JP2004271903A - 薄膜トランジスタ基板およびその製造方法並びに液晶表示装置 - Google Patents

薄膜トランジスタ基板およびその製造方法並びに液晶表示装置 Download PDF

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政仁 後藤
Seiji Oda
誠司 小田
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Abstract

【課題】十分な補助容量を確保し、かつ、薄膜トランジスタの遮光性を向上させることができる薄膜トランジスタ基板およびその製造方法並びに液晶表示装置を提供する。
【解決手段】TFT基板20は、TFT18の下方の石英基板1表面に形成された凹部11の底面および側面に、下部容量電極2、容量用誘電膜3、および上部容量電極4からなり、下部容量電極2および上記上部容量電極4の少なくとも一方が遮光性を有する補助容量素子12が設けられていると共に、上記TFT18の結晶性シリコン膜6におけるチャネル領域6cを覆うゲート電極8aの上方に、該ゲート電極8aで覆われたチャネル領域6cの少なくとも端部を覆うようにソース電極14aおよびドレイン電極14bが形成されている構成を有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチング素子に薄膜トランジスタを用いた薄膜トランジスタ基板およびその製造方法並びに該薄膜トランジスタ基板を用いた液晶表示装置に関するものであり、より詳しくは、アクティブマトリクス型の液晶表示装置の液晶駆動に好適に用いられる薄膜トランジスタ基板およびその製造方法並びに該電極基板を用いた液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
薄型で低消費電力である液晶表示装置のうち、駆動素子に薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)を用いた液晶表示装置は、コントラストが高く、応答速度が速い等、高性能であるため、主にパソコン等の表示部や携帯用のTV(Television)等に使用され、近年その市場規模が大きく伸びている。
【0003】
図11および図12に、従来の液晶表示装置におけるTFT基板の一例を示す。図11は、従来の液晶表示装置におけるTFT基板の概略構成を示す断面図であり、図12は、図11に示すTFT基板の概略構成を示す平面図である。なお、図11は、図12に示すTFT基板のC−C線矢視断面図に相当する。但し、説明の便宜上、図12において、画素電極は二点鎖線にて示すものとし、平面視にて同じ部材には同じ模様を施している。
【0004】
図11および図12に示すように、従来の液晶表示装置におけるTFT基板は、石英基板111上に所定形状の下部遮光膜112を備え、この下部遮光膜112上に第1の絶縁膜114を介して半導体層116(TFT半導体層)が設けられている構成を有している。
【0005】
上記半導体層116上にはゲート酸化膜117が設けられ、該ゲート酸化膜117上には走査配線118と接続されたゲート電極118aが設けられている。さらに、上記半導体層116には、チャネル領域116c、ソース領域116a、ドレイン領域116b、および、補助容量素子用の下部容量電極113が形成されている。
【0006】
また、下部容量電極113の上方の所定部分におけるゲート酸化膜117上には上部容量電極115が設けられている。この下部容量電極113と上部容量電極115との間にゲート酸化膜117を挟んだ構造により、補助容量素子が構成されている。
【0007】
上記ゲート電極118aおよび上部容量電極115上には、これらゲート電極118aおよび上部容量電極115を覆うように第3の絶縁膜119が設けられている。この第3の絶縁膜119およびゲート酸化膜117の所定部分にはソースコンタクトホール120aおよびドレインコンタクトホール120bが設けられている。
【0008】
上記第3の絶縁膜119上には、ソースコンタクトホール120aを通じて半導体層116のソース領域116aに接続されたソース電極124a(信号配線)、並びに、ドレインコンタクトホール120bを通じて半導体層116のドレイン領域116bに接続されたドレイン電極124bが設けられている。これらソース電極124aおよびドレイン電極124b上には第4の絶縁膜125が設けられ、ドレイン電極124b上の所定部分における第4の絶縁膜125には画素電極コンタクトホール126が設けられている。
【0009】
さらに、上記第4の絶縁膜125上には画素電極コンタクトホール126を通じてドレイン電極124bと接続された透明画素電極127が設けられている。
【0010】
このようなTFTアレイを画素に用いた液晶表示装置のなかでも、特にプロジェクション用の表示装置は、その用途および将来性の面から大きな注目を集め、この分野での開発も進んでいる。
【0011】
プロジェクション用液晶パネルは、その特長として高輝度、高精細であることが重要であり、そのため、液晶パネルに用いるTFTは開口部を大きくするために小さく作製しなければならず、かつ、光に対しても強い耐性を持たなければならない。
【0012】
開口部を大きくすることは、つまり遮光部を小さくすることである。しかしながら、単に遮光部を小さくした場合は、TFTの半導体層に入射する光が増加するという問題が発生する。
【0013】
このようにTFTのチャネル領域や、低濃度不純物領域(LDD(Lightly Doped Drain)領域)に光が入射すると、シリコンの光励起によりキャリアが発生する。
【0014】
このため、光照射により、TFTのオフ状態におけるチャネル電流(オフ電流)が増加する。これを、通常、光リークと称する。
【0015】
光リークによるオフ電流の増加は、特に、TFT基板の画素TFTアレイにおいて問題となる。TFT基板におけるこのようなオフ電流の増加は、画素電極の電位を低下させるため、液晶表示装置の表示品位の低下を引き起こす。
【0016】
また開口率を大きくすることは、通常、金属膜により電極が形成される補助容量素子に対しても、その面積を小さくする必要が生じる。
【0017】
補助容量は画素電極の電位の保持を目的としており、補助容量が小さくなることは、表示品位の低下につながる。
【0018】
そこで、表示領域の開口率を高めると共に遮光性と十分な補助容量とを有するTFT基板を備えた液晶表示装置を提供すべく、特許文献1には、TFT半導体層の下層に、補助容量配線、補助容量用誘電膜、および補助容量用画素電極から構成される補助容量素子が設けられているTFT画素アレイが提案されている。
【0019】
上記特許文献1によれば、TFT半導体層の下層に、補助容量配線、補助容量用誘電膜、および補助容量用画素電極から構成される補助容量素子が設けられていることで、補助容量配線および補助容量用画素電極が、平面的に、TFTのゲート配線等の、他の配線による制約を受けることがなく、画素間遮光面積を低減すると共に補助容量素子の容量形成面積を確保することができるため、開口率と補助容量とを確保することができる。
【0020】
また、上記特許文献1では、TFT基板の裏面側からの光入射に対して、上記補助容量用画素電極および補助容量配線が、TFTに対する遮光膜として機能するため、光励起電流、すなわちオフ電流に起因した画質の劣化を防止することができる。
【0021】
【特許文献1】
特開2001−66638号公報(2001年3月16日公開)
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のTFT画素アレイは、TFTの上方向もしくは横方向より入射する光に対しての遮光構造並びに補助容量面積が未だ十分であるとは言い難く、TFTの光リークによるオフ電流の増加や表示品位の低下が十分に抑えられているとは言い難い。
【0023】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、十分な補助容量を確保し、かつ、薄膜トランジスタ(TFT)の遮光性を向上させることができる薄膜トランジスタ基板およびその製造方法並びに液晶表示装置を提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、上記の課題を解決するために、絶縁性基板(例えば石英基板等)上に、画素電極と、該画素電極を駆動する薄膜トランジスタとを備えると共に、下部容量電極、容量用誘電膜、および上部容量電極を有し、上記画素電極との間に補助容量を形成する補助容量素子を備えた薄膜トランジスタ基板において、上記補助容量素子の下方(例えば上記絶縁性基板または上記絶縁性基板上に形成された絶縁膜等)に、上記絶縁性基板の上方から見て凹状に窪んだ窪部を有し、上記補助容量素子の少なくとも一部が、上記窪部の底面および側面部に、上記窪部に沿って設けられ、上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方が遮光性を有する膜からなり、上記補助容量素子上に、上記薄膜トランジスタが、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域が上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように設けられ、かつ、上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部を覆うように導電性遮光膜が設けられていることを特徴としている。
【0025】
また、本発明にかかる薄膜トランジスタ基板の製造方法は、上記の課題を解決するために、絶縁性基板(例えば石英基板等)上に、画素電極と、該画素電極を駆動する薄膜トランジスタとを備えると共に、下部容量電極、容量用誘電膜、および上部容量電極を有し、上記画素電極との間に補助容量を形成する補助容量素子と備えた薄膜トランジスタ基板の製造方法において、上記絶縁性基板もしくは該絶縁性基板上に形成した絶縁膜に、上記絶縁性基板の上方から見て凹状に窪んだ窪部を形成する工程と、少なくとも上記窪部内に、上記下部容量電極、容量用誘電膜、および上部容量電極からなり、上記下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方が遮光性を有する膜からなる補助容量素子を、上記窪部の底面および側面部に沿って形成する工程と、上記補助容量素子上に、薄膜トランジスタを、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域が上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように形成する工程と、上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部を覆うように導電性遮光膜を形成する工程とを有することを特徴としている。
