JP2000326480A - 印刷装置における現像処理装置 - Google Patents

印刷装置における現像処理装置

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JP2000326480A
JP2000326480A JP11141343A JP14134399A JP2000326480A JP 2000326480 A JP2000326480 A JP 2000326480A JP 11141343 A JP11141343 A JP 11141343A JP 14134399 A JP14134399 A JP 14134399A JP 2000326480 A JP2000326480 A JP 2000326480A
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cylinder
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JP11141343A
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Yutaka Nabeya
豊 鍋谷
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】塗布ローラにより現像処理を行うよりも、比較
的多量の現像液で安定して印刷版を現像処理できる現像
処理装置。 【解決手段】現像処理装置12の現像部20は、現像液
案内手段23と、案内手段23と版胴1、2との隙間に
現像液を流入する現像液供給手段24と、現像液案内手
段23と版胴1、2との隙間から流出する現像液を回収
する現像液回収手段25からなる。現像液案内手段23
は、現像液回収槽30に対して固定されており、版胴の
軸線方向に沿って延長され、湾曲している。現像液供給
手段24は、版胴1、2の軸線方向に沿って複数の吐出
孔を有するスプレーパイプ26と、現像液を貯留する現
像タンク27と、この現像タンク27から現像液を吸引
してスプレーパイプ26に対し送液する現像ポンプ28
とからなる。なお駆動シリンダー40によって、現像処
理装置12は版胴1、2に対し接離する方向に昇降動作
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、印刷装置における版
胴などの胴上にて印刷版を現像処理する印刷装置におけ
る現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な印刷工程においては、ま
ず製版工程において原稿フィルムと未使用印刷版とを密
着露光して印刷版を作成し、この印刷版を印刷装置に装
着した上で印刷を実行していた。一方、近年、このよう
な製版工程と印刷工程とを1つの装置で実行することが
できる、デジタル印刷機と一般的に呼称される製版機構
付きの印刷装置が提案されている。このデジタル印刷機
では、画像信号に基づき変調されたレーザ光等により印
刷版を直接走査することで画像を形成する「コンピュー
タtoプレート」方式が採用されるが、前記印刷版とし
て一般的な銀塩感材等を用いた場合、画像形成後の印刷
版を現像処理する必要がある。
【0003】このデジタル印刷機における現像処理装置
としては、例えば本出願人による平成9年特許願第28
4485号出願の明細書に記載された装置がある。図8
(A)はこの従来の現像処理装置の構成を示す図であ
る。図8(A)のように、この現像処理装置では印刷版
を版胴100上に保持した状態で回転させるとともに、
当該印刷版に対し現像液に浸した現像ローラ101を当
接させて印刷版の画像面を現像処理する。このため上記
装置は、印刷版を胴上で保持して画像を記録するデジタ
ル印刷機には好適なものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記の装置で
は、基本的に印刷版に対し現像ローラ101は点接触で
あるため、現像ローラ101により新規な現像液が供給
されている時間が短い。従って、比較的多くの現像液を
安定した時間必要とする感光材料には適していない。例
えば、レーザ光の加熱により画像を記録するサーマルタ
イプ印刷版では、従来の印刷版に比べ現像条件が厳し
