JP2002184302A - 半導体光電陰極 - Google Patents

半導体光電陰極

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JP2002184302A
JP2002184302A JP2000384009A JP2000384009A JP2002184302A JP 2002184302 A JP2002184302 A JP 2002184302A JP 2000384009 A JP2000384009 A JP 2000384009A JP 2000384009 A JP2000384009 A JP 2000384009A JP 2002184302 A JP2002184302 A JP 2002184302A
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Minoru Aragaki
実 新垣
Toru Hirohata
徹 廣畑
Hirobumi Suga
博文 菅
Kuniyoshi Mori
邦芳 森
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    • H01L31/08Semiconductor devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof in which radiation controls flow of current through the device, e.g. photoresistors
    • H01L31/09Devices sensitive to infrared, visible or ultraviolet radiation
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
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    • HELECTRICITY
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    • H01J2201/342Cathodes
    • H01J2201/3421Composition of the emitting surface
    • H01J2201/3423Semiconductors, e.g. GaAs, NEA emitters

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特性を向上可能な半導体光電陰極を提供す
る。 【解決手段】 光吸収層2が厚い場合においては、時間
分解能低下現象が生じるが、光吸収層2の厚みを制限す
ると、1つの電子群における電子濃度の低い部分がカッ
トされるので、隣接する電子濃度分布の重なり領域が減
少し、電子の通過に必要な走行時間の短縮によって、拡
散によって重なり合う領域も抑制することができ、更
に、電界強度も高めることができるため、これらの相乗
的作用によって、赤外線の時間分解能を著しく向上させ
ることができる。光吸収層の厚みが赤外線の波長程度、
1.3μmの場合の時間分解能が40psである場合、
この厚みを0.19μmとした場合には、時間分解能は
7.5psとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体光電陰極に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体光電陰極は、米国特許3,
958,143号、5,047,821号、5,68
0,007号、6,002,141号に記載されてい
る。このような半導体光電陰極は、赤外線を吸収する化
合物半導体からなる光吸収層を備え、赤外線の吸収に応
じて発生したキャリアのうちの電子を電子移送層(電子
放出層)を介して真空中に放出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その特
性は未だ十分ではなく、更なる改良が求められている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであ
り、特性を向上可能な半導体光電陰極を提供することを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る半導体光電
陰極は、赤外線を吸収する化合物半導体からなる光吸収
層を備え、赤外線入射に応じて電子を放出する半導体光
電陰極において、前記光吸収層は、この光吸収層のエネ
ルギーバンドギャップよりも広いエネルギーバンドギャ
ップを有する電子移送層と半導体基板との間に形成され
ており、前記光吸収層の厚みは、0.02μm以上0.
19μm以下であることを特徴とする。
【0005】光吸収層における赤外線吸収係数も高くな
ると、赤外線の光電変換効率が高くなり、また、光吸収
層が厚くなるほど総吸収量は多くなり、赤外線入射に応
