JP2004243536A - 製版装置及び再生式刷版の管理方法 - Google Patents

製版装置及び再生式刷版の管理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004243536A
JP2004243536A JP2003032695A JP2003032695A JP2004243536A JP 2004243536 A JP2004243536 A JP 2004243536A JP 2003032695 A JP2003032695 A JP 2003032695A JP 2003032695 A JP2003032695 A JP 2003032695A JP 2004243536 A JP2004243536 A JP 2004243536A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carrier
plate
printing plate
plate making
station
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003032695A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Tabuchi
充 田淵
Masahiro Matsubara
正浩 松原
Katsuichi Furukawa
勝一 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2003032695A priority Critical patent/JP2004243536A/ja
Publication of JP2004243536A publication Critical patent/JP2004243536A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

【課題】製版装置に関し、各処理装置の処理速度の向上によらずとも、全体として高い処理速度を得ることを可能にする。
【解決手段】少なくとも製版工程の工程数のステーションS1〜S4を順に並べ、製版工程の各工程に一対一対応する複数の処理装置30〜34を製版工程の順序に従って各ステーションS1〜S4に配置し、移送装置11によって製版工程の順序に従い一のステーションから次のステーションへ順に複数の刷版1を連続して移送する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製版装置、特に、繰り返し使用される再生式刷版の製版(再生)に用いて好適な製版装置の構造と、再生式刷版の管理方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、絵柄が書き換え可能で何度でも繰り返し使用可能な再生式刷版が開発されている。
再生式刷版の絵柄の書き換え処理は、専用の製版装置(版再生装置)で行われる。特に印刷機上に設けられた製版装置は機上製版装置と呼ばれており、刷版を版胴に装着した状態で絵柄を書き換え可能になっている。ところが、この形式では、絵柄の書き換えの間は印刷を行うことができず、また、交換する刷版を前もってストックしておくことができないために無駄時間が生じ、生産効率が低下する。
【0003】
このため、今日では、印刷機外に印刷機とは独立して製版装置を設けるようにした、いわゆる機外製版装置が提案されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。ここで、図17は特許文献1に記載された製版装置の構成を示す概略図である。この製版装置では、刷版116を円筒状の支持胴101に取り付け、この支持胴101を架台102の軸受け103に片持ち支承させてモータによって駆動するようになっている。また、軸受け103に平行に設けられた横木113上には、製版のための処理装置(画線部形成装置115,消去装置121,固定装置122,塗布装置123)が横木113に対してスライド移動可能に設置されており、これら処理装置115,121,122,123が回転する支持胴101に沿って水平移動しながら刷版101に処理を施すようになっている。なお、特許文献2に記載された製版装置は、ここでは図示しないが、上記の支持胴を2つの軸受けによって両持ち支承するようにしたものである。
【0004】
また、再生式刷版は繰り返し使用されることから、常に良好な印刷品質を保つためには、その使用状況、すなわち印刷枚数、印刷物の種類、再生回数等を管理しておく必要がある。特許文献3には、再生式刷版の管理方法が開示されており、簡単には図18を用いて説明することができる。すなわち、図18に示すように刷版130に識別番号131を付番するとともに、識別番号131に対応したファイル132を作成し、データベース133に登録する。ファイル132には、使用日程、割り当てジョブ、印刷枚数、劣化状態等の刷版130の使用状況の記録欄が設けられている。そして、刷版130を使用する度に、識別番号131から該当するファイル132を読み出して使用状況を記録更新したり、使用状況から劣化を判定したりする。特許文献3には、上記のように刷版130の使用状況を管理することで、刷版130の劣化を一律に判断し、使用有効期限を過不足なく判断することが可能になると記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−178481号公報
【特許文献2】
特開2001−199031号公報
【特許文献3】
特開2001−322224号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特許文献1に記載されている従来の製版装置には、大きく分けて次の2つの課題がある。第1の課題は、処理速度(時間当たりの製版枚数)が低いことである。すなわち、従来の製版装置では、全ての処理装置115,121,122,123が軸受け103に支持された支持胴101の周りに配置され、各処理装置115,121,122,123が順に処理を行うため、一つの刷版116の処理が完了するまでは次の刷版の処理を行うことができない。したがって、製版装置全体の処理速度を上げるためには、各処理装置115,121,122,123の個々の処理速度を高める必要があるが、それには限界があるとともに、処理速度の向上に応じてコストも高くなってしまう。これは特許文献2に記載された製版装置にも共通する課題である。
【0007】
第2の課題は、広い設置スペースを必要とすることである。すなわち、従来の製版装置では、図19に示すように軸受け103の軸方向に支持胴101を出し入れするため、装置の幅方向にフリースペースが必要となる。特に、刷版116の交換を機械的に行う場合には、装置の幅方向に支持胴101を引き出して交換するための補助装置を設置する必要があるため、実質的には支持胴101の軸方向長さの2倍以上の幅方向スペースが必要となってしまうのである。このため、設置スペースに制約がある場合には、支持胴101の出し入れが困難になり、版自動化も難しい。なお、特許文献2に記載された製版装置では、片側の軸受けを開放してモータ側の軸受けに片持ちさせた状態で支持胴を軸方向に引き出すことになるが、この場合も上記と同様、装置の幅方向に支持胴の交換のための広いスペースが必要となる。
【0008】
また、特許文献3に記載されている従来の再生式刷版の版管理方法にも課題がある。すなわち、特許文献3には、識別番号131の刷版130への付番位置について具体的な記載はないが、仮に版表面に付番する場合には印刷可能エリアを制限してしまうことになる。さらに、再生時には版面は上書きされるため、識別番号131の読み取りが不可能になる虞がある。また、版裏面に付番する場合には識別番号の読み取りの度に刷版130を支持体(版胴や前記の支持胴等)から取り外すことになるため、版固定部分が損傷して再生回数を制限してしまう。これは、刷版130の両端部、すなわち、刷版130の支持体への取り付け時に折り曲げられる部分に付番する場合も同様である。なお、版裏面に付番した識別番号131を表面から読み取ることは一般に困難であり、現実的ではない。
【0009】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、各処理装置の処理速度の向上によらずとも、全体として高い処理速度を得ることを可能にした、製版装置を提供することを目的とする。
また、設置スペースが少なくてすみ且つ版交換の自動化が容易な、製版装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、認識番号の付番位置の自由度を高くして管理を容易にした、再生式刷版の管理方法を提供することを目的とする。
さらに、再生式刷版の機能を有効に利用した、再生式刷版の管理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の製版装置は、少なくとも製版工程の工程数のステーションを順に並べ、製版工程の各工程に一対一対応する複数の処理装置を製版工程の順序に従って各ステーションに配置し、移送装置によって製版工程の順序に従い一のステーションから次のステーションへ順に複数の刷版を連続して移送するようにしたことを特徴とする。これによれば、複数の刷版の並列処理が可能になるため、各処理装置の処理速度は従来と同じであっても全体として高い処理速度を得ることができる。
【0012】
