JP2583444Y2 - 液圧制御弁付きマスタシリンダ - Google Patents

液圧制御弁付きマスタシリンダ

Info

Publication number
JP2583444Y2
JP2583444Y2 JP40893U JP40893U JP2583444Y2 JP 2583444 Y2 JP2583444 Y2 JP 2583444Y2 JP 40893 U JP40893 U JP 40893U JP 40893 U JP40893 U JP 40893U JP 2583444 Y2 JP2583444 Y2 JP 2583444Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
main
pressure chamber
control valve
valve
piston
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP40893U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0655907U (ja
Inventor
昭 田中
Original Assignee
株式会社ナブコ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ナブコ filed Critical 株式会社ナブコ
Priority to JP40893U priority Critical patent/JP2583444Y2/ja
Publication of JPH0655907U publication Critical patent/JPH0655907U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2583444Y2 publication Critical patent/JP2583444Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、従圧力室側の圧力失陥
時に、主圧力室に対して設けられた液圧制御弁の機能を
無効化することができるようにした液圧制御弁付きマス
タシリンダに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の液圧制御弁付マスタシリンダ
は、例えば、実公平3−43896号公報に示されるよ
うに、シリンダ孔に摺動自在に挿入されシリンダ孔底部
との間に従圧力室を区画する従ピストンおよびこの従ピ
ストンの間に主圧力室を区画する主ピストンと、これら
各ピストンを非作動位置に向けて付勢するように前記両
圧力室内に各々配設される戻しばねと、前記主圧力室に
連絡して形成した吐出部に取り付けられる液圧制御弁と
を備え、その液圧制御弁が、一端側を前記吐出部に開口
させ他端側を出口に連通させて形成した段付孔と、この
段付孔に少なくとも出口側圧力を受圧して移動可能に挿
入される段付プランジャと、この段付プランジャを前記
出口側に向けて付勢する予負荷ばねと、前記段付孔と吐
出部側を出口側に連通させる通路に臨ませて前記段付プ
ランジャに形成した弁座と、前記予負荷ばねの付勢力に
抗した前記段付プランジャの移動により前記弁座に着座
可能な弁体とを有し、さらに、前記主圧力室内に、前記
従圧力室側の圧力失陥に応じて前記弁座に対する前記弁
体の着座を阻止する可動体を配設したものがある。これ
においては、前記可動体として、従ピストンから主圧力
室内に主ピストン用の戻しばね外周を覆って延在する筒
状部に、従圧力室側の圧力失陥による従ピストンの過剰
ストロークに応じて、弁体に係合する突部を径外方に突
出形成し、従圧力室側の圧力失陥時に、可動体が弁体に
係合して液圧制御弁の調圧作用を無効となるようにして
いる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のものでは、可動体が、従ピストンの筒状部に設けら
れていることから、実質的に従ピストンの全長が長くな
り、また、筒状を呈する可動体を液圧制御弁の弁体に係
合可能とする必要性から主ピストン用の戻しばね外周を
取り巻くように配置しなければならないことから、可動
体の収容スペ−スを確保する分だけシリンダ孔の長さ、
及び内径が大きくなり、マスタシリンダを小型化する場
合に適用し難いという問題がある。
【0004】また、従ピストンの非作動位置から可動体
が液圧制御弁の弁座に対する弁体の着座を阻止する位置