じて発生する電子は厚み方向に分布し、この電子濃度分
布においては赤外線が進行するほど電子濃度が低くな
る。
【0006】一方、光吸収層は、その不純物濃度が低濃
度に設定されるので、実効的な空乏層幅が広くなり、光
吸収層内に形成される電界強度は小さくなる。光吸収層
内で発生した電子は、この電界と拡散によって電子移送
層方向へと走行する。なお、電子の拡散は半導体基板方
向へも生じる。
【0007】従来の半導体光電陰極においては、光吸収
層内における電子走行速度は、小さな電界と拡散に規定
されるため、比較的遅く、現在の赤外線パルスの入射に
応じて発生した電子群の大部分が光吸収層を通過し終わ
る前に、次回の赤外線パルスが入射すると、双方の赤外
線パルスの入射によって発生した電子群同士を分離でき
なくなる。換言すれば、光吸収層内においては、時間的
に近接する2つの赤外線パルスに対応して、厚み方向に
2つの電子濃度分布を有するが、当該電子濃度分布同士
が大きく重なり合うと、パルスの時間分解ができなくな
る。
【0008】特定の技術分野、半導体材料の蛍光寿命測
定や近赤外光を用いたCTスキャンの分野では、現在、
数psオーダーの時間分解能が要求されているが、現在
赤外線領域においては、このような時間分解能を有する
光電陰極は知られていない。
【0009】本発明では、光吸収層の厚みを0.19μ
m以下に制限することにより、赤外線領域において半導
体光電陰極の時間分解能を7.5ps以下を達成し、
0.02μm以上とすることにより、ノイズレベル以上
の感度を有することとした。
【0010】すなわち、光吸収層における赤外線の吸収
によって、光吸収層内部で発生する瞬間的電子濃度分布
は厚み方向に沿って指数関数的に減少するが、1つの電
子群の電子濃度分布における電子濃度が相対的に低い位
置においては、この位置の電子が、隣接する電子群と重
なり合うため時間分解能が低下し、また、電子群走行中
の拡散によって、電子群の分布幅が増加するので、重な
り合う領域が増加し、更に時間分解能が低下する。
【0011】光吸収層が厚い場合においては、このよう
な時間分解能低下現象が生じるが、光吸収層の厚みを上
述のように制限すると、1つの電子群における電子濃度
の低い部分がカットされるので、上記重なり合う領域が
減少し、電子の通過に必要な走行時間の短縮によって、
拡散によって重なり合う領域も抑制することができ、更
には、光吸収層内の電界強度を光吸収層の薄化によって
高めることができるため、これらの相乗的作用によっ
て、赤外線の時間分解能を著しく向上させることができ
る。
【0012】例えば、光吸収層の厚みが赤外線の波長程
度、1.3μmの場合の時間分解能が40ps(ピコ
秒)である場合、この厚みを0.19μmとした場合に
は、時間分解能は7.5ps、0.02μmとした場合
には1ps以下とすることができる。更に、光吸収層の
厚みが0.02μmという非常に薄い膜厚でも赤外感度
は高く、この感度は、従来、この波長域で唯一感度を有
しているAg−O−Cs光電陰極とに比較して、3桁以
上高い感度を得ることができる。
【0013】また、電子移送層は電子に所定の速度を与
える必要があるため、その厚みの最低値が設定される
が、上記光吸収層の場合においては電子移送層よりも厚
みが小さく設定される。
【0014】なお、半導体基板はInP、光吸収層はI
nGaAsPであり、電子移送層はInPであることが
好ましい。
【0015】また、光吸収層と電子移送層との間に組成
が徐々に変化するグレーデッド層が設けられる場合に
は、その厚みの50%の部分を光吸収層として扱う。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に係る半導体光
電陰極について説明する。同一要素には、同一符号を用
いることとし、重複する説明は省略する。
【0017】(第1実施形態)図1は第1実施形態に係
る半導体光電陰極PCの縦断面図である。まず、半導体
光電陰極PCの構造について説明する。
【0018】本実施形態の半導体光電陰極PCは、図示
しない陽極に対向して真空中に配置されるものであり、
少なくとも半導体基板1上に順次積層された光吸収層
2、電子移送層3、コンタクト層4及び電極層5を備え
ている。コンタクト層4及び電極層5は、メッシュ(格
子)状にパターニングされており、少なくとも当該メッ
シュの開口内であって電子移送層3の露出表面上には、
活性層6が形成されている。
【0019】ここでは、コンタクト層4及び電極層5の
パターンとして、格子状のパターンを用いた場合を例に
説明するが、電子移送層3を、ほぼ均一な分布で露出さ
せるパターンであれば様々なパターンが適応可能であ
る。
【0020】また、半導体基板1の光入射側の面上には
裏面電極7が設けられており、電極層5と裏面電極7と
の間には、電子が電極層5方向に導かれるような電圧が
印加される。すなわち、電極層5の電位は裏面電極7の
電位よりも相対的に高く設定される。
【0021】この電圧印加時に、半導体基板1側から光
吸収層2内に赤外線が入射すると、光吸収層2内におい
て正孔・電子対(キャリア)が発生し、拡散及び前記電
