JP2002060832A - カルシウムアルミネート系脱硫剤 - Google Patents
カルシウムアルミネート系脱硫剤Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
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- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来使用されている蛍石を軽減もしくは使用
することなく、脱硫剤の融点を溶鋼の脱硫処理に使用可
能な温度に調整し、しかも脱硫効率の良好なカルシウム
アルミネート系脱硫剤を提供する。 【解決手段】 溶鋼の脱硫に使用するカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤であって、CaO:30〜60重量%、
MgO:3〜10重量%、Al2 O3 :25〜50重量
%、SiO2 :5〜15重量%の成分を有し、この脱硫
剤の融点を1300〜1600℃として流動性を良好に
した。
することなく、脱硫剤の融点を溶鋼の脱硫処理に使用可
能な温度に調整し、しかも脱硫効率の良好なカルシウム
アルミネート系脱硫剤を提供する。 【解決手段】 溶鋼の脱硫に使用するカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤であって、CaO:30〜60重量%、
MgO:3〜10重量%、Al2 O3 :25〜50重量
%、SiO2 :5〜15重量%の成分を有し、この脱硫
剤の融点を1300〜1600℃として流動性を良好に
した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶鋼の脱硫、特に
真空(RH)脱ガス処理時に使用するカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤に関する。
真空(RH)脱ガス処理時に使用するカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼材の精錬は、鋼材の高品質化、高純度
化の要求に対応して、溶銑予備処理、転炉精錬、溶鋼二
次精錬のフローが一般化しており、脱硫処理はフローの
各段階において重要な項目となっている。そこで、従
来、溶銑予備処理段階での脱硫処理では、脱硫剤として
CaOを使用し、鋼中の硫黄を30ppm程度まで低減
している。また、溶鋼二次精錬段階では、脱硫剤として
CaO、Na2 CO3 、CaC2 、Mg等を溶鋼に添加
して溶鋼中の硫黄を10ppm程度(例えば、10pp
m以下)まで低減している。これにより、硫黄の濃度が
低い低硫鋼を製造している。なお、脱硫効果を有するC
aOは、融点が高く、しかも単独で使用すると脱硫効率
が低いため、融剤として10〜40重量%程度のCaF
2 (蛍石)が添加されている。ここで、溶鋼二次精錬段
階で溶鋼に添加される脱硫剤は、以下に示すような反応
模式で、溶鋼中の硫黄成分と硫化物を生成する。 CaO+S→CaS Na2 CO3 +S→Na2 S CaC2 +S→CaS Mg+S→MgS 上記したように、各脱硫剤はCaS、Na2 S、MgS
等の硫化物をそれぞれ生成し、この生成した硫化物が浮
上して、溶湯(溶鋼)浴面上の溶滓中に吸収される。こ
のとき、溶滓中に一旦分離した硫化物は、溶滓と溶湯と
の界面で解離し、復硫する反応も同時に進行する。この
脱硫と復硫の両作用が反復する中で最終的な脱硫目標値
が達成される。
化の要求に対応して、溶銑予備処理、転炉精錬、溶鋼二
次精錬のフローが一般化しており、脱硫処理はフローの
各段階において重要な項目となっている。そこで、従
来、溶銑予備処理段階での脱硫処理では、脱硫剤として
CaOを使用し、鋼中の硫黄を30ppm程度まで低減
している。また、溶鋼二次精錬段階では、脱硫剤として
CaO、Na2 CO3 、CaC2 、Mg等を溶鋼に添加
して溶鋼中の硫黄を10ppm程度(例えば、10pp
m以下)まで低減している。これにより、硫黄の濃度が
低い低硫鋼を製造している。なお、脱硫効果を有するC
aOは、融点が高く、しかも単独で使用すると脱硫効率
が低いため、融剤として10〜40重量%程度のCaF
2 (蛍石)が添加されている。ここで、溶鋼二次精錬段
階で溶鋼に添加される脱硫剤は、以下に示すような反応
模式で、溶鋼中の硫黄成分と硫化物を生成する。 CaO+S→CaS Na2 CO3 +S→Na2 S CaC2 +S→CaS Mg+S→MgS 上記したように、各脱硫剤はCaS、Na2 S、MgS
等の硫化物をそれぞれ生成し、この生成した硫化物が浮
上して、溶湯(溶鋼)浴面上の溶滓中に吸収される。こ
のとき、溶滓中に一旦分離した硫化物は、溶滓と溶湯と
の界面で解離し、復硫する反応も同時に進行する。この
脱硫と復硫の両作用が反復する中で最終的な脱硫目標値
が達成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た脱硫剤には、以下の問題がある。近年、環境に対する
フッ素の排出規制が検討されてきており、CaF2 の使
用が制限された場合、CaOでの脱硫効果が低下し、脱
硫剤の使用原単位が大きくなり、溶鋼の温度低下、及び
脱硫スラグの発生量の増大をもたらす。また、Na2 C
O3 の使用は、脱硫処理中に多量の白煙を発生させるた
め環境保全の点で問題があり、またNa2 Oによる耐火
物の溶損も大きくなる。そして、CaC2 の使用は、脱
硫処理中にC2 H2 (アセチレン)ガスを発生させるた
めに、環境保全策が必要となる。更に、Mg(金属M
g)の使用は、脱硫効率を良好にするものの、高価であ
るため脱硫コストが高くなる。本発明はかかる事情に鑑
みてなされたもので、従来使用されている蛍石を軽減も
しくは使用することなく、脱硫剤の融点を溶鋼の脱硫処
理に使用可能な温度に調整し、しかも脱硫効率の良好な
カルシウムアルミネート系脱硫剤を提供することを目的
とする。
た脱硫剤には、以下の問題がある。近年、環境に対する
フッ素の排出規制が検討されてきており、CaF2 の使
用が制限された場合、CaOでの脱硫効果が低下し、脱
硫剤の使用原単位が大きくなり、溶鋼の温度低下、及び
脱硫スラグの発生量の増大をもたらす。また、Na2 C
O3 の使用は、脱硫処理中に多量の白煙を発生させるた
め環境保全の点で問題があり、またNa2 Oによる耐火
物の溶損も大きくなる。そして、CaC2 の使用は、脱
硫処理中にC2 H2 (アセチレン)ガスを発生させるた
めに、環境保全策が必要となる。更に、Mg(金属M
g)の使用は、脱硫効率を良好にするものの、高価であ
