JP2004263285A - 溶鋼の脱硫剤および脱硫方法およびカルシウムアルミネート源の製造方法 - Google Patents

溶鋼の脱硫剤および脱硫方法およびカルシウムアルミネート源の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フッ素を使用しないあるいはフッ素含有量が少なく、かつ、高効率で安価な溶鋼脱硫剤および脱硫方法を提供する。
【解決手段】鉱物相で12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートを10mass%以上、鉱物相でCaOおよびAlのうち少なくとも1種類以上を含有し、かつ、化学分析組成で主成分として、(CaO)を50〜70mass%、(Al)を30〜50mass%含有することを特徴とする溶鋼の脱硫剤。また、組成の異なる脱硫剤を分割して、溶鋼に添加する脱硫方法において、脱硫剤全使用量の組成が上記組成を満たすことを特徴とする溶鋼の脱硫方法。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製鋼二次精錬工程の溶鋼の脱硫剤および脱硫方法およびカルシウムアルミネート源の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
低硫鋼を溶製する場合、溶銑予備処理工程にてCaO、NaCO、金属Mg等の脱硫剤を添加して予備脱硫を行い、転炉出鋼後にAl等を添加して溶鋼およびスラグを脱酸し、さらに二次精錬工程にて脱硫剤を添加して鋼材の成品要求に応じた脱硫処理を行うのが一般的である。大半の硫黄は溶銑予備処理工程で除去されるが、転炉吹錬中に転炉に混入した溶銑予備処理スラグや前チャージの残スラグから復硫が生じるため、転炉出鋼後に成品要求に応じた硫黄レベルを安定的に得る必要があり、二次精錬工程でも脱硫処理が行われる。
【0003】
二次精錬工程の脱硫には、RHにおける脱硫剤の添加(上方添加、吹き付け、インジェクション)、IP(=インジェクションプロセス)における浸漬ランスによる脱硫剤インジェクション、LFなどにおける取鍋での底吹き攪拌による表層スラグとの反応促進等のプロセスが採用されている。二次精錬工程では処理温度が1550〜1650℃であり、一次精錬工程での1300〜1400℃に比べて高いため、高温で分解や蒸発を起こしやすいNaCOや金属Mgは脱硫剤の歩留まりの面から使用が難しく、主にCaO系の脱硫剤が使用されている。
【0004】
しかし、CaOの融点が2500℃以上と高く、CaO単独では脱硫剤が溶融せず、脱硫効率が低いため、CaOにCaF(蛍石)、Al、SiO等の造滓剤を配合し、融点を低下させることが行われている。中でもCaFはスラグの熱力学的脱硫能を悪化させず、また溶融促進効果も顕著であることから、有用な造滓剤として広く利用されている(例えば特許文献1参照)。
しかし、スラグからのフッ素溶出に伴う環境への悪影響の問題から、近年フッ素の排出を削減する方向にあり、CaFの使用制約による脱硫剤原単位の増加、それに伴う発生スラグ量や脱硫剤コストの増大が問題となっている。
【0005】
さらに、CaFによる耐火物の溶損の問題等もあり、フッ素を含有しない脱硫剤として、CaO、Al、MgO等の配合比を規定した脱硫剤が提案されている(例えば特許文献2参照)。しかし、当該文献の組成では、各構成酸化物の単独での融点が高いため、溶融速度が遅く、特にRHにおける脱硫処理のように真空槽内における脱硫剤の滞留時間が短く、速やかな溶融が求められるプロセスでは十分な脱硫効率を得ることができないという問題がある。
【0006】
上記の課題に対し、溶融を促進することを狙いとして、CaO、Al、SiO、MgO等を配合した脱硫剤を電気炉等でプリメルト(事前溶融)または焼成し、溶融を促進する脱硫剤が提案されている(例えば特許文献3参照)。しかし、プリメルトや焼成の工程を経るため、脱硫剤が高価となるという問題がある。
そこで、鋳造終了後の取鍋内残スラグを精錬炉に供給し、滓化を促進する方法が提案されている(例えば特許文献4および5参照)。しかし、これらの方法はいずれも精錬炉(=転炉)への供給を前提としており、二次精錬工程での脱硫への適用可否は不明である。
【0007】
その他、予め溶鋼にAlを添加した後、酸化性ガスとともにCaOを吹き付ける方法が提案されている(例えば特許文献6参照)。これはAlの酸化熱を昇熱に利用し、さらに生成したAlでCaOの溶融を促進するものであるが、ガスの吹き込み設備が必要となり、その設備を有していない場合は設備投資額が高くなるという問題がある。
【0008】
【特許文献1】
特開昭56−142833号公報
【特許文献2】
特開昭61−106706号公報
【特許文献3】
特開2002−60832号公報
【特許文献4】
特開昭61−194107号公報
【特許文献5】
特開昭62−89807号公報
【特許文献6】
