JP2004265485A - 光記録媒体用コーティングフィルム - Google Patents

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眞理子 山崎
Masanori Koshioka
雅則 越岡
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Abstract

【課題】溶液キャスト法によりフィルム化された透明フィルムの、少なくとも一方の表面にコーティング層を有する表面平滑性に優れた光記録媒体用コーティングフィルムを提供する。
【解決手段】非晶性熱可塑性樹脂組成物、特にポリカーボネートを用いて溶液キャスト法によりフィルム化された透明フィルムの、少なくとも一方の面にコーティング層を設けた基本構造を有している。また、該コーティング層は透明フィルムの表面の中心線平均粗さ(Ra)が1nm以上である面に設けられており、透明フィルムの表面の平滑性を高め、微細キズを低減させる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光記録媒体用コーティングフィルムに関する。また、本発明は、特に溶液キャスト法によりフィルム化された透明フィルムの、少なくとも一方の表面にコーティング層を有する表面平滑性に優れた光記録媒体用コーティングフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ用、オーディオ用等の各種情報を記録する高密度記録媒体として、再生記録を光照射にて行う光ディスクなどの光記録媒体がある。近年、地上波デジタル放送やハイビジョン放送などに対応するために、現行DVD以上の大容量のディスクが要求されている。高容量化を達成する為の技術としては、レーザ光を集光するレンズのNA(numerical aperture;開口数)を大きくする、またレーザ波長を短くするという方法が挙げられる。そして、このようなレンズの高NA化、レーザ光の短波長化には基板の光学特性の向上が不可欠である。
【0003】
レンズの高NA化のためには基板内の光透過距離を短くする必要がある。そのため、これまでのDVDのように厚み600μmの基板を2枚貼り合わせる構造ではなく、レーザ光の通過する光透過層を薄くするために、厚さ約100μmの透明フィルムを接着層を介して基板と貼り合わせ、フィルム側から信号を読み取る構造のディスクが開発中である。透明フィルムの製膜方法としては、溶液塗布法または溶液流延法に代表される溶液キャスト法と、溶液を用いない方法として溶融押出または溶融射出法等がある。しかし、溶融法で薄膜を成形する場合、成形時の冷却ムラなどによって光学ムラが出やすくなるため300μm以下のシートやフィルムを作るのに適していない。一方、樹脂を溶液に溶解させて、塗工・乾燥を行う溶液キャスト法は、光学均一性の面で優れ、また粘度が低いことにより濾過による異物の除去が容易であるため、透明フィルムの薄膜化に有利である。
【0004】
また、大容量化のためのもう一つの重要な技術である、光ピックアップ部に用いるレーザ光の短波長化のためには、現在、DVDに用いられている波長が約650nmの赤色のレーザ光よりさらに短波長の約400nmの青色レーザの適用が開発中である。しかし、波長が短くなるほど、記録媒体表面の細かい厚み変動による影響を受けやすくなり、信号特性を評価したときにノイズが発生しやすくなる。
【0005】
さらに、レーザの短波長化により、これまでは問題にならなかった微細な表面欠陥、特にキズ等が問題になる。特に、目視では確認できないような30μmから100μm程度のキズがノイズの原因となるため、微細キズの低減は必須課題となっている。
【0006】
また、本発明が関係する表面コーティング技術に関しては、たとえば特許文献1〜特許文献4等が知られている。
【0007】
【特許文献1】特開平7−173310号公報
【0008】
【特許文献2】特開2001−109388号公報
【0009】
【特許文献3】特開2001−205179号公報
【0010】
【特許文献4】特開平8−267000号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
これまで、溶液流延法や溶液塗布法に代表される溶液キャスト法で透明フィルムの製膜を行う場合、支持体として金属のエンドレスベルトやドラムを用いる場合と、プラスチックや金属のフィルムもしくはシートを用いる場合が一般的であった。
【0012】
しかしながら、エンドレスベルト等を支持体とする場合には、特有の継ぎ目の段差の転写による周期的な外観不良などが発生していた。
【0013】
一方、プラスチックフィルムを支持体とする場合には、金属などの支持体に比べて表面硬度が低いため表面に傷などの欠陥を生じやすいという問題がある。この傷はプラスチックフィルムの支持体そのものを製造する工程や、あるいはキャスティング用支持体として搬送する工程において、プラスチックフィルムとロール、およびプラスチックフィルム同士が接する際に、フィルムのすべりや付着ごみによるこすれなどによって生じるものである。このようにして、支持体表面に発生した傷は、その上にキャストした透明フィルムの表面に転写するため抑制する必要がある。実際にポリエチレンテレフタレートの支持体上にポリカーボネートの樹脂溶液をキャストして製膜した光学フィルムの、支持体に接する側の表面を調べた結果、30μm〜100μm程度の微小な傷状の表面欠陥が多く生じていることが判明した。