るため脱硫コストが高くなる。本発明はかかる事情に鑑
みてなされたもので、従来使用されている蛍石を軽減も
しくは使用することなく、脱硫剤の融点を溶鋼の脱硫処
理に使用可能な温度に調整し、しかも脱硫効率の良好な
カルシウムアルミネート系脱硫剤を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う第1の発
明に係るカルシウムアルミネート系脱硫剤は、溶鋼の脱
硫に使用するカルシウムアルミネート系脱硫剤であっ
て、CaO:30〜60重量%、MgO:3〜10重量
%、Al2 O3 :25〜50重量%、SiO2 :5〜1
5重量%の成分を有し、この脱硫剤の融点を1300〜
1600℃として流動性を良好にした。これにより、従
来使用されてきた蛍石を軽減もしくは使用することな
く、CaOにAl2 O3 及びSiO2 を添加すること
で、カルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の
脱硫に使用可能な温度まで低下させることが可能とな
る。
明に係るカルシウムアルミネート系脱硫剤は、溶鋼の脱
硫に使用するカルシウムアルミネート系脱硫剤であっ
て、CaO:30〜60重量%、MgO:3〜10重量
%、Al2 O3 :25〜50重量%、SiO2 :5〜1
5重量%の成分を有し、この脱硫剤の融点を1300〜
1600℃として流動性を良好にした。これにより、従
来使用されてきた蛍石を軽減もしくは使用することな
く、CaOにAl2 O3 及びSiO2 を添加すること
で、カルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の
脱硫に使用可能な温度まで低下させることが可能とな
る。
【0005】前記目的に沿う第2の発明に係るカルシウ
ムアルミネート系脱硫剤は、溶鋼の脱硫に使用するカル
シウムアルミネート系脱硫剤であって、CaO:30〜
60重量%、MgO:3〜10重量%、Al2 O3 :2
5〜50重量%、SiO2 :5〜15重量%の成分を有
し、更にBaO及び/又はCeO2 を0を超え25重量
%以下含み、この脱硫剤の融点を1300〜1600℃
として流動性を良好にし、しかもカルシウムアルミネー
ト系脱硫剤の脱硫効率も良好にした。これにより、従来
使用されてきた蛍石を軽減もしくは使用することなく、
CaOにAl2 O 3 及びSiO2 を添加することで、カ
ルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の脱硫に
使用可能な温度まで低下させることが可能となる。ま
た、高温域での硫化物の生成自由エネルギーが小さい元
素であるアルカリ土類金属Ba及び/又は希土類Ceを
有した脱硫剤を使用することで、脱硫剤と溶鋼中の硫黄
成分との結合エネルギーが大きい硫化物を生成させるこ
とが可能となる。
ムアルミネート系脱硫剤は、溶鋼の脱硫に使用するカル
シウムアルミネート系脱硫剤であって、CaO:30〜
60重量%、MgO:3〜10重量%、Al2 O3 :2
5〜50重量%、SiO2 :5〜15重量%の成分を有
し、更にBaO及び/又はCeO2 を0を超え25重量
%以下含み、この脱硫剤の融点を1300〜1600℃
として流動性を良好にし、しかもカルシウムアルミネー
ト系脱硫剤の脱硫効率も良好にした。これにより、従来
使用されてきた蛍石を軽減もしくは使用することなく、
CaOにAl2 O 3 及びSiO2 を添加することで、カ
ルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の脱硫に
使用可能な温度まで低下させることが可能となる。ま
た、高温域での硫化物の生成自由エネルギーが小さい元
素であるアルカリ土類金属Ba及び/又は希土類Ceを
有した脱硫剤を使用することで、脱硫剤と溶鋼中の硫黄
成分との結合エネルギーが大きい硫化物を生成させるこ
とが可能となる。
【0006】ここで、第2の発明に係るカルシウムアル
ミネート系脱硫剤において、更にCaO、Na2 CO
3 、CaC2 、Mgのいずれか1又は2以上が混合され
ることも好ましい。このように、脱硫作用を有する物質
をカルシウムアルミネート系脱硫剤に混合することで、
カルシウムアルミネート系脱硫剤の脱硫効率を更に向上
させることが可能となる。また、第1、第2の発明に係
るカルシウムアルミネート系脱硫剤において、更にCa
F2 が混合されることが好ましい。なお、ここで添加す
るCaF2 の量は、排出されるフッ素の量が環境基準値
を満足することを考慮して決定される。これにより、カ
ルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の脱硫に
使用可能な温度まで容易に低下させることが可能とな
る。そして、第1、第2の発明に係るカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤において、カルシウムアルミネート系脱
硫剤は、破砕又は粉砕されることが好ましい。これによ
り、カルシウムアルミネート系脱硫剤を、使用用途に適
した粒径に調整することが可能となる。
ミネート系脱硫剤において、更にCaO、Na2 CO
3 、CaC2 、Mgのいずれか1又は2以上が混合され
ることも好ましい。このように、脱硫作用を有する物質
をカルシウムアルミネート系脱硫剤に混合することで、
カルシウムアルミネート系脱硫剤の脱硫効率を更に向上
させることが可能となる。また、第1、第2の発明に係
るカルシウムアルミネート系脱硫剤において、更にCa
F2 が混合されることが好ましい。なお、ここで添加す
るCaF2 の量は、排出されるフッ素の量が環境基準値
を満足することを考慮して決定される。これにより、カ
ルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の脱硫に
使用可能な温度まで容易に低下させることが可能とな
る。そして、第1、第2の発明に係るカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤において、カルシウムアルミネート系脱
硫剤は、破砕又は粉砕されることが好ましい。これによ
り、カルシウムアルミネート系脱硫剤を、使用用途に適
した粒径に調整することが可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の第1の実施
の形態に係るカルシウムアルミネート系脱硫剤の4元系
状態の説明図、図2は本発明の第2の実施の形態に係る
カルシウムアルミネート系脱硫剤に使用するBa、Ce
の硫化物の標準生成自由エネルギーと温度との関係を示
