JP2004260798A - 情報読み取り素子及びそれを用いた情報読み取り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、小型、薄型の情報読み取り素子及びそれを用いた情報読み取り装置を低コストで提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、受光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ受光部と発光部とが積層された構成、或いは、受光部と発光部とが同一光軸上に積層された構成、更に、この情報読み取り素子を用いて、受光部で得た電気信号をデジタル信号へと変換する情報読み取り装置としたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、物体の形状や画像等の各種情報を電気信号として取り出す情報読み取り素子及びそれを用いた情報読み取り装置に関する。
光情報を電気情報に変換する光電変換素子を用いた情報読み取り素子は、ファクシミリやスキャナ、電子黒板さらには指紋センサー等幅広い製品で使用されている。従来この光電変換素子部には主に無機のフォトダイオード、フォトコンダクター、フォトトランジスタやそれらの応用部品等が用いられてきた。
ここで、従来の一般的な情報読み取り素子の一つである画像読み取り素子について図面を用いて説明を行う。
図29は従来の光学的画像読み取り素子の構造図である。図29において、101は基板、102は発光部、103は受光部、104はロッドレンズアレイ、105は原稿である。
原稿105は、LEDで構成される発光部102によって照射されており、原稿105で反射した光はロッドレンズアレイ104によって正立等倍で導かれ、無機光電変換素子で構成される受光部103に入力され、電気信号に変換されるようになっている。
このように従来の無機光電変換素子を使用した情報読み取り素子では、原稿105等の物体に光を照射する発光部102を斜め側方に配置し、ミラーやセルフォックレンズ等を用いて受光部103へと導く方式が主流であった。
このように発光部102により斜め方向より物体を照射する方式では省スペース化が困難であることはもちろんのこと、発光部102と受光部103とは、互いに間隔を配して併設されている必要があることから、それぞれを一列に配置したラインセンサしか形成することができなかった。そのため文字や画像、形状といった各種情報はこのラインセンサを走査することでしか読み取ることができず、読み取りに時間が掛かることや、走査するための機構が必要であることからコスト高を招くこと、さらには走査の際の騒音等が課題となっていた。
そこで、省スペース化の対策としては、(特許文献1)に開示されているように、発光部と受光部を積層する方法等が提案されており薄型化に関しては改善がなされている。
また、(特許文献2)に開示されているように、開口部を設けた遮光性基板状に光電変換素子を配置し、基板側から開口部を介して光を照射する方法等も提案されている。
特開平04−086155号公報 特開昭61−027675号公報
しかしながら、(特許文献1)に記載された画像読み取り素子では、発光部と受光部とは同一光軸上になく横方向にずらして配置する必要があるため解像度等に問題があった。
更に、(特許文献2)に記載された画像読み取り素子では、面状の情報読み取り素子を
形成することは可能であるが、開口部形成等のプロセスが煩雑でありコスト高を招くという課題を有していた。
そこで、本発明は上記課題を解決するものであり、小型、薄型の情報読み取り素子及びそれを用いた情報読み取り装置を低コストで提供することを目的とする。
本発明の情報読み取り素子は、物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、受光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ受光部と発光部とが積層された構成とした。
これにより省スペース化が可能になるとともに、面状の情報読み取り素子を提供することが可能となる。また、物体照射光として偏光を利用することにより、さらに読み取り性能を向上させた高品位の情報読み取り素子及びそれを用いた情報読み取り装置を提供できる。
本発明の情報読み取り素子によれば、省スペース化が可能になる。そして、高解像度で薄型の情報読み取り素子及びそれを用いた情報読み取り装置を低コストで提供することが可能となる。
本発明の請求項1に記載の発明は、物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、受光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ受光部と発光部とが積層されたことを特徴としたものである。このように受光部を光透過性のものにすることで、小型、薄型化が可能になる。また、一つの光信号を複数の受光部によって検知し、各々から電気情報を取り出すことも可能になる。
本発明の請求項2に記載の発明は、物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、受光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ受光部と発光部とが同一光軸上に積層されたことを特徴としたものである。これにより解像度を落すことなく発光部と受光部を一体化することができ、情報読み取り素子の小型、薄型化が可能となる。
本発明の請求項3に記載の発明は、受光部が、電極間に少なくとも一種の電子供与性有機材料および電子受容性材料からなる光電荷発生領域を有する有機光電変換素子からなることを特徴としたものであり、有機光電変換素子を受光部に用いることで材料コストが下がることや塗布プロセスが使用できる等、低コスト化や大面積化が可能になる。
本発明の請求項4に記載の発明は、光電荷発生領域は、電子供与性有機材料と電子受容性材料とが混合されてなることを特徴としたものであり、混合溶液を塗布することによって簡単に光電荷発生領域を作製することができ大面積化、低コスト化が可能である。
本発明の請求項5に記載の発明は、電子受容性材料がフラーレン類及び/またはカーボンナノチューブ類を含むことを特徴としたものであり、電子供与性有機材料からの電子移動速度が非常に速いため、高速の光応答特性を付与することができ、読み取り速度の高速化を図ることが可能になる。
本発明の請求項6に記載の発明は、受光部が、電極間に少なくとも一種の光導電材料を狭持した光導電素子からなることを特徴としたものであり、光導電素子を用いることで材
料コストが下がることや塗布プロセスが使用できる等、低コスト化や大面積化が可能になる。
本発明の請求項7に記載の発明は、発光部と受光部とが同一基板上に積層されたことを特徴としたものであり、基板数が少なくなることにより省スペース、低コストの情報読み取り素子の形成が可能となる。
本発明の請求項8に記載の発明は、同一基板上に積層された発光部と受光部との間に光透過性電気絶縁材料が配置されたことを特徴としたものであり、発光部と受光部との間の短絡等がなく、信頼性の高い情報読み取り素子の形成が可能となる。
本発明の請求項9に記載の発明は、発光部と受光部とが基板表裏に配置されたことを特徴としたものであり、基板数が少なくなることにより省スペース化、低コスト化が可能になるとともに、発光部上に受光部を、または受光部上に発光部を形成する必要がなく、個別に形成することが可能となるため信頼性の高い情報読み取り素子を提供することが可能となる。
本発明の請求項10に記載の発明は、受光部がマトリクス状に複数個配置されていることを特徴としたものであり、有機の受光部をマトリクス状に配置することにより、面の情報を得ることができる面状情報読み取り素子を形成することが可能となる。
本発明の請求項11に記載の発明は、受光部がマトリクス状に複数個配置され、データラインと走査ラインを有する単純マトリクス構成をとることを特徴としたものであり、受光部を機械的に走査することなく面の情報を高速で読み取ることが可能となる。
本発明の請求項12に記載の発明は、受光部がマトリクス状に複数個配置され、各々個別のデータ伝送系を有するアクティブマトリクス構成をとることを特徴としたものであり、受光部を機械的に走査することなく面の情報を高速で読み取ることが可能となる。
本発明の請求項13に記載の発明は、発光部がマトリクス状に複数個配置されていることを特徴としたものであり、面の情報を得ることができる面状情報読み取り素子を形成することが可能となる。
本発明の請求項14に記載の発明は、発光部がマトリクス状に複数個配置され、データラインと走査ラインを有する単純マトリクス構成をとることを特徴としたものであり、発光部を機械的に走査することなく面の情報を高速で読み取ることが可能となる。
本発明の請求項15に記載の発明は、発光部がマトリクス状に複数個配置され、各々個別のデータ伝送系を有するアクティブマトリクス構成をとることを特徴としたものであり、発光部を機械的に走査することなく面の情報を高速で読み取ることが可能となる。
本発明の請求項16に記載の発明は、物体を照射する発光部が面状光源であることを特徴としたものであり、輝度ムラが少なく読み取り性能の高い情報読み取り素子を提供することが可能になる。
本発明の請求項17に記載の発明は、物体を照射する発光部が有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴としたものであり高輝度で均一性の高い面状発光が得られることから高性能の情報読み取り素子を安価で提供することが可能になる。
