JP2004271882A - 刷版の現像装置及び製版装置 - Google Patents

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Mitsuru Tabuchi
充 田淵
Hideaki Sakurai
秀明 櫻井
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Abstract

【課題】印刷機内で現像処理を行うときに生じるような弊害を伴うことのない刷版の現像装置を提供する。
【解決手段】印刷機の外部に現像ステーションS4を設け、この現像ステーションS4に現像用の処理液を供給する供給装置34を配置する。現像ステーションS4では、現像処理対象である刷版1を支持部材2によって筒状体にして支持し、支持部材2に支持された状態の刷版1の版面に供給装置34によって現像用の処理液を供給し、刷版1の版面に書き込まれた絵柄を現像する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷機で用いられる刷版の製版工程において刷版の版面に書き込まれた絵柄を現像する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
印刷用の刷版は、版表面に液状の画線材を塗布する工程、画線材の塗膜を乾燥する工程、乾燥された塗膜に絵柄を書き込む工程、そして書き込んだ絵柄を現像する工程等の複数の工程を経て作製される。今日では、これらの一連の製版工程を印刷機の機上で行う機上製版が提案されている。例えば、特許文献1に記載の印刷機では、印刷機内に画像記録装置とともに現像装置も備えており、刷版を版胴に装着したまま製版することができるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−105235号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献1に記載の印刷機のように機内に現像装置を配置した構造では、現像のための処理液(現像液,定着液)が漏れたり垂れたりした場合には、刷版の版面や印刷用紙が汚れて印刷物に画像欠陥が生じる虞がある。また、処理速度を高めるために高速で現像しようとすると処理液のミストが発生するが、このミストによっても刷版の版面や印刷用紙が汚れて印刷物に画像欠陥が生じる虞がある。
【0005】
また、版胴の周辺にはインキローラ群や湿し装置が配置されているため、さらに現像装置を配置するだけのスペースを確保することは困難である。このため、特許文献1に記載の印刷機のように、現像装置は別の位置(画像記録位置)に配置して、版胴を印刷位置と画像記録位置との間で移動させる必要がある。ところが、このように版胴を移動可能に構成する場合には十分な機械的精度を得ることは難しく、高い印刷品質の印刷物を得ることができなくなってしまう。
さらに、刷版を版胴に装着した状態で現像を行う場合には、現像が完了するまでは印刷を行うことができないため、現像時間は印刷機の待機時間となり、印刷機の稼働率が低下してしまう。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、印刷機内で現像処理を行うときに生じるような弊害を伴うことのない、刷版の現像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の刷版の現像装置では、印刷機の外部に現像ステーションが設けられており、この現像ステーションに現像用の処理液を供給する供給装置を配置されている。現像ステーションには、現像処理対象である刷版が支持部材によって筒状体にして支持されており、支持部材に支持された状態の刷版の版面に供給装置によって現像用の処理液が供給され、刷版の版面に書き込まれた絵柄が現像される。
【0008】
これによれば、現像処理を印刷機外で行うことができるので、処理液の漏れや垂れ、或いはミストによって刷版の版面や印刷用紙が汚れてしまうことがない。また、版胴の周辺に配置されるインキローラ群や湿し装置との干渉を考慮する必要がなく、スペース設計の自由度が極めて高くなる。さらに、オフラインでの現像処理となるので、印刷機による印刷と並行して行うことができ、印刷機の稼働率を高めることができる。
【0009】
好ましくは、現像ステーションにおいて筒状体を供給装置の上側に位置させ、供給装置により筒状体の下側から刷版の版面に現像用の処理液を供給するようにする。供給装置は、単一或いは複数のローラ、スプレー、若しくは、単一或いは複数枚の板材で形成されるスリットで構成される処理液供給部材を有し、この処理液供給部材を介して刷版に現像用の処理液を供給する。本現像装置は、上述のようにスペース設計の自由度が極めて高いことから、このような配置を採ることも可能である。これによれば、無理なく版面に処理液を供給できるので、高い現像品質及び信頼性を得ることができる。