す説明図である。
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の第1の実施
の形態に係るカルシウムアルミネート系脱硫剤の4元系
状態の説明図、図2は本発明の第2の実施の形態に係る
カルシウムアルミネート系脱硫剤に使用するBa、Ce
の硫化物の標準生成自由エネルギーと温度との関係を示
す説明図である。
【0008】本発明の第1の実施の形態に係るカルシウ
ムアルミネート系脱硫剤は、溶鋼の脱硫に使用するもの
であり、CaO:30〜60重量%、MgO:3〜10
重量%、Al2 O3 :25〜50重量%、SiO2 :5
〜15重量%の成分を有し、この脱硫剤の融点を130
0〜1600℃として流動性を良好にしたものである。
以下、詳しく説明する。
ムアルミネート系脱硫剤は、溶鋼の脱硫に使用するもの
であり、CaO:30〜60重量%、MgO:3〜10
重量%、Al2 O3 :25〜50重量%、SiO2 :5
〜15重量%の成分を有し、この脱硫剤の融点を130
0〜1600℃として流動性を良好にしたものである。
以下、詳しく説明する。
【0009】図1に示すように、本発明の第1の実施の
形態に係るカルシウムアルミネート系脱硫剤(以降、脱
硫剤とも言う)は、溶鋼の脱硫処理時の温度(例えば、
1550〜1650℃程度)で使用可能な組成(斜線部
分)に調整されたものである。また、この脱硫剤は、C
aF2 を混合して使用することも可能である。この場
合、CaF2 の混合量は、フッ素の排出量が環境基準値
を満足する量、即ち、脱硫剤に対して例えば1〜5重量
%程度とすることが好ましい。そして、この脱硫剤の粒
径は、RH脱ガス槽や取鍋に上置添加する場合には3〜
25mm程度の粒状に、インジェクション(吹込方式)
する場合は1mm以下に、連続鋳造のタンディッシュ
(投入撹拌方式)に使用する場合は1〜3mm程度に、
使用条件に応じてそれぞれ調整されている。なお、この
脱硫剤には、不可避的不純物として、例えばTiO2 、
FeO、Fe 2 O3 等が含まれるが、いずれも脱硫剤中
に含まれる量が少ないほど、脱硫剤の脱硫能が高まるこ
ととなる。
形態に係るカルシウムアルミネート系脱硫剤(以降、脱
硫剤とも言う)は、溶鋼の脱硫処理時の温度(例えば、
1550〜1650℃程度)で使用可能な組成(斜線部
分)に調整されたものである。また、この脱硫剤は、C
aF2 を混合して使用することも可能である。この場
合、CaF2 の混合量は、フッ素の排出量が環境基準値
を満足する量、即ち、脱硫剤に対して例えば1〜5重量
%程度とすることが好ましい。そして、この脱硫剤の粒
径は、RH脱ガス槽や取鍋に上置添加する場合には3〜
25mm程度の粒状に、インジェクション(吹込方式)
する場合は1mm以下に、連続鋳造のタンディッシュ
(投入撹拌方式)に使用する場合は1〜3mm程度に、
使用条件に応じてそれぞれ調整されている。なお、この
脱硫剤には、不可避的不純物として、例えばTiO2 、
FeO、Fe 2 O3 等が含まれるが、いずれも脱硫剤中
に含まれる量が少ないほど、脱硫剤の脱硫能が高まるこ
ととなる。
【0010】ここで、脱硫剤中の成分を、上記した数値
に限定した理由について説明する。CaOが30重量%
未満では、脱硫剤の脱硫能が著しく低くなるため下限値
を30重量%とした。一方、CaOが多くなると、脱硫
剤の融点が高くなるため、溶鋼中で脱硫剤が容易に軟
化、又は溶解しなくなり、迅速で高い脱硫効率を達成す
ることができなくなるので、上限値を60重量%とし
た。しかし、十分な脱硫能を有し、しかもより高い脱硫
効率を有するためには、脱硫剤中のCaOを30〜55
重量%とすることが好ましい。MgOは、鋼の溶解時に
使用する耐火物(例えば、マグネシアカーボン、マグネ
シアクロム等)中に含まれるマグネシア(MgO)が脱
硫剤中へ溶解し、耐火物が損傷する現象を抑制する効果
を有する量として下限値を3重量%とした。一方、上限
値は、脱硫剤中のMgOの固溶限を考慮して10重量%
とした。しかし、耐火物の損傷をより効果的に抑制し、
しかもMgOの固溶限を考慮すれば、脱硫剤中のMgO
を5〜10重量%、更には7〜10重量%とすることが
好ましい。これにより、耐火物中のマグネシアの溶損損
失を低減することができるため、従来よりも耐火物の寿
命を伸ばすことが可能となり、経済性が良好となる。
に限定した理由について説明する。CaOが30重量%
未満では、脱硫剤の脱硫能が著しく低くなるため下限値
を30重量%とした。一方、CaOが多くなると、脱硫
剤の融点が高くなるため、溶鋼中で脱硫剤が容易に軟
化、又は溶解しなくなり、迅速で高い脱硫効率を達成す
ることができなくなるので、上限値を60重量%とし
た。しかし、十分な脱硫能を有し、しかもより高い脱硫
効率を有するためには、脱硫剤中のCaOを30〜55
重量%とすることが好ましい。MgOは、鋼の溶解時に
使用する耐火物(例えば、マグネシアカーボン、マグネ
シアクロム等)中に含まれるマグネシア(MgO)が脱
硫剤中へ溶解し、耐火物が損傷する現象を抑制する効果
を有する量として下限値を3重量%とした。一方、上限
値は、脱硫剤中のMgOの固溶限を考慮して10重量%
とした。しかし、耐火物の損傷をより効果的に抑制し、
しかもMgOの固溶限を考慮すれば、脱硫剤中のMgO
を5〜10重量%、更には7〜10重量%とすることが
好ましい。これにより、耐火物中のマグネシアの溶損損
失を低減することができるため、従来よりも耐火物の寿
命を伸ばすことが可能となり、経済性が良好となる。
【0011】Al2 O3 が25重量%未満では、脱硫剤
の融点が高くなるため、溶鋼中で脱硫剤が容易に軟化、
又は溶解しなくなり、迅速で高い脱硫効率を達成するこ
とができなくなるので、脱硫剤中のAl2 O3 の量の下
限値を25重量%とした。一方、Al2 O3 が多くなる
と、脱硫剤中のCaOが減少し、脱硫剤の脱硫能が著し
く低くなり、しかも溶鋼の清浄化作用の主たる機構であ
るAl2 O3 の吸収能も急激に低下するため上限値を5
0重量%とした。しかし、十分な脱硫能を有し、しかも
より高い脱硫効率を有するためには、脱硫剤中のAl2
O3 を25〜45重量%、更には25〜40重量%とす
ることが好ましい。SiO2 はガラスを生成すること
で、Al2 O3 と同様脱硫剤の融点を低下させる効果を
有する量として下限値を5重量%とした。一方、脱硫剤
中のSiO2 の量が多くなると脱硫剤の脱硫能を低下さ
せるため上限値を15重量%とした。しかし、脱硫剤の
融点を脱硫処理に使用可能な温度まで低下させ、しかも
脱硫剤の脱硫能を更に発揮させるには、5〜12重量
%、更には5〜10重量%とすることが好ましい。
