JPH10230583A - グラビア印刷機 - Google Patents

グラビア印刷機

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JPH10230583A
JPH10230583A JP9049601A JP4960197A JPH10230583A JP H10230583 A JPH10230583 A JP H10230583A JP 9049601 A JP9049601 A JP 9049601A JP 4960197 A JP4960197 A JP 4960197A JP H10230583 A JPH10230583 A JP H10230583A
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JP
Japan
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ink
printing
plate cylinder
plate
cylinder
Prior art date
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JP9049601A
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Isao Matsumoto
功 松元
Masahiko Shibata
晶彦 柴田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多色グラビア印刷機において、後刷り版胴の
版面に先刷りインキが付着、堆積する現象を防止して、
印刷品質を向上するとともに、印刷機の生産性を向上す
る。 【解決手段】 グラビア印刷機の印刷部3において、版
胴10の表面の非画線部のインキ皮膜を除去する版面洗
浄手段を設け、前記版面洗浄手段として、インキパン8
中に版胴10に接触して設けられ、版胴10と周速差を
もって回転する版面洗浄ローラ13を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多色グラビア印刷
機の印刷機構に関するものであり、特に、版胴表面への
インキ成分の堆積を防止する手段を備えたグラビア印刷
機に関する。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷は、写真製版、または彫刻
によって刷版された印刷版を用いて、低粘度溶剤型のイ
ンキで印刷を行う方式である。他の印刷方式と比較し、
品質の安定は難しいが、印刷の方法は簡単である。印刷
の原理は、版面凹部の画線部にインキを詰め、印刷版と
圧胴と呼ばれるゴムローラとの間に被印刷体を通し、加
圧してインキを転移させることによって印刷が行われ
る。グラビア印刷は、その豊かな階調表現性を活用し
て、写真印刷に広く利用されており、また、インキが低
粘度の溶剤タイプであり、流動性に富み、かつ速乾性で
あるため、高速印刷が可能であり、さらに、インキを構
成する溶剤や顔料、樹脂を変えることによって広範な被
印刷体に印刷ができる。これらの特徴を利用して出版印
刷だけでなく、軟包装印刷、紙器印刷、建材印刷など、
広範囲の分野でグラビア印刷が利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このグラビア印刷にお
ける多色印刷において、用紙に先に印刷された先刷りイ
ンキ皮膜が剥離し、後から印刷する後刷り版胴の表面に
付着、堆積することにより、後刷りインキの色調が濁っ
たり、先刷りインキが白抜けするなどの印刷不良を発生
することがある。この現象は、バックトラッピング、ま
たは逆トラッピングと呼ばれている。この後刷り版胴へ
のインキ成分の剥離堆積は、放置すると時間とともに増
大する特性があり、印刷中にこの現象が発生した場合
は、一旦、印刷機の運転を中断し、版面をインキ用溶剤
で洗浄し、堆積物を取り除いてから印刷を再開してい
る。
【0004】グラビア印刷において、上記した版胴表面
へのインキ成分の剥離堆積現象が生じると、第1に、印
刷品質が損なわれ印刷のやり直しが必要になり、用紙ロ
スや印刷時間の増大を招く。第2に、版胴を洗浄するた
めに印刷作業を中断することにより、印刷効率が低くな
り生産性が低下する。第3に、版胴に付着した堆積物を
取り除く際、版胴を傷つけるおそれがあり、印刷品質に
影響が生じる場合は、版胴を再製作しなければならな
い。
【0005】本発明は、グラビア印刷機の上記問題点を
解消し、先刷りインキの後刷り版胴への剥離堆積を防止
して、印刷品質を向上するとともに、生産性の良好なグ