く、少量の現像液では安定した現像が行えないという問
題がある。
【0005】一方、従来の浸漬式の現像処理を考える
と、図8(B)に示すように処理液を貯留した処理槽1
02内に印刷版を保持した胴を潜らせる構成も考えられ
るが、この場合は処理槽102が大きくなり、また複数
の処理液の処理槽を交換可能なようにしなければならず
省スペース化が困難である。さらに、この方式では現像
処理装置を配置できる位置が版胴の直下に限定されてし
まうという問題もある。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、比較的多くの処理液を安定して印刷版面
に供給することができる現像装置を提供することを目的
とする。また本発明は、版胴の直下以外にも配置できる
省スペースな現像処理装置を提供することを第2の目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、胴上に保持した印刷版への画像の記録と記録した画
像面の現像処理とを行なって前記印刷版を製版した後
に、前記画像面にインキを供給して印刷を行う印刷装置
における現像処理装置であって、前記胴の周面に沿って
近接して配置される処理液案内手段と、 前記胴と処理
液案内手段との隙間に処理液を流入させる処理液供給手
段と、前記胴と処理液案内手段との隙間から流出する処
理液を受ける処理液回収手段と、を有する。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記処理液案内手段を前記胴に対し接
離する方向に移動させる移動手段を備える。
【0009】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記処理液案内手段は、前記印刷版の
存在しない胴の両端部近傍で前記版胴と密接して処理液
の流出を防ぐ密接部を備える。
【0010】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
3のいずれかに記載の発明において、前記処理液案内手
段の流出側には、胴周面上の処理液を絞り取るための絞
り手段を有する。
【0011】請求項5に記載の発明は、請求項1ないし
4のいずれかに記載の発明において、前記処理液案内手
段に処理液を温調するための温調手段を備える。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1ないし図3に基づいて説明する。まず図1は本発明に
係る現像処理装置を採用した印刷装置の一例を示す図で
ある。この図1において、1および2はその周面に各々
異なる2色分の印刷版を保持可能な、所謂、2倍胴の版
胴である。この版胴1、2の周面には前記2色分の印刷
版を保持可能な図示しない2組の咥え手段を備えてい
る。また版胴1、2は図示しない駆動手段によって図1
の実線で示す印刷位置と2点鎖線で示す画像記録位置と
の間で移動可能なように構成されている。
【0013】3および4は、前記印刷位置にある版胴
1、2と当接するように配置されたブランケット胴であ
り、その周面にインキ画像を転写するためのブランケッ
トを有する。なおブランケット胴3、4は前記版胴1、
2と同径の2倍胴である。5は前記ブランケット胴3、
4の両方に対し当接するように配置された圧胴であり、
その周面に1枚のシート状の印刷用紙を保持可能な図示
しない咥え手段を備えている。この圧胴5は、前記版胴
1、2やブランケット胴3、4の半分の径の1倍胴であ
る。
【0014】6および7は前記圧胴5に対し印刷用紙を
供給および排出するための給紙胴と排紙胴であり、前記
圧胴5と同径であって、印刷用紙を保持するための図示
しない咥え手段を周面上に有する。この給紙胴6および
排紙胴7の咥え手段は、前記圧胴5の咥え手段と印刷用
紙の受け渡しを行えるよう配置されている。
【0015】8aないし8dは、前記版胴1、2に保持
された各々の印刷版に対し湿し水を供給するための湿し
水供給手段であって、湿し水貯留手段と、この湿し水貯
留手段から前記印刷版面まで湿し水を運ぶための複数の
連続した湿し水ローラとからなる。各湿し水供給手段8
aないし8dは、図示しないカム機構によりそれぞれ対
応する印刷版にのみ湿し水を供給するように構成されて
いる。
