JP2014037597A - 溶融金属の脱硫処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】脱硫剤の撹拌が充分にできない誘導溶解炉内において、Ni、CrおよびFeを主要な構成元素とするNi基合金の液相である溶融金属を、高能率で低濃度まで脱硫処理し、脱硫処理時間の短縮によるコスト低減や溶融金属収容容器の耐火物損耗を少量にする。
【解決手段】誘導溶解炉を用いてNi基合金の液相である溶融金属に脱硫剤を添加して脱硫処理する際に、その主要構成成分であるCaO,Al,MgOの3成分,またはCaFを加えた4成分において、質量%で95%以上含有するCaO−Al−MgO−CaF系であり、その組成範囲がCaO+CaF:45〜60質量%、CaF≦3質量%、Al:38〜50質量%、MgO:1〜12質量%である脱硫剤を用い、この脱硫剤を溶融金属1t当たり20kg以上用いるとともに、脱硫剤の溶融金属上への添加を2回以上に分割して行う。
【選択図】なし

Description

本発明は、溶融金属の脱硫処理方法に関し、具体的には、脱硫剤の撹拌が充分にできない誘導溶解炉などの容器内において、Ni、CrおよびFeを主要な構成元素とするいわゆるNi基合金の液相である溶融金属を、高能率で低濃度まで脱硫処理することを可能にする、工業的に有用な溶融金属の脱硫処理方法に関する。
誘導溶解炉や取鍋精錬装置において、溶滓となる脱硫剤を添加して溶融金属を極低硫濃度まで脱硫する場合には、通常の脱硫と比してより大量の脱硫剤を添加する必要がある。また、極低硫濃度まで溶融金属の脱硫を行う場合には、溶融金属と溶滓を充分に撹拌することが望まれる。しかしながら、装置構成上誘導コイルなどの水冷構造を有し、フリーボードと呼ばれる溶融金属浴面より上の容器内の空間が充分でない誘導溶解炉で、大量の脱硫剤を用いて溶融金属の脱硫処理を行うには、脱硫に必要な撹拌を行うことが出来ないという課題があった。
すなわち、脱硫剤の滓化前にあっては、嵩高であるので溶融金属を保持している炉や収容容器の耐火物の上部に脱硫剤が付着して脱硫に寄与しないばかりか、固着して堰のような形状になると収容容器から溶融金属を出す場合の支障になる。脱硫剤は熱伝導が悪い物質であるので量に比して撹拌が弱いと滓化に長い時間を要し、その結果溶融金属と接する部分の脱硫剤は耐火物の溶損を助長することになる。
さらには、チャンバーに格納された誘導溶解炉のように厳密な雰囲気遮断を行うことができる設備では、還元精錬が進行する過程で、溶融金属からのSの除去のみならず、脱硫剤を構成するCaOやMgOが還元されてCaやMgといった元素の溶融金属中への吸収が認められる場合がある。溶融金属中ではCaやMgはSとの親和力が強いため、その吸収程度によっては溶融金属の脱硫進行を阻害する要因になることが考えられる。
特許文献1には、溶鋼を減圧下で精錬する際、CaO−Al−SiO−MgO−CaF5元系を主成分とし、(%MgO)=5〜15質量%、(%CaF)≦10質量%、(%CaO)/(%SiO)≧3、1≦(CaO)/(Al)≦3のようなスラグ組成で脱硫脱水素処理を行うことを特徴とする耐火物溶損の小さい溶鋼脱硫脱水素方法が開示されている。特許文献1には、この発明では脱硫平衡計算から必要なスラグボリウムを算出して、この計算をもとに処理後組成が記載の範囲になるよう脱硫剤およびスラグ成分調整用フラックス等の量を算出することが、記載されている。
しかしながら、特許文献1の表3をみると処理前(%SiO)濃度で実施例、比較例とも10〜26質量%の範囲で含まれている。後述するように、(SiO)濃度に厳しい制限がある場合には、この発明を必ずしも適用することができない。
特許文献2には、転炉出鋼時に融点が1500℃以下の組成を有する粒径30mm以下の脱硫フラックスを溶鋼トンあたり2〜10kgとAlとを溶鋼に投入し、取鍋中の溶鋼中[Al]≧0.060質量%とすることで出鋼脱硫を促進すること、次いで二次精錬のRH処理もしくは取鍋処理で仕上げ脱硫を行って[S]≦0.002質量%とすることを含む極低硫鋼の経済的かつ高能率な溶製方法が開示されている。