【0026】
上記の構成並びに方法によれば、上記補助容量素子が、上記薄膜トランジスタにおける半導体層よりも下層に設けられることで、平面的に、他の配線等による制約を受けることがなく、開口率の向上の妨げになっていた補助容量部分を広く形成することができる。これにより、画素間遮光面積を低減することができる。
【0027】
また、上記の構成並びに方法によれば、上記補助容量素子の少なくとも一部が上記窪部の底面および側面部に、上記窪部に沿って設けられることで、補助容量素子が、同一平面上にのみ形成される場合に比べて、上記窪部の側面部分の面積分、補助容量素子の容量形成面積を大きくすることができる。これにより、補助容量面積を十分に確保することができ、従来よりも容量を増加させることができる。このため、上記薄膜トランジスタ基板を例えば液晶表示装置に用いた場合に液晶の表示品位を向上させることができる。
【0028】
さらに、上記の構成並びに方法によれば、上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方の電極が遮光性を有する膜からなり、上記窪部の底面および側面に、上記遮光性を有する膜からなる電極を含む補助容量素子が形成されており、上記補助容量素子上に、上記薄膜トランジスタが、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域が上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように設けられていること、つまり、上記窪部の内側に上記薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域を形成することで、該薄膜トランジスタにおける半導体層のチャネル領域の側面方向にも、遮光性を有する、上記補助容量素子の電極が存在する構造となり、これにより補助容量面積の増加と共に薄膜トランジスタの側面側からの上記チャネル領域への光の入射を抑えることを可能としている。
【0029】
しかも、上記の構成並びに方法によれば、上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部を覆うように導電性遮光膜が設けられることで、表示領域の開口率を低下させることなく、薄膜トランジスタ上部からの上記チャネル領域に対する光の入射を防止することができる。
【0030】
よって、上記の構成並びに方法によれば、窪部に形成された上記補助容量素子により薄膜トランジスタの下面および側面側からの遮光を強化しつつ窪部側面部分の補助容量を増加させ、かつ上部の導電性遮光膜により薄膜トランジスタ上部方向からの遮光も強化することができる。このため、上記の構成並びに方法によれば、十分な補助容量を確保し、かつ、薄膜トランジスタの遮光性が従来よりも向上された薄膜トランジスタ基板を提供することができる。
【0031】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、上記の課題を解決するために、上記半導体層は、上記チャネル領域の両端に、該半導体層におけるソース領域およびドレイン領域よりも不純物濃度が低い低濃度不純物領域(いわゆるLDD領域)を有し、上記薄膜トランジスタは、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域と上記低濃度不純物領域とが、上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように設けられていると共に、上記導電性遮光膜は、上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部および上記低濃度不純物領域を覆うように設けられていることを特徴としている。
【0032】
薄膜トランジスタの半導体層におけるチャネル領域の両端に上記低濃度不純物領域が設けられている薄膜トランジスタにおいては、上記チャネル領域のみならず、上記低濃度不純物領域もまた、光の入射によるシリコンの光励起によりキャリアが発生し、薄膜トランジスタのオフ状態におけるチャネル電流(オフ電流)が増加する。
【0033】
よって、上記の構成によれば、上記チャネル領域の両端に上記低濃度不純物領域が設けられている場合に、上記チャネル領域と併せて上記低濃度不純物領域の遮光を行うことで、上記半導体層に上記低濃度不純物領域が設けられている場合においても、窪部に形成された上記補助容量素子により薄膜トランジスタの下面および側面側からの遮光を強化しつつ窪部側面部分の補助容量を増加させ、かつ上記半導体層並びにゲート電極の上部の導電性遮光膜により薄膜トランジスタ上部方向からの遮光を強化することができ、十分な補助容量を確保し、かつ、薄膜トランジスタの遮光性が従来よりも向上された薄膜トランジスタ基板を提供することができる。
【0034】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、上記の課題を解決するために、上記窪部は上記絶縁性基板上に形成された絶縁膜に設けられていることを特徴としている。
【0035】
上記の構成並びに前記した薄膜トランジスタ基板の製造方法によれば、上記窪部が、上記絶縁性基板と補助容量素子との間に挟まれた絶縁膜に設けられることで、上記補助容量素子に上記絶縁性基板から不純物が侵入することを防ぐことができるため、薄膜トランジスタの歩留りおよび信頼性をより一層向上させることができる。
【0036】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、上記の課題を解決するために、上記導電性遮光膜は、上記半導体層におけるソース領域に電気的に接続された信号配線および該信号配線と同層に形成された膜(例えばドレイン電極)の少なくとも一方を含むことを特徴としている。
【0037】
上記の構成によれば、上記導電性遮光膜に信号配線並びに該信号配線と同一工程により形成される膜を利用することができるので、部品点数を増加させることなく、また、開口率を低下させることなく、容易かつ安価に上記導電性遮光膜を形成することができる。
【0038】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、上記の課題を解決するために、上記導電性遮光膜は、上記ゲート電極に接続された走査配線と、上記ゲート電極よりも上層に設けられ、上記半導体層におけるソース領域に電気的に接続された信号配線との間の層に形成された膜であることを特徴としている。
【0039】
上記の構成によれば、ソース電極とゲート電極との間の離間距離を十分にとることができ、ソース電極とゲート電極との間の容量によるフリッカ等の表示上の問題を防ぐことができると共に、上記ソース電極とゲート電極との間の離間距離を十分に確保しつつ、ソース電極(信号配線)とは別に、遮光膜(導電性遮光膜)を、上記ゲート電極および上記半導体層の近傍に設けることで、上記チャネル領域に対する遮光性をより一層高めることができる。
【0040】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、上記の課題を解決するために、上記導電性遮光膜は、上記補助容量素子における上部容量電極および下部容量電極の何れか一方並びに上記半導体層におけるドレイン領域に電気的に接続されていることを特徴としている。
【0041】
上記の構成によれば、※開口率を低下させることなく良好な電気的接続を達成することができると共に、より実用的な方法により上記電気的接続を行うことができるため、コンタクト形成時の生産性を向上させることができる。
【0042】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、上記の課題を解決するために、上記導電性遮光膜において該導電性遮光膜が上記半導体層と平面的に重なる部分の下端は、上記下部容量電極および上部容量電極のうち遮光性を有する膜からなる電極を対象としたときにより上層に位置する方の電極の上端よりも低い位置に形成されていることを特徴としている。
【0043】
上記の構成によれば、上下の遮光膜、つまり、上側遮光膜である上記導電性遮光膜と、下側遮光膜である、上記下部容量電極および上部容量電極のうち遮光性を有する膜からなる電極との間の隙間からの光の入射量を低減させることができる。このため、上記の構成によれば、上記薄膜トランジスタの側方から入射する光に対する遮光効果をより一層高めることができるので、上記チャネル領域や低濃度不純物領域に対する遮光性により一層優れた薄膜トランジスタ基板を提供することができる。
【0044】
本発明にかかる液晶表示装置は、上記の課題を解決するために、対向配置された一対の基板間に液晶層を挟持する液晶表示装置において、上記一対の基板のうち一方の基板が本発明にかかる上記薄膜トランジスタ基板のうちの何れか一種であることを特徴としている。
【0045】
光リークによる薄膜トランジスタのオフ電流の増加は、画素電極の電位を低下させるため、薄膜トランジスタ基板を用いた液晶表示装置において表示品位の低下を引き起こす。
【0046】
よって、本発明にかかる上記薄膜トランジスタ基板を上記液晶表示装置における薄膜トランジスタ基板として用いることで、遮光性と十分な補助容量とを達成することができる。このため、上記の構成によれば、高開口率、高精細でかつ高品位な画素薄膜トランジスタアレイを実現することができ、これにより高機能のアクティブマトリクス型の液晶表示装置、特に耐光性が必要な高輝度のプロジェクションパネル用液晶表示装置を実現することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1乃至図3(a)〜(e)に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0048】
図1は、本実施の形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。また、図2(a)・(b)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置におけるTFT基板の要部の概略構造を示す平面図であり、図2(a)は、ソース電極およびドレイン電極形成後のTFT基板の要部の概略構造を示している。また、図2(b)は、ゲート電極形成後のTFT基板の要部の概略構造を示している。但し、説明の便宜上、図2(a)において、画素電極は二点鎖線にて示すものとし、図2(a)・(b)は、平面視にて同じ部材には同じ模様を施している。また、図3(a)〜(e)は、図2(a)・(b)に示すTFT基板の製造工程の一例を示す断面図である。なお、図1並びに図3(a)〜(e)は、図2(a)・(b)に示すTFT基板のA−A線矢視断面図に相当する。
【0049】
