JP2004260631A - 携帯端末装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】携帯電話機100の第1の筐体1及び第2の筐体2を相対的に回転可能に接続するヒンジ部4にカメラ装置17を設ける。このカメラ装置17は、ヒンジ部4の回転軸と同軸に設けられており、回転操作により携帯電話機の前方向及び後ろ方向に撮像方向が変更可能となっている。このカメラ装置17には、撮像レンズ53の外周を取り囲むかたちで発光部58が設けられており、当該カメラ装置17が撮像可能な状態となった際に、該発光部58が所定の輝度レベルで発光制御される。この発光部58の発光制御により、第三者に対してカメラ装置17が撮像可能な状態となっていることを知らしめ、盗撮等の防止を図る。
【選択図】 図1
Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、携帯電話機,やPHS電話機,PDA装置(PDA:Personal Digital Assistant)或いはノート型のパーソナルコンピュータ装置等に適用して好適な携帯端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日において、カメラ装置が設けられた携帯電話機が知られている。このような携帯電話機は、本体部を構成する第1の筐体と第2の筐体とがヒンジ部を介して回動可能に連結されて折畳自在にされ、撮像レンズを有するカメラ装置が本体部に回転可能に支持されている。
【0003】
また、上記いずれかの筐体に設けられた表示部に対して撮像中の画像が表示されるようになっており、ユーザは、表示部に表示される画像を見ることで、撮像中の画像を確認しながら撮像可能となっている。
【0004】
カメラ装置は、撮影者自身を撮影するための自分側撮影モードと、撮影者の視野範囲にある物体や人物等を撮影する相手側撮影モードとを有しており、カメラ装置の撮像レンズが撮影者側を向いたときに自分側撮影モードとなり、撮像レンズが撮影者の反対側を向いたときに相手側撮影モードとなるように構成されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002―33809号公報(第3頁〜第4頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の携帯電話機は、撮像方向を所望の方向に変更して撮像を行うことができるのであるが、それ故に、被写体に気づかれないように撮像を行う盗撮に用いられる可能性もあり、好ましいことではない。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、携帯端末装置に設けられているカメラ装置が、盗撮等の間違った行為に使用される不都合を防止することができるような携帯端末装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、撮像に関する機能で撮像が可能となった際に、制御手段が、撮像方向可変手段により可変される撮像方向に対応して設けられた一つ或いは複数の発光手段を発光制御することで、当該携帯端末装置が撮像可能となったことを第三者に知らしめ、当該携帯端末装置が盗撮等に用いられる不都合を防止する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、携帯電話機に適用することができる。
【0010】
この本発明の実施の形態となる携帯電話機100は、第1の筐体1と第2の筐体2とを備え、該第1の筐体1と第2の筐体2とによって本体部3が構成される。第1の筐体1と第2の筐体2とはヒンジ部4を介して回動自在に連結されて折畳自在にされ、第1の筐体1と第2の筐体2とは、両者が所定の角度開いた開放状態(図1参照)と両者が折り畳まれた閉塞状態(図2参照)との間で回動可能とされている。
【0011】
第1の筐体1と第2の筐体2は、閉塞状態における両者間の角度θを0°とすると、例えば、角度θが160°まで回動可能であり(図3参照)、この160°の角度を為す状態が開放状態とされる。
【0012】
尚、以下の説明において方向を示すときは、第1の筐体1と第2の筐体2を開いた開放状態(図1参照)において、第1の筐体1の後述する操作キーと第2の筐体2の後述する表示部を正面から見たときの前後上下左右の方向で示す。
【0013】
第1の筐体1は、図1及び図2に示すように、第1のケース5に各部材及び各部品が収納又は配置されて成り、第1のケース5は前後で結合されたフロントケース5aとリアケース5bとから成る。第1のケース5は扁平な形状に形成されたケース本体部6と該ケース本体部6の上端部からそれぞれ前方へ突出された内側ヒンジ筒部7、7とから成る。内側ヒンジ筒部7、7は軸方向が左右方向となる略円筒状に形成され、それぞれケース本体部6の左端寄りの位置と右端寄りの位置とに設けられている。
【0014】
第1のケース5の内部には回路基板8が配置され(図4参照)、該回路基板8はその主面が前後方向を向くように配置されている。
【0015】
第1の筐体1の前面には、テンキー1a,右ソフトキー80R,左ソフトキー80L,電源入力キー81,発信キー82、及び発光レベル切り替えキー83等を備えた操作部84が配置され、第1の筐体1の前面の下端部にはマイクロフォン9が設けられている(図1参照)。
【0016】
第1の筐体1の前面の上端寄りの位置には回転式操作キー10が配置されている。回転式操作キー10を回転操作することにより所定のメニューを選択することができ、押圧操作することにより選択したメニューを実行することができる。回転式操作キー10の操作によって、例えば、各種の編集作業、各種の情報の入力、後述するカメラ装置による撮影、カメラ装置によって撮影した画像の表示、画像の削除、画像の送信等の種々の操作を行うことができる。
【0017】
また、この第1の筐体1の後面の上端部にはスピーカ装置15bが設けられている。
【0018】
第2の筐体2は、図1及び図2に示すように、第2のケース11に各部材及び各部品が収納又は配置されて成り、第2のケース11は前後で結合されたフロントケース11aとリアケース11bとから成る。第2のケース11は扁平な形状に形成されたケース本体部12と該ケース本体部12の下端部からそれぞれ略下方へ突出された外側ヒンジ筒部13、13とから成る。外側ヒンジ筒部13、13は軸方向が左右方向となり外面がそれぞれ閉塞された略円筒状に形成され、それぞれケース本体部6の左端部と右端部とに設けられている。従って、外側ヒンジ筒部13、13は、それぞれ第1の筐体1の内側ヒンジ筒部7、7の外側に位置されている。
【0019】
第2の筐体2の前面には表示部(液晶表示パネル)14、及び通話用のスピーカ装置15aが設けられている。表示部14には、電波の受信状況、電池残量、通話相手の電話番号、電話帳として登録されている内容(相手先電話番号や氏名等)、発信履歴、着信履歴、カメラ装置による撮影時の画像、カメラ装置によって撮影した画像、その他の各種登録内容等の各種の情報が表示される。
【0020】
ヒンジ部4は第1の筐体1の内側ヒンジ筒部7、7内と第2の筐体2の外側ヒンジ筒部13、13内とにヒンジ機構16が配置されて成り、内側ヒンジ筒部7、7間にはカメラ装置17が回転可能に支持されている。
【0021】
カメラ装置17は略円筒状に形成された保護カバー18と該保護カバー18によって一部を除いた部分が覆われた後述するカメラ本体を備えている。カメラ装置17は第1の筐体1と第2の筐体2の回動方向と同じ方向に回転可能とされて。
【0022】
保護カバー18の周面には窓が形成され、この周面には窓が形成された部分を除いた左右方向における両端部以外の部分にローレット加工が施され、このローレット加工が施された部分が回転操作部18aとして形成されている。
【0023】
このようにカメラ装置17には、ローレット加工が施された回転操作部18aが設けられているため、回転操作部18aに指を宛ってカメラ装置17の回転操作を容易に行うことができる。
【0024】
以下に、第1の筐体1及び第2の筐体2の内部構造について説明する(図4乃至図9参照)。
【0025】
第1の筐体1の内部には支持プレート19が配置されている(図4乃至図6参照)。支持プレート19は、図5に示すように、左右方向に長いベース部20と該ベース部20の左右両側縁からそれぞれ直角に折り曲げられた支持片部21、22とベース部20の左右両側縁から左方又は右方へ突出された被取付部23、23とから成る。支持片部21、22の先端部には、それぞれシャフト挿通孔21a、22aが形成されている。シャフト挿通孔21a、22aには、180°反対側の位置にそれぞれ平面形状に形成されたカット面21b、21b、22b、22bが形成されている。左側に位置する支持片部21の中間部には、その左側面にクリック凹部21cが形成されている。
【0026】
ベース部20には被取付孔20a、20aが形成され、被取付部23、23にはそれぞれ被取付孔23a、23aが形成されている。
【0027】
支持プレート19は被取付孔20a、20a、23a、23aをそれぞれ挿通されたネジ部材によって第1のケース5のリアケース5bに取り付けられて第1のケース5内に配置される。支持プレート19が第1のケース5内に配置された状態においては、支持片部21、22がそれぞれ内側ヒンジ筒部7、7内に配置される。
【0028】
第2の筐体2の内部には支持フレーム24が配置されている(図5及び図6参照)。支持フレーム24は横長の基部25と該基部25の上側に設けられた枠部26と基部25から下方へ突出された支持筒部27、28とから成る。基部25にはネジ挿通孔25a、25aが形成され、枠部26の上端部にも図示しない一対のネジ挿通孔が形成されている。
【0029】
支持筒部27、28は基部25の左右両端部からそれぞれ突出されている。支持筒部27は左側面27aが閉塞された略円筒状に形成され、該左側面27aに貫通孔27bが形成されている(図7及び図8参照)。支持筒部28は略円筒状に形成されている。
【0030】
支持筒部27の右側縁部には、180°反対側の位置に右方に開口された位置決め切欠27c、27cが形成されている(図5参照)。支持筒部27の右側縁からは円弧状を為すストッパー突部27dが右方へ向けて突出され、該ストッパー突部27dは位置決め切欠27c、27cが形成されていない部分に形成されている。
【0031】