本発明の請求項18に記載の発明は、発光部からの発光が指向性を有することを特徴と
したものであり、隣接する画素方向への発光の広がりを抑え、にじみの少ない高品質の情報読み取り素子を提供することが可能となる。
本発明の請求項19に記載の発明は、物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、発光部及び受光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ受光部と発光部とが積層され、さらに発光部からの光を複数の受光部によって受光することを特徴としたものであり、複数の受光部間の受光量の差分を読み取ることによって高感度の情報読み取り素子を得ることが可能となる。
本発明の請求項20に記載の発明は、複数の受光部のうち少なくとも一つが遮光部によって遮光され、反射光の侵入を防いでいることを特徴としたものであり、遮光された受光部は発光部からの直接光のみが照射されることから、他の受光素子の直接照射光と反射光の和から直接照射光分の情報を差し引く参照用の受光部として使用することが可能となり、これによって高感度の情報読み取り素子を提供することが可能となる。
本発明の請求項21に記載の発明は、発光部と複数の受光部とが同一光軸上に積層されたことを特徴としたものであり、高感度で高解像度の情報読み取り素子を提供することが可能となる。
本発明の請求項22に記載の発明は、発光部が複数の受光部によって挟まれて配置されたことを特徴としたものであり、片方の受光部は直接光のみを、もう一方の受光部は直接及び反射光をそれぞれ受光することによって、高感度で高解像度の情報読み取り素子を提供することが可能となる。
本発明の請求項23に記載の発明は、受光部が偏光吸収特性を有することを特徴としたものであり、物体照射に偏光を利用することにより、読み取り性能を向上させた高品位の情報読み取り素子を提供することが可能となる。
本発明の請求項24に記載の発明は、発光部が偏光発光特性を、さらに受光部が偏光吸収特性を有することを特徴としたものであり、物体の照射に偏光を利用することにより、読み取り性能を向上させた高品位の情報読み取り素子を提供することが可能となる。
本発明の請求項25に記載の発明は、発光部から直接または偏光子を介して受光部へと入射する光のうち、最も強度の強い光の偏光面が、受光部が最も多く吸収可能な光の偏光面と異なることを特徴としたものであり、発光部からの光を受光部が吸収する量を抑えることができ、これによって受光部は直接入射光の影響なしで情報を得ることが可能となるため読み取り性能を向上させた高品位の情報読み取り素子を提供することが可能となる。
本発明の請求項26に記載の発明は、物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、発光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ受光部と発光部とが積層されたことを特徴としたものであり、小型、薄型化が可能になる。
本発明の請求項27に記載の発明は、物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子であって、受光部、または、発光部の少なくとも一方が光透過性を有し、受光部と発光部とが積層されたことを特徴としたものであり、小型、薄型化が可能になる。
本発明の請求項28に記載の発明は、請求項1から27いずれか1項に記載の情報読み取り素子を用いて、受光部で得た電気情報をデジタル信号へと変換することを特徴とする
情報読み取り装置としたものであり、小型、薄型、高解像度の情報読み取り装置を低コストで提供することが可能となる。
以下、本発明の情報読み取り素子ついて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の概略斜視図であり、図2は、本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の概略要部断面図である。
図1、図2において、1は基板、2は発光部、3は受光部であり、10は情報読み取り素子を示す。また、50は物体、50aは情報である。そして、図2における矢印L0、L1、L2は光線を示す。
基板1は、発光部2と受光部3を支持するものであり、発光部2は物体50を照明する光を放出する光源であり、受光部3は物体50から反射された光を受光して電気信号に変換する。更に、物体50には、情報50aが記録されており、物体50としては、例えば、紙等の基材に、文字や図形等の可視情報が記録された原稿が挙げられる。
図1、図2に示すように、情報読み取り素子10の基本となる構成は、物体50を照射する発光部2と、物体50からの反射光を電気信号に変換する受光部3とを備えている。
情報読み取り素子10では、その受光部3が光透過性を有しており、図1、図2に示すように、発光部2と受光部3とは、少なくとも同一光軸上で重なる領域を有するように、即ち、発光部2の発光領域に受光部3の受光領域が光軸方向で重なるように積層されている。
このように、発光部2と受光部3とが積層されているので、従来の技術で説明したような発光部102と受光部103とが独立した情報読み取り素子に比べ大幅な小型、薄型化が可能となる。
また、情報読み取りについて簡単に述べると、発光部2から放出された光は、光線L0で示すように、受光部3、基板1を通過し、物体50を照射する。そして、この照射光は物体50で反射される。このとき、物体50上において、情報50aの有無により反射光の強度が異なる。なお、情報50aにおける照射光の反射率がそれ以外の領域よりも小さい(情報50aにおける照射光の吸収が、物体50上のそれ以外の領域よりも大きい)として以下説明すると、情報50aで反射された光は、光線L1で示すように、基板1を通過して、受光部3に入射される。また、情報50aが存在しない領域で反射された光は、光線L2で示すように、基板1を通過して、受光部3に入射される。そして、これら反射光が受光されると受光部3を構成する光電変換素子には、それぞれの反射光に対応した電流が流れる。このとき、情報50aから反射された光は弱く、その電流は、それ以外の領域で反射された光によって発生する電流に比して小さい。よって、受光部3では、物体50における情報50aの有無による反射光強度の差異をそれに対応した電流の差異として出力することができ、情報50aの有無、即ち、物体50に記録された情報を読み取ることができる。
ここで、図3は、本発明の実施の形態1における他の情報読み取り素子の概略要部断面図である。なお、図3において、図1、図2で説明したものと同様のものには、同一の符号を付している。更に、以降の図においても、既出のものと同様のものには、同一の符号を付し、説明が重複する場合には、一部省略することもある。
図2で示した場合では、情報読み取り素子10は、基板1上に、受光部3、発光部2の順で積層し、基板1を物体50側に配置して読み取りを行う構成としたが、図3に示すように、基板1上に発光部2、受光部3の順で積層し、基板1を物体50とは逆側に配置して読み取りを行う構成にしてもよい。
次に、本発明の実施の形態1における情報読み取り素子10の各構成について、更に詳しく説明する。
先ず、基板1は、機械的、熱的強度を有し、さらに発光部2からの照射光によって光劣化しないものであればよく、特に限定されるものではない。
基板1としては、例えば、ガラス基板や、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリフッ化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート、非晶質ポリオレフィン、フッ素系樹脂等の可視光領域について透明度の高い材料を用いることができ、これらの材料をフィルム化した可撓性を有するフレキシブル基板であっても良い。なお、図2で示した場合では、基板1は光透過性を有すれば良いし、図3で示した場合には、光透過性を有していてもいなくてもどちらでもよい。
また、基板1は絶縁性であることが好ましいが、特に限定されるものではなく、情報読み取り素子10の動作を妨げない範囲、或いは用途によって、導電性を有していても良い。
次に、発光部2について説明を行う。発光部2としては物体を照射し、その反射光を受光部3に導入することによって情報を得ることができる光量、波長を有していれば特に制限されるものではなく、発光ダイオード、レーザー、冷極管等を用いることができるが、省スペース化等を考慮すると無機エレクトロルミネッセンス、有機エレクトロルミネッセンス素子等の面状発光素子であることが好ましい。
ここで、発光部2として用いられる有機エレクトロルミネッセンス素子について説明を行う。
図4は本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の発光部に用いられる有機エレクトロルミネッセンス素子を示す要部断面図である。図4において、20は有機エレクトロルミネッセンス素子であり、21は基板、22は陽極、23は陰極、24は発光領域を有する有機薄膜層を示す。
図4に示すように、有機エレクトロルミネッセンス素子20は、一例をあげて説明すると、ガラス等の透明または半透明の基板21上にスパッタリング法や抵抗加熱蒸着法等により形成されたITO等の透明な導電性膜からなる陽極22と、陽極22上に同じく抵抗加熱蒸着法等により形成された8−Hydroxyquinoline Aluminum(以下、Alq3と略称する。)等からなる発光領域を有する有機薄膜層24と、有機薄膜層24上に抵抗加熱蒸着法等により形成された100nm〜300nmの膜厚の金属膜からなる陰極23とを備えている。