圧に起因する光吸収層2内の内部電界に従って電子は電
極層5方向へ、正孔は裏面電極7方向へと移動する。な
お、半導体基板1は入射光に対して透明な材料からな
る。すなわち、半導体基板1のエネルギーバンドギャッ
プは、入射光の波長から規定されるエネルギーバンドギ
ャップよりも大きく、したがって、光吸収層2のエネル
ギーバンドギャップよりも大きい。
【0022】光吸収層2中の不純物濃度は、電子移送層
3内の不純物濃度と同等或いはこれよりも低く設定され
ている。
【0023】光吸収層2内で発生した電子は、拡散及び
内部電界に従って電子移送層3内に流入する。発生した
電子は電子移送層3によってエネルギーを獲得し加速す
る。なお、電子移送層3のエネルギーバンドギャップは
光吸収層2のエネルギーバンドギャップよりも大きい。
【0024】半導体中に形成される電界強度は、ドナー
或いはアクセプター濃度に依存し、電子移送層3の表面
側から深部に向かって空乏層が広がっているので、加速
を効率的に行わせるためには、電子移送層3の不純物濃
度は光吸収層2の不純物濃度と同等或いは若干高い方が
好ましい。
【0025】電子移送層3内の電子は、その内部電界に
従って活性層6方向、すなわち、半導体光電陰極PCの
表面方向に移動する。
【0026】活性層6は、仕事関数を低下させる材料、
例えば、Cs−O等からなる。半導体光電陰極の表面は
図示しない陽極に対向しているので、活性層6内に移動
した電子は、当該光電陰極PCと陽極との間の電位差に
導かれて真空中に出射する。本例では、CsとOによる
活性層6を例に説明するが、仕事関数を低下させる効果
があれば、活性層6の材料はどんなものでも構わない。
しかしながら、実験では、アルカリ金属、及び、その酸
化物又はフッ化物を用いることが好ましいことが判明し
ている。なお、活性層6が無い場合においても電子は放
出される場合がある。
【0027】上記半導体基板1、光吸収層2、電子移送
層3、コンタクト層4は、化合物半導体からなり、これ
らの導電型/材料/不純物濃度の好適範囲は以下の表の
通りである。
【0028】
【表1】 なお、InPのエネルギーバンドギャップはInGaA
sPのエネルギーバンドギャップよりも広い。また、電
極層5の電極材料は、コンタクト層4とオーミック接触
をするものであれば、どんなものでも構わない。
【0029】また、本半導体光電陰極は、裏面側から被
検出光を入射させる、いわゆる透過型構造を有するの
で、不純物吸収によるロスを抑制するため、半導体基板
1の不純物濃度は上述のように設定されている。
【0030】電子移送層3とコンタクト層4はpn接合
を構成しており、接合界面から各半導体層内に空乏層が
広がるが、光吸収層2及び電子移送層3は、バイアス電
圧の印加により空乏層を光吸収層2或いは半導体基板1
にまで到達させるため、これらの不純物濃度は1×10
17cm-3以下に設定されている。
【0031】一方、コンタクト層4は、バイアス電圧の
印加により空乏層を光吸収層2側に効率よく延長させる
ために、不純物濃度を1×1017cm-3以上に設定す
る。
【0032】上記半導体基板1、光吸収層2、電子移送
層3及びコンタクト層4の厚みを、それぞれ、t1、t
2、t3、tcとすると、これらの厚み/厚みの好適範
囲は以下の通りである。
【0033】
【表2】 ここで、半導体基板1及び電子移送層3は、エネルギー
バンドギャップが広く、入射する赤外線に対して透明で
あるため、光吸収層2よりも外側に位置するこれらの領
域においては、キャリアの発生がない。
【0034】本実施形態においては、上記のように、光
吸収層2の厚みは、0.02μm以上0.19μm以下
に設定されている。すなわち、光吸収層2の厚みを0.
19μm以下に制限することにより、赤外線の時間分解
能を7.5ps以下を達成し、0.02μm以上とする
ことにより、ノイズレベル以上の感度を有することとし
た。
【0035】詳説すれば、光吸収層2が厚い場合におい
ては、時間分解能低下現象が生じるが、光吸収層2の厚
みを上記のように制限すると、赤外線入射に応じて厚み
方向に分布するように発生した1つの電子群における電
子濃度の低い部分が、広エネルギーバンドギャップの電
子移送層3によって大幅にカットされることになるの
で、電子濃度分布の重なり合う領域が減少し、電子の通
過に必要な走行時間の短縮によって、電子の拡散によっ
て重なり合う領域の拡大も抑制することができ、更に
は、光吸収層2内の電界強度を光吸収層の薄化によって
高めることができるため、これらの相乗的作用によっ
て、赤外線の時間分解能を著しく向上させることができ
る。
【0036】光吸収層2の厚みが赤外線の波長程度、
1.3μmの場合の時間分解能が40psである場合、
この厚みを0.19μmとした場合には、時間分解能は
7.5ps、0.02μmとした場合には1ps以下と
することができる。この値は、光吸収層2の厚みを2μ
m程度に設定した従来に比して著しく小さい。更に、光
吸収層の厚みが0.02μmという非常に薄い膜厚でも
赤外感度は高く、この感度は、従来、この波長域で唯一