支持筒部28の左側縁からは円弧状を為すストッパー突部28aが左方へ向けて突出され、該ストッパー突部28aは支持筒部27に設けられたストッパー突部27dに対応した位置に設けられている。
【0032】
支持フレーム24は基部25のネジ挿通孔25a、25aと枠部26のネジ挿通孔にそれぞれ取付ネジが挿通されて第2のケース11のリアケース11bに取り付けられて第2のケース11内に配置される。支持フレーム24が第2のケース11内に配置された状態においては、支持筒部27、28がそれぞれ外側ヒンジ筒部13、13内に配置される。
【0033】
支持プレート19の左側の支持片部21のシャフト挿通孔21aには第1のシャフト29が挿通される。第1のシャフト29は順に左側から長軸部30とフランジ部31と短軸部32とが一体に形成されて成り、フランジ部31は長軸部30及び短軸部32より外径が大きくされている。
【0034】
長軸部30の左端寄りの位置には取付溝30aが形成され、長軸部30の右端部には、周面の180°反対側の部分にそれぞれ平面形状に形成された回転止め部30b、30bが形成されている。
【0035】
短軸部32には、その周面に開口された孔32aが形成されている。短軸部32の孔32aには軸状を為す規制突部33が挿入されて取り付けられ、該規制突部33の一端部が短軸部32の周面から突出されている。
【0036】
第1のシャフト29は長軸部30が支持片部21のシャフト挿通孔21aに右側から挿入され、フランジ部31が支持片部21の右側面に接した状態とされる。第1のシャフト29は長軸部30の回転止め部30b、30bが、それぞれシャフト挿通孔21aのカット面21b、21bに係合され、支持プレート19に対して回転不能とされる。
【0037】
支持フレーム24の支持筒部27の右側縁部にはクリック部材34が配置される。クリック部材34は略円環状に形成され、中心を挟んで180°反対側の位置からそれぞれ放射方向へ向けて位置決め突部34a、34aが突出されている。クリック部材34の右側面には右方へ突出されたクリック突部34b、34bが設けられ、該クリック突部34b、34bは位置決め突部34a、34aに対応した位置に設けられている。
【0038】
クリック部材34は位置決め突部34a、34aがそれぞれ支持筒部27の位置決め切欠27c、27cに挿入されて支持筒部27に支持され、該支持筒部27に対して回転不能とされている。また、クリック部材34の中心孔34cには第1のシャフト29の長軸部30が挿入されるが、クリック部材34は第1のシャフト29に対して回転可能とされる。
【0039】
支持筒部27内には圧縮コイルバネ35が配置され、該圧縮コイルバネ35は支持筒部27の左側面27aとクリック部材34間に配置される(図7及び図8参照)。
【0040】
上記のように支持筒部27にクリック部材34と圧縮コイルバネ35とが配置された状態で、第1のシャフト29の長軸部30がクリック部材34の中心孔34c、圧縮コイルバネ35及び支持筒部27の左側面27aの貫通孔27bを貫通される。貫通された長軸部30は、先端部が左側面27aから左方へ突出され、取付溝30aに抜け止めリング36が取り付けられる。従って、圧縮コイルバネ35は支持筒部27の左側面27aとクリック部材34とに弾接され、クリック部材34は圧縮コイルバネ35によって右方(図7及び図8に示す矢印R方向)へ付勢され支持プレート19の支持片部21に押し付けられる。
【0041】
支持プレート19の右側の支持片部22のシャフト挿通孔22aには第2のシャフト37が挿通される。第2のシャフト37は順に左側から取付部38とフランジ部39と挿入軸部40とが一体に形成されて成り、フランジ部39は挿入軸部40より外径が大きくされている。取付部38は横断面形状で略半円状に形成され、平面状を為す面に開口する螺穴38aが形成されている。螺穴38aの両側の位置には、それぞれ第2のシャフト37の軸方向に延びるスライド溝38b、38bが形成されている。
【0042】
挿入軸部40の右端寄りの位置には取付溝40aが形成されている。挿入軸部40の周面には180°反対側の部分にそれぞれ平面形状に形成された面取り部40b、40bが形成され、該面取り部40b、40bは挿入軸部40の先端から軸方向における中間の位置まで形成されている。
【0043】
第2のシャフト37は挿入軸部40が支持片部22のシャフト挿通孔22aに左側から挿入され、フランジ部39が支持片部22の左側面に接した状態とされる。
【0044】
支持フレーム24の支持筒部28内には固定部材41が配置される。固定部材41はカメラ装置17の回転時に回転不能な状態にある固定部として機能し、それぞれ略円板状に形成された小径部42と大径部43とが一体に形成されて成る。固定部材41には小径部42の左側面と大径部43の右側面とを貫通する挿通孔41aが形成され、小径部42の周面の180°反対側の部分にはそれぞれ平面形状に形成された回り止め部42a、42aが形成されている。大径部43の右側面には、図9に示すように、周方向に離隔して第1の係合凹部43a、第2の係合凹部43b及び第3の係合凹部43cが形成されている。
【0045】
固定部材41は小径部42が支持プレート19の支持片部22のシャフト挿通孔22aに挿入された状態で支持筒部28内に配置される。固定部材41は小径部42の回り止め部42a、42aが、それぞれシャフト挿通孔22aのカット面22b、22bに係合され、支持プレート19に対して回転不能とされる。
【0046】
支持フレーム24の支持筒部28内には固定部材41の右側に回転部材44が配置される。回転部材44は円板状に形成され、カメラ装置17と一体となって回転される回転部として機能する。回転部材44の中心部には挿入孔44aが形成され、該挿入孔44aには180°反対側の位置にそれぞれ平面形状に形成された回転規制部44b、44bが形成されている。回転部材44の左側面には、図9に示すように、左方へ突出された係合突部44cが設けられている。
【0047】
支持筒部28内には回転部材44の右側に付勢部材45が配置され、該付勢部材45として圧縮コイルバネが用いられている。
【0048】
支持筒部28内には付勢部材45の右側に平板状に形成されたカバー46が配置され、該カバー46には被取付孔46aが形成されている。被取付孔46aには180°反対側の位置にそれぞれ平面形状に形成された規制部46b、46bが形成されている。
【0049】
上記のように支持筒部28に固定部材41、回転部材44、付勢部材45及びカバー46が配置された状態で、第2のシャフト37の挿入軸部40が固定部材41の挿通孔41a、回転部材44の挿入孔44a、付勢部材45及びカバー46の被取付孔46aを順に貫通される。貫通された挿入軸部40は、先端部がカバー46から右方へ突出され、取付溝40aに抜け止めリング47が取り付けられる。従って、付勢部材45は回転部材44とカバー46とに弾接され、回転部材44は付勢部材45によって左方(図7及び図8に示す矢印L方向)へ付勢され固定部材41の大径部43に押し付けられる。回転部材44とカバー46はそれぞれ回転規制部44b、44b、規制部46b、46bが挿入軸部40の面取り部40b、40bに係合され、第2のシャフト37に対して回転不能とされる。
【0050】
上記した支持プレート19の支持片部21、22と支持フレーム24の支持筒部27、28とを連結する第1のシャフト29、第2のシャフト37及び該第1のシャフト29、第2のシャフト37に組み付けられる各部材によってヒンジ機構16が構成される。このヒンジ機構16は第1の筐体1と第2の筐体2を回動可能に支持する機構として機能する他、カメラ装置17を回転可能に支持するカメラ支持機構としても機能する。
【0051】
以下に、第1の筐体1と第2の筐体2の開閉動作について説明する。
【0052】
第1の筐体1と第2の筐体2が開閉されるときには、第1のシャフト29は支持プレート19に対して回転不能とされると共に支持フレーム24に対して回転可能とされているため、第1のシャフト29は支持プレート19と一体となって支持フレーム24に対して回転される。一方、第2のシャフト37は支持プレート19及び支持フレーム24に対して回転可能とされている。
【0053】
閉塞状態においては、図10に示すように、支持プレート19の支持片部21のクリック凹部21cにクリック部材34の一方のクリック突部34bが係合されている。このとき支持片部21、22の一方の端縁がそれぞれ支持フレーム24の支持筒部27、28のストッパー突部27d、28aの一方の端縁に近接又は当接した状態とされている。
【0054】
閉塞状態から第1の筐体1と第2の筐体2を開放していくと、支持プレート19の支持片部21に対してクリック部材34が回転され、該クリック部材34の一方のクリック突部34bと支持片部21のクリック凹部21cとの係合が解除される。このときクリック部材34によって圧縮コイルバネ35が押圧され該圧縮コイルバネ35が稍圧縮される。
【0055】
さらに第1の筐体1と第2の筐体2を開放していくと、所定の位置まで回転されたところで、圧縮されていた圧縮コイルバネ35が弾性復帰して、図11に示すように、クリック部材34の他方のクリック突部34bと支持片部21のクリック凹部21cとが係合されて、第1の筐体1と第2の筐体2が開放状態に保持される。このとき支持片部21、22の他方の端縁がそれぞれ支持フレーム24の支持筒部27、28のストッパー突部27d、28aの他方の端縁に近接又は当接した状態とされ、これ以上の第1の筐体1と第2の筐体2の開放方向への回動が規制される。
【0056】
逆に、開放状態から第1の筐体1と第2の筐体2を閉塞していくと、支持プレート19の支持片部21に対してクリック部材34が回転され、該クリック部材34の他方のクリック突部34bと支持片部21のクリック凹部21cとの係合が解除される。このときクリック部材34によって圧縮コイルバネ35が押圧され該圧縮コイルバネ35が稍圧縮される。
【0057】
さらに第1の筐体1と第2の筐体2を閉塞していくと、所定の位置まで回転されたところで、圧縮されていた圧縮コイルバネ35が弾性復帰して、図10に示すように、クリック部材34の一方のクリック突部34bと支持片部21のクリック凹部21cとが係合されて、第1の筐体1と第2の筐体2が閉塞状態に保持される。このとき支持片部21、22の一方の端縁がそれぞれ支持フレーム24の支持筒部27、28のストッパー突部27d、28aの一方の端縁に近接又は当接した状態とされ、これ以上の第1の筐体1と第2の筐体2の閉塞方向への回動が規制される。
