JP2004267432A - フライヤー用循環濾過装置 - Google Patents

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賢治 小野地
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Abstract

【課題】フライヤー用の調理油の濾過作業を熱い中に行え、高い濾過性能を発揮し得る循環濾過装置を提供する。
【解決手段】フライヤー本体11に設置されたオイルパン12に設けられた排出バルブ16の下部に開口部を望ませた油受けタンク22を設ける。油受けタンク22内に、上から順に見て、金属製漉し網31,金属製濾紙抑え32,濾紙33,金属製メッシュ網34,そして濾紙33より目の細かい濾布35を重ねて成る重合濾過構造体30を取り外し可能に設ける。重合濾過構造体30を通過した後の調理油を油受けタンク22内から吸い出すための吸入ポンプPとこれを駆動するモータMを設ける。吸入ポンプPから出力される調理油をオイルパン12に戻すため、一端がオイルパンに開口した供給口部48に結合している耐熱ホース42の他端吸入口部41b を吸入ポンプの出口側41a に着脱可能に結合する結合装置41を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、「フライヤー」と呼ばれて周知の揚げ物調理器、特に業務用フライヤー用の循環濾過装置に関し、特に、熱い油でも濾過性能良く濾過できるフライヤー用循環濾過装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
業務用フライヤーでは、不特定多数の客を対象とし、一日だけの営業でも食材の揚げ数は相当な数に昇ることがある。こうした場合、当該揚げ物調理に用いる食用油(本書では‘調理油’と呼ぶ)の油質管理は重要な課題である。調理油の劣化で客の健康を害したのでは始まらないし、そうでなくても、揚げた商品の味が落ちたり、一定しないことは、その店の評判を左右する。
【0003】
そのためにもまず、揚げカス等で調理油が汚れてきた時には、これを効率よく濾過できねばならない。また、濾過した調理油は手間なく再使用できねば労力の負担になるし、時間も勿体無い。そこで従来からも、熱いままで循環使用できるようにする試みはなされていた(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−2323461号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の循環濾過装置では、特に、濾過性能の良い、目の細かな濾紙を用いることは耐熱上も無理とされ、交換コストもバカにならないとされて、使用を見送られてきた。その結果、単純な金属漉し網の重ね使用程度であったため、濾過性能には多いに不満が残った。
【0006】
本発明はこうした実情に鑑みなされたもので、 200℃を超えるような調理油の濾過作業も行え、従来に比し、遥かに高い濾過性能を発揮し得る循環濾過装置を提供せんとするものである。また、要すれば、他のフライヤーとも共用できる構成としたり、処分すべき調理油の送り出しも楽な構成をも提供せんとする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
フライヤー本体内に設置されたオイルパン内に調理油を注ぎ込み、調理油を加熱することで調理油により食材を揚げるフライヤーの本体に組み込んで使用し、オイルパン内の調理油を濾過し、再使用するためにオイルパン内に戻すことのできるフライヤー用循環濾過装置として、本発明では上記目的を達成するため、
オイルパンに設けられた排出バルブから流れ出てくる調理油を受けて貯めるために、排出バルブの下部に開口部を望ませた油受けタンクと;
油受けタンク内に取り外し可能に設けられ、上から順に、金属製漉し網,金属製濾紙抑え,濾紙,金属製メッシュ網,そして上記の濾紙より目の細かい濾布を重ねて成る重合濾過構造体と;
重合濾過構造体を通過した後の調理油を油受けタンク内から吸い出すための吸入ポンプ,及びこの吸入ポンプを駆動するモータと;
