JP2004268744A - ブ−スタと一体化されるマスタシリンダ - Google Patents

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Abstract

【課題】シ−ル部材70の位置規制およびピストン20のガイドをシンプルな構造で達成することができる技術の提供。
【解決手段】リング部材80によって、シ−ル部材70の位置規制およびピストン20のガイド機能を行う。リング部材80は、一方の端部802がシリンダ本体14のシリンダ孔12の内部に入り込み、他方の端部801はシリンダ孔12の外に位置する。外にある他方の端部801が、シ−ル部材70を位置規制する。また、リング部材80の中心孔82の内壁部にピストンガイド部820をもつ。ピストンガイド部820は、軸線方向上、シ−ルリング30とシ−ル部材70との間に位置する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、操作力を軽減するためのブ−スタ(たとえば、バキュ−ムブ−スタ)と一体化されるマスタシリンダに関し、特に、ブ−スタに対する取付け部の改良に関する。
【0002】
【発明の背景】
この種のマスタシリンダは、自動車のクラッチやブレ−キシステムに使用される。自動車へ搭載するとき、マスタシリンダ側の取付けフランジ部にブ−スタのハウジング(いわゆるシェル)が結合し、マスタシリンダとブ−スタとは軸線を一にした形態である。マスタシリンダは、ヘッド側の第1端からボトム側の第2端まで軸線方向に走るシリンダ孔をもつシリンダ本体と、そのシリンダ本体のシリンダ孔中、シリンダ本体の第1端から一部が突出したピストンを含む。その突出したピストンの端部は、ブ−スタ側のハウジングの内部に入り込み、ブ−スタの出力ロッドからの出力を受ける。
【0003】
多くのマスタシリンダは、シリンダ本体の一部がピストンとともにブ−スタ側のハウジングの内部に入り込む構造である(たとえば、特開平6−40322号や特開平11−334572号を参照)。一方、そのような一般的なタイプとは異なり、シリンダ本体自体はブ−スタ側のハウジングの内部に入り込まないものがある。たとえば、実用新案登録第2580901号では、ピストン(16)の後退限を規制する端壁部材(22)がシリンダ本体(18)後端の凹部(21)にはまり合い、しかも、その端壁部材(22)の筒部(22a)がシェル(6)の嵌合筒(23)の中にはまっている(同公報の図2および段落0013)。しかし、シリンダ本体(18)自体は、ブ−スタ側のハウジングの内部に入り込むことがなく、取付けフランジ部(19)がシリンダ本体(18)の中でブ−スタに最も近いところに位置する。このような、シリンダ本体がブ−スタ側のハウジングの内部に入り込まない別のタイプでは、シリンダ本体がブ−スタ側のハウジングの内部に入り込む部分をもたないため、シリンダ本体の容量を低減することができるため、マスタシリンダのコストダウンを図る上で有利である。
【0004】
【発明の解決すべき課題】
ところが、そのような別のタイプのものでは、マスタシリンダとブ−スタの結合に際しての技術的な要求、特には、ブ−スタのハウジングとピストンの突出した部分との間をシ−ルするためのシ−ル部材を位置規制すること、あるいは、一部が突出したピストン部分をガイドすること、に応えることが困難である。前記した実用新案登録第2580901号では、端壁部材(22)の筒部(22a)によってシ−ル部材(26)の位置規制をしているが、ピストン(16)のガイドについては充分とはいえない。なぜなら、ブ−スタの出力ロッドとマスタシリンダのピストンとの結合部の付近に、充分なガイド長をもつピストンガイド手段がないからである。また、結合部がピボット結合からなっていることからも明らかなように、その結合部はピストンを揺動させるような力を与える傾向がある。
そのためにも、その結合部あるいはその付近に有効なピストンガイド手段を配置することが望まれるし、さらには、ピストンのスム−ズな動きおよびピストン周りのシ−ルの潤滑性を図ることが求められる。
【0005】
この発明は、シリンダ本体がブ−スタ側のハウジングの内部に入り込まない別のタイプにおける技術的な課題、つまり、シ−ル部材の位置規制およびピストンガイドをシンプルな構造で達成することができる技術を提供することも目的とする。
また、この発明は、マスタシリンダとブ−スタとの組付け性を向上させることができる技術を提供することを他の目的とする。
この発明のその他の目的については、以下の説明が明らかにするであろう。