本実施の形態にかかる液晶表示装置は、図1に示すように、薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)18をスイッチング素子(駆動素子)に用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置である。このようにTFTアレイを画素に用いた液晶表示装置は、コントラストが高く、応答速度が速い等、高性能であり、高表示品質が望まれる場合に有利である。よって、本実施の形態では、TFT18を駆動素子に用いたアクティブマトリクス型の液晶表示装置並びに該液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタ基板(以下、TFT基板と記す)を例に挙げて説明するものとする。
【0050】
図1に示すように、本実施の形態にかかる液晶表示装置は、対向配置された一対の電極基板(基板)、すなわち、本実施の形態では、下側基板であるTFT基板20と、該TFT基板と対向して設けられた上側基板である対向基板30とを備え、両電極基板間に液晶層41が挟持された構成を有し、該液晶層41は、上側基板である対向基板30に設けられた対向電極32と下側基板であるTFT基板20に設けられた画素電極17とにより駆動制御されるようになっている。
【0051】
上記TFT基板20は、図2(a)に示すように、その主面上に、互いに交差して配置された複数の信号配線(ソース電極14a)および複数の走査配線8と、両配線の各交差部に配置されたTFT18と、各TFT18に各々電気的に接続された複数の画素電極27と、第1の層間絶縁膜5を介して上記TFTと対向配置され、上記画素電極17との間に補助容量を形成する補助容量素子12とを備えている。上記補助容量素子12は、例えば下部容量電極2と容量用誘電膜3と上部容量電極4とを有している。なお、本実施の形態において、上記ソース電極14aは、信号配線と一体的に形成されており、該信号配線がソース電極14aを兼ねている。以下に、上記TFT基板20の構成についてより詳細に説明する。
【0052】
図1および図2(a)・(b)に示すように、本実施の形態にかかるTFT基板20は、絶縁性基板である例えば石英基板1上に、下部容量電極2と容量用誘電膜3と上部容量電極4とからなる補助容量素子12を備え、この補助容量素子12上に、第1の層間絶縁膜5を介して、TFT18の半導体層(TFT半導体層)としての結晶性シリコン膜6が設けられている構成を有している。
【0053】
上記TFT基板20において、上記補助容量素子12の一部は、図1および図2(a)・(b)に示すように、上記石英基板1表面に設けられた凹部11(窪部)の底面および側面部に、上記窪部に沿って形成されている。これにより、本実施の形態にかかるTFT基板20は、補助容量素子12が、同一平面上にのみ形成される場合に比べて、凹部11の側面部分の面積分、補助容量素子12の容量形成面積を大きくすることができる。
【0054】
すなわち、上記TFT基板によれば、上記補助容量素子12が、TFT18の半導体層としての結晶性シリコン膜6よりも下層に設けられていることで、平面的に、他の配線等による制約を受けることがなく、開口率の向上の妨げになっていた補助容量部分を広く形成することができる。これにより、画素間遮光面積を低減することができるのみならず、上記補助容量素子12の一部が、上記凹部11の底面および側面部に、上記窪部に沿って形成されていることで、補助容量面積を十分に確保することができ、従来よりも容量を増加させることができるので、液晶の表示品位を向上させることができる。
【0055】
また、上記結晶性シリコン膜6上には、ゲート酸化膜7が設けられ、該ゲート酸化膜7上には、走査配線8と、該走査配線8を延在してなり、該走査配線8と一体的に形成されたゲート電極8aが設けられている。さらに、上記結晶性シリコン膜6には、ソース領域6a、ドレイン領域6b、および、チャネル領域6cが形成されている。
【0056】
上記結晶性シリコン膜6は、図1および図2(a)・(b)に示すように、少なくともチャネル領域6cが、平面視、すなわち、真上から見て、凹部11の内側に位置し、上記補助容量素子12における下部容量電極2もしくは上部容量電極4の何れか一方と重なるように形成されている。これは、上記TFT基板20においては、下部容量電極2もしくは上部容量電極4を、TFT18の下部遮光膜として利用するためである。
【0057】
すなわち、本実施の形態において、上記補助容量素子12は、画素容量と並列に補助容量を形成し、画素の電荷を保持するための電極として機能すると共に、上記TFT18の遮光膜として機能する。
【0058】
また、上記したように上記補助容量素子12の一部は、図1および図2(a)・(b)に示すように、上記石英基板1表面に設けられた凹部11の底面のみならず側面にも形成されていることで、TFT18の下方および側方からの光の入射を効率良く防止することができる。
【0059】
また、上記ゲート電極8aが設けられたTFT基板20上には、上記ゲート電極8aを含む走査配線8を覆うように第2の層間絶縁膜9が設けられている。この第2の層間絶縁膜9の所定部分にはソースコンタクトホール10aおよびドレインコンタクトホール10bが設けられている。また、上記第2の層間絶縁膜9、ゲート酸化膜7、および第1の層間絶縁膜5には、上記第2の層間絶縁膜9から下部容量電極2に到達する補助容量コンタクトホール13cが形成されている。
【0060】
上記第2の層間絶縁膜9上には、ソース電極14a(信号配線)と、該ソース電極14a(信号配線)と同層に配設されたドレイン電極14bとが設けられている。上記ソース電極14a(信号配線)は、ソースコンタクトホール10aを通じて結晶性シリコン膜6のソース領域6aに接続されている。また、上記ドレイン電極14bは、ドレインコンタクトホール10bを通じて結晶性シリコン膜6のドレイン領域6bに接続されると共に、補助容量コンタクトホール13cを通じて下部容量電極2に接続されている。
【0061】
上記ソース電極14a(信号配線)並びにドレイン電極14bは、上記結晶性シリコン膜6における少なくともチャネル領域6cの一部(端部)と平面的に重なる(覆う)ように配設されており、本実施の形態においては、上記チャネル領域6cを覆うゲート電極8aの一部(端部)を覆うと共に、上記結晶性シリコン膜6における残りの全表面を覆うように形成されている。すなわち、本実施の形態において、信号配線と一体的に形成された上記ソース電極14a、並びに、ドレイン電極14bは、上記ゲート電極8aと共に、上記結晶性シリコン膜6におけるチャネル領域6cに光が入射しないように上記結晶性シリコン膜6における少なくともチャネル領域6cを遮光する遮光膜(導電性遮光膜)としても用いられる。
【0062】
上記したように上記ソース電極14a(信号配線)並びにドレイン電極14bが上記結晶性シリコン膜6における少なくともチャネル領域6cと平面的に重なるように設けられていることで、上記結晶性シリコン膜6上方からの光リークによるチャネル電流(オフ電流)に起因した画質の劣化を防止することができる。
【0063】
また、上記TFT基板20においては、前記したように、上記石英基板1表面に凹部11が設けられ、この凹部11の底面および側面に上記補助容量素子12の一部、具体的には、下部容量電極2および上部容量電極4の少なくとも一方の一部が形成されている。特に、導電性遮光膜として機能する上記ソース電極14a(信号配線)並びにドレイン電極14bの下端(図1中、H2にて示す)は、補助容量素子12の上部容量電極4の上端(図1中、H3にて示す)よりも低い位置に形成されている。これにより、上記結晶性シリコン膜6におけるチャネル領域6cへの側方からの遮光効果をより高めることができる。
【0064】
また、上記ソース電極14aおよびドレイン電極14b上には、第3の層間絶縁膜15が設けられ、この第3の層間絶縁膜15上には、上記第3の層間絶縁膜15に設けられた画素電極コンタクトホール16を通じてドレイン電極14bと接続された透明な画素電極17がマトリクス状に設けられている。また、この画素電極17上には、必要の応じて例えば図示しない配向膜が設けられる。
【0065】
一方、対向基板30における絶縁性基板は、上記TFT基板20と同じく例えば石英基板31で構成されており、その上層にはITO等からなる対向電極32(透明電極)が形成されている。上記対向基板30においても、上記対向電極32上には、必要に応じて図示しない配向膜が設けられていてもよく、上記対向基板30には、必要に応じてカラーフィルタ等のその他の機能膜が設けられていてもよい。
【0066】
さらに、上記TFT基板20および対向基板30の各々の外面には、図示しない偏光板等が設けられていてもよく、上記TFT基板20と対向基板30とは、互いに電極形成面を対向させた状態で、これらTFT基板20および対向基板30の周辺部を図示しないシール材によって貼り合わされている。そして、このようにして貼り合わされた両電極基板間の間隙に電気光学媒体としての液晶が注入されることで、上記電極基板間に液晶層41が挟持された液晶表示装置が形成される。
【0067】
なお、上記液晶表示装置の駆動原理並びに表示動作は、従来と同様であるため、ここではその説明は省略する。
【0068】
次に、本実施の形態にかかるTFT基板20の画素TFTアレイの製造工程について、図3(a)〜(e)を用いて以下に説明する。
【0069】
先ず、図3(a)に示すように、石英基板1を、一般的なフォトリソグラフィーおよびエッチングにより所定の形状にパターニングして、該石英基板1表面に凹部11を形成する。このとき、上記石英基板1の表面から凹部11の底面までの深さは1μmとする。
【0070】
次に、図3(b)に示すように、上記石英基板1上全面にCVD(Chemical Vapor Deposition)法にて燐を高濃度に含んだポリシリコン(poly−Si)膜を100nm堆積し、一般的なフォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより所定の形状にパターニングして下部容量電極2を形成する。
【0071】
次いで、石英基板1および下部容量電極2上全面に、容量用誘電膜3となる酸化シリコン膜を、CVD法にて10nm〜100nmの膜厚にて形成する。容量用誘電膜3の膜厚は薄いほど補助容量の容量は大きくなるが、薄すぎると逆にリーク電流の増大や絶縁破壊が起きる可能性が高くなる。ここでは補助容量の容量やリーク電流を考慮して膜厚を50nmとする。容量用誘電膜3を形成した後、該容量用誘電膜3の膜質向上のために、該容量用誘電膜3の表面を、900℃以上の温度にてアニールする。このとき上記下部容量電極2が、上記したようにSiを主成分とする膜により形成されているため、アニール処理に供せられる系内(雰囲気中)に酸素もしくは塩素ガスを含ませることにより、上記容量用誘電膜3のアニールと同時に上記下部容量電極2の熱酸化を行うことができ、これによりリーク電流の少ない良質な容量用誘電膜3の形成が可能となる。