【0014】
このような表面欠陥は微少なために目視では視認できず、例えばディスプレイなどに使用される場合には問題になることはない。しかしながら、光記録媒体の材料として用いる場合には、レーザ光が記録面を読みとる場合に急激な厚み変動を伴うため、信号のエラーを生じさせる原因となっている。
【0015】
また、光記録媒体の材料として使用される場合に影響を与えるものとして、表面の平滑性がある。光が透過する層に凹凸があると、レーザ光が散乱されたり、光の移動距離が変化することによって信号の信頼性が劣化し、信号特性を悪化させる一因となっている。
【0016】
従来、液晶表示装置等のディスプレイ用途に用いられているフィルムの表面の中心線平均粗さ(Ra)は5nm程度でも大きな問題とはならなかった。しかしながら記録媒体の大容量化のために、短波長の青色レーザの使用やレンズの高度化などにより、この用途の透明フィルムに対してはわずかな厚みムラが信号の信頼性を劣化させる原因となる。本発明者等が種々透明フィルムの製造方法を検討し、透明フィルムの表面性と信号の信頼性劣化の度合いの関係を調べた結果、透明フィルムのRaが1nm以下の表面性であれば、実使用上問題のない信頼性が確保されることが確認された。
【0017】
しかしながら、一般的に支持体として用いるロール状のプラスチックフィルムは、巻取りを容易にする目的で、通常はフィラーなどの滑剤を添加したり、表面を意図的に粗くして巻き取りやすくするようなことが行われており、市販のフィルム、特にロール状態で表面の中心線平均粗さRaが5nm以下の所望の平滑性を有するプラスチックフィルムは少ないのが現状である。そのため、溶液キャスト法により得られる透明フィルムの表面性は支持体の表面の影響を受け、悪くなるのが現状であった。
【0018】
一方、支持体の反対側の面については、表面性を低下させる支持体等の外部要因が無いため、キャスト直後は良好な表面性を有することが知られている。しかし、キャスト後の乾燥工程や、フィルムの搬送時に傷がつき、表面性が低下する可能性がある。
【0019】
そこで本発明者は、表面欠陥が少なくかつ平滑性が高く、光記録媒体の光透過層として使用した場合にノイズの少ない光学フィルムの製造方法について鋭意検討した結果、本発明に至ったのである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光記録媒体用コーティングフィルムの要旨とするところは、以下の通りである。
【0021】
1.透明フィルムの少なくとも一方の面にコーティング層を有したコーティングフィルムであって、前記透明フィルムの表面の中心線平均粗さ(Ra)が1nm以上である面にコーティング層を保有しており、そのコーティング層の表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.1nm以上1nm以下であることを特徴とする光記録媒体用コーティングフィルム。
【0022】
2.透明フィルムが非晶性熱可塑性樹脂組成物の溶液を支持体上にキャストして製膜されたフィルムであることを特徴とする上記1に記載の光記録媒体用コーティングフィルム。
【0023】
3.非晶性熱可塑性樹脂組成物がポリカーボネートを含有する樹脂組成物であることを特徴とする上記2に記載の光記録媒体用コーティングフィルム。
【0024】
4.コーティング層の膜厚が0.1μm以上20μm以下である上記1〜3のいずれかに記載の光記録媒体用コーティングフィルム。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の光記録媒体用コーティングフィルムの実施の形態について詳しく説明する。
【0026】
本発明の光記録媒体用コーティングフィルムは、透明フィルムの少なくとも一方の面にコーティング層を設けた基本構造を有している。また該コーティング層は透明フィルムの表面の平滑性を高め、微細キズを低減させるので、透明フィルムの表面の中心線平均粗さ(Ra)が1nm以上である面に設けられている場合に特にその存在価値が際だち、コーティング層を有していない場合に光記録媒体用として不適当なフィルムであっても光記録媒体用となりうるフィルムを提供する。
【0027】
本発明のコーティングフィルムの表面は、両面ともにRaが小さいほど好ましく、両面とも1nm以下がさらに好ましい。Raは小さいほど記録媒体用に好ましいが、現実的には0.1nm以上である。
【0028】
またコーティング層は、コーティングフィルムを搬送しても傷がつきにくいよう表面の硬度が鉛筆硬度でH以上であることが好ましい。
【0029】
透明フィルムの表面にコーティング処理を施す方法としては、透明フィルムの表面に他の樹脂をコーティングする方法、表面に金属を蒸着もしくはめっきする方法、接着剤などを介して別のシートもしくはフィルムあるいは金属板を貼り合わせる方法、研磨による方法、物理的もしくは化学的処理により平滑にする方法などが挙げられるが、透明フィルムとの接着性が良く、その表面の平滑性を高め、微細キズを低減させることができ、更に位相差やヘイズ等の透明フィルムの特性を変化させずにコーティングすることができる方法であれば特に限定されるものではない。中でもコーティング後のフィルム表面の耐擦傷性や耐磨耗性に優れるという点で、硬化性樹脂を透明フィルムの表面にコーティングした後に硬化させるハードコートが好ましい。硬化性樹脂は熱硬化性樹脂と活性エネルギー線硬化樹脂の2種類に大別され、前者の熱硬化性樹脂としては、シリコン樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。また、後者の活性エネルギー線、特に紫外線硬化樹脂としては多官能重合性不飽和化合物が挙げられ、例えば多価アルコールのアクリル酸又はメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート樹脂、ジイソシアネート、多価アルコール及びアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタンアクリレート樹脂等を挙げることができる。またこれらの他にも、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等も必要に応じて好適に使用することができる。