ラビア印刷機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、版胴に付
着堆積するインキ等を分析調査の結果、この現象が下記
のような状況で生じるものとの結論を得た。すなわち、
グラビア印刷機における版胴表面は、本来、ドクターに
よってインキが掻き落とされるはずの非画線部において
も、僅かながらインキ皮膜が残留しており、何らかの原
因によってこのインキ皮膜のタック(粘着性)が増大す
ることにより、用紙に先刷りされたインキを剥ぎ取り、
後刷り版胴の表面に付着堆積し、印刷不良を引き起こす
ことが判明した。さらに分析の結果、版胴の非画線部に
残留するインキ皮膜は、膜厚が薄いので溶剤が蒸発しや
すく、そのため、版胴にインキを供給するインキパン中
においてインキ皮膜が再溶解せずに版面に残ることによ
りタックが増大し、先刷りインキを剥離堆積することが
わかった。
【0007】したがって、版胴表面のインキ成分の再溶
解を促すとともに、非画線部に残るインキ皮膜を物理的
に除去することにより、タックの増大を抑制して、先刷
りインキの剥離堆積を防止することができるとの結論に
至った。
【0008】よって、本発明のグラビア印刷機は、請求
項1に示したように、グラビア印刷機の印刷部におい
て、版胴表面の非画線部のインキ皮膜を除去する版面洗
浄手段を設けることにより、前記課題を解決した。ま
た、本発明のグラビア印刷機は、請求項2に示したよう
に、版面洗浄手段として、インキパン中に版胴に接触し
て設けられ、版胴と周速差をもって回転する版面洗浄ロ
ーラを備えることによって本発明の目的を達成すること
ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】先ず、グラビア印刷機における印
刷ユニットの構成について説明する。グラビア印刷機の
印刷ユニットは、通常、版胴、圧胴、インキ供給装置、
ドクター装置、および乾燥装置とで構成されている。
【0010】版胴は、胴部が鋼管を加工した頑丈な円筒
状のもので、外周を精度良く仕上げ、これに銅メッキを
施して研磨仕上げ後、グラビア刷版し、さらに、ドクタ
ー装置による版の磨耗を防ぐために、その表面に硬質ク
ロムメッキを施し、再度研磨仕上げしたものである。
【0011】圧胴は、版胴に対する押圧力で用紙に印刷
するので、それに耐えられる強度のもので鋼管製鉄心に
合成ゴムを巻いたものが用いられる。圧胴の直径は印圧
の効きを良くするためあまり大きくはしない。出版印刷
など被印刷体が紙の場合は、高印圧を得るために肉厚鋼
管を使用するが、包装印刷用では、印刷物の幅の変更に
伴って圧胴を交換するので、作業性を考慮し比較的肉厚
の薄い鋼管を使用する。圧胴はゴム巻きしてあり、その
厚みは10〜15mmで、ゴム硬度は被印刷体の種類に
よって適当なものを選定する。一般にプラスチックフィ
ルムの場合は軟らかく、紙や粗面のクラフト紙は硬くす
る必要がある。また、ゴムの材質はインキや溶剤に対す
る耐性が要求されるので、ニトリルゴムがよく使用され
る。
【0012】インキ供給装置は、インキパン、インキタ
ンク、インキポンプなどで構成され、方式としてはドブ
漬け式、着けローラ式、カスケード方式などがある。カ
スケード方式は、吹きつけ式とも呼ばれ、版胴表面に対
してインキを吹きつけ、または懸け流しするもので、版
面から流れ落ちたインキとドクターで掻き落とされたイ
ンキは、インキパンに設けられたオーバーフロー管から
インキタンクに戻され、再びポンプによって循環して版
胴に吹きつけられる。
【0013】着けローラ式は、着けローラ(ファニッシ
ャーローラ)によってインキを版胴に供給する方式で、
版胴の下側に回転するゴムローラを配置する。着けロー
ラは、版胴との間にわずかな隙間を設け、版胴の回転と
同方向に、版胴周速よりも遅い速度で回転させることに
より、版胴表面に形成された画線部のグラビアセルにイ
ンキを十分に押し込むのでインキの供給が安定し、高速
印刷においても優れた印刷品質を維持できる。
【0014】ドブ漬け式は、インキパンのインキの中
に、版胴を浸漬させただけのもので、装置としては簡単
であるが、画線部のグラビアセルにインキを積極的に押
し込むことができないので、版胴の周速が速く、すなわ
ち印刷速度が高速になると版面にインキが着き難くな
る。
【0015】ドクター装置は、版面に付着した非画線部
の余分なインキを掻き取る装置である。ドクター装置
は、ドクターブレードと呼ばれる薄い鋼板の刃と、この
ブレードの刃先が、版胴の表面に適切な圧力で、かつ均
等にかかるようにブレードを支えるサポートブレード
と、ドクターブレードおよびサポートブレードを平坦に
