JP2004264473A - 光ファイバケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバコードの外周部を覆うシースを引き裂いて光ファイバコードを取り出す端末処理の際に、光ファイバコードを損傷させないようにする。
【解決手段】テンションメンバー2と、テンションメンバー2と並列配置された2本の光ファイバコード3と、テンションメンバー2及び光ファイバコード3の外周部を覆うように形成され、外周部がほぼ楕円形状にされたシース4と、端末処理時に光ファイバコード4の取り出しを容易にするためにシース4の内周部の2箇所に形成された切り裂き用の溝10a、10bとを具備している。
【選択図】 図1
【解決手段】テンションメンバー2と、テンションメンバー2と並列配置された2本の光ファイバコード3と、テンションメンバー2及び光ファイバコード3の外周部を覆うように形成され、外周部がほぼ楕円形状にされたシース4と、端末処理時に光ファイバコード4の取り出しを容易にするためにシース4の内周部の2箇所に形成された切り裂き用の溝10a、10bとを具備している。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバコードを容易に取り出すことができるようにした光ファイバケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバコードは、通常、ケーブルの強度を保つためにテンションメンバーと共にシースと呼ばれる外被で覆われて光ファイバケーブルが構成されている。端末処理の際に、シースの端部にカッターナイフやニッパー等で切れ目を入れ、シースを引き裂いて光ファイバコードを取り出す必要がある。このとき、内部の光ファイバコードに損傷を与えないようにするために、慎重にシースに切れ目を入れる必要があり、熟練技術を必要とする。
【0003】
このような状況において、従来、光ファイバコードの取り出しを容易にするための対策がなされた光ファイバケーブルが例えば特許文献1に記載されている。
【0004】
この特許文献1に記載されている光ファイバケーブルでは、光ファイバコードの取り出しを容易にするための切り裂き溝がシースの外周部に形成されている。
【0005】
【特許文献1】
特許第3172084号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載されたものでは、光ファイバケーブルを多数本を同時に布設する際に、引き裂き溝の部分同士が引っかかり、光ファイバケーブルに外傷を発生させる恐れがある。
【0007】
また、引き裂き溝からシースを引き裂く際に、シースに密接している内部の光ファイバコードにテンションをかけてしまう恐れがあり、光ファイバコードが損傷する恐れもある。
【0008】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、多数本を同時に布設する際に光ファイバケーブルに外傷を発生させることなく、かつ端末処理の際に光ファイバコードの損傷が防止できる光ファイバケーブルを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の光ファイバケーブルは、少なくとも1本のテンションメンバーと、上記テンションメンバーと並列配置された少なくとも1本の光ファイバコードと、上記テンションメンバー及び光ファイバコードの外周部を覆うように形成され、外周部がほぼ楕円形状にされたシースと、端末処理時に前記光ファイバコードの取り出しを容易にするために上記シースの内周部の少なくとも1箇所に形成された切り裂き用の溝とを具備している。
【0010】
上記第1の発明において、切り裂き用の溝は、楕円形状にされたシースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近のシースの内周部に2箇所形成されていてもよい。
【0011】
第2の発明の光ファイバケーブルは、少なくとも1本のテンションメンバーと、上記テンションメンバーと並列配置された少なくとも1本の光ファイバコードと、上記テンションメンバー及び光ファイバコードの外周部を覆うように形成され、外周部がほぼ楕円形状にされたシースと、端末処理時に前記光ファイバコードの取り出しを容易にするため上記シース内部の少なくとも1箇所に形成された空孔とを具備している。
【0012】
上記第2の発明において、空孔は、楕円形状にされたシースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近のシース内部に2箇所形成されていてもよい。
【0013】
第3の発明の光ファイバケーブルは、少なくとも1本のテンションメンバーと、上記テンションメンバーの周囲に配置された複数本の光ファイバコードと、上記テンションメンバー及び複数本の光ファイバコードを覆うように形成され、外周部がほぼ円形状にされたシースと、端末処理時に前記光ファイバコードの取り出しを容易にするために上記シースの内部の少なくとも1箇所に形成された切り裂き用の溝とを具備している。
【0014】
上記第3の発明において、切り裂き用の溝は、テンションメンバーを中心にして互いに対称な位置に2箇所形成されていてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態により詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。
【0017】
図1に示す光ファイバケーブル1は、1本のテンションメンバー2と、このテンションメンバー2の両側に並列するように配置された2本の光ファイバコード3と、この2本の光ファイバコード3及びテンションメンバー2の外周部を覆い、外周部がほぼ楕円形状となるシース4とから構成されている。
【0018】
テンションメンバー1は、ケーブルの強度を保つために設けられているものであり、鋼線5の外周部をシース6で覆った構造を有する。
【0019】
2本の光ファイバコード3のそれぞれは、光ファイバ7の外周部を樹脂層8で覆い、さらにその外周部をシース9で覆った構造を有する。
【0020】
テンションメンバー2及び光ファイバコード3を覆うシース4の内周面の、楕円形状にされたシースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近には、断面形状が三角形状の切り裂き用の溝10a、10bが形成されている。