【0010】
支持部材の好ましい構造は、軸部とそれに対して着脱可能なキャリアとからなる二重構造である。この場合、印刷機にも軸部を備えておき、キャリアを印刷機の軸部に装着することでキャリアが印刷機の版胴として機能するように印刷機を構成しておくのが好ましい。このように支持部材を軸部とキャリアから構成する場合、刷版が板状版であれば、刷版をキャリアの外周表面に巻着することで上記の筒状体を構成することができ、刷版が筒状版であれば、刷版をキャリアの外周表面に嵌着することで筒状体を構成することができる。また、刷版をキャリア表面上に一体的に形成することで筒状体を構成することもできる。
【0011】
本現像装置は独立した装置としてもよいが、好ましくは、印刷機とは別に設けられた製版装置(いわゆる機外製版装置)の一部として構成する。すなわち、少なくとも画線材塗布装置、乾燥装置、及び絵柄書き込み装置とともに本現像装置を一体にして、これら製版工程の各工程に一対一対応する各処理装置を製版工程の順序に従って作動させることにより、一つの製版装置として機能させる。また、刷版が再生式刷版である場合には、処理装置として版面の絵柄を消去する絵柄消去装置もさらに備えて、この絵柄消去装置も、上記の画線材塗布装置、乾燥装置、絵柄書き込み装置、及び本現像装置とともに協働させることで、版再生機能付きの製版装置として機能させてもよい。
【0012】
製版装置を構成する各処理装置の配置形態としては、次の2つの形態が好ましい。第1の好ましい配置形態は、水平軸を中心とするサークル上に複数のステーションを順に並べておき、製版工程の順序に従って各処理装置をステーションに配置したものである。ステーションは少なくとも製版工程の工程数設けておく。ステーション間での筒状体の移送は、筒状体を支持する支持部を有する移送装置を備え、筒状体を支持している支持部を上記水平軸を中心に公転させることにより、一のステーションから次のステーションへ筒状体を順に搬送する。これによれば、複数の刷版の並列処理が可能になり、また、各ステーションをサークル上に配置することで、製版装置の高さも長さも抑えたコンパクトな構造とすることができる。なお、現像装置はサークルの最下部のステーションに配置するのが好ましい。現像装置からの液垂れによって他の処理装置が汚れるのを防止することができるからである。
【0013】
第2の好ましい配置形態は、ライン上に複数のステーションを順に並べておき、製版工程の順序に従って各処理装置をステーションに配置したものである。ステーションは少なくとも製版工程の工程数設けておく。ステーション間での筒状体の移送は、筒状体を支持する支持部を有する移送装置を備え、筒状体を支持している支持部を上記ラインに沿って往復移動させることにより、一のステーションから次のステーションへ筒状体を順に搬送する。これによれば、複数の刷版の並列処理が可能になり、また、現像装置からの液垂れによる刷版や他の処理装置の汚れも回避できる。
【0014】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
(A)第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態としての製版装置の構成を示す概略図であり、図2は本実施形態における刷版の取り扱い形態を示した図である。本実施形態では、本発明の刷版の現像装置を製版装置の一部として構成している。また、刷版は絵柄の書き換えにより繰り返し使用可能な再生式刷版とし、製版装置は製版機能とともに版再生機能も備えた版再生装置として構成している。
【0015】
図2に示すように、刷版(再生式刷版)1は、円筒状のキャリア2の外周面に取り付けられ筒状体にして支持されている。本発明においては刷版1の形態には限定はなく、板状でも筒状でもよい。刷版1が板状版であれば、刷版1をキャリア2の外周表面に巻着することで筒状体が構成され、刷版1が筒状版であれば、刷版1をキャリア2の外周表面に嵌着することで筒状体が構成される。刷版1のキャリア2への固定方法は、例えば版胴に刷版を固定する場合と同様の方法を採ることができる。キャリア2はその軸方向長さを刷版1の横幅よりも長く設定されており、両端部がいくらか余るように形成されている。なお、ここでは刷版1とキャリア2とは別体のものであるが、刷版1をキャリア2の表面上に一体的に形成し、キャリア2の外周面自体を再生式刷版として機能させてもよい。
【0016】
キャリア2の中心部には軸方向に貫通する穴2aが形成されている。この穴2aは、製版装置においてキャリア2をハンドリングする際に利用される。キャリア2は、刷版1を搬送するための道具としてだけではなく、印刷機(図示略)に装着することによってそのまま版胴として用いることもできる。印刷機へのキャリア2の装着は、版胴の配置位置に回転軸を設けておき、この回転軸に上記穴2aを嵌合させることによって行うことができる。
【0017】
図1に示すように、本製版装置10は、印刷機(図示略)とは別に設置されたいわゆる機外製版装置であり、刷版1が装着されたキャリア2は外部から装置内へ搬入され、刷版1の再生及び製版処理後、再び外部へ搬出されるようになっている。外部から搬入されたキャリア2は、まず、装置内の搬入待機ステーションS0に運ばれる。そして、この搬入待機ステーションS0から第4の処理ステーションS4にコンベヤ等の搬送装置によって順次搬送されていく。本製版装置10内には、4つの処理ステーションS1〜S4が設けられている。各処理ステーションS1〜S4は、所定の水平軸O1を中心とするサークル上に90度間隔で配置されており、上記第4処理ステーションS4は、サークルの最下部に位置している。
【0018】
各処理ステーションS1〜S4には、製版工程の各工程がそれぞれ割り当てられている。本実施形態では刷版1の再生処理も行うので、製版工程として絵柄消去工程、画線材塗布工程、乾燥工程、絵柄書き込み工程、及び現像工程を有し、このうち絵柄消去工程は第1処理ステーションS1に、画線材塗布工程と乾燥工程とは第2処理ステーションS2に、絵柄書き込み工程は第3処理ステーションS3に、そして現像工程は第4処理ステーションS4に割り当てられている。なお、上記の各工程はあくまでも一例であり、どのような製版方法及び再生方法を採るかにより工程数や内容も変わってくる。また、処理ステーション数や工程の割り当ても一例であって、製版方法や再生方法に応じて処理ステーション数を増減したり、各処理ステーションへの工程の割り当てを変えたりしてもよい。
【0019】
このように製版工程の順序に従って各処理ステーションS1〜S4に工程が割り当てられることにより、第4処理ステーションS4に搬入されたキャリア2は、第1処理ステーションS1、第2処理ステーションS2、第3処理ステーションS3と順に移送されながら各処理を施されていき、再び第4処理ステーションS4に移送されて現像処理を施された後、搬出待機ステーションS5に搬送される。搬出待機ステーションS5は、第4処理ステーションS4を挟んで搬入待機ステーションS0とは反対側に設けられており、キャリア2はこの搬出待機ステーションS5から順次外部へ搬送されていく。
【0020】
各処理ステーションS1〜S4間のキャリア2の移送は、水平軸O1を中心とした円軌道で回転するチェーン(移送装置)11によって行われる。チェーン12には左右一対のチャック装置(支持部)20が4組、等間隔で設けられており、キャリア2はチャック装置20によって両側から把持されて移送される。チャック装置20は、キャリア2が着脱される軸部としても機能し、キャリア2とともに刷版1を支持する支持部材を構成しており、キャリア2がチャック装置20に装着されることでキャリア2の芯出しが行われ、各処理ステーションS1〜S4での刷版1の位置決めが行われるようになっている。
【0021】
チェーン11は、各処理ステーションS1〜S4での処理の完了に合わせて、90度ずつ回転していく。搬入待機ステーションS0から第4処理ステーションS4へ搬送されたキャリア2は、第4処理ステーションS4においてチャック装置20に装着され、チェーン11の回転とともにサークル内を一周した後に再び第4処理ステーションS4においてチャック装置20から取り外され、搬出待機ステーションS5に搬送される。なお、搬入待機ステーションS0から第4処理ステーションS4へのキャリア2の搬入、及び、第4処理ステーションS4から搬出待機ステーションS5へのキャリア2の搬出は、コンベヤによって行われる。
【0022】
次に、各処理ステーションS1〜S4の詳細について説明すると、各処理ステーションS1〜S4には、割り当てられた工程に応じた処理装置が設置されている。まず、第1処理ステーションS1にはクリーニング装置30が設置されている。クリーニング装置30は、水洗装置30aと布洗浄装置30bとからなり、キャリア2を回転させながら刷版1の版面上に付着したインキ、湿し水、紙粉などを水洗した後、もしくは同時に、布状物を巻きつけたローラで版面の画線材を拭き取るようになっている。なお、キャリア2の回転は、チャック装置20に図示しないモータから駆動力を伝達することで実現される。このモータは、チャック装置20毎に設けてもよく、各処理ステーションS1〜S4に設けてもよい。
【0023】
第2処理ステーションS2には塗布装置31と乾燥装置32とが設置されている。塗布装置31はローラによって刷版1の版面に画線材を塗布し、これを乾燥装置32がハロゲンランプ等の熱によって加熱乾燥するようになっている。また、第3処理ステーションS3にはレーザ書き込み装置33が設置されている。レーザ書き込み装置33は刷版1の版面にレーザ光を照射することで新たな絵柄を書き込むようになっている。
【0024】
そして、第4処理ステーションS4には処理液供給装置34が設置されている。処理液供給装置34はキャリア2の下側に位置するように配置され、キャリア2の下側から刷版1の版面に現像液を供給し、さらに定着液を供給することで、レーザ書き込み装置33により書き込まれた絵柄を現像するようになっている。本製版装置10においても、現像処理時には、現像液や定着液が漏れたり垂れたりする可能性がある。しかしながら、現像処理が行われている第4処理ステーション(現像ステーション)S4は印刷機の外部であるので、処理液の漏れや垂れ、或いは処理液のミストによって、刷版1や印刷用紙が汚れてしまうことはない。また、印刷機の版胴の周辺に配置されるインキローラ群や湿し装置との干渉を考慮する必要がなく、スペース設計の自由度が極めて高いので、上記のようにキャリア2の下側に処理液供給装置34を配置することができる。これにより、無理なく版面に処理液を供給でき、高い現像品質を得ることができる。また、印刷機の運転とは独立したオフラインでの現像処理となるので、現像処理の間も印刷機は印刷を行うことができ、印刷機の稼働率が向上する。さらに、複数の印刷機で一つの製版装置10を共有することができるので、印刷機毎に製版装置を備える場合に比較してコストを抑えることもできる。
【0025】
なお、本発明においては、処理液供給装置34の構成は、以下に説明するように様々な構成を採ることができる。図3に示す各図は、処理液供給装置34が採りうる構成例を列挙したものである。図3(a)に示す処理液供給装置34Aは、現像液を供給する現像ユニット40Aと定着液を供給する定着ユニット50とからなり、キャリア2の回転方向において現像ユニット40Aの下流側に定着ユニット50が配置されている。現像ユニット40Aは、現像液槽41内に蓄えた現像液に刷版1の版面を浸漬させており、キャリア2の回転によって刷版1の版面に直接現像液を供給するようになっている。一方、定着ユニット50は、定着液を蓄えた定着液槽51と定着液槽51内の定着液に下部が浸漬しているローラ52とからなり、ローラ52を介して刷版1の版面に定着液を塗布するようになっている。
【0026】
以下、図3(b)〜図3(e)に示す処理液供給装置34B〜34Eにおいては、定着ユニットの構成については図3(a)の定着ユニット50と同構成であり、現像ユニットのみ構成が異なっている。図3(b)に示す処理液供給装置34Bでは、その現像ユニット40Bは、現像液槽41と現像液槽41内の定着液に下部が浸漬しているローラ42とからなり、ローラ42を介して刷版1の版面に現像液を塗布するようになっている。図3(c)に示す処理液供給装置34Cの現像ユニット40Cは、同じくローラを用いるものであるが、図3(b)の現像ユニット40Bのローラ42よりも小径の2つのローラ43,44を並列に配置し、これら各ローラ43,44を介して刷版1の版面に現像液を塗布するようになっている。
【0027】
また、図3(d)に示す処理液供給装置34Dは、現像液槽41と複数のガイドローラ45によって案内されるベルト46とからなる現像ユニット40Dを備えている。ベルト46は刷版1の版面に面接触しながら現像液槽41内と刷版1との間を循環しており、現像液槽41内を通過するときに付着した現像液を刷版1の版面に塗布するようになっている。
【0028】
図3(e)に示す処理液供給装置34Eは、現像液槽47と受け皿48とからなる現像ユニット40Eを備えている。現像ユニット40Eは、図3(a)の現像ユニット40Aと同様に刷版1の版面を直接、現像液に浸漬させたものであるが、この現像ユニット40Eでは、刷版1の版面も現像液槽47の側壁の一部となっている。キャリア2の回転方向において現像液槽47の下流側には受け皿48が配置され、現像液槽47と受け皿48との間の隔壁49はキャリア2の外周面に沿った形状に加工されている。キャリア2の回転に伴い刷版1の版面には現像液が付着し、刷版1の版面が隔壁49を通過する際、余分な現像液は受け皿48で回収される。
【0029】
以上の処理液供給装置34A〜34Eはあくまでも処理液供給装置34の採りうる構成の一例であり、他にも様々な構成を採ることができる。例えば、上記の例では定着ユニットの構成は一例しか示していないが、定着ユニットについても現像ユニットと同様の様々な構成を採ることができる。また、処理液の供給方法としては、他にもスプレーによる噴射する、複数枚の板材で形成されるスリット(特開昭62−238564号公報参照)により液薄膜を供給する、或いは、ノズルにより液を供給し処理液拡散板を用いて延伸する(特開昭56−129212号公報参照)等の方法を採ることもできる。
【0030】
また、さらなる付加要素として、現像液、定着液のそれぞれについて循環システムを設けることもできる。また、現像液槽内や定着液槽内の温度を調整する温度調節装置や、ローラの温度を調整する温度調節装置を設けることもできる。現像ユニットと定着ユニットとの間に、版面から余分な処理液を絞り取るための機構、例えばブレードやローラ等を設けてもよい。
【0031】
また、同構成であっても、ローラの材質を変えたり回転方向を変えたりすることもできる。例えば、ローラの材質はメタル、プラスチック、ゴム、スポンジ、ブラシ等を挙げることができ、また、アニロックスローラのように表面を租面加工したものでもよい。ローラの回転方向は、キャリア2の回転方向に対して正転方向でもよく逆転方向でもよく、ローラから刷版1への処理液の転移方法としては、ニップ転移でもよくギャップ転移でもよい。
【0032】
処理液供給装置34をどのような構成とするかは、刷版1の版材の特性に応じて決めればよい。処理液供給装置34の構成を決定する上でのファクターとしては、必要とされる接触時間、必要とされる処理液の液量又は液循環量、必要とされる物理刺激の程度等が挙げられる。上述のように本製版装置は、処理液供給装置34を配置する上でのスペース設計の自由度が極めて高いので、何れの構成を採用したとしても無理なく配置することができる。
【0033】
(B)第2実施形態
図4は本発明の第2実施形態としての製版装置の構成を示す概略図である。本実施形態でも本発明の刷版の現像装置を製版装置の一部として構成しており、刷版は絵柄の書き換えにより繰り返し使用可能な再生式刷版とし、製版装置は製版機能とともに版再生機能も備えた版再生装置として構成している。
【0034】
図4に示すように本製版装置60は、各処理ステーションS1〜S4が略水平なライン上に、製版工程の順序に従って、第1処理ステーションS1、第2処理ステーションS2、第3処理ステーションS3、そして第4処理ステーションS4の順に配置されている。各処理ステーションS1〜S4には、第1実施形態で説明した処理装置30〜34が配置されている。処理ステーションS1〜S4への製版工程の各工程の割り当ては第1実施形態と同じであり、各処理装置30〜34の機能も第1実施形態と同じである。
【0035】
本実施形態では、キャリア2の移送は横長な楕円軌道で回転するチェーン(移送装置)61によって行われる。各処理ステーションS1〜S4は、チェーン61が描く楕円軌道の上辺に沿って配置されている。また、楕円軌道の前後両端には、搬入ステーションS0と搬出ステーションS5とが配置されている。搬入ステーションS0から各処理ステーションS1〜S4を経て搬出ステーションS5に至るまでの各ステーション間の距離は等距離であり、チェーン61には、複数のチャック装置20がステーション間距離に合わせて等ピッチで取り付けられている。
【0036】
このような構成により、外部から製版装置60内に搬入されたキャリア2は、ライン前端の搬入ステーションS0においてチャック装置20に装着され、チェーン61の回動とともに各処理ステーションS1〜S4を移送されていく。そして、全処理ステーションS1〜S4での処理が完了し、キャリア2がライン後端の搬出ステーションS5に運ばれると、そこでキャリア2はチャック装置20から取り外されて、搬出ステーションS5から外部へ搬出される。
【0037】
本製版装置60によれば、全ステーションS0〜S5をライン上に並べて配置することで、液体操作に有利な装置下側からのアクセスが全ての処理ステーションS1〜S4において可能となり、作業性が向上するとともに、現像装置34からの液垂れによる刷版1や他の処理装置の汚れも回避できるという利点がある。
【0038】
(C)その他
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上述の実施形態では、本発明の現像装置を製版装置の一部として構成したが、独立した装置として構成することもできる。図1を例にとるならば、現像ステーションS4と処理液供給装置34のみを残して、他の版処理ステーションS1〜S3や処理装置30〜33を省略することで、専用の現像装置として構成することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の刷版の現像装置によれば、現像処理を印刷機外で行うことができるので、処理液の漏れや垂れ、或いはミストによって刷版の版面や印刷用紙が汚れてしまうことがない。また、版胴の周辺に配置されるインキローラ群や湿し装置との干渉を考慮する必要がなく、スペース設計の自由度が極めて高くなる。さらに、オフラインでの現像処理となるので、印刷機による印刷と並行して行うことができ、印刷機の稼働率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての製版装置の構成を示す概略図である。
【図2】刷版を取り付けるキャリアの構造を示す概略図である。
【図3】(a)〜(e)それぞれ、処理液供給装置が採りうる構成例の概略図である。
【図4】本発明の第2実施形態としての製版装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1 刷版
2 キャリア
10,60 製版装置
11,61 チェーン
20 チャック装置
30 クリーニング装置
31 塗布装置
32 乾燥装置
33 レーザ書き込み装置
34,34A〜34E 処理液供給装置
40A〜40E 現像ユニット
41,47 現像液槽
42,43,44 ローラ
46 ベルト
48 受け皿
49 隔壁
50 定着ユニット
51 定着液槽
52 ローラ
S0〜S5 ステーション

Claims (11)

  1. 印刷機で用いられる刷版の製版工程において上記刷版の版面に書き込まれた絵柄を現像する現像装置であって、
    上記印刷機の外部に設けられた現像ステーションと、
    上記現像ステーションに配置され、上記刷版を筒状体にして支持する支持部材と、
    上記現像ステーションに配置され、上記支持部材に支持された上記刷版の版面に現像用の処理液を供給する供給装置とを備えた
    ことを特徴とする、刷版の現像装置。
  2. 上記現像ステーションにおいて上記筒状体は上記供給装置の上側に位置し、上記供給装置は上記筒状体の下側から上記刷版の版面に現像用の処理液を供給する
    ことを特徴とする、請求項1記載の刷版の現像装置。
  3. 上記支持部材は軸部とキャリアとから成り、
    上記キャリアは上記軸部に対して着脱可能であり、上記印刷機に装着されることにより版胴として機能し、
    上記刷版は板状版であり、上記キャリアの外周表面に巻着されることで上記筒状体を構成する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の刷版の現像装置。
  4. 上記支持部材は軸部とキャリアとから成り、
    上記キャリアは上記軸部に対して着脱可能であり、上記印刷機に装着されることにより版胴として機能し、
    上記刷版は上記キャリア表面上に一体的に形成されることで上記筒状体を構成する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の刷版の現像装置。
  5. 上記支持部材は軸部とキャリアとから成り、
    上記キャリアは上記軸部に対して着脱可能であり、上記印刷機に装着されることにより版胴として機能し、
    上記刷版は筒状版であり、上記キャリアの外周表面に嵌着されることで上記筒状体を構成する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載の刷版の現像装置。
  6. 上記供給装置は、単一或いは複数のローラ、スプレー、若しくは、単一或いは複数枚の板材で形成されるスリットで構成される処理液供給部材を有する
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の刷版の現像装置。
  7. 製版工程の各工程に一対一対応する複数の処理装置から構成される製版装置であって、
    上記処理装置として、少なくとも画線材塗布装置、乾燥装置、及び絵柄書き込み装置とともに、請求項1〜6の何れか一項に記載の刷版の現像装置を備えた
    ことを特徴とする、製版装置。
  8. 上記刷版が再生式刷版であり、上記処理装置として、版面の絵柄を消去する絵柄消去装置をさらに備えた
    ことを特徴とする、請求項7記載の製版装置。
  9. 少なくとも製版工程の工程数設けられ、水平軸を中心とするサークル上に順に並べられた複数のステーションと、
    上記筒状体を支持する支持部を有し、上記支持部を上記水平軸を中心に公転させることにより、一のステーションから次のステーションへ上記筒状体を順に搬送する移送装置とをさらに備え、
    上記各処理装置は製版工程の順序に従って上記ステーションに配置されていることを特徴とする、請求項7又は8記載の製版装置。
  10. 上記現像装置は上記サークルの最下部のステーションに配置されている
    ことを特徴とする、請求項9記載の製版装置。
  11. 少なくとも製版工程の工程数設けられ、ライン上に順に並べられた複数のステーションと、
    上記筒状体を支持する支持部を有し、上記支持部を上記ラインに沿って往復移動させることにより、一のステーションから次のステーションへ上記筒状体を順に搬送する移送装置とをさらに備え、
    上記各処理装置は製版工程の順序に従って上記ステーションに配置されていることを特徴とする、請求項7又は8記載の製版装置。
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