特開平09−53109号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記に鑑み、本発明はフッ素を使用しないあるいはフッ素含有量が少なく、かつ高効率で安価な溶鋼脱硫剤および脱硫方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはフッ素を使用しないあるいはフッ素の含有量が少ない場合に、効率的な脱硫剤および脱硫方法を開発することを目的として、鋭意研究を行った。その結果、CaOおよびAlを主成分とする金属酸化物と融点の低いカルシウムアルミネートを配合することで、脱硫剤の溶融が促進され、それに伴い脱硫が促進されることを見出した。さらに、それらの配合量を適切な範囲とすることにより、脱硫が最も促進される範囲があることを知見し、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
1)鉱物相で12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートを10mass%以上、鉱物相でCaOおよびAlのうち少なくとも1種類以上を含有し、かつ、化学分析組成で主成分として、(CaO)を50〜70mass%、 (Al)を30〜50mass%含有することを特徴とする溶鋼の脱硫剤。
2)前項1記載のカルシウムアルミネート源として、製鋼二次精錬工程にて発生するスラグを用いることを特徴とする溶鋼の脱硫剤。
【0012】
3)組成の異なる脱硫剤を、複数の供給系統から分割して、または時間差を置いて分割して溶鋼に添加する脱硫方法において、脱硫剤全使用量のうち、鉱物相で12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートを10mass%以上、鉱物相でCaOおよびAlのうち少なくとも1種類以上を使用し、かつ、脱硫剤全使用量の化学分析組成で主成分として、(CaO)を50〜70mass%、(Al)を30〜50mass%とすることを特徴とする溶鋼の脱硫方法。4)前記(3)記載の溶鋼の脱硫方法において、組成の異なる脱硫剤を、時間差を置いて溶鋼に添加するにあたり、鉱物相として12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートの含有率が高い順に添加することを特徴とする溶鋼の脱硫方法。
5)前記(3)または(4)記載のカルシウムアルミネート源として、製鋼二次精錬工程にて発生するスラグを用いることを特徴とする溶鋼の脱硫方法。
6)前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載のカルシウムアルミネート源の製造方法であって、製鋼二次精錬工程において、CaOおよびAlのうち少なくとも1種類以上を添加して溶鋼またはスラグの顕熱で溶解した後、スラグを回収して、スラグ中の鉱物相で12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートを10mass%以上含有させることを特徴とするカルシウムアルミネート源の製造方法。
【0013】
尚、化学分析組成と鉱物相組成の関係は下記(1)および(2)式により表される。
【記1】
Figure 2004263285
【記2】
Figure 2004263285
【0014】
ここで、
(CaO)、(Al):それぞれCaO、Alの化学分析組成 (mass%)であり、蛍光X線分析等により求められる。
(CaO)、(Al、(xCaO・yAl:それぞれ、鉱物相としての、CaO、Al、xCaO・yAlの組成(mass%)。xCaO・yAlはカルシウムアルミネートを表し、具体的なカルシウムアルミネート鉱物として、3CaO・Al、12CaO・7Al、CaO・Al、CaO・2Al、CaO・6Alがありうる。鉱物相の組成はX線回折による定量分析等で求められる。
CaO 、MAl2O3 :それぞれ、CaOの式量(=56)、Alの式量 (=102)
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を下記に説明する。
CaO系脱硫剤を用いた場合の脱硫反応は下記(3)式で表されるが、CaOの融点が2500℃以上と高く、CaO単独では固相反応となり脱硫効率が低いため、造滓剤を配合して融点を低下させ、液相反応とする必要がある。
【記3】
Figure 2004263285
【0016】
通常の溶鋼脱硫処理時の温度は1550〜1650℃であり、その温度で液相率を高め、かつ、反応に寄与するCaOの活量を高く維持するためには、図1に示すCaO−Al二元系状態図からもわかるように、主成分として(CaO)を50〜70mass%、(Al)を30〜50mass%とすることが望ましい。主成分以外の微量成分として、MgO、SiO、MnO、TiO、P等を含むこともあるが、液相率、融点に大きく影響せず、スラグとの反応により溶鋼組成に悪影響を与えない範囲であれば、問題はない。
【0017】