【0021】
このような構成の光ファイバケーブル1の端末処理を行う場合、シース4端部の切り裂き用の溝10aもしくは10bが設けられた位置付近のシース4の外周部に、カッターナイフやニッパー等で切れ目を入れ、シース4を図中の上下方向に引き裂いて光ファイバコード3を取り出すことにより行われる。
【0022】
この際、切り裂き用の溝10a、10bが形成されている部分では、シース4の断面積が小さくなっているので、シース4を容易に引き裂くことができる。しかも、シース4を引き裂く際に、シース4と内部の光ファイバコード3との間には溝10a、10bが設けられているので、テンションが光ファイバコード3に加えられることを防ぐことができ、光ファイバコード3の損傷を防止することができる。
【0023】
しかも、切り裂き用の溝10a、10bをシース4の内周面に形成するようにしたので、シース4の外周面には凹凸がなくなり、多数本の光ファイバケーブルを同時に布設する際に、光ファイバケーブルに外傷を発生させる恐れもない。
【0024】
なお、この第1の実施の形態では、シース4内に1本のテンションメンバー2と、2本の光ファイバコード3が設けられ場合について説明したが、これはシース4内に少なくとも1本のテンションメンバー2と、少なくとも1本の光ファイバコード3とが設けられていればよく、それぞれの本数はこれに限定されるものではない。
【0025】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0026】
この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4内にテンションメンバー2を設け、このテンションメンバー2の両側に並列するようにそれぞれ2本の光ファイバコード3を配置するようにしたものである。
【0027】
すなわち、この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4内に1本のテンションメンバー2と、4本の光ファイバコード3とが配置されている。
【0028】
この実施の形態においても、テンションメンバー2及び光ファイバコード3を覆うシース4の内周面の、楕円形状にされたシースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近に、断面形状が三角形状の切り裂き用の溝10a、10bが形成されているので、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0029】
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0030】
第1、第2の各実施の形態では切り裂き用の溝10a、10bとして断面形状が三角形状のものを形成する場合について説明したが、この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4の内周面に、断面形状が半円状の切り裂き用の溝10a、10bを形成するようにしたものである。
【0031】
このように断面形状が半円状の切り裂き用の溝10a、10bを設けるようにしても、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0032】
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、シース4内に設けられるテンションメンバー2及び光ファイバコード3の本数は図示の本数に限定されるものではない。
【0033】
(第4の実施の形態)
図4は、本発明の第4の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0034】
この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4の内周面に、シース4の内周面から内部に行くに従って先端の幅が順次狭くなり、かつ先端部がほぼ円形状にされた断面形状の切り裂き用の溝10a、10bを形成するようにしたものである。
【0035】
このような断面形状を有する切り裂き用の溝10a、10bを設けるようにしても、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0036】
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、シース4内に設けられるテンションメンバー2及び光ファイバコード3の本数は図示の本数に限定されるものではない。
【0037】
(第5の実施の形態)
図5は、本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0038】
この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4の内周面に、シース4の内周面から内部に向かってほぼ一様の幅を有し、かつ先端部がほぼ菱形状にされた断面形状の切り裂き用の溝10a、10bを形成するようにしたものである。
【0039】
このような断面形状を有する切り裂き用の溝10a、10bを設けるようにしても、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0040】
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、シース4内に設けられるテンションメンバー2及び光ファイバコード3の本数は図示の本数に限定されるものではない。
【0041】
(第6の実施の形態)
図6は、本発明の第6の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0042】
第1ないし第5の各実施の形態に係る光ファイバケーブルでは、シース4の内周面に、種々の断面形状を有する切り裂き用の溝を形成する場合について説明したが、この実施の形態に係る光ファイバケーブルでは、楕円形状にされたシース4の長円部の一対の頂部に対応した位置付近のシース4内部に、断面形状が円形状の切り裂き用の空孔11a、11bを設けるようにしたものである。
【0043】
この実施の形態でも、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0044】