【0016】9aないし9dは、前記版胴1、2に保持
された各々の印刷版に対しインキを供給するためのイン
キ供給手段であって、それぞれ異なる色のインキを貯留
するインキ壺手段と、このインキ壺手段から前記印刷版
面までインキを運ぶための複数の連続したインキローラ
とからなる。各インキ供給手段9aないし9dは、図示
しないカム機構によりそれぞれ対応する印刷版にのみイ
ンキを供給するように構成されている。なお、湿し水供
給手段8cとインキ供給手段9b、9cとは、前記版胴
1、2の移動に伴い、図示しない待避手段によって前記
版胴1、2の移動経路から待避するように構成されてい
る。
【0017】10は、前記画像記録位置にある版胴1、
2に対し未露光の印刷版を供給するための印刷版供給手
段であって、未露光のロール状印刷版を貯蔵するカセッ
トと、このカセットから印刷版を引き出して所定長に切
断するとともに版胴1、2へ搬送する搬送手段とからな
る。11は、版胴1、2上へ供給された未露光の印刷版
に対し画像を記録するためのレーザ露光手段であり、画
像データに基づいて変調したレーザ光を前記版胴1、2
の軸線方向に対して走査するように構成されている。一
方、版胴1、2は画像記録位置において図示しない駆動
手段によって回転駆動される。これにより版胴1、2上
の印刷版に対し画像を走査記録することができる。
【0018】12は前記画像記録位置において版胴1、
2上の印刷版を現像処理する現像処理装置である。この
現像処理装置12は、版胴1、2の移動に伴って、その
移動経路から待避できるように図1の実線で示す現像位
置と点線で示す待避位置との間で移動可能に構成されて
いる。なお、この現像処理装置12の詳細については後
述する。
【0019】13は印刷が終了した印刷版を排出するた
めの印刷版排出手段であって、前記版胴1、2から印刷
版を剥離するためのブレード手段と、剥離された印刷版
を搬送する搬送手段と、排出された印刷版を貯留するカ
セットとからなる。14は積載された印刷用紙から1枚
ずつ印刷用紙を分離して前記給紙胴6へ供給する給紙手
段であり、15は前記排紙胴7から受け渡された印刷用
紙を排出して積み上げる排紙手段である。また16は前
記ブランケット胴3、4に対し洗浄液を供給するととも
に拭き取り用の洗浄布を押し当てることで前記ブランケ
ット胴3、4を洗浄するための洗浄手段である。
【0020】上記のように構成されているため、本実施
の形態における印刷装置では、前記画像記録位置におい
て版胴1、2上での製版作業が行える。そして製版を終
えた版胴1、2を各々の印刷位置に戻して印刷作業が行
える。この印刷作業では、圧胴5に印刷用紙を保持した
まま2回転することにより各版胴1、2から2色ずつ合
計4色の多色印刷が行える。従って、前記圧胴5には隔
回転毎に給紙胴6から印刷用紙が供給され、排紙胴7へ
は圧胴5から隔回転毎に印刷用紙が排出されるよう構成
されている。
【0021】次に前述の現像処理装置12の詳細につい
て図2および図3を用いて説明する。なお図2は図1と
同じ方向から見た当該現像処理装置12を示す図であ
り、図3は図2の矢印Aで示す方向から見た前記現像処
理部12の一部を示す図である。
【0022】まず図2において、現像処理装置12は、
現像液を印刷版に塗布する現像部20と、定着液を印刷
版に塗布する定着部21と、現像液または定着液を印刷
版面から除去するための絞り部22とからなる。前記現
像部20は、前記版胴1、2の周面に対し所定の隙間を
もって近接した現像液案内手段23と、この現像液案内
手段23と版胴1、2との隙間に現像液を流入する現像
液供給手段24と、この現像液案内手段23と版胴1、
2との隙間から流出する現像液を回収する現像液回収手
段25と、からなる。
【0023】前記現像液案内手段23は、図3で示すよ
うに版胴の軸線方向に沿って延長され、かつ版胴1、2
の周面との間に一定した隙間を形成するように湾曲した
板状部23aと、この板状部23aの両端から前記版胴
1、2の端面に対して被さるように直立した縁部23b
とからなる。また現像液案内手段23は後述する現像液
回収槽30に対して図示しない手段で固定されいる。な
お前記隙間量と現像液案内手段23の周方向長さとは、
使用する処理液の処理条件に合わせて実験的に求められ
ている。