ただし、Alの融点も2000℃以上と高いため、CaOとAlの混合物を使用しても、CaOとAlが固相拡散過程を経由して溶融するまでに時間を要するという問題があった。そこで、鉱物相として12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートの配合を試みた結果、脱硫が促進されることを見出した。
【0018】
図1に示すように、12CaO・7Alの融点は約1450℃で、他のカルシウムアルミネートに比べて最も融点が低く(例えば、3CaO・Alの融点は約1530℃、CaO・Alの融点は約1600℃)、有効な造滓剤であるCaFの融点とほぼ同程度である。従って、12CaO・7Alを含有する脱硫剤を溶鋼に添加すると、添加直後に液相が生成し、その液相に周囲の固相が取り込まれながら溶融が進行するため、固相拡散過程を経由せずに溶融が進行する。ただし、12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートが10mass%未満であると、添加直後の液相生成量が少なく、十分な溶融促進効果が得られないため、10mass%以上とすることが望ましい。
尚、図2に実験室規模の実験で調査した12CaO・7Alの配合量と脱硫率の関係を示す。
【0019】
また、12CaO・7Alは融点が低いため、プリメルト時の所要エネルギーも少なく、他のカルシウムアルミネートに比べて安価に製造できるという利点を有する。例えば脱硫能を最も高く維持するためには、図1に示す状態図からもわかるように、1550〜1650℃でCaOがほぼ飽和となる(CaO)が約60%以上の範囲であることが最も望ましいが、その組成範囲で完全にプリメルトするためには、約1550℃以上でプリメルトしなければならず、12CaO・7Alを製造するのに比べて、所要エネルギーが多くなる。
【0020】
また、脱硫剤の供給方法としては、脱硫剤を予め混合して添加する、組成の異なる脱硫剤を複数の供給系統から分割して添加する(例えば一部を上方から添加し、残部をインジェクションする等)、あるいは時間差を置いて分割して添加する、等の方法が可能であるが、時間差を置いて分割して脱硫剤を添加する場合は、12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートの含有率が高い順に添加することが望ましい。これは、初期に溶融しやすい12CaO・7Alを添加し、液相を早期に生成させることで、脱硫剤が溶融しやすくなるためである。
また、12CaO・7Alカルシウムアルミネート源として、製鋼二次精錬工程にて発生するスラグを用いれば、製鋼工程副産物の有効活用が可能となる。
【0021】
さらに、製鋼二次精錬工程において、溶鋼およびスラグの顕熱を有効に活用し、CaOおよびAlのうち少なくとも1種類以上を添加して、12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートを含有する脱硫剤を溶製すれば、プリメルト工程やプリメルト費用の削減が可能となる。尚、この場合、溶融促進を図るためには12CaO・7Alであるカルシウムルシウムアルミネートを10mass%以上含有していることが望ましいが、そのためには、図1に示す状態図からもわかるように、スラグの化学分析組成で(CaO)が40〜60mass%、(Al)が40〜60mass%となるように、CaOおよびAlを適宜添加してスラグ組成を調整すればよい。
【0022】
【実施例】
本発明の脱硫剤および脱硫方法による溶鋼脱硫試験について説明する。
試験はRHおよび実験室規模の真空溶解炉において実施した。処理中の温度は1580〜1620℃、脱硫剤は4kg/t、約20分間で脱硫処理を行った。脱硫剤配合の水準を表1に示す。また、表2に使用した二次精錬スラグの組成を示す。水準1〜5は、RHにおいて実施し、脱硫剤は全て事前混合されたものを使用し、浸漬ランスによるインジェクションで添加した。また、水準6〜8は、真空溶解炉において実施し、表上段の組成の脱硫剤を2kg/t添加し、5分後に下段の組成の脱硫剤を2kg/t添加した。
【0023】
【表1】
Figure 2004263285
【0024】
表1において、C12は12CaO・7Alを表す。脱硫剤配合は全脱硫剤使用量に対する割合で示す。水準5では二次精錬スラグ中に含まれる微量成分があり、化学分析値の(CaO)と(Al)の総和が100%とならない。水準6〜8では脱硫剤配合欄上段の組成の脱硫剤を2kg/t添加し、5分後に下段の組成の脱硫剤を2kg/t添加した。
【0025】
【表2】
Figure 2004263285
【0026】
ここで、表1の脱硫剤配合の欄は各種脱硫剤の割合を示したものであり、混合後の脱硫剤の化学分析値ではない。即ち、例えば12CaO・7AlはCaOとAlの化合物であるが、化学分析では別の鉱物相である純粋なCaOやAlと区別されず、(CaO)や(Al)の分析値に含まれる形で分析されるが、脱硫剤に使用した鉱物相のCaOおよびAlと鉱物相の12CaO・7Alは配合を行う上では別のものとして扱っている。