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、シース4内に設けられるテンションメンバー2及び光ファイバコード3の本数は図示の本数に限定されるものではない。
【0045】
さらに、空孔11a、11bの断面形状も円形状に限定されるものではなく、どのような断面形状であってもよい。
【0046】
(第7の実施の形態)
第1ないし第6の各実施の形態では、シースの外周部がほぼ楕円形状となるような多心楕円型形状の光ファイバケーブルの場合について説明したが、これは図7に示すようにシースの外周部がほぼ円形状にされた多心丸型形状の光ファイバケーブルに実施することもできる。
【0047】
この場合、1本のテンションメンバー2を中心にしてその周囲に複数本(本例では4本)の光ファイバコード3が配置され、これらテンションメンバー2及び光ファイバコード3がシース12によって覆われ、さらにその周囲を覆うようにシース4が形成されている。
【0048】
この場合、シース4内周面の、テンションメンバー2を中心にして互いにほぼ対称な位置に、断面形状が三角形状の切り裂き用の溝10a、10bが形成されている。
【0049】
なお、切り裂き用の溝10a、10bの断面形状は三角形状に限らず、第3ないし第5の各実施の形態の場合と同様に種々の形状にしてもよい。
【0050】
本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能であることはいうまでもない。例えばシース4に溝または空孔を2箇所形成する場合について説明したが、これは3箇所以上形成するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、多数本を同時に布設する際に光ファイバケーブルに外傷を発生させることなく、かつ端末処理の際に光ファイバコードの損傷が防止できる光ファイバケーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【符号の説明】
1…光ファイバケーブル、2…テンションメンバー、3…光ファイバコード、4…シース、5…鋼線、6…シース、7…光ファイバ、8…樹脂層、9…シース、10a、10b…切り裂き用の溝、11a、11b…切り裂き用の空孔。
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバコードを容易に取り出すことができるようにした光ファイバケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバコードは、通常、ケーブルの強度を保つためにテンションメンバーと共にシースと呼ばれる外被で覆われて光ファイバケーブルが構成されている。端末処理の際に、シースの端部にカッターナイフやニッパー等で切れ目を入れ、シースを引き裂いて光ファイバコードを取り出す必要がある。このとき、内部の光ファイバコードに損傷を与えないようにするために、慎重にシースに切れ目を入れる必要があり、熟練技術を必要とする。
【0003】
このような状況において、従来、光ファイバコードの取り出しを容易にするための対策がなされた光ファイバケーブルが例えば特許文献1に記載されている。
【0004】
この特許文献1に記載されている光ファイバケーブルでは、光ファイバコードの取り出しを容易にするための切り裂き溝がシースの外周部に形成されている。
【0005】
【特許文献1】
特許第3172084号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載されたものでは、光ファイバケーブルを多数本を同時に布設する際に、引き裂き溝の部分同士が引っかかり、光ファイバケーブルに外傷を発生させる恐れがある。
【0007】
また、引き裂き溝からシースを引き裂く際に、シースに密接している内部の光ファイバコードにテンションをかけてしまう恐れがあり、光ファイバコードが損傷する恐れもある。
【0008】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、多数本を同時に布設する際に光ファイバケーブルに外傷を発生させることなく、かつ端末処理の際に光ファイバコードの損傷が防止できる光ファイバケーブルを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の光ファイバケーブルは、少なくとも1本のテンションメンバーと、上記テンションメンバーと並列配置された少なくとも1本の光ファイバコードと、上記テンションメンバー及び光ファイバコードの外周部を覆うように形成され、外周部がほぼ楕円形状にされたシースと、端末処理時に前記光ファイバコードの取り出しを容易にするために上記シースの内周部の少なくとも1箇所に形成された切り裂き用の溝とを具備している。
【0010】
上記第1の発明において、切り裂き用の溝は、楕円形状にされたシースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近のシースの内周部に2箇所形成されていてもよい。
【0011】
第2の発明の光ファイバケーブルは、少なくとも1本のテンションメンバーと、上記テンションメンバーと並列配置された少なくとも1本の光ファイバコードと、上記テンションメンバー及び光ファイバコードの外周部を覆うように形成され、外周部がほぼ楕円形状にされたシースと、端末処理時に前記光ファイバコードの取り出しを容易にするため上記シース内部の少なくとも1箇所に形成された空孔とを具備している。
【0012】
上記第2の発明において、空孔は、楕円形状にされたシースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近のシース内部に2箇所形成されていてもよい。
【0013】
第3の発明の光ファイバケーブルは、少なくとも1本のテンションメンバーと、上記テンションメンバーの周囲に配置された複数本の光ファイバコードと、上記テンションメンバー及び複数本の光ファイバコードを覆うように形成され、外周部がほぼ円形状にされたシースと、端末処理時に前記光ファイバコードの取り出しを容易にするために上記シースの内部の少なくとも1箇所に形成された切り裂き用の溝とを具備している。
【0014】