なお、本製版装置は、勿論、通常の製版にも利用してよいが、好ましくは、上記刷版が再生式刷版の場合には上記製版工程に刷版の版面を再生する工程を含ませることで版再生装置として構成し、再生式刷版の再生に利用する。本製版装置を版再生装置として用いることで、絵柄の書き換えに要する処理速度が向上し、より少ない刷版数で運用することが可能になる。この場合、処理装置としては、少なくとも絵柄消去装置、画線材塗布装置、乾燥装置、及び絵柄書き込み装置が備えられる。
【0013】
本製版装置における刷版のハンドリング方法としては、勿論、平版状態のまま移送装置によって移送するようにしてもよいが、好ましくは円筒状のキャリアの外周面に刷版を備え、キャリアと一体で移送装置により移送する。このように刷版をキャリアの外周面に一体化することにより、ハンドリングが容易になり刷版の損傷も防止することができる。なお、刷版をキャリアの外周面に備える形態としては、平板状の刷版をキャリアの外周面に巻き付けて固定するのみならず、継ぎ目のない円筒状のギャップレス刷版をキャリアに嵌挿するものや、キャリアの外周面そのものを刷版として用いるものも含まれる。
【0014】
本製版装置において、好ましくは、製版処理前のキャリアを一つ以上ストックする処理前ストック部を有する搬入装置を備えて、処理前ストック部から移送装置へキャリアを搬入するようにする。このように搬入装置にキャリアをストックできるようにしておくことで、途切れのない連続したキャリアの搬入が可能になり、処理能力をさらに高めることができる。
【0015】
この搬入装置の構成としては、好ましくは、処理前ストック部としてキャリアの両端部を支持する一対の傾斜レールを備えるとともに、各傾斜レールに設けられてキャリアの転がりを規制するオン状態とキャリアの転がりを許容するオフ状態の何れかを選択可能な一つ以上のストッパを有し、ストッパのオン/オフの切り替えにより、キャリアを一つずつ搬入するような構成とする。これによれば、簡単な構成でキャリアのストックと搬入とが可能になる。また、レールでキャリアの両端部を支持することにより、キャリアの外周面に備えられる刷版への傷入りも防止できる。
【0016】
また、搬入装置には、移送装置への搬入前に刷版の使用状況を判定する判定装置と、判定装置により再生に適さないと判定された不合格刷版に対し、不合格刷版を備えたキャリアを搬入ラインから取り出す選別装置とを備えるのも好ましい。このように搬入前に再生の適否を判定して選別することで無駄処理が発生することがなく、実質的な処理能力をさらに向上させることができる。
【0017】
また、本製版装置において、製版処理後のキャリアを移送装置から搬出し、搬出されたキャリアが一つ以上ストックされる処理後ストック部を有する搬出装置を備えてもよい。処理後のキャリアをストックできるようにしておくことで、オペレータがキャリアの搬出部に張り付く必要がなくなり、作業性が大きく向上する。
【0018】
上記移送装置の構成としては、両側一対のチャック装置を少なくともステーションの数だけ備え、チャック装置によりキャリアを把持しながら搬送するような構成が好ましい。チャック装置は、キャリアの両端の開口部に嵌合してキャリアを両側から把持するともに所定の基準軸に対して芯出しする構成とする。このようにチャック装置によってキャリアを両側から支持してハンドリングすることで、キャリアはチャック装置による着脱位置に、その軸方向(装置幅方向)ではなく、基準軸に垂直な方向(装置正面方向)から搬入出できるようになるので、キャリアの搬入出(版交換)に必要なスペースを少なくすることができる。
【0019】
各ステーションは、好ましくは水平軸を中心とするサークル上に配置する。そして、上記移送装置は、チャック装置を水平軸を中心に公転させることにより、一のステーションから次のステーションへキャリアを順に搬送するような構成とする。このように各ステーションをサークル上に配置することで、製版装置の高さも長さも抑えたコンパクトな構造とすることができる。
【0020】
この場合、上記サークルの最下部或いは最上部に、外部から搬入されたキャリアをチャック装置に装着し、且つ、製版処理されたキャリアをチャック装置から取り外して外部へ搬出する搬入出ステーションを設けてもよい。或いは、上記サークルの最下部或いは最上部に、外部から搬入されたキャリアを上記チャック装置に装着する搬入ステーションを設けるとともに、上記サークルの最下部或いは最上部のうち搬入ステーションと対向するに位置に、製版処理されたキャリアをチャック装置から取り外して外部へ搬出する搬出ステーションを設けてもよい。このようなステーションの配置によれば、キャリアの搬入出を自動化するための補助装置を設ける場合に、その設置が容易になる。
【0021】
また、各ステーションは、ライン上に配置してもよく、この場合、移送装置は、チャック装置を上記ラインに沿って往復移動させることにより、一のステーションから次のステーションへキャリアを順に搬送するような構成とする。このように各ステーションをライン上に配置する場合には、液体操作に有利な装置下側からのアクセスが多くのステーションで可能となり、また、液垂れによる刷版や装置の汚れも回避できる。
【0022】
この場合、上記ラインの一端に、外部から搬入されたキャリアをチャック装置に装着する搬入ステーションを設けるとともに、上記ラインの他端に、製版処理されたキャリアをチャック装置から取り外して外部へ搬出する搬出ステーションを設けてもよい。或いは、上記ラインの一端に、外部から搬入されたキャリアをチャック装置に装着し、且つ、製版処理されたキャリアをチャック装置から取り外して外部へ搬出する搬入出ステーションを設けてもよい。このようなステーションの配置によれば、キャリアの搬入出を自動化するための補助装置を設ける場合に、その設置が容易になる。
【0023】
なお、各ステーションを水平軸を中心とするサークル上に配置する場合には、上記移送装置は、水平軸に支持されて水平軸を中心に回転する回転部材を備えて、この回転部材にチャック装置が設けられた構成にすることができる。また、上記移送装置を、ステーションの配列方向に設けられたガイドと、このガイドに沿って回動する無限軌道部材とを備えて、無限軌道部材にチャック装置が設けられた構成としてもよい。このような構成によれば、各処理装置のレイアウトの自由度が高くなるので、各ステーションが水平軸を中心とするサークル上に配置されている場合にも各ステーションがライン上に配置する場合にも共に適用することができる。
【0024】
また、本製版装置においては、上記のように移送装置にチャック装置を設ける構成とは別に、各ステーションに両側一対のチャック装置を設けて、チャック装置によるキャリアの着脱によりステーションと移送手段との間でキャリアが受け渡されるように構成することも可能である。この場合も、チャック装置はキャリアの両端の開口部に嵌合してキャリアを両側から把持するともに所定の基準軸に対して芯出しするような構成とする。このように各ステーションにおいてチャック装置によってキャリアを両側から支持することで、キャリアは各ステーションに、その軸方向(装置幅方向)ではなく、基準軸に垂直な方向、すなわち移送装置による移送方向に搬入出できるようになり、移送装置と各ステーションとの間でのキャリアの受け渡しが容易になる。
【0025】
また、上記のように刷版のハンドリングにキャリアを用いる場合には、キャリアの径に応じて各ステーションにおける各処理装置の位置を調整できるように、製版装置内に調整装置を備えるのが好ましい。キャリアの径は刷版の印刷サイズやカットオフに対応して決るので、このように各処理装置の位置を調整可能にしておくことで、様々なサイズのキャリアにも対応することができる。
【0026】
以上説明した製版装置において、より好ましくは、少なくとも刷版に画線材が塗布され乾燥されるまでの間、刷版の周囲にクリーンエアを供給するクリーンエア供給装置を備えるようにする。これによれば、版面への異物の付着を防止して印刷品質の低下を防止することができる。
さらに、検知装置を設けて本製版装置に生じた異常(機械的トラブル、ストック切れ等)を検知し、異常が検知されたときには出力装置により外部へ信号を自動出力するように構成するのも好ましい。これによれば、オペレータが製版装置に張り付いておく必要が無くなり、オペレータの行動範囲の制約が無くなって作業性が向上する。この場合、より好ましくは、上記出力装置は、オペレータの携帯端末(携帯電話,PHS等)に電話回線を介して異常信号を自動出力するように構成する。このように電話回線を利用することで、特殊なインフラを整備することなくオペレータへの連絡が可能になる。
【0027】
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の製版装置は、刷版を円筒状のキャリアの外周面に備え、このキャリアの両端の開口部にそれぞれチャック装置を嵌合させてキャリアを両側から把持するともに所定の基準軸に対して芯出しし、チャック装置により芯出しされたキャリアに向けて一又は複数の処理装置を配置して、キャリアに支持されている刷版に対して製版処理を施すようにするとともに、上記一対のチャック装置間に上記基準軸に垂直な方向から処理前のキャリアが搬入され、且つ上記一対のチャック装置間から上記基準軸に垂直な方向に向けて製版処理後のキャリアが搬出されるようにしたことを特徴としている。このように刷版をキャリアの外周面に一体化することで、刷版のハンドリングが容易になって刷版の損傷も防止することができ、また、チャック装置による両側からの支持とすることで、キャリアの搬入出(版交換)に必要なスペースを少なくすることができる。したがって、装置の設置に必要なスペースが少なくてすみ、版交換の自動化も容易になる。