上記構成を有する有機エレクトロルミネッセンス素子の陽極22をプラス極、また陰極23をマイナス極として直流電圧又は直流電流を印加すると、陽極22から有機薄膜層24に正孔が注入され、陰極23から有機薄膜層24に電子が注入される。有機薄膜層24では正孔と電子の再結合が生じ、これに伴って生成される励起子が励起状態から基底状態へ移行する際に発光現象が起こる。
図5、図6、図7は、本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の発光部に用いられる有機エレクトロルミネッセンス素子の他の例を示す要部断面図である。図5において、25は発光層、26は正孔輸送層であり、図6において、27は電子輸送層を示す。
図5に示すように、正孔輸送層26と発光領域を有する発光層25とで有機薄膜層24を構成しても良いし、図6に示すように、発光領域を有する発光層25と電子輸送層27とで有機薄膜層24を構成しても良い。或いは、図7に示すように、正孔輸送層26と発光領域を有する発光層25と電子輸送層27とで有機薄膜層24を構成しても良い。また、図4で示した場合では、発光層25が単層で有機薄膜層24を構成することになる。
なお、図4〜図7では、基板21の上に陽極22を形成し、これに順次、有機薄膜層24、陰極23を形成した構成で示したが、基板21上に陰極23を形成し、有機薄膜層24、陽極22を順次形成した構成でもよい。
基板21の位置関係や層構成が何れの場合であっても、有機エレクトロルミネッセンス素子20は、少なくとも、発光領域を有する有機薄膜層24が二つの電極、陽極22と陰極23間に形成されていればよい。
有機エレクトロルミネッセンス素子20の基板21としては、透明あるいは半透明のものを用いることができ、或いは、光の取り出し面として用いない場合には不透明のものを用いることができ、有機エレクトロルミネッセンス素子20を保持できる強度があればよい。なお、透明または半透明なる定義は、有機エレクトロルミネッセンス素子20の発光により物体50を照明し、この反射光を受光する受光部3による読み取りが可能な程度の透明性を示すものである。
基板21は、例えば、透明または半透明のソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英ガラス等の、無機酸化物ガラス、無機フッ化物ガラス、等の無機ガラス、或いは、透明または半透明のポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリフッ化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート、非晶質ポリオレフィン、フッ素系樹脂等の高分子フィルム等、或いは、透明または半透明のAs23、As4010、S40Ge10等のカルコゲノイドガラス、ZnO、Nb2O、Ta25、SiO、Si34、HfO2、TiO2等の金属酸化物および窒化物等の材料、或いは、不透明のシリコン、ゲルマニウム、炭化シリコン、ガリウム砒素、窒化ガリウム等の半導体材料、或いは、顔料等を含んだ前述の透明基板材料、表面に絶縁処理を施した金属材料、等から適宜選択して用いることができ、複数の基板材料を積層した積層基板を用いることもできる。
また、この基板21の表面、あるいは、基板21の内部には、有機エレクトロルミネッセンス素子20を駆動するための抵抗・コンデンサ・インダクタ・ダイオード・トランジスタ等からなる回路を形成していても’良い。
さらに、用途によっては特定波長のみを透過する材料、光−光変換機能をもった特定の波長の光へ変換する材料などであってもよい。また、基板21は絶縁性であることが好ましいが、特に限定されるものではなく、有機エレクトロルミネッセンス素子20の駆動を妨げない範囲、或いは用途によって、導電性を有していても良い。
有機エレクトロルミネッセンス素子20の陽極22としては、ITO(インジウムスズ酸化物)、ATO(SbをドープしたSnO2)、AZO(AlをドープしたZnO)等
が用いられる。
有機エレクトロルミネッセンス素子20の発光層25としては、可視領域で蛍光または燐光特性を有し、かつ成膜性の良いものが好ましく、Alq3やBe−ベンゾキノリノール(BeBq2)の他に、2,5−ビス(5,7−ジ−t−ペンチル−2−ベンゾオキサゾリル)−1,3,4−チアジアゾール、4,4’−ビス(5,7−ベンチル−2−ベンゾオキサゾリル)スチルベン、4,4−ビス〔5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾリル〕スチルベン、2,5−ビス(5,7−ジ−t−ベンチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフィン、2,5−ビス(〔5−α,α−ジメチルベンジル〕−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、2,5−ビス〔5,7−ジ−(2−メチル−2−ブチル)−2−ベンゾオキサゾリル〕−3,4−ジフェニルチオフェン、2,5−ビス(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)チオフェン、4,4’−ビス(2−ベンゾオキサイゾリル)ビフェニル、5−メチル−2−〔2−〔4−(5−メチル−2−ベンゾオキサイゾリル)フェニル〕ビニル〕ベンゾオキサイゾリル、2−〔2−(4−クロロフェニル)ビニル〕ナフト〔1,2−d〕オキサゾール等のベンゾオキサゾール系、2,2’−(p−フェニレンジビニレン)−ビスベンゾチアゾール等のベンゾチアゾール系、2−〔2−〔4−(2−ベンゾイミダゾリル)フェニル〕ビニル〕ベンゾイミダゾール、2−〔2−(4−カルボキシフェニル)ビニル〕ベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール系等の蛍光増白剤や、トリス(8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)マグネシウム、ビス(ベンゾ〔f〕−8−キノリノール)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)アルミニウムオキシド、トリス(8−キノリノール)インジウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、8−キノリノールリチウム、トリス(5−クロロ−8−キノリノール)ガリウム、ビス(5−クロロ−8−キノリノール)カルシウム、ポリ〔亜鉛−ビス(8−ヒドロキシ−5−キノリノニル)メタン〕等の8−ヒドロキシキノリン系金属錯体やジリチウムエピンドリジオン等の金属キレート化オキシノイド化合物や、1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−(3−メチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(4−メチルスチリル)ベンゼン、ジスチリルベンゼン、1,4−ビス(2−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(3−エチルスチリル)ベンゼン、1,4−ビス(2−メチルスチリル)2−メチルベンゼン等のスチリルベンゼン系化合物や、2,5−ビス(4−メチルスチリル)ピラジン、2,5−ビス(4−エチルスチリル)ピラジン、2,5−ビス〔2−(1−ナフチル)ビニル〕ピラジン、2,5−ビス(4−メトキシスチリル)ピラジン、2,5−ビス〔2−(4−ビフェニル)ビニル〕ピラジン、2,5−ビス〔2−(1−ピレニル)ビニル〕ピラジン等のジスチルピラジン誘導体や、ナフタルイミド誘導体や、ペリレン誘導体や、オキサジアゾール誘導体や、アルダジン誘導体や、シクロペンタジエン誘導体や、スチリルアミン誘導体や、クマリン系誘導体や、芳香族ジメチリディン誘導体等が用いられる。さらに、アントラセン、サリチル酸塩、ピレン、コロネン等も用いられる。あるいは、ファク−トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム等の燐光発光材料や、あるいは、PPV(ポリパラフェニレンビニレン)、ポリフルオレン等のポリマー発光材料等を用いてもよい。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子20の正孔輸送層26としては、正孔移動度が高く、透明で成膜性の良いものが好ましく、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ジフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)や、その他に、ポルフィン、テトラフェニルポルフィン銅、フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキサイド等のポリフィリン化合物や、1,1−ビス{4−(ジ−P−トリルアミノ)フェニル}シクロヘキサン、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(P−トリル)−P−フェニレンジアミン、1−(N,N−ジ−P−トリルアミノ)ナフタレン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−2−2’−ジメチルトリフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノビフェニル、N、N’−ジフェニル−N、N’−ジ−m−トリル−