までのストロ−クを規定するためには、可動体を含めた
従ピストンの軸長さの他、従ピストン用の戻しばねの長
さについても寸法精度を上げる必要があり、製造時にお
けるマスタシリンダを構成する部品の加工、及び上記ス
トロ−クを規定するための組立が煩雑となり、マスタシ
リンダ全体がコスト高になるという問題があった。
【0005】本考案は、このような問題を解決するため
になされたもので、マスタシリンダの小型化に支障を来
すことなく、また、寸法精度の要求を緩和して、従圧力
室側の圧力失陥時に液圧制御弁の機能を無効化すること
ができる液圧制御弁付きマスタシリンダを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、前記可動体を、前記主ピストンとともに
移動可能にその主圧力室側に臨む部分に設けたことを特
徴とする。
【0007】また、前記可動体を、前記主ピストンとそ
の戻しばねとの間に介在して戻しばねの端部を支持する
ばね受けにより構成したことを特徴とする。
【0008】
【作用】このようにすることにより、可動体は、従ピス
トンから主圧力室内に延在する形状とはならず、主ピス
トン用の戻しばね外周とシリンダ孔内壁との間の環状空
間に位置しないため、その収納スペ−スを小さくして設
けられるとともに、液圧制御弁の弁座に対する弁体の着
座を阻止するに至る可動体の移動量は、従圧力室側の圧
力失陥時の主ピストンのストロ−クとなるため、戻しば
ねの長さに左右される従ピストンの非作動位置を基点と
して定める必要がなく、主ピストンと可動体の寸法精度
を上げるでけで確実に定められる。
【0009】また、可動体を主ピストンの戻しばねのば
ね受けにより構成させれば、液圧制御弁の機能を無効化
するための部品を独立して専用に設ける必要がなくな
る。
【0010】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0011】図1は、本考案を実施した液圧制御弁付マ
スタシリンダの側断面を示す断面図である。
【0012】図1において、1は液圧制御弁付マスタシ
リンダ、2はマスタシリンダ1のシリンダ本体であっ
て、この内部には、一端が開口する有底のシリンダ孔3
を有し、この外周部には、図示しない作動液リザ−バの
2つの接続部にそれぞれ接続されるボス部4と5が軸線
方向に所定間隔を隔てて突出形成されているとともに、
軸線方向の中央部に後述する液圧制御弁40が取り付け
られる吐出部6が突出形成されている。
【0013】シリンダ孔3内には、この底部3a側に従
ピストン7が、底部3aとこの従ピストン7との間に介
装された戻しばね8により開口部3b側に付勢されて摺
動自在に挿入されて、この底部3aとの間に従圧力室A
を区画し、この開口部3b側に主ピストン9が従ピスト
ン7との間にケ−ジドスプリング装置10を介在して摺
動自在に挿入されている。
【0014】従ピストン7は、この軸部11の両端部に
それぞれ半径方向に突出する摺動部12、13を有し、
摺動部12からシリンダ孔3の底部3a側に突出する小
径部7A、及び開口3b側端と摺動部13との間にそれ
ぞれカップシ−ル14、15が嵌着されており、両摺動
部12、13とシリンダ孔3内壁との間に従液補給室B
を区画している。この従液補給室Bは、通孔16を通し
てボス部4内に連通している。17はゆるめ孔であっ
て、シリンダ本体1の外周壁に形成されて、ボス部4内
と従圧力室A内とを連通しており、この従圧力室Aは、
吐出口3cを介して図示しない前輪側のブレ−キ装置に
接続されている。
【0015】主ピストン9は、この軸部18の両端部に
それぞれ半径方向に突出する頭部19と摺動部20を有
し、主ピストン9の頭部19から底部3a側に向かって
突出する小径部21と、主ピストン9の摺動部20に隣
接する軸部18とにそれぞれカップシ−ル22、23が
嵌着されている。そして、この頭部19側からシリンダ
孔3内に嵌入され、従ピストン7との間に主圧力室Cを
区画するとともに、この頭部19、摺動部20とシリン
ダ孔3内壁との間に主液補給室Dを区画している。この
主液補給室Dは、通孔24を通してボス部5内に連通し
ている。25はゆるめ孔であって、シリンダ本体2の外
周壁に形成され、ボス部5内と主圧力室Dとに開口して
いる。26は抜け止め環状部材であって、シリンダ孔3
の開口部3b端に形成された環状溝内に嵌着されてい
る。
【0016】従ピストン7と主ピストン9との間に介装
されたケ−ジドスプリング装置10は、戻しばね27、