特許文献2には、この技術では、転炉から取鍋への出鋼時の撹拌を利用して脱硫フラックスを添加すること、そのフラックス融点を1500℃以下、粒径を30mm以下、溶鋼トンあたり2〜10kgとすることが記載されており、その例示として、特許文献2の段落0024に、CaOとAlの重量比が12:52、またはCaO:CaF:SiOの重量比で60:30:10のフラックスが記載されている。さらには別の例示として、特許文献2の段落0027には、転炉出鋼時に1500℃のプリメルト品フラックスを3kg/溶鋼t、それから2分間経過後にCaO−CaF系フラックス(重量比で70:30)を7kg/溶鋼tを添加する方法が記載されているが、いずれも転炉出鋼時に限ったことである。取鍋精錬での脱硫は特に限定がなされず、特許文献2の段落0036に、スラグ主成分(CaO、Al)の重量組成比を1.0≦CaO/Al≦1.8とすることが記載されているに過ぎない。
特許文献3には、取鍋に保持された溶鋼を撹拌して脱硫処理するに際して、転炉スラグを取鍋に流出させるとともに、粒径10mm以下の石灰系物質とAl源とを予め混合したフラックスを投入して、脱硫処理後の組成がCaO+MgO=55〜65質量%、Al+SiO=30〜45質量%、ただし、MgO=8〜15質量%、Al=20〜35質量%、SiO=0〜15質量%とする溶鋼の脱硫方法が開示されている。この技術は、転炉スラグを利用するとともに、特許文献3の段落0005に記載されるように蛍石を使用しない脱硫方法と位置付けられている。さらには図2では、事実上ペリクレース(Periclase)飽和組成かつ(%SiO)濃度が10質量%での実施例が示されているのみである。
非特許文献1には、真空誘導炉と真空アーク溶解炉を組み合わせたマルエージ鋼の溶製方法が記載されている。この中で、真空誘導炉の一形態であるVIDP炉について、その得失が2頁目4行目から16行目に記載されている。真空溶解の利点としては、活性な金属でも清浄な雰囲気で添加できるため非金属介在物の生成を回避できる点が挙げられている。さらに、高真空度を活かして蒸気圧の高い不純物元素を除去できる点も言及されている。一方、真空誘導炉ではスラグによる脱硫は、スラグがルツボに大きな損傷を与えるので実際上は難しいことが述べられている。
このような課題を解決し得る真空誘導炉による脱硫処理方法として、特許文献4には、CaO:70〜90重量%およびCaF:10〜30質量%からなる主成分100重量部に対し、SiO、Alの含有量がいずれも2重量部以下であるスラグを用いて精錬する鋼の脱硫方法が開示されている。
しかしながら、10〜30質量%のCaFを含むスラグでは耐火物の損耗および変質は相当に大きく、使用できる耐火物および対象となる溶鋼組成は極めて限られるものと考えられる。
特開平9−157732号公報 特開2000−109924号公報 特開2003−155516号公報 特開平11−131132号公報
Behavior of non-Metallic Inclusions in Maraging Steels During the VIM-VAR Process Route
従来の技術は、このように、いずれも、溶鋼を対象として、転炉などの製鋼炉から取鍋での精錬を想定したものであって、Ni基合金の液相である溶融金属を対象として、誘導加熱炉により極低硫濃度まで処理する実用に耐える処理方法は、未だ明確にされていない。さらには、極低硫濃度域での脱硫を阻害する要因となる、CaやMgの溶融金属中濃度の上昇の抑制を考慮した処理方法は、全く知られていない。
本発明の課題は、脱硫剤の撹拌が充分にできない誘導溶解炉などの容器内において、Ni、CrおよびFeを主要な構成元素とするいわゆるNi基合金の液相である溶融金属を、高能率で低濃度まで脱硫処理して、脱硫処理時間の短縮によるコストの低減や溶融金属収容容器の耐火物損耗を可及的少量にすることを可能にする、工業的に有用な溶融金属の脱硫処理方法を提供することである。