【0006】
【発明の解決手段】
この発明では、マスタシリンダとブ−スタとの結合部に特定のリング部材を用いる。そのリング部材は、軸線方向の一方の部分がシリンダ孔の内側(つまり、シリンダ孔のヘッド側の開口部分)に入り、残りの部分がシリンダ孔の外側に出るように支持される。そして、そのリング部材は、内部に軸線方向に貫通した中心孔があるほか、次のような(A)〜(C)の各特徴をもつ。
(A)リング部材は、シリンダ孔の内側に入った側の、中心孔の内壁部分に、ピストンの外周面をシ−ルするシ−ルリングを保持する
(B)リング部材は、シリンダ孔の外側に出た残りの部分の端部が、ブ−スタのハウジングとピストンの突出した部分との間をシ−ルするためのシ−ル部材を位置規制する
(C)リング部材は、中心孔の内周にピストンを支持し、シ−ルリングを保持する部分からシ−ル部材を位置規制する部分に至る間に、ピストンの軸線方向の動きをガイドするピストンガイド部をもつ
【0007】
すなわち、単一のリング部材が、シ−ル部材の位置規制およびピストンガイドとして機能することにより、結合部における部品点数を少なくし、マスタシリンダとブ−スタとの結合部をシンプルにすることができる。好ましくは、ピストンガイド部について、軸線方向に見るとき、マスタシリンダ側のピストンとブ−スタ側の出力ロッドとのピボット結合部と同じところに位置するように設定するのが良い。それによって、ピボット結合部を通してピストンを揺動させるような力が加わっても、ピストンガイド部によるガイド機能によって、ピストンを揺動させることなく、軸線方向にスム−ズに移動させることができる。
【0008】
マスタシリンダのシリンダ本体の端部から突出したピストンは、通常、ブ−スタのハウジングの凹部を通してハウジングの内部に入る。そこで、シリンダ孔の外側に出るリング部材の残りの部分の端部を組付けガイドとして利用するのが好ましい。それによって、マスタシリンダとブ−スタとの組付け性を向上させることができ、組付けの際、互いにはまり合う両者間のこじりなどを有効に防止することができる。
【0009】
また、リング部材は、シリンダ孔の内側に入る部分が最も大径であり、組付けガイドとして機能する残りの部分の端部は、その大径な部分よりも小径であり、さらに、大径な部分と前記端部との間に、一周にわたる凹溝がある形態が好ましい。リング部材は、一般に樹脂成形品として得ることができ、凹溝は材料を少なくする上でも有利であるし、残りの部分の端部による組付けガイド機能を良好にする。また、凹溝は、リング部材の大径部をシリンダ本体側に取り付ける際の固定部品(たとえば、Cリングなど)の逃げスペ−スとなるので、固定部品の組付けを容易にする。
【0010】
リング部材は、シ−ルリングを保持する部分からシ−ル部材を位置規制する部分にピストンガイド部をもつので、その中心孔の内壁部分に潤滑剤(たとえばグリス)を溜める潤滑剤溜め部を設けるようにするのが良い。潤滑剤溜め部は、リング部材の端部から軸線方向の途中部分にかけて中心孔の径を部分的に少し大きくすることにより構成することができる。溜め部の潤滑剤は、ピストンの摺動を円滑にするだけでなく、シ−ルリングおよびシ−ル部材の傷付きを防止する上でも有効である。
【0011】
さらには、位置規制するシ−ル部材に臨むリング部材の端部(残りの部分の端部)に、シ−ル部材の吸着を防止するための段部を設けるのが好ましい。それによって、リング部材とシ−ル部材との間が負圧になることがあっても、前後の差圧によってシ−ル部材がリング部材側に吸着されることなく、シ−ル部材は常に良好なシ−ル機能を生じる。
【0012】
リング部材は、全体が一体物からなるワンピ−ス構造とすることもできるし、前記凹溝の部分で軸線方向に二分割した2ピ−ス構造とすることもできる。ワンピ−ス構造の場合、固定部品の組付けを容易にするために、前記残りの部分の端部外周に切欠き部を設けるようにするとさらに良い。
【0013】
【実施例】