【0058】
次に、上記したカメラ装置17についての詳細を説明する。
【0059】
上記したようにカメラ装置17は保護カバー18と該保護カバー18によって一部を除いた部分が覆われたカメラ本体48とを備え、支持プレート19の支持片部21、22と支持フレーム24の支持筒部27、28とが第1のシャフト29及び第2のシャフト37を介して連結された状態において、支持片部21、22間に回転可能に支持される。
【0060】
カメラ本体48は保持ケース49内に所定の各部が配置されて成り、保持ケース49はカバー側ケース部49aとベース側ケース部49bとが結合されて成る(図5及び図6参照)。
【0061】
カバー側ケース部49aは、ベース側ケース部49b側に開口された横長の浅い箱状を為す基体部50と、該基体部50から左方へ突出された被支持部51と、基体部50から右方へ突出された被取付部52とが一体に形成されて成る。
【0062】
基体部50にはレンズ配置孔50aが形成されている。
【0063】
被支持部51は左端部を除いた部分が円筒状に形成され、左端部が被規制突部51aとして設けられている。被規制突部51aは円弧状に形成され、周方向における一端縁が第1の被規制縁51bとされ、周方向における他端縁が第2の被規制縁51cとされている。
【0064】
被取付部52は横断面形状で略半円形状に形成され、平面部とその反対側の面を貫通するネジ挿通孔52aを有している。被取付部52の平面部には、ネジ挿通孔52aを挟んだ両側の位置に、それぞれ左右方向に延びるスライド突部52b、52bが設けられている。
【0065】
ベース側ケース部49bはカバー側ケース部49a側に開口された横長の浅い箱状を為し、基体部50より横幅が稍小さくされており、カバー側ケース部49aの基体部50と、例えば、ネジ止めによって結合される。ベース側ケース部49bは、その左側面が基体部50の左側面と一致された状態でカバー側ケース部49aに結合される。
【0066】
カメラ本体48は撮像レンズ53と所定の光学素子とを有し、撮像レンズ53がカバー側ケース部49aのレンズ配置孔50aに配置されている。
【0067】
カメラ本体48は、被支持部51と被取付部52を除いた部分が保護カバー18によって覆われ、被支持部51と被取付部52は保護カバー18から左方又は右方へ突出されている。
【0068】
カメラ装置17は、以下のようにして第1のシャフト29及び第2のシャフト37に組み付けられる(図12及び図13参照)。
【0069】
先ず、被取付部52のスライド突部52b、52bをそれぞれ第2のシャフト37の取付部38に形成されたスライド溝38b、38bに挿入する(図12参照)。このとき被支持部51は第1のシャフト29の直ぐ右側に位置される。
【0070】
次に、カメラ装置17を左方へスライドし保持ケース49の被支持部51に第1のシャフト29の短軸部32を挿入する(図13参照)。従って、被支持部51は第1のシャフト29が挿入される挿入筒部としての役割を果たす。被支持部51に短軸部32を挿入すると、保持ケース49のネジ挿通孔52aと第2のシャフト37の螺穴38aが対応して位置される。
【0071】
最後に、ネジ挿通孔52aを挿通した取付ネジ54を第2のシャフト37の螺穴38aに螺合する。
【0072】
カメラ装置17は第2のシャフト37に取り付けられるため、該第2のシャフト37と一体となって回転され、第1のシャフト29に対して回転可能とされる。被支持部51に短軸部32が挿入された状態においては、該短軸部32に取り付けられた規制突部33が被規制突部51aに対応して位置される。
【0073】
上記のように支持プレート19と支持フレーム24とがヒンジ機構16を介して連結されると共にカメラ装置17が回転可能に支持された状態において、本体用フレキシブルプリント配線板55とカメラ用フレキシブルプリント配線板56とが各別に配置される(図14参照)。
【0074】
本体用フレキシブルプリント配線板55は、一端部が第1のケース5の内部に配置された回路基板8に設けられた図示しない本体用駆動回路のコネクター部に接続され、他端部が第2のケース6に配置された表示部14の図示しないコネクター部に接続されている。本体用フレキシブルプリント配線板55の中間部は、第2のシャフト37の取付部38の背面側を通り支持フレーム24の支持筒部28を巻回され基部25の背面側を通るように配置されている。
【0075】
カメラ用フレキシブルプリント配線板56は、一端部が回路基板8に設けられた図示しないカメラ用駆動回路のコネクター部に接続され、他端部がカメラ装置17のカメラ本体48の図示しないコネクター部に接続されている。カメラ用フレキシブルプリント配線板56の他端側の部分は、カメラ装置17の保持ケース49の被支持部51を巻回され被支持部51の背面側を通り保持ケース49の外面に沿うようにして配置されており、他端部が2又状に分割された分割部56a、56aとされている。
【0076】
分割部56a、56aの先端部は、保持ケース49の内部に配置された素子ブロック48aに接続されている(図23参照)。分割部56a、56a間には、保持ケース49の内部に配置されたスペーサー48bが位置されている。
【0077】
上記のように第1の筐体1と第2の筐体2とが開閉されるときには、本体用フレキシブルプリント配線板55の第2のシャフト37に巻回された部分が、第1の筐体1と第2の筐体2の開閉動作に伴って径が変動される。
【0078】
また、カメラ装置17が回転されるときには、カメラ用フレキシブルプリント配線板56の保持ケース49に巻回された部分が、カメラ装置17の回転動作に伴って径が変動される。
【0079】
カメラ装置17には撮像レンズ53の外周の全周に補強枠57を介して発光部58が設けられている(図16及び図17参照)。発光部58は内側に配置された発光体58aと外側に配置された導光体58bとから成り、発光体58aとしては、例えば、LED(Light Emitting Diode)やハロゲンランプ等を用いることができる。
【0080】
発光体58aは撮像レンズ53から光軸方向に離隔するに従って外側に開くように傾斜されている。このように外側に開くように傾斜されていることにより、撮像レンズ53が有する画角が遮蔽されないようにされている。
【0081】
携帯電話機100にあっては、上記したように、撮像レンズ53の外周の全周に発光部58が設けられているため、発光部58から出射された光の片寄りがなく撮像レンズ53の光軸を中心とした均等な光が出射され、良好な画像を撮影することができる。
【0082】
以下に、カメラ装置17の回転動作について説明する。
【0083】
カメラ装置17は第2のシャフト37と一体となって第1のシャフト29に対して回転され、第2のシャフト37は支持プレート19及び支持フレーム24に対して回転可能とされているため、カメラ装置17は支持プレート19及び支持フレーム24に対して回転される。
【0084】
カメラ装置17は第2の回転位置を中間位置として第1の回転位置と第3の回転位置との間を回転される。第1の回転位置は撮像レンズ53が第1の筐体1に遮蔽された「遮蔽モード」の位置であり(図15参照)、第2の回転位置は撮像レンズ53が撮影者側を向く「自分側撮影モード」の位置であり(図16参照)、第3の回転位置は撮像レンズ53が撮影者の反対側を向く「相手側撮影モード」の位置である(図17参照)。
【0085】
第1の筐体1の第1のケース5の内部に配置された回路基板8の主面が向く方向に対して撮像レンズ53の光軸が平行となる位置をカメラ装置17の基準位置とすると、カメラ装置17は、基準位置から正面側に、例えば、137°回転された位置が第1の回転位置とされ、基準位置から正面側に、例えば、14°回転された位置が第2の回転位置とされ、基準位置から背面側に、例えば、150°回転された位置が第3の回転位置とされている。従って、カメラ装置17は、例えば、287°の範囲で回転可能とされている。
【0086】
第1の回転位置においては、図18に示すように、固定部材41の第1の係合凹部43aと回転部材44の係合突部44cとが係合されている。このとき、図21に示すように、第1のシャフト29に取り付けられた規制突部33の先端部が保持ケース49の第1の被規制縁51bに近接又は当接した状態とされている。
【0087】
規制突部33は、カメラ装置17が回転されたときに、保持ケース49の被支持部51の外面の回転軌跡から外方へ突出されないようになっている。従って、上記したように、規制突部33にカメラ用フレキシブルプリント配線板56を巻回した状態において、規制突部33が巻回されたカメラ用フレキシブルプリント配線板56に接触することがなく、被支持部51の外周面側の空間をカメラ用フレキシブルプリント配線板56を配置するためのスペースとして用いることができる。
【0088】
第1の回転位置からカメラ装置17を第2の回転位置へ向けて回転していくと、支持プレート19の支持片部22に固定された固定部材41に対して第2のシャフト37とともに回転部材44が回転され、固定部材41の第1の係合凹部43aと回転部材44の係合突部44cとの係合が解除される。回転部材44によって付勢部材45が押圧され該付勢部材45が稍圧縮される。
【0089】
さらにカメラ装置17を回転していくと、第2の回転位置まで回転されたところで、圧縮されていた付勢部材45が弾性復帰して、図19に示すように、固定部材41の第2の係合凹部43bと回転部材44の係合突部44cとが係合されて、カメラ装置17が第2の回転位置に保持される。
【0090】
第2の回転位置からカメラ装置17を第3の回転位置へ向けて回転していくと、固定部材41に対して回転部材44が回転され、固定部材41の第2の係合凹部43bと回転部材44の係合突部44cとの係合が解除される。回転部材44によって付勢部材45が押圧され該付勢部材45が稍圧縮される。
【0091】
さらにカメラ装置17を回転していくと、第3の回転位置まで回転されたところで、圧縮されていた付勢部材45が弾性復帰して、図20に示すように、固定部材41の第3の係合凹部43cと回転部材44の係合突部44cとが係合されて、カメラ装置17が第3の回転位置に保持される。このとき第1のシャフト29に取り付けられた規制突部33の先端部が保持ケース49の第2の被規制縁51cに近接又は当接した状態とされ(図22参照)、これ以上のカメラ装置17の不必要な回転が規制される。