上記第3の発明において、切り裂き用の溝は、テンションメンバーを中心にして互いに対称な位置に2箇所形成されていてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態により詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。
【0017】
図1に示す光ファイバケーブル1は、1本のテンションメンバー2と、このテンションメンバー2の両側に並列するように配置された2本の光ファイバコード3と、この2本の光ファイバコード3及びテンションメンバー2の外周部を覆い、外周部がほぼ楕円形状となるシース4とから構成されている。
【0018】
テンションメンバー1は、ケーブルの強度を保つために設けられているものであり、鋼線5の外周部をシース6で覆った構造を有する。
【0019】
2本の光ファイバコード3のそれぞれは、光ファイバ7の外周部を樹脂層8で覆い、さらにその外周部をシース9で覆った構造を有する。
【0020】
テンションメンバー2及び光ファイバコード3を覆うシース4の内周面の、楕円形状にされたシースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近には、断面形状が三角形状の切り裂き用の溝10a、10bが形成されている。
【0021】
このような構成の光ファイバケーブル1の端末処理を行う場合、シース4端部の切り裂き用の溝10aもしくは10bが設けられた位置付近のシース4の外周部に、カッターナイフやニッパー等で切れ目を入れ、シース4を図中の上下方向に引き裂いて光ファイバコード3を取り出すことにより行われる。
【0022】
この際、切り裂き用の溝10a、10bが形成されている部分では、シース4の断面積が小さくなっているので、シース4を容易に引き裂くことができる。しかも、シース4を引き裂く際に、シース4と内部の光ファイバコード3との間には溝10a、10bが設けられているので、テンションが光ファイバコード3に加えられることを防ぐことができ、光ファイバコード3の損傷を防止することができる。
【0023】
しかも、切り裂き用の溝10a、10bをシース4の内周面に形成するようにしたので、シース4の外周面には凹凸がなくなり、多数本の光ファイバケーブルを同時に布設する際に、光ファイバケーブルに外傷を発生させる恐れもない。
【0024】
なお、この第1の実施の形態では、シース4内に1本のテンションメンバー2と、2本の光ファイバコード3が設けられ場合について説明したが、これはシース4内に少なくとも1本のテンションメンバー2と、少なくとも1本の光ファイバコード3とが設けられていればよく、それぞれの本数はこれに限定されるものではない。
【0025】
(第2の実施の形態)
図2は、本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0026】
この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4内にテンションメンバー2を設け、このテンションメンバー2の両側に並列するようにそれぞれ2本の光ファイバコード3を配置するようにしたものである。
【0027】
すなわち、この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4内に1本のテンションメンバー2と、4本の光ファイバコード3とが配置されている。
【0028】
この実施の形態においても、テンションメンバー2及び光ファイバコード3を覆うシース4の内周面の、楕円形状にされたシースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近に、断面形状が三角形状の切り裂き用の溝10a、10bが形成されているので、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0029】
(第3の実施の形態)
図3は、本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0030】
第1、第2の各実施の形態では切り裂き用の溝10a、10bとして断面形状が三角形状のものを形成する場合について説明したが、この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4の内周面に、断面形状が半円状の切り裂き用の溝10a、10bを形成するようにしたものである。
【0031】
このように断面形状が半円状の切り裂き用の溝10a、10bを設けるようにしても、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0032】
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、シース4内に設けられるテンションメンバー2及び光ファイバコード3の本数は図示の本数に限定されるものではない。
【0033】
(第4の実施の形態)
図4は、本発明の第4の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0034】
この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4の内周面に、シース4の内周面から内部に行くに従って先端の幅が順次狭くなり、かつ先端部がほぼ円形状にされた断面形状の切り裂き用の溝10a、10bを形成するようにしたものである。
【0035】
このような断面形状を有する切り裂き用の溝10a、10bを設けるようにしても、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0036】
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、シース4内に設けられるテンションメンバー2及び光ファイバコード3の本数は図示の本数に限定されるものではない。
【0037】
(第5の実施の形態)
図5は、本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0038】
この実施の形態による光ファイバケーブル1では、シース4の内周面に、シース4の内周面から内部に向かってほぼ一様の幅を有し、かつ先端部がほぼ菱形状にされた断面形状の切り裂き用の溝10a、10bを形成するようにしたものである。
【0039】
