JP2004261017A - クラミジア・トラコマティスの検出方法およびそのためのキット - Google Patents

クラミジア・トラコマティスの検出方法およびそのためのキット Download PDF

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    • C12Q1/686Polymerase chain reaction [PCR]

Abstract

【課題】感度および特異性に優れかつ迅速なクラミジア・トラコマティスの検出方法を提供する。
【解決手段】試料から得られるDNAを鋳型として用いてPCRを行い、増幅産物を検出することを含む、クラミジア・トラコマティスの検出方法であって、PCRで用いるプライマーペアを、PCRにおけるアニーリング温度を高く設定できる特定の領域に設定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラミジア・トラコマティス(Chlamydia trachomatis)の検出方法および検出キットに関する。
【0002】
【従来の技術】
クラミジア・トラコマティスは、非淋菌性尿道炎の病原体の一つであり、その検出方法としては、クラミジア・トラコマティスの菌内に複数コピー存在する潜在プラスミドの一部配列を遺伝子増幅法により増幅し、増幅産物を検出する方法が知られている(特許文献1、特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2719225号公報
【特許文献2】
特許第3127135号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、感度および特異性に優れかつ迅速なクラミジア・トラコマティスの検出方法およびそのためのキットを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、クラミジア・トラコマティスの潜在プラスミドpLGV440の特定の領域にプライマーを設定してPCRを行うと、クラミジア・トラコマティスの検出を迅速に実施できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
本発明は、試料から得られるDNAを鋳型として用いてPCRを行い、増幅産物を検出することを含む、クラミジア・トラコマティスの検出方法であって、PCRで用いられるプライマーペアが、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5157〜5201および5245〜5276に相当する領域の塩基配列に基づいて設定され、かつ両領域間の塩基配列を増幅できるように設定されている前記方法(本発明検出方法)を提供する。
【0007】
また、本発明は、本発明方法のためのキット、すなわち、試料から得られるDNAを鋳型として用いてPCRを行うことによるクラミジア・トラコマティスの検出用のキットであって、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5157〜5201および5245〜5276に相当する領域の塩基配列に基づいて設定され、かつ、両領域間の塩基配列を増幅できるように設定されたプライマーペアを含む前記キット(本発明検出キット)を提供する。
【0008】
本発明において、プライマーペアは、好ましくは、配列番号2、3または4に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号5または6に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチドからなり、さらに好ましくは、プライマーペアが、配列番号3に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号5に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチド、または、配列番号4に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号6に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチドからなる。
【0009】
また、本発明は、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5210〜5245に相当する領域の塩基配列に基づいて設定されたオリゴヌクレオチドと、標識とを含むハイブリダイゼーションプローブを提供する。
【0010】
なお、配列番号1に示す塩基配列は、クラミジア・トラコマティスの潜在プラスミドpLGV440の塩基配列(GenBankアクセッション番号X06707)であり、当業者であれば、pLGV440に変異を有する株についても、個体間等に存在し得る塩基配列の相違を考慮して、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号により特定された領域に相当する領域を容易に特定・認識することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
<1>本発明検出方法
本発明検出方法は、試料から得られるDNAを鋳型として用いてPCRを行い、増幅産物を検出することを含む、クラミジア・トラコマティスの検出方法であり、PCRで用いられるプライマーペアが、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5157〜5201および5245〜5276に相当する領域の塩基配列に基づいて設定され、かつ両領域間の塩基配列を増幅できるように設定されていることを特徴とする。
【0012】
試料は、クラミジア・トラコマティスを含むか又は含む可能性があるものであれば特に限定されない。例としては、初尿、尿道スワブ、頚管スワブ等を挙げることができる。これらの試料から、クラミジア・トラコマティスの潜在的プラスミドを含むDNAが調製される条件での通常の方法によりDNAを得ることができる。
【0013】