吸入ポンプから出力される調理油をオイルパンに戻すため、一端がオイルパンに開口した供給口部に結合している耐熱ホースの他端吸入口部を吸入ポンプの出口側に着脱可能に結合する結合装置と;
を有して成るフライヤー用循環濾過装置を提案する。こうした構造によれば、各部に耐熱部材を利用することで、熱い油のまま、極めて濾過性能の良い調理油濾過が行える。
【0008】
この構成に加えて、入力端と、当該入力端に対し切り替えにより選択的に接続する第一、第二出力端を有する三方弁を有し、この三方弁の入力端が上記の吸入ポンプの出口に接続し、三方弁の第一出力端が上記の耐熱ホースの吸入口部に接続することで、三方弁が第一出力端を選択するように切り替えられている時に上記の結合装置は耐熱ホースの吸入口部を吸入ポンプの出口側に接続すると共に、三方弁の第二出力端には、外部への油送出用結合装置が設けられ、油送出用結合装置を介して、廃油となるか、または他のフライヤーにて使用するための調理油を外部に流し出せるフライヤー用循環濾過装置も提案する。このようになっていると、三方弁を第二出力端を選択するように切り替えて吸入ポンプを駆動することで、例えば当該第二出力端に結合している廃油移送管を介し、手間なく廃油を廃油タンクに送り出したり、第二出力端に結合させたホースないしパイプ状のアタッチメントでオイルパン内やオイルパン周りの清掃のためにその廃油を使うべく流し出させたり、あるいは、まだ使える調理油を、他のフライヤーで使用するために、やはり第二出力端に結合させたホースないしパイプ状のアタッチメントで、他のフライヤーのオイルパンに流出させることができる。
【0009】
さらに、吸入ポンプから三方弁の入力端に至る経路の途中に、分岐管を介して廃油排出用のドレインバルブを接続すると、例えば濾過作業を終えた後、循環経路や吸入ポンプ内に残っている調理油分を速やかに外部に排出できるので、調理油としていわゆる固形油、つまり、常温で硬化してしまうような動物性の油脂や一部の植物性の油脂を調理油として用いた場合でも、まだ硬化しない中に循環経路や吸入ポンプ内から排出させてしまうことが可能となる。なお、三方弁を設けない場合にも、このドレインバルブだけを設けることは可能である。吸入ポンプから耐熱ホースの吸入口部に至る経路の途中に、分岐管を介してこの廃油排出用のドレインバルブを接続すれば良い。
【0010】
上記した重合濾過構造体の構成要素に関しては、漉し網は25メッシュより細かい金属製,濾紙は目の粗さが10μm より細かいものであることが望ましい。もちろん材質が紙であっても、耐熱性は材質の選択で、 200℃以上には楽にできる。
【0011】
さらに、本発明では、循環濾過装置が上記の各構成要素を有しているので、本来的に装置単体をフライヤー本体から取り外すことができるが、当該循環濾過装置の底部にキャスタを設けることで、上記した結合装置において耐熱ホースを取り外してフライヤー本体から取り出した後の移動作業、例えば他のフライヤーへの流用のための移動も楽にできる。キャスタが有るか無いかには本質的には関わらないが、本発明循環濾過装置は、当然、フライヤー本体内でオイルパンの下方に収納するように図れば、フライヤー本体と一体の機器とし得る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1以降に即し、本発明の望ましい実施形態につき説明する。図1及び全体斜視である図4には、本発明を適用して構成されたフライヤー(業務用を想定)10の一例の概略構成が示されている。公知既存の部分で良い所から説明すると、フライヤー10は全体的には箱型形状のフライヤー本体11を有し、このフライヤー本体11内には調理油を注ぎ込むオイルパン(油槽)12がある。オイルパン12はもちろん、この中で揚げる揚げ調理用の食材(図示せず)を出し入れできるように上方に開放しており、底部には、これを開けることで調理油を選択的に排出するための排出バルブ16が設けられている。オイルパン12の形も、実際には調理者側の傾斜の方が緩くなっている等、工夫はある。材質は限定的ではないが、耐食性も考え、他の部分共々、ステンレス製とされることが多い。調理者は図1の場合、図面中で左側に立ち、右を向いて調理作業をする。