図1は、この発明の一実施例であるマスタシリンダとブ−スタとの結合部を部分的に示す断面図である。マスタシリンダ10は、シリンダ孔12をもつシリンダ本体14を備える。シリンダ本体14は、アルミニユ−ム系の合金からなり、その中心をシリンダ孔12が軸線方向に延びている。そのシリンダ孔12は、ボトム側が閉じ、ヘッド側が開口している。シリンダ孔12の開口12hを区画するシリンダ本体14のヘッド側の端部には、ブ−スタを取り付けるための取付け部(フランジ)14fがある。シリンダ孔12は、取付け部14fがある開口12hの部分121が大径であり、その奥に段部12sを通して孔本体部分122が続く。マスタシリンダ10は、プライマリ部分とセカンダリ部分とを含むタンデム型であり、シリンダ孔12の内部には、セカンダリ部分のリタ−ンスプリングおよびピストン(セカンダリ部分の部品は図には示されていない)、プライマリ部分のリタ−ンスプリング16およびピストン20が順次入っている。そして、セカンダリおよびプライマリの両部分のピストン20は、外周のシ−ルリング31によってシリンダ孔12の内部に液圧室40をそれぞれ区画し、しかもまた、液圧室40とリザ−バ(図示しない)との連絡を連通/遮断するための弁装置50を支持する。図の例では、プライマリ側の弁装置50として、ピストン20の中心部に位置するポペット弁51を含むセンタ−バルブ型のものを示している。しかし、弁装置50としては、シリンダ本体14に設けたリリ−フポ−トを含むコンベンショナル型のものを用いることができるのは勿論である。また、セカンダリおよびプライマリの両部分の一方をセンタ−バルブ型とし、他方をコンベンショナル型にすることもできる。
【0014】
さて、マスタシリンダ10のプライマリ側のピストン20に注目されたい。ピストン20は、弁装置50およびその外周のシ−ルリング31を支持あるいは保持する側の部分220がシリンダ孔12の内部に入っているのに対し、ピボット結合のための止まり孔230をもつ側の部分210は、マスタシリンダ10の取付け部14fからかなり外に突き出ている(その突出し長さは、たとえば6〜7cm程度である)。このようなマスタシリンダ10と、その操作力を軽減するためのバキュ−ムブ−スタとを組み付けるとき、ブ−スタ側の出力ロッド62をマスタシリンダ10側のピストン20の止まり孔230の中に入れ、ブ−スタ側のシェル64面をマスタリシンダ10の取付け部14fに当てた形態で一体化する。一体化した形態において、マスタシリンダ10のピストン20の軸線と(つまりは、シリンダ本体14およびシリンダ孔12の軸線と)ブ−スタ側の出力ロッド62の軸線とが一致する。したがって、マスタシリンダ10のシリンダ本体14の中でブ−スタ側に最も近いのは、ブ−スタ側のシェル64面に当たる取付け部14fである。
【0015】
ブ−スタとマスタシリンダ10との結合に際して、第1に、ブ−スタ側のシェル64の内部空間を外部から隔離することが必要である。たとえばバキュ−ムブ−スタの場合、シェル64の内部は、倍力ピストンによって負圧室と変圧室とに区画される。取付け部14fに接するシェル64のすぐ内側の内部空間600が負圧室である。したがって、ブ−スタ側のシェル64とその内部に入り込むマスタシリンダ10側のピストン20との間をシ−ル部材70によって有効にシ−ルしなければならない。ブ−スタ側のシェル64には、通常、凹部640があり、その凹部640を通してピストン20がシェル64の内部に入り込む。そこで、シ−ル部材70は、凹部640の途中あるいは底部に位置する段部640sに当たるように位置規制される。ここでは、シ−ル部材70の位置規制を、特定のリング部材80によって行う。
【0016】
リング部材80は、樹脂材料の成形品である。樹脂材料としては、ブレ−キ作動液に浸したとしても膨潤などの不具合を生じることがなく、しかも、ピストンを円滑にガイドすることができる潤滑性の材料を選択すべきであり、たとえばフェノ−ル樹脂が好ましい。リング部材80がマスタシリンダ10とブ−スタとの間に位置し、両者を連結する部材であることを考慮し、この発明では、特に、シリンダ本体14から突き出るピストン20をより円滑にガイドすることができるように設計した。その設計思想の基本は、ピストンガイド部について、軸線方向に見るとき、マスタシリンダ10側のピストン20とブ−スタ側の出力ロッド62とのピボット結合部と同じところに位置するように設定することにある。しかも、ピストンガイド部の潤滑性を高めるため、そのピストンガイド部をピストンの外周をシ−ルする機能をもつ部材(シ−ルリングおよびシ−ル部材)の間に配置するようにしている。
【0017】