【0092】
逆に、第3の回転位置からカメラ装置17を第2の回転位置へ向けて回転していくと、固定部材41に対して回転部材44が回転され、固定部材41の第3の係合凹部43cと回転部材44の係合突部44cとの係合が解除され、回転部材44によって付勢部材45が押圧され該付勢部材45が稍圧縮される。
【0093】
さらにカメラ装置17を回転していくと、第2の回転位置まで回転されたところで、圧縮されていた付勢部材45が弾性復帰して、図19に示すように、固定部材41の第2の係合凹部43bと回転部材44の係合突部44cとが係合されて、カメラ装置17が第2の回転位置に保持される。
【0094】
第2の回転位置からカメラ装置17を第1の回転位置へ向けて回転していくと、固定部材41に対して回転部材44が回転され、固定部材41の第2の係合凹部43bと回転部材44の係合突部44cとの係合が解除され、回転部材44によって付勢部材45が押圧され該付勢部材45が稍圧縮される。
【0095】
さらにカメラ装置17を回転していくと、第1の回転位置まで回転されたところで、圧縮されていた付勢部材45が弾性復帰して、図18に示すように、固定部材41の第1の係合凹部43aと回転部材44の係合突部44cとが係合されて、カメラ装置17が第1の回転位置に保持される。このとき第1のシャフト29に取り付けられた規制突部33の先端部が保持ケース49の第1の被規制縁51bに近接又は当接した状態とされ(図21参照)、これ以上のカメラ装置17の不必要な回転が規制される。
【0096】
携帯電話機100にはカメラ装置17の回転位置を検出するための非接触型の検出手段59が設けられている(図4参照)。検出手段59は磁気抵抗素子60、例えば、MR(Magneto Resistive)素子とマグネット61によって構成されている。尚、検出手段59は磁気抵抗素子60とマグネット61のような磁気センサーの他、検出光を出射して検出を行うような光学式のセンサーであってもよい。
【0097】
磁気抵抗素子60は、図4に示すように、第1のケース5の内部に配置された回路基板8の上端部に取り付けられ、マグネット61はカメラ装置17の保持ケース49の外面に取り付けられている。検出手段59にあっては、磁気抵抗素子60の中心点とマグネット61の中心点とが、カメラ装置17の回転位置に関わらず、カメラ装置17の回転軸に直交し撮像レンズ53の光軸を含む面内に常に位置するようにされている。従って、磁気抵抗素子60の中心点とマグネット61の中心点との位置ずれが生じず、磁気抵抗素子60の感度の低下を防止することができる。
【0098】
以下に、カメラ装置17が回転されたときの検出手段59による検出動作について説明する(図23乃至図26参照)。
【0099】
カメラ装置17は、上記したように、第1の回転位置にある「遮蔽モード」(図15参照)、第2の回転位置にある「自分側撮影モード」(図16参照)及び第3の回転位置にある「相手側撮影モード」(図17参照)の3つのモードを有している。
【0100】
回路基板8の主面が向く方向に対して撮像レンズ53の光軸が平行となる位置をカメラ装置17の基準位置(0°)とすると、カメラ装置17は、基準位置から正面側(マイナス側)に137°回転された位置が第1の回転位置とされ、基準位置から正面側に14°回転された位置が第2の回転位置とされ、基準位置から背面側(プラス側)に150°回転された位置が第3の回転位置とされている。
【0101】
図23に示すように、遮蔽モード(−137°)においては、磁気抵抗素子60とマグネット61との位置関係により検出手段59の検出結果に基づいてスイッチAが「オフ」にされている。スイッチAは撮像レンズ53を介して取り込まれる画像を反転するために設けられたスイッチである。
【0102】
カメラ装置17が遮蔽モードにある第1の回転位置からプラス側に回転され、図24に示すように、自分側撮影モード(−14°)とされてもスイッチAは「オフ」のままである。
【0103】
カメラ装置17がさらにプラス側に回転され、図25に示すように、回転角度が+90°とされると、磁気抵抗素子60とマグネット61とが接近した位置関係となり、検出手段59の検出結果に基づいてスイッチAが「オン」にされる。
【0104】
従って、この+90°の回転角度の位置がスイッチAの切替ポイントとされている。スイッチAが「オン」にされることにより撮像レンズ53を介して取り込まれる画像が反転される。
【0105】
さらにカメラ装置17がプラス側に回転されると、図26に示すように、相手側撮影モード(+150°)とされ第3の回転位置に至るが、この間、磁気抵抗素子60にマグネット61が接近されるためスイッチAは「オン」のままである。相手側撮影モードにおいて、磁気抵抗素子60とマグネット61とが、最も接近される。
【0106】
逆に、カメラ装置17が相手側撮影モードにある第3の回転位置からマイナス側に回転されると、検出手段59の検出結果に基づいて+90°でスイッチAが「オン」から「オフ」に切り替わり、撮像レンズ53を介して取り込まれる画像が反転されて通常表示に戻る。
【0107】
以上に記載した通り、携帯電話機100にあっては、撮像レンズ53を介して取り込まれる画像の反転を、カメラ装置17の本体部3に対する回転位置を検出する非接触型の検出手段59によって行うようにしているため、プッシュスイッチを用いた場合のように被操作レバーや操作用突部の可動スペースを必要とせず、また、ヒンジ機構16と被操作レバーや操作用突部との干渉というおそれもなく、その分、携帯電話機100の小型化を図ることができる。
【0108】
また、カメラ装置17への給電のためのカメラ用フレキシブルプリント配線板56の十分な配置スペースを確保することができ、また、被操作レバーや操作用突部とカメラ用フレキシブルプリント配線板56との干渉という問題が生じないため、カメラ用フレキシブルプリント配線板56の耐久性の向上を図ることができる。
【0109】
さらに、検出手段59が非接触型であるため、ヒンジ部4の隙間から侵入するおそれのある塵埃や水分等による影響が少なく、検出動作の不良を防止することができる。
【0110】
加えて、非接触型の検出手段59を用いることにより、プッシュスイッチ等の接触型の検出手段を用いた場合に比し、検出手段59の耐久性の向上を図ることができる。
【0111】
さらにまた、検出手段59が磁気抵抗素子60とマグネット61とによって構成され、簡素な構成とされているため、携帯電話機100の内部に設けられる内部機構の簡素化及び内部機構の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【0112】
検出手段59にあっては、磁気抵抗素子60が本体部3を構成する第1の筐体1の内部に配置された回路基板8に取り付けられ、マグネット61がカメラ装置17に取り付けられているため、磁気抵抗素子60への給電のための配線板、例えば、フレキシブルプリント配線板や専用のコネクター等の部品を設ける必要がなく、内部構成の簡素化及び部品点数の低減を図ることができる。
【0113】
また、磁気抵抗素子60を回路基板8に取り付けマグネット61をカメラ装置17に取り付けることにより、磁気抵抗素子60への給電のためのフレキシブルプリント配線板を必要としないため、カメラ装置17を回転したときの当該フレキシブルプリント配線板に対するストレスによる耐久性の低下という問題も生じることがなく、検出手段59による良好な検出動作を確保することができる。
【0114】
さらに、携帯電話機100へ外部からの衝撃等が付与されたときには、回転可能なカメラ装置17は回路基板8よりもこの衝撃等の影響を受け易いため、磁気抵抗素子60を回路基板8に取り付けマグネット61をカメラ装置17に取り付けることにより、磁気抵抗素子60のクラックや破損等と言った不具合の発生を防止することができる。
【0115】
加えて、磁気抵抗素子60を回路基板8に取り付けマグネット61をカメラ装置17に取り付けることにより、カメラ装置17の交換が必要とされた場合でも、一般にマグネット61よりも高価な磁気抵抗素子60をカメラ装置17とともに交換する必要がない。
【0116】
尚、上記には、磁気抵抗素子60を回路基板8に取り付けマグネット61をカメラ装置17に取り付けた例を示したが、逆に、磁気抵抗素子60をカメラ装置17に取り付けマグネット61を回路基板8に取り付けてもよい。この場合には磁気抵抗素子60への給電をカメラ用フレキシブルプリント配線板56を用いて行うことが可能である。
【0117】
次に、検出手段62及びこの検出手段62による検出動作について説明する(図27乃至図30参照)。
【0118】
検出手段62も検出手段59と同様に非接触型であり、第1の磁気抵抗素子63と第2の磁気抵抗素子64とマグネット65とによって構成されている。第1の磁気抵抗素子63と第2の磁気抵抗素子64として、例えば、何れもMR素子が用いられている。
【0119】
尚、検出手段62としても検出手段59と同様に、検出光を出射して検出を行うような光学式のセンサーを用いてもよい。
【0120】
第1の磁気抵抗素子63は第1のケース5の内部に配置された回路基板8の上端部に配置され、第2の磁気抵抗素子64は第1のケース5のフロントケース5aの背面の上端部の傾斜された部分に配置されている。マグネット65はカメラ装置17の保持ケース49の外面に取り付けられている。検出手段62にあっては、第1の磁気抵抗素子63、第2の磁気抵抗素子64の中心点とマグネット65の中心点とが、カメラ装置17の回転位置に関わらず、カメラ装置17の回転軸に直交し撮像レンズ53の光軸を含む面内に常に位置するようにされている。
【0121】
従って、第1の磁気抵抗素子63、第2の磁気抵抗素子64の中心点とマグネット65の中心点との位置ずれが生じず、第1の磁気抵抗素子63及び第2の磁気抵抗素子64の感度の低下を防止することができる。
【0122】
図27に示すように、遮蔽モード(−137°)においては、第1の磁気抵抗素子63とマグネット65との位置関係により検出手段62の検出結果に基づいてスイッチAが「オフ」にされている。このとき第2の磁気抵抗素子64とマグネット65とは最も接近した位置にあり、第2の磁気抵抗素子64とマグネット65との位置関係により検出手段62の検出結果に基づいてスイッチBが「オン」にされている。
【0123】