本発明が対象とする溶融金属は、Ni濃度が30質量%以上、Cr濃度が0.3質量%以上、NiとCrの質量%の和が50質量%以上であって、残部Feおよび不純物からなる、Ni基合金の液相とする。
不純物としては、本発明による除去対象元素であるSのほかに、H、OおよびP等が含まれる。また、そのFeの一部に換えて、C、Al、Si、Ti、V、Mn、Co、Cu、Zr、Nb、Ta、Mo、Wを含むものも、本発明の対象とするNi基合金の液相である溶融金属のうちに含まれる。
誘導溶解炉を用いて上記Ni基合金の液相である溶融金属を極低硫化するにおいて、脱硫剤には工業的に安価かつ安定的に入手できるCaOを主要構成成分に選択した。本発明の対象としているNi基合金は、その液相線温度が1450℃前後になることが多いので、脱硫剤としてはそれを考慮した温度域でも液相が得られるように、AlおよびMgOを主要構成成分として選択した。さらにこれらの酸化物と融体を構成し、かつ脱硫を阻害しないCaFの選択も考慮して、脱硫剤の主要構成成分をCaO−Al−MgO−CaF系とするに至った。
ここで、その脱硫剤の組成範囲を検討するにあたって、脱硫の対象となる溶融金属はNiおよびCrを多く含むことから、溶融金属中へのCaおよびMgの溶解が容易に生じる可能性が知られていた。さらには、本発明では誘導溶解炉を用いることを前提とし、その前提下では大気を遮断した非酸化性雰囲気で加熱ができることから、極めて強力な還元精錬が可能であることが考えられた。これは還元反応を原理とする脱硫反応には極めて有利である一方、脱硫剤中のCaOおよびMgOからCaおよびMgが還元されて、溶融金属に溶解することが容易であることも考えられた。
ここで、CaおよびMgによる脱硫反応への阻害作用は、以下のような考え方で理解された。すなわち、脱硫を目的とする融体の脱硫能の指標として知られるサルファイドキャパシティCs2−を用いて、溶融金属と脱硫剤融体のイオウ分配Lは次式で表される。
Ls=(%S)/[%S]=Cs2−・(fs/K)・(pO2)1/2 (1)
ここで、Kは1/2S(g)=Sinmetalで表されるSの溶融金属への溶解反応の平衡定数、fsは溶融金属中のSの1質量%におけるヘンリー基準の活量係数、pO2は還元精錬における酸素分圧(atm)である。
(1)式を常用対数で表してサルファイドキャパシティ、平衡定数、酸素分圧を一定値として定数Cとおけば、イオウ分配Lsはfsの関数となる。
logLs=logfs+C (2)
ヘンリー基準の活量係数は、溶融金属を構成する希薄であってもSの間に相互作用を有する成分元素Mとの間に次のような式で表される。
logfs=Σes・[%M] (3)
ここで、esはMがSに及ぼす相互作用助係数であり、溶鉄ではesCa=−110という非常に大きな値であることが知られている。しかしながら、溶融Ni基合金ではこれらCaおよびMgがSに及ぼす相互作用助係数の値は知られていない。しかし、溶鉄同様に大きいことが予想された。
さらには、前述のように溶融Ni基合金ではCaおよびMgの溶解が容易に生じ、その濃度が高くなることから、イオウ分配LsはCaおよびMgの溶解反応の進行によって小さくなる、すなわち還元精錬が過度に進み溶融金属中へのCaやMgの溶存量が増加すれば、脱硫を却って阻害してしまう機構を有するとの考えに至った。
すなわち、誘導溶解炉によるNi基合金のような溶融金属の脱硫においては、脱硫剤としてCaO−Al−MgO−CaF系を選択すれば、極めて強力な還元反応が容易に実現できるために、CaおよびMgの溶解反応を考える必要があること、さらにはこれらの元素がSと相互作用を有して脱硫反応を阻害することを考慮して、初めて工業的に価値のある脱硫処理が構築できるとの着想に至った。
そこで、前記したNi基合金の液相である溶融金属を対象として、その含有S濃度を例えば通常の原料組成である約0.003質量%から0.001質量%以下の極低硫濃度まで、60分間以下の高能率で低減するために、適正な脱硫剤の組成範囲、並びにその脱硫剤の添加量および添加方法を検討して、本発明を完成するに至った。本発明は、以下に記載の通りである。