ばね受け28、及びボルト29とからなり、この戻しば
ね27は、従ピストン7の開口部3a側端に設けられた
突起に一端が係合し、主ピストン9の小径部25先端部
の外周に嵌合されたばね受け28に他端が係合してい
る。
【0017】ばね受け28は、一端が開口する有底の筒
状部28Aとこの筒状部28Aの開口端に径外方向に突
出するフランジ28Bとが一体形成されており、また、
このフランジ28Bには、所定厚さをもって径外方向に
突出する可動体となる係合部28Cが設けられている。
このばね受け28は、その筒状部28Aの開口側から主
ピストン9の小径部21外周に嵌合して、このフランジ
28Bを小径部21に設けられた半径方向に突出する突
部21aに係合して、このフランジ28Bで戻しばね2
7の一端を受けて、主ピストン9を環状部材26に向け
て付勢している。
【0018】ボルト29は、ばね受け28の底に一方端
が係合する頭部とばね受け28の底に設けられた貫通穴
28aを貫通して従ピストン7側へ延びる軸部からな
り、その軸部を従ピストン7に螺入することにより、従
ピストン7と主ピストン9とを実質的に連結している。
これにより、従ピストン7と主ピストン9は、戻しばね
27のばね力で互いに離間する向きに付勢されるととも
に、ボルト29でその最大離間距離が規制されている。
【0019】シリンダ本体1の吐出部6は、主圧力室C
と反対側に開口する凹部35を有し、この凹部35底に
主圧力室C内とこの凹部35内とを連通する連絡孔36
が設けられており、液圧制御弁40の取付け部を構成し
ている。
【0020】41は液制御弁40の本体であって、互い
にねじ結合した二つブロック部材41Aと41Bとから
成り、この内部には、ブロック部材41A側の端面に開
口する段付孔42と、ブロック部材41B側の端面に開
口して段付孔42に連通する出口43とが設けられてい
る。こうした本体41は、ブロック部材41A側の端部
が吐出部6の凹部35内に螺入されて、シリンダ本体1
に取り付けられられている。出口43は、図示しない後
輪側のブレ−キ装置に接続されている。
【0021】段付孔42は、吐出部6から出口43に向
かって弁孔部42A、段孔部42Bが連続する段付形状
であって、この弁孔部42Aには、弁体44が収納され
ている。
【0022】弁体44は、その脚部44Aを介して弁孔
部42Aの段部に載置されているとともに、弁孔部42
A内に介装された弁ばねにより出口43側に付勢されて
いる。また、弁体44は、脚部44Aと一体に連絡孔3
6を貫通して主圧力室Cに突出するポペット軸部44B
と、出口43側に突出する半球形状の突起部44Cとが
形成されており、そのポペット軸部44Bが、ばね受け
28の係合部28Cと係合可能となっている。
【0023】段付孔42内には、この段孔部42Bに延
在して、段付プランジャ46が摺動自在に挿入されてい
る。段付プランジャ46は、この軸線方向に貫通する通
路46Aを有しており、段孔部42Bに収納された予負
荷ばね47のばね力をこの径外方向に突出するフランジ
部46aで受けて、段孔部42Bの段部に当接するよう
に付勢されている。そして、図示の非作動状態では、段
付プランジャ46は、弁孔部42A側の通路46A先端
に形成された弁座48が弁体44の突起部44Cから離
れて対向している。
【0024】こうした液圧制御弁40を備えたマスタシ
リンダ1において、シリンダ本体2に軸線方向の諸寸法
の関係は、非作動状態におけるばね受け28の係合部2
8Cを弁体44のポペット軸部44Bとの間の距離を
L、圧力失陥のない正常時の主ピストン9の最大ストロ
−ク量をl1、非作動状態における従ピストン7の小径
部7A端面とシリンダ孔3の底部3aとの距離をl2
した場合、l1<l2<Lとなっており、Lはl2よりも
例えば数mm程度大きく設定されている。そして、この
関係を満足するように、主ピストン9の摺動部20後端
面から突部21a前端面までの長さと、ばね受け28の
フランジ部28Bの厚みとが、寸法設定されている。
【0025】本考案の実施例による液圧制御弁付きマス
タシリンダ1は、以上にように構成されるが、次に、こ
のマスタシリンダ1の作動について説明する。
【0026】図1に示すマスタシリンダ1及び液圧制御
弁40の非作動状態では、従液圧室Aと主液圧室Cと
は、各々ゆるめ孔17、25を介してそれぞれ上記作動
液リザ−バに連通するとともに、段付プランジャ46の
弁座48が弁体44から離れて、液圧制御弁40は開弁
