料で形成されている、請求項7に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  10. 前記エッチング層の厚みは、実質上40nm以上100nm以下である、請求項1に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  11. 前記フォトレジスト層は、半金属、半金属化合物、半金属または半金属化合物の酸化物、半金属または半金属化合物の窒化物、遷移金属、遷移金属の酸化物、遷移金属の窒化物のいずれかの材料で形成されている、請求項1に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  12. 前記導電膜は、無電解メッキにより形成されている、請求項1に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  13. 前記導電膜を形成する工程は、Ni材料のスパッタによる第1のNi薄膜を形成する工程と、前記第1のNi薄膜の表面をOもしくはArガスのプラズマにより処理する工程と、前記処理後の前記第1のNi薄膜の上にNi材料のスパッタによる第2のNi薄膜を形成させる工程であり、
    前記導電膜から前記エッチング層と前記エッチングストッパ層とを剥離する工程は、前記第1のNi薄膜を形成させた層と前記第2のNi薄膜を形成させた層とを剥離する工程である、請求項1に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  14. 前記フォトレジスト層に対する前記エッチング層の選択比が1.0以上である、請求項1に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法。
  15. 請求項1に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法により製造される、光情報記録媒体用スタンパ。
  16. 情報記録面上に信号ピットが形成された、高密度光情報記録媒体用のスタンパであって、
    前記信号ピットの深さとピット幅とにそれぞれ対応する凸部の高さと幅との比が実質上1.0以上である、光情報記録媒体用スタンパ。
  17. 前記信号ピット幅の大きさは0.18μm以下である、請求項16に記載の光情報記録媒体用スタンパ。
  18. エッチング層と、
    前記エッチング層の上に形成されたエッチング可能なフォトレジスト層とを基板上に備え、
    前記フォトレジスト層は、その特定部分の結晶状態が露光によって変化させられ、前記特定部分または前記特定部分以外の部分がエッチングにより選択的に除去されており、
    前記エッチング層は、前記フォトレジスト層が除去されて生じる、外部へ露出した前記エッチング層の一部が、エッチングにより選択的に除去されることにより凹部が形成されている、光情報記録媒体用スタンパの原盤。
  19. 前記光情報記録媒体は、高密度光情報記録媒体であって、
    前記高密度光情報記録媒体の情報記録面上に形成された信号ピットの深さとピット幅とにそれぞれ対応する前記凹部の深さと幅との比が実質上1.0以上である、光情報記録媒体用スタンパの原盤。
  20. 前記凹部の幅は、0.18μm以下である、請求項19に記載の光情報記録媒体用スタンパの原盤。
  21. 請求項1に記載の光情報記録媒体用スタンパの製造方法によって作製された光情報記録媒体用スタンパを用いて、射出圧縮成形により作製した光情報記録媒体。
  22. 前記光情報記録媒体は、高密度光情報記録媒体であって、
    その情報記録面に形成されたピットの深さとピット幅との比が実質上1.0以上である、請求項21に記載の光情報記録媒体。
  23. 前記信号ピット幅の大きさは0.18μm以下である、請求項21に記載の光情報記録媒体。
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