4、4’−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾ−ル等の芳香族第三級アミンや、4−ジ−P−トリルアミノスチルベン、4−(ジ−P−トリルアミノ)−4’−〔4−(ジ−P−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン等のスチルベン化合物や、トリアゾール誘導体や、オキサジザゾール誘導体や、イミダゾール誘導体や、ポリアリールアルカン誘導体や、ピラゾリン誘導体や、ピラゾロン誘導体や、フェニレンジアミン誘導体や、アニールアミン誘導体や、アミノ置換カルコン誘導体や、オキサゾール誘導体や、スチリルアントラセン誘導体や、フルオレノン誘導体や、ヒドラゾン誘導体や、シラザン誘導体や、ポリシラン系アニリン系共重合体や、高分子オリゴマーや、スチリルアミン化合物や、芳香族ジメチリディン系化合物や、ポリ−3,4エチレンジオキシチオフェン(PEDOT)あるいはポリ3−メチルチオフェン(PMeT)といったポリチオフェン誘導体等の有機材料が用いられる。また、ポリカーボネート等の高分子中に低分子の正孔輸送用の有機材料を分散させた、高分子分散系の正孔輸送材料も用いられる。また、これらの正孔輸送材料は正孔注入材料、あるいは、電子ブロック材料として用いることもできる。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子20の電子輸送層27としては、1,3−ビス(4−tert−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾリル)フェニレン(OXD−7)等のオキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、シロール誘導体からなるポリマー材料等が用いられる。また、これらの電子輸送材料は電子注入材料、あるいは、正孔ブロック材料として用いることもできる。
なお、これらの有機薄膜層24(発光層25、或いは、必要に応じて形成される正孔輸送層26、電子輸送層27)を高分子材料で形成する場合、スピンコーティング法や、キャスティング法や、ディッピング法や、バーコード法や、ロールコート法等の湿式製膜法であってもよい。これにより、大規模な真空装置が不要であるため、安価な設備で製膜が可能となるとともに、容易に大面積な有機エレクトロルミネッセンス素子の作成が可能となるとともに、有機エレクトロルミネッセンス素子の各層間の密着性が向上するため、素子における短絡を抑制することができ、安定性の高い有機エレクトロルミネッセンス素子20を形成できる。
また、有機エレクトロルミネッセンス素子20の陰極23としては、仕事関数の低い金属もしくは合金が用いられ、Al、In、Mg、Ti等の金属や、Mg−Ag合金、Mg−In合金等のMg合金や、Al−Li合金、Al−Sr合金、Al−Ba合金等のAl合金等が用いられる。
このように簡単な構造であるため薄型化、小型化が可能であり、さらに高輝度の面発光により物体上の照度のばらつきを抑えることが可能であることや、塗布法によっても形成可能であり低コスト化も可能であること等から有機エレクトロルミネッセンス素子20は光学的情報読み取り素子用の光源として好適である。
次に、受光部3について説明を行う。受光部3としては光透過性を有し、物体50から反射された光を受光して電気信号に変換することができれば、種々の光電変換を行う素子を用いることができ、特に制限されるものではないが、以下で述べる光電変換素子、光導電素子を用いることが好ましい。
ここで、受光部3として用いられる光電変換素子について説明を行う。
図8は本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子を示す要部断面図である。図8において、30は有機光電変換素子を示す。また、31は基板、32は陽極、33は陰極、34は光電変換領域、35は電子供与性有機材料で構成される電子供与性層、36は電子受容性材料で構成される電子受容性層である。
図8に示すように有機光電変換素子30は、一例をあげて説明すると、ガラス等の光透過性の基板31上にスパッタリング法や抵抗加熱蒸着法等により形成されたITO等の透明な導電性膜からなる陽極32と、陽極32上に電子供与性層35と電子受容性層36をそれぞれ抵抗加熱蒸着法等によって成膜した光電変換領域34、さらにその上部に抵抗加熱蒸着法等により形成された金属からなる陰極33とを備えている。
このような構成を有する有機光電変換素子30に、光照射を行うと光電変換領域34にて光吸収が起こり、励起子が形成される。続いてキャリアが分離され電子は電子受容性層36を通して陰極33へ、正孔は電子供与性層35を通して陽極32へと移動する。これにより両電極間には起電力が発生し、外部回路をつなげることで電力を取り出すことが可能となる。なお、図8では、電球が発光している状態を図示して、電力が取り出されることを模式的に示している。
そして、有機光電変換素子30では、光照射の有無や光強度の差異によって、起電力の有無や差異が生じるため、上述した情報読み取り素子10の受光部3に用いる場合、物体50における情報50aの有無による反射光強度の差異をそれに対応して生じる起電力の差異として出力することができる。
更に、受光部3として用いられる光電変換素子30の他の例を説明する。図9は本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図である。図9において、350a、350bはそれぞれ電子供与性有機材料を示す。
図9に示す有機光電変換素子30において、その光電変換領域34の電子供与性層35は、2種類の電子供与性有機材料350a,350bを含有している。そして、この電子供与性有機材料350aと電子供与性有機材料350bとは、吸収する波長特性が互いに異なっている。
このように、有機光電変換素子30の光電変換領域34において、それぞれ吸収する波長特性が異なる電子供与性有機材料350aおよび電子供与性有機材料350bを含有した電子供与性層35を備えることの利点について説明すると、有機光電変換素子30のエネルギー変換効率は、入射光の吸収量に大きく影響されることから、光電変換領域34の光吸収特性は非常に重要である。また、光エネルギーの吸収量を増大させるためには使用する材料の種類を変更する等して吸収スペクトルを入射光スペクトルに合わせることはもちろんのこと、膜厚を厚くすることも有効となる。しかしながら、例えば、広範囲の発光波長領域を有する発光源を発光部2に用いる場合、これらの光全てを1種類の電子供与性有機材料のみで吸収することは困難である。また、光電変換領域34の厚膜化は容易に光吸収量を増大させることが可能であるが、厚膜化はキャリアの取り出し効率を低下させるという逆効果もある。そこで、2種の電子供与性有機材料350a,350bを用いて電子供与性層35を構成することで、広い波長領域の光を吸収することが可能となる。特に、極大吸収波長の異なるπ共役系高分子材料を複数個ブレンドしたものを電子供与性有機材料350a,350bとして用いることで、入射光の吸収効率の向上と、キャリア輸送効率の向上が可能であり、有機光電変換素子30は高効率となるので好ましい。
なお、電子供与性層35は、少なくとも2種類の電子供与性有機材料350a,350bを含有すればよく、3種類以上の電子供与性有機材料でも形成可能である。3種類以上の場合にも、それぞれの電子供与性有機材料が吸収する波長特性を異なるものにすることで、より広い範囲の波長領域の光を吸収することが可能となる。
また、電子供与性層35は、少なくとも2種類の電子供与性有機材料350a,350bを含有することにより、広い範囲の波長領域の光を吸収することで、入射光の吸収効率の向上が図れるだけでなく、用途によっては、発光部2が、互いに異なる発光波長を有する複数の発光源で構成され、或いは、発光部2の発光源が、選択的に発光波長を変化させることができる構成である場合、発光部2から照射された波長に応じて、吸収波長の異なる電子供与性有機材料350a,350bはそれぞれ起電力を生じる。よって、発光部2の波長に応じて出力することができるので、受光部3では発光部2の波長を区別することができる。
更に、受光部3として用いられる光電変換素子30の他の例を説明する。図10は本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図である。図10において、350は電子供与性有機材料、37は光−光変換材料を示す。
図10に示す有機光電変換素子30において、その光電変換領域34の電子供与性層35は、電子供与性有機材料350に少なくとも1種の光−光変換材料37を含有する構成である。
このように、有機光電変換素子30の光電変換領域34において、電子供与性有機材料350に少なくとも1種の光−光変換材料37を含有する電子供与性層35を備えることの利点について説明すると、有機光電変換素子30の変換効率向上には入射光の吸収効率の向上が不可欠であるが、上述した複数の電子供与性有機材料を用いたとしても、常に入射光スペクトルと電子供与性有機材料の吸収特性を最適化できるとは限らない。用途によっては、発光波長が紫外領域を有する発光源を発光部2に用いる場合、紫外領域の光を直接吸収すること等は、材料の耐久性も考慮すると実質的には困難であり、このような場合には光電変換領域34の電子供与性有機材料350に光−光変換材料37を含有させて配置し、電子供与性有機材料350が吸収可能な領域の波長に変換する。入射光のスペクトル幅が狭くまた波長の変更が難しい状況下等では、このような光−光変換材料37によって受光部3の吸収特性を入射光に合わせ込む方法が変換効率の向上に非常に有効な手段となる。