【0024】現像液供給手段24は、前記版胴1、2の
軸線方向に沿って列んだ複数の吐出孔を有するスプレー
パイプ26と、現像液を貯留する現像タンク27と、こ
の現像タンク27から現像液を吸引して前記スプレーパ
イプ26に対し送液する現像ポンプ28とからなる。前
記スプレーパイプ26は前記板状部23aの上端側に設
けられた貫通孔29に前記吐出孔が臨むように配置され
ており、スプレーパイプ26から流出する現像液が、前
記板状部23aと版胴1、2の周面との隙間に流入する
ように構成されている。この現像液は、現像液案内手段
23に沿って流れ、当該現像液案内手段23の下端側か
ら流下する。
【0025】現像液回収手段25は、前記現像液案内手
段23から流下する現像液を受け取る現像液回収槽30
からなり、現像液回収槽30に流下した現像液は前記現
像タンク27に貯留されるよう配管されている。なお現
像タンク27内には、現像液回収槽30から流下した現
像液が前記現像ポンプ28に至る間に異物を除去するた
めのフィルター31が設けられている。また現像タンク
27内には、当該現像液を温調するための温調手段32
や、適宜新たな処理液を補充する補充手段(図示しな
い)なども設けられている。
【0026】定着部21は、現像部20と同様な構成で
あり、定着液案内手段33と、定着液供給手段(図示を
省略)および定着液回収手段(定着液回収槽34のみ図
示)とからなる。この定着部21では、前記現像部20
と相反する方向に定着液が流下するが、それ以外の構成
及び動作は現像部20と同じであるため説明を省略す
る。
【0027】絞り部22は、前記版胴1、2に対し当接
して従動回転可能な絞りローラ35と、この絞りローラ
35により絞られた処理液を回収するとともに図示しな
い給水手段ならびに排水手段により常に新鮮な水洗水が
貯留される水洗槽36と、この水洗槽36に一部浸漬す
るとともに前記絞りローラに対し接触回転可能なブラシ
ローラ37とからなる。このブラシローラ37は、図示
しない駆動モータにより回転されて、前記絞りローラ3
5を洗浄することができる。本実施の形態では、絞り部
22は現像及び定着処理の両方に兼用しているので、上
記のように絞りローラ35を洗浄する機構を設けてあ
る。なお絞り部22を現像および定着処理のそれぞれに
対し個別に設けても良い。
【0028】一方、前記現像液回収槽30と定着液回収
槽34と水洗槽36とは一体的に形成されており、ベー
ス板38上に固定されている。そしてベース板38はガ
イド部材39により案内された状態で駆動シリンダー4
0により上下に移動するよう構成されている。これによ
り現像処理装置12全体を画像記録位置にある版胴1、
2に対し接離する方向に移動させることができる。
【0029】この実施の形態では、まず前記駆動シリン
ダー40によって、像処理装置12を版胴1、2に対し
近接させる。すなわち、現像液案内手段23や定着液案
内手段33を版胴1、2に対し所定の隙間を維持した状
態で近接させ、絞りローラ35を版胴に当接させる。そ
して版胴1、2を回転した状態で各処理液を各案内部材
23、33と版胴1、2との隙間に供給して印刷版の処
理を行うことができる。
【0030】なお前記現像液案内手段23と版胴1、2
との隙間は数mm程度であるが、このように現像処理装置
12を版胴に対し接離するように構成すれば、他の動作
において前記現像処理装置12が干渉することがない。
【0031】次に図6および図7に基づいて、上記印刷
装置を用いた印刷作業および製版作業について説明す
る。なお図6は作業の全体を表すフローチャートで、図
7は製版作業を表すフローチャートである。
【0032】図6において、まずステップS1では、印
刷版の製版が行われる。すなわち版胴1、2において各
々2色分ずつの印刷版が準備される。なお、この製版作
業については図7を用いて後述する。 続いてステップ
S2では印刷作業が行われる。本実施の形態では、版胴
1、2上の印刷版に対し、湿し水と対応する色のインキ
とが供給され、ブランケット胴3、4を介して圧胴5に
保持された印刷用紙に印刷が行われる。なお圧胴は印刷
用紙を保持した状態で2回転する毎に4色の多色印刷が
行われる。所定枚数の印刷がなされれば、次のステップ
S3へすすむ。
【0033】ステップS3では、使用済みの印刷版を印