の融点が高くなるため、溶鋼中で脱硫剤が容易に軟化、
又は溶解しなくなり、迅速で高い脱硫効率を達成するこ
とができなくなるので、脱硫剤中のAl2 O3 の量の下
限値を25重量%とした。一方、Al2 O3 が多くなる
と、脱硫剤中のCaOが減少し、脱硫剤の脱硫能が著し
く低くなり、しかも溶鋼の清浄化作用の主たる機構であ
るAl2 O3 の吸収能も急激に低下するため上限値を5
0重量%とした。しかし、十分な脱硫能を有し、しかも
より高い脱硫効率を有するためには、脱硫剤中のAl2
O3 を25〜45重量%、更には25〜40重量%とす
ることが好ましい。SiO2 はガラスを生成すること
で、Al2 O3 と同様脱硫剤の融点を低下させる効果を
有する量として下限値を5重量%とした。一方、脱硫剤
中のSiO2 の量が多くなると脱硫剤の脱硫能を低下さ
せるため上限値を15重量%とした。しかし、脱硫剤の
融点を脱硫処理に使用可能な温度まで低下させ、しかも
脱硫剤の脱硫能を更に発揮させるには、5〜12重量
%、更には5〜10重量%とすることが好ましい。
【0012】次に、脱硫剤の融点を前記した数値範囲に
限定した理由について説明する。脱硫剤の融点を低下さ
せることで、脱硫剤は容易に軟化、又は溶解し、流動性
が高く迅速で高い脱硫効率を達成することが可能とな
る。そこで、脱硫剤の成分は、脱硫剤の融点が低下し、
しかも溶鋼の脱硫に使用しても問題ない程度の脱硫効率
を達成できるものにすることが必要である。従って、こ
の条件を満足する脱硫剤の融点を考慮して下限値を13
00℃とした。一方、溶鋼の脱硫処理に使用可能な温度
として、上限値を1600℃とした。しかし、より高い
脱硫効率を達成し、しかも溶鋼の脱硫処理に使用可能な
温度を考慮して、脱硫剤の融点は1350〜1550
℃、更には1400〜1500℃とすることが好まし
い。
限定した理由について説明する。脱硫剤の融点を低下さ
せることで、脱硫剤は容易に軟化、又は溶解し、流動性
が高く迅速で高い脱硫効率を達成することが可能とな
る。そこで、脱硫剤の成分は、脱硫剤の融点が低下し、
しかも溶鋼の脱硫に使用しても問題ない程度の脱硫効率
を達成できるものにすることが必要である。従って、こ
の条件を満足する脱硫剤の融点を考慮して下限値を13
00℃とした。一方、溶鋼の脱硫処理に使用可能な温度
として、上限値を1600℃とした。しかし、より高い
脱硫効率を達成し、しかも溶鋼の脱硫処理に使用可能な
温度を考慮して、脱硫剤の融点は1350〜1550
℃、更には1400〜1500℃とすることが好まし
い。
【0013】ここで、本発明の第1の実施の形態に係る
カルシウムアルミネート系脱硫剤の製造方法について説
明する。まず、脱硫剤中の化学成分を上記した量に各原
料を配合する。使用する原料は、CaO源として生石
灰、石灰石、ドロマイト、硅灰石等、MgO源としてマ
グネシア、マグネサイト、ドロマイト等、Al2 O3 源
としてアルミナ、ボーキサイト、礬土頁岩等、SiO2
源として硅岩、硅砂、硅灰石等を使用する。各原料は、
例えば、いずれも約φ50mm以下に破砕し、出来るだ
け均一になるように混合して溶解炉に投入する。溶解炉
は、平炉、竪型炉、電気炉等いずれでも使用出来るが、
不純物のS、P等の混入を避けるために、好ましくは炉
の内張材質がカーボンの電気炉が好適である。アーク式
電気炉で溶解した溶融物は溶解量によっても差がある
が、熟成時間として一定時間(例えば、5〜20分程
度)放置し、直接水冷以外の方式で冷却する。冷却速度
は、急冷でも徐冷でも可能であるが、冷却後の粉化現象
を考慮すると徐冷の方が好ましい。冷却することでプリ
メルトされた脱硫剤の塊を製造する。この製造した脱硫
剤の塊を、使用用途に応じて、例えば25mmより大き
く100mm以下程度に破砕、又は25mm以下に粉砕
する。この破砕又は粉砕した脱硫剤に、必要に応じてC
aF2 を添加し混合した後、溶鋼に添加することで脱硫
剤として使用する。
カルシウムアルミネート系脱硫剤の製造方法について説
明する。まず、脱硫剤中の化学成分を上記した量に各原
料を配合する。使用する原料は、CaO源として生石
灰、石灰石、ドロマイト、硅灰石等、MgO源としてマ
グネシア、マグネサイト、ドロマイト等、Al2 O3 源
としてアルミナ、ボーキサイト、礬土頁岩等、SiO2
源として硅岩、硅砂、硅灰石等を使用する。各原料は、
例えば、いずれも約φ50mm以下に破砕し、出来るだ
け均一になるように混合して溶解炉に投入する。溶解炉
は、平炉、竪型炉、電気炉等いずれでも使用出来るが、
不純物のS、P等の混入を避けるために、好ましくは炉
の内張材質がカーボンの電気炉が好適である。アーク式
電気炉で溶解した溶融物は溶解量によっても差がある
が、熟成時間として一定時間(例えば、5〜20分程
度)放置し、直接水冷以外の方式で冷却する。冷却速度
は、急冷でも徐冷でも可能であるが、冷却後の粉化現象
を考慮すると徐冷の方が好ましい。冷却することでプリ
メルトされた脱硫剤の塊を製造する。この製造した脱硫
剤の塊を、使用用途に応じて、例えば25mmより大き
く100mm以下程度に破砕、又は25mm以下に粉砕
する。この破砕又は粉砕した脱硫剤に、必要に応じてC
aF2 を添加し混合した後、溶鋼に添加することで脱硫
剤として使用する。
【0014】続いて、本発明の第2の実施の形態に係る
カルシウムアルミネート系脱硫剤について説明する。な
お、本発明の第2の実施の形態に係るカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤は、本発明の第1の実施の形態に係るカ
ルシウムアルミネート系脱硫剤に、更にBaO及び/又
はCeO2 を加えたものであるため、他の部分について
は詳しい説明を省略する。本発明の第2の実施の形態に
係るカルシウムアルミネート系脱硫剤は、溶鋼の脱硫に
使用する脱硫剤である。この脱硫剤は、CaO:30〜
60重量%、MgO:3〜10重量%、Al2 O3 :2
5〜50重量%、SiO2 :5〜15重量%の成分を有
し、更にBaO及び/又はCeO2 を0を超え25重量
%以下含み、この脱硫剤の融点を1300〜1600℃
として流動性を良好にし、しかもカルシウムアルミネー
ト系脱硫剤の脱硫効率も良好にしたものである。
カルシウムアルミネート系脱硫剤について説明する。な
お、本発明の第2の実施の形態に係るカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤は、本発明の第1の実施の形態に係るカ
ルシウムアルミネート系脱硫剤に、更にBaO及び/又
はCeO2 を加えたものであるため、他の部分について