感度を有しているAg−O−Cs光電陰極とに比較し
て、3桁以上高い感度を得ることができる。
【0037】次に、上記半導体光電陰極PCの製造方法
について説明する。半導体光電陰極PCは、以下の〜
の工程を順次行うことによって形成される。
【0038】半導体基板1を用意し、その両面を研磨
する。なお、予め両面研磨された半導体基板1を用いて
もよい。
【0039】光吸収層2を半導体基板1上に気相成長
させる。半導体基板1がInPであり、光吸収層2がI
nGaAsPである場合、光吸収層2の形成法として
は、公知の化学的気相成長法や分子線エピタキシャル法
を用いることができる。
【0040】電子移送層3を光吸収層2上にエピタキ
シャル成長させる。光吸収層2がInGaAsであり、
電子移送層3がInPである場合、電子移送層3の形成
法としては、公知の化学的気相成長法や分子線エピタキ
シャル法を用いることができる。
【0041】コンタクト層4を電子移送層3上にエピ
タキシャル成長させる。電子移送層3がInPであり、
コンタクト層4がInPである場合、コンタクト層4
は、導電型の違いを除いて電子移送層3と同一の方法を
用いて形成する。
【0042】電極層5をコンタクト層4上に真空蒸着
法によって形成する。電極層5が、コンタクト層4とオ
ーミック接触するように必要に応じて熱処理が行われ
る。
【0043】電極層5上にフォトレジストを塗布し、
光リソグラフィ技術を用いて、電極層5及びコンタクト
層4をパターニングする。すなわち、メッシュ状の光学
パターンをフォトレジスト上に露光し、当該フォトレジ
ストをエッチングによってパターニングし、パターニン
グされたフォトレジストをマスクとして電極層5及びコ
ンタクト層4をエッチングし、電子移送層3の表面の各
領域が面内で略均一に位置するように露出させる。
【0044】半導体基板1の一部に裏面電極7を形成
する。この形成には真空蒸着法を用いる。
【0045】上述の工程で得られた光電陰極中間体を
真空中で加熱し、その表面を清浄化する。
【0046】仕事関数を低下させるため、Cs、Oを
含む活性層6を上記メッシュの開口内に形成し、図1に
示した半導体光電陰極PCが完成する。
【0047】(第2実施形態)図2は第2実施形態に係
る半導体光電陰極PCの縦断面図である。第2実施形態
の半導体光電陰極PCと第1実施形態のものとの相違点
は、図1に示したコンタクト層4の形成が省略され、電
極層5と電子移送層3とが、直接、ショットキ接触して
いる点である。この時の電極材料は、電子移送層3とシ
ョットキ接触するものであれば、どんな材料でも構わな
いが、その後のエッチングなどのプロセスを考慮して選
択すればよい。その他の構造は、各層の厚み等も含め
て、第1実施形態の光電陰極と同一である。
【0048】また、製造方法においては、電子移送層3
の形成(工程)の後、コンタクト層4の形成(工程
)を行わないで、電極材料を電子移送層3上に直接、
真空蒸着して電極層5を形成する(工程)点が異な
り、したがって、メッシュの形成(工程)において
は、電極層5のみがエッチングされることになるが、そ
の他の工程は第1実施形態のものと同一である。
【0049】(第3実施形態)図3は第3実施形態に係
る半導体光電陰極PCの縦断面図である。第3実施形態
の半導体光電陰極PCと第2実施形態のものとの相違点
は、図2に示した電極層5が電子移送層3の露出表面全
体上に形成され、且つ、電極層5の厚みが薄く、この薄
い電極層5上に活性層6が形成されている点である。こ
の時の電極材料は、電子移送層3とショットキ接触する
ものであれば、どんな材料でも構わない。その他の構造
は、各層の厚み等も含めて、第2実施形態の光電陰極と
同一である。
【0050】電極層5の厚さは、光電陰極の光電変換量
子効率に重大な影響を与える。すなわち、厚さが特定の
膜厚よりも薄い場合には、電極層5の面抵抗が大きくな
り、特に、被入射光強度が比較的高い場合、或いは低温
で動作させる場合には光電変換量子効率の低下を招く場
合がある。また、電極層5が厚過ぎる場合には、電子が
電極層5を通過する確率が低下するため、光電変換量子
効率の低下を招く。
【0051】したがって、電極層5の平均的な厚さは、
3nm以上15nm以下が好ましい。なお、ここで平均
的な厚さと表現しているのは、この程度の薄膜では必ず
しも平坦な膜とならない場合があるためである。この時
の電極材料は電子移送層3とショットキ接触するもので
あれば、どんな材料でも構わない。
【0052】また、製造方法においては、電子移送層3
の形成(工程)の後、電極材料を電子移送層3上に直
接、真空蒸着して薄い電極層5を形成する(工程)
が、パターニング(工程)を行わない点が第2実施形
態と異なり、したがって、電極層5上に活性層が形成さ
れる(工程)が、その他の工程は第1実施形態のもの
と同一である。
【0053】(第4実施形態)図4は第4実施形態に係
る半導体光電陰極PCの縦断面図である。第4実施形態
の半導体光電陰極PCと第1実施形態のものとの相違点
は、光吸収層2と電子移送層3との間に、組成が徐々に