(1)誘導溶解炉を用いてNi基合金の液相である溶融金属に脱硫剤を添加して脱硫処理する方法であって、
前記脱硫剤は、その主要構成成分であるCaO,Al,MgOの3成分を質量%で95%以上含有するCaO−Al−MgO系であり、その組成範囲がCaO:45〜60質量%、Al:38〜50質量%、MgO:1〜12質量%であること、
該脱硫剤を前記溶融金属1t当たり20kg以上用いること、および、
該脱硫剤の前記溶融金属上への添加を2回以上に分割して行うこと
を特徴とするNi基合金の液相である溶融金属の脱硫処理方法。
(2)前記脱硫剤が、その主要構成成分としてさらにCaFを含有するCaO−Al−MgO−CaF系であって、CaO,Al,MgO,CaFの4成分を質量%で95%以上含有し、その組成範囲がCaO+CaF:45〜60質量%、CaF≦3質量%(0質量%を含まない)、Al:38〜50質量%、MgO:1〜12質量%であること、を特徴とする(1)項に記載したNi基合金の液相である溶融金属の脱硫処理方法。
本発明によれば、誘導溶解炉を用いてNi基合金の液相である溶融金属を脱硫処理するに際し、溶融金属に所定の組成および量を満足する脱硫剤を複数回に分けて添加することにより、還元精錬で脱硫反応を阻害するCaやMgの溶存を抑制する効果を享受しながら、極低濃度まで脱硫できるようになる。
また本発明によれば、実操業を考慮した場合に、溶融金属を保持している収容容器の溶融金属浴面よりも上方の耐火物に脱硫剤が付着する操業阻害要因の進行、およびコストに大きく影響する耐火物の溶損進行を、いずれも抑制することができるようになる。
1.誘導溶解炉の基本的機能と溶解する溶融金属原料
本発明に用いる誘導溶解炉は、高周波誘導を利用して被加熱物である金属に誘導電流によるジュール熱を発生させ、その被加熱物を溶解保持できる機能を有していれば、どんなものでもよい。ただし、脱硫処理を行うことを考えて、大気を遮断して非酸化性雰囲気で被加熱物を溶解保持できる機能を有していることが好ましい。さらに、誘導溶解炉の炉体が減圧に保持できる容器に収容されており、減圧下あるいは減圧後にArなどの不活性ガスで置換した非酸化性雰囲気で、金属を溶解できるものであることが一層好ましい。
溶融金属の収容容器は、誘導溶解炉内で溶融金属とともに脱硫剤も保持することを考えて、それに適する耐食性を有した塩基性耐火物を溶融金属の保持材質としておくことが望ましい。
誘導溶解炉で溶解する金属原料は、溶解精錬後に、Ni濃度が30質量%以上、Cr濃度が0.3質量%以上、NiとCrの質量%の和が50質量%以上であって、残部Feおよび不純物からなる、所定の成分を含有するNi基合金の液相となるように、金属原料を調整して用意する。
その金属原料中には、そのFeの一部に換えて、C、Al、Si、Ti、V、Mn、Co、Cu、Zr、Nb、Ta、Mo、Wが含まれていてもよい。また、所定の成分を含有するNi基合金、またはそのFeの一部に換えて、C、Al、Si、Ti、V、Mn、Co、Cu、Zr、Nb、Ta、Mo、Wを所定量含有するように、合金鉄などを加えたものを、溶解精錬用金属原料としてもよい。
それらの所定の成分になるように調整された金属原料を収容容器に入れて、誘導溶解炉を用いて溶解し、脱硫処理する。本発明により脱硫処理する溶融金属の脱硫処理開始前のS質量濃度は、溶解する金属原料に依存して0.002〜0.01質量%程度であり、それを0.001質量%以下に低減する。脱硫処理時間は、脱硫剤を最初に添加した時点から開始して、収容容器から出湯を開始するまでの時間で10〜60分間を想定している。
脱硫剤の添加時期は、溶融金属の成分調整も一旦終えて脱酸元素も含んだ状態で行うことが望ましい。すなわち、脱硫剤を添加して脱硫処理を開始して、必要な脱硫処理が完了したら出湯する方法が望ましい。