【0030】
上記硬化性樹脂をコーティングする方法としては、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター等による公知のコーティング方法が使用できる。
【0031】
本発明におけるコーティング層の平均厚みは、光記録媒体の光透過層用として用いるのに好適な厚みである0.1μm以上20μm以下、好ましくは0.5μm以上10μm以下、更に好ましくは1μm以上5μm以下である。コーティング層が薄すぎると、透明フィルムの表面粗さを覆うのに不充分であり、コーティング層が厚すぎるとコーティングフィルム全体の厚みを増加させる原因となり、薄膜性が失われてしまうため不適当である。
【0032】
さらに本発明のコーティングフィルムにおいて、透明フィルムの一方の面のみにコーティング層を有する場合は、コーティング層を有していない面にキズなどの欠陥が発生することがある。そのため、コーティング層を有していない面の表面を被覆するように保護フィルムを貼合してキズの発生を抑止してもよい。その方法としてはコーティングフィルムと保護フィルムを共巻きにして行なう。共巻きする保護フィルムは、片面に弱粘着性が付与されたフィルムが好ましく、例としてはポリエチレンフィルムの片面に弱粘着層を設けたものや、PETフィルムの片面に弱粘着層を設けたものなどが挙げられるが、貼合後にコーティングフィルムの表面性を低下させないものであれば、特に限定するものではない。
【0033】
本発明における透明フィルムは溶液キャスト法により製膜されたフィルムであることが好ましい。フィルムの製膜方法としては、溶液塗布法または溶液流延法に代表される溶液キャスト法と、溶液を用いない方法として溶融押出または溶融射出法等がある。しかし、前述した様に溶融法は薄膜化すると金型の厚みムラの転写や金型内の温度ムラ等によってフィルムの品質ムラが大きくなるおそれがある。そのため、本発明のフィルムのように極めて均一な厚み精度が必要な薄膜フィルムでは、溶液キャスト法で製膜する方が好ましい。
【0034】
通常の溶液キャスト法では、樹脂組成物を適当な有機溶媒に溶解して溶液を調製し、該溶液を支持体上に流延や塗布などキャストして、その後乾燥を行ってフィルム化する。
【0035】
支持体には金属のエンドレスベルトやドラム、またプラスチック製や金属製のフィルム、もしくはシート状成形体が挙げられるが、特に限定されるものではない。中でも搬送性、変形に対する柔軟性、巻取りによる再回収・再利用の容易さなどを考えるとプラスチック製のフィルムやシート状成形物をベースとする支持体が好ましい。支持体として用いるプラスチックとしては、剛性が高く、また耐有機溶剤性が高いものであり、また搬送状態が良好なものが好ましい。例としては、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリフェニレンオキサイド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリサルホン系樹脂等を用いることが出来るが、これらに限定されるものではない。中でもポリエチレンテレフタレート(PET)は安価でかつ加工性に優れ耐薬品性も高いことから利用しやすく特に好ましい材料である。
【0036】
本発明に用いる非晶性熱可塑性樹脂組成物としては、ポリカーボネートを用いるのが好ましい。ポリカーボネートは安価で、塩化メチレンなどの溶剤に可溶であり、かつ現在でもCDやDVDなどの材料として大量に使用されている。寸法変化率の違いによる反りや歪みなどを防ぐために、光透過層とそれを貼り合わせる基板は同一の材料であるのが好ましい。そのため基板材料として量産されているポリカーボネートが好ましい。本発明の光学フィルムに好ましく用いることのできる芳香族ポリカーボネート樹脂としては特に限定されないが、例としては、ジヒドロキシ成分が、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、1,1−ビス(4−ヒドロキシ2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシー3−t−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチルベンゼン、などのビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシルアリール)シクロヘキサン類、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのフルオレン類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテルなどのジヒドロキシアリールエーテル類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルスルフィドなどのジヒドロキシアリールスルフィド類、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルスルホキシドなどのジヒドロキシアリールスルホキシド類、および上記化合物から誘導された化合物が挙げられる。これらのジヒドロキシ化合物は2種類以上組み合わせて用いることができる。