【0027】
水準1は従来の脱硫剤を使用した比較例、水準2、3は本発明の範囲で12CaO・7Alを配合した発明例、水準4は本発明の範囲外で12CaO・7Alを過少に配合した比較例、水準5は本発明の範囲で二次精錬スラグを配合した発明例、水準6は従来の脱硫剤を使用した比較例、水準7は本発明の範囲外で12CaO・7Alの含有率が低い順に添加した比較例、水準8は本発明の範囲で12CaO・7Alの含有率が高い順に添加した発明例となっている。
【0028】
尚、ここで用いた12CaO・7AlはCaOとAlを混合した後、プリメルトしたものであり、事前にX線回折による鉱物相の同定で、ほぼ12CaO・7Alとなっていることを確認している。また、二次精錬スラグも同様にX線回折により鉱物相を同定したが、約50%が12CaO・7Alであった。
【0029】
次に、RHでの試験結果(初期[S]、終点[S]、脱硫率)を表3に示す。尚、脱硫率は下記(4)式で定義される。ここで、[S]は初期溶鋼中S濃度、[S]は終点溶鋼中S濃度である。
【記4】
Figure 2004263285
【0030】
【表3】
Figure 2004263285
【0031】
表3に示すように、同一脱硫剤原単位では従来の脱硫剤(水準1)では脱硫率が42%程度であるのに対し、本発明による脱硫剤(水準2、3、5)では、55〜60%の脱硫率が得られ、脱硫率が大幅に改善されている。また、本発明の範囲を逸脱する脱硫剤(水準4)では、従来の脱硫剤に比べて若干の改善されてはいるものの、顕著な効果は認められない。
【0032】
次に、実験室規模の真空溶解炉で試験におけるS濃度の経時変化を図3に示す。従来の脱硫剤(水準6)や12CaO・7Alの含有率が低い順に添加した水準(水準7)に比べ、初期に12CaO・7Alの含有率が高い脱硫剤を添加した水準(水準8)では脱硫の進行が速く、到達S濃度も低い。
【0033】
【発明の効果】
環境また耐火物の溶損で問題となるフッ素を使用しないあるいはフッ素含有量が少なくてすみ、かつ、プリメルト等の事前処理コストが不要あるいは安価であり、溶融速度が速い脱硫剤および脱硫方法を提供することができる。従って、高効率で安価な溶鋼脱硫処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】CaO−Al二元系状態図上で望ましいCaOおよびAlの範囲を示し、また、12CaO・7Alの融点が低いことを示す図。
【図2】実験室規模の実験で調査した12CaO・7Alの配合量と脱硫率の関係を示す図。
【図3】実験室規模の真空溶解炉で試験におけるS濃度の経時変化を示す図。

Claims (6)

  1. 鉱物相で12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートを10mass%以上、鉱物相でCaOおよびAlのうち少なくとも1種類以上を含有し、かつ、化学分析組成で主成分として、(CaO)を50〜70mass%、(Al)を30〜50mass%含有することを特徴とする溶鋼の脱硫剤。
  2. 請求項1記載のカルシウムアルミネート源として、製鋼二次精錬工程にて発生するスラグを用いることを特徴とする溶鋼の脱硫剤。
  3. 組成の異なる脱硫剤を、複数の供給系統から分割して、または時間差を置いて分割して溶鋼に添加する脱硫方法において、脱硫剤全使用量のうち、鉱物相で12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートを10mass%以上、鉱物相でCaOおよびAlのうち少なくとも1種類以上を使用し、かつ、脱硫剤全使用量の化学分析組成で主成分として、(CaO)を50〜70mass%、(Al)を30〜50mass%とすることを特徴とする溶鋼の脱硫方法。
  4. 請求項3記載の溶鋼の脱硫方法において、組成の異なる脱硫剤を、時間差を置いて溶鋼に添加するにあたり、鉱物相として12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートの含有率が高い順に添加することを特徴とする溶鋼の脱硫方法。
  5. 請求項3または4記載のカルシウムアルミネート源として、製鋼二次精錬工程にて発生するスラグを用いることを特徴とする溶鋼の脱硫方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のカルシウムアルミネート源の製造方法であって、製鋼二次精錬工程において、CaOおよびAlのうち少なくとも1種類以上を添加して溶鋼またはスラグの顕熱で溶解した後、スラグを回収して、スラグ中の鉱物相で12CaO・7Alであるカルシウムアルミネートを10mass%以上含有させることを特徴とするカルシウムアルミネート源の製造方法。
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