このような断面形状を有する切り裂き用の溝10a、10bを設けるようにしても、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0040】
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、シース4内に設けられるテンションメンバー2及び光ファイバコード3の本数は図示の本数に限定されるものではない。
【0041】
(第6の実施の形態)
図6は、本発明の第6の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図を示している。なお、図1と対応する箇所には同じ符号を付してその説明は省略する。
【0042】
第1ないし第5の各実施の形態に係る光ファイバケーブルでは、シース4の内周面に、種々の断面形状を有する切り裂き用の溝を形成する場合について説明したが、この実施の形態に係る光ファイバケーブルでは、楕円形状にされたシース4の長円部の一対の頂部に対応した位置付近のシース4内部に、断面形状が円形状の切り裂き用の空孔11a、11bを設けるようにしたものである。
【0043】
この実施の形態でも、第1の実施の形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0044】
なお、第1の実施の形態の場合と同様に、シース4内に設けられるテンションメンバー2及び光ファイバコード3の本数は図示の本数に限定されるものではない。
【0045】
さらに、空孔11a、11bの断面形状も円形状に限定されるものではなく、どのような断面形状であってもよい。
【0046】
(第7の実施の形態)
第1ないし第6の各実施の形態では、シースの外周部がほぼ楕円形状となるような多心楕円型形状の光ファイバケーブルの場合について説明したが、これは図7に示すようにシースの外周部がほぼ円形状にされた多心丸型形状の光ファイバケーブルに実施することもできる。
【0047】
この場合、1本のテンションメンバー2を中心にしてその周囲に複数本(本例では4本)の光ファイバコード3が配置され、これらテンションメンバー2及び光ファイバコード3がシース12によって覆われ、さらにその周囲を覆うようにシース4が形成されている。
【0048】
この場合、シース4内周面の、テンションメンバー2を中心にして互いにほぼ対称な位置に、断面形状が三角形状の切り裂き用の溝10a、10bが形成されている。
【0049】
なお、切り裂き用の溝10a、10bの断面形状は三角形状に限らず、第3ないし第5の各実施の形態の場合と同様に種々の形状にしてもよい。
【0050】
本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能であることはいうまでもない。例えばシース4に溝または空孔を2箇所形成する場合について説明したが、これは3箇所以上形成するようにしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、多数本を同時に布設する際に光ファイバケーブルに外傷を発生させることなく、かつ端末処理の際に光ファイバコードの損傷が防止できる光ファイバケーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図5】本発明の第5の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図6】本発明の第6の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【図7】本発明の第7の実施の形態に係る光ファイバケーブルの断面図。
【符号の説明】
1…光ファイバケーブル、2…テンションメンバー、3…光ファイバコード、4…シース、5…鋼線、6…シース、7…光ファイバ、8…樹脂層、9…シース、10a、10b…切り裂き用の溝、11a、11b…切り裂き用の空孔。
Claims (6)
- 少なくとも1本のテンションメンバーと、
上記テンションメンバーと並列配置された少なくとも1本の光ファイバコードと、
上記テンションメンバー及び光ファイバコードの外周部を覆うように形成され、外周部がほぼ楕円形状にされたシースと、
端末処理時に前記光ファイバコードの取り出しを容易にするために上記シースの内周部の少なくとも1箇所に形成された切り裂き用の溝
とを具備したことを特徴とする光ファイバケーブル。 - 前記切り裂き用の溝は、楕円形状にされた前記シースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近のシースの内周部に2箇所形成されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバケーブル。
- 少なくとも1本のテンションメンバーと、
上記テンションメンバーと並列配置された少なくとも1本の光ファイバコードと、
上記テンションメンバー及び光ファイバコードの外周部を覆うように形成され、外周部がほぼ楕円形状にされたシースと、
端末処理時に前記光ファイバコードの取り出しを容易にするため上記シース内部の少なくとも1箇所に形成された空孔
とを具備したことを特徴とする光ファイバケーブル。 - 前記空孔は、楕円形状にされた前記シースの長円部の一対の頂部に対応した位置付近のシース内部に2箇所形成されていることを特徴とする請求項3記載の光ファイバケーブル。
- 少なくとも1本のテンションメンバーと、
上記テンションメンバーの周囲に配置された複数本の光ファイバコードと、
上記テンションメンバー及び複数本の光ファイバコードを覆うように形成され、外周部がほぼ円形状にされたシースと、
端末処理時に前記光ファイバコードの取り出しを容易にするために上記シースの内部の少なくとも1箇所に形成された切り裂き用の溝
とを具備したことを特徴とする光ファイバケーブル。 - 前記切り裂き用の溝は、前記テンションメンバーを中心にして互いにほぼ対称な位置に2箇所形成されていることを特徴とする請求項5記載の光ファイバケーブル。
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2003
- 2003-02-28 JP JP2003053662A patent/JP2004264473A/ja active Pending
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