また誘導加熱炉は、雰囲気の影響を受け難くより低濃度までの脱硫処理が可能になる点で、密閉型の容器に収容された誘導炉形式、また容器の気密性がより厳密になるという点で密閉減圧型の容器に収容された誘導炉形式が好適である。
2.脱硫剤の組成
脱硫剤としては、主要構成成分がCaO−Al−MgO系であり、その組成範囲がCaO:45〜60質量%、Al:38〜50質量%、MgO:1〜12質量%である脱硫剤を用いる。この主要構成成分であるCaO−Al−MgOの3成分の合計が、脱硫剤全質量の内の少なくとも95%以上、望ましくは97%以上が適当である。さらに滓化性を考慮した脱硫剤としては、主要構成成分がCaO−Al−MgO−CaF系であり、その組成範囲がCaO+CaF:45〜60質量%、ただしCaF≦3質量%、Al:38〜50質量%、MgO:1〜12質量%である脱硫剤を用いる。この主要構成成分であるCaO−Al−MgO−CaFの4成分の合計が、脱硫剤全質量の内の少なくとも95%以上、望ましくは97%以上が適当である。
その理由は、次の通りである。CaOおよびCaFは、いずれも液相ではイオン性融体を仮定すればCa2+を形成する成分である。したがって、その和で組成を規定することが可能であって、脱硫剤全質量中の45質量%以上60質量%以下とした。45質量%未満では脱硫能が充分でなくなるし、60質量%を超えるとCa化合物の分解反応によるCaの溶解が顕著になるからである。
ここで、CaF組成は、CaF自体が1418℃と融点が低く、脱硫剤の溶解を助ける作用の観点から脱硫剤全質量中の3質量%以下での添加が適当である。3質量%を超えると溶融金属の保持容器である耐火物の損耗を助長し、その損耗による脱硫剤組成変化も生じるため、実用上の不具合が増えてくる。脱硫剤を予め溶解する、あるいは脱硫剤原料に細粒を選択して充分に混合するなどすれば、CaFを配合しない組成も選択できる。
Al組成は脱硫剤全質量中の38質量%以上50質量%以下とした。Al濃度が38質量%未満ではCa化合物およびMg酸化物の分解反応によるCaおよびMgの溶解が顕著になる。一方、50質量%を超えると脱硫剤の脱硫能が溶融金属の極低硫化を実現するには不足する。
MgO組成は脱硫剤全質量中の1質量%以上12質量%以下である。MgOの作用は、それ自身も脱硫能を有するとともに、CaOに作用してCaの溶解反応を抑制すると考えられる。一方でMgOも分解反応によってMgが溶融金属に溶解することも考えられる。すなわち、1質量%未満ではCaの溶解反応を抑制するに充分ではなく、12質量%を超えるとMgO自身の分解反応によるMgが溶融金属に溶解し、その相互作用で脱硫反応をかえって阻害する。より好適な組成を示せば、1質量%以上5質量%以下である。
本発明に係る脱硫剤は、主要構成成分であるCaO−Al−MgOの3成分、またはCaO−Al−MgO−CaFの4成分が、合計で脱硫剤全質量の内で少なくとも95%以上含まれていれば、上記した各構成成分の特徴が総合的に発揮され、CaおよびMgの溶解反応を抑制した脱硫能の高い脱硫剤を得ることができる。残りの質量は、一般的に脱硫剤に含まれている成分であって、SiO、FeO、TiO、C、H等である。
SiOは脱硫剤原料に含まれることがあるが、酸性酸化物として脱硫を阻害することが知られており、可及的少量が好ましい。
FeOは、正確にはFeから形成される酸化物であって、その価数によってはFeとも表記される。
TiOは、正確にはTiから形成される酸化物であって、その価数によってはTiとも表記される。これらは溶融金属中の酸素と親和力の強い元素と反応して酸素を放出することから、脱硫を阻害する成分であるので可及的少量が望ましい。
CやHは、Caの炭酸化合物、水酸化合物などで存在し、分解すればCaOとなるが、CやHの汚染を招くので低いことが望ましい。それら不純物の合計は5質量%未満が必要で、より望ましくは3質量%未満であることが適当である。
3.脱硫剤の添加方法
本発明に係る脱硫剤の添加量は、上記した所定の組成を有するものを、全体で溶融金属1t当たり20kg以上必要とし、その全体量を少なくとも2回以上に分けて添加する必要がある。