している。
【0027】この状態から、図示しないブレ−キペダル
が踏み込まれると、主ピストン9が戻しばね27のばね
力に抗して底部3a側へ移動し、この移動に応じて主圧
力室Cはカップシ−ル22により上記作動液リザ−バか
ら遮断される。
【0028】更に、主ピストン9が底部3a側へ移動さ
れると、主圧力室Cに液圧が発生し、発生した液圧はこ
の主圧力室Cに開口する連絡孔36から液圧制御弁40
の弁孔部42A内に供給される。そして、液制御弁40
の弁孔部42A内に供給された液圧は、弁体44の筒状
部44Bに設けられた貫通孔、及び段付プランジャ46
の通路46Aの順に通って、出口43から上記後輪側の
ブレ−キ装置へ送られ、後輪にブレ−キがかけられる。
【0029】また、主ピストン9の上記移動に伴い従ピ
ストン7も同方向へ移動し、同じように、従液圧室Aが
上記作動液リザ−バと遮断されて、この従液圧室Aに液
圧が発生し、発生した液圧は従液圧室Aに開口する吐出
口3cから図示しない前輪側のブレ−キ装置へ送られ、
前輪にブレ−キがかけられる。
【0030】その後、主ピストン9の底部3a側への移
動に伴い主圧力室Cの液圧が上昇していき、その液圧が
所定値を越えると、段付プランジャ46は、この出口4
3側に作用する圧力が、その主圧力室Cに作用する力、
及び予負荷ばね47のばね力よりも大きくなることか
ら、段孔部42Bの段部に当接した位置から主圧力室C
側へと移動する。そして、この移動に応じて、段付プラ
ンジャ46の弁座48が弁体44の突起部44Cに着座
することにより、出口43は主圧力室Cから遮断され
る。この後、主圧力室Cに発生する液圧が、更に上昇し
て、段付プランジャ46の主圧力室C側に作用する圧力
が、その出口43側に作用する圧力より大きくなると、
再び、段付プランジャ27が出口43側に移動して、そ
の弁座48が弁体44の突起部44から離座し、出口4
3と主圧力室Cとが連通する。
【0031】このようにして、正常時には、主ピストン
9は前述したストロ−ク量l1(<L)以下しか移動せ
ず、ばね受け28の係合部28Cは弁体44のポペット
軸部44Bに係合しないため、液圧制御弁40は、主圧
力室Cに発生する液圧が所定値を越えると、段付プラン
ジャ46の往復動によりその弁座48が弁体44の突起
部44Cに対する着離座を繰返す。そして、出口43を
介して上記後輪側のブレ−キ装置に送られる液圧の上昇
率を、従圧力室Aから上記前輪側のブレ−キ装置に供給
される液圧の上昇率よりも小さく制限するという調圧作
用を行ない、上記前輪と上記後輪に適正なブレ−キをか
けられる。
【0032】このようなマスタシリンダの作動時におい
て、上記前輪側のブレ−キ装置に故障が発生すると、従
圧力室A側に圧力失陥が生じて、従ピストン7がその小
径部7Aと底部3aとが当接するまで、前述した距離l
2を移動して、正常時に比し過剰ストロ−クすることに
なる。
【0033】従ピストン7が過剰ストロ−クすると、当
該従ピストン7に連結されている主ピストン9も前述し
た距離l2(>l1)底部3a側に移動され、図示しない
ブレ−キペダルの踏込み量が更に増すと、前述した距離
L(>l2)以上ストロ−クする。そうすると、この主
ピストン9に嵌合されたばね受け28の係合部28C
が、液圧制御弁40の弁体44のポペット軸部44Cに
係合して、弁体44をシリンダ孔3の底部3a側に押圧
する。そして、弁体44が上記弁ばねのばね力に抗し
て、この脚部44Aを支点にして揺動されることによ
り、弁体44の突起部44Cは段付きプランジャ46の
移動にかかわらず、その弁座48に対して着座不能にさ
れる。これにより、主圧力室Cと出口43が連通状態に
されて、液圧制御弁40の上記調圧作用が無効されるの
で、主圧力室Cに発生した液圧が連絡孔36、段付プラ
ンジャ46の通路46Aの順に通って、出口43からそ
のまま、上記後輪側のブレ−キ装置に送られ、上記後輪
にブレ−キがかけつづけられる。
【0034】このような本考案の実施例によれば、従圧
力室A側の圧力失陥によりピストン7、9が過剰ストロ
−クした時に、液圧制御弁40の弁座48に対する弁体
44の着座を阻止する可動体を、主ピストン9の主圧力
室Cの臨む部分、すなわち、主ピストン9に嵌合し、戻
しばね27の一端を受けるばね受け28に係合部28C
として設けているので、従ピストン7に戻しばね27の
外周を取り巻く筒状部を設けて可動体をシリンダ孔3内
に配設する場合に比べて、戻しばね27外周に可動体を