は詳しい説明を省略する。本発明の第2の実施の形態に
係るカルシウムアルミネート系脱硫剤は、溶鋼の脱硫に
使用する脱硫剤である。この脱硫剤は、CaO:30〜
60重量%、MgO:3〜10重量%、Al2 O3 :2
5〜50重量%、SiO2 :5〜15重量%の成分を有
し、更にBaO及び/又はCeO2 を0を超え25重量
%以下含み、この脱硫剤の融点を1300〜1600℃
として流動性を良好にし、しかもカルシウムアルミネー
ト系脱硫剤の脱硫効率も良好にしたものである。
【0015】この脱硫剤は、溶鋼の脱硫処理時の温度
(例えば、1600〜1650℃程度)で使用可能な組
成に調整されたものである。また、この脱硫剤は、Ca
F2 を混合して使用することも可能である。この場合、
CaF2 の混合量は、フッ素の排出量が環境基準値を満
足する量、即ち、脱硫剤に対して例えば1〜5重量%程
度とすることが好ましい。そして、この脱硫剤は、脱硫
効果を有するCaO、Na2 CO3 、CaC2 、Mgの
いずれか1又は2以上を混合して使用することも可能で
ある。なお、この場合の混合量は、環境保全や経済性を
考慮して、カルシウムアルミネート系脱硫剤に対して例
えば1〜5重量%程度とすることが好ましい。そして、
この脱硫剤の粒径は、RH脱ガス槽や取鍋に上置添加す
る場合には3〜25mm程度の粒状に、インジェクショ
ン(吹込方式)する場合は1mm以下に、連続鋳造のタ
ンディッシュ(投入撹拌方式)に使用する場合は1〜3
mm程度に、使用条件に応じてそれぞれ調整されてい
る。なお、この脱硫剤には、不可避的不純物として、例
えばTiO2 、FeO、Fe 2 O3 等が含まれるが、い
ずれも脱硫剤中に含まれる量が少ないほど、脱硫剤の脱
硫能が高まることとなる。
(例えば、1600〜1650℃程度)で使用可能な組
成に調整されたものである。また、この脱硫剤は、Ca
F2 を混合して使用することも可能である。この場合、
CaF2 の混合量は、フッ素の排出量が環境基準値を満
足する量、即ち、脱硫剤に対して例えば1〜5重量%程
度とすることが好ましい。そして、この脱硫剤は、脱硫
効果を有するCaO、Na2 CO3 、CaC2 、Mgの
いずれか1又は2以上を混合して使用することも可能で
ある。なお、この場合の混合量は、環境保全や経済性を
考慮して、カルシウムアルミネート系脱硫剤に対して例
えば1〜5重量%程度とすることが好ましい。そして、
この脱硫剤の粒径は、RH脱ガス槽や取鍋に上置添加す
る場合には3〜25mm程度の粒状に、インジェクショ
ン(吹込方式)する場合は1mm以下に、連続鋳造のタ
ンディッシュ(投入撹拌方式)に使用する場合は1〜3
mm程度に、使用条件に応じてそれぞれ調整されてい
る。なお、この脱硫剤には、不可避的不純物として、例
えばTiO2 、FeO、Fe 2 O3 等が含まれるが、い
ずれも脱硫剤中に含まれる量が少ないほど、脱硫剤の脱
硫能が高まることとなる。
【0016】ここで、脱硫剤中のBaO及びCeO2 量
を、上記した数値に限定した理由について説明する。ま
ず、図2について詳しく説明する。金属(Me)と硫化
物(MeS2 )との反応式を以下のように考える。 Me(固体、液体)+S2 (気体)=MeS2 (固体、
液体) ここで金属と硫化物に相互溶解度がないとみなせる場
合、標準(生成)自由エネルギーΔG°は以下の式で示
すことが可能となる。 ΔG°=R×T×(ln(PS2,e)) ここで、Rは気体定数、Tは温度、PS2,eは平衡時での
S2 (気体)の分圧を示す。即ち、このΔG°−Tの関
係図を表わすため、縦軸にR×T×(ln(PS2))、
横軸にTをとったものが図2に示すエリンガム図であ
る。なお、図2は、金属の硫化物の生成反応のΔG°と
温度Tとの関係が、相変態を生じない温度範囲において
直線とみなせることを利用したものである。
を、上記した数値に限定した理由について説明する。ま
ず、図2について詳しく説明する。金属(Me)と硫化
物(MeS2 )との反応式を以下のように考える。 Me(固体、液体)+S2 (気体)=MeS2 (固体、
液体) ここで金属と硫化物に相互溶解度がないとみなせる場
合、標準(生成)自由エネルギーΔG°は以下の式で示
すことが可能となる。 ΔG°=R×T×(ln(PS2,e)) ここで、Rは気体定数、Tは温度、PS2,eは平衡時での
S2 (気体)の分圧を示す。即ち、このΔG°−Tの関
係図を表わすため、縦軸にR×T×(ln(PS2))、
横軸にTをとったものが図2に示すエリンガム図であ
る。なお、図2は、金属の硫化物の生成反応のΔG°と
温度Tとの関係が、相変態を生じない温度範囲において
直線とみなせることを利用したものである。
【0017】ここで、ΔG°−T直線上のPS2の値はP
S2,eであるため、ΔG°−T直線上においては、金属と
硫化物とが共存できる。しかし、ΔG°−T直線より上
の領域では、PS2>PS2,eであるため、以下の式で示さ
れる。 ΔG=R×T×(ln(PS2,e/PS2))<0 これにより、反応は順反応、即ち前記した反応式の右方
向に進むこととなるため、ΔG°−T直線より上のPS2
領域の金属は不安定で、硫化物は安定となる。上記した
ことから、図2に示すように、BaO及びCeO2 中の
アルカリ土類金属であるBa及び希土類Ceは、それぞ
れ高温域(例えば、1550〜1650℃程度)での硫
化物の生成自由エネルギーが他の金属と比較して小さい
ため、脱硫剤と硫黄との結合エネルギーが大きい硫化物
を生成させることが可能な元素となることが分かる。従
って、脱硫剤による脱硫反応を、復硫反応よりも速く進
行させた状態で、平衡状態を維持させることが可能とな
るので、表面的には生成した硫化物の解離を阻止するこ
とができ、最終的な脱硫効率を向上させることが可能と
なる。
S2,eであるため、ΔG°−T直線上においては、金属と
硫化物とが共存できる。しかし、ΔG°−T直線より上
の領域では、PS2>PS2,eであるため、以下の式で示さ
れる。 ΔG=R×T×(ln(PS2,e/PS2))<0 これにより、反応は順反応、即ち前記した反応式の右方
向に進むこととなるため、ΔG°−T直線より上のPS2
領域の金属は不安定で、硫化物は安定となる。上記した
ことから、図2に示すように、BaO及びCeO2 中の
アルカリ土類金属であるBa及び希土類Ceは、それぞ
れ高温域(例えば、1550〜1650℃程度)での硫
化物の生成自由エネルギーが他の金属と比較して小さい
ため、脱硫剤と硫黄との結合エネルギーが大きい硫化物
を生成させることが可能な元素となることが分かる。従
って、脱硫剤による脱硫反応を、復硫反応よりも速く進
行させた状態で、平衡状態を維持させることが可能とな