【0013】
オイルパン12内に注ぎ込まれた調理油(図示せず)の加熱は、レバー14を例えば回転軸15の周りに回動操作することで選択的にオイルパン12内に浸漬させたりオイルパン12から出したりすることができるヒータ13による。しかし、オイルパン12の底部ないし側壁部を外部から直接に加熱するタイプのフライヤーもあり、それにも本発明は適用可能である。
【0014】
食材は、これは図示していないが、一般に「フライ籠」等と呼ばれるバスケット内にまとめて入れられ、その状態でバスケットごと、オイルパン12内に浸漬され、ヒータ13での調理油加熱により、揚げ調理される。
【0015】
最近のフライヤーは随分と自動化され、希望する油温や、さらには調理時間等を操作表示盤17(図4)に設けられているスイッチ類等(図示せず)の入力部材を介し入力、設定しておけば、一般にはマイクロコンピュータを含んで構成される演算制御部(図示せず)の制御により、調理者の希望に沿うような形での揚げ調理が行え、所定時間を経過すると自動的に揚げ上がった食材をバスケットごと持ち上げるようなものまでもある。しかし、こうしたことは本発明には関係がないので、これ以上の説明は省略する。
【0016】
しかるに、このようなフライヤー10に使用可能な調理油循環濾過装置として、フライヤー本体11の下部には、本発明に従って構成され、オイルパン12内の調理油を濾過しながら循環させるための循環濾過装置20が組み込んである。図示の実施形態では、オイルパン12の下方部位に組み込んだ時にはフライヤー本体11と一体の機器に見れるような寸法構造となっているが、その一方では、この循環濾過装置20には底面にキャスター21が付いており、設けられていると便利な把手20a を掴んで本体11から手前に引き出せる他、後述するホース類を外せば、本体11から分離的に取り外し、この循環濾過装置20のみを他の場所に動かして行くこともできる。
【0017】
循環濾過装置20は、フライヤー本体11内に収められている時には、オイルパン12の下部に設けられている排出バルブ16が開かれた時、流れ出てくる油を受けて貯めるために、当該排出バルブ16の下部に開口部を望ませた油受けタンク22を有している。
【0018】
この油受けタンク22内には、本発明に従い、調理油濾過用の重合濾過構造体30が備えられ、この重合濾過構造体30は、上から順に、望ましくは25メッシュより目の細かい金属製漉し網31,金属製濾紙抑え32,望ましくは目の粗さが10μm より細かい濾紙33,望ましくは25メッシュ+13メッシュ+30.5メッシュの重合構造の金属製メッシュ網34,そして、これも望ましくはメタアラミドポリマー(mアラミド)製の耐熱 300℃程度で、フェルトのように細かな目の濾布35を重ねた構造となっている。濾紙抑え32は、濾紙33の、特に周辺部ががめくり上がるのを防止するためのもので、油をスムースに通せれば任意形状で良いが、本出願人では金属の粗い枠状ないし桟状部材を使い、その重みで濾紙33を抑えている。これらは全て、油受けタンク22内から取り外し可能に収めてあり、漉し網31やメッシュ網34、濾布35の洗浄、濾紙31の取替えが簡単にできる。濾紙抑え32にはまた、そうした作業をなすために全体を外し、分解する時や嵌める時の手がかりとなる取手32a も付いている。
【0019】
こうした重合濾過構造体30は、極めて効果的に汚れた調理油を濾過できる。用いる既存材質の選択で濾紙31も十分な耐熱性を持つことができるので、 200℃以上に及ぶ熱い調理油でもそのまま濾過処理ができ、揚げカスや分解生物等の不純物の中、25μm 以上の粒径のものは最初の漉し網31で通過を阻止されてその上に溜まり、10μm 以上の粒径のものは濾紙33上に残る。その下のメッシュ網34は高さ方向に少しの空間を設けることで調理油の流通を良好にするべく機能する。これがなくて、その下の濾布35に濾紙32を密着させると、調理油の流れは極端に悪くなる。濾布35は、濾紙の脇を通過して来てしまうような油流にも対処でき、極めて目が細かいので、もちろん、濾紙をも通過するより細かい不純物をブロックするのにも適している。