【0028】
また、上記目的を達成するために、本発明の第1の再生式刷版の管理方法は、特に円筒状のキャリアに装着された状態で使用される再生式刷版の管理方法であって、まず、各再生式刷版に刷版識別番号を付番し、且つ各キャリアにキャリア識別番号を付番するとともに、各再生式刷版の使用状況を記録するためのファイルを刷版識別番号毎に作成しておく。再生式刷版の使用時には、その刷版識別番号を当該再生式刷版が装着されるキャリアのキャリア識別番号に対応させてテーブルに記録する。そして、再生式刷版の使用の度にキャリアからキャリア識別番号を読み取り、読み取ったキャリア識別番号に対応する刷版識別番号をテーブルから検索し、その刷版識別番号に対応するファイルに当該再生式刷版の使用状況を記録して更新する。このような方法によれば、刷版識別番号に紐付けされたキャリア識別番号によって再生式刷版を管理することができるので、例えば刷版の裏面に刷版識別番号を付番してもよく、刷版に刷版識別番号を付番する上での制約を無くすことができる。
【0029】
キャリアへのキャリア識別番号の付番方法としては、例えば、番号そのものをキャリアの側面等に記録してもよく、番号をバーコードに変換して貼り付けるようにしてもよい。より好ましくは、無線読み取り式のデータ記憶装置(マイクロチップ、ICタグ等)をキャリアに取り付け、このデータ記憶装置にキャリア識別番号を記憶させておくようにする。これによれば、溶剤等がかかるような悪環境下でも識別番号情報が失われることはない。より好ましくは、キャリア内にデータ記憶装置を埋め込むようにする。
【0030】
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の再生式刷版の管理方法は、再生式刷版の版面にその使用状況データを絵柄とともに書き込み、再生式刷版の絵柄の書き換え時には、再生に先立ち版面の使用状況データを読み取ってメモリに一時記憶し、再生後は、新たな絵柄とともに上記メモリに一時記憶しておいた使用状況データを更新した上で再生式刷版の版面に書き込む。このように再生式刷版の機能を利用して版面上にデータを記録することにより、付番のための専用設備が不要になる。
【0031】
また、上記目的を達成するために、本発明の第3の再生式刷版の管理方法は、各再生式刷版に刷版識別番号を付番して版面に書き込むとともに、各再生式刷版の使用状況を記録するためのファイルを刷版識別番号毎に作成しておき、再生式刷版の絵柄の書き換え時には、再生に先立ち版面の刷版識別番号を読み取ってメモリに一時記憶するとともに、読み取った刷版識別番号に対応するファイルに当該再生式刷版の使用状況を記録して更新し、再生後は、新たな絵柄とともに上記メモリに一時記憶しておいた刷版識別番号を当該再生式刷版の版面に書き込む。このように再生式刷版の機能を利用して再生の度に刷版識別番号を書き込むことにより、絵柄の上書きにかかわらず刷版識別番号の読み取りを可能にすることができる。
【0032】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
(A)第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態としての製版装置の構成を示す概略図であり、図2は本実施形態における刷版の取り扱い形態を示した図である。なお、本実施形態では、刷版は絵柄の書き換えにより繰り返し使用可能な再生式刷版とし、製版装置は製版機能とともに版再生機能も備えた版再生装置として構成する。
【0033】
図2に示すように、刷版(再生式刷版)1は、円筒状のキャリア2の外周面に巻きつけられて固定されている。刷版1のキャリア2への固定方法は、例えば版胴に刷版を固定する場合と同様の方法を採ることができる。キャリア2はその軸方向長さを刷版1の横幅よりも長く設定されており、両端部がいくらか余るように形成されている。なお、ここでは平板状の刷版1がキャリア2の外周面に巻き付けられているが、継ぎ目のない円筒状のギャップレス刷版をキャリア2に装着するのでもよく、或いは、キャリア2の外周面自体を再生式刷版として機能させるようにしてもよい。
【0034】
キャリア2の中心部には軸方向に貫通する穴2aが形成されている。この穴2aは、製版装置においてキャリア2をハンドリングする際に利用される。キャリア2は、刷版1を搬送するための道具としてだけではなく、印刷機(図示略)に装着することによってそのまま版胴として用いることもできる。印刷機へのキャリア2の装着は、版胴の配置位置に回転軸を設けておき、この回転軸に上記穴2aを嵌合させることによって行うことができる。なお、キャリア2は、厚さが異なる、すなわち、内径(穴2aの径)が同じで外径が異なるものが複数種類用意されている。版胴の周長により印刷サイズやカットオフが決るが、このように様々な厚さのキャリア2を用意しておくことで、キャリア2を厚さの異なるものに変更することで版胴の周長を変更することができ、印刷サイズやカットオフの変更にも対応することが可能になる。
【0035】
図1に示すように、本製版装置10は、印刷機(図示略)とは別に設置されたいわゆる機外製版装置であり、刷版1が装着されたキャリア2は外部から装置内へ搬入され、刷版1の再生及び製版処理後、再び外部へ搬出されるようになっている。機外製版装置として構成されることで、印刷機による印刷と並行して刷版1の再生処理を行うことができる。また、印刷機と一体の機上製版装置の場合には印刷ユニット毎に製版装置を設ける必要があるが、本製版装置10のような印刷機と別に配置される機外製版装置の場合には、1台の印刷機に対して本製版装置10を1台用意して印刷ユニット間で共用することも可能であり、さらには、複数の印刷機に対して本製版装置10を1台用意して印刷機間で共用することも可能である。
【0036】
以下、本製版装置10の特徴について詳細に説明する。本製版装置10では、外部から搬入されたキャリア2は、まず、装置内の搬入待機ステーションS0に運ばれる。そして、この搬入待機ステーションS0から第4の処理ステーションS4にコンベヤ等の搬送装置によって順次搬送されていく。本製版装置10内には、4つの処理ステーションS1〜S4が設けられている。各処理ステーションS1〜S4は、所定の水平軸O1を中心とするサークル上に90度間隔で配置されており、上記第4処理ステーションS4は、サークルの最下部に位置している。
【0037】
各処理ステーションS1〜S4には、製版工程の各工程がそれぞれ割り当てられている。本実施形態では刷版1の再生処理も行うので、製版工程として絵柄消去工程、画線材塗布工程、乾燥工程、絵柄書き込み工程、及び現像工程を有し、このうち絵柄消去工程は第1処理ステーションS1に、画線材塗布工程と乾燥工程とは第2処理ステーションS2に、絵柄書き込み工程は第3処理ステーションS3に、そして現像工程は第4処理ステーションS4に割り当てられている。なお、上記の各工程はあくまでも一例であり、どのような製版方法及び再生方法を採るかにより工程数や内容も変わってくる。また、処理ステーション数や工程の割り当ても一例であって、製版方法や再生方法に応じて処理ステーション数を増減したり、各処理ステーションへの工程の割り当てを変えたりしてもよい。
【0038】
各処理ステーションS1〜S4には、割り当てられた工程に応じた処理装置が設置されている。まず、第1処理ステーションS1にはクリーニング装置10が設置されている。クリーニング装置30は、水洗装置30aと布洗浄装置30bとからなり、刷版1の版面上に付着したインキ、湿し水、紙粉などを水洗した後に、布状物を巻きつけたローラで版面のインキを拭き取るようになっている。第2処理ステーションS2には塗布装置31と乾燥装置32とが設置されている。塗布装置31はローラによって刷版1の版面にバーコータを塗布し、これを乾燥装置32がハロゲンランプの熱によって加熱乾燥するようになっている。第3処理ステーションS3にはレーザ書き込み装置33が設置されている。レーザ書き込み装置33は刷版1の版面にレーザ光を照射することで新たな絵柄を書き込む。そして、第4処理ステーションS4には現像装置34が設置されている。現像装置34は刷版1の版面にローラで現像液を塗布し、さらに定着液を塗布することで、レーザ書き込み装置33により書き込まれた絵柄を現像するようになっている。各処理装置30〜34は、図示しない位置調整装置によってキャリア2の厚さに応じて位置を調整できるようになっている。前述のようにキャリア2は装着される刷版1の印刷サイズやカットオフに対応した厚さのものが選定されるので、各処理装置30〜34の位置を調整可能にしておくことで、様々なサイズのキャリア2にも対応することができる。なお、以上列挙した処理装置30〜34は、あくまでも一例であり、工程の処理内容に応じて他の処理装置を配置することは勿論可能である。
【0039】
上記のように製版工程の順序に従って各処理ステーションS1〜S4に工程が割り当てられることにより、第4処理ステーションS4に搬入されたキャリア2は、第1処理ステーションS1、第2処理ステーションS2、第3処理ステーションS3と順に移送されながら各処理を施されていき、再び第4処理ステーションS4に移送されて現像処理を施された後、搬出待機ステーションS5に搬送される。この搬出待機ステーションS5は、第4処理ステーションS4を挟んで搬入待機ステーションS0とは反対側に設けられており、キャリア2はこの搬出待機ステーションS5から順次外部へ搬送されていく。
【0040】