るので、表面的には生成した硫化物の解離を阻止するこ
とができ、最終的な脱硫効率を向上させることが可能と
なる。
【0018】このように、復硫反応を抑制でき、脱硫剤
の脱硫能を高めるため、脱硫剤中のBaO又はCeO2
の量の下限値を0より多くした。一方、CaOと比較し
た場合の産出量や経済性を考慮して、脱硫剤中のBaO
及びCeO2 の上限値を25重量%以下とした。しか
し、脱硫反応を復硫反応よりも十分に速くし、脱硫剤の
脱硫能を更に高め、しかも経済性を考慮した場合、脱硫
剤中のBaO又はCeO2の量を5〜25重量%、更に
は10〜20重量%とすることが好ましい。なお、ここ
では脱硫剤中にBaO又はCeO2 が含まれる場合につ
いて説明したが、脱硫剤中にBaO及びCeO2 が含ま
れることも可能である。従って、この場合、脱硫剤中の
BaO及びCeO2 の量を0を超え25重量%以下とす
る。
の脱硫能を高めるため、脱硫剤中のBaO又はCeO2
の量の下限値を0より多くした。一方、CaOと比較し
た場合の産出量や経済性を考慮して、脱硫剤中のBaO
及びCeO2 の上限値を25重量%以下とした。しか
し、脱硫反応を復硫反応よりも十分に速くし、脱硫剤の
脱硫能を更に高め、しかも経済性を考慮した場合、脱硫
剤中のBaO又はCeO2の量を5〜25重量%、更に
は10〜20重量%とすることが好ましい。なお、ここ
では脱硫剤中にBaO又はCeO2 が含まれる場合につ
いて説明したが、脱硫剤中にBaO及びCeO2 が含ま
れることも可能である。従って、この場合、脱硫剤中の
BaO及びCeO2 の量を0を超え25重量%以下とす
る。
【0019】ここで、本発明の第2の実施の形態に係る
カルシウムアルミネート系脱硫剤の製造方法について説
明する。まず、脱硫剤中の化学成分を上記した量に各原
料を配合する。使用する原料は、CaO源として生石
灰、石灰石、ドロマイト、硅灰石等、MgO源としてマ
グネシア、マグネサイト、ドロマイト等、Al2 O3 源
としてアルミナ、ボーキサイト、礬土頁岩等、SiO2
源として硅岩、硅砂、硅灰石等、BaO源として炭酸バ
リウム、毒重石等、CeO2 源として酸化セリウム、バ
ストネサイト等を使用する。各原料は、例えば、いずれ
も約φ50mm以下に破砕し、出来るだけ均一になるよ
うに混合して溶解炉に投入する。溶解炉は、平炉、竪型
炉、電気炉等いずれでも使用出来るが、不純物のS、P
等の混入を避けるために、好ましくは炉の内張材質がカ
ーボンの電気炉が好適である。アーク式電気炉で溶解し
た溶融物は溶解量によっても差があるが、熟成時間とし
て一定時間(例えば、5〜20分程度)放置し、直接水
冷以外の方式で冷却する。冷却速度は、急冷でも徐冷で
も可能であるが、冷却後の粉化現象を考慮すると徐冷の
方が好ましい。冷却することでプリメルトされた脱硫剤
の塊を製造する。この製造した脱硫剤の塊を、使用用途
に応じて、例えば25mmより大きく100mm以下程
度に破砕、又は25mm程度以下に粉砕する。この破砕
又は粉砕した脱硫剤に、必要に応じてCaF 2 を添加し
混合、又は脱硫効果を有するCaO、Na2 CO3 、C
aC2 、Mgのいずれか1又は2以上を添加し混合した
後、溶鋼に添加することで脱硫剤として使用する。な
お、この破砕又は粉砕した脱硫剤に、必要に応じてCa
F2 を添加し、更に脱硫効果を有するCaO、Na2 C
O3 、CaC2 、Mgのいずれか1又は2以上を添加し
混合した後、溶鋼に添加することで脱硫剤として使用す
ることも可能である。
カルシウムアルミネート系脱硫剤の製造方法について説
明する。まず、脱硫剤中の化学成分を上記した量に各原
料を配合する。使用する原料は、CaO源として生石
灰、石灰石、ドロマイト、硅灰石等、MgO源としてマ
グネシア、マグネサイト、ドロマイト等、Al2 O3 源
としてアルミナ、ボーキサイト、礬土頁岩等、SiO2
源として硅岩、硅砂、硅灰石等、BaO源として炭酸バ
リウム、毒重石等、CeO2 源として酸化セリウム、バ
ストネサイト等を使用する。各原料は、例えば、いずれ
も約φ50mm以下に破砕し、出来るだけ均一になるよ
うに混合して溶解炉に投入する。溶解炉は、平炉、竪型
炉、電気炉等いずれでも使用出来るが、不純物のS、P
等の混入を避けるために、好ましくは炉の内張材質がカ
ーボンの電気炉が好適である。アーク式電気炉で溶解し
た溶融物は溶解量によっても差があるが、熟成時間とし
て一定時間(例えば、5〜20分程度)放置し、直接水
冷以外の方式で冷却する。冷却速度は、急冷でも徐冷で
も可能であるが、冷却後の粉化現象を考慮すると徐冷の
方が好ましい。冷却することでプリメルトされた脱硫剤
の塊を製造する。この製造した脱硫剤の塊を、使用用途
に応じて、例えば25mmより大きく100mm以下程
度に破砕、又は25mm程度以下に粉砕する。この破砕
又は粉砕した脱硫剤に、必要に応じてCaF 2 を添加し
混合、又は脱硫効果を有するCaO、Na2 CO3 、C
aC2 、Mgのいずれか1又は2以上を添加し混合した
後、溶鋼に添加することで脱硫剤として使用する。な
お、この破砕又は粉砕した脱硫剤に、必要に応じてCa
F2 を添加し、更に脱硫効果を有するCaO、Na2 C
O3 、CaC2 、Mgのいずれか1又は2以上を添加し
混合した後、溶鋼に添加することで脱硫剤として使用す
ることも可能である。
【0020】
【実施例】第1、第2の実施の形態に係るカルシウムア
ルミネート系脱硫剤をそれぞれ使用し、溶鋼の脱硫試験
を行った結果について説明する。第1の実施の形態に係
るカルシウムアルミネート系脱硫剤をNo.1に、第2
の実施の形態に係るカルシウムアルミネート系脱硫剤を
No.2〜4に、それぞれ本発明品として表1に示す。
また、従来品をNo.5〜8に、比較品として表2に示
す。
ルミネート系脱硫剤をそれぞれ使用し、溶鋼の脱硫試験
を行った結果について説明する。第1の実施の形態に係
るカルシウムアルミネート系脱硫剤をNo.1に、第2
の実施の形態に係るカルシウムアルミネート系脱硫剤を
No.2〜4に、それぞれ本発明品として表1に示す。
また、従来品をNo.5〜8に、比較品として表2に示
す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】表1から明らかなように、No.1はCa
O、MgO、Al2 O3 、SiO2 からなる脱硫剤であ
る。No.2はCaO、MgO、Al2 O3 、SiO
2 、BaOからなる脱硫剤、No.3はCaO、Mg
O、Al2 O3 、SiO2 、CeO 2 からなる脱硫剤、
No.4はCaO、MgO、Al2 O3 、SiO2 、B
aO、CeO2 からなる脱硫剤である。このNo.1〜
8の脱硫剤を、表3に示す試験条件で溶鋼に添加し、溶
鋼の脱硫を行った。
O、MgO、Al2 O3 、SiO2 からなる脱硫剤であ
る。No.2はCaO、MgO、Al2 O3 、SiO
2 、BaOからなる脱硫剤、No.3はCaO、Mg
O、Al2 O3 、SiO2 、CeO 2 からなる脱硫剤、
No.4はCaO、MgO、Al2 O3 、SiO2 、B
aO、CeO2 からなる脱硫剤である。このNo.1〜
8の脱硫剤を、表3に示す試験条件で溶鋼に添加し、溶
鋼の脱硫を行った。
【0024】
【表3】
【0025】次に、脱硫を行った鋼の試験結果を表4に
示す。
示す。
【0026】
【表4】
【0027】表4から明らかなように、本発明品を使用
した場合、脱硫率はいずれも70%以上となり、従来使
用されている脱硫剤と比較しても、脱硫効率に遜色が無
かった。特に、本発明品のNo.2〜4については、鋼
中の硫黄成分を目標とする10ppm以下とすることが
でき、本発明品を使用することで低硫鋼を製造すること
が可能となることが分かった。
した場合、脱硫率はいずれも70%以上となり、従来使
用されている脱硫剤と比較しても、脱硫効率に遜色が無
かった。特に、本発明品のNo.2〜4については、鋼
中の硫黄成分を目標とする10ppm以下とすることが
でき、本発明品を使用することで低硫鋼を製造すること
が可能となることが分かった。
【0028】以上、本発明を、実施の形態を参照して説
明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載
の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記
載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の
形態や変形例も含むものである。例えば、前記第1、第
2の実施の形態においては、それぞれの脱硫剤を単味で
使用した場合について示した。しかし、第1の実施の形
態のCaO、MgO、Al 2 O3 、SiO2 を有する脱
硫剤、第2の実施の形態のCaO、MgO、Al2O
3 、SiO2 、BaOを有する脱硫剤、CaO、Mg
O、Al2 O3 、SiO 2 、CeO2 を有する脱硫剤、
CaO、MgO、Al2 O3 、SiO2 、BaO、Ce
O2 を有する脱硫剤のいずれか2以上を混合して、脱硫
剤として使用することも可能である。なお、この脱硫剤
にCaF2 を混合して使用することも可能であり、又は
脱硫効果を有するCaO、Na2 CO3 、CaC2 、M
gのいずれか1又は2以上を混合して使用することも可
能である。また、この脱硫剤にCaF2 を混合し、更に
脱硫効果を有するCaO、Na2 CO3 、CaC2 、M
gのいずれか1又は2以上を混合して使用することも可
能である。
明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載
の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記
載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の
形態や変形例も含むものである。例えば、前記第1、第
2の実施の形態においては、それぞれの脱硫剤を単味で
使用した場合について示した。しかし、第1の実施の形
態のCaO、MgO、Al 2 O3 、SiO2 を有する脱
硫剤、第2の実施の形態のCaO、MgO、Al2O
3 、SiO2 、BaOを有する脱硫剤、CaO、Mg
O、Al2 O3 、SiO 2 、CeO2 を有する脱硫剤、
CaO、MgO、Al2 O3 、SiO2 、BaO、Ce
O2 を有する脱硫剤のいずれか2以上を混合して、脱硫
剤として使用することも可能である。なお、この脱硫剤
にCaF2 を混合して使用することも可能であり、又は
脱硫効果を有するCaO、Na2 CO3 、CaC2 、M
gのいずれか1又は2以上を混合して使用することも可
能である。また、この脱硫剤にCaF2 を混合し、更に
脱硫効果を有するCaO、Na2 CO3 、CaC2 、M
gのいずれか1又は2以上を混合して使用することも可
能である。
【0029】前記第1、第2の実施の形態においては、
脱硫剤を破砕又は粉砕した後、必要に応じて、脱硫剤の
融点を低下させる効果を有するCaF2 や、脱硫効果を
有するCaO、Na2 CO3 、CaC2 、Mgを混合す
る場合について示した。しかし、CaF2 、CaO、N
a2 CO3 、CaC2 、Mgの粒径が大きい場合には、
CaF2 、CaO、Na2 CO3 、CaC2 、Mgを脱
硫剤に混合した後、脱硫剤と共に破砕又は粉砕すること
も可能である。
脱硫剤を破砕又は粉砕した後、必要に応じて、脱硫剤の
融点を低下させる効果を有するCaF2 や、脱硫効果を
有するCaO、Na2 CO3 、CaC2 、Mgを混合す
る場合について示した。しかし、CaF2 、CaO、N
a2 CO3 、CaC2 、Mgの粒径が大きい場合には、
CaF2 、CaO、Na2 CO3 、CaC2 、Mgを脱
硫剤に混合した後、脱硫剤と共に破砕又は粉砕すること
も可能である。
【0030】
【発明の効果】請求項1及びこれに従属する請求項4、
5記載のカルシウムアルミネート系脱硫剤においては、
従来使用されてきた蛍石を軽減もしくは使用することな
く、CaOにAl2 O3 及びSiO2 を添加すること
で、カルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の
脱硫に使用可能な温度まで低下させることが可能とな
る。従って、排出されるフッ素の量が環境基準を満足
し、しかも脱硫剤が容易に軟化、又は溶解するため、迅
速で高い脱硫効率を達成できる脱硫剤を製造することが
可能となる。請求項2及びこれに従属する請求項3、
4、5記載のカルシウムアルミネート系脱硫剤において
は、従来使用されてきた蛍石を軽減もしくは使用するこ
となく、CaOにAl2 O3 及びSiO2 を添加するこ
とで、カルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼
の脱硫に使用可能な温度まで低下させることが可能とな
る。また、高温域での硫化物の生成自由エネルギーが小
さい元素であるBa及び/又はCeを有した脱硫剤を使
用することで、脱硫剤と溶鋼中の硫黄成分との結合エネ
ルギーが大きい硫化物を生成させることが可能となる。
従って、排出されるフッ素の量が環境基準を満足し、し
かも脱硫剤が容易に軟化、又は溶解するため、迅速で高
い脱硫効率を達成できる脱硫剤を製造することが可能と
なる。また、脱硫反応を復硫反応よりも速く進行させた
状態で、平衡状態を維持させることが可能となるので、
表面的には生成した硫化物の解離を阻止することがで
き、最終的な脱硫効率を向上させることが可能となる。
5記載のカルシウムアルミネート系脱硫剤においては、
従来使用されてきた蛍石を軽減もしくは使用することな
く、CaOにAl2 O3 及びSiO2 を添加すること
で、カルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の
脱硫に使用可能な温度まで低下させることが可能とな
る。従って、排出されるフッ素の量が環境基準を満足
し、しかも脱硫剤が容易に軟化、又は溶解するため、迅
速で高い脱硫効率を達成できる脱硫剤を製造することが
可能となる。請求項2及びこれに従属する請求項3、
4、5記載のカルシウムアルミネート系脱硫剤において
は、従来使用されてきた蛍石を軽減もしくは使用するこ
となく、CaOにAl2 O3 及びSiO2 を添加するこ
とで、カルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼
の脱硫に使用可能な温度まで低下させることが可能とな
る。また、高温域での硫化物の生成自由エネルギーが小
さい元素であるBa及び/又はCeを有した脱硫剤を使
用することで、脱硫剤と溶鋼中の硫黄成分との結合エネ
ルギーが大きい硫化物を生成させることが可能となる。
従って、排出されるフッ素の量が環境基準を満足し、し
かも脱硫剤が容易に軟化、又は溶解するため、迅速で高
い脱硫効率を達成できる脱硫剤を製造することが可能と
なる。また、脱硫反応を復硫反応よりも速く進行させた
状態で、平衡状態を維持させることが可能となるので、
表面的には生成した硫化物の解離を阻止することがで
き、最終的な脱硫効率を向上させることが可能となる。
【0031】特に、請求項3記載のカルシウムアルミネ
ート系脱硫剤においては、脱硫作用を有する物質をカル
シウムアルミネート系脱硫剤に混合することで、カルシ
ウムアルミネート系脱硫剤の脱硫効率を更に向上させる
ことが可能となる。従って、更に迅速で高い脱硫効率を
達成する脱硫剤を製造することが可能となる。請求項4
記載のカルシウムアルミネート系脱硫剤においては、カ
ルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の脱硫に
使用可能な温度まで容易に低下させることが可能とな
る。従って、排出されるフッ素の量が環境基準を満足
し、しかも脱硫剤が容易に軟化、又は溶解するため、更
に迅速で高い脱硫効率を達成することが可能となる。請
求項5記載のカルシウムアルミネート系脱硫剤において
は、カルシウムアルミネート系脱硫剤を、使用用途に適
した粒径に調整することが可能となる。従って、脱硫剤
の取扱いが容易となり作業性も良好となる。
ート系脱硫剤においては、脱硫作用を有する物質をカル
シウムアルミネート系脱硫剤に混合することで、カルシ
ウムアルミネート系脱硫剤の脱硫効率を更に向上させる
ことが可能となる。従って、更に迅速で高い脱硫効率を
達成する脱硫剤を製造することが可能となる。請求項4
記載のカルシウムアルミネート系脱硫剤においては、カ
ルシウムアルミネート系脱硫剤の融点を、溶鋼の脱硫に
使用可能な温度まで容易に低下させることが可能とな
る。従って、排出されるフッ素の量が環境基準を満足
し、しかも脱硫剤が容易に軟化、又は溶解するため、更
に迅速で高い脱硫効率を達成することが可能となる。請
求項5記載のカルシウムアルミネート系脱硫剤において
は、カルシウムアルミネート系脱硫剤を、使用用途に適
した粒径に調整することが可能となる。従って、脱硫剤
の取扱いが容易となり作業性も良好となる。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカルシウムア
ルミネート系脱硫剤の4元系状態の説明図である。
ルミネート系脱硫剤の4元系状態の説明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るカルシウムア
ルミネート系脱硫剤に使用するBa、Ceの硫化物の標
準生成自由エネルギーと温度との関係を示す説明図であ
る。
ルミネート系脱硫剤に使用するBa、Ceの硫化物の標
準生成自由エネルギーと温度との関係を示す説明図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 久松 國男 東京都台東区東上野3−39−5 Fターム(参考) 4K013 BA05 CB02 CB04 CB07 CB09 CE01 CF13 EA01 EA03 EA04 EA05 EA09 EA13 EA16 EA24 EA39
Claims (5)
- 【請求項1】 溶鋼の脱硫に使用するカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤であって、CaO:30〜60重量%、
MgO:3〜10重量%、Al2 O3 :25〜50重量
%、SiO2 :5〜15重量%の成分を有し、この脱硫
剤の融点を1300〜1600℃として流動性を良好に
したことを特徴とするカルシウムアルミネート系脱硫
剤。 - 【請求項2】 溶鋼の脱硫に使用するカルシウムアルミ
ネート系脱硫剤であって、CaO:30〜60重量%、
MgO:3〜10重量%、Al2 O3 :25〜50重量
%、SiO2 :5〜15重量%の成分を有し、更にBa
O及び/又はCeO 2 を0を超え25重量%以下含み、
この脱硫剤の融点を1300〜1600℃として流動性
を良好にし、しかも前記カルシウムアルミネート系脱硫
剤の脱硫効率も良好にしたことを特徴とするカルシウム
アルミネート系脱硫剤。 - 【請求項3】 請求項2記載のカルシウムアルミネート
系脱硫剤において、更にCaO、Na2 CO3 、CaC
2 、Mgのいずれか1又は2以上が混合されることを特
徴とするカルシウムアルミネート系脱硫剤。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のカ
ルシウムアルミネート系脱硫剤において、更にCaF2
が混合されることを特徴とするカルシウムアルミネート
系脱硫剤。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のカ
ルシウムアルミネート系脱硫剤において、前記カルシウ
ムアルミネート系脱硫剤は、破砕又は粉砕されたことを
特徴とするカルシウムアルミネート系脱硫剤。
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