変化するグレーデッド層2gが介在している点である。
【0054】このグレーデッド層2gは、その厚みtg
の50%の部分を光吸収層2として扱うものとする。す
なわち、このタイプの半導体光電陰極PCにおいては、
光吸収層2の厚みは(t2+tg/2)とし、この厚み
を0.02μm以上0.19μm以下に設定する。その
他の構造は、各層の厚み等も含めて、第1実施形態の光
電陰極と同一である。
【0055】また、製造方法においては、光吸収層2の
形成(工程)の後であって、電子移送層3の形成(工
程)の前に、光吸収層2上にグレーデッド層2gを形
成する点が第1実施形態と異なり、したがって、電子移
送層3の形成(工程)においては、電子移送層3はグ
レーデッド層2g上に形成されることになるが、その他
の工程は第1実施形態のものと同一である。グレーデッ
ド層2gの形成は、組成が徐々に変化するように原料供
給量を調整するが、光吸収層2がInGaAsPであっ
て、電子移送層3がInPである場合には、格子整合を
とりながらGa及びAsの供給量を徐々に減少させれば
よい。
【0056】(光電子増倍管)次に、上述の実施形態に
記載の半導体光電陰極PCのいずれかが適用される光電
子増倍管について説明する。
【0057】図5は、上記半導体光電陰極PCのいずれ
か1つを備えた光電子増倍管PMTの断面模式図であ
る。光電子増倍管PMTは、光電陰極PC、収束電極
(集束電極)12、二次電子増倍部として動作する第1
段ダイノード131、第2段ダイノード132、・・・第
n段ダイノード13n、二次電子増倍された電子を収集
する陽極14、及び、これらを収容するための真空容器
15を備えている。
【0058】真空容器15は、真空容器15の一部を構
成する光入射窓151及び容器本体152を備えており、
容器本体152の下部には複数のステムピン16が設け
られている。複数のステムピン16は、光電陰極PC、
収束電極12、各ダイオード13nにバイアス電圧を与
えたり陽極14で収集された電子を取り出したりするた
めに用いられる。
【0059】次に、図5を用いて上記光電子増倍管PM
Tの動作について説明する。なお、以下の説明について
一桁台の符号が示す要素については図1乃至図4を適宜
参照する。光入射窓151を透過した被検出光である赤
外線は光電陰極PCにおける光吸収層2で大部分が吸収
され、ここで励起された光電子eは、活性層6の露出表
面から真空容器15の内部方向へと放出される。
【0060】光電陰極PCの光吸収層2の厚さは、上述
のように0.02μm以上0.19μm以下に設定され
ているので、光電陰極PC内での光電子の時間的な広が
りは非常に小さい。真空容器15中へ放出された光電子
eは、収束電極12により光電子の軌道が修正され、効
率良く第1段ダイノード131に入射する。光電子eが
加速されて第1段ダイノード131へ入射すると、この
入射に応じて第1段ダイノード131は二次電子を次段
のダイノード132に向けて放出する。
【0061】第1段ダイノード131に入射した一次電
子の数よりも放出される二次電子の数の方は多く、この
増倍された二次電子が真空容器15中へ放出され、第2
段ダイノード132に入射する。第2段ダイノード132
は、第1段ダイノード131の時と同様に二次電子を真
空中に放出する。この増倍動作を繰り返すことにより、
最終段ダイノードの近傍に位置する陽極14では、光電
陰極PCから放出された光電子の100万倍の電子が収
集され、この電子は信号電流(負)としてステムピン1
6から容器外部に取り出される。
【0062】本例における光電子増倍管PMTは、光電
陰極PC内における光電子の時間的な広がりが非常に小
さく、応答性と感度に優れる。
【0063】なお、上記では、多段のダイノードを有す
る光電子増倍管PMTを例示したが、上記光電陰極PC
が適用可能な光電子増倍管の構造は、これに限られるも
のではない。例えば、上記光電陰極PCは、二次電子増
倍部にマイクロチャンネルプレート(MCP)を用いた
所謂MCP−PMTにも適用することができる。この場
合の構造は、蛍光体以外の部分が後述する画像増強管と
略同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0064】(画像増強管)次に、上述の実施形態に記
載の半導体光電陰極PCのいずれかが適用される光画像
増強管について説明する。
【0065】図6は、上記半導体光電陰極PCのいずれ
か1つを備えた画像増強管IIの断面模式図である。こ
の画像増強管IIは、光電陰極PC、二次電子増倍部と
して機能するMCP23、MCP23から放出された二
次電子を光に変換するための蛍光体24、これらの部品
を収容するための真空容器25を備えている。
【0066】真空容器25は、その一部を形成する光入
射窓251、側管部252、蛍光体24からの発光を画像
増強管IIの外部へ取り出すための出力窓253を備え
ている。その他、画像増強管は、光電陰極PC、MCP
23、蛍光体24に適当なバイアス電位を与えるための
電極26を備えている。