収容するための大きな空間を確保する必要がなくなり、
マスタシリンダを短縮化、小径化することが可能とな
る。
【0035】また、ばね受け28の係合部28Cが、非
作動位置から弁体の着座を阻止するまでのストロ−ク
(L)を規定するためには、前述した各ピストン7、9
の移動量l1、l2、Lを考慮して、主ピストン9全長寸
法とばね受け28のフランジ部28Bの厚さ寸法との精
度を上げるだけでよく、戻しばね8、27は、ラフに寸
法設定することができるので、従来に比し、容易に上記
ストロ−ク(L)を規定することができる。
【0036】更に、ばね受け28が、従ピストン7と主
ピストン9との間に介装された戻しばね27の一端を支
持し、その付勢力を主ピストン9に伝達するという機能
ばかりでなく、この係合部28Cにより液圧制御弁40
の弁座48に対する弁体44の着座を阻止するという機
能をも兼ねているので、別途、可動体となる部材を設け
る必要がなく、全体として部品点数を少なくすることが
できる。
【0037】尚、本考案は、上述の図示した実施例に限
定されるものではなく、液圧制御弁40の弁座48に対
する弁体44の着座を阻止する可動体を、主ピストン9
に隣接するばね受け28により構成することに代えて、
例えば、主ピストン9に一体形成された突部21aの如
き主ピストン9の一部分により設けてもよく、また、主
ピストン9に係合する戻しばね27の座巻き部により設
けてもよい。
【0038】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案は、液圧制
御弁の弁座に対する弁体の着座を阻止する可動体を、主
ピストンとともに移動可能にその主圧力室に臨む部分に
設けたことにより、その可動体を収納するスペ−スが小
さくなるため、従圧力室側の圧力失陥時に主圧力室に対
して設けた液圧制御弁の機能を無効にするにしても、マ
スタシリンダの小型化を図ることができる。また、戻し
ばねの長さの精度要求が緩和されるため、可動体が非作
動位置から弁体の着座を阻止する位置までのストロ−ク
を容易に規定でき、加工や組立が煩雑とならないように
してコスト的にも有利にすることができる。
【0039】さらに、可動体を主ピストンとその戻しば
ねとの間に介在するばね受けにより構成させれば、部品
の多機能化により、部品点数を削減することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例としての液圧制御弁付きマス
タシリンダを示す断面図である。
【符号の説明】
3 シリンダ孔 3a 底部 6 吐出部 7 従ピストン 9 主ピストン 8 戻しばね 27 戻しばね 28 ばね受け(可動体) 28C 係合部 40 液圧制御弁 42 段付孔 43 出口 44 弁体 44C ポペット軸部 46 段付プランジャ 46A 通路 47 予負荷ばね 48 弁座 A 従圧力室 C 主圧力室

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ孔に摺動自在に挿入されシリン
    ダ孔底部との間に従圧力室を区画する従ピストンおよび
    この従ピストンの間に主圧力室を区画する主ピストン
    と、これら各ピストンを非作動位置に向けて付勢するよ
    うに前記両圧力室内に各々配設される戻しばねと、前記
    主圧力室に連絡して形成した吐出部に取り付けられる液
    圧制御弁とを備え、その液圧制御弁が、一端側を前記吐
    出部に開口させ他端側を出口に連通させて形成した段付
    孔と、この段付孔に少なくとも出口側圧力を受圧して移
    動可能に挿入される段付プランジャと、この段付プラン
    ジャを前記出口側に向けて付勢する予負荷ばねと、前記
    段付孔の吐出部側を出口側に連通させる通路に臨ませて
    前記段付プランジャに形成した弁座と、前記予負荷ばね
    の付勢力に抗した前記段付プランジャの移動により前記
    弁座に着座可能な弁体とを有し、さらに、前記主圧力室
    内に、前記従圧力室側の圧力失陥に応じて前記弁座に対
    する前記弁体の着座を阻止する可動体を配設した液圧制
    御弁付きマスタシリンダにおいて、前記可動体が、前記
    主ピストンとともに移動可能にその主圧力室側に臨む部
    分に設けられている液圧制御弁付きマスタシリンダ。
  2. 【請求項2】 前記可動体を、前記主ピストンとその戻
    しばねとの間に介在して戻しばねの端部を支持するばね