支持して印刷ユニットのフレームに固定するドクターホ
ルダーなどで構成される。
【0016】ドクターブレードは厚さ0.05〜0.2
mmで、硬度は、ブレード自身の磨耗の度合いと、版胴
を傷つけない適度な硬度のものが必要である。このブレ
ードは版胴表面の非画線部のインキを掻き落とすための
ものであるが、インキを完全に掻き落とすわけではな
く、僅かに残ったインキが、版面とブレードとの間の潤
滑剤となり、摩擦抵抗を小さくすることによってブレー
ドと版胴の磨耗を防いでいる。グラビア印刷は、ドクタ
ーブレードによって掻き落とされた後の、画線部を形成
する凹状のグラビアセルに溜まるインキの量によって階
調を再現するため、このドクター装置の良否が印刷品質
を左右する重要なポイントになる。
【0017】乾燥装置は、版胴から印刷用紙に転移して
印刷されたインキを乾燥するために用いるもので、グラ
ビア印刷のような溶剤型インキの乾燥には温度と風量が
有効である。方式としては蒸気、電熱加熱ドラム、赤外
線ランプ、熱交換器による熱風乾燥式などがある。
【0018】次に、本発明の実施の形態を、実施例の図
面を参照しながら説明する。図1は、本発明のグラビア
印刷機の印刷部の構成を模式的に示した断面図である。
図において、3は、グラビア印刷機の印刷部である。印
刷部3は、印刷する絵柄、すなわち画線部を形成する凹
状のグラビアセルを表面に形成した版胴10と、前記版
胴10にインキ7を供給するためのインキパン8、着け
ローラ9などのインキ供給装置と、版胴10に付着した
非画線部のインキを掻き落とすドクター装置11と、版
胴10のグラビアセルに埋め込まれたインキを印刷用紙
6に転移するための圧胴12などで構成される。
【0019】版胴10と圧胴12は、それぞれ図示しな
い軸受け機構によって印刷部3の枢体に軸承されるとと
もに、駆動軸を介してモータ等の原動機に連結され図示
の方向に回転する。なお圧胴12は、印刷用紙6を版胴
10に圧接したり、逆に版胴10から印刷用紙6を離間
するための図示しない着脱機構を介して枢体に軸承され
ている。印刷用紙6への印刷は、版胴10と圧胴12の
接触位置にて行われ、版胴10の表面のグラビアセルに
埋め込まれたインキが、前記接触位置に作用する押圧力
によって、圧胴12に巻き回された印刷用紙6に転移し
てなされる。
【0020】図に示すインキパン8には、インキ7が定
量蓄えられており、該インキに版胴10の下部が浸漬し
ている。図示していないが、前記インキパン8に一定量
のインキを供給するために、インキを貯蔵するインキタ
ンクと、該インキタンクからインキを吸引し、インキパ
ン8に供給するインキポンプが設けられ、それぞれ配管
を介して接続されており、さらに、インキパン8に蓄え
られたインキは、オーバーフロー管を通ってインキタン
クに回収するように構成されている。また、インキパン
8の内部には、着けローラ9が設けられ、版胴10の表
面に形成された凹状のグラビアセルにインキ7を押し込
むように版胴10の回転方向と同方向に回転している。
【0021】さらに、本発明のグラビア印刷機の印刷部
3では、前記インキパン8内に、版胴10と接するよう
に版面洗浄ローラ13が設けてある。版面洗浄ローラ1
3のローラ表面には、図示していないが、版胴表面を傷
つけない程度の適度な硬度を有する金属製、または耐溶
剤性のある合成樹脂製のワイヤが全周に均一に埋め込ま
れており、版胴表面をブラッシングするように、版胴の
回転と周速差をもって回転するように構成されている。
【0022】版胴10の回転方向には、着けローラ9に
て版胴10の表面に付着したインキ7を掻き落とすドク
ター装置11が設けられ、そのブレードが版胴10に押
し当てられている。このドクター装置11は、版胴10
に対するその当接角度、および当接圧力を調整可能な、
図示しない調節機構を介して印刷部3の枢体に固定され
ている。
【0023】次に、本印刷部の作用動作について説明す
る。先ず、版胴10にインキ7を供給する。版胴10
は、インキパン8に蓄えられているインキ7に浸漬され
ており、版胴10の回転に伴って順次インキ中に入り、
版面のグラビアセル内にインキ7が浸入する。グラビア
セル内には用紙に転移されずに残ったインキが僅かに乾
燥して溜まっており、版胴10がインキ7中に浸漬して
いる間に、グラビアセル内に浸入した新しいインキ7
が、用紙に転移されずに残ったインキを再溶解する。版
胴10が回転しインキ7中から出る前に、着けローラ9
によって画線部のグラビアセル内にインキ7が押し込ま
れる。
【0024】次いで、版胴10の版面に付着したインキ
は、ドクター装置11との当接位置において、ブレード