この光−光変換材料37としては電子供与性有機材料350よりも入射光を効率良く吸収することができ、かつ励起エネルギーを有効に電子供与性有機材料350または電子受容性層36へと移動するものであればどのようなものであっても良いが、高い変換効率を得るためには電子供与性有機材料350よりも短波長の光を吸収し、また蛍光量子収率が高く、励起状態の熱失活過程の小さい材料を用いるのが好ましい。光−光変換材料37としては、例えば、クマリンやローダミンなどが使用できる。
更に、受光部3として用いられる光電変換素子30の他の例を説明する。図11は本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図である。図11において、360は電子受容性材料を示す。電子受容性材料360としては、フラーレン類、カーボンナノチューブ類を単独或いは混合して用いることが好ましい。
図11に示す有機光電変換素子30において、その光電変換領域34は、電子受容性材料360と電子供与性有機材料350とが混合された構成である。このように、光電変換領域34は、電子受容性材料360と電子供与性有機材料350との混合物で構成されるが、ここで、「混合物」とは、液体または固体状の材料を容器に入れ、必要であれば溶剤を加えた上で攪拌などすることで混ざり合った状態のものをいい、これをスピンコート法等によって成膜したものも含む。
このような混合型の有機光電変換素子30は光電変換領域34の全体で光吸収、励起、電子の授受を行うことで、非常に簡単な構造でありながら、比較的高い変換効率を示す。
加えて、上述したような吸収特性や素子構成を付与することで、さらに変換効率を向上させた有機光電変換素子30とすることが可能である。
特に、図12に示すように、それぞれ吸収する波長特性が異なる複数の電子供与性有機材料350a,350bと、電子受容性材料360さらには光−光変換材料37を混合したものを光電変換領域34に用いることで、高い変換効率を有する有機光電変換素子30となる。なお、図12は本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図である。
また、以上説明した光電変換領域34は、単層であっても複層であってもよい。図13は本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図である。
図13に示すように、有機光電変換素子30は、光電変換領域34を少なくとも2層以上積層して備えていてもよい。
また、この場合、各光電変換領域34に含まれる電子供与性有機材料350が吸収する波長特性を異なるものにすることで、光電変換領域34を複数段で構成し、各光電変換領域34を電気的に直列に接続した素子は開放端電圧を向上させることが可能である。このように、有機光電変換素子30はそれぞれ吸収波長の異なる光電変換領域34を複数段で構成しているため全体としての光吸収量を大幅に増大させることが可能となる。
なお、図13に示すように、複数の光電変換領域34を積層する際の各光電変換領域34の間に電極38を配置する場合には、十分な光透過性が必要であるとともに、陽極及び陰極の両方で機能することが必要である。また、各光電変換領域34の間の電極38は必要に応じて設けられる。
このように、有機光電変換素子30の基本となる構成は、少なくとも2つの電極間に光電変換領域34を備えていればよく、これらの素子構成を支持するための基板31を備える。なお、電極は陽極32と陰極33であり、光電変換領域34は少なくとも電子供与性有機材料350と電子受容性材料360とを含む構成である。また、光電変換領域34は、電子供与性有機材料350からなる領域と、電子受容性材料360からなる領域とが積層された構成、或いは、電子供与性有機材料350と電子受容性材料360とが混合された構成、更に、電子供与性有機材料350からなる領域に、電子受容性材料360が含まれる構成等いずれの構成であってもよい。
有機光電変換素子30に用いられる基板31は、機械的、熱的強度を有し、発光部2から放出された照射光を有効に透過するものであれば特に限定されるものではない。
例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリフッ化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリレート、非晶質ポリオレフィン、フッ素系樹脂等の可視光領域について透明度の高い材料を用いることができ、これらの材料をフィルム化した可撓性を有するフレキシブル基板であっても良い。また、高分子材料を用いる場合には、その耐湿性を向上させる目的で、透過率を極力損なわない程度に各種金属、金属酸化物等からなる被膜を基板の外表面に設けることも有効である。
さらに、用途によっては特定波長のみを透過する材料、光−光変換機能をもった特定の波長の光へ変換する材料などであってもよい。また、基板は絶縁性であることが好ましいが、特に限定されるものではなく、有機光電変換素子の動作を妨げない範囲、或いは用途によって、導電性を有していても良い。
有機光電変換素子30は少なくとも2つの電極間に光電変換領域34を有する構成をとるが、受光部3の少なくとも一部分が光透過性を有する必要があり、この透過率が光電変換特性に大きく影響する。
そのため有機光電変換素子30の陽極32としては、ITO、ATO(SbをドープしたSnO2)、AZO(AlをドープしたZnO)等をスパッタリング法や、イオンビーム蒸着法等によって成膜したいわゆる一般に透明電極と呼ばれるものが用いられる。また補助電極の併設等によりAu、Ag等の各種金属材料薄膜や比較的高抵抗の塗布型ITO、さらにはPEDOTやPPV、ポリフルオレン等の各種導電性高分子化合物等を用いることもできる。
また、有機光電変換素子30に用いられる陰極33は、発生した電荷を外部回路に効率良く取り出すだけではなく、受光部3として少なくとも一部分が光透過性を有する必要があるため、Al、Au、Cr、Cu、In、Mg、Ni、Si、Ti等の金属や、Mg−Ag合金、Mg−In合金等のMg合金や、Al−Li合金、Al−Sr合金、Al−Ba合金等のAl合金等の薄膜が用いられる。また短絡電流の改善を図るため、光電変換領域34と陰極33との間に金属酸化物、金属弗化物等の薄膜を導入する手法も好適に用いられる。さらにはITO、ATO、AZO等を使用することも可能である。
また陽極32、陰極33共に低抵抗の金属材料等で構成される補助電極を設けることによって、塗布型のITOをはじめ、ポリチオフェン(poly(ethylenedioxy)tiophene、以下、PEDOTと略す。)、ポリフェニレンビニレン(以下、PPVと略す。)、ポリフルオレン等の導電性高分子化合物等、比較的抵抗の高い材料を用いることもできる。その際、これらの材料と補助電極とは併設、或いは積層される。
次に、有機光電変換素子30の光電変換領域34を構成する材料について説明する。
電子供与性材料350としては、メトキシ−エチルヘキソシキ−ポリフェニレンビニレン(MEH−PPV)等のフェニレンビニレン、フルオレン、カルバゾール、インドール、ピレン、ピロール、ピコリン、チオフェン、アセチレン、ジアセチレン等の重合体や、その誘導体等、これら有機高分子材料が好適に用いられる。
また、これら高分子に限定されるものではなく、例えばポルフィン、テトラフェニルポルフィン銅、フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキサイド等のポリフィリン化合物や、1,1−ビス{4−(ジ−P−トリルアミノ)フェニル}シクロヘキサン、4,4’,4’’−トリメチルトリフェニルアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(P−トリル)−P−フェニレンジアミン、1−(N,N−ジ−P−トリルアミノ)ナフタレン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)−2−2’−ジメチルトリフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−4,4’−ジアミノビフェニル、N、N’−ジフェニル−N、N’−ジ−m−トリル−4、4’−ジアミノビフェニル、N−フェニルカルバゾ−ル等の芳香族第三級アミンや、4−ジ−P−トリルアミノスチルベン、4−(ジ−P−トリルアミノ)−4’−〔4−(ジ−P−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン等のスチルベン化合物や、トリアゾール誘導体や、オキサジザゾール誘導体や、イミダゾール誘導体や、ポリアリールアルカン誘導体や、ピラゾリン誘導体や、ピラゾロ
ン誘導体や、フェニレンジアミン誘導体や、アニールアミン誘導体や、アミノ置換カルコン誘導体や、オキサゾール誘導体や、スチリルアントラセン誘導体や、フルオレノン誘導体や、ヒドラゾン誘導体や、シラザン誘導体や、ポリシラン系アニリン系共重合体や、高分子オリゴマーや、スチリルアミン化合物や、芳香族ジメチリディン系化合物や、ポリ3−メチルチオフェン等も用いられる。