刷版排出手段13により排出する。ステップS4では洗
浄手段16によりブランケット胴3、4の洗浄が行われ
る。この状態においてステップS5では作業を終了する
かどうかを判断する。ここで次の印刷が行われる場合は
ステップS1に戻り、次の印刷作業がない場合はステッ
プS6でインキ供給手段9aないし9bのインキを洗浄
して作業を終了する。
【0034】次に図7に基づいて、製版作業を説明す
る。図7において、まずステップS11では版胴1が印
刷位置から画像記録位置へ移動する。なお、これに先ん
じて所定のインキ供給手段や湿し水供給手段は待避位置
へ移動しておく。一方、版胴1の移動にともない前記現
像処理装置12は待避位置から現像位置へ移動する。
【0035】ステップS12では印刷版供給手段10に
よって版胴1上に未露光の印刷版が供給される。ステッ
プS13ではレーザ露光手段11により前記印刷版に画
像が記録される。続くステップS14では、現像処理装
置12により前記画像が形成された印刷版の現像処理が
行われる。この現像処理では、版胴1の回転にともない
現像液供給手段24が現像液案内手段23と版胴1の周
面との隙間に現像液を流入させる。この状態で現像処理
が行われつつ版胴1が回転し、絞り部22に到達したと
ころから現像液が絞り取られる。現像処理の後、続いて
同様に定着部21により定着処理が行われる。すなわち
定着処理が行われつつ版胴が1回転して絞り部22で定
着液の絞り取りが行われる。
【0036】なお現像液除去直後から定着液塗布開始直
前までの時間をそれほど厳密に保つ必要がない場合は、
前記版胴1、2を逆回転させて定着液供給後、その下流
側で絞り部22により定着液の除去を行うようにしても
よい。
【0037】上記により印刷版の現像処理が終了する
と、ステップS15では版胴1が印刷位置に復帰するこ
とになる。続くステップS16ないしS20は版胴2に
ついての製版作業を表し、前記ステップS11ないしS
15と同様の動作であるため説明を省略する。
【0038】[その他の実施の形態]図4および図5は
現像処理装置の別の実施の形態を示す図である。なお図
4は図2と同じく版胴の軸線方向から見た現像部の要部
拡大図、図5は図4における矢印Bで示す方向から見た
図である。
【0039】図4において、現像部41は現像液案内手
段42と、現像液供給手段43と現像液回収手段44と
からなる。前記現像液案内手段42は、図4で示すよう
に版胴1、2の回転軸よりも上位位置にあって、版胴の
軸線方向に沿って延長され、かつ版胴1、2の周面との
間に一定した隙間を形成するように湾曲した板状部42
aと、この板状部42aの両端から前記版胴1、2の端
部に対し密接するように設けられた密接部42bとから
なる。この密接部42bは弾性シーリング部材からな
り、常に版胴1、2上の印刷版を保持していない部位に
密接している。従って、版胴1、2と現像液案内手段4
2との間には、現像液案内手段42の上端側と下端側と
の2カ所のみ開口した状態で密閉空間が形成される。
【0040】現像液供給手段43は、上述した上端側開
口から処理液を流入するものであって、構成としては先
に説明した図2の実施の形態に準じるため、以降の説明
を省略する。現像液回収手段43は、上述した下端側開
口の下流側に位置し、前記版胴1、2に当接して処理液
を除去するための絞り手段45が設けられており、絞り
手段45により絞られた現像液は現像液回収槽46を介
して現像タンク47に回収される。この絞り手段45に
より現像液が版胴1、2を伝って他へ流れることを防止
することができる。
【0041】ここで絞り手段45は、版胴1、2の周面
から現像液を絞りとる絞りローラ48と、この絞りロー
ラ48に当接する逆流防止ローラ49とからなる。なお
逆流防止ローラ49は絞りローラ48の周面を伝って版
胴1、2に現像液が戻ることを防止するためのローラで
ある。なお逆流防止ローラ49に代えて処理液を掻き取
るためのブレード手段を採用してもよい。また絞りロー
ラ48に代えて直接的にブレード手段を採用してもよ
い。
【0042】この実施の形態では、現像液案内手段42
を版胴1、2の回転軸より上方の位置に対しても設ける
ことができるため、印刷装置に組み込む際にレイアウト
上の制限が緩和される。さらに、この実施の形態では、