スイッチBはカメラ装置17を使用可能状態又は使用不能状態に切り替えるために設けられたスイッチであり、スイッチBが「オン」にされているときにはカメラ装置17が使用不能状態にある。カメラ装置17が使用不能状態にあるときには、例えば、カメラ装置17の保持ケース49の内部に配置された素子ブロック48aへの給電が停止又は遮断されている。
【0124】
カメラ装置17が遮蔽モードにある第1の回転位置からプラス側に回転され、図28に示すように、自分側撮影モード(−14°)とされてもスイッチAは「オフ」のままである。一方、第2の磁気抵抗素子64はマグネット65から離隔され、遮蔽モードから自分側撮影モードに至る途中で検出手段62の検出結果に基づいてスイッチBが「オフ」にされる。スイッチBが「オフ」にされると、素子ブロック48aへの給電が再開されカメラ装置17が使用可能状態に切り替えられる。
【0125】
カメラ装置17がさらにプラス側に回転され、図29に示すように、回転角度が+90°とされると、第1の磁気抵抗素子63とマグネット65とが接近した位置関係となり、検出手段62の検出結果に基づいてスイッチAが「オン」にされる。スイッチAが「オン」にされることにより撮像レンズ53を介して取り込まれる画像が反転される。一方、回転角度が+90°とされても第2の磁気抵抗素子64とマグネット65とは離隔された位置にありスイッチBは「オフ」のままでありカメラ装置17は使用可能状態にある。
【0126】
さらにカメラ装置17がプラス側に回転されると、図30に示すように、相手側撮影モード(+150°)とされ第3の回転位置に至るが、この間、第1の磁気抵抗素子63にマグネット65が接近されるためスイッチAは「オン」のままである。相手側撮影モードにおいて、第1の磁気抵抗素子63とマグネット65とが、最も接近される。また、相手側撮影モードにおいても第2の磁気抵抗素子64とマグネット65とは離隔された位置にありスイッチBは「オフ」のままでありカメラ装置17は使用可能状態にある。
【0127】
逆に、カメラ装置17が相手側撮影モードにある第3の回転位置からマイナス側に回転されると、検出手段62の検出結果に基づいて+90°でスイッチAが「オン」から「オフ」に切り替わり、撮像レンズ53を介して取り込まれる画像が反転されて通常表示に戻る。カメラ装置17のマイナス側への回転中には、検出手段62の検出結果に基づいて自分側撮影モードから遮蔽モードに至る途中でスイッチBが「オフ」から「オン」に切り替わり、カメラ装置17が使用可能状態から使用不能状態に切り替えられる。
【0128】
上記したように、検出手段62を用いた場合には、検出手段59を用いた場合の上記した効果に加え、カメラ装置17が所定の位置に回転されたときにカメラ装置17が使用可能状態又は使用不能状態に切り替わるため、必要なときにのみカメラ装置17への給電が行われ消費電力の低減を図ることができる。
【0129】
また、自分側撮影モードと相手側撮影モードとの間で画像の反転が行われ、自分側撮影モードと相手側撮影モードにおいてカメラ装置17が使用可能状態とされると共に遮蔽モードにおいてカメラ装置17が使用不能状態とされるため、各モードにおいて撮影者にとってのカメラ装置17の所望の状態が設定され、使い勝手の向上を図ることができる。
【0130】
尚、上記には、第1の磁気抵抗素子63を回路基板8に取り付け第2の磁気抵抗素子64を第1のケース5に取り付け、マグネット65をカメラ装置17に取り付けた例を示したが、逆に、第1の磁気抵抗素子63及び第2の磁気抵抗素子64をカメラ装置17の各別の位置に取り付けマグネット65を回路基板8に取り付けてもよい。この場合には第1の磁気抵抗素子63及び第2の磁気抵抗素子64への給電をカメラ用フレキシブルプリント配線板56を用いて行うことが可能である。
【0131】
また、上記には、第1の磁気抵抗素子63及び第2の磁気抵抗素子64の2つの磁気抵抗素子と1つのマグネット65とによって検出手段62を構成した例を示したが、検出手段62を1つの磁気抵抗素子と2つのマグネットとによって構成することも可能である。
【0132】
以下に、上記した検出手段62による検出動作を図31に示すフローチャート図を参照して説明する。
【0133】
(S1)検出手段62による検出動作を開始し、スイッチBの状態を判別する。スイッチBが「オン」にされている場合には(S2)へ移行される。スイッチBが「オフ」にされている場合には(S3)へ移行される。
【0134】
(S2)カメラ装置17が使用不能状態とされ、引き続き(S1)のスイッチBの判別を行う。
【0135】
(S3)カメラ装置17が使用可能状態とされ、(S4)へ移行される。
【0136】
(S4)撮像レンズ53を介して取り込まれる画像が反転されない通常表示とされ、(S5)へ移行される。
【0137】
(S5)スイッチAの状態を判別する。スイッチAが「オン」にされている場合には(S6)へ移行される。スイッチAが「オフ」にされている場合には(S1)へ移行され、引き続き(S1)のスイッチBの判別を行う。
【0138】
(S6)撮像レンズ53を介して取り込まれる画像が反転されて反転表示とされ、(S5)へ移行されて引き続き(S5)のスイッチAの判別を行う。
【0139】
次に、カメラ装置の変形例について説明する(図32参照)。この変形例に係るカメラ装置17Aは、上記したカメラ装置17と比較して、回転操作部の位置及び形状が異なることのみが相違するため、カメラ装置17と比較して異なる部分についてのみ詳細に説明をし、その他の部分についてはカメラ装置17における同様の部分に付した符号と同じ符号を付して説明は省略する。
【0140】
カメラ装置17Aは略円筒状に形成された保護カバー18Aと該保護カバー18Aによって一部を除いた部分が覆われたカメラ本体48を備えている。
【0141】
保護カバー18Aの左右両端部にはそれぞれローレット加工が施され、このローレット加工が施された部分が回転操作部18b、18bとして形成されている。回転操作部18b、18bは保護カバー18Aの全周に亘って形成されている。
【0142】
このようにカメラ装置17Aには、保護カバー18Aの全周に亘って形成された回転操作部18b、18bが設けられているため、カメラ装置17Aの回転位置に関わらず、回転操作部18b、18bに指を宛ってカメラ装置17Aの回転操作を容易に行うことができる。
【0143】
[カメラ装置を用いた撮像動作]
〔携帯電話機の電気的構成〕
次に、図33に、当該実施の形態の携帯電話機の電気的構成を示すブロック図を示す。この図33に示すように、当該実施の形態の携帯電話機は、通信基地局との間でデータの送受信を行うアンテナ85及び送受信部86と、操作部84の操作に対応して発光部58を点灯制御してカメラ装置17を撮像制御すると共に、該カメラ装置で撮像された撮像画像に対して所定の画像処理を施して表示部14に表示制御する制御部87と、カメラ装置17で撮像された撮像画像を記憶(保存)するメモリ88とを有している。
【0144】
当該携帯電話機においては、ユーザはカメラ装置17を用いて撮像を行う際、静止画像を撮像する「スチルモード」、或いは動画像を撮像する「ムービーモード」を予めしてするようになっている。
【0145】
制御部87は、「スチルモード」で撮像が行われた場合、カメラ装置17からの撮像信号に対してJPEG処理(JPEG:Joint Photographic Coding Experts Group)を施して表示部14に表示制御し、ユーザから保存が指定された場合には、その静止画像情報をメモリ88に記憶制御する。
【0146】
また、制御部87は、「ムービーモード」で撮像が行われた場合、カメラ装置17からの撮像信号に対してMPEG処理(MPEG:Moving Picture Coding Experts Group)を施して表示部14に表示制御し、ユーザから保存が指定された場合には、その動画像情報をメモリ88に記憶制御する。
【0147】
〔スチルモード〕
当該実施の形態の携帯電話機は、電源が投入されていない状態において、図1に示す操作部84の電源入力キー81が所定時間押圧操作されると、制御部87は当該携帯電話機を起動制御すると共に、表示部14に対して所定の待ち受け画像を表示制御する。
【0148】
この待ち受け画像が表示部14に表示されている状態において、ユーザが回転式操作キー10を押圧操作すると、制御部87は、表示部14に対して、例えば図34(a)に示すような「セットアップ」,「カメラ」,「メール」等の動作メニューを表示制御する。
【0149】
また、制御部87は、回転式操作キー10の模式的な画像と共に「選択」の文字を、表示部14の下領域に表示制御する。この回転式操作キー10の模式的な画像及び「選択」の文字は、回転式操作キー10を押圧操作することで、上記動作メニューの中から所望の動作メニューを選択可能であることを示している。
【0150】
次に、この状態で回転式操作キー10が押圧操作されると、制御部87は、図34(b)に示すように各動作メニューと共にカーソルCRを表示部14に表示制御する。
【0151】
また、制御部87は、回転式操作キー10の模式的な画像と共に「選択」の文字を、表示部14の下領域に表示制御する。この場合における回転式操作キー10の模式的な画像及び「選択」の文字は、回転式操作キー10を回転操作することで、カーソルCRが各動作メニューの表示位置に移動し、回転式操作キー10を押圧操作することで、カーソルCRが位置している動作メニューが決定されることを示している。
【0152】
この場合「スチルモード」での撮像を行いたいため、ユーザは、回転式操作キー10を回転操作して「カメラ」の動作メニューの表示位置にカーソルCRを移動表示させ、回転式操作キー10を押圧操作する。
【0153】
次に、この状態で回転式操作キー10が押圧操作されると、制御部87は、図34(c)に示すように「スチルモード」の文字を所定時間(例えば数秒程度)表示部14に表示制御し、この所定時間経過後に、図34(d)に示すようにカメラ装置17で撮像されている画像を所定時間毎に連続的に取り込み表示部14に表示制御する。
【0154】
これにより、表示部14には、カメラ装置17で撮像されている画像が動画的に連続的に表示されることとなるため、ユーザは、この表示部14に連続的に表示される画像を見ながら、静止画像として撮像する所望の被写体を選択することとなる。
【0155】