本発明検出方法におけるPCRは、試料から得られるDNAを鋳型とし、特定のプライマーペアを使用する他は、通常の、PCRの方法に従って行うことができる。
【0014】
本発明において用いられるプライマーペアは、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5157〜5201に相当する領域(第1領域)および5245〜5276に相当する領域(第2領域)の塩基配列に基づいて設定され、かつ両領域間の塩基配列を増幅できるように設定される。
【0015】
プライマーの長さは、通常には、10〜40塩基である。また、プライマーの各領域内の位置および長さは、PCRのアニーリング温度を比較的高く設定できるように、Tm値が55〜70℃となるように設定することが好ましい。ここで、Tm値は最近接塩基対法による算出値である。プライマーペアを構成する各プライマーは、Tm値がほぼ同一となるように設定することが好ましい。
【0016】
プライマーの具体例としては、第1領域に設定されるものとして、配列番号2に示す塩基配列(配列番号1に示す塩基配列において塩基番号5157〜5185に相当)またはその相補的塩基配列を有するプライマー、配列番号3に示す塩基配列に示す塩基配列(配列番号1に示す塩基配列において塩基番号5171〜5201に相当)またはその相補的塩基配列を有するプライマー、および、配列番号4に示す塩基配列(配列番号1に示す塩基配列において塩基番号5171〜5196に相当)またはその相補的塩基配列を有するプライマー、第2領域に設定されるものとして、配列番号6に示す塩基配列(配列番号1に示す塩基配列において塩基番号5276〜5252に相当)またはその相補的塩基配列を有するプライマー、および、配列番号7に示す塩基配列(配列番号1に示す塩基配列において塩基番号5276〜5246に相当)またはその相補的塩基配列を有するプライマーが挙げられる。
【0017】
プライマーペアは、両領域間の塩基配列を増幅できるように、すなわち、一方がセンスプライマーとなり他方がアンチセンスプライマーとなるように設定される。潜在プラスミドは環状であるため、両領域間の塩基配列は2つあるが、通常には短い方の塩基配列が増幅されるように設定される。例えば、第1領域にセンスプライマーが設定された場合は、第2領域にアンチセンスプライマーが設定され、逆に第1領域にアンチセンスプライマーが設定された場合は、第2領域にセンスプライマーが設定される。
【0018】
好ましいプライマーペアとしては、好ましくは、配列番号2、3または4に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号5または6に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチドの組み合わせが挙げられる。また、さらに好ましいプライマーペアとしては、配列番号3に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号5に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチドの組み合わせ、ならびに、配列番号4に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号6に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチドの組み合わせが挙げられる。
【0019】
上記の特定の領域におけるプライマーペアの設定は、PCRの条件を考慮して当業者に公知の方法に従って行えばよい。プライマーペアの設定は、プライマー設定用のコンピュータープログラムに基づいて行うことができる。
【0020】
プライマーは、センスプライマーおよびアンチセンスプライマーの一方又は両方について、複数のプライマーを混合したミックスプライマーとして設定してもよい。プライマー設定部分に塩基の変異が存在する場合には、ミックスプライマーを用いることで検出効率を上げることができる。
【0021】
PCRの条件は、通常の、PCRの方法に従って設定すればよいが、上記の特定のプライマーペアが使用されるため、アニーリング温度が比較的高く設定されることになる。通常には、アニーリング温度は50から70℃である。アニーリング温度が比較的高いため、アニーリングと伸長を同一の条件で行う2ステップPCRの条件を設定してもよい。
【0022】
代表的なPCR反応液の組成を挙げれば、以下の通りである。
【0023】
DNA断片 1分子以上
プライマー 100〜2000nM
ヌクレオチド 各100〜500μM
DNAポリメラーゼ 0.25〜1.25単位/μl
Tris−HCl(pH 7〜9) 1〜5mM
MgCl 1.5〜5mM
界面活性剤またはゼラチン 0〜25%
(最終液量:25〜100μl)
【0024】
また、代表的な温度サイクルを挙げれば、以下の通りであり、この温度サイクルを通常30〜60回繰り返す。
【0025】
(1) 変性、90〜95℃、1〜60秒
(2) アニーリング、55〜70℃、6〜60秒
(3) 伸長、72〜75℃、6〜60秒
【0026】
2ステップPCRの代表的な温度サイクルを挙げれば、以下の通りであり、この温度サイクルを通常30〜60回繰り返す。
【0027】
(1) 変性、90〜95℃、1〜60秒
(2) アニーリング及び伸長、55〜70℃、6〜60秒
【0028】
本発明検出方法における増幅産物の検出は、通常の、増幅産物の検出方法に従って行うことができる。例えば、増幅産物をアガロースゲル電気泳動に付して検出してもよいし、増幅産物に結合して蛍光が変化する物質(例えば、二本鎖DNAに結合し、結合により蛍光強度が変化する蛍光色素、一本鎖DNAにハイブリダイズし、ハイブリダイズしたときに蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)等により蛍光強度が変化するように設計されたハイブリダイゼーションプローブ等)の存在下でPCRを行って蛍光を測定するリアルタイムPCRにより検出を行ってもよい。
【0029】