そのような設計思想に基づくリング部材80を取り出して図2に示す。マスタシリンダ10とブ−スタとが結合した形態を示す図1に加え、リング部材80を単独に示す図2をも参照しよう。リング部材80は、内部に軸線方向に貫通する中心孔82をもつ。中心孔82の中に、マスタシリンダ10のピストン20がはまり合うが、ピストンガイド部820は、中心孔82の内壁の一部分(軸線方向の一部の長さ部分)である。リング部材80の中心孔82を軸線に沿って見ると、一方の端部802の内壁部分には、カップ型のシ−ルリング30を入れるための凹所822がある。その凹所822の隣りにピストンガイド部820が続き、ピストンガイド部820の他方にはピストンガイド部820よりも少しだけ径を拡げた部分823がある。この部分823は、グリスを代表とした潤滑剤をそこに保持し溜める部分(潤滑剤溜め部)であり、ピストン20の外周に適う径をもつピストンガイド部820に比べて、たとえば1mmほど径が大きい。そして、そうした潤滑剤溜め部823に続く中心孔82の他方の開口部分には、シ−ルリング30を入れる凹所822に比べれば小さい別の凹所821がある。小さな凹所821は、リング部材80の端面に段部821sを形作ることによって、隣り合うシ−ル部材70(つまり、ブ−スタ側のシェル64とその内部に入り込むマスタシリンダ10側のピストン20との間をシ−ルするシ−ル部材70)がリング部材80側に吸着されることを防ぐためのものである。
【0018】
次に、リング部材80の外周側に目を移すと、シ−ルリング30を入れるための凹所822がある端部802の外周端に、Oリング32を入れるための小さな凹所824がある。内周側のシ−ルリング30がピストン20の周りをシ−ルするのに対し、外周側のOリング32は、リング部材80とシリンダ本体14のシリンダ孔12(大径部分121)の内壁面との間をシ−ルする。別にいうと、リング部材80の端部802は、シリンダ本体14のシリンダ孔12(大径部分121にはまり合い、それらはまり合った部分をOリング32がシ−ルしている。端部802は、凹所824から軸線方向に離れた部分が、一周にわたる凹溝830に臨んでいる。凹溝830は、リング部材80の容量あるいは肉を減らし、しかもまた、シリンダ孔12の開口12h部分の内壁に止める固定リング(Cリング)90の組付けを容易にしている。
【0019】
固定リング90は、シリンダ孔12の開口12hに設けたセット溝14dにはまり合い、シリンダ本体14に固定される。シリンダ孔12の大径部分121の底部には、弁装置50の開閉ピン52に隣り合うリングプレ−ト54が位置する。そして、そのリングプレ−ト54と固定リング90との間に、リング部材80の端部802を挟み込むように支持している。それにより、リング部材80は、端部802およびそれに隣り合う凹溝830の内周に位置する部分の一部がシリンダ本体14のシリンダ孔12の内部に位置し、凹溝830の内周に位置する残りの部分およびそれに続く他方の端部801は、シリンダ孔12の外に位置する。外に位置する他方の端部801の径は、ブ−スタ側のシェル64の凹部640の内径よりも少し小さく設定されている。そうした径の設定によって、ブ−スタとマスタシリンダ10とを結合する際、他方の端部801を凹部640に対する組付けガイドとして機能させつつ、偏った挿入を未然に防止して出力ロッド62側からの入力の偏りを防止するようにしている。他方の端部801の径は、また、固定リング90の組付けができる大きさであり、結果的に、シリンダ孔12の内部の端部802の径よりも小さい。凹溝830があることによって、固定リング90の組付けを容易に行うことができるが、固定リング90の組付けをさらに容易にするために、他方の端部801の外周の切欠き部を設けると良い。
【0020】
マスタシリンダ10とブ−スタとを結合した形態において、リング部材80の端部801は、シェル64の凹部640の中のシ−ル部材70の外周側をシェル64の段部640sに押しつけるようにして、シ−ル部材70を適正に位置規制する。そこで、ブレ−キペダルの操作に応じて、ブ−スタ側の出力ロッド62がマスタシリンダ10側のピストン20を押すとき、ピストン20は、リング部材80によるガイド作用およびシリンダ孔本体部分122によるガイド作用によって、円滑にシリンダ本体14のシリンダ孔12の中を移動する。特に、この発明では、ブ−スタ側の出力ロッド62とマスタシリンダ側のピストン20とのピボット結合部に対し、ピストンガイド作用が直接的に働くので、出力ロッド62とマスタシリンダ側のピストン20とは確実に軸線を同一にした動きをする。さらには、リング部材80のピストンガイド部820をシ−ルリング30とシ−ル部材70との間に配置しているため、その間に潤滑剤を有効に保持し、常に有効な潤滑性を得ることができ、ピストンガイド作用を円滑に行うことができる。なお、シ−ル部材70の形状を保持するために、補強リング72をシール部材70の背面(ベース側)に配置している。
【0021】