また、制御部87は、図34(d)に示すように、このような連続的な画像と共に、回転式操作キー10の模式的な画像及び「撮影」の文字を、表示部14の下領域に表示制御する。この場合における回転式操作キー10の模式的な画像及び「撮影」の文字は、回転式操作キー10を押圧操作することで、表示部14に表示されている画像が静止画像として撮像されることを示している。
【0156】
このため、ユーザは、表示部14に所望の被写体が表示されたタイミングで回転式操作キー10を押圧操作する。
【0157】
制御部87は、この状態で回転式操作キー10が押圧操作されると、該回転式操作キー10が押圧操作されたタイミングでカメラ装置17により撮像された画像の画像情報に対してJPEG処理を施し、図34(e)に示すように静止画像として表示部14に表示制御する。
【0158】
ユーザは、この表示部14に表示される静止画像を見ることで、撮像された被写体を確認することとなる。
【0159】
また、制御部87は、このように静止画像を表示すると共に、表示部14の下領域に回転式操作キー10の模式的な画像及び「保存」」の文字を表示制御する。この場合における回転式操作キー10の模式的な画像及び「保存」の文字は、回転式操作キー10を押圧操作することで、表示部14に表示されている静止画像が保存されることを示している。
【0160】
ユーザは、撮像した静止画像を保存する場合は、回転式操作キー10を押圧操作する。この場合、回転式操作キー10の押圧操作を検出すると制御部87は、現在、表示部14に表示している静止画像に対応する画像情報を、図33に示すメモリ88に記憶制御する。これにより、ユーザにより撮像された静止画像がメモリ88に保存されることとなる。
【0161】
これに対して、ユーザは、撮像した静止画像を保存しない場合は、図1に示す電源入力キー81を押圧操作する。この場合電源入力キー81は、キャンセルキーとして機能するようになっている。制御部87は、電源入力キー81の押圧操作を検出すると、例えば図34(f)に示すように「終了します。保存しますか」とのメッセージと共に、「はい」,「いいえ」の文字を表示部14に表示制御する。また、制御部87は、回転式操作キー10の模式的な画像と共に「選択」の文字を表示部14の下領域に表示制御する。
【0162】
これは、スチルモードを終了するのであるが、この終了の前に、現在、撮像されている静止画像の保存を行うか否かを問うメッセージとなっている。
【0163】
ユーザは、スチルモードの終了前に現在撮像されている静止画像を保存する場合は、回転式操作キー10を回転操作してカーソルCRを「はい」の表示位置に移動させ、該回転式操作キー10を押圧操作する。これにより、制御部87は、現在撮像されている静止画像をメモリ88に保存した後に、初期画面となっている所定の待ち受け画像を表示部14に表示制御して「スチルモード」を終了する。
【0164】
これに対して、ユーザは、現在撮像されている静止画像を保存することなく当該「スチルモード」を終了する場合は、回転式操作キー10を回転操作してカーソルCRを「いいえ」の表示位置に移動させ、該回転式操作キー10を押圧操作する。これにより、制御部87は、現在撮像されている静止画像をメモリ88に保存することなく、初期画面となっている所定の待ち受け画像を表示部14に表示制御して「スチルモード」を終了する。
【0165】
〔ムービーモード〕
次に、制御部87は、前述の「スチルモード」において、図34(d)を用いて説明したようにカメラ装置17で撮像されている画像を所定時間毎に連続的に取り込み表示部14に表示制御するのであるが、これと共に、図1に示す右ソフトキー80Rを模式的に示す画像と共に、「ムービー」の文字を表示部14の下領域に表示制御する。
【0166】
この右ソフトキー80Rを模式的に示す画像及び「ムービー」の文字は、図34(d)に示す状態で右ソフトキー80Rが押圧操作されると、「スチルモード」から「ムービーモード」に移行することを示している。
【0167】
このため、ユーザは、動画像の撮像を行う場合、一旦、「スチルモード」を経て、上記右ソフトキー80Rを模式的に示す画像と共に「ムービー」の文字が表示部14に表示させ(図34(d))、この状態で右ソフトキー80Rを押圧操作して「ムービーモード」への移行を指定することとなる。
【0168】
制御部87は、ユーザにより「ムービーモード」への移行が指定されると、図35(a)に示すように「ムービーモード」の文字を所定時間(例えば数秒程度)表示部14に表示制御し、この所定時間経過後に、図35(b)に示すようにカメラ装置17で撮像されている画像を所定時間毎に連続的に取り込み表示部14に表示制御する。
【0169】
この「ムービーモード」に移行すると、現在、カメラ装置17で撮像されている画像と共に、例えば表示部14の左端領域に、表示部14の縦方向に沿った長棒状のプログレスバーPBが表示される。このため、「スチルモード」時には表示部14いっぱいに画像が表示されるのに対し、この「ムービーモード」においては、ムービーサイズを示す枠90が設定され、この枠90内に現在撮像されている画像が連続的に表示されるようになっている。ユーザは、このように枠90内に連続的に表示される画像を見ながら所望の被写体を探すこととなる。
【0170】
次に、制御部87は、上記枠90内に、現在、カメラ装置17で撮像されている画像を表示すると、回転式操作キー10の模式的な画像と共に「録画」の文字を表示部14の下領域に表示制御する。この回転式操作キー10の模式的な画像及び「録画」の文字は、回転式操作キー10を押圧操作すると、そのタイミングで録画が開始されることを示している。このため、ユーザは、上記枠90内に所望の被写体が表示されたタイミングで回転式操作キー10を押圧操作して録画の開始指示を行うこととなる。
【0171】
なお、制御部87は、上記枠90内に、現在、カメラ装置17で撮像されている画像を表示した際に、上記右ソフトキー80Rの模式的な画像と共に「フォト」の文字を表示制御する。これは、右ソフトキー80Rが押圧操作されると、前述の「スチルモード」に動作モードを戻すことを示している。
【0172】
制御部87は、上記枠90内に、現在、カメラ装置17で撮像されている画像を表示している状態で右ソフトキー80Rの押圧操作を検出すると、図34(c)で説明したように「スチルモード」の文字を所定時間、表示部14に表示制御し、図34(d)を用いて説明したように、現在、カメラ装置17で撮像されている画像を連続的に表示部14に表示制御して動作モードを「スチルモード」に戻す。これにより、前述のように「スチルモード」における静止画像の撮像が可能となる。
【0173】
次に、図35(b)の状態で回転式操作キー10の押圧操作(録画)を検出すると、制御部87は、該回転式操作キー10の押圧操作を検出したタイミングでカメラ装置17により撮像されている動画像の取り込みを開始すると共に、マイクロホン装置9により集音された音声の取り込みを開始する。
【0174】
また、制御部87は、録画の開始を検出すると、図35(c)に斜線で示すように、録画時間の経過と共にプログレスバーPBの上端から下端にかけて、所定色のバーが徐々に伸びていくかたちの表示制御を行うと共に、図35(c)に示すようにプログレスバーPBの上端近辺に、録画中であることを示す「REC」の文字を点滅表示する。
【0175】
上記プログレスバーPBは、全長が、1回の録画操作で録画可能な最大録画時間を示しており、これは例えば5秒程度となっている。プログレスバーPB上を所定色のバーが徐々に伸びていくかたちの表示制御は、録画時間に対応して行われるため、ユーザは、徐々に伸びていく所定色のバーの長さで、大まかな録画時間を認識することができる。
【0176】
次に、録画時間が経過し、プログレスバーPB上を所定色のバーが徐々に伸びていき、該バーがプログレスバーPBの下端に到達すると、制御部87は、自動的に録画を停止制御するのであるが、この録画中、制御部87は、回転式操作キー10の模式的な画像と共に「録画停止の記号」を表示部14の下領域に表示制御する。
【0177】
上記バーがプログレスバーPBの下端に到達する前に、回転式操作キー10の押圧操作を検出すると、制御部87は、ユーザにより録画の停止が指示されたものと判断し、録画を終了制御する。
【0178】
また、上記録画中において、制御部87は、図1に示す左ソフトキー80Lの模式的な画像と共に「中止」の文字を、表示部14の下領域に表示制御する。この左ソフトキー80Lの模式的な画像及び「中止」の文字は、録画中に左ソフトキー80Lが押圧操作されると、録画が中止制御されることを示している。
【0179】
このため、ユーザは、録画を中止する場合には、左ソフトキー80Lを押圧操作する。制御部87は、録画中に左ソフトキー80Lの押圧操作を検出すると、図35(b)の状態の表示画面を戻し、それまで録画した動画像情報を破棄する。そして、再度、回転式操作キー10が押圧操作されたタイミングで録画を開始制御する。
【0180】
次に、上記バーがプログレスバーPBの下端に到達して録画が自動的に終了すると、或いは録画中に回転式操作キー10が押圧操作され、強制的に録画が終了されると、制御部87は、「自動再生モード」に移行し、図35(d)に示すように、録画された動画像及びこの動画像に対応する音声を自動再生し、動画像を表示部14の枠90内に表示制御すると共に、音声をスピーカ装置15bを介して発音制御する。この際、制御部87は、例えば表示部14の左端領域に、表示部14の縦方向に沿った長棒状のプログレスバーPBを表示制御する。
【0181】
この場合のプログレスバーPBの全長は、録画された動画像の録画時間を示している。制御部87は、自動再生を開始制御すると、プログレスバーPB上を所定色のバーが、該プログレスバーPBの上端から下端にかけて徐々に伸びていくように表示制御を行う。そして、録画された動画像の再生が終了するタイミングで、プログレスバーPB上の所定色のバーが、該プログレスバーPBの下端に到達するように、該所定色のバーを表示制御する。
【0182】
このようなプログレスバーPB上の所定色のバーが徐々に伸びていくかたちの表示制御は、再生時間に対応して行われるため、ユーザは、徐々に伸びていく所定色のバーの長さで、大まかな再生時間を認識することができる。
【0183】
次に、このような「自動再生モード」となると、制御部87は、図35(d)に示すように、枠90の下端部近辺に、回転式操作キー10の模式的な画像と共に「一時停止の記号」を表示制御する。また、制御部87は、この回転式操作キー10の模式的な画像の下端部近辺に上下の矢印の記号と共に「Vol」の文字を表示制御する。