によって掻き落とされる。ドクター装置11によって掻
き落とされるインキは非画線部のインキであるが、完全
に掻き落とされるのではなく、ブレードと版胴の摩擦を
減少する潤滑剤の役目を負う薄いインキ皮膜が非画線部
において形成される。この薄いインキ皮膜は、顔料と樹
脂および溶剤で構成されており、この溶剤が蒸発するこ
とによってインキ成分である樹脂によるタック(粘着
性)が生じることになる。
【0025】通常、非画線部のインキ皮膜が薄いとき
は、大きなタックは発生せず、従って、印刷用紙6に先
刷りされたインキを圧胴12による押圧力によって剥離
することもなく、また逆に、印刷用紙6に汚れとして転
移することもなく、版胴の表面に付着したまま、再びイ
ンキパン8のインキ7中に入り、通常は、ここで再溶解
される。しかし、再溶解が不十分な場合は、非画線部の
インキ皮膜が徐々に厚くなって、タックが増大し、先刷
りインキを剥離するようになる。本発明のグラビア印刷
機の印刷部3では、前記したように版面洗浄ローラ13
を備えているので、非画線部のインキ皮膜を版胴との周
速差によって擦り落とすことができ、さらに、版面洗浄
ローラ13の回転によってインキ7を攪拌しているの
で、擦り落としたインキ皮膜の再溶解を促進することが
できる。
【0026】このように、本発明の印刷部3では、版面
洗浄ローラ13によって常に版胴10の表面が擦られて
いるので、ドクター装置11によって掻き残されて形成
されるインキ皮膜が徐々に厚くなることがなく、従っ
て、非画線部のインキ皮膜のタックの増大による先刷り
インキの剥離を生じることもなくなる。
【0027】次に、本発明の印刷部を備えたグラビア印
刷機10について説明する。図2は、グラビア印刷機の
印刷ユニットを側面から見たときの透視図である。グラ
ビア印刷機1は、通常、巻取給紙部(図示せず)と複数
の印刷ユニット2a、2b、2c、および巻き取り装
置、または折り装置、断裁装置などを備えた排紙部(図
示せず)から構成されており、図2はそのうちの印刷ユ
ニット部を示している。
【0028】グラビア印刷機の各印刷ユニット2a、2
b、2cは、複数の用紙搬送ローラ群5a、5b、5c
と、図1で示した圧胴、版胴、ドクター装置、およびイ
ンキパンなどのインキ供給装置とで構成される印刷部3
a、3b、3cと、印刷部3a、3b、3cにて印刷用
紙6にそれぞれ印刷されたインキを乾燥する乾燥部4
a、4b、4cとから構成され、前記用紙搬送ローラ
群、印刷部、及び乾燥部は印刷機の両側に配置された枢
体に固定されている。
【0029】図2に示す印刷ユニットは、便宜的に3色
分のみを示しているが、本発明の主旨はこれに限定され
ることなく、2色以上の多色印刷を行う場合に適用でき
る。図において、印刷部3a、3b、3cは、図示して
いないが、各印刷部同士の位相を調整するいわゆる見当
合わせ機構を介して、その版胴と圧胴とがともに共通の
駆動源に連結されている。なお、前記見当合わせ機構
は、印刷ユニット間の用紙の長さを調整する可動ローラ
(図示せず)によって構成することもできる。
【0030】次に、本発明のグラビア印刷機を用いて、
印刷用紙に多色の絵柄を印刷する方法について説明す
る。先ず、上記構成の印刷機1に、印刷用紙6を通す。
印刷用紙6は、図示しない巻取給紙部から用紙搬送ロー
ラによって引き出され、先ず第1の印刷ユニット2a内
を巻き回される。印刷ユニット2a内では、用紙搬送ロ
ーラ5aを通して印刷部3aの圧胴に巻かれ、次いで、
乾燥部4aを通って第2の印刷ユニット2bの用紙搬送
ローラ5bに導かれる。第2の印刷ユニット2bにおい
ても、印刷部3bおよび乾燥部4bに巻き回された後、
第3の印刷ユニット2cに導かれる。第3の印刷ユニッ
ト2cにおいても、他の印刷ユニットと同様に印刷用紙
6が印刷部3cおよび乾燥部4cに巻き回され、次い
で、図示しない排紙部に導かれて巻き取られる。なお、
書籍などの出版物の印刷では、折り加工装置や断裁装置
を経由して印刷用紙6が排出される。
【0031】次に、版胴の準備がなされる。多色印刷の
場合は、通常、黄赤藍墨の4色分の版胴を、また、もし
必要なら特別に調色した特色用の版胴を、グラビア刷版
機やグラビア彫刻機を用いて刷版したものを、各印刷部
3a、3b、3cの版胴軸にそれぞれ所定の順番で組み
着ける。次に、各版胴の刷り色に対応するインキを各印
刷部に供給してそれぞれ版胴へインキを供給する。各版
胴へのインキの供給は、印刷部ごとに設けられた図示し
ないインキタンクにインキを補給し、インキポンプを用
いてインキタンクからインキを吸引して、図1に示した
ようにインキパン8にインキを定量蓄えてなされる。イ
ンキパンのインキはオーバーフロー管を通ってインキタ