本発明検出方法によれば、特定された領域では、Tm値が比較的高いプライマーを設定できるため、PCRにおけるアニーリング温度を比較的高くすることができ、従って、変性温度からアニーリング温度まで下げる時間が減少する。また、高いアニーリング温度により非特異的増幅も軽減する。さらに、アニーリング及び伸長を同じ条件で行う2ステップPCRを行うことも可能である。結果として、より迅速な遺伝子増幅が可能となる。
【0030】
本発明は、ハイブリダイゼーションによる検出に用いるのに適したハイブリダイゼーションプローブも提供する。このようなハイブリダイゼーションプローブとしては、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5210〜5245に相当する領域の塩基配列に基づいて設定されたオリゴヌクレオチドと、標識とを含むものが挙げられる。このオリゴヌクレオチドは、センス鎖に相補的であってもよいし、アンチセンス鎖に相補的なものであってもよい。
【0031】
ハイブリダイゼーションプローブのオリゴヌクレオチドの鎖長やTm値は、ハイブリダイズさせるときの条件に応じて適宜設定される。このオリゴヌクレオチドの長さは、通常には、25〜45塩基であり、Tm値は、通常には、50〜70℃である。ハイブリダイゼーションプローブがリアルタイムPCRに用いるものである場合には、オリゴヌクレオチドのTm値は、プライマーより標的配列に先にハイブリダイズするように、プライマーのTm値に比べて、2〜5℃高くなるように設定することが好ましい。このようなオリゴヌクレオチドの例としては、配列番号7に示す塩基配列を有するものが挙げられる。
【0032】
ハイブリダイゼーションプローブの標識は、ハイブリダイズさせるときの条件でのハイブリダイゼーションを妨げないような様式で行うことができる。リアルタイムPCR用のハイブリダイゼーションプローブの標識は、それが一本鎖DNAにハイブリダイズしたときに蛍光強度が変化するような態様でされることが好ましい。
【0033】
本発明の検出方法においては、本発明のハイブリダイゼーションプローブを用いる検出方法により増幅産物の検出を行うことが好ましい。
【0034】
<2>本発明検出キット
本発明検出キットは、本発明検出方法に用いることのできるキット、すなわち、試料から得られるDNAを鋳型として用いてPCRを行うことによるクラミジア・トラコマティスの検出用のキットであり、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5157〜5201および5245〜5276に相当する領域の塩基配列に基づいて設定され、かつ、両領域間の塩基配列を増幅できるように設定されたプライマーペアを含むことを特徴とする。
【0035】
プライマーペアについては、本発明検出方法に関し、上記に説明した通りである。
【0036】
本発明キットにおいてプライマーペアは、混合物とされていてもよいし、別個に収容されていてもよい。
【0037】
本発明キットは、プライマーペアの他に、PCRおよび/または増幅産物の検出を行うのに必要とされる試薬類をさらに含んでいてもよい。このような試薬類の例には、上記のハイブリダイゼーションプライマーも含まれる。
【0038】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
【0039】
【実施例1】PCRによる検出
クラミジア・トラコマティス(GenBankアクセッション番号X06707)の潜在プラスミドの塩基配列(配列番号1)の第1の領域(塩基番号5157〜5201)および第2の領域(塩基番号5245〜5276)において、GC含量に富み(48−55%)、高いTm値を有する(63−65℃(最近接塩基対法により算出))塩基配列を選択した。すなわち、4種類の上流プライマー(配列番号:3、4、6)および3種類の下流プライマー(配列番号:5、7)の標的結合配列を選択した。そしてこれらの標的結合配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとして合成した。
【0040】
【表1】
上流(フォワード)プライマー:
CT−F5157−29: cag tca cac cca aaa gct ctg gga gca tg(配列番号2)
CT−F5171−31: agc tct ggg agc atg ttc tta gtc tca gca g(配列番号3)
CT−F5171−26: agc tct ggg agc atg ttc tta gtc tc(配列番号4)
下流(リバース)プライマー:
CT−R5276−25: tcg cgt agg gct tag aat cac ctt c(配列番号5)
CT−R5276−31: tcg cgt agg gct tag aat cac ctt ctc gta c(配列番号6)
【0041】
上記の上流および下流増幅プライマーの3対の組み合わせ(配列番号:2−5、3−5および4−6)をPCRに用いた。反応液25μLは、1×GeneTaqバッファー、0.625UのGeneTaqポリメラーゼ(ニッポンジーン)、各0.2mMのdGTP, dCTP, dATP, dUTP、各0.5μMの上流および下流プライマー、およびクラミジア・トラコマティス菌体ゲノムDNA(ATCC株CT−VR878)2〜2000コピーを含んだ。適切な反応温度を検討するため、増幅反応はiCycler(BIO−RAD)を用いてアニーリング温度にグラジエント機能を適用し、PCRを行った。反応温度は次の通りであった。95℃4分、(95℃30秒、62−72℃グラジエント30秒、72℃30秒)×50サイクル、72℃7分。増幅の有無は、生成物を3%アガロースゲル電気泳動にかけることにより確認を行った。
【0042】
どのプライマーペアを用いた場合も、アニーリング温度が64.0−68.2℃の比較的高温の条件下で、クラミジア・トラコマティス菌体ゲノムDNA2コピーを検出可能であった。
【0043】
以上の結果から、上記プライマー配列は、感度および特異性に優れ、反応時間短縮にも有効であることが示された。
【0044】
【実施例2】2ステップPCRを用いる検出