【0184】
この場合、回転式操作キー10の模式的な画像及び「一時停止の記号」は、自動再生中に回転式操作キー10を押圧操作すると、再生動作が一時停止制御されることを示している。
【0185】
また、上下の矢印の記号及び「Vol」の文字は、回転式操作キー10の回転式操作に応じて、再生される音声の音声レベルをレベルアップ或いはレベルダウンすることができることを示している。
【0186】
ユーザは、自動再生中に、回転式操作キー10を押圧操作して再生画像を一時停止し、或いは回転式操作キー10を回転操作して音声レベルをレベルアップ或いはレベルダウンして、録画された画像及び録音された音声を確認することとなる。制御部87は、自動再生中に、回転式操作キー10の押圧操作を検出すると、動画像及び音声の自動再生を一時的に停止制御し、図35(e)に示すように、回転式操作キー10が押圧操作された際に再生していた動画像に対応する静止画像を枠90内に表示制御して、再生一時停止状態となる。
【0187】
また、制御部87は、この再生一時停止状態となると、図35(e)に示すように枠90の下端部近辺に、回転式操作キー10の模式的な画像と共に「再生の記号」を表示制御する。
【0188】
この場合における回転式操作キー10の模式的な画像及び「再生の記号」は、回転式操作キー10を押圧操作すると、再生一時停止状態となっている動画像の再生が再開されることを示している。制御部87は、再生一時停止状態時に回転式操作キー10の押圧操作を検出すると、表示画面を図35(d)に示す自動再生時の表示画面に戻し、再生一時停止された箇所から動画及び音声の再生を再開制御する。このような自動再生により、ユーザは、録画された動画像の確認を行うこととなる。
【0189】
次に、このような自動再生が終了すると、制御部87は、図35(f)に示すように、その動画像の最初の一コマとなる静止画像を枠90内に表示制御する。また、枠90の下端部の近辺に回転式操作キー10の模式的な画像と共に「保存」の文字を表示制御する。
【0190】
この場合において、回転式操作キー10の模式的な画像及び「保存」の文字は、回転式操作キー10を押圧操作することで、自動再生された動画像が保存されることを示している。
【0191】
ユーザは、上記自動再生により確認した動画像を保存する場合、回転式操作キー10を押圧操作する。制御部87は、この回転式操作キー10の押圧操作を検出すると、図33に示すメモリ88に上記動画像及び対応する音声を保存制御すると共に、この保存の完了後に、例えば図35(g)に示すように「データフォルダに保存しました。」等の保存完了を示すメッセージを表示部14に表示制御する。
【0192】
また、制御部87は、このメッセージを数秒間表示すると、表示画面を図35(b)を用いて説明した録画開始待ちの状態に戻す。これにより、連続して動画の録画を行う場合は、回転式操作キー10を押圧操作するだけで、続けて次の動画の録画を可能とすることができる。
【0193】
これに対して、ユーザは、上記自動再生により確認した動画像を保存しない場合、前述のようにキャンセルキーとなっている電源入力キー81(図1参照)を押圧操作する。制御部87は、この電源入力キー81の押圧操作を検出すると、例えば図35(h)に示すように「破棄しますか。」,「はい」,「いいえ」等の動画像の破棄か否かを問うメッセージを表示部14に表示制御する。
【0194】
ユーザは、上記自動再生により確認した動画像を破棄する場合は、回転式操作キー10を回転操作して「はい」の表示位置にカーソルCRを移動させ、該回転式操作キー10を押圧操作する。
【0195】
この場合、制御部87は、回転式操作キー10の押圧操作を検出すると、表示部14に待ち受け画像を表示制御して初期画面とし、当該「ムービーモード」を終了する。
【0196】
[発光部の駆動制御]
次に、当該実施の形態の携帯電話機は、撮像時に被写体を照らすライトと、当該携帯電話機が撮像可能となっている状態であることを知らしめる発光部とが兼用されている。このため、前述の「スチルモード」及び「ムービーモード」において、カメラ装置17による静止画像或いは動画像の撮像が可能となると、制御部87により、発光部58(発光体58a)が点灯制御(或いは点滅制御でもよい。)され、撮像が開始されると、より高い輝度レベルで発光部58が点灯制御されるようになっている。
【0197】
具体的には、発光部58は、最も低い輝度レベルである第1の輝度レベルと、最も高い輝度レベルである第3の輝度レベルと、この第1及び第3の輝度レベルの中間レベルとなる第2の輝度レベルとの、計3段階の輝度レベルでの点灯制御が可能となっている。
【0198】
撮像開始時には、制御部87は、デフォルトとして最も低い輝度レベルである第1の輝度レベルで発光部58を点灯制御する。この状態で、ユーザにより図1に示す発光レベル切り替えキー83が1回押圧操作されると、制御部87は、中間レベルとなる第2の輝度レベルで発光部58を点灯制御するが、この第2の輝度レベルで発光部58を点灯制御している際に、発光レベル切り替えキー83が1回押圧操作されると、制御部87は、上記第1の輝度レベルで発光部58を点灯制御する。
【0199】
すなわち、ユーザのマニュアル操作においては、上記第1の輝度レベル及び第2の輝度レベルの間でのみ切り替え可能となっており、制御部87は、発光レベル切り替えキー83が1回押圧操作される毎に、第1の輝度レベル→第2の輝度レベル→第1の輝度レベル→第2の輝度レベル・・・等のように、第1の輝度レベル及び第2の輝度レベルの間で交互に輝度レベルの切り替え制御を行う。
【0200】
また、制御部87は、上記「スチルモード」において第2の輝度レベルが設定された場合には、図34(d)に示すように発光マーク95を表示部14の右上領域に表示制御して、第2の輝度レベルが設定されていることをユーザに対して知らせるようになっている。
【0201】
同様に、「ムービーモード」において第2の輝度レベルが設定された場合にも、制御部87は、図35(b)に示すように発光マーク96を枠90の右下部近辺に表示制御して、第2の輝度レベルが設定されていることをユーザに対して知らせるようになっている。
【0202】
そして、制御部87は、マニュアル操作により第2の輝度レベルが設定されている場合のみ、上記静止画像或いは動画像の撮像が開始されたタイミングで、上記最も高い輝度レベルである第3の輝度レベルで発光部58を点灯駆動する。
【0203】
このような輝度レベルの制御は、以下の理由によるものである。
【0204】
まず、第1の輝度レベルが設定された状態で撮像が開始されるということは、被写体に対して十分な光量の光が照射されており、これ以上の光は必要無いと考えることができる。
【0205】
このため、第1の輝度レベルが設定された状態で撮像が開始された場合には、制御部87は、設定された第1の輝度レベルのまま発光部58を点灯制御して、撮像が行われていることを、この発光部58の点灯制御により知らしめるに止める。
【0206】
これに対して、輝度レベルが第1の輝度レベルから第2の輝度レベルに意図的に変更された場合、この第2の輝度レベルの状態で撮像が開始されるということは、被写体に対して十分な光量の光が照射されていない可能性が高い。
【0207】
このため、第2の輝度レベルが設定された状態で撮像が開始された場合には、制御部87は、上記第3の輝度レベルで発光部58を点灯制御して、撮像が行われていることを知らしめると共に、この発光部58をライトとして用いるのである。
【0208】
このような発光部58の点灯制御の流れを、図36のフローチャートを用いて説明する。この図36のフローチャートは、上述の「スチルモード」或いは「ムービーモード」での撮像がユーザにより指定されることでスタートとなる。
【0209】
まず、ステップS11では、制御部87が、カメラ装置17を使用可能状態又は使用不能状態に切り替えるために設けられたスイッチBが「オン」となっているか否かを判別する。スイッチBが「オン」にされているときにはカメラ装置17が使用不能状態にあるため、制御部87は、引き続きスイッチBの状態を監視し、スイッチBの「オフ」を検出したタイミングで、ステップS12に処理ステップを移行する。
【0210】
ステップS12では、カメラ装置17が使用可能状態となったため、制御部87が、撮像レンズ53を介して取り込まれる画像を反転するために設けられたスイッチであるスイッチAが「オン」となっているか否かを判別する。
【0211】
このスイッチAのオンオフ状態は、カメラ装置17が向けられている方向(撮像方向)を示す。すなわち、スイッチAが「オン」となっている場合には、カメラ装置17が当該携帯電話機の外側(図1に示す第1の筐体1の後方向=相手を撮像する方向)に向けられていることを示し、スイッチAが「オフ」となっている場合には、カメラ装置17が当該携帯電話機の内側(図1に示す第1の筐体1の前方向=自分を撮像する方向)に向けられていることを示す。
【0212】
ここで、前述のように当該実施の形態の携帯電話機は、発光部58を、撮像時に被写体に光を照射するライトとして用いる他、カメラ装置17が撮像状態となっていることを知らしめる発光部として兼用しているのであるが、自分を撮像するときには(カメラ装置17が当該携帯電話機の内側の方向を向いているときには)、撮像状態となっていることを第三者に知らしめる必要はないものと考えられる。
【0213】
このため、上記ステップS12において、カメラ装置17が自分を撮像する方向に向いており、スイッチAが「オフ」となっていると判断した場合には、制御部87は、その処理ステップをステップS16に移行し、シャッタ(この場合は、上記回転式操作キー10)のオン操作の待ち状態となる。
【0214】
これに対して、上記ステップS12において、カメラ装置17が相手側を撮像する方向に向いており、スイッチAが「オン」となっていると判断した場合には、カメラ装置17が撮像可能状態となっていることを第三者に知らしめる必要がある。このため、制御部87は、その処理ステップをステップS13に移行し、デフォルトの輝度レベルである第1の輝度レベルで発光部58を点灯制御する。
【0215】
これにより、カメラ装置17が撮像可能状態となっていることを第三者に知らしめることができ、盗撮等の間違った行為を強力に防止することができる。
【0216】