【0067】次に、画像増強管の動作について説明す
る。光入射窓251を透過した被検出光としての赤外線
は光電陰極PCにおける光吸収層2で大部分が吸収さ
れ、この吸収に応じて光電陰極PC内では光電子が励起
され、この光電子は活性層6の露出表面から真空中へ放
出される。
【0068】光電陰極PCの光吸収層2の厚さは、上述
のように0.02μm以上0.19μm以下に設定され
ているので、光電陰極PC内での光電子の時間的な広が
りは非常に小さい。真空中へ放出された光電子は、加速
されてMCP23に入射し、MCP23において二次電
子が発生する。MCP23の入力側電極231と出力側
電極232との間には、1kV程度の電圧が印加されて
おり、MCP23へ入射した光電子は約1×105倍程
度に増倍され、二次電子としてMCP23から再び真空
中へ放出される。
【0069】蛍光体24に設けられた電極26には、数
kVの電圧が印加されており、MCP23から放出され
た二次電子は加速された状態で、蛍光体24に入射し、
この入射に応じて蛍光体24は発光する。蛍光体24の
発光は、出力窓253を通して画像増強管IIの外部に
取り出される。
【0070】本例では、光電陰極PC内での光電子の時
間的な広がりが非常に小さく、応答性及び感度に優れた
画像増強管を実現することができる。
【0071】なお、本例では、蛍光体24を用いた画像
増強管IIについて説明した。蛍光体24を陽極に置き
換えると、画像増強管IIはMCP−PMTとなる。
【0072】また、本例では、MCP23を1枚だけ用
いた場合について説明したが、複数のMCPをカスケー
ドに組み合わせて増倍率を増加させることもできる。
【0073】(ストリークカメラ装置)次に、上述の光
電陰極PCを備えたストリーク管54を用いたストリー
クカメラ装置について説明する。
【0074】図7は、このストリークカメラ装置のブロ
ック図である。このストリークカメラ装置はパルス光観
測を行う。
【0075】ストリーク管54は前面に上述の実施形態
に係る光電陰極PCのいずれか1つを備えており、光電
陰極PCは入射した光を光電変換する。ストリーク管5
4の気密容器72の入射面には、前述した光電陰極PC
が設けられており、他方の面には蛍光面73が形成され
ている。光電陰極PC上には、メッシュ電極68が掃引
方向に対して垂直な方向に長く形成されており、収束電
極74、アパーチャ電極75、偏向電極71及びMCP
69が図示のように順次配列されている。
【0076】色素レーザ(発振器)51は、繰り返し周
波数80〜200MHzでレーザパルスを出射する。こ
のレーザパルスの波長は赤外域であり、パルス幅は5p
sである。色素レーザ51の出力光は、半透明鏡(ビー
ムスプリッタ)52によって2系統に分岐される。
【0077】半透明鏡52によって分岐されたパルスレ
ーザ光の一方は、光路長可変装置53a、反射鏡53
b、スリットレンズ53c、スリット53d、コンデン
サレンズ53eからなる光学系を経てストリーク管54
の光電陰極PCに入射する。
【0078】半透明鏡52によって分岐されたパルスレ
ーザ光の他方は、反射鏡55a、55bによって反射さ
れ、光電変換素子(PINホトダイオード)56に入射
する。光電変換素子56は、アバランシェホトダイオー
ドとしてもよい。PINホトダイオード56は、応答速
度が速いので、パルスレーザ光の入射に応答してパルス
電流を出力する。PINホトダイオード56の出力は、
同調増幅器57に与えられ、同調増幅器57は80〜2
00MHzの範囲の繰り返し周波数を中心周波数として
動作する。
【0079】この中心周波数は色素レーザ51の発振周
波数に等しく設定されており、同調増幅器57は、PI
Nホトダイオード56の出力パルスの繰り返し周波数に
同期した第1の正弦波を送出する。半透明鏡52、反射
鏡55a,55b、光電変換素子56及び同調増幅器5
7は第1正弦波発振器を構成している。この第1正弦波
発振器は、ストリーク管54の光電陰極PCに入力され
る高速繰り返しパルス光と同期する第1の正弦波を発生
する。
【0080】周波数カウンタ58は、同調増幅器57の
送出する第1の正弦波の周波数を計測し、表示する。
【0081】また、正弦波発振器59は、第1の正弦波
とわずかに周波数の異なる第2の正弦波を発生する第2
正弦波発振器を形成している。この正弦波発振器59
は、80〜200MHzの周波数の範囲内で任意の周波
数の正弦波を送出することができる。ミキサー回路60
は第1正弦波発振器の出力(f1)と第2正弦波発振器
の出力(f2)とを混合する。低域濾波器(LPF)6
1は、ミキサー回路60の出力から、その低周波数成分
を取り出し、LPF61及びレベル検出器62は位相検
出器を構成している。
【0082】この位相検出器は、第1正弦波発振器の出
力との間に一定の位相関係が生じた時点を検出して検出
出力を発生する。
【0083】色素レーザ51が100MHzの繰り返し
周波数で赤外パルス光を送出している場合、同調増幅器
57から周波数100MHzの第1正弦波が送出され
る。周波数カウンタ58には「100MHz」が表示さ