実施例1で用いたプライマーペアのうち、配列番号3−5および4−6のプライマーペアを2ステップPCRに用いた。反応液25μLは、1×ΔTthバッファー、0.625UのΔTth(TOYOBO)、各0.2mMのdGTP, dCTP, dATP, dUTP、各0.5μMの上流および下流プライマー、およびクラミジア・トラコマティス菌体ゲノムDNA(ATCC株CT−VR878)2〜2000コピーを含んだ。反応温度は次の通りであった。95℃1分、(95℃15秒、65℃または68℃20秒)×2サイクル、(90℃15秒、65℃または68℃20秒)×58サイクル。サーマルサイクラー(TaKaRa)で反応を行った。増幅の有無は、生成物を3%アガロースゲル電気泳動にかけることにより確認を行った。
【0045】
配列番号:4−5のプライマーペアについては、アニーリング温度68℃でクラミジア・トラコマティス菌体ゲノムDNA2コピーを検出可能であった。配列番号:6−7のプライマーペアについては、アニーリング温度65℃でクラミジア・トラコマティス菌体ゲノムDNA2コピーを検出可能であった。
【0046】
以上の結果から、さらに反応時間の短縮が可能な2ステップPCRを行うことができることが示された。
【0047】
【実施例3】リアルタイムPCRを用いる検出
実施例1で用いたプライマーペアのうち配列番号3−5のプライマーペアを2ステップPCRに用いた。反応液25μLは、1×ΔTthバッファー、0.625UのΔTth(TOYOBO)、各0.2mMのdGTP,dCTP,dATP,dUTP、1μMの上流プライマ−、0.5μMの下流プライマー、0.2μMリアルタイム検出用プローブ(5FL−CT−5210−36: 5’−caa agc tag aac aac gcc gcc ttc cat tct tga tgc−3’(配列番号7)、5’末端のcを蛍光色素で標識。標識の種類:BODIPY−FL(モレキュラープローブ社))、及びクラミジア・トラコマティス菌体ゲノムDNA(ATCC株CT−VR878)2〜2000コピーを含んだ。反応温度は次の通りであった。95℃1分、(95℃15秒、65℃20秒)×2サイクル、(90℃15秒、65℃20秒)×58サイクル。iCycler(BIO−RAD)で反応を行った。リアルタイム検出手法は特開2001−286300号に記載の方法に従った。
【0048】
結果を図1に示す。本実施例で用いたプライマーペアではアニーリング温度65℃でクラミジア・トラコマティス菌体ゲノムDNA2コピーをリアルタイムで検出可能であった。
【0049】
【発明の効果】
本発明により、感度および特異性に優れかつ迅速なクラミジア・トラコマティスの検出方法が提供される。
【0050】
【配列表】
Figure 2004261017
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【図面の簡単な説明】
【図1】増幅産物の生成の経過(リアルタイムPCRの検出結果)を示す。a:コピー無し、b:2コピー、c:20コピー、d:200コピー、e:2000コピー。

Claims (7)

  1. 試料から得られるDNAを鋳型として用いてPCRを行い、増幅産物を検出することを含む、クラミジア・トラコマティスの検出方法であって、PCRで用いられるプライマーペアが、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5157〜5201および5245〜5276に相当する領域の塩基配列に基づいて設定され、かつ両領域間の塩基配列を増幅できるように設定されている前記方法。
  2. プライマーペアが、配列番号2、3または4に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号5または6に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチドからなる請求項1に記載の方法。
  3. プライマーペアが、配列番号3に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号5に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチド、または、配列番号4に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号6に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチドからなる請求項2に記載の方法。
  4. 試料から得られるDNAを鋳型として用いてPCRを行うことによるクラミジア・トラコマティスの検出用のキットであって、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5157〜5201および5245〜5276に相当する領域の塩基配列に基づいて設定され、かつ、両領域間の塩基配列を増幅できるように設定されたプライマーペアを含む前記キット。
  5. プライマーペアが、配列番号2、3または4に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号5または6に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチドからなる請求項4に記載のキット。
  6. プライマーペアが、配列番号3に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号5に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチド、または、配列番号4に示す塩基配列を有するオリゴヌクレオチドおよび配列番号6に示す塩基配列を示すオリゴヌクレオチドからなる請求項5に記載のキット。
  7. 配列番号1に示す塩基配列の塩基番号5210〜5245に相当する領域の塩基配列に基づいて設定されたオリゴヌクレオチドと、標識とを含むハイブリダイゼーションプローブ。
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