以上のように、製版工程を複数の工程に分割してそれぞれ別々の処理ステーションS1〜S4で処理することで、複数のキャリア2の時間差での並列処理が可能になる。すなわち、例えば、第2処理ステーションS2で一のキャリア2の画線材塗布/乾燥処理を行っている間、第1処理ステーションS1では別のキャリア2の絵柄消去処理を行い、上記一のキャリア2を第2処理ステーションS2から第3処理ステーションS3へ移送すると同時に、上記別のキャリア2を第1処理ステーションS1から第2処理ステーションS2へ移送して、それぞれ次の処理を行うようにする。このような並列処理によれば、仮に各処理ステーションでの処理を2分とすると、従来は各処理を一箇所で行うために2分×4=8分間に一つの刷版1しか製版することができなかったのに対し、2分間に一つの刷版1を製版することが可能になる。つまり、本製版装置10によれば、時間差での並列処理によって各処理装置30〜34の稼働率を高めることができ、各処理装置の処理速度は従来と同じであっても、全体として高い処理速度を得ることができる。
【0041】
なお、このような並列処理では、全ての処理ステーションS1〜S4での処理が完了した後でないとキャリア2を次のステーションに移送することができない。したがって、各処理ステーションS1〜S4での処理時間にばらつきがある場合、例えば、一つだけ処理時間が長いステーションがある場合には、他の処理ステーションでは待ち時間が生じてしまい、装置全体としての処理速度も上がらなくなる。したがって、並列処理の利点を最大限に生かすためには、各処理ステーションS1〜S4での処理時間が略等しくなるように各処理ステーションS1〜S4への工程の割り当てを設定したり、或いは各処理装置30〜34の処理能力を選定したり、或いは処理ステーション数を設定する必要がある。
【0042】
また、本製版装置10では、キャリア2を製版装置10内で支持するための装置にも工夫がある。本製版装置10では、両側一対のチャック装置20によってキャリア2を支持するようになっている。チャック装置20は、キャリア2を移送する移送装置11に設けられている。移送装置11は水平軸O1に回転可能に90度間隔で支持されたアーム(回転部材)11aを備え、チャック装置20はこれらアーム11aの各先端部に取り付けられている。移送装置11は、各処理ステーションS1〜S4での処理の完了に合わせて、これらアーム11aを90度ずつ回転させていく。搬入待機ステーションS0から第4処理ステーションS4へ搬送されたキャリア2は、第4処理ステーションS4においてチャック装置20に装着されて移送装置11にセットされ、アーム11aの回転とともにサークル内を一周した後に再び第4処理ステーションS4においてチャック装置20から取り外され、搬出待機ステーションS5に搬送される。
【0043】
図3はチャック装置20の構造の一例を示したものである。チャック装置20は、アーム11aにベアリング23を介して回転自在に支持された回転軸22を有し、この回転軸22の先端部にクラッチ21が設けられている。クラッチ21には円錐面21aが形成されており、左右のクラッチ21,21は、その円錐面21aの軸心線が上記水平軸O1に平行な所定の基準軸O2に一致するように位置調整されている。各クラッチ21,21はそれぞれ図示しないアクチュエータによって軸心線方向に出し入れ可能になっている。
【0044】
クラッチ21,21は、キャリア2の中心部に設けられた穴2aの両側の開口部にそれぞれ係合することによって、キャリア2を両側から把持するようになっている。キャリア2の開口部にも円錐面2bが形成されており、この円錐面2bの軸心線はキャリア2の軸心線に一致している。これにより、キャリア2の開口部の円錐面2bにクラッチ21の円錐面21aが係合することで、キャリア2の基準軸O2への芯出しが自動で行なわれるようになっている。キャリア2の回転方向の位置決めは、例えば、キャリア2の開口部の円錐面2bに溝2cを設けるとともに、クラッチ21の円錐面21aにキー21bを設け、これらキー21bと溝2cとを係合させればよい。
【0045】
なお、各処理ステーションS1〜S4では、各処理装置30〜34は固定してキャリア2を回転させながら刷版1への製版処理が行われるが、このときのキャリア2の回転は、チャック装置20の回転軸22に図示しないモータから駆動力が伝達されることで実現される。このモータは、チャック装置20毎に移送装置11に設けることも可能であるし、各処理ステーションS1〜S4に設けることも可能である。
【0046】
このようにチャック装置20によってキャリア20を両側から支持してハンドリングすることで、キャリア2は搬入出ステーションである第4処理ステーションS4に対し、図4に示すように装置正面方向(基準軸O2に垂直な方向)から搬入及び搬出することができる。したがって、本製版装置10によれば、従来のように軸受け103から支持胴101を装置幅方向に出し入れする場合に比較して(図19参照)、キャリア2の搬入出(版交換)に必要なスペースを少なくすることができ、製版装置10を設置する上での装置幅方向の制約が少なくなるという利点がある。
【0047】
以上説明したチャック装置20の構成はあくまでも一例であり、他の構成、例えば図5に示すような構成をとることも可能である。図5に示す構成は、径方向に出し入れされる少なくとも3つ以上の爪26をクラッチ25に設けておき、各爪26をキャリア2の穴2aの内周面に係合させるようにしたものである。この構成によれば、各爪26の伸び量が等しくなるように爪26を伸縮させるアクチュエータ27を制御することで、キャリア2を基準軸O2に対して自動で芯出しすることができる。この場合も、クラッチ25に設けたキー25aをキャリア2に設けた溝2dに係合させることで、キャリア2の回転方向の位置決めを行うことができる。
【0048】
図6及び図7は本製版装置に組み合わされるキャリア搬入装置、及びキャリア搬出装置の構成について示す概略図である。キャリア搬入装置12は、左右一対のレール13とレール13に設けられた複数のストッパ14とから構成されている。2つのレール13,13はキャリア2の両端部を支持するように間隔を調整して配置され、製版装置10に向けてキャリア2が転がるように傾斜して設けられている。レール13は、キャリア2を製版装置10へ自動投入する投入機としても機能するとともに、製版処理前の複数のキャリア2をストックする処理前ストック部としても機能する。レール13,13がキャリア2を支持する支持面はV字型に形成されており、キャリア2の装置幅方向における位置決めが簡単に済むようにされている。
【0049】
ストッパ14は、レール13上でのキャリア2の転がり防止と位置決めのために設けられ、キャリア2の両端部の刷版1が巻かれていない余白部に係合するようになっている。ストッパ14は前方に傾倒できるように取り付けられており、ストッパ14を傾倒させることでキャリア2をレール13に沿って転がし、前方に順次移動させることができるようになっている。ストッパ14は図示しないアクチュエータによって起立及び傾倒させられるようになっており、その起立/傾倒動作は、製版装置10内でのキャリア2の移動に連動している。すなわち、搬入待機ステーションS0にあるキャリア2が第1処理ステーションS1へ搬送されると同時に、ストッパ14が傾倒してレール13上から搬入待機ステーションS0へキャリア2を送り込み、レール13上の各キャリア2が一つずつ前進した時点でストッパ14が起立してキャリア2の転がりを停止させる。
【0050】
このような構成のキャリア搬入装置12によれば、レール13上にキャリア2をストックすることができるので、途切れのない連続したキャリア2の搬入が可能になり、処理能力をさらに高めることができる。また、レール13とストッパ14という簡単な構成であるため低コストで済み、且つ、キャリア2を装置正面方向から製版装置10内へ搬入することができるので設置スペースも少なくて済む。また、レール13はキャリア2の両端部を支持するので、キャリア2の外周面に備えられる刷版1に傷が付くことも無い。
【0051】
一方、キャリア搬出装置15は、キャリア搬入装置12と同様に左右一対のレール16とレール16に設けられた複数のストッパ17とから構成されている。レール16及びストッパ17の構造はキャリア搬入装置12のものと同じである。レール16は、製版処理後のキャリア2をストックする処理後ストック部として機能する。ストッパ17は、搬出待機ステーションS5からキャリア2が搬出される直前に傾倒して、レール16上の各キャリア2をレール16に沿って転がすとともに、各キャリア2が一つずつ前進した時点で再び起立し、キャリア2の転がりを停止させるように制御される。
【0052】
このような構成のキャリア搬出装置15によれば、製版処理後のキャリア2をレール16上にストックすることができるので、製版処理されたキャリア2を受け取るためにオペレータが製版装置10に張り付く必要がなくなり、作業性が大きく向上する。また、キャリア搬入装置12と同様、レール16とストッパ17という簡単な構成であるため低コストで済み、且つ、キャリア2を製版装置10から装置正面方向へ引き出すことができるので設置スペースも少なくて済む。また、レール16はキャリア2の両端部を支持するので、キャリア2の外周面に備えられる刷版1に傷が付くことも無い。
【0053】