    受けにより構成した請求項1記載の液圧制御弁付きマス
    タシリンダ。
JP40893U 1993-01-11 1993-01-11 液圧制御弁付きマスタシリンダ Expired - Fee Related JP2583444Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40893U JP2583444Y2 (ja) 1993-01-11 1993-01-11 液圧制御弁付きマスタシリンダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP40893U JP2583444Y2 (ja) 1993-01-11 1993-01-11 液圧制御弁付きマスタシリンダ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0655907U JPH0655907U (ja) 1994-08-02
JP2583444Y2 true JP2583444Y2 (ja) 1998-10-22

Family

ID=11472982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP40893U Expired - Fee Related JP2583444Y2 (ja) 1993-01-11 1993-01-11 液圧制御弁付きマスタシリンダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2583444Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0655907U (ja) 1994-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4417445A (en) Brake master cylinder with attached brake booster
US4566277A (en) Pressurized fluid supplying arrangement particularly a master cylinder of a clutch
JPH0232532Y2 (ja)
US4372117A (en) Brake master cylinder for motor vehicles
GB2076487A (en) A quick take-up master cylinder for an automotive vehicle
JP2583444Y2 (ja) 液圧制御弁付きマスタシリンダ
JPH0366185B2 (ja)
US6425245B1 (en) Master cylinder with valves having reduced clutch pedal free play
US4774809A (en) Tandem type master cylinder with pressure proportioning valve deactivated by a slidable actuating member
US6694732B2 (en) Brake master cylinder
JPH01273761A (ja) 液圧ブレーキシステム用タンデム型マスターシリンダ
US5438833A (en) Master cylinder
EP0049969B1 (en) A master cylinder assembly for a vehicle hydraulic braking system
US4539892A (en) Hydraulic brake booster
GB1423719A (en) Hydraulic control valve assemblies
US5195322A (en) Valve seal for a master cylinder
JPH0353951Y2 (ja)
JP3035226B2 (ja) タンデムマスタシリンダ
JPH067017Y2 (ja) マスタシリンダ
JP2642444B2 (ja) マスタシリンダ
JP2792711B2 (ja) マスタシリンダの弁構造
JPH034613Y2 (ja)
JPH0136683Y2 (ja)
JPH088932Y2 (ja) マスタシリンダ
JPH0319816B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees