JP2004262679A - 二フッ化カルボニルの製造方法 - Google Patents

二フッ化カルボニルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】二フッ化カルボニルの経済的に有利な製造方法を提供する
【解決手段】ホスゲンとフッ化水素を第1反応装置で反応させ、得られた二フッ化カルボニル、塩化水素及び塩化フッ化カルボニルの混合物から二フッ化カルボニル及び塩化水素を蒸留により除去して塩化フッ化カルボニルを生成する第1ステップ、
第1ステップで得られた塩化フッ化カルボニルを触媒を含む第2反応装置に供給して不均化反応を行い、得られた反応混合物からホスゲンと塩化フッ化カルボニルを除去し、二フッ化カルボニルを回収することを特徴とする、二フッ化カルボニルの製造方法。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二フッ化カルボニルの製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】
二フッ化カルボニルは、有機フッ素化合物の原料、半導体製造時のクリーニングガスなどの用途があり、有用な物質である。
【0003】
二フッ化カルボニルの製造方法は、一酸化炭素の電解フッ素化による方法(特許文献1)、一酸化炭素をフッ素ガスにより直接フッ素化する方法(非特許文献1)、溶媒存在化ホスゲンをフッ化水素によりフッ素化する方法或いは溶媒及びトリエチルアミン存在下フッ化水素によりホスゲンをフッ素化する方法(特許文献2)、溶媒中でフッ化ナトリウムによりフッ素化する方法(特許文献3)、ホスゲンを気相で無機フッ化物と接触させ、その後気相で活性炭と接触させてホスゲンと塩化フッ化カルボニルを得た後これを気相で活性炭と接触させ、二フッ化カルボニルを得る方法(特許文献4)、ホスゲンを気相にて活性炭触媒でフッ化水素によりフッ素化する方法(特許文献5)などがある。
【0004】
塩化フッ化カルボニルの合成方法としては、特許文献4の方法、ホスゲンとフッ化水素を液相で反応させる方法(非特許文献2)が知られている。
【0005】
しかし、一酸化炭素を電解フッ素化や直接フッ素化する方法は、高価な電解槽や耐食性材料が必要であったり、大きな反応熱を制御するため設備が大きくなるなど、工業的には適さない方法である。溶媒存在化フッ化水素でフッ素化する方法は、生成物が主に二フッ化カルボニルとなってしまい、生成した塩化水素との分離が困難である。溶媒及びトリエチルアミン存在化フッ化水素によるホスゲンのフッ素化或いは溶媒存在下フッ化ナトリウムでホスゲンをフッ素化する方法は、塩化水素が生成せず二フッ化カルボニルが得られるが、トリエチルアミンの塩酸塩、塩化ナトリウムが、生成した二フッ化カルボニルと等モル生成するためその廃棄若しくは再利用が必要となる。ホスゲンを気相で無機フッ化物を用いてフッ素化し、塩化フッ化カルボニルを含む混合物を得、これを活性炭と接触させることにより塩化フッ化カルボニルとホスゲンの混合物に変えた後活性炭で塩化フッ化カルボニルを活性炭触媒で不均化し二フッ化カルボニルを得る方法は、無機フッ化物によるホスゲンのフッ素化の際に一酸化炭素と塩素が副生しこれをホスゲンに戻すために活性炭と接触させる必要があり、余分な設備が必要である。ホスゲンを活性炭触媒でフッ化水素によりフッ素化する方法は、当該条件では主に二フッ化カルボニルが生成し、副生した塩化水素の除去が困難となる。
【0006】
副生した塩化水素の除去は、二フッ化カルボニルが分解しない方法で行われなければならず、苛性ソーダなどアルカリ水溶液による洗浄は用いることはできない。これまでに報告されている方法としては、反応粗生成物を、フッ化ナトリウムなどのアルカリ金属フッ化物に接触させる事により除去する方法(特許文献5)、アセトニトリル、トルエンなどの溶媒と接触させることにより除去する方法(特許文献6)がある。前者はフッ化ナトリウムと塩化水素との反応により塩化ナトリウム、フッ化水素が生成する。生成したフッ化水素は過剰量のフッ化ナトリウムと反応しフッ化水素ナトリウムを生成するため、多量のフッ化ナトリウムが必要となる。後者は塩化水素を吸収した溶媒の処理のため蒸留塔などが必要となる。更に前者はフッ化ナトリウムと反応粗生成物とフッ化ナトリウムを接触させるための装置、後者も溶媒と反応粗生成物とを接触させるための装置が必要となり、経済的に有利な方法とはいえない。
【0007】
また、液相中でホスゲンとフッ化水素により塩化フッ化カルボニルを得る方法は、この反応のみでは二フッ化カルボニルは得られない。また、この方法では、仕込み量によっては生成する塩化水素により反応器内の圧力が上昇し、高耐圧の反応器が必要となる。
【0008】
この様に、個々の反応に関する報告は多くなされているが、二フッ化カルボニルを経済的に有利に製造する方法は未だ見出されていない。
【0009】
しかしながら発明者らは、ホスゲンを原料とし、ホスゲンをフッ化水素によりフッ素化し、塩化フッ化カルボニルを得た後、これを蒸留することにより生成した塩化水素を除去し、これにより得られた塩化フッ化カルボニルを含む混合物を、触媒存在化不均化する事により二フッ化カルボニルを得ることを特徴とする二フッ化カルボニルの製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
【特許文献1】
WO97/2447
【0011】
【特許文献2】
特開昭54−158396
【0012】
【特許文献3】
US3088975
【0013】
【特許文献4】
EP0253527
【0014】
【特許文献5】
US2836622
【0015】
【特許文献6】
US3253029
【0016】
【非特許文献1】
J. Am. Chem. Soc., 91, 4432, (1969)
【0017】
【非特許文献2】
J. Am. Chem. Soc., 68, 1672, (1946)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は含フッ素有機化合物の原料として、或いは半導体製造時のクリーニングガスとして有用な二フッ化カルボニルの経済的に有利な製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、ホスゲンを原料に二段階で反応を行い、一段階目で塩化フッ化カルボニルを含む反応粗生成物を得、これを蒸留することにより副生した塩化水素を除去した後、塩化フッ化カルボニルを含む混合物を触媒存在下不均化する事により二フッ化カルボニルを製造する方法を提供しようとするものである。
【0020】
本発明の1つの好ましい実施形態では、ホスゲンのフッ素化を液相でフッ化水素を用いて行う。液相のフッ素化では生成したホスゲンの分解物である一酸化炭素、塩素の生成をより抑制する事ができる。また、副生する塩化水素や微量に生成する二フッ化カルボニルを連続的に抜き出すことにより、反応器の圧力を低く保つこともできる。
【0021】
即ち本発明は、ホスゲンとフッ化水素を第1反応装置で反応させ、得られた二フッ化カルボニル、塩化水素及び塩化フッ化カルボニルの混合物から二フッ化カルボニル及び塩化水素を蒸留により除去して塩化フッ化カルボニルを生成する第1ステップ、
第1ステップで得られた塩化フッ化カルボニルを触媒を含む第2反応装置に供給して不均化反応を行い、得られた反応混合物からホスゲンと塩化フッ化カルボニルを除去し、二フッ化カルボニルを回収することを特徴とする、二フッ化カルボニルの製造方法を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態】
第1ステップであるホスゲンをフッ化水素によりフッ素化する方法は、様々な形態で実施される。大きく分けて液相と気相の反応がある。
【0023】
まず、液相反応では、原料を一度に仕込んで反応を行う回分型、原料を仕込みながら反応を行う半回分型、原料を一度に仕込み生成物を抜き出しながら反応を行う半回分型、原料を仕込みながら反応を行い生成物も同時に抜き出す流通槽型、などがある。回分型、原料を仕込みながら行う半回分型は、生成する塩化水素により反応器内が高圧となり、高耐圧の反応器が必要になるため、副生成物である塩化水素を連続的に抜き出す方法が好ましく採用される。高耐圧の必要がなく反応器の大きさも小さくできる流通槽型が好ましく、ホスゲンとフッ化水素を反応器内に仕込みながら反応を行い、生成した塩化水素と塩化フッ化カルボニルを含むガスを抜き出す。ホスゲンとフッ化水素を反応器に仕込みながら反応を行い、同時に塩化水素と塩化フッ化カルボニルを含む反応液を抜き出す。或いは同時にガスと液を抜き出す。などの方法を採用することができる。ガスで抜き出す場合は、ガスをコンデンサーなどで冷却し、未反応のホスゲンやフッ化水素の多くを反応器に戻すこともできる。同時にガスと液を抜き出す場合はガスは主に塩化水素と僅かに副生した二フッ化カルボニルを抜き出すようにし、液には塩化水素をあまり含まない塩化フッ化カルボニルが主となるように抜き出す事が好ましい。抜き出された塩化水素と塩化フッ化カルボニルを含むガス或いは反応液は、蒸留塔など蒸留装置に導入され最も沸点の低い塩化水素は蒸留塔上部より、沸点が中位の塩化フッ化カルボニルは蒸留塔中部より、最も沸点の高いフッ化水素、ホスゲンは蒸留塔下部より、それぞれ抜き出すことができる。抜き出された塩化フッ化カルボニルは塩化水素を実質的に含んでおらず、次の不均化反応の工程へと導かれる。また、抜き出されたホスゲン、フッ化水素は再び第1反応装置に導入される。
【0024】
反応条件は触媒の有無により変わってくる。
【0025】
例えば、液相反応で触媒を用いない場合は、フッ化水素とホスゲンの反応器内での存在比率はフッ化水素1モルに対し0.1モルから10モルが採用される。反応温度は50℃〜200℃が採用され、好ましくは70℃〜150℃が採用される。反応圧力は反応温度を維持するために必要な圧力から10MPaが採用されるが、好ましい反応圧力は、塩化水素、塩化フッ化カルボニルを含む流体を抜き出す方法に依存する。例えば、ガスで抜き出す場合、反応温度を維持するために必要な圧力から5Mpa程度が好ましい。反応圧力が高すぎると塩化フッ化カルボニルが留出し難くなる。反応圧力が低すぎると反応温度を維持できない、或いは留出するガス中にフッ化水素、ホスゲンが多く含まれるようになり、次の蒸留工程で装置が大きくなったり、加熱、冷却の負荷が大きくなり、経済的に不利となる。液とガスで抜き出す場合は、ガスで抜き出す場合に比べてより高圧での反応圧力も採用される。即ち、塩化水素を主成分とする混合物をガスで抜き出し、塩化フッ化カルボニルを含む混合物を液で抜き出すことにより、反応圧力を高く維持でき、ガスで抜き出す際のコンデンサーの温度を高く設定できる。この方法は次工程の蒸留のコンデンサーの負荷が小さくなる。液で抜き出す場合は、生成する塩化水素により反応器内の圧力が上昇しないように抜き出す必要があり、高い温度で反応を行うなど反応速度が速い場合は圧力調整が困難となる。
【0026】
液相反応で触媒を用いる場合、触媒はハロゲン化アンチモン、ハロゲン化タンタルなど金属フッ化物が用いられる。加える触媒量としては、ホスゲンに対し0.01mol%から10mol%が採用される。反応器内はフッ化水素に対し2倍モル以上のホスゲンが存在するように仕込み量を調整する。ホスゲンの量が少なくなると二フッ化カルボニルが多く生成し、次の工程で塩化水素を蒸留により分離する際塩化水素と共に系外に除去されるため経済的に不利になる。ホスゲンが多すぎると反応器が大きくなり、やはり経済的に不利である。適切なフッ化水素とホスゲンの比率はフッ化水素1モルに対して1〜200モル、好ましくは1〜100モルである。このときの比率は、仕込み比率ではなく、仕込み速度、次工程以降からリサイクルされてくる速度、反応器から抜き出す速度から得られる比率である。
反応温度は−40℃〜100℃、好ましくは−20℃〜80℃が採用される。反応圧力は反応温度を維持するために必要な圧力から10MPaが採用される。この時の生成物の抜き出しは、ガスで抜き出すのが好ましい。液で抜き出すと次工程の蒸留工程に触媒が混入し、蒸留装置内で塩化水素が発生しつづける可能性があり、好ましくない。ガスで抜き出す場合、反応温度を維持するために必要な圧力から5Mpa程度が好ましい。反応圧力が高すぎると塩化フッ化カルボニルが留出し難くなる。反応圧力が低すぎると反応温度を維持できない、或いは留出するガス中にフッ化水素、ホスゲンが多く含まれるようになり、次の蒸留工程で装置が大きくなったり、加熱、冷却の負荷が大きくなり、経済的に不利となる。
【0027】
塩化水素を分離するための蒸留工程の条件としては、コンデンサーの温度は、0℃〜−100℃が採用され、圧力は0.04MPa〜4MPaが採用される。温度を低くするとコンデンサーの冷却器に負荷がかかり、温度を高くすると圧力が高くなり高耐圧の蒸留設備が必要となるため、好ましくは温度が−80℃〜−20℃、圧力は0.13MPa〜2.7MPaが採用される。
【0028】
ホスゲンのフッ素化を気相反応で行う場合、反応器内のフッ化水素とホスゲンの比率はフッ化水素1モルに対しホスゲン1〜100モルが採用される。反応圧力は、0.01Mpa〜1Mpaが採用される。反応温度は触媒を用いない場合は200℃〜500℃が、触媒を用いる場合は50℃〜200℃がそれぞれ採用される。触媒を用いない場合、反応速度が遅く、高い反応温度を必要とするため、触媒を用いる方が経済的に有利である。ここで用いられる触媒としては、US2836622に記載されているような活性炭のほかに、フッ化クロム、塩化フッ化アルミ、フッ化アルミなどルイス酸性を有する金属フッ化物が採用される。これらの金属フッ化物は、活性炭、フッ化カルシウムなどの担体に担持されていても良い。金属フッ化物とは、その前駆体となりうるハロゲン化金属、酸化金属なども含み反応中にフッ素化されて金属フッ化物となることも許容される。反応粗ガスは次工程の蒸留塔など蒸留装置に導入され最も沸点の低い塩化水素は蒸留塔上部より、沸点が中位の塩化フッ化カルボニルは蒸留塔中部より、最も沸点の高いフッ化水素、ホスゲンは蒸留塔下部より、それぞれ抜き出すことができる。抜き出された塩化フッ化カルボニルは塩化水素を実質的に含んでおらず、次の不均化反応の工程へと導かれる。また、抜き出されたホスゲン、フッ化水素は再び第1反応装置に導入される。
【0029】
塩化フッ化カルボニルの不均化反応の条件としては、反応温度が0℃〜200℃、反応圧力しくは0.1MPa〜0.5MPaが採用される。
【0030】
不均化反応により得られた二フッ化カルボニルの蒸留工程の条件は、コンデンサーの温度は、0℃〜−100℃が採用され、圧力は0.04MPa〜3.1MPaが採用される。温度を低くするとコンデンサーの冷却器に負荷がかかり、温度を高くすると圧力が高くなり高耐圧の蒸留設備が必要となるため、好ましくは温度が−80℃〜−20℃、圧力は0.13MPa〜2.7MPaが採用される。
【0031】
不均化反応に用いられる触媒は、活性炭、フッ化クロム、フッ化アルミ、フッ化鉄等が挙げられるが、これに限られたものではない。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば効率よく二フッ化カルボニルを製造することができる。
【0033】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0034】
実施例1
図1に示すプロセスフローに従って、本発明を実施した。
【0035】
ステンレス製300mlオートクレーブ1(第1反応装置)を脱気し、ホスゲン25.1g、フッ化水素7gを仕込んだ。100℃で3時間加熱撹拌した。この時の圧力は2.7MPaであった。室温まで冷却した後、予め真空に減圧した300mlのステンレス製シリンダーを接続し、シリンダーを液体窒素で冷やしながら、オートクレーブ1内の反応粗生成物を充填した。ステンレス製の蒸留塔3の還流器温度を−40℃にし、当該シリンダーから、蒸留塔3に反応粗生成物を仕込んだ。還流液の温度が安定したところで、蒸留塔トップより還流比20:1で流分を抜き出し、液体窒素のステンレス製シリンダーのトラップに捕集した。圧力を2.7MPaで維持し、留分を抜き出し、トップの温度が48℃になった時点でトラップを交換し、トップ温度が50℃になるまで捕集した。この時の留分の重量は22.8gであった。この留分を赤外吸収スペクトルで分析したところ、殆どCOClFで、COCl2、COF2が僅かに見られ、HF,HClの吸収は見られなかった。この留分の入ったシリンダーをマスフローコントローラーを介して、活性炭5gを仕込んであるハステロイC製反応管2(第2反応装置)に接続した。室温で、シリンダーの内容物を反応管2に50cc/minで流し、生成物を液体窒素でステンレス製シリンダーに捕集した。捕集した生成物を赤外吸収スペクトルで分析したところ、COF2、COCl2、COClFがそれぞれ30%、30%、40%であった。HF、HClの吸収はやはり見られなかった。
【0036】
この混合物をさらに蒸留塔3で分離することにより目的とするCOF2を得、COCl2及びCOClFをオートクレーブ1に戻すことにより反応を連続的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造プロセスの一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 第1反応装置
2 第2反応装置
3 蒸留塔

Claims (10)

  1. ホスゲンとフッ化水素を第1反応装置で反応させ、得られた二フッ化カルボニル、塩化水素及び塩化フッ化カルボニルの混合物から二フッ化カルボニル及び塩化水素を蒸留により除去して塩化フッ化カルボニルを生成する第1ステップ、
    第1ステップで得られた塩化フッ化カルボニルを触媒を含む第2反応装置に供給して不均化反応を行い、得られた反応混合物からホスゲンと塩化フッ化カルボニルを除去し、二フッ化カルボニルを回収することを特徴とする、二フッ化カルボニルの製造方法。
  2. 不均化反応の反応混合物から分離されたホスゲンと塩化フッ化カルボニルを第1反応装置に戻してフッ化水素とさらに反応させる請求項1に記載の方法。
  3. 第1ステップで副生する塩化水素と二フッ化カルボニルを連続的に抜き出すことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 第1ステップを、ホスゲンとフッ化水素を反応器内に仕込みながら反応を行い、生成した塩化水素と塩化フッ化カルボニルを含む反応混合物を連続的に抜き出す流通槽型で行う請求項3に記載の方法。
  5. 第1ステップの前記反応混合物を抜き出して蒸留塔に導入し、塩化水素を蒸留塔上部より除去し、塩化フッ化カルボニルを蒸留塔中部より抜き出して第2ステップの不均化反応に導き、フッ化水素及びホスゲンを蒸留塔下部より抜き出して第1反応装置に戻すことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. ホスゲンとフッ化水素との反応を、触媒の存在下に行うことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. ホスゲンとフッ化水素との反応触媒が、金属フッ化物である請求項3記載の方法。
  8. ホスゲンとフッ化水素との反応触媒が、活性炭である請求項3記載の方法。
  9. 不均化反応の触媒が活性炭である請求項1に記載の方法。
  10. 不均化反応の触媒が金属フッ化物である請求項1に記載の方法。
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