本発明に係る脱硫剤は、CaおよびMgの溶解反応を抑制した脱硫能の高いものであるが、CaおよびMgの溶解を緩和するためにその組成に配慮していることから、このような脱硫剤で前記した極低硫濃度の溶融金属を得るには、溶融金属1トンあたり20kg以上は必要である。脱硫剤量は、要求される溶融金属中S濃度にもよるが、1トンあたり80kgを超えると、通常の保持容器では収容し難くなる。これを添加するために溶融金属量を減じたりすることは、脱硫剤によって生じる耐火物の溶損部位を変更することになり、溶融金属の漏洩などの操業阻害を招く。
ただし、誘導加熱炉でこのような脱硫剤を溶融金属1トンあたり20kg以上を一度に添加すると、嵩高になって脱硫剤が加熱炉内耐火物の上方に付着して、溶融が遅れて脱硫処理の遅延につながったり、未溶融のまま焼結することによって誘導加熱炉を傾動出湯する場合の阻害につながったりする。脱硫剤は誘導による加熱は受けず、もっぱら溶融金属からの受熱によって溶融に至る。したがって、20kg以上の脱硫剤を一度に添加することは支障が多い。
そこで、溶融金属1トンあたり20kg以上の脱硫剤を、n回(n≧2の自然数)に分けて添加することが適切である。本発明では、添加脱硫剤の組成を全添加量の合計から表している。すなわち、脱硫剤が滓化したときの組成で発明の範囲を記述した。ここで、複数回に分けて添加するとは、1回目の添加によって脱硫剤が溶融金属の温度に近い温度になって、溶融状態、いわいる滓化状態になるまでの時間をかけてから、次の添加に入ることを意味する。具体的には、30kg/tの脱硫剤を添加するのに、15kg/tの脱硫剤を1回目に添加して、誘導加熱や炉底からの撹拌ガスで溶融金属とともに脱硫剤を撹拌して溶融を促した後、5分間以上おいて2回目の添加を行うことが例示される。
しかし、脱硫剤を分割して投入するにおいて、1回目と2回目以降の組成を全添加量組成の範囲で変更することも可能である。その時、脱硫処理に重要な脱硫剤の溶解が容易なように、1回目の添加にあっては、処理温度T(℃)において液相率fが0.8以上になるように配合することが好ましい。
ここで、液相率は既往のCaFは液相として残部をCaO−Al−MgO系状態図から読みとる、あるいは既往の熱力学計算ソフトウエアを用いて見積もればよい。その1回目の添加脱硫剤の好適な組成を例示すれば、CaO+CaFは40〜50質量%、Alは45〜55質量%、MgOは1〜4質量%である。このような組成を選択すると、別の面からはスラグ中Al濃度を、全脱硫剤を添加したときの濃度よりも1回目の添加の時に高くすることによって、溶融金属のS濃度が高い脱硫初期には脱硫処理をしながら、Ca2+イオンを形成する成分を少なくすることでCaの溶解反応を抑制できる作用も発揮できる。さらには、2回目の脱硫剤添加以降でCaO+CaF濃度を高めていくことで、CaおよびMgの溶解反応を可及的少量にしながら溶融金属を極低硫濃度まで速やかに脱硫することが可能になる。
溶解容量3.5tの真空誘導加熱炉を用いて、3.2tから3.3tのNi−10%Fe−0.5〜1.5%Cr−0.5%Al合金を保持温度1600℃で1atmのAr雰囲気のもと溶解した。この溶融金属には、原料などに由来するSを0.0050〜0.0072質量%含んでいた。
この溶融金属を脱硫するために、CaO、Al、MgO、およびCaFが所定の組成になるように生石灰、アルミナ、マグネシアおよび蛍石を配合した脱硫剤を準備して、本発明の脱硫剤組成範囲および脱硫剤量として、溶融金属上に所定量を1回で入れる比較例と、所定量を2回に分けて、1回目の投入から2回目の投入まで10分間経過してから2回目を入れる実施例とについて、1回目の脱硫剤投入前の溶融金属中S濃度(処理前S濃度)からの処理中S濃度および処理後S濃度の変化を比較した。また処理中S濃度は最初の脱硫剤添加後約25分間から30分間保持したときのS濃度である。