温調手段として前記現像液案内手段42自体にパネル状
のヒータ50が取り付けられている。これにより、印刷
版面近くで現像液の温度管理を行うことができるので、
現像タンクなどに温調手段を設けた場合よりも精度のよ
い温度管理ができる。
【0043】
【発明の効果】本発明に係る印刷装置における現像処理
装置によれば、塗布ローラにより現像処理を行うより
も、比較的多量の現像液で安定して処理が行える。
【0044】請求項2の発明では、処理液案内手段を胴
に対し接離するように構成しているので、処理液案内手
段が印刷版の装着時や画像記録時に干渉することがな
い。
【0045】請求項3の発明では、処理液の版胴横方向
からの流出を防止できるため、現像液案内手段42を版
胴1、2の上方位置に設けることもできる。これにより
印刷装置に組み込む際にレイアウト上の制限が緩和され
る。
【0046】請求項4の発明では、絞り手段により現像
液が版胴1、2を伝って他へ流れることを防止すること
ができる。
【0047】請求項5の発明では、処理液案内手段42
に温調手段が備えられているため、印刷版面近くで現像
液の温度管理を行うことができ、現像タンクなどに温調
手段を設けた場合よりも精度のよい温度管理ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態に係る現像処理装置を備
えた印刷装置の一例を示す図。
【図2】同現像処理装置を示す図。
【図3】別方向から見た図2の現像処理装置の一部を示
す図。
【図4】現像処理装置の別の実施の形態を示す図。
【図5】別方向から見た図4の現像処理装置の一部を示
す図。
【図6】印刷作業の全体を示すフローチャート。
【図7】製版作業の詳細を示すフローチャート。
【図8】従来の印刷装置における現像処理装置を示す
図。
【符号の説明】
1、2 版胴 3、4 ブランケット胴 5 圧胴 8a〜8d 湿し水供給手段 9a〜9d インキ供給手段 11 レーザ露光手段 12 現像処理装置 20 現像部 21 定着部 22 絞り部 23 現像液案内手段 24 現像液供給手段 25 現像液回収手段 32 温調手段 33 定着液案内手段 35 絞りローラ 37 ブラシローラ 40 駆動シリンダー 41 現像部 42 現像液案内手段 42b 密着部 43 現像液供給手段 44 現像液回収手段 45 絞り手段 49 逆流防止ローラ 50 ヒータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】胴上に保持した印刷版への画像の記録と記
    録した画像面の現像処理とを行なって前記印刷版を製版
    した後に、前記画像面にインキを供給して印刷を行う印
    刷装置における現像処理装置であって、 前記胴の周面に沿って近接して配置される処理液案内手
    段と、 前記胴と処理液案内手段との隙間に処理液を流入させる
    処理液供給手段と、 前記胴と処理液案内手段との隙間から流出する処理液を
    受ける処理液回収手段と、を有する印刷装置における現
    像処理装置。
  2. 【請求項2】前記処理液案内手段を前記胴に対し接離す
    る方向に移動させる移動手段を備えた請求項1に記載の
    印刷装置における現像処理装置。
  3. 【請求項3】前記処理液案内手段は、前記印刷版の存在
    しない胴の両端部近傍で前記版胴と密接して処理液の流
    出を防ぐ密接部を備える請求項2に記載の印刷装置にお
    ける現像処理装置。
  4. 【請求項4】前記処理液案内手段の流出側には、胴周面
    上の処理液を除去するための絞り手段を有する請求項1
    ないし3のいずれかに記載の印刷装置における現像処理
    装置。
  5. 【請求項5】前記処理液案内手段に処理液を温調するた
    めの温調手段を付設した請求項1ないし4のいずれかに
    記載の印刷装置における現像処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200460400Y1 (ko) * 2007-12-28 2012-05-24 주식회사 케이씨텍 슬릿코터의 예비토출장치

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