以上、本製版装置10の主要な構成について説明したが、さらに言えば、本製版装置10は、図1に示すように装置10内にクリーンエアを供給するクリーンエア供給装置19を備えている。第2処理ステーションS2では、刷版1にバーコータを塗布して乾燥させているが、このとき版面に異物が付着すると、その影響は印刷時に印刷欠陥としてあらわれる。そこで、本製版装置10では、クリーンエア供給装置19によって製版装置10内に絶えずクリーンエア(例えばクリーン度1000以上のエア)を供給することで、版面への異物の付着を防止して印刷品質の低下を防止している。なお、ここでは製版装置10内全体にクリーンエアを供給しているが、第2処理ステーションS2の周囲に限定して、すなわち、少なくとも刷版1にバーコータが塗布され乾燥されるまでの間、刷版1の周囲にクリーンエアを供給するのでもよい。
【0054】
次に、本実施形態における刷版1の管理方法について説明する。本実施形態では、刷版1は常にキャリア2と一体的にハンドリングされることに着目し、次のような方法で刷版1の管理を行う。なお、本実施形態にかかる管理方法は、刷版1がキャリア2から取り外せるものに適用される方法であり、キャリア2の周面自体が刷版として機能するものは本実施形態にかかる管理方法の適用対象ではない。以下、図8のシステム構成図を参照しながら、図9のフローチャートに従って説明する。
まず、前処理として、図8に示すように刷版1には刷版識別番号を付番し、キャリア2にはキャリア識別番号を付番しておく。刷版1及びキャリア2への識別番号の付番方法として、ここでは、識別番号をバーコードに変換してバーコードシール36,37を貼り付けている。図8においては、刷版1に対しては裏面にバーコードシール36を貼り、キャリア2に対しては側面にバーコードシール37を貼り付けている。また、コンピュータ40のデータベース41には、各刷版1の使用状況(再生回数,印刷枚数,使用期間等)を記録するためのファイル42を刷版識別番号毎に作成しておくとともに、刷版識別番号とキャリア識別番号とを紐付けするためのテーブル43も作成しておく。
【0055】
そして、刷版1の使用時には、バーコードリーダ38によりバーコードシール36から刷版識別番号を読み取り(ステップA10)、また、刷版1が装着されるキャリア2のバーコードシール37からキャリア識別番号を読み取る(ステップA20)。そして、読み取った刷版識別番号とキャリア識別番号とを対応させてテーブル43に記録する(ステップA30)。
【0056】
そして、刷版1に新たなジョブを割り当てるときには(ステップA40)、キャリア2からキャリア識別番号を読み取り(ステップA50)、読み取ったキャリア識別番号に対応する刷版識別番号をテーブル43から検索して、その刷版識別番号に対応するファイル42をデータベース41から読み出す(ステップA60)。次に、ファイル42に記録された現在までの使用状況から、刷版1の再生の可否を判定する(ステップA70)。再生が不可と判定されたものについては、版交換が必要な旨をディスプレイ40aに表示する(ステップA100)。一方、再生可能と判定されたものについては、製版装置10によって再生及び製版処理を行うとともに(ステップA80)、今回のジョブの内容(印刷枚数等)や再生回数等のデータをファイル42に記録して更新する(ステップA90)。
【0057】
このような方法によれば、刷版識別番号に紐付けされたキャリア識別番号によって刷版1を管理することができるので、上記のように刷版1の裏面に刷版識別番号を付番してもよく、刷版1に刷版識別番号を付番する上での制約を無くすことができる。また、刷版識別番号の確認のために再生処理の度に刷版1をキャリア2から取り外す必要もないので、刷版1の損傷を抑えることもできる。したがって、本方法によれば刷版1の管理が容易になる。
【0058】
なお、製版装置10における製版処理前の再生の可否判定は、キャリア2が処理ステーションS1〜S4に搬入される前に実施するのが好ましい。図1に示す場合では、搬入待機ステーションS0にバーコードリーダ38を設置しており、キャリア搬入装置12から搬入された全てのキャリア2について、キャリア識別番号を読み取って刷版1の再生の可否を判定している。そして、再生可と判定された刷版1についてはそのキャリア2を第4処理ステーションS4に搬入する一方、再生不可と判定された刷版1についてはそのキャリア2をラインからはじき出し、新たなキャリア2をキャリア搬入装置12から搬入待機ステーションS0へ搬入するようになっている。このように搬入前に刷版1の再生の適否を判定してキャリア2を選別することで、製版装置10内で無駄処理が発生することがなく、実質的な処理能力をさらに向上させることができる。
【0059】
キャリア2へのキャリア識別番号の付番方法としては、上記のようなバーコードシール37を貼り付ける方法の他、キャリア識別番号を記憶させたマイクロチップやICタグ等のデータ記憶装置をキャリア2に取り付ける方法もある。印刷が行われる環境下では溶剤等がキャリア2にかかる虞があるが、キャリア識別番号をデータ記憶装置に記憶させることで、このような悪環境下でも識別番号情報が失われることはない。
【0060】
最後に、本実施形態における異常通知方法について説明する。本実施形態では、製版装置10は全自動処理であり、キャリア2はキャリア搬入装置10から製版装置10へ自動搬入され、且つ、製版処理後のキャリア2はキャリア搬出装置10において自動ストックされるので、基本的にはオペレータは製版装置に張り付いている必要はない。しかしながら、機械的トラブルやキャリア2のストック切れ等、何らかの異常が生じたときに速やかに対処できないと、製版装置10の稼働率を低下させてしまうことになる。したがって、製版装置10に異常が生じたときに、オペレータに速やかに異常を通知することができるシステムが必要になる。
【0061】
本実施形態では、この異常通知システムを既存の電話回線網を利用して構築している。すなわち、図10に示すように、製版装置10は電話回線網46に接続されており、そのデータベース47には、オペレータの携帯端末(携帯電話,PHS等)48の電話番号や保守会社49の電話番号等が登録されている。そして、異常検知装置44により何らかの異常が検知されたときには、出力装置45は検知された異常内容に応じた連絡先をデータベース47から検索し、その連絡先に電話回線網46を介して異常を通知する。
【0062】
このような異常通知方法によれば、オペレータが製版装置10に常時張り付いておく必要が無くなり、オペレータの行動範囲の制約が無くなって作業性が向上する。また、既存の電話回線網を利用することで、特殊なインフラを整備する必要もなく、また、システムの維持コストも低く抑えることができる。なお、ここでは電話回線網を利用しているが、既に構内にLANが構築されている場合には、LANを介してオペレータの携帯端末に異常を通知してもよい。
【0063】
(B)第2実施形態
図11は本発明の第2実施形態としての製版装置の構成を示す概略図である。図11に示すように本製版装置50は、各処理ステーションS1〜S4が略水平なライン上に、製版工程の順序に従って、第1処理ステーションS1、第2処理ステーションS2、第3処理ステーションS3、そして第4処理ステーションS4の順に配置されたことを特徴としている。各処理ステーションS1〜S4には、第1実施形態で説明した処理装置30〜34が配置されている。処理ステーションS1〜S4への製版工程の各工程の割り当ては第1実施形態と同じであり、各処理装置30〜34の機能も第1実施形態と同じである。
【0064】
本実施形態では、キャリア2を移送する移送装置51として、チェーン(無限軌道部材)52を用いている。製版装置50内には横長な楕円形状のガイド53が配置され、チェーン52はこのガイド53の周りを図示しないアクチュエータによって回動する。各処理ステーションS1〜S4は、チェーン52がガイド53に沿って描く楕円軌道の上辺に沿って配置されている。また、楕円軌道の前後両端には、搬入ステーションS0と搬出ステーションS5とが配置されている。搬入ステーションS0から各処理ステーションS1〜S4を経て搬出ステーションS5に至るまでの各ステーション間の距離は等距離であり、チェーン52には、複数のチャック装置20がステーション間距離に合わせて等ピッチで取り付けられている。チャック装置20の構成及び機能は第1実施形態で説明したとおりである。
【0065】
このような構成により、外部から製版装置50内に搬入されたキャリア2は、ライン前端の搬入ステーションS0においてチャック装置20に装着され、チェーン52の回動とともに各処理ステーションS1〜S4を移送されていく。なお、移送装置51は、各処理ステーションS1〜S4での処理の完了に合わせて、チェーン52を一ピッチずつ移動させる。そして、全処理ステーションS1〜S4での処理が完了し、キャリア2がライン後端の搬出ステーションS5に運ばれると、そこでキャリア2はチャック装置20から取り外されて、搬出ステーションS5から外部へ搬出される。なお、本製版装置50においても、キャリア2の搬入及び搬出のための手段として、第1実施形態で説明したキャリア搬入装置12やキャリア搬出装置15を用いることができる。また、刷版1の再生可否の判定によるキャリア2の選別は、搬入ステーションS0においてキャリア2をチャック装置20に装着する前に行えばよい。
【0066】
本製版装置50によれば、キャリア2の搬送手段としてチェーン52を用いることで、各ステーションS0〜S5のレイアウトの自由度が高くなる。そして、全ステーションS0〜S5をライン上に並べて配置することで、液体操作に有利な装置下側からのアクセスが全ての処理ステーションS1〜S4において可能となり、作業性が向上するとともに、水洗装置30aや現像装置34からの液垂れによる刷版1や装置の汚れも回避できるという利点がある。