なお、電子供与性有機材料350aと電子供与性有機材料350bとの関係のように、吸収する波長特性が異なる材料は、例示した材料から適宜選択すればよい。この場合、異種の材料を組み合わせて用いてもよいし、同種の材料であっても、吸収する波長特性が異なるように調整してもよい。例えば、有機高分子材料であれば、化学的に修飾して、吸収波長特性を調整することが可能である。
また、電子受容性材料360としては、C60、C70をはじめとするフラーレン類やカーボンナノチューブ、及びそれらの誘導体や、1,3−ビス(4−tert−ブチルフェニル−1,3,4−オキサジアゾリル)フェニレン(OXD−7)等のオキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェニルキノン誘導体等の電子受容性有機材料が用いられる。
また、電極(陽極32或いは陰極33)と光電変換領域34との界面を平坦化させるために、電極と光電変換領域34との間にバッファ層を設けてもよい。バッファ層としては、PEDOT等が用いられる。
以上説明した各構成の材料を用いて有機光電変換素子30を作製するときの作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法等の各種真空プロセスや、スピンコート法、ディッピング法等のウェットプロセス等どのようなものであってもよく、使用する材料、構成等に合ったものを任意に選択することが可能である。
次に、受光部3としての光導電素子について説明を行う。用いられる電極については上述した有機光電変換素子30のものと同様である。光導電材料としては光照射時に電気伝導に寄与するキャリアを発生するものであればどのようなものであってもよく、例えばポリビニルカルバゾールが挙げられる。また単独ではなく、光キャリア発生材料とキャリア輸送材料との組み合わせであってもなんら問題なく、この場合光キャリア発生材料としてはフタロシアニン誘導体やペリレン誘導体、アゾ系色素やスクアリリウム塩等が用いられる。またキャリア輸送材料としてはオキサジアゾール誘導体やピラゾリン誘導体、ヒドラゾン誘導体、アリールアミン誘導体、さらにはスチルベン誘導体等が好適に用いられる。
なお、以上説明した実施の形態1における、種々の有機エレクトロルミネッセンス素子20等で構成される発光部2、種々の有機光電変換素子30や光導電素子等で構成される受光部3や、これらの材料、更には、基板1の材料等は、以降で説明する実施の形態においても、種々組み合わせて用いることができる。
(実施の形態2)
図14、図15は、本発明の実施の形態2における情報読み取り素子の概略要部断面図である。
実施の形態1において図1〜図3で示した場合では、基板1上に受光部3、発光部2を直接積層した構成を示したが、これに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。即ち、図14に示すように、受光部3と発光部2とを別々の基板1に作製し重ねてもよい。
更に、基板1と発光部2、受光部3とは、図15に示すような配置関係でもよい。
(実施の形態3)
図16、図17、図18は、本発明の実施の形態3における情報読み取り素子の概略要部断面図である。なお、4は電気絶縁層を示す。
図16に示すように、同一基板1上に形成する場合であっても、受光部3と発光部2との間に電気絶縁層4を配置してもよい。なお、電気絶縁層4は、少なくとも受光部3の受光領域に対応する発光部2の発光領域においては、光透過性を有する。
更に、基板1と発光部2、受光部3とは、図17に示すような配置関係でもよい。
ここで、図16で示した情報読み取り素子10の構成において、発光部2として、図5で示した有機エレクトロルミネッセンス素子20を用い、受光部3として、図8で示した有機光電変換素子30を用いた場合で説明する。
図18に示すように、受光部3の有機光電変換素子30へ入射する光は、発光部2(有機エレクトロルミネッセンス素子20)からの直接光と物体50からの反射光の和であり、予め直接光によってオフセットされているが、本実施の形態3で用いられる受光部3としての有機光電変換素子30はダイナミックレンジが非常に大きいため十分に物体情報を取り出すことが可能である。よって、受光部3に有機光電変換素子30を用いることは好ましい形態である。
また、薄型化、小型化が可能であり、さらに高輝度の面発光により物体上の照度のばらつきを抑えることが可能であることや、塗布法によっても形成可能であり低コスト化も可能であること等から、発光部2に有機エレクトロルミネッセンス素子20を用いることは好ましい形態である。
また、電気絶縁層4を介して、有機エレクトロルミネッセンス素子20と有機光電変換素子30は容易に積層することが可能となる。
なお、本実施の形態3にて用いた有機エレクトロルミネッセンス素子20と有機光電変換素子30の構成は一例であり、上述した他の構成の有機エレクトロルミネッセンス素子20と有機光電変換素子30を種々組み合わせて用いてよいのは言うまでもない。
また、本実施の形態3では受光部3が有機光電変換素子30の場合について説明を行ったが、変わりに光導電素子を用いても同様の機能を発現することが可能である。
(実施の形態4)
更に、図19に示すように、基板1の表裏に受光部3と発光部2を別々に形成する構成であってもよい。なお、図19は、本発明の実施の形態4における情報読み取り素子の概略要部断面図である。また、本発明の実施の形態4における情報読み取り素子10の構成は、実施の形態1で説明した、発光部2として、有機エレクトロルミネッセンス素子20を用い、受光部3として、有機光電変換素子30を用いる場合、基板1を共通とすることができ好適である。
(実施の形態5)
図20は本発明の実施の形態5における情報読み取り素子の要部断面図である。
本実施の形態5では、受光部3として、図11で示した有機光電変換素子30を用いた
場合である。
そして、例えば、電子供与性有機材料350にポリフェニレンビニレン(PPV)を用い、電子受容性材料360としてフラーレンを用いることを考えると、このポリフェニレンビニレン(PPV)とフラーレンとの間の電子移動速度は非常に高速であり、光電変換素子への応用が非常に注目を集めている材料系である。特に、この2つの材料を混合し、スピンコート等によって塗布するだけの簡単な構造であっても、比較的高い光−電気変換効率を示すことから低コストの有機太陽電池実現に向けた研究が盛んに行われている。そして、このことは、受光素子の用途であっても同様な材料系、工法を用いることで高性能で低コストな受光素子を形成することが可能となる。なお、電子受容性材料360はフラーレンに限定されるものではなく、その誘導体、さらにはカーボンナノチューブやその誘導体等であっても何ら問題ない。
(実施の形態6)
図21は本発明の実施の形態6における情報読み取り素子の要部斜視図であり、図22は本発明の実施の形態6における情報読み取り素子の要部断面図である。なお、図21は物体を配置する方向(読み取り面)から見た状態を示している。
本実施の形態6では発光部2がマトリクス状に配置されている。各々の発光部2は個別に光を照射することが可能であり、実施の形態1等と同様にして各光の物体面での反射を受光部3にて受け取る。
発光部2による物体照射と、反射光の受光部3での受光について図23を用いてさらに詳しく説明を行う。ここで、図23は本発明の実施の形態6における情報読み取り素子の個々の発光部と受光部の関係を説明する図である。図23において、A1〜A4,B1〜B4,C1〜C4,D1〜D4は個々の発光部を示し、L1〜L4は個々の受光部に対応する発光部を示している。
発光部A1からA4の光は受光部L1にて受光され、同様にB1からB4はL2、C1からC4はL3、D1からD4はL4がそれぞれ対応する受光部となっている。まず、A1の発光部が発光し、物体で反射された後、受光部L1にて電気情報へと変換される。続いてA2、A3、A4の順に発光しそれぞれ反射光がL1にて受光され、電気情報へと変換される。同様にB、C、Dも順次発光、受光が繰り返される。
このようにして物体の情報が電気情報へと変換される。本実施の形態6では発光部2をマトリクス状に配置し、受光部3を複数個配置することで情報を得たが、他にも受光部3を一つの面状受光部のみで構成し、発光部2を線順次駆動することで情報を得る方式や、発光部2を一つの面状や、複数個のライン状光源とし、受光部3をマトリクス状に配置する方式であっても何ら問題ない。
(実施の形態7)
図24(a)は本発明の実施の形態7における情報読み取り素子の要部断面図であり、図24(b)は本発明の実施の形態7における情報読み取り素子の要部平面図である。図24において、3aは参照用受光部、3bは読み取り用受光部を示す。5は遮光部である。なお、図24(b)は物体50を配置する方向(読み取り面)から見た状態を示している。
本実施の形態7では受光部が参照用受光部3aと読み取り用受光部3bの2つに分かれており、参照用受光部3aには反射光を遮るための遮光部5が併設されている。
この情報読み取り素子10において、発光部2から照射された光は参照用受光部3a、読み取り用受光部3b共に受光することが可能であるが、物体によって反射した反射光は遮光部5が存在するために参照用受光部3aでは受光できず、読み取り用受光部3bのみしか受光することができない。そのため参照用受光部3aで受光した光をもとに読み取り用受光部3bでの直接光と反射光の割合を算出することが可能となる。これにより物体情報のSN比を非常に大きくすることが可能となる。