【0037】
また本発明における透明フィルムの平均厚みは、光記録媒体の光透過層用として用いるのに好適な厚みである20μm以上180μm以下、好ましくは50μm以上150μm以下、更に好ましくは60μm以上100μm以下である。透明フィルムが薄すぎるとディスク基板との貼り合わせ時のハンドリング性が悪くなり、厚すぎる場合にはディスクの僅かな傾き等によって集光性能が急激に悪化する原因となるため好ましくない。
【0038】
【実施例】
以下に実施例に基づいて本発明の内容を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0039】
なお、実施例で行った測定項目は以下の方法で測定した。
【0040】
フィルム中心線平均粗さ(Ra):温度23℃±2℃、湿度50%±5%において、3次元表面構造解析顕微鏡 zygo New view 200(Zygo社製)を用い、カットオフ値0.144mmで直線上におけるRaの値を3点測定し、その平均値を用いた。
【0041】
フィルムの厚み:アンリツ株式会社製触診式厚み計KG601Aを使用し、フィルムの幅方向に4cmの幅でカットしたサンプルを用いて測定し、得られた厚み曲線からその平均値を読みとった。
【0042】
(実施例1)
溶媒としてジクロロメタンを用いて、ポリカーボネート(帝人化成社製、品番パンライトC−1400)の20重量%溶液を調合した。支持体として、平均厚さ125μm、中心線平均粗さ6.2nmのルミラーK20(東レ(株)製)を用いた。この支持体を用いて、上記溶液を流延し、乾燥を行って平均厚さ80μmのフィルムを製膜した。フィルムの中心線平均粗さを測定した結果、支持体面側が2.9nm、支持体の逆面側が0.4nmであった。このフィルムの支持体表面に紫外線硬化型ハードコート材により厚さ1μmのコーティング処理を行った。コーティング処理した面の中心線平均粗さRaは0.4nmであった。
【0043】
このコーティングフィルムをディスク基板に貼り付け、その信号特性を評価したところ、良好な結果が得られた。
【0044】
(実施例2)
実施例1と同様の樹脂溶液を用い、支持体として、厚み76μm、中心線平均粗さ30nmの銅箔を使用し、溶液流延法により実施例1と同様の乾燥条件で平均厚さ80μmのフィルムを得た。フィルムの中心線平均粗さを測定した結果、支持体面側が18nm、支持体の逆面側が0.4nmであった。このフィルムの支持体表面に紫外線硬化型ハードコート材により厚さ1μmのコーティング処理を行った。コーティング処理した面の中心線平均粗さRaは0.4nmであった。
【0045】
実施例1と同様に信号特性の評価を行ったところ、良好な結果が得られた。
【0046】
(比較例1)
実施例1と同様に厚み125μmのPETフィルム(東レ(株)製、品名:ルミラーK20)を支持体として用い、溶液流延法により実施例1と同様の乾燥条件で平均厚さ80μmのフィルムが得られた。フィルムの中心線平均粗さを測定した結果、支持体面側が2.9nm、支持体の逆面側が0.4nmであった。
【0047】
実施例1と同様に信号特性の評価を行ったところ、ノイズが発生し、安定的な信号を得ることができなかった。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、溶液キャスト法により得られた透明フィルムにおいて、少なくとも一方の面にコーティング処理を施すことによって、フィルムの両面の表面平滑性が高く、表面欠陥が少ない光記録媒体用コーティングフィルムを効率よく製造することができる。

Claims (4)

  1. 透明フィルムの少なくとも一方の面にコーティング層を有したコーティングフィルムであって、前記透明フィルムの表面の中心線平均粗さ(Ra)が1nm以上である面にコーティング層を保有しており、そのコーティング層の表面の中心線平均粗さ(Ra)が0.1nm以上1nm以下であることを特徴とする光記録媒体用コーティングフィルム。
  2. 透明フィルムが非晶性熱可塑性樹脂組成物の溶液を支持体上にキャストして製膜されたフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体用コーティングフィルム。
  3. 非晶性熱可塑性樹脂組成物がポリカーボネートを含有する樹脂組成物であることを特徴とする請求項2に記載の光記録媒体用コーティングフィルム。
  4. コーティング層の膜厚が0.1μm以上20μm以下である請求項1〜3のいずれかに記載の光記録媒体用コーティングフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007302458A (ja) * 2006-05-15 2007-11-22 Ricoh Co Ltd 画像形成装置、紙種検知装置

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