【0067】
(C)第3実施形態
図12は本発明の第3実施形態としての製版装置の構成を示す概略図である。本実施形態では、第1,第2実施形態のように刷版をキャリアに取り付けてハンドリングするのではなく、平板の形態でハンドリングしながら製版することを特徴としている。
【0068】
図12に示すように本製版装置60内には、刷版1の搬送ラインが水平に設けられ、各処理ステーションS1〜S4は、この搬送ラインに沿って、製版工程の順序に従い第1処理ステーションS1、第2処理ステーションS2、第3処理ステーションS3、そして第4処理ステーションS4の順に配置されている。刷版1は版面を下に向けた状態で水平を維持したまま搬送されるようになっており、各処理装置31〜34は搬送ラインの下側に配置されている。また、第1処理ステーションS1の上流側には、刷版1を搬送ラインに搬入するための搬入ステーションS0が設けられ、第2処理ステーションS2の下流側には、刷版1を搬送ラインから搬出入するための搬出ステーションS5が設けられている。
【0069】
本製版装置60では、刷版1を移送する移送装置61として、チェーン62を用いている。製版装置60内には搬送ラインに沿ってガイド63が設けられ、チェーン62はこのガイド63に沿って図示しないアクチュエータによって回動される。チェーン62には、刷版1の上下端を把持して固定するための一対のグリップ装置64,65が複数組取り付けられている。各ステーションS0〜S5間の距離は等距離に設定され、上記一対のグリップ装置64,65はステーション間距離に合わせて等ピッチで取り付けられている。移送装置61は、各処理ステーションS1〜S4での処理の完了に合わせて、チェーン62を一ピッチずつ移動させる。
このように本製版装置60によれば、刷版1をキャリアに取り付けることなく、平板の形態のままで並列処理することができる。
【0070】
(D)第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態としての再生式刷版の管理方法について、図13のシステム構成図を参照しながら、図14のフローチャートに従って説明する。本管理方法は、第1実施形態や第2実施形態のように刷版が常にキャリアと一体的にハンドリングされる場合のみならず、第3実施形態のように刷版が単独で平板の形態のままでハンドリングされる場合にも適用可能にしたものである。また、本実施形態にかかる管理方法は、キャリアの外周面自体が刷版として機能するものにも適用できる。
【0071】
まず、前処理として、図13に示すように刷版1の版面にその使用状況データ(再生回数,印刷枚数,使用期間等)を書き込むための領域を設けておく。データの書き込みは、例えば第1〜3実施形態の製版装置であれば、レーザ書き込み装置によって絵柄の書き込みとともに実施する。また、コンピュータ70には、使用状況データを一時的に記憶するためのメモリ71を容易しておく。
【0072】
そして、刷版1に新たなジョブを割り当てるときには(ステップB10)、再生に先立ち、刷版1の版面から使用状況データを読み取ってメモリ71に一時記憶する(ステップB20)。使用状況データの読み取りは、例えば使用状況データがバーコードで表示されている場合には、バーコードリーダを用いて読み取ることができる。そして、読み取った現在までの使用状況から、刷版1の再生の可否を判定する(ステップB30)。再生が不可と判定されたものについてはその旨を図示しないコンピュータのディスプレイに表示する(ステップB60)。一方、再生可能と判定されたものについては、メモリ71に一時記憶されている使用状況データに今回のジョブの内容(印刷枚数等)や再生回数に関するデータを加えて更新するとともに(ステップB40)、刷版1の版面の再生を行い、新たな絵柄とともに更新した使用状況データを版面に書き込む(ステップB50)。
【0073】
このような方法によれば、刷版1の版面上にデータを記録するので、従来のように識別番号を付番する必要がなくなり、付番のための専用設備が不要になる。すなわち、本方法によれば、再生式刷版1の機能を有効に利用することができる。また、刷版1をキャリアに取り付けた状態で再生及び製版処理を行う場合であっても、識別番号の確認のために刷版1をキャリアから取り外す必要もないので、刷版1の損傷を抑えることもできる。
【0074】
(E)第5実施形態
次に、本発明の第5実施形態としての再生式刷版の管理方法について、図15のシステム構成図を参照しながら、図16のフローチャートに従って説明する。本管理方法は、第4実施形態と同様、刷版が単独で平板の形態のままでハンドリングされる場合にも適用可能にしたものである。本実施形態にかかる管理方法も、キャリアの外周面自体が刷版として機能するものに適用することができる。
【0075】
まず、前処理として、図15に示すように刷版1の版面に刷版識別番号を書き込んでおく。刷版識別番号の書き込みは、例えば第1〜3実施形態の製版装置であれば、レーザ書き込み装置によって絵柄の書き込みとともに実施する。刷版識別番号は例えばバーコード36で表してもよい。また、コンピュータ80には、刷版識別番号を一時記憶するためのメモリ83を用意しておくとともに、そのデータベース81には、各刷版1の使用状況(印刷枚数,割り当てジョブ,再生回数等)を記録するためのファイル82を刷版識別番号毎に作成しておく。
【0076】
そして、刷版1に新たなジョブを割り当てるときには(ステップC10)、再生に先立ち、刷版1の版面から刷版識別番号を読み取ってメモリ83に一時記憶する(ステップC20)。刷版識別番号の読み取りは、刷版識別番号がバーコードで表示されている場合には、バーコードリーダ38を用いて読み取ることができる。そして、読み取った刷版識別番号に対応するファイル82をデータベース81から読み出し(ステップC30)、ファイル82に記録された現在までの使用状況から、刷版1の再生の可否を判定する(ステップC40)。再生が不可と判定されたものについてはその旨をディスプレイ80aに表示する(ステップC70)。一方、再生可能と判定されたものについては、刷版1の版面の再生を行い、新たな絵柄とともにメモリ83に一時記憶しておいた刷版識別番号を版面に書き込む(ステップC50)。また、今回のジョブの内容(印刷枚数等)や再生回数等のデータをファイル82に記録して更新する(ステップC60)。
【0077】
このような方法によれば、再生の度に刷版1の版面に新たに刷版識別番号を書き込むので、絵柄の上書きにかかわらず刷版識別番号の読み取りを可能にすることができる。また、刷版識別番号の書き込みには絵柄の書き込み装置を利用することができるので、付番のための専用設備が不要になる。すなわち、本方法によれば、再生式刷版1の機能を有効に利用することができる。
【0078】
(F)その他
以上、本発明の5つの実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、第1,第2実施形態におけるキャリアの搬入位置及び搬出位置は一例であって、これらの位置に限定はない。第1実施形態の製版装置であれば、サークルの最上部に搬入出ステーションを位置させてもよい。また、搬入ステーションと搬出ステーションとを別にしてもよい。例えば、搬入ステーションは最上部に位置させて搬出ステーションは最下部に位置させてもよく、或いはその逆であってもよい。第2実施形態の製版装置であれば、搬入ステーションを搬出ステーションも兼ねた搬入出ステーションとし、製版処理が完了したキャリアをラインに沿って折り返し移送するようにしてもよい。
【0079】
また、第1,第2実施形態では移送装置にチャック装置を設けているが、移送装置は単にキャリアを搬送するためだけの装置として、チャック装置は各処理ステーションに設置してもよい。この場合、移送装置により処理ステーションにキャリアが運ばれてくると、キャリアは処理ステーションに設けられたチャック装置により両側から把持され、所定の基準軸に対して芯出しされることになる。このように、各処理ステーションにおけるキャリアの支持をチャック装置による両側からの把持にすることで、キャリアは各処理ステーションに基準軸に垂直な方向、すなわち移送装置による移送方向に搬入出することができる。これにより、移送装置と各処理ステーションとの間でのキャリアの受け渡しを容易に行うことができ、処理ステーション間のキャリアの搬送効率が向上する。また、第1,第2実施形態と比較した場合には、移送装置の構造を単純化することが可能になる。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の第1の製版装置によれば、複数の刷版の並列処理が可能になるため、各処理装置の処理速度は従来と同じであっても全体として高い処理速度を得ることができる。
【0081】
また、本発明の第2の製版装置によれば、刷版をキャリアの外周面に一体化することで、刷版のハンドリングが容易になって刷版の損傷も防止することができ、また、チャック装置による両側からの支持とすることで、キャリアの搬入出に必要なスペースを少なくすることができるので、装置の設置に必要なスペースが少なくてすみ、版交換の自動化も容易になる。
【0082】
また、本発明の第1の再生式刷版の管理方法によれば、刷版識別番号に紐付けされたキャリア識別番号によって再生式刷版を管理することができるので、刷版識別番号を何処に付番してもよく、刷版に刷版識別番号を付番する上での制約を無くすことができる。
【0083】
また、本発明の第2の再生式刷版の管理方法によれば、再生式刷版の機能を利用して版面上にデータを記録することにより、付番のための専用設備が不要になる。