なお、本実施の形態7では、基板1の内部に遮光部5を埋設した例で説明したが、遮光部5の設置場所はこれに限定されるわけではなく、物体50からの反射光が参照用受光部3aに入射されない構成であればよく、基板1と参照用受光部3aとの間に設置しても何ら問題ないし、基板1における参照用受光部3aの形成面とは逆面に形成してもよい。また遮光部5は物体等からの反射光を遮ることができればどのようなものであってもよいが、直接光を吸収し遮光部5での反射光が参照用受光部3aに戻らないような材料、構成とすることが望ましい。
さらに参照用受光部3aと読み取り用受光部3bとの大きさには特に制限はないが、解像度を低下させないために参照用受光部3aを読み取り用受光部3bの10%以下の面積にすることが望ましい。
(実施の形態8)
図25は本発明の実施の形態8における情報読み取り素子の要部断面図である。
本実施の形態8では、発光部2が参照用受光部3aと読み取り用受光部3bとで挟まれている構成である。発光部2から放射された光の一部は読み取り用受光部3bを通過して物体50へと到達し、表面で反射され再び読み取り用受光部3bに戻る。一方、上述した有機エレクトロルミネッセンス素子20等、光を全方向に放射することができる光源であれば、発光部2からの光は物体50とは反対の方向にも放射され、この光を参照用受光部3aで受光することで読み取り用受光部3bでの直接光と反射光の割合を算出することが可能となる。これにより物体情報のSN比を非常に大きくすることが可能となる。なお本実施の形態8における遮光部5も、直接光を吸収し反射光が参照用受光部3aに戻らないような材料、構成とすることが望ましい。
(実施の形態9)
図26は本発明の実施の形態9における情報読み取り素子の要部断面図である。6は偏光子である。
本実施の形態9では、発光部2と受光部3との間に偏光子6を有しており、さらに受光部3は偏光吸収性を有している。なお、以下、受光部3として有機光電変換素子30を用いた場合として説明する。
発光部2からの光は偏光子6を通過することで偏光となり、この照射光の偏光面と有機光電変換素子30の吸収可能な偏光面が異なると、光吸収することなく有機光電変換素子30を通過することが可能となる。物体に到達した偏光は物体50表面で反射する際に偏光が緩和され再び受光部3へともどり、このとき始めて吸収される。このように受光部3に偏光吸収性を付与することによって、直接光の影響を受けることなく反射光の強弱のみを受け取ることが可能となるため物体情報のSN比を非常に大きくすることが可能となる。
本実施の形態9で用いられる受光部3は、例えば電子供与性材料である高分子材料等が光吸収して励起状態を形成することでキャリアを発生させているため、この励起状態が形
成されなければ、言いかえると光吸収しなければ光情報を電気情報に変換することはできない。そこで受光部3に偏光吸収性を付与電子供与性材料に光吸収をさせない方法が必要であるが、これにはラビングや延伸等による構成材料の配向が有効である。
(実施の形態10)
図27は本発明の実施の形態10における情報読み取り装置を示す構造図である。
本実施の形態10の情報読み取り装置は基板1、発光部2、受光部3等からなる情報読み取り素子10が、アナログ信号処理部、ADコンバータ、デジタル信号処理部と接続されている。これにより受光部2で得た電気情報をデジタル信号へと変換することが可能になり、物体50の情報50aを得ることができる。
なお、本実施の形態10の情報読み取り装置には、実施の形態1〜9で説明したいずれの形態の情報読み取り素子10を用いてもよい。
(実施の形態11)
図28は本発明の実施の形態11における情報読み取り素子の要部断面図である。本実施の形態11では、発光部2を光透過性とした場合である。発光部2から放出された光は、光線L0で示すように、基板1を通過し、物体50を照射する。そして、この照射光は物体50で反射される。このとき、物体50上において、情報50aの有無により反射光の強度が異なる。なお、情報50aにおける照射光の反射率がそれ以外の領域よりも小さい(情報50aにおける照射光の吸収が、物体50上のそれ以外の領域よりも大きい)として以下説明すると、情報50aで反射された光は、光線L1で示すように、基板1、発光部2を通過して、受光部3に入射される。また、情報50aが存在しない領域で反射された光は、光線L2で示すように、基板1、発光部2を通過して、受光部3に入射される。そして、これら反射光が受光されると受光部3を構成する光電変換素子には、それぞれの反射光に対応した電流が流れる。このとき、情報50aから反射された光は弱く、その電流は、それ以外の領域で反射された光によって発生する電流に比して小さい。よって、受光部3では、物体50における情報50aの有無による反射光強度の差異をそれに対応した電流の差異として出力することができ、情報50aの有無、即ち、物体50に記録された情報を読み取ることができる。
このように、発光部2を光透過性とし、発光部2と受光部3とは、少なくとも同一光軸上で重なる領域を有するように、即ち、発光部2の発光領域に受光部3の受光領域が光軸方向で重なるように積層することによっても、小型、薄型化が実現できる。
しかし、発光部2が光透過性であるので、その照射光は、物体50側、受光部3側の双方に放射され、光の利用効率は低下するので、実施の形態1〜10で説明した、受光部3を光透過性とする構成の方が好ましい。
まず、スパッタリング法により、ガラス基板上に膜厚160nmのITO膜を形成した後、ITO膜上にレジスト材(東京応化社製、OFPR−800)をスピンコート法により塗布して厚さ10μmのレジスト膜を形成し、マスク、露光、現像してレジスト膜を所定の形状にパターニングした。次に、このガラス基板を60℃で50%の塩酸中に浸漬して、レジスト膜が形成されていない部分のITO膜をエッチングした後、レジスト膜も除去し、ライン数=176、ピッチ=0.198mmのパターンのITO膜からなる第1陽極が形成されたガラス基板を得た。
次に、このガラス基板を、洗剤(フルウチ化学社製、セミコクリーン)による5分間の
超音波洗浄、純水による10分間の超音波洗浄、アンモニア水1(体積比)に対して過酸化水素水1と水5を混合した溶液による5分間の超音波洗浄、70℃の純水による5分間の超音波洗浄の順に洗浄処理した後、窒素ブロアーでガラス基板に付着した水分を除去し、さらに250℃に加熱して乾燥した。
次に、ガラス基板の陽極側の表面に、2×10-6Torr以下の真空度まで減圧した抵抗加熱蒸着装置内にて、正孔輸送層としてTPDを約50nmの膜厚で形成した。
さらに、同様に抵抗加熱蒸着装置内にて、正孔輸送層上に発光層としてAlq3を約60nmの膜厚で形成した。なお、TPDとAlq3の蒸着速度は、共に0.2nm/sであった。
次に、同様に抵抗加熱蒸着装置内にてライン数=176、ピッチ=0.198mmのパターンの蒸着マスクを磁石を用いて密着させ、この蒸着マスクを介して発光層上にLiFを1nm、続いてAlを150nm蒸着し陰極を形成することで、176×176ドットの有機エレクトロルミネッセンス単純マトリクスパネルを得た。
次にこのマトリクスパネル上にスパッタリング法によってAlN膜を5nm、続いてSiO2膜を50nm成膜し電気絶縁層を形成した。さらに上部にスパッタリング法によってITO膜を100nm成膜した。
続いてこの基板を真空チャンバーから取り出し、上部にポリ(3,4)エチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォネート(PEDT/PSS)を0.45μmのフィルターを通して滴下し、スピンコート法によって均一に塗布した。これを200℃のクリーンオーブン中で10分間加熱することでバッファ層を形成した。
次に、ポリ(2−メトキシ−5−(2’−エチルヘキシルオキシ)−1,4−フェニレンビニレン)(MEH−PPV)と[5,6]−フェニル C61 ブチリックアシッドメチルエステル([5,6]−PCBM)との重量比1:4のクロロベンゼン溶液をスピンコートした後、100℃のクリーンオーブン中で30分間加熱処理し、約100nmの光電変換層を形成した。
最後に、この光電変換層上部に0.27mPa(=2×10-6Torr)以下の真空度まで減圧した抵抗加熱蒸着装置内にて、LiFを約1nm、続いてAlを約10nmの膜厚で成膜し、有機光電変換素子を得た。
最後にこの有機光電変換素子上部に光硬化性エポキシ樹脂にてガラス板を接着することで水分の進入を抑えた情報読み取り素子を得た。