処理後S濃度は、処理中S濃度採取後10分間経過した出湯する直前の濃度である。処理中S濃度は、ほとんどの場合は最もS濃度が低くなった時点と判断されるので、処理前S濃度から脱硫率を計算してその良否を判断した。また処理中S濃度から処理後S濃度のS濃度の増加分を復硫率としてその多寡によって安定して脱硫が可能か否かを判断した。
表1に、脱硫剤の組成および添加量、添加時の脱硫剤組成と添加量内訳、処理前S濃度、処理中S濃度、処理後S濃度、脱硫率および復硫率をまとめて示す。
Figure 2014037597
実施例1および実施例2は、脱硫剤添加量をそれぞれ21.9kg/tと32kg/t、2回に分けて表1に記載した量ずつ一括添加した。脱硫剤組成は、それぞれ表1に記載のとおりである。
実施例3は脱硫剤添加量を31.2kg/tとして、2回に分けて表1に記載したようにその1/2量ずつを一括添加した。その際、1回目の添加はより脱硫剤がより低温で溶解する組成として、2回目の添加はその残りであって、1回目の脱硫剤と2回目の脱硫剤とを合わせて平均すると実施例2と同じ組成になるものを添加した。
実施例4は、脱硫剤添加量は31.2kg/t、脱硫剤組成は表1に記載のように(CaF)=1質量%配合して、2回に分けてその1/2量ずつを一括添加した。
比較例1は、実施例1と同一の脱硫剤添加量と組成で、処理前S濃度も同じになるように調整して、1回目で全量を一括添加した。
比較例2は、実施例2と同一の脱硫剤添加量と組成で、処理前S濃度も同じになるように調整して、1回目で全量を一括添加した。
実施例1と比較例1を比較すると、同一の脱硫剤添加量および組成であるにもかかわらず、脱硫率は44%から52%に向上し、さらに約10分間経過した復硫率も15%から8%に減じた。
同様に実施例2と比較例2を比較すると、同一の脱硫剤添加量および組成であるにもかかわらず、脱硫率は69%から75%に向上し、さらに約10分間経過した復硫率も31%から−6%に大きく減じた。これら実施例1と実施例2は、2回に分けて添加することで脱硫剤の滓化が向上したこと、および1回目の脱硫剤以降スラグ組成が脱硫反応や炉内脱酸生成物のAlを吸収してAl濃度が富化し、2回目の脱硫剤でそれが希釈されることにより、溶存CaおよびMgの生成を抑制して実質的に脱硫が向上したと理解される。
実施例3は、さらに積極的に1回目の脱硫剤添加でAl富化組成として脱硫剤の滓化と溶存CaとMgの生成を抑制し、2回目の脱硫剤でCaO濃度を上昇させることにより、実施例2と比較して処理中の到達S濃度を減じ、かつ復硫を抑制する効果を享受することができた。
さらに実施例4は、滓化の改善として脱硫剤にCaFを1質量%配合して、脱硫剤を2回に分けて添加することで、実施例2と比較して処理中の到達S濃度を減じ、かつ復硫を抑制する効果を享受することができた。

Claims (2)

  1. 誘導溶解炉を用いてNi基合金の液相である溶融金属に脱硫剤を添加して脱硫処理する方法であって、
    前記脱硫剤は、その主要構成成分であるCaO,Al,MgOの3成分を質量%で95%以上含有するCaO−Al−MgO系であり、その組成範囲がCaO:45〜60質量%、Al:38〜50質量%、MgO:1〜12質量%であること、
    該脱硫剤を前記溶融金属1t当たり20kg以上用いること、および、
    該脱硫剤の前記溶融金属上への添加を2回以上に分割して行うこと
    を特徴とするNi基合金の液相である溶融金属の脱硫処理方法。
  2. 前記脱硫剤が、その主要構成成分としてさらにCaFを含有するCaO−Al−MgO−CaF系であって、CaO,Al,MgO,CaFの4成分を質量%で95%以上含有し、その組成範囲がCaO+CaF:45〜60質量%、CaF≦3質量%、Al:38〜50質量%、MgO:1〜12質量%であること、
    を特徴とする請求項1に記載したNi基合金の液相である溶融金属の脱硫処理方法。
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