また、ブ−スタに組み付け結合する前には、図3に示すように、シリンダ本体14の一端から突き出たピストン20の一部をリング部材80で保護することができるし、リング部材80では保護できないピストン20の露出部分に樹脂プロテクタ95を被せることによって、ピストン20の全体を保護するようにすることができる。
【0022】
なお、ブ−スタに対する取付けのための取付け部については、シリンダ本体14の開口端から少し軸線方向に距離をおいた個所に配置することもできるが、図示した実施例のように取付け部14fをシリンダ本体14の開口端部に配置すれば、シェル64の凹部640にリング部材80を挿入する作業が容易になるし、液圧室40とリザ−バ側との連絡通路45のあるシリンダ本体14の強度を保持する上でも好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるマスタシリンダの一実施例であり、ブ−スタと結合した形態の要部の断面構造を示す図である。
【図2】図1のマスタシリンダの一部品を示す断面図である。
【図3】ブ−スタと結合する前の、この発明によるマスタシリンダの一形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 マスタシリンダ
20 ピストン
30 シ−ルリング
50 弁装置
62 出力ロッド
64 シェル(ハウジング)
70 シ−ル部材
80 リング部材
801 他方の端部
802 一方の端部
82 中心孔
820 ピストンガイド部
821s 段部
823 潤滑剤溜め部
830 凹溝
90 固定リング(固定部材)
95 プロテクタ

Claims (8)

  1. 操作力を軽減するためのブ−スタと一体化されるマスタシリンダであって、ヘッド側の第1端からボトム側の第2端まで軸線方向に走るシリンダ孔をもつシリンダ本体と、そのシリンダ本体のシリンダ孔中、前記シリンダ本体の第1端から一部が突出したピストンを含み、しかも、前記シリンダ本体の第1端に前記ブ−スタへの取付け部があり、前記ブ−スタに一体化されるとき、その取付け部が、前記シリンダ本体の中で前記ブ−スタに最も近いところに位置する、ブ−スタと一体化されるマスタシリンダにおいて、
    前記第1端のシリンダ孔の開口部分に、軸線方向の一方の部分がシリンダ孔の内側に入り、残りの部分がシリンダ孔の外側に出るように支持されたリング部材があり、そのリング部材は、内部に軸線方向に貫通した中心孔があるほか、次のような(A)〜(C)の各特徴をもつ、マスタシリンダ。
    (A)リング部材は、前記シリンダ孔の内側に入った側の、前記中心孔の内壁部分に、前記ピストンの外周面をシ−ルするシ−ルリングを保持する
    (B)リング部材は、前記シリンダ孔の外側に出た残りの部分の端部が、前記ブ−スタのハウジングと前記ピストンの突出した部分との間をシ−ルするためのシ−ル部材を位置規制する
    (C)リング部材は、前記中心孔の内周に前記ピストンを支持し、前記シ−ルリングを保持する部分から前記シ−ル部材を位置規制する部分に至る間に、前記ピストンの軸線方向の動きをガイドするピストンガイド部をもつ
  2. 前記ピストンガイド部は、軸線方向に見るとき、マスタシリンダ側のピストンとブ−スタ側の出力ロッドとのピボット結合部と同じところに位置する、請求項1のマスタシリンダ。
  3. 前記リング部材の外側に出た残りの部分を、前記ブ−スタのハウジングの凹部にはめ込んだ形態で、ブ−スタとマスタシリンダとが一体化され、その一体化に際して、前記残りの部分の端部が前記凹部に対する組付けガイドとして機能する、請求項1のマスタシリンダ。
  4. 前記リング部材は、前記シリンダ孔の内側に入る部分が最も大径であり、前記組付けガイドとして機能する前記残りの部分の端部は、前記大径な部分よりも小径であり、さらに、前記大径な部分と前記端部との間に、一周にわたる凹溝がある、請求項3のマスタシリンダ。
  5. リング部材の前記中心孔の内壁部分に、前記外側に出た側の前記端部から、軸線方向の途中部分にかけて、潤滑剤を溜めるための潤滑剤溜め部がある、請求項1のマスタシリンダ。
  6. 前記残りの部分の端部に、前記シ−ル部材が吸着することを防止するための段部がある、請求項1のマスタシリンダ。
  7. 前記リング部材は、全体が一体物からなるワンピ−ス構造であり、前記残りの部分の端部外周に切欠き部がある、請求項4のマスタシリンダ。
  8. 前記リング部材は、前記凹溝の部分で軸線方向に二分割した2ピ−ス構造である、請求項4のマスタシリンダ。
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