【0020】
油受けタンク22の底部には、重合濾過構造体30を通過した後の部位に、吸入ポンプPに接続する、一般にはステンレス製であって良い配管36が接続し、モータMにより吸入ポンプPが駆動されると、油受けタンク22内で濾過された調理油は当該吸入ポンプPの方に吸引されて行く。ここで、耐熱性を高め、油が熱い中にもポンプPを駆動できるように、図示していないが、モータMが吸入ポンプPを駆動する駆動軸部分には、望ましくは耐熱度 220℃以上程度の軸結合装置が用いられる。
【0021】
ポンプPの出口は、図1,4に示すように、入力端と、入力端に対し切り替えにより選択的に接続する第一、第二出力端を有する三方弁37の当該入力端に接続している。当該三方弁37の第二出力端は後述する外部への油送出用結合装置38に接続し、第一出力端の方には、着脱可能な、一般には雄雌形状による結合装置41を介し、耐熱ホース42の一端が着脱可能に結合している。図示の場合には、耐熱ホース42の一端に設けられた雄結合部材41b が、三方弁37を介して吸入ポンプPの出口側に選択的に連通する雌結合部材41a に着脱可能に嵌りつくようになっている。
【0022】
耐熱ホース42の他端はオイルパン12の適当な箇所、例えば図示のように作業者側から見てオイルパン12の後方上部に開口した供給口部48に嵌り付いている。こちらは、適当なる結合装置を用いて取り外しができればもとより便利であるが、固定となっていても良い。用いる耐熱ホース42は、少なくとも 200℃以上の高温に耐えるものが望ましく、その一例としては、図3にその断面構成を例示するように、少なくとも 220℃以上、製品使用としては 300℃程度までの耐熱性を有する既存の弗素ゴム製の内面層43,アラミド系材料の補強層44,内面層と望ましくは同材質の弗素ゴム製の外面層45,そしてポリエステル系材料の外面編上層46の断面積層構造を有するものを挙げることができる。
【0023】
こうした構造になっているので、本発明の循環濾過装置20を用いれば、調理油を冷ます時間を要せず、直ちに濾過、循環作業が高い濾過性能を以って行える。しかも、主要部を同一装置筐体に搭載しているので、着脱可能結合装置41で耐熱ホース42を吸入ポンプPの出口側から外せば、先に述べた装置筐体に固定の把手20a を掴む等してフライヤー本体11から循環濾過装置20を単独の装置として引き出すことができる。もちろん、モータMを搭載しているので、その電源関係コード等も着脱可能にする必要はあるが、これには何の工夫も要らず、適当なるコネクタを用いれば良い。
【0024】
単に重合濾過構造体30の洗浄のためだけであるならば、フライヤー本体11から引き出せば良いが、本発明の循環濾過装置20では、複数のフライヤー本体11間での共用もできる。つまり、組み込まれていたフライヤー本体11から、耐熱ホース42を外して取り出し、別のフライヤー本体11の耐熱ホースに繋ぎ変えれば良いのである。この際、別のフライヤー本体11の方にも、予め耐熱ホースを組み付けて置くか、或いは後述するような別途のアタッチメント(アセンブリ)として、商品と一緒に供給すれば良い。
【0025】
また、例えば廃棄すべき調理油の処理、つまり、廃油タンク等が店の外にあって、そこに廃油を捨てねばならないような場合にも、三方弁37を切り替えて吸入ポンプPを駆動すると、手間なく廃油の移送処理が行える。すなわち、外部に備えられている廃油タンク(図示せず)に出力端が開口する廃油移送管(耐熱ホースでも金属パイプでも可:図示せず)を望ましくは予め設置しておき、これに対し、例えば後述するアタッチメント39を介する等して三方弁37の第二出力端に連通している油送出用結合装置38に廃油移送管の入力端を接続、連通させ、その状態で吸入ポンプPをモータMにより駆動すれば、手間なく廃油を廃油タンクに送り出してしまうことができる。廃油タンクに送り出すだけではなくて、これも図5(A) に即して後述するような、三方弁37の第二出力端に連通している油送出用結合装置38に結合させたホースないしパイプ状のアタッチメント39を介してオイルパン内やオイルパン周りの清掃のためにその廃油を使うべく流し出させたり、あるいは、まだ使える調理油を、他のフライヤーに移し替えて使用するために、やはり当該三方弁37の第二出力端に連通している油送出用結合装置38に結合させたホースないしパイプ状のアタッチメント39を介して、当該他のフライヤーのオイルパンに流出させることができる。