【0072】
さらに、上記容量用誘電膜3上全面に、50nmの、燐を高濃度に含んだポリシリコン膜および100nmのタングステンシリサイドを連続して成膜する。このタングステンシリサイドおよびポリシリコン膜を一般的なフォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより所定の形状に形成して上部容量電極4を形成する。上部容量電極4は金属であるタングステンを含む層を有することから、画素TFTの下部遮光膜としての機能を合わせ持っている。
【0073】
また上部容量電極4は容量配線としての機能を持たせるために、図1(a)・(b)に示すように、配線状もしくは格子状に形成され、外部からの電位を直接印可できるようにしている。この上部容量電極4と、下部容量電極2および容量用誘電膜3とにより、上記の画素の補助容量素子12が形成されることになる。また、上部容量電極4はタングステンシリサイド/ポリシリコン膜以外の遮光性のある金属膜にて形成してもよい。
【0074】
ここで補助容量素子12の一部は、上記図3(b)に示すように上記凹部11の底面および側面に形成されるようにする。これにより補助容量素子12は平面に形成される場合に比べて側面部分の面積が大きくなるため容量が増加し、液晶の表示品位が向上する。
【0075】
次に、図3(c)に示すように、CVD法にて、第1の層間絶縁膜5となる酸化シリコン膜を約400nmの膜厚で形成し、さらにその上に連続して非結晶のシリコン膜を約50nm形成した後、この非結晶シリコン膜を結晶化させて結晶性シリコン膜6を形成する。非結晶シリコン膜を結晶化させる方法としては、600℃以上の温度で加熱する方法や、エキシマレーザーの照射による方法等がある。
【0076】
続いて、上記結晶性シリコン膜6をフォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより所定の形状にパターニングした後、ゲート酸化膜7となる酸化シリコン膜を、約80nmの膜厚で形成し、さらにその上に、燐を高濃度に含んだポリシリコン膜を400nmの膜厚となるように堆積し、フォトリソグラフィーおよびドライエッチングにより所定の形状にパターニングして走査配線8とこれを延在してなるゲート電極8aを形成する。このとき結晶性シリコン膜6のうち、少なくとも、後でチャネル領域6cとなる部分は、図1(a)・(b)および図3(c)に示すように、平面視、つまり、上記基板の真上から見て凹部11の内側に位置し、下部容量電極2もしくは上部容量電極4の何れか一方と平面的に重なるように形成する。これは下部容量電極2もしくは上部容量電極4をTFT18の下部遮光膜として利用するためである。
【0077】
凹部11の深さは1μmであり、第1の層間絶縁膜5および結晶性シリコン膜6の膜厚合計は450nmとなることから、図3(c)に示すように、チャネル領域6cとなる部分は上部容量電極4の上端位置(図3(c)中、H1にて示す)よりも低い位置に形成されることとなる。
【0078】
これにより、上記チャネル領域6cとなる部分の側面方向に補助容量素子12の一部が形成されることとなり、これによりTFT18に対する側面側からの光の入射が低減され、TFT18のオフ電流が低下し、画素の表示品位が向上する。
【0079】
次いで、図1(a)・(b)および図3(c)に示すように上記ゲート電極8aをマスクとして用いて、結晶性シリコン膜6中に、75keV、2×1015原子/cm程度の燐元素を注入してソース領域6aおよびドレイン領域6bを形成する。ここで、燐が注入されなかった部分はチャネル領域6cとなる。
【0080】
次に、結晶性シリコン膜6中に上記ソース領域6a、ドレイン領域6b、チャネル領域6cが形成された、画素TFTアレイとなる上記基板上全面に、CVD法を用いて第2の層間絶縁膜9となる酸化シリコン膜を500nmの膜厚で形成した後、上記ソース領域6aおよびドレイン領域6b中に注入した燐元素の活性化のために、窒素雰囲気中、950℃で30分間、上記基板に熱処理を施す。その後、一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングやドライエッチングを用いて、ゲート酸化膜7および第2の層間絶縁膜9に、ソース領域6aの一部を露出するようにソースコンタクトホール13aを形成すると共に、ドレイン領域6bの一部を露出するようにドレインコンタクトホール13bを形成する。また、下部容量電極2に到達する補助容量コンタクトホール13cを形成する。
【0081】
なお、上記第2の層間絶縁膜9は、上記したように酸化シリコン膜のみならず、窒化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜、あるいはその複合膜により形成してもよい。
【0082】
次に、TiW100nm/AlSi400nm/TiW100nmからなる多層の導電膜を形成し、一般的なフォトリソグラフィーとドライエッチングとにより、ソース電極14a(信号線)およびドレイン電極14bを形成する。ソース電極14aはソースコンタクトホール13aを通じてソース領域6aと接続している。ドレイン電極14bは、ドレインコンタクトホール13bを通じてドレイン領域6aと接続していると共に、補助容量コンタクトホール13cを通じて下部容量電極2と接続している。
【0083】
また、このとき、第1の層間絶縁膜5と第2の層間絶縁膜9との合計の膜厚、並びに、第1の層間絶縁膜5とゲート酸化膜7と第2の層間絶縁膜9との合計の膜厚は、凹部11の窪みの深さ1μmよりも小さいことから、コンタクト部分(ソースコンタクトホール13aおよびドレインコンタクトホール13bの部分)を除く、ソース電極14aおよびドレイン電極14bの下端位置(図3(d)中、H1にて示す)は、上部容量電極4の上端位置(図3(d)中、H2にて示す)よりも低くなる。
【0084】
このように、TFT18の半導体層である上記結晶性シリコン膜6および該結晶性シリコン膜6のチャネル領域6cを覆うゲート電極8aの上方に、上記結晶性シリコン膜6における少なくとも上記チャネル領域6cの一部を覆うように設けられた導電性遮光膜において、該導電性遮光膜が上記結晶性シリコン膜6と平面的に重なる部分の下端が、上記下部容量電極2および上部容量電極4のうち遮光性を有する膜からなる電極を対象としたときにより上層に位置する方の電極の上端よりも低い位置に形成されていることで、チャネル領域6cの側面方向には、遮光性のある膜からなる電極、つまり、補助容量素子12の一部が存在することになり、TFT18の側面方向からの光の入射を十分に防ぐことができる。
【0085】
次に、図3(e)に示すように、ソース電極14aおよびドレイン電極14bが形成された上記基板上に、第3の層間絶縁膜15となる酸化シリコン膜を、約300nmの膜厚にて成膜した後、この第3の層間絶縁膜15に、一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングやドライエッチングを用いてドレイン電極14bに到達する画素電極コンタクトホール16を形成する。最後に、基板表面にITO膜を100nmの膜厚にて形成し、一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングやドライエッチングを用いて画素電極17を形成する。
【0086】
以上のような工程を実施することによって、本実施形態にかかるTFT基板20の画素TFTアレイが作製される。
【0087】
以上のように、本実施の形態によれば、上記TFT基板20が、上記図1に示す構成を有していることで、凹部11に形成された上記補助容量素子12によりTFT18の下面および側面側からの遮光を強化しつつ凹部11側面部分の補助容量を増加させることができる。また、上記ソース電極(信号配線)14aおよびドレイン電極14bが導電性遮光膜(上部遮光膜)として機能することで、TFT18上部方向からの遮光を強化することができ、十分な補助容量を確保し、かつ、TFT18の遮光性が従来よりも向上されたTFT基板20並びに該TFT基板20を用いた液晶表示装置を提供することができる。
【0088】
なお、図1および図3(e)に示すTFT基板20ではドレイン電極14bcが、下部容量電極2並びに画素電極17に電気的に接続されている構成としたが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、上記ドレイン電極14bは、上部容量電極4並びに画素電極17に電気的に接続されている構成としてもよく、上記下部容量電極2および上部容量電極4の少なくとも一方に電気的に接続されている構成とすればよい。
【0089】
なお、本実施の形態にかかるTFT基板20並びに該TFT基板20を用いた液晶表示装置は本発明により作製されるTFT基板並びに液晶表示装置の一例であり、その材料や膜厚、形成方法等は、上記説明に限定されるものではない。
【0090】
〔実施の形態2〕
本発明にかかる他の実施形態について、図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施の形態では、主に、前記実施の形態1との相違点について説明するものとし、説明の便宜上、前記実施の形態1と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0091】
図4は本実施の形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構造を示す断面図である。
【0092】
本実施の形態にかかる液晶表示装置におけるTFT基板50の画素TFTアレイは、図4に示すように、石英基板1上に、下地絶縁膜(第1の絶縁膜)として絶縁膜51を形成し、この絶縁膜51に凹部11が設けられていることを除けば、前記実施の形態1におけるTFT基板20の画素TFTアレイと同様の構成を有している。
【0093】
本実施の形態にかかるTFT基板50の製造工程では、前記実施の形態1で図3(a)に示す工程において、石英基板1上に、絶縁膜51を、例えばCVD法により約1.2μmの膜厚となるように形成し、この絶縁膜51を、一般的なフォトリソグラフィーおよびエッチングにより所定の形状にパターニングすることにより、上記絶縁膜51表面に凹部11を形成する。
【0094】
なお、本実施形態においても、上記凹部11の深さ、つまり、本実施の形態においては絶縁膜51の表面から凹部11の底面までの深さは1μmとし、上記した工程以外の工程は、前記実施の形態1と同様にした。よって、本実施の形態にかかるTFT基板50における画素TFTアレイの製造工程は、前記実施の形態1とほぼ同じであるため、途中の製造工程を示す図については省略するものとする。
【0095】
本実施の形態によれば、上記したように上記凹部11が、上記石英基板1と補助容量素子12との間に挟まれた絶縁膜51に設けられていることで、上記補助容量素子12に石英基板1から不純物が侵入することを防ぐことができるため、TFT18の歩留りおよび信頼性向上に効果がある。
【0096】
また、本実施の形態においても、上記TFT基板50が、上記図4に示す構成を有していることで、凹部11に形成された上記補助容量素子12によりTFT18の下面および側面側からの遮光を強化しつつ凹部11側面部分の補助容量を増加させることができる。また、本実施の形態においても、ソース電極(信号配線)14aおよびドレイン電極14bが導電性遮光膜(上部遮光膜)として機能することで、TFT18上部方向からの遮光を強化することができ、十分な補助容量を確保し、かつ、TFT18の遮光性が従来よりも向上されたTFT基板50並びに該TFT基板50を用いた液晶表示装置を提供することができる。
【0097】
なお、本実施の形態にかかるTFT基板50並びに該TFT基板50を用いた液晶表示装置もまた本発明により作製されるTFT基板並びに液晶表示装置の一例であり、前記実施の形態1同様、その材料や膜厚、形成方法等は、上記説明に限定されるものではない。
【0098】
〔実施の形態3〕
本発明にかかるさらに他の実施形態について、図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施の形態では、主に、前記実施の形態1・2との相違点について説明するものとし、説明の便宜上、前記実施の形態1・2と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0099】
図5は本実施の形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構造を示す断面図である。
【0100】
本実施の形態にかかる液晶表示装置におけるTFT基板55の画素TFTアレイは、図5に示すように、結晶性シリコン膜6中に、高濃度の燐を注入したソース領域6aおよびドレイン領域6bと、燐が注入されてないチャネル領域6cと、低濃度の燐、すなわち、上記ソース領域6aおよびドレイン領域6bよりも低濃度の燐を注入した低濃度不純物領域(以下、LDD領域と記す)6dとが設けられていることを除けば、前記実施の形態1におけるTFT基板20の画素TFTアレイと同様の構成を有している。上記LDD領域6dは、ソース領域6aとチャネル領域6cとの間、並びに、ドレイン領域6bとチャネル領域6cとの間に形成されている。
【0101】
本実施の形態にかかるTFT基板55の画素TFTアレイは、前記実施の形態1で図3(c)に示す工程において、ソース領域6a、ドレイン領域6b、およびチャネル領域6cを形成する際に、先ず、ゲート電極8aをマスクとして用いて、結晶性シリコン膜6中に、75keV、2×1013原子/cm程度の低濃度の燐元素を注入した後、フォトパターニングを行い、結晶性シリコン膜6における、ゲート電極8aをマスクとするチャネル領域6cおよびその両側のLDD領域6dとなる部分以外の部分に、75keV、2×1015原子/cm程度の高濃度の燐元素を注入する。なお、燐が注入されなかった部分は、前記実施の1・2同様、チャネル領域6cとなる。
【0102】
これにより、本実施の形態では、ゲート電極8aの下にチャネル領域6cが形成され、その両側に、ソース領域6aと、ドレイン領域6bと、これらソース領域6aとチャネル領域6cとで挟まれた領域並びにドレイン領域6bとチャネル領域6cとで挟まれた領域とを有するLDD領域6dが形成されたTFT56が形成される。
【0103】
本実施の形態では、上記した工程以外の工程は、前記実施の形態1とほぼ同じであるため、本実施の形態においても、途中の製造工程を示す図については省略するものとする。
【0104】
このようにTFT基板の半導体層におけるチャネル領域の両端にLDD領域が設けられている場合、半導体層のチャネル領域のみならず、上記LDD領域もまた、光の入射によるシリコンの光励起によりキャリアが発生し、TFTのオフ状態におけるチャネル電流(オフ電流)が増加する。
【0105】
しかしながら、本実施の形態によれば、上記TFT基板55が、上記図5に示す構成を有していることで、半導体層である上記結晶性シリコン膜6に上記LDD領域6dが設けられている場合においても、凹部11に形成された上記補助容量素子12によりTFT56の下面および側面側からの遮光を強化しつつ凹部11側面部分の補助容量を増加させることができる。また、本実施の形態においても、ソース電極(信号配線)14aおよびドレイン電極14bが導電性遮光膜(上部遮光膜)として機能することで、TFT56上部方向からの遮光を強化することができ、十分な補助容量を確保し、かつ、TFT56の遮光性が従来よりも向上されたTFT基板55並びに該TFT基板55を用いた液晶表示装置を提供することができる。
【0106】
なお、本実施の形態にかかるTFT基板55並びに該TFT基板55を用いた液晶表示装置もまた本発明により作製されるTFT基板並びに液晶表示装置の一例であり、前記実施の形態1同様、その材料や膜厚、形成方法等は、上記説明に限定されるものではない。
【0107】
〔実施の形態4〕
本発明にかかるさらに他の実施形態について、図6乃至図8(a)〜(e)に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施の形態では、主に、前記実施の形態1〜3との相違点について説明するものとし、説明の便宜上、前記実施の形態1〜3と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0108】
図6は、本実施の形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。また、図7(a)・(b)は、本実施の形態にかかる液晶表示装置におけるTFT基板の要部の概略構造を示す平面図であり、図7(a)は、ソース電極およびドレイン電極形成後のTFT基板の要部の概略構造を示している。また、図7(b)は、ゲート電極形成後のTFT基板の要部の概略構造を示している。但し、説明の便宜上、図7(a)において、画素電極は二点鎖線にて示すものとし、図7(a)・(b)は、平面視にて同じ部材には同じ模様を施している。また、図8(a)〜(e)は、図7(a)・(b)に示すTFT基板の製造工程の一例を示す断面図である。なお、図6並びに図8(a)〜(e)は、図7(a)・(b)に示すTFT基板のB−B線矢視断面図に相当する。
【0109】
本実施の形態にかかる液晶表示装置におけるTFT基板60の画素TFTアレイは、図6に示すように、TFT半導体層である結晶性シリコン膜6(半導体層)への該結晶性シリコン膜6上方からの光の入射を防ぐべく、ソース電極(本実施の形態においてはソース電極66a(信号配線))およびドレイン電極(本実施の形態においてはドレイン電極66b)とは別に導電性遮光膜(遮光膜)が、ゲート電極8aおよびチャネル領域6cの近傍に設けられている構成を有している以外は、前記実施の形態1にかかるTFT基板20における画素TFTアレイと同様の構成を有している。
【0110】
前記実施の形態1〜3に示すように、ソース電極(信号配線)、実施の形態1〜3においてはソース電極14aを用いて上記結晶性シリコン膜6におけるチャネル領域6cの遮光を行う場合、ソース電極14aとゲート電極8aとの間の容量によるフリッカ等の表示上の問題を防ぐために、上記ソース電極14aを、ゲート電極8aに対してある程度離間させて形成する必要がある。このため、実施の形態1〜3では、例えば第2の層間絶縁膜9を、本実施の形態よりも厚い例えば500μmの膜厚となるように形成している。
【0111】
しかしながら、ソース電極14aとゲート電極8aとの間隙が大きくなりすぎると、十分な遮光効果が得られない可能性が出てくる。そこで、本実施の形態では、走査配線8と信号配線、すなわちソース電極66aとの間に、ソース電極66aとは異なる遮光膜(導電性遮光膜)として、第1の直上遮光膜31aおよび第2の直上遮光膜31bを、ゲート電極8aおよびチャネル領域6cの近傍に設けることで、上記チャネル領域6cに対する遮光性を高めている。
【0112】
次に、本実施の形態にかかるTFT基板60における画素TFTアレイの製造工程について、図8(a)〜(e)を用いて以下に説明する。
【0113】
本実施の形態において、図8(a)〜(c)にかかるTFT基板60における画素TFTアレイの製造工程は、前記実施の形態1における図3(a)〜(c)に記載のTFT基板20の画素TFTアレイの製造工程と同じであるため、その説明は省略する。
【0114】
本実施の形態では、図7(a)・(b)および図8(c)に示すように、画素TFTアレイとなる基板に、ゲート電極8aをマスクとして用いて実施の形態1と同様にして結晶性シリコン膜6中にソース領域6a、ドレイン領域6b、チャネル領域6cを形成した後、図8(d)に示すように、上記基板上全面に、CVD法を用いて第2の層間絶縁膜61となる酸化シリコン膜を、約250nmの膜厚で形成する。
【0115】
続いて、上記ソース領域6aおよびドレイン領域6b中に注入した燐元素の活性化のために、窒素雰囲気中、950℃で30分間、上記基板に熱処理を施した後、一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングやドライエッチングを用いて、ゲート酸化膜7および第2の層間絶縁膜61に、ソース領域6aの一部を露出するように第1のソースコンタクトホール62aを形成すると共に、ドレイン領域6bの一部を露出するように第1のドレインコンタクトホール62bを形成する。また、下部容量電極2に到達する補助容量コンタクトホール62cを形成する。
【0116】
次に、本実施の形態では、上記基板上全面に、燐を高濃度に含んだポリシリコン膜100nmとタングステンシリサイド膜100nmとを連続して形成し、これらポリシリコン膜およびタングステンシリサイド膜を、通常のフォトリソグラフィーおよびドライエッチングを用いて所定の形状にパターニングして、第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bを形成する。第1の直上遮光膜63aは、第1のソースコンタクトホール62aを通じてソース領域6aと接続している。第2の直上遮光膜63bは、第1のドレインコンタクトホール62bを通じてドレイン領域6bと接続すると共に、補助容量コンタクトホール62cを通じて下部容量電極2と接続するように形成されている。また、上記第2の直上遮光膜63bは、少なくともチャネル領域6c上を覆うように形成されている。
【0117】
上記第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bは、TFT半導体層である上記結晶性シリコン膜6への該結晶性シリコン膜6上方からの光の入射を防ぐ役割を有している。本実施の形態によれば、このようにソース電極14aとは別に導電性遮光膜として上記第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bを、ゲート電極8aおよびチャネル領域6cの近傍に設けることで、上記チャネル領域6cに対する遮光性を高めることができる。
【0118】
本実施の形態においても、上記第1の層間絶縁膜5と第2の層間絶縁膜61との合計の膜厚、並びに、上記第1の層間絶縁膜5と、ゲート酸化膜7と、第2の層間絶縁膜61との合計の膜厚は、凹部11の窪みの深さ1μmよりも小さいことから、コンタクト部分(第1のソースコンタクトホール32aおよび第1のドレインコンタクトホール62bの部分)を除く、第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bの下端位置(図8(d)中、H4にて示す)は、上部容量電極4の上端位置(図8(d)中、H5にて示す)よりも低くなる。
【0119】
このように、本実施の形態においても、TFT59の半導体層である上記結晶性シリコン膜6および該結晶性シリコン膜6のチャネル領域6cを覆うゲート電極8aの上方に、上記結晶性シリコン膜6における少なくとも上記チャネル領域6cの一部を覆うように設けられた導電性遮光膜において、該導電性遮光膜が上記結晶性シリコン膜6と平面的に重なる部分の下端が、上記下部容量電極2および上部容量電極4のうち遮光性を有する膜からなる電極を対象としたときにより上層に位置する方の電極の上端よりも低い位置に形成されていることで、チャネル領域6cの側面方向には、遮光性のある膜、つまり、補助容量素子12の一部が存在することになり、側面方向からの光の入射を十分に防ぐことができる。
【0120】
次に、図8(e)に示すように、第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bが形成された上記基板上に、第3の層間絶縁膜64となる酸化シリコン膜を、500nmの膜厚にて成膜した後、この第3の層間絶縁膜64に、一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングやドライエッチングを用いて第1の直上遮光膜63aに到達する第2のソースコンタクトホール65aを形成すると共に、第2の直上遮光膜63bに到達する第2のドレインコンタクトホール65bを形成する。
【0121】
なお、上記第3の層間絶縁膜64は、上記したように酸化シリコン膜のみならず、窒化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜、あるいはその複合膜により形成してもよい。
【0122】
次に、TiW100nm/AlSi400nm/TiW100nmからなる多層の導電膜を形成し、一般的なフォトリソグラフィーとドライエッチングとにより、ソース電極66a(信号配線)およびドレイン電極66bを形成する。ソース電極66aは第2のソースコンタクトホール65aを通じて第1の直上遮光膜63aおよびソース領域6aと接続している。ドレイン電極66bは第2のドレインコンタクトホール65bを通じて第2の直上遮光膜63b、ドレイン領域6b、および下部容量電極2と接続している。
【0123】
本実施の形態では、図8(e)に示すように、上記第2の直上遮光膜63bを、ゲート電極8a並びにチャネル領域6cを完全に覆うように形成し、該第2の直上遮光膜63bの一部(端部)並びにゲート電極の一部(端部)と上記ソース電極66a(信号配線)とが平面的に重なるように上記第2の直上遮光膜63bおよびソース電極66a(信号配線)を形成することで、上記TFT59上方から入射する光に対する遮光性をより一層向上させることができる。
【0124】
次に、図8(e)に示すように、ソース電極66aおよびドレイン電極66bが形成された上記基板上に、第4の層間絶縁膜67となる酸化シリコン膜を、約300nmの膜厚にて成膜した後、この第4の層間絶縁膜67に、一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングやドライエッチングを用いてドレイン電極66bに到達する画素電極コンタクトホール68を形成する。なお、上記第4の層間絶縁膜67もまた、上記したように酸化シリコン膜のみならず、窒化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜、あるいはその複合膜により形成してもよい。
【0125】
最後に、基板表面にITO膜を100nmの膜厚にて形成し、一般的なフォトリソグラフィーとウェットエッチングやドライエッチングを用いて画素電極69を形成する。上記画素電極69は画素電極コンタクトホール68を通じてドレイン電極66bと接続されており、また、下部容量電極2とも電気的に接続されることになる。
【0126】
以上のような工程を実施することによって、本実施形態にかかるTFT基板60の画素TFTアレイが作製される。
【0127】
なお、図6および図8(e)に示すTFT基板20では第2の直上遮光膜63bおよびドレイン電極66bが、下部容量電極2並びに画素電極69に電気的に接続されている構成としたが、本実施の形態はこれに限定されるものではなく、上記第2の直上遮光膜63bおよびドレイン電極66bは、上部容量電極4並びに画素電極69に電気的に接続されている構成としてもよい。
【0128】
本実施の形態においても、上記TFT基板60が、上記図6に示す構成を有していることで、凹部11に形成された上記補助容量素子12によりTFT59の下面および側面側からの遮光を強化しつつ凹部11側面部分の補助容量を増加させることができる。また、本実施の形態においては、ソース電極(信号配線)66aおよびドレイン電極66bに加えて第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bが導電性遮光膜(上部遮光膜)として機能すること、特に、第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bが導電性遮光膜(上部遮光膜)として機能することで、TFT59上部方向からの遮光を強化することができ、十分な補助容量を確保し、かつ、TFT59の遮光性が従来よりも向上されたTFT基板60並びに該TFT基板60を用いた液晶表示装置を提供することができる。
【0129】
なお、本実施の形態にかかるTFT基板60並びに該TFT基板60を用いた液晶表示装置もまた本発明により作製されるTFT基板並びに液晶表示装置の一例であり、前記実施の形態1同様、その材料や膜厚、形成方法等は、上記説明に限定されるものではない。
【0130】
〔実施の形態5〕
本発明にかかる他の実施形態について、図9に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施の形態では、主に、前記実施の形態1〜4との相違点について説明するものとし、説明の便宜上、前記実施の形態1〜4と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0131】
図9は本実施の形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構造を示す断面図である。
【0132】
本実施の形態にかかる液晶表示装置におけるTFT基板70の画素TFTアレイは、図9に示すように、凹部11が、石英基板1上に、下地絶縁膜(第1の絶縁膜)となる絶縁膜51を形成し、この絶縁膜51に設けられていることを除けば、前記実施の形態4におけるTFT基板60の画素TFTアレイと同様の構成を有している。
【0133】
本実施の形態にかかるTFT基板70の画素TFTアレイは、前記実施の形態1で図3(a)に示す工程に相当する、前記実施の形態4で図8(a)に示す工程において、前記実施の形態2同様、石英基板1上に、絶縁膜51を、例えばCVD法により約1.2μmの膜厚となるように形成し、この絶縁膜51を、一般的なフォトリソグラフィーおよびエッチングにより所定の形状にパターニングすることにより、上記絶縁膜51表面に凹部11を形成する。
【0134】
なお、本実施形態においても、上記石英基板1の表面から凹部11の底面までの深さは1μmとし、上記した工程以外の工程は、前記実施の形態4と同様にした。よって、本実施の形態にかかるTFT基板70における画素TFTアレイの製造工程は、前記実施の形態4とほぼ同じであることから、途中の製造工程を示す図については省略するものとする。
【0135】
本実施の形態においても、上記したように上記凹部11が、上記石英基板1と補助容量素子12との間に挟まれた絶縁膜51に設けられていることで、上記補助容量素子12に石英基板1から不純物が侵入することを防ぐことができるため、TFT59の歩留りおよび信頼性向上に効果がある。
【0136】
また、本実施の形態においても、上記TFT基板70が、上記図9に示す構成を有していることで、凹部11に形成された上記補助容量素子12によりTFT59の下面および側面側からの遮光を強化しつつ凹部11側面部分の補助容量を増加させることができる。また、本実施の形態においても、前記実施の形態4同様、第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bが導電性遮光膜(上部遮光膜)として機能することで、TFT59上部方向からの遮光を強化することができ、十分な補助容量を確保し、かつ、TFT59の遮光性が従来よりも向上されたTFT基板70並びに該TFT基板70を用いた液晶表示装置を提供することができる。
【0137】
なお、本実施の形態にかかるTFT基板70並びに該TFT基板70を用いた液晶表示装置もまた本発明により作製されるTFT基板並びに液晶表示装置の一例であり、前記実施の形態4同様、その材料や膜厚、形成方法等は、上記説明に限定されるものではない。
【0138】
〔実施の形態6〕
本発明にかかるさらに他の実施形態について、図10に基づいて説明すれば、以下の通りである。本実施の形態では、主に、前記実施の形態1〜5との相違点について説明するものとし、説明の便宜上、前記実施の形態1〜5と同様の機能を有する構成要素には同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0139】
図10は本実施の形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構造を示す断面図である。
【0140】
本実施の形態にかかる液晶表示装置におけるTFT基板75の画素TFTアレイは、図10に示すように、前記実施の形態3同様、結晶性シリコン膜6中に、高濃度の燐を注入したソース領域6aおよびドレイン領域6bと、燐が注入されてないチャネル領域6cと、低濃度の燐を注入したLDD領域6dとが設けられていることを除けば、前記実施の形態1におけるTFT基板20の画素TFTアレイと同様の構成を有している。上記LDD領域6dは、ソース領域6aとチャネル領域6cとの間、並びに、ドレイン領域6bとチャネル領域6cとの間に形成されている。
【0141】
本実施の形態にかかるTFT基板75の画素TFTアレイは、前記実施の形態1で図3(c)に示す工程に相当する、前記実施の形態4で図8(c)に示す工程において、前記実施の形態3同様、ソース領域6a、ドレイン領域6b、およびチャネル領域6cを形成する際に、先ず、ゲート電極8aをマスクとして用いて、結晶性シリコン膜6中に、75keV、2×1013原子/cm程度の低濃度の燐元素を注入した後、フォトパターニングを行い、結晶性シリコン膜6における、ゲート電極8aをマスクとするチャネル領域6cおよびその両側のLDD領域6dとなる部分以外の部分に、75keV、2×1015原子/cm程度の高濃度の燐元素を注入する。燐が注入されなかった部分はチャネル領域6cとなる。
【0142】
これにより、本実施の形態でも、前記実施の形態3同様、ゲート電極8aの下にチャネル領域6cが形成され、その両側に、ソース領域6aと、ドレイン領域6bと、これらソース領域6aとチャネル領域6cとで挟まれた領域並びにドレイン領域6bとチャネル領域6cとで挟まれた領域とを有するLDD領域6dが形成されたTFT(本実施の形態においてはTFT76)が形成される。
【0143】
但し、本実施の形態にかかるTFT76における上記結晶性シリコン膜6以外の構造は前記実施の形態4におけるTFT59と同じであり、本実施の形態にかかるTFT76もまた、前記実施の形態4におけるTFT59と同様、図10に示すように、半導体層である結晶性シリコン膜6への該結晶性シリコン膜6上方からの光の入射を防ぐべく、ソース電極66a(信号配線)およびドレイン電極66bとは別に、導電性遮光膜(遮光膜)としての第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bが、ゲート電極8aおよびチャネル領域6cの近傍に設けられている構成を有している。
【0144】
なお、本実施の形態でも、上記した工程以外の工程は、前記実施の形態4とほぼ同じであるため、本実施の形態においても、途中の製造工程を示す図については省略するものとする。
【0145】
本実施の形態においても、上記TFT基板75が、上記図10に示す構成を有していることで、半導体層である上記結晶性シリコン膜6に上記LDD領域6dが設けられている場合においても、凹部11に形成された上記補助容量素子12によりTFT76の下面および側面側からの遮光を強化しつつ凹部11側面部分の補助容量を増加させることができる。また、本実施の形態においても、前記実施の形態4同様、第1の直上遮光膜63aおよび第2の直上遮光膜63bが導電性遮光膜(上部遮光膜)として機能することで、TFT76上部方向からの遮光を強化することができ、十分な補助容量を確保し、かつ、TFT76の遮光性が従来よりも向上されたTFT基板75並びに該TFT基板75を用いた液晶表示装置を提供することができる。
【0146】
なお、本実施の形態にかかるTFT基板75並びに該TFT基板75を用いた液晶表示装置もまた本発明により作製されるTFT基板並びに液晶表示装置の一例であり、前記実施の形態1同様、その材料や膜厚、形成方法等は、上記説明に限定されるものではない。
【0147】
上記各実施の形態に示すように本発明にかかるTFT基板を液晶表示装置におけるTFT基板として用いることで、遮光性と十分な補助容量とを達成することができ、高開口率、高精細でかつ高品位な画素TFTアレイを実現することができ、これにより高機能のアクティブマトリクス型の液晶表示装置、特に耐光性が必要な高輝度のプロジェクションパネル用液晶表示装置を実現することができる。
【0148】
また、上記した各実施の形態では、主に、TFTを液晶の駆動素子として用いた液晶表示装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、層材料や膜厚を調整することで、上記したTFT基板を、電磁波(放射線・可視光・赤外光等)の二次元情報や、表面形状の二次元分布情報を検出する二次元画像検出器等に用いることもできる。
【0149】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0150】
【発明の効果】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、以上のように、絶縁性基板上に、画素電極と、該画素電極を駆動する薄膜トランジスタとを備えると共に、下部容量電極、容量用誘電膜、および上部容量電極を有し、上記画素電極との間に補助容量を形成する補助容量素子を備えた薄膜トランジスタ基板において、上記補助容量素子の下方に、上記絶縁性基板の上方から見て凹状に窪んだ窪部を有し、上記補助容量素子の少なくとも一部が、上記窪部の底面および側面部に、上記窪部に沿って設けられ、上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方が遮光性を有する膜からなり、上記補助容量素子上に、上記薄膜トランジスタが、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域が上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように設けられ、かつ、上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部を覆うように導電性遮光膜が設けられている構成である。
【0151】
また、本発明にかかる薄膜トランジスタ基板の製造方法は、以上のように、絶縁性基板上に、画素電極と、該画素電極を駆動する薄膜トランジスタとを備えると共に、下部容量電極、容量用誘電膜、および上部容量電極を有し、上記画素電極との間に補助容量を形成する補助容量素子を備えた薄膜トランジスタ基板の製造方法において、上記絶縁性基板もしくは該絶縁性基板上に形成した絶縁膜に、上記絶縁性基板の上方から見て凹状に窪んだ窪部を形成する工程と、少なくとも上記窪部内に、上記下部容量電極、容量用誘電膜、および上部容量電極からなり、上記下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方が遮光性を有する膜からなる補助容量素子を、上記窪部の底面および側面部に沿って形成する工程と、上記補助容量素子上に、薄膜トランジスタを、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域が上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように形成する工程と、上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部を覆うように導電性遮光膜を形成する工程とを有する方法である。
【0152】
上記の構成並びに方法によれば、上記窪部に形成された上記補助容量素子により薄膜トランジスタの下面および側面側からの遮光を強化しつつ上記窪部側面部分の補助容量を増加させることができる。また、上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部を覆うように導電性遮光膜を形成することで、上記薄膜トランジスタの上部方向からの遮光を強化することができ、十分な補助容量を確保し、かつ、薄膜トランジスタの遮光性が従来よりも向上された薄膜トランジスタ基板を提供することができるという効果を奏する。
【0153】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、以上のように、上記半導体層は、上記チャネル領域の両端に、該半導体層におけるソース領域およびドレイン領域よりも不純物濃度が低い低濃度不純物領域を有し、上記薄膜トランジスタは、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域と上記低濃度不純物領域とが、上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように設けられていると共に、上記導電性遮光膜は、上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部および上記低濃度不純物領域を覆うように設けられている構成である。
【0154】
上記の構成によれば、上記チャネル領域の両端に上記低濃度不純物領域が設けられている場合に、上記チャネル領域と併せて上記低濃度不純物領域の遮光を行うことで、上記半導体層に上記低濃度不純物領域が設けられている場合においても、窪部に形成された上記補助容量素子により薄膜トランジスタの下面および側面側からの遮光を強化しつつ窪部側面部分の補助容量を増加させ、かつ上記半導体層並びにゲート電極の上部の導電性遮光膜により薄膜トランジスタ上部方向からの遮光を強化することができる。このため、上記の構成によれば、十分な補助容量を確保し、かつ、薄膜トランジスタの遮光性が従来よりも向上された薄膜トランジスタ基板を提供することができるという効果を奏する。
【0155】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、以上のように、上記窪部は上記絶縁性基板上に形成された絶縁膜に設けられている構成である。
【0156】
上記の構成並びに前記した薄膜トランジスタ基板の製造方法によれば、上記窪部が、上記絶縁性基板と補助容量素子との間に挟まれた絶縁膜に設けられることで、上記補助容量素子に上記絶縁性基板から不純物が侵入することを防ぐことができるため、薄膜トランジスタの歩留りおよび信頼性をより一層向上させることができるという効果を奏する。
【0157】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、以上のように、上記導電性遮光膜は、上記半導体層におけるソース領域に電気的に接続された信号配線および該信号配線と同層に形成された膜の少なくとも一方を含む構成である。
【0158】
上記の構成によれば、上記導電性遮光膜に信号配線並びに該信号配線と同一工程により形成される膜を利用することができるので、部品点数を増加させることなく、また、開口率を低下させることなく、容易かつ安価に上記導電性遮光膜を形成することができるという効果を奏する。
【0159】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、以上のように、上記導電性遮光膜は、上記ゲート電極に接続された走査配線と、上記ゲート電極よりも上層に設けられ、上記半導体層におけるソース領域に電気的に接続された信号配線との間の層に形成された膜である構成である。
【0160】
上記の構成によれば、ソース電極とゲート電極との間の離間距離を十分にとることができ、ソース電極とゲート電極との間の容量によるフリッカ等の表示上の問題を防ぐことができると共に、上記ソース電極とゲート電極との間の離間距離を十分に確保しつつ、ソース電極(信号配線)とは別に、遮光膜(導電性遮光膜)を、上記ゲート電極および上記半導体層の近傍に設けることで、上記チャネル領域に対する遮光性をより一層高めることができるという効果を奏する。
【0161】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、以上のように、上記導電性遮光膜は、上記補助容量素子における上部容量電極および下部容量電極の何れか一方並びに上記半導体層におけるドレイン領域に電気的に接続されている構成である。
【0162】
上記の構成によれば、※開口率を低下させることなく良好な電気的接続を達成することができると共に、より実用的な方法により上記電気的接続を行うことができるため、コンタクト形成時の生産性を向上させることができるという効果を奏する。
【0163】
本発明にかかる薄膜トランジスタ基板は、以上のように、上記導電性遮光膜において該導電性遮光膜が上記半導体層と平面的に重なる部分の下端は、上記下部容量電極および上部容量電極のうち遮光性を有する膜からなる電極を対象としたときにより上層に位置する方の電極の上端よりも低い位置に形成されている構成である。
【0164】
上記の構成によれば、上側遮光膜である上記導電性遮光膜と、下側遮光膜である、上記下部容量電極および上部容量電極のうち遮光性を有する膜からなる電極との間の隙間からの光の入射量を低減させることができるので、上記チャネル領域や低濃度不純物領域に対する遮光性により一層優れた薄膜トランジスタ基板を提供することができるという効果を奏する。
【0165】
本発明にかかる液晶表示装置は、以上のように、対向配置された一対の基板間に液晶層を挟持する液晶表示装置において、上記一対の基板のうち一方の基板が本発明にかかる上記薄膜トランジスタ基板のうちの何れか一種である構成である。
【0166】
上記の構成によれば、本発明にかかる薄膜トランジスタ基板を上記液晶表示装置における薄膜トランジスタ基板として用いることで、遮光性と十分な補助容量とを達成することができる。このため、上記の構成によれば、遮光性と十分な補助容量とを有し、高開口率、高精細でかつ高品位な液晶表示装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の実施の一形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。
【図2】図2(a)・(b)は、図1に示す液晶表示装置における薄膜トランジスタ基板の要部の概略構造を示す平面図であり、(a)は、ソース電極およびドレイン電極形成後の薄膜トランジスタ基板の要部の概略構造を示す平面図であり、(b)は、ゲート電極形成後の薄膜トランジスタ基板の要部の概略構造を示す平面図である。
【図3】図3(a)〜(e)は、図2(a)・(b)に示す薄膜トランジスタ基板の製造工程の一例を示す断面図である。
【図4】図4は本発明の他の実施の形態にかかる液晶表示装置における薄膜トランジスタ基板の要部の概略構造を示す断面図である。
【図5】図5は本発明のさらに他の実施の形態にかかる液晶表示装置における薄膜トランジスタ基板の要部の概略構造を示す断面図である。
【図6】図6は本発明のさらに他の実施の形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。
【図7】図7(a)・(b)は、図6に示す液晶表示装置における薄膜トランジスタ基板の要部の概略構造を示す平面図であり、(a)は、ソース電極およびドレイン電極形成後の薄膜トランジスタ基板の要部の概略構造を示す平面図であり、(b)は、ゲート電極形成後の薄膜トランジスタ基板の要部の概略構造を示す平面図である。
【図8】図8(a)〜(e)は、図7(a)・(b)に示す薄膜トランジスタ基板の製造工程の一例を示す断面図である。
【図9】図9は本発明のさらに他の実施の形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。
【図10】図10は本発明のさらに他の実施の形態にかかる液晶表示装置の要部の概略構成を示す断面図である。
【図11】図11は従来の液晶表示装置におけるTFT基板の概略構成を示す断面図である。
【図12】図12は図11に示すTFT基板の概略構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1 石英基板(絶縁性基板)
2 下部容量電極
3 容量用誘電膜
4 上部容量電極
6 結晶性シリコン膜(半導体層)
6a ソース領域
6a ドレイン領域
6b ドレイン領域
6c チャネル領域
6d LDD領域(低濃度不純物領域)
7 ゲート酸化膜
8 走査配線
8a ゲート電極
11 凹部(窪部)
12 補助容量素子
14a ソース電極(信号配線、導電性遮光膜)
14b ドレイン電極(導電性遮光膜)
17 画素電極
18 TFT(薄膜トランジスタ)
20 TFT基板(薄膜トランジスタ基板)
27 画素電極
30 対向基板(基板)
31a 第1の直上遮光膜(導電性遮光膜)
31b 第2の直上遮光膜(導電性遮光膜)
41 液晶層
50 TFT基板(薄膜トランジスタ基板、基板)
51 絶縁膜
55 TFT基板(薄膜トランジスタ基板)
56 TFT(薄膜トランジスタ)
59 TFT(薄膜トランジスタ)
60 TFT基板(薄膜トランジスタ基板)
63a 第1の直上遮光膜(導電性遮光膜)
63b 第2の直上遮光膜(導電性遮光膜)
66a ソース電極(信号配線、導電性遮光膜)
66b ドレイン電極(導電性遮光膜)
69 画素電極
70 TFT基板(薄膜トランジスタ基板)
75 TFT基板(薄膜トランジスタ基板)
76 TFT(薄膜トランジスタ)

Claims (9)

  1. 絶縁性基板上に、画素電極と、該画素電極を駆動する薄膜トランジスタとを備えると共に、下部容量電極、容量用誘電膜、および上部容量電極を有し、上記画素電極との間に補助容量を形成する補助容量素子を備えた薄膜トランジスタ基板において、
    上記補助容量素子の下方に、上記絶縁性基板の上方から見て凹状に窪んだ窪部を有し、上記補助容量素子の少なくとも一部が、上記窪部の底面および側面部に、上記窪部に沿って設けられ、
    上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方が遮光性を有する膜からなり、
    上記補助容量素子上に、上記薄膜トランジスタが、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域が上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように設けられ、かつ、
    上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部を覆うように導電性遮光膜が設けられていることを特徴とする薄膜トランジスタ基板。
  2. 上記半導体層は、上記チャネル領域の両端に、該半導体層におけるソース領域およびドレイン領域よりも不純物濃度が低い低濃度不純物領域を有し、
    上記薄膜トランジスタは、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域と上記低濃度不純物領域とが、上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように設けられていると共に、
    上記導電性遮光膜は、上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部および上記低濃度不純物領域を覆うように設けられていることを特徴とする請求項1記載の薄膜トランジスタ基板。
  3. 上記窪部は上記絶縁性基板上に形成された絶縁膜に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の薄膜トランジスタ基板。
  4. 上記導電性遮光膜は、上記半導体層におけるソース領域に電気的に接続された信号配線および該信号配線と同層に形成された膜の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の薄膜トランジスタ基板。
  5. 上記導電性遮光膜は、上記ゲート電極に接続された走査配線と、上記ゲート電極よりも上層に設けられ、上記半導体層におけるソース領域に電気的に接続された信号配線との間の層に形成された膜であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の薄膜トランジスタ基板。
  6. 上記導電性遮光膜は、上記補助容量素子における上部容量電極および下部容量電極の何れか一方並びに上記半導体層におけるドレイン領域に電気的に接続されていることを特徴とする請求項5記載の薄膜トランジスタ基板。
  7. 上記導電性遮光膜において該導電性遮光膜が上記半導体層と平面的に重なる部分の下端は、上記下部容量電極および上部容量電極のうち遮光性を有する膜からなる電極を対象としたときにより上層に位置する方の電極の上端よりも低い位置に形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の薄膜トランジスタ基板。
  8. 対向配置された一対の基板間に液晶層を挟持する液晶表示装置において、
    上記一対の基板のうち一方の基板が請求項1〜3の何れか1項に記載の薄膜トランジスタ基板であることを特徴とする液晶表示装置。
  9. 絶縁性基板上に、画素電極と、該画素電極を駆動する薄膜トランジスタとを備えると共に、下部容量電極、容量用誘電膜、および上部容量電極を有し、上記画素電極との間に補助容量を形成する補助容量素子を備えた薄膜トランジスタ基板の製造方法において、
    上記絶縁性基板もしくは該絶縁性基板上に形成した絶縁膜に、上記絶縁性基板の上方から見て凹状に窪んだ窪部を形成する工程と、
    少なくとも上記窪部内に、上記下部容量電極、容量用誘電膜、および上部容量電極からなり、上記下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方が遮光性を有する膜からなる補助容量素子を、上記窪部の底面および側面部に沿って形成する工程と、
    上記補助容量素子上に、薄膜トランジスタを、該薄膜トランジスタにおける半導体層の少なくともチャネル領域が上記補助容量素子の下部容量電極および上部容量電極の少なくとも一方と上記窪部内で平面的に重なるように形成する工程と、
    上記半導体層および該半導体層のチャネル領域を覆うゲート電極の上方に、上記半導体層における少なくとも上記チャネル領域の一部を覆うように導電性遮光膜を形成する工程とを有することを特徴とする薄膜トランジスタ基板の製造方法。
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