れる。オペレータは、周波数カウンタ58の表示を読
み、正弦波発振器59が100+Δf(MHz)の第2
正弦波を送出するように、この正弦波発振器59を調整
する。但し、Δf<<100である。
【0084】ミキサー回路60は、第1正弦波発振器の
出力、すなわち同調増幅器57が送出する第1正弦波f
1(100MHz)と第2正弦波発振器59が送出する
第2正弦波f2(100+ΔfMHz)を混合し、f=
f1×f2となる合成波を送出する。
【0085】ここで、合成波の周波数fは次式に示され
る。
【0086】
【数1】 LPF61は、周波数Δfよりも、わずかに高い周波数
より低い周波数領域の成分を通過させる。したがって、
LPF61はミキサー回路60の出力波からf’=(A
×B/2)cos2πΔftのみを通過させる。LPF
61の出力端は、レベル検出器62を構成する比較器6
3の一方の入力端子63aに接続されており、正弦波
f’は比較器63の入力端子63aに入力される。
【0087】比較器63の他方の入力端子63bには、
ポテンショメータ64の摺動軸が接続されている。比較
器63は、一方の入力端子63aに入力される電圧が、
他方の入力端子63bに入力されている電圧よりも大き
くなったときに、パルスを送出する。比較器63の出力
端子63cは、単安定マルチバイブレータ65の入力端
子に接続されている。この単安定マルチバイブレータ6
5は比較器63の出力パルスの立ち上がり端で起動さ
れ、一定時間経過後に立ち下がる。
【0088】ゲートパルス発生器66は、単安定マルチ
バイブレータ65の出力端子に接続されている。ゲート
パルス発生器66は、単安定マルチバイブレータ65の
出力がオン状態にある時、ゲート電圧を送出する。この
ゲートパルス発生器66の出力電位は、コンデンサ67
を介して光電陰極PCに電気的に接続されたオーミック
電極OE及びMCP69の出力電極69bに与えられ
る。
【0089】本例では、オーミック電極OEには−80
0V、出力電極69bには+900Vの電位が与えられ
る。なお、MCP69の入力電極69a及びアパーチャ
電極75の電位は0V(接地)である。
【0090】一方、正弦波発振器59の出力である第2
の正弦波は駆動増幅器70で増幅され、ストリーク管5
4の偏向電極71に印加される。この偏向電極71に印
加される正弦波の振幅は575Vであり振幅中心は0V
である。換言すれば、偏向電極71の一方に印加される
電位の最大値/最小値間の電位差は1150Vである。
【0091】ここで、偏向電極71とMCP69との間
の距離やこれらの寸法は、+100Vから−100Vま
での電圧印加に対応して偏向電極71で行われる掃引に
よって偏向された光電子のみがMCP69に入射するよ
うに設定される。
【0092】また、電源76の両端は、非常に大きな抵
抗値の抵抗77,78、79を介して短絡されており、
各抵抗間の電位を取り出すことにより、光電陰極PCの
オーミック電極OEに4000V、収束電極74に−4
500Vの電位が与えられる。なお、電源80は、蛍光
面73にMCP69の出力電極69bよりも300V高
い電位を与えている。
【0093】ゲートパルス発生器66からゲート電圧が
印加されていない時、光電子は光電陰極PCから放出さ
れないので、MCP69からも増倍電子が放出されず、
蛍光面73は暗状態に保たれる。
【0094】ゲートパルス発生器66からゲート電圧が
印加されている時には、光電陰極PC内の光電子は、メ
ッシュ電極68の電位によって加速され、気密容器72
内の真空中へ放出される。
【0095】放出された光電子は、収束電極74の形成
する電子レンズによって、アパーチャ電極75の開口内
に集束され、偏向電極71の2枚の電極板間の領域に入
る。ここで、偏向電極71に電圧が加えられると、光電
子は偏向される。
【0096】本例では、偏向電圧が+100Vからー1
00Vに変化するとき、光電子のMCP69への入射位
置は、図面上の上端から下端へ移動するように設計され
ている。MCP69に入射した光電子は増倍されて蛍光
面73に入射し、ストリーク像を形成する。
【0097】次に、第1実施形態に記載の半導体光電陰
極PCを作製し、これを図7に示したストリークカメラ
装置に組み込んだ場合に得られる光電陰極の時間分解能
について説明する。ここでは、ストリーク管自身の持つ
時間分解能や、入射パルス光の時間幅は予め判明してい
るので、光電陰極の時間分解能のデータを補正した。
【0098】入射光は赤外線とし、光吸収層2の厚みが
赤外線の波長程度、1.3μmの場合の時間分解能は4
0psであった。光吸収層2の厚みを0.19μmとし
た場合には、時間分解能は7.5ps、0.02μmと
した場合には1ps以下となった。
【0099】図8は、光電陰極PCの光吸収層2の厚み
t2が0.02μmの場合の光電陰極PCの分光感度特
性を示すグラフである。光吸収層2の厚みt2が0.0
2μmという非常に薄い膜厚でも波長950nm〜10
50nmの範囲の赤外感度は0.1mA/W以上を有し
ている。しかも、この感度は、従来、この波長域で唯一