【0026】
さらに、図2の実施形態に良く示しているように、吸入ポンプPから三方弁37の入力端に至る経路の途中に、分岐管(チーズ管)51を介して廃油排出用のドレインバルブ52を接続しておくと、例えば濾過作業を終えた後、油受けタンク22からの配管36とかオイルパン12への耐熱ホースによる循環経路、吸入ポンプP、三方弁37等に残っている調理油を、このドレインバルブ52を開けることで速やかに外部に排出できる。これは特に、いわゆる固形油、つまり常温で硬化してしまうような動物性の油脂や一部の植物性の油脂を調理油として用いた場合に有効である。濾過、循環作業(オイルパン12への調理油戻し作業)を終えた後、まだそれらが硬化しない中に、上記のような循環経路や吸入ポンプP、三方弁37等の中に残っている調理油分の排出が可能となる。なお、三方弁37を設けない場合にも、このドレインバルブ52だけを設けることは可能である。同様に、吸入ポンプPから耐熱ホース12の吸入口部に至る経路の途中に、分岐管51を介してこの廃油排出用のドレインバルブ52を接続すれば良い。
【0027】
図5(A) には一端に油送出用結合装置38に着脱可能に結合する結合部材38b を有し、他端は既述の廃油移送管の入力端に接続したり、当該他端から流出する廃油でオイルパン12やその周りを清掃するために使用したり、あるいはまた、まだ使える調理油を他のフライヤーで使用するために当該他のフライヤーのオイルパン内に流し込んだりするために用いる油送出用アタッチメント39の例が示されている。対して同図(B) には、一端に吸入ポンプPの出口側(この実施形態では三方弁37の第一出力端)に設けられた着脱可能な結合装置41に着脱可能に結合する部材41b を、他端にはオイルパン12への油の供給口部48(図1)に接続するための端部42b を持つアタッチメント42’がそれぞれ模式的に示されている。油送出用アタッチメント39は、主たるパイプ部分がステンレス製である場合などには、高熱の油を通しても人が持てるように、途中に木製等、断熱力の高い把持部39h が設けられている。他方のアタッチメント42’の主たるホース部分は、既述した耐熱ホース構造であることが望ましい。
【0028】
なお、図4(A) では、図4(B) のように図1に示した本発明循環濾過装置20を取り出した時とは異なり、フライヤー本体11内にあってオイルパン12の下方に本循環濾過装置20を収め切った時に、その全面を覆って一体の機器であることを自然に示すために、取り外し可能なカバー47も示されているが、これは別になくても良い。
【0029】
【発明の効果】
本発明によると、調理油を高温のまま、高い濾過性能を以って濾過し、循環使用できる。揚げ作業後、直ちに濾過処理もできるので、作業開始までの待ち時間の無駄もなく、効率的である。さらに、循環濾過装置として単体使用が可能なため、複数のフライヤー間での共用もできる。特定の実施形態によれば、外部の廃油タンクに廃油を送り出したり、廃油を清掃作業に利用したり、まだ使える調理油を他のフライヤーで使うように移し替えたりする作業も簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の望ましい実施形態における循環濾過装置を組み込んだフライヤーの概略構成図である。
【図2】本発明の望ましい実施形態として、ドレインバルブをさらに有する循環濾過装置の概略構成図である。
【図3】本発明の循環濾過装置に用いると望ましい耐熱ホースの構造例に関する説明図である。
【図4】本発明の循環濾過装置をフライヤー本体に組み込んだ時のフライヤーの全体構造と循環濾過装置を取り出した時の様子を併せて示す斜視図による概略構成図である。
【図5】本発明の循環濾過装置に用い得るホースアタッチメントの模式的な説明図である。
【符号の説明】
10 全体としてのフライヤー