本発明にかかる情報読み取り素子及びそれを用いた情報読み取り装置は、高解像度で薄型化が必要とされる、物体の形状や画像等の各種情報を電気信号として取り出す情報読み取り素子及びそれを用いた情報読み取り装置等の用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の概略斜視図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の概略要部断面図 本発明の実施の形態1における他の情報読み取り素子の概略要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の発光部に用いられる有機エレクトロルミネッセンス素子を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の発光部に用いられる有機エレクトロルミネッセンス素子の他の例を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の発光部に用いられる有機エレクトロルミネッセンス素子の他の例を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の発光部に用いられる有機エレクトロルミネッセンス素子の他の例を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図 本発明の実施の形態1における情報読み取り素子の受光部に用いられる有機光電変換素子の他の例を示す要部断面図 本発明の実施の形態2における情報読み取り素子の概略要部断面図 本発明の実施の形態2における情報読み取り素子の概略要部断面図 本発明の実施の形態3における情報読み取り素子の概略要部断面図 本発明の実施の形態3における情報読み取り素子の概略要部断面図 本発明の実施の形態3における情報読み取り素子の概略要部断面図 本発明の実施の形態4における情報読み取り素子の概略要部断面図 本発明の実施の形態5における情報読み取り素子の要部断面図 本発明の実施の形態6における情報読み取り素子の要部斜視図 本発明の実施の形態6における情報読み取り素子の要部断面図 本発明の実施の形態6における情報読み取り素子の個々の発光部と受光部の関係を説明する図 (a)本発明の実施の形態7における情報読み取り素子の要部断面図、(b)本発明の実施の形態7における情報読み取り素子の要部平面図 本発明の実施の形態8における情報読み取り素子の要部断面図 本発明の実施の形態9における情報読み取り素子の要部断面図 本発明の実施の形態10における情報読み取り装置を示す構造図 本発明の実施の形態11における情報読み取り素子の要部断面図 従来の光学的画像読み取り素子の構造図
符号の説明
1 基板
2 発光部
3 受光部
3a 参照用受光部
3b 読み取り用受光部
4 電気絶縁層
5 遮光部
6 偏光子
10 情報読み取り素子
20 有機エレクトロルミネッセンス素子
21 基板
22 陽極
23 陰極
24 有機薄膜層
25 発光層
26 正孔輸送層
27 電子輸送層
30 有機光電変換素子
31 基板
32 陽極
33 陰極
34 光電変換領域
35 電子供与性層
36 電子受容性層
37 光−光変換材料
50 物体
50a 情報
101 基板
102 発光部
103 受光部
104 ロッドレンズアレイ
105 原稿
350、350a、350b 電子供与性有機材料
360 電子受容性材料

Claims (28)

  1. 物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、前記受光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ前記受光部と前記発光部とが積層されたことを特徴とする情報読み取り素子。
  2. 物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、前記受光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ前記受光部と前記発光部とが同一光軸上に積層されたことを特徴とする情報読み取り素子。
  3. 前記受光部が、電極間に少なくとも一種の電子供与性有機材料および電子受容性材料からなる光電荷発生領域を有する有機光電変換素子からなることを特徴とする請求項1,2いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  4. 前記光電荷発生領域は、電子供与性有機材料と電子受容性材料とが混合されてなることを特徴とする請求項3に記載の情報読み取り素子。
  5. 前記電子受容性材料がフラーレン類及び/またはカーボンナノチューブ類を含むことを特徴とする請求項3,4いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  6. 前記受光部が、電極間に少なくとも一種の光導電材料を狭持した光導電素子からなることを特徴とする請求項1,2いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  7. 前記発光部と前記受光部とが同一基板上に積層されたことを特徴とする請求項1から6いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  8. 前記同一基板上に積層された発光部と受光部との間に光透過性電気絶縁材料が配置されたことを特徴とする請求項1から7いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  9. 前記発光部と前記受光部とが基板表裏に配置されたことを特徴とする請求項1から8いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  10. 前記受光部がマトリクス状に複数個配置されていることを特徴とする請求項1から9いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  11. 前記受光部がマトリクス状に複数個配置され、データラインと走査ラインを有する単純マトリクス構成をとることを特徴とする請求項1から10いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  12. 前記受光部がマトリクス状に複数個配置され、各々個別のデータ伝送系を有するアクティブマトリクス構成をとることを特徴とする請求項1から10いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  13. 前記発光部がマトリクス状に複数個配置されていることを特徴とする請求項1から12いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  14. 前記発光部がマトリクス状に複数個配置され、データラインと走査ラインを有する単純マトリクス構成をとることを特徴とする請求項1から13いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  15. 前記発光部がマトリクス状に複数個配置され、各々個別のデータ伝送系を有するアクティブマトリクス構成をとることを特徴とする請求項1から13いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  16. 前記物体を照射する発光部が面状光源であることを特徴とする請求項1から15いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  17. 前記物体を照射する発光部が有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1から16いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  18. 前記発光部からの発光が指向性を有することを特徴とする請求項1から17いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  19. 物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、前記発光部及び受光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ前記受光部と前記発光部とが積層され、さらに前記発光部からの光を複数の受光部によって受光することを特徴とする情報読み取り素子。
  20. 前記複数の受光部のうち少なくとも一つが遮光部によって遮光され、反射光の侵入を防いでいることを特徴とする請求項19に記載の情報読み取り素子。
  21. 前記発光部と前記複数の受光部とが同一光軸上に積層されたことを特徴とする請求項19に記載の情報読み取り素子。
  22. 前記発光部が前記複数の受光部によって挟まれて配置されたことを特徴とする請求項19から21いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  23. 前記受光部が偏光吸収特性を有することを特徴とする請求項1から22いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  24. 前記発光部が偏光発光特性を、さらに前記受光部が偏光吸収特性を有することを特徴とする請求項1から23いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  25. 前記発光部から直接または偏光子を介して受光部へと入射する光のうち、最も強度の強い光の偏光面が、受光部が最も多く吸収可能な光の偏光面と異なることを特徴とする請求項1から24いずれか1項に記載の情報読み取り素子。
  26. 物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子において、前記発光部の少なくとも一部が光透過性を有し、かつ前記受光部と前記発光部とが積層されたことを特徴とする情報読み取り素子。
  27. 物体を照射する発光部と、物体からの反射光を電気信号に変換する受光部とを備えた情報読み取り素子であって、前記受光部、または、前記発光部の少なくとも一方が光透過性を有し、前記受光部と前記発光部とが積層されたことを特徴とする情報読み取り素子。
  28. 前記請求項1から27いずれか1項に記載の情報読み取り素子を用いて、前記受光部で得た電気情報をデジタル信号へと変換することを特徴とする情報読み取り装置。
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