感度を有しているAg−O−Cs光電陰極に比較して、
3桁以上高い感度である。なお、光吸収層2の厚みt2
が0.02μmより薄いものでは、光電感度はノイズレ
ベル以下に低下するため、これを測定することは困難で
ある。
【0100】以上、説明したように、光吸収層2の厚み
t2を0.02μm以上0.19μm以下の範囲に設定
することにより、従来からは予想できない程度の応答の
高速化と感度の向上を達成することができた。
【0101】なお、図4に示したグレーデッド層2gを
用いた場合においても、光吸収層2と電子移送層3との
間のヘテロ界面を光電子が横切る確率が増加するのみで
あるので、同様の効果を達成することができ、ピコ秒オ
ーダーの時間分解測定ができるものと考えられる。
【0102】さらに、図2及び図3に示した構造の場合
においても、上述の原理に鑑みれば、応答の高速化と感
度の向上を達成することができるものと考えられる。ま
た、赤外線に基礎吸収端を有する材料であれば、光吸収
層2の材料はInGaAsP以外の材料を用いることも
できる。
【0103】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の半導体
光電陰極は、その特性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る半導体光電陰極PCの縦断
面図である。
【図2】第2実施形態に係る半導体光電陰極PCの縦断
面図である。
【図3】第3実施形態に係る半導体光電陰極PCの縦断
面図である。
【図4】第4実施形態に係る半導体光電陰極PCの縦断
面図である。
【図5】光電子増倍管PMTの断面模式図である。
【図6】画像増強管IIの断面模式図である。
【図7】ストリークカメラ装置のブロック図である。
【図8】光電陰極PCの分光感度特性を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…半導体基板、2g…グレーデッド層、2…光吸収
層、3…電子移送層、4…コンタクト層、5…電極層、
6…活性層、7…裏面電極、12…収束電極、13 n
ダイオード、14…陽極、15…真空容器、151…光
入射窓、152…容器本体、16…ステムピン、231
入力側電極、232…出力側電極、24…蛍光体、25
…真空容器、251…光入射窓、252…側管部、253
…出力窓、26…電極、51…色素レーザ、52…半透
明鏡、53e…コンデンサレンズ、53d…スリット、
53c…スリットレンズ、53a…光路長可変装置、5
3b…反射鏡、54…ストリーク管、55a…反射鏡、
55a,55b…反射鏡、56…ホトダイオード(光電
変換素子)、57…同調増幅器、58…周波数カウン
タ、59…正弦波発振器、60…ミキサー回路、62…
レベル検出器、63a…入力端子、63b…入力端子、
63c…出力端子、63…比較器、64…ポテンショメ
ータ、65…単安定マルチバイブレータ、66…ゲート
パルス発生器、67…コンデンサ、68…メッシュ電
極、69a…入力電極、69b…出力電極、70…駆動
増幅器、71…偏向電極、72…気密容器、73…蛍光
面、74…収束電極、75…アパーチャ電極、76…電
源、77,78…抵抗、80…電源、e…光電子、OE
…オーミック電極、PC…半導体光電陰極、PMT…光
電子増倍管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅 博文 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 (72)発明者 森 邦芳 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松ホ トニクス株式会社内 Fターム(参考) 5C035 AA20 CC01 5C037 GG04 GH05 5C235 AA20 CC01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤外線を吸収する化合物半導体からなる
    光吸収層を備え、赤外線入射に応じて電子を放出する半
    導体光電陰極において、前記光吸収層は、この光吸収層
    のエネルギーバンドギャップよりも広いエネルギーバン
    ドギャップを有する電子移送層と半導体基板との間に形
    成されており、前記光吸収層の厚みは、0.02μm以
    上0.19μm以下であることを特徴とする半導体光電
    陰極。
  2. 【請求項2】 前記光吸収層は、前記電子移送層よりも
    薄いことを特徴とする請求項1に記載の光電陰極。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板はInP、前記光吸収層
    はInGaAsPであり、前記電子移送層はInPであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体光電陰極。
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