ンクに還流しており、インキパン8へのインキ供給が安
定したら、版胴を駆動しながらドクター装置を版胴に当
接して版胴に付着した非画線部のインキを掻き落とすと
ともに、版面のグラビアセルに適量のインキを供給す
る。
【0032】次いで、印刷機1に通した印刷用紙6を搬
送しながら、各圧胴をそれぞれ版胴に圧接して印刷を開
始する。印刷中はインキパンのインキを定量に保つた
め、インキポンプでインキタンクからインキを循環補給
する。また、必要なら、版胴に対するドクターブレード
の当接角度や当接圧力を調節し、版面へのインキの盛り
量を調整する。印刷中の各印刷部3a、3b、3cで
は、図1に示したように、版面洗浄手段、すなわち、版
胴に接して設けられた版面洗浄ローラ13が、非画線部
のインキ皮膜を擦り落とし再溶解しているので、それぞ
れの版胴表面において、先刷りインキを剥離するような
タックが生じることはない。
【0033】上記グラビア印刷機において、例えば、第
1の印刷ユニット2aでは、圧胴との圧接位置において
印刷用紙6が版胴に圧接されても、版面の非画線部のイ
ンキ皮膜による過大なタックが生じないので、紙剥けな
どの印刷用紙の表面層が剥離される現象は発生しない。
同様に、例えば、第2の印刷ユニット2bにおいて、グ
ラビアセルの深さが深い、従ってインキ転移量の大きい
印刷が行われ、仮に乾燥部4bでのインキ乾燥が不十分
であっても、第3の印刷ユニット2cの印刷部3cで
は、版面の非画線部のインキ皮膜によるタックの増大が
ないので、先に、第2の印刷ユニット2bで印刷された
先刷りインキが、後刷り印刷ユニット2cの版胴に剥離
付着することはない。
【0034】なお、本実施例のグラビア印刷機で使用さ
れている版面洗浄ローラは、表面に、金属製、または合
成樹脂製のワイヤを全周に埋め込んであり、版胴表面を
ブラッシングするように構成したが、他の例として、耐
溶剤性の合成糸でループ状や、ビロード状、または平織
りに編んだ繊維をローラの表面に被せた、いわゆるモル
トンローラと称するローラを用いて、版胴表面を洗浄す
るように構成してもよい。
【0035】
【発明の効果】以上、詳細に説明した如く、本発明のグ
ラビア印刷機は、請求項1に示したように、版胴表面の
非画線部のインキ皮膜を除去する版面洗浄手段を設けた
ので、先刷りインキ皮膜が後刷り版胴の表面に付着堆積
することがなく、従って、印刷品質が損なわれることも
なく、また、印刷機を停止することなく版胴を洗浄する
ので、長時間安定して印刷作業を進めることができ、生
産性を向上することができる。
【0036】また、本発明のグラビア印刷機は、請求項
2に示したように、版面洗浄手段として、インキパン中
に版胴に接触して設けられ、版胴と周速差をもって回転
する版面洗浄ローラを備えているので、版胴表面のイン
キ皮膜を簡便確実に除去することができ、先擦りインキ
を剥離するような過大なタックが生じることがなく、後
刷りインキの色調が濁るなどのバックトラッピングの発
生を効果的に防ぐことができる。また、版面洗浄ローラ
の回転に伴ってインキを攪拌しているので、印刷用紙に
転移されずに残った版面のインキの再溶解を促進し、長
時間安定して印刷を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 グラビア印刷機の印刷部の構成を示す断面図
である。
【図2】 グラビア印刷機の印刷ユニットの構成を示す
側面透視図である。
【符号の説明】
1 グラビア印刷機 2a、2b、2c 印刷ユニット 3、3a 3b 3c 印刷部 4a、4b、4c 乾燥部 5a、5b、5c 用紙搬送ローラ群 6 印刷用紙 7 インキ 8 インキパン 9 着けローラ 10 版胴 11 ドクター装置 12 圧胴 13 版面洗浄ローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グラビア印刷機の印刷部において、版胴
    表面の非画線部のインキ皮膜を除去する版面洗浄手段を
    設けたことを特徴とするグラビア印刷機。
  2. 【請求項2】 前記版面洗浄手段は、インキパン中に版
    胴に接触して設けられ、版胴と周速差をもって回転する
    版面洗浄ローラで構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載のグラビア印刷機。
JP9049601A 1997-02-19 1997-02-19 グラビア印刷機 Withdrawn JPH10230583A (ja)

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