11 フライヤー本体
12 オイルパン
13 ヒータ
16 排出バルブ
20 循環濾過装置
21 キャスタ
22 油受けタンク
30 重合濾過構造体
31 漉し網
32 濾紙抑え
33 濾紙
34 メッシュ網
35 濾布
37 三方弁
38 油送出用結合装置
39 油送出用アタッチメント
41 取り外し可能な結合装置
42 耐熱ホース
42’耐熱ホースアタッチメント
47 カバー
48 オイルパンへの供給口部
51 分岐管
52 ドレインバルブ

Claims (8)

  1. フライヤー本体内に設置されたオイルパン内に調理油を注ぎ込み、該調理油を加熱することで該調理油により食材を揚げるフライヤーの本体に組み込んで使用し、該オイルパン内の上記調理油を濾過し、再使用するために該オイルパン内に戻すことのできるフライヤー用循環濾過装置であって;
    該オイルパンに設けられた排出バルブから流れ出てくる上記調理油を受けて貯めるために、該排出バルブの下部に開口部を望ませた油受けタンクと;
    該油受けタンク内に取り外し可能に設けられ、上から順に、金属製漉し網,金属製濾紙抑え,濾紙,金属製メッシュ網,そして上記濾紙より目の細かい濾布を重ねて成る重合濾過構造体と;
    該重合濾過構造体を通過した後の上記調理油を上記油受けタンク内から吸い出すための吸入ポンプ及び該吸入ポンプを駆動するモータと;
    該吸入ポンプから出力される上記調理油を上記オイルパンに戻すため、一端が上記オイルパンに開口した供給口部に結合している耐熱ホースの他端の吸入口部を該吸入ポンプの出口側に着脱可能に結合する結合装置と;
    を有して成るフライヤー用循環濾過装置。
  2. 請求項1記載のフライヤー用循環濾過装置であって;
    上記吸入ポンプから上記耐熱ホースの上記吸入口部に至る経路の途中には、分岐管を介して廃油排出用のドレインバルブが接続されていること;
    を特徴とするフライヤー用循環濾過装置。
  3. 請求項1記載のフライヤー用循環濾過装置であって;
    入力端と、該入力端に対し切り替えにより選択的に接続する第一、第二出力端を有する三方弁を有し;
    該三方弁の該入力端が上記吸入ポンプの上記出口に接続し、該三方弁の上記第一出力端が上記耐熱ホースの上記吸入口部に接続することで、該三方弁が該第一出力端を選択するように切り替えられている時に該結合装置は上記耐熱ホースの上記吸入口部を該吸入ポンプの該出口側に接続すると共に;
    該三方弁の第二出力端には、外部への油送出用結合装置が設けられ;
    該油送出用結合装置を介して、廃油となった調理油、または他のフライヤーにても使用するために調理油を外部に流し出せること;
    を特徴とするフライヤー用循環濾過装置。
  4. 請求項3記載のフライヤー用循環濾過装置であって;
    上記吸入ポンプから上記三方弁の上記入力端に至る経路の途中には、分岐管を介して廃油排出用のドレインバルブが接続されていること;
    を特徴とするフライヤー用循環濾過装置。
  5. 請求項1記載のフライヤー用循環濾過装置であって;
    上記漉し網は25メッシュより細かい金属製,上記濾紙は目の粗さが10μm より細かいものであること;
    を特徴とするフライヤー用循環濾過装置。
  6. 請求項1記載のフライヤー用循環濾過装置であって;
    該環濾過装置の底部に設けられたキャスタにより、上記フライヤー本体から分離して取り出し、移動できること;
    を特徴とするフライヤー用循環濾過装置。
  7. 請求項1記載のフライヤー用循環濾過装置であって;
    上記耐熱ホースは少なくとも 200℃以上の耐熱性を有すること;
    を特徴とするフライヤー用循環濾過装置。
  8. 請求項1,2,3,4,5,6または7記載のフライヤー用循環濾過装置であって;
    上記フライヤー本体内で上記オイルパンの下方に収納することができ、該フライヤー本体と一体の機器とし得ること;
    を特徴とするフライヤー用循環濾過装置。
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