【0084】
そして、本発明の第3の再生式刷版の管理方法によれば、再生式刷版の機能を利用して再生の度に刷版識別番号を書き込むことにより、絵柄の上書きにかかわらず刷版識別番号の読み取りを可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての製版装置の構成を示す概略図である。
【図2】刷版を取り付けるキャリアの構造を示す概略図である。
【図3】チャック装置の構造の一例を示す概略図である。
【図4】図3のチャック装置の作用を説明するための説明図である。
【図5】チャック装置の構造の他の例を示す概略図である。
【図6】キャリア搬入装置及びキャリア搬送装置の構成について示す概略図である。
【図7】図6のA−A方向矢視図である。
【図8】本発明の第1実施形態としての再生式刷版の管理システムの構成図である。
【図9】本発明の第1実施形態としての再生式刷版の管理方法を示すフローチャートである。
【図10】異常通知システムの構成図である。
【図11】本発明の第2実施形態としての製版装置の構成を示す概略図である。
【図12】本発明の第3実施形態としての製版装置の構成を示す概略図である。
【図13】本発明の第4実施形態としての再生式刷版の管理システムの構成図である。
【図14】本発明の第4実施形態としての再生式刷版の管理方法を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第5実施形態としての再生式刷版の管理システムの構成図である。
【図16】本発明の第5実施形態としての再生式刷版の管理方法を示すフローチャートである。
【図17】従来の製版装置の構成を示す概略図である。
【図18】従来の再生式刷版の管理システムの構成図である。
【図19】従来の製版装置の課題を説明するための説明図である。
【符号の説明】
1 刷版
2 キャリア
10,50,60 製版装置
11,51,61 移送装置
12 キャリア搬入装置
13,16 レール
14,17 ストッパ
15 キャリア搬送装置
19 クリーンエア供給装置
20 チャック装置
30 クリーニング装置
31 塗布装置
32 乾燥装置
33 レーザ書き込み装置
34 現像装置
S0〜S5 ステーション

Claims (28)

  1. 少なくとも製版工程の工程数設けられ、順に並べられた複数のステーションと、
    製版工程の各工程に一対一対応し、製版工程の順序に従って上記ステーションに配置された複数の処理装置と、
    複数の刷版を製版工程の順序に従って一のステーションから次のステーションへ順に連続して移送する移送装置とを備えた
    ことを特徴とする、製版装置。
  2. 上記刷版が再生式刷版であり、上記製版工程は上記刷版の版面を再生する工程を含む
    ことを特徴とする、請求項1記載の製版装置。
  3. 上記処理装置として、少なくとも絵柄消去装置、画線材塗布装置、乾燥装置、及び絵柄書き込み装置を備えた
    ことを特徴とする、請求項2記載の製版装置。
  4. 上記刷版は円筒状のキャリアの外周面に備えられ、上記刷版は上記キャリアと一体で上記移送装置により移送される
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れかの項に記載の製版装置。
  5. 製版処理前の上記キャリアが一つ以上ストックされる処理前ストック部を有し、上記処理前ストック部から上記移送装置へ上記キャリアを搬入する搬入装置を備えた
    ことを特徴とする、請求項4記載の製版装置。
  6. 上記搬入装置は、上記処理前ストック部として上記キャリアの両端部を支持する一対の傾斜レールを備えるとともに、上記各傾斜レールに設けられて上記キャリアの転がりを規制するオン状態と上記キャリアの転がりを許容するオフ状態の何れかを選択可能な一つ以上のストッパを有し、上記ストッパのオン/オフの切り替えにより、上記キャリアを一つずつ搬入するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項5記載の製版装置。
  7. 上記搬入装置は、上記移送装置への搬入前に上記刷版の使用状況を判定する判定装置と、上記判定装置により再生に適さないと判定された不合格刷版に対し、上記不合格刷版を備えた上記キャリアを搬入ラインから取り出す選別装置とを備えた
    ことを特徴とする、請求項5又は6記載の製版装置。
  8. 製版処理後の上記キャリアを上記移送装置から搬出し、搬出された上記キャリアが一つ以上ストックされる処理後ストック部を有する搬出装置を備えた
    ことを特徴とする、請求項4〜7の何れかの項に記載の製版装置。
  9. 上記移送装置は、上記キャリアの両端の開口部に嵌合して上記キャリアを両側から把持するとともに所定の基準軸に対して芯出しする一対のチャック装置を少なくとも上記ステーションの数だけ備え、上記チャック装置により上記キャリアを把持しながら搬送するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項4〜8の何れかの項に記載の製版装置。
  10. 上記キャリアは、上記チャック装置による上記キャリアの着脱位置に、上記基準軸に垂直な方向から搬入されるとともに上記基準軸に垂直な方向に搬出される
    ことを特徴とする、請求項9記載の製版装置。
  11. 上記各ステーションは、水平軸を中心とするサークル上に配置され、
    上記移送装置は、上記チャック装置を上記水平軸を中心に公転させることにより、一のステーションから次のステーションへ上記キャリアを順に搬送するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項9又は10記載の製版装置。
  12. 上記サークルの最下部或いは最上部に、外部から搬入された上記キャリアを上記チャック装置に装着し、且つ、製版処理された上記キャリアを上記チャック装置から取り外して外部へ搬出する搬入出ステーションが設けられている
    ことを特徴とする、請求項11記載の製版装置。
  13. 上記サークルの最下部或いは最上部に、外部から搬入された上記キャリアを上記チャック装置に装着する搬入ステーションが設けられ、上記サークルの最下部或いは最上部のうち上記搬入ステーションと対向するに位置に、製版処理された上記キャリアを上記チャック装置から取り外して外部へ搬出する搬出ステーションが設けられている
    ことを特徴とする、請求項11記載の製版装置。
  14. 上記各ステーションは、ライン上に配置され、
    上記移送装置は、上記チャック装置を上記ラインに沿って往復移動させることにより、一のステーションから次のステーションへ上記キャリアを順に搬送するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項9又は10記載の製版装置。
  15. 上記ラインの一端に、外部から搬入された上記キャリアを上記チャック装置に装着する搬入ステーションが設けられ、上記ラインの他端に、製版処理された上記キャリアを上記チャック装置から取り外して外部へ搬出する搬出ステーションが設けられている
    ことを特徴とする、請求項14記載の製版装置。
  16. 上記ラインの一端に、外部から搬入された上記キャリアを上記チャック装置に装着し、且つ、製版処理された上記キャリアを上記チャック装置から取り外して外部へ搬出する搬入出ステーションが設けられている
    ことを特徴とする、請求項14記載の製版装置。
  17. 上記移送装置は、上記水平軸に支持されて上記水平軸を中心に回転する回転部材を備え、上記回転部材に上記チャック装置が設けられている
    ことを特徴とする、請求項11〜13の何れかの項に記載の製版装置。
  18. 上記移送装置は、上記ステーションの配列方向に設けられたガイドと、上記ガイドに沿って回動する無限軌道部材とを備え、上記無限軌道部材に上記チャック装置が設けられている
    ことを特徴とする、請求項11〜16の何れかの項に記載の製版装置。
  19. 上記各ステーションには、上記キャリアの両端の開口部に嵌合して上記キャリアを両側から把持するともに所定の基準軸に対して芯出しする一対のチャック装置が設けられ、上記チャック装置による上記キャリアの着脱により上記ステーションと上記移送手段との間で上記キャリアが受け渡される
    ことを特徴とする、請求項4〜8の何れかの項に記載の製版装置。
  20. 上記キャリアの径に応じて上記各ステーションにおける上記各処理装置の位置を調整する調整装置を備えた
    ことを特徴とする、請求項4〜19の何れかの項に記載の製版装置。
  21. 少なくとも上記刷版に画線材が塗布され乾燥されるまでの間、上記刷版の周囲にクリーンエアを供給するクリーンエア供給装置を備えた
    ことを特徴とする、請求項1〜20の何れかの項に記載の製版装置。
  22. 上記製版装置に生じた異常を検知する検知装置と、
    上記検知装置により異常が検知されたとき、外部へ信号を自動出力する出力装置とを備えた
    ことを特徴とする、請求項1〜21の何れかの項に記載の製版装置。
  23. 上記出力装置は、オペレータの携帯端末に電話回線を介して異常信号を自動出力するように構成されている
    ことを特徴とする、請求項22記載の製版装置。
  24. 刷版を外周面に備えた円筒状のキャリアと、
    上記キャリアの両端の開口部に嵌合して上記キャリアを両側から把持するともに所定の基準軸に対して芯出しする一対のチャック装置と、
    上記チャック装置により芯出しされた上記キャリアに向けて配置され、上記キャリアに支持されている上記刷版に対して製版処理を施す一又は複数の処理装置とを備え、
    上記一対のチャック装置間に上記基準軸に垂直な方向から処理前の上記キャリアが搬入されるとともに、上記一対のチャック装置間から上記基準軸に垂直な方向に向けて製版処理後の上記キャリアが搬出される
    ことを特徴とする、製版装置。
  25. 円筒状のキャリアに装着された状態で使用される再生式刷版の管理方法であって、
    各再生式刷版に刷版識別番号を付番し、且つ各キャリアにキャリア識別番号を付番するとともに、上記各再生式刷版の使用状況を記録するためのファイルを刷版識別番号毎に作成しておき、
    上記再生式刷版の使用時には、その刷版識別番号を上記再生式刷版が装着されるキャリアのキャリア識別番号に対応させてテーブルに記録しておき、
    上記再生式刷版の使用の度に上記キャリアからキャリア識別番号を読み取り、読み取ったキャリア識別番号に対応する刷版識別番号を上記テーブルから検索し、その刷版識別番号に対応するファイルに上記再生式刷版の使用状況を記録して更新する
    ことを特徴とする、再生式刷版の管理方法。
  26. 無線読み取り式のデータ記憶装置をキャリアに取り付け、上記データ記憶装置にキャリア識別番号を記憶させておく
    ことを特徴とする、請求項25記載の再生式刷版の管理方法。
  27. 再生式刷版の管理方法であって、
    上記再生式刷版の版面にその使用状況データを絵柄とともに書き込み、
    上記再生式刷版の絵柄の書き換え時には、再生に先立ち版面の使用状況データを読み取ってメモリに一時記憶し、
    再生後は、新たな絵柄とともに上記メモリに一時記憶しておいた使用状況データを更新した上で上記再生式刷版の版面に書き込む
    ことを特徴とする、再生式刷版の管理方法。
  28. 再生式刷版の管理方法であって、
    各再生式刷版に刷版識別番号を付番して版面に書き込むとともに、上記各再生式刷版の使用状況を記録するためのファイルを刷版識別番号毎に作成しておき、
    上記再生式刷版の絵柄の書き換え時には、再生に先立ち版面の刷版識別番号を読み取ってメモリに一時記憶するとともに、読み取った刷版識別番号に対応するファイルに上記再生式刷版の使用状況を記録して更新し、
    再生後は、新たな絵柄とともに上記メモリに一時記憶しておいた刷版識別番号を上記再生式刷版の版面に書き込む
    ことを特徴とする、再生式刷版の管理方法。
JP2003032695A 2003-02-10 2003-02-10 製版装置及び再生式刷版の管理方法 Pending JP2004243536A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003032695A JP2004243536A (ja) 2003-02-10 2003-02-10 製版装置及び再生式刷版の管理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003032695A JP2004243536A (ja) 2003-02-10 2003-02-10 製版装置及び再生式刷版の管理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004243536A true JP2004243536A (ja) 2004-09-02

Family

ID=33018965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003032695A Pending JP2004243536A (ja) 2003-02-10 2003-02-10 製版装置及び再生式刷版の管理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004243536A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006077732A1 (ja) * 2005-01-18 2006-07-27 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 印刷版材料、製版方法、印刷方法、平版印刷版材料集合体用包装体、平版印刷版材料の集合体及び製版印刷方法
JP2007168246A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Asahi Kasei Chemicals Corp 印刷基材
WO2012043515A1 (ja) * 2010-10-01 2012-04-05 株式会社シンク・ラボラトリー 全自動グラビア製版用処理システム
JP2013057725A (ja) * 2011-09-07 2013-03-28 Asahi Kasei Corp 露光装置
JP5757667B2 (ja) * 2010-04-06 2015-07-29 株式会社シンク・ラボラトリー 全自動グラビア製版用処理システム

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006077732A1 (ja) * 2005-01-18 2006-07-27 Konica Minolta Medical & Graphic, Inc. 印刷版材料、製版方法、印刷方法、平版印刷版材料集合体用包装体、平版印刷版材料の集合体及び製版印刷方法
JP2007168246A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Asahi Kasei Chemicals Corp 印刷基材
JP5757667B2 (ja) * 2010-04-06 2015-07-29 株式会社シンク・ラボラトリー 全自動グラビア製版用処理システム
WO2012043515A1 (ja) * 2010-10-01 2012-04-05 株式会社シンク・ラボラトリー 全自動グラビア製版用処理システム
CN102958697A (zh) * 2010-10-01 2013-03-06 株式会社新克 全自动凹版制版用处理系统
JP5834012B2 (ja) * 2010-10-01 2015-12-16 株式会社シンク・ラボラトリー 全自動グラビア製版用処理システム
US10696082B2 (en) 2010-10-01 2020-06-30 Think Laboratory Co., Ltd. Full-automatic gravure plate-making processing system
JP2013057725A (ja) * 2011-09-07 2013-03-28 Asahi Kasei Corp 露光装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000223401A (ja) 塗布、現像装置及び塗布現像処理における基板再生システム
EP2556960B1 (en) Processing system for full-automatic gravure plate making
EP2623320B1 (en) Full-automatic gravure plate-making processing system
CN105265036A (zh) 吸嘴管理系统
US6354208B1 (en) Plate handling method and apparatus for imaging system
JP2004243536A (ja) 製版装置及び再生式刷版の管理方法
JP2962686B2 (ja) 新聞印刷用製版装置
CN100576990C (zh) 电子电路部件安装机
US20070181024A1 (en) Plate making apparatus and regenerative printing plate management method as well as interstage sleeve
JP4671486B2 (ja) 製版・印刷用ロールの管理方法
JP3390933B2 (ja) カラーフィルター検査装置
JP2004223751A (ja) グラビア印刷用被製版ロールのメッキ工場及びグラビア製版工場
JPH1057862A (ja) ロールコータ
JP2004225111A (ja) グラビア印刷用被製版ロールのメッキ工場
JPH09239949A (ja) グラビア輪転機における版胴の自動交換装置
JP3148015B2 (ja) 版胴交換装置
JPH11245378A (ja) 光ディスクの印刷方法
JP3672134B2 (ja) タイヤユニフォミティ測定装置
JP4427746B2 (ja) プリント処理システム
JPH08225113A (ja) 検査システム
JP2004271882A (ja) 刷版の現像装置及び製版装置
JP3627869B2 (ja) 検査システム
JP2004223995A (ja) 印刷システム
JP3700963B2 (ja) 印刷装置における現像処理装置
JPH07112522A (ja) 製版コントロールシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040528

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071002