なお、この例では、発光部58を点灯制御することとして説明を進めるが、これは点滅制御でもよいし、発光色を変える制御でもよい。また、音声やメッセージを発音制御してもよいし、上記発光部58の点灯制御や点滅制御と、上記音声やメッセージ等の発音制御とを併用するようにしてもよい。
【0217】
すなわち、カメラ装置17が撮像可能状態となっていることを第三者に知らしめることができれば、どのような処理を行ってもよいものと理解されたい。
【0218】
次に、当該携帯電話機においては、前述のように第1の輝度レベルと第2の輝度レベルを切り替え可能となっている。このため、制御部87は、上記ステップS13において第1の輝度レベルで発光部58を点灯制御すると、ステップS14において、発光レベル切り替えキー83(図1参照)が押圧操作され、輝度レベルのアップが指示されたか否かを判別する。
【0219】
制御部87は、輝度レベルのアップの指示を検出すると、ステップS21において、発光部58の現在の輝度レベルが最大(MAX)であるか否かを判別する。すなわち、この例の携帯電話機の場合、マニュアル操作では、第1の輝度レベルと第2の輝度レベルの間でのみ輝度レベルの切り替えが可能となっているため、最大の輝度レベルは第2の輝度レベルということとなる。
【0220】
従って、制御部87は、このステップS21において、発光部58の輝度レベルが第2の輝度レベルであるか否かを判別する。そして、現在の輝度レベルが第1の輝度レベルの場合は、第2の輝度レベルに輝度レベルをアップすることができるため、ステップS22において、発光部58を第2の輝度レベルで点灯制御し、上記ステップS14の処理ステップに戻る。
【0221】
なお、制御部87は、上記「スチルモード」時に発光部58を第2の輝度レベルで点灯制御した場合には、図34(d)に示したように発光マーク95を表示部14の右上領域に表示制御して、第2の輝度レベルが設定されていることをユーザに対して知らしめる。制御部87は、上記「ムービーモード」時に発光部58を第2の輝度レベルで点灯制御した場合には、図35(b)に示したように発光マーク96を表示部14の右下領域に表示制御して、第2の輝度レベルが設定されていることをユーザに対して知らしめる。
【0222】
一方、上記ステップS21において、現在の輝度レベルが既に第2の輝度レベルに設定されていると判断した場合は、これ以上に輝度レベルをアップすることができないため、制御部87は、ステップS15に処理ステップを移行する。
【0223】
次に、上記ステップS14においてレベルアップの指示を検出しない場合、及び上記ステップS21において、現在の輝度レベルが第2の輝度レベルに設定されているものと判断した場合、制御部87は、ステップS15において、輝度レベルのダウンが指示されたか否かを判別する。
【0224】
制御部87は、輝度レベルのダウンの指示を検出すると、ステップS23において、発光部58の現在の輝度レベルが最小(MIN=第1の輝度レベル)であるか否かを判別する。そして、現在の輝度レベルが第2の輝度レベルの場合は、第1の輝度レベルに輝度レベルをダウンすることができるため、ステップS24において、発光部58を第1の輝度レベルで点灯制御し、上記ステップS14の処理ステップに戻る。
【0225】
なお、制御部87は、上記「スチルモード」時に発光部58を第1の輝度レベルで点灯制御した場合には、図34(d)に示した発光マーク95を表示部14に非表示制御する。また、制御部87は、上記「ムービーモード」時に発光部58を第1の輝度レベルで点灯制御した場合には、図35(b)に示す発光マーク96を表示部14に非表示制御する。
【0226】
次に、制御部87は、ステップS16において、回転式操作キー10が押圧操作され、静止画像或いは動画像の撮像開始が指定されたか否かを判別する(シャッターオン?)。制御部87は、回転式操作キー10の押圧操作を検出するまでの間は、ステップS14,S15、ステップS21,S22、及びステップS23,S24の輝度レベル制御を繰り返し実行し、回転式操作キー10の押圧操作を検出したタイミングでステップS17に処理ステップを移行する。
【0227】
次に、ステップS17では、制御部87が、現在設定されている輝度レベルに対応する輝度レベルで発光部58を点灯制御すると共に、カメラ装置17で撮像された静止画像或いは動画像の取り込みを開始する。そして、この撮像が終了したタイミングで、ステップS18において、発光部58を消灯制御する。
【0228】
すなわち、前述のように第1の輝度レベルが設定された状態で撮像が開始されるということは、被写体に対して十分な光量の光が照射されており、これ以上の光は必要無いと考えることができる。
【0229】
このため、第1の輝度レベルが設定された状態で撮像が開始された場合には、制御部87は、上記ステップS17において、設定された第1の輝度レベルのまま発光部58を点灯制御して、撮像が行われていることを、この発光部58の点灯制御により第三者に対して知らしめるに止める。
【0230】
これに対して、輝度レベルが第1の輝度レベルから第2の輝度レベルに意図的に変更されていた場合、この第2の輝度レベルの状態で撮像が開始されるということは、被写体に対して十分な光量の光が照射されていない可能性が高い。
【0231】
このため、第2の輝度レベルが設定された状態で撮像が開始された場合には、制御部87は、上記第3の輝度レベルで発光部58を点灯制御して、撮像が行われていることを第三者に対して知らしめると共に、この発光部58をライトとして用いる。
【0232】
なお、このように点灯制御された発光部58は、「スチルモード」時においては、1回の静止画像の撮像が終了した際に上記ステップS18で消灯制御され、「ムービーモード」時においては、1回の動画像の撮像が終了した際に上記ステップS18で消灯制御される。そして、この消灯制御された発光部58は、撮像された静止画像或いは動画像の保存が終了し、カメラ装置17により撮像が可能となった際に、再び点灯制御される(撮像終了〜保存終了までの間、発光部58を消灯制御)。制御部87は、このような再点灯制御を行う場合は、前回の撮像時における輝度レベルで発光部58を再点灯制御する(=再点灯時には、前回の輝度レベルが保持される。)。
【0233】
これにより、撮像に必要なとき以外に発光部58を無駄に点灯制御してバッテリーが無意味に消耗される不都合を防止することができる。
【0234】
また、この例では、発光部58は、回転式操作キー10が押圧操作された際に(シャッターオンのタイミングで)、設定されている輝度レベルに対応する輝度レベルで点灯制御されることとしたが、制御部87は、光センサにより携帯電話機の周囲の光量を検出し、この検出した光量に応じた輝度レベルで発光部58を点灯制御するようにしてもよい。
【0235】
次に、撮像された静止画像或いは動画像は、図34(e),(f)及び図35(f)〜(h)を用いて説明したように、保存或いは破棄(キャンセル)されるのであるが、ステップS19では、制御部87が、この撮像された静止画像或いは動画像の保存が終了したか、或いはキャンセルがなされたかを判別する。そして、この保存終了或いはキャンセルを検出したタイミングで処理ステップをステップS20に移行する。
【0236】
ステップS20では、制御部87が撮像が終了したか否かを判別し、撮像が終了したものと判別したタイミングで当該図36に示すフローチャートの各ルーチンの実行を終了する。
【0237】
このステップS20において、撮像が終了していないものと判別した場合、制御部87は、その処理ステップをステップS11に戻し、前述のステップS11〜当該ステップS20を繰り返し実行する。
【0238】
なお、上記「スチルモード」時及び「ムービーモード」時に着信を検出した場合、制御部87は、該「スチルモード」或いは「ムービーモード」の実行を一旦中断し、通話を行う「通話モード」に移行して通話に関する制御を行う。そして、通話が終了したタイミングで、上記中断していた「スチルモード」或いは「ムービーモード」の実行を再開制御する。
【0239】
[実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、当該実施の形態の携帯電話機は、本体部3を構成する第1の筐体1と第2の筐体2とがヒンジ部4を介して回動可能に連結されて折畳自在にされる携帯電話機であって、本体部3に対して回転可能なカメラ装置17を有する。そして、カメラ装置17の本体部3に対する回転位置を非接触型の検出手段により検出して、カメラ装置17が所定の回転位置に回転されたときに撮像レンズ53を介して取り込まれる画像を反転制御する。
【0240】
これにより、プッシュスイッチを用いた場合のように、被操作レバーや操作用突部の可動スペースを必要とせず、また、ヒンジ部4に設けられる機構と被操作レバーや操作用突部との干渉というおそれもなく、その分、当該携帯電話機の小型化を図ることができる。
【0241】
また、カメラ装置17への給電のための配線板の十分な配置スペースを確保することができ、また、被操作レバーや操作用突部との干渉という問題が生じないため、配線板の耐久性の向上を図ることができる。
【0242】
さらに、検出手段59,62が非接触型であるため、ヒンジ部4の隙間から侵入するおそれのある塵埃や水分等による影響が少なく、検出動作の不良を防止することができる。
【0243】
加えて、非接触型の検出手段59,62を用いることにより、プッシュスイッチ等の接触型の検出手段を用いた場合に比し、検出手段59,62の耐久性の向上を図ることができる。
【0244】
また、上記検出手段59,62を、マグネットと磁気抵抗素子とによって構成しているため、検出手段59,62の構成を簡素化することができ、当該携帯電話機内部に設けられる内部機構の簡素化及び内部機構の組立作業における作業性の向上を図ることができる。
【0245】
また、上記マグネットをカメラ装置17に配置し、磁気抵抗素子を本体部3配置したので、磁気抵抗素子への給電のための配線板、例えば、フレキシブルプリント配線板や専用のコネクター等の部品を設ける必要がなく、内部構成の簡素化及び部品点数の低減を図ることができる。
【0246】
また、磁気抵抗素子への給電のためのフレキシブルプリント配線板を必要としないため、カメラ装置17を回転したときの当該フレキシブルプリント配線板に対するストレスによる耐久性の低下という問題も生じることがなく、検出手段59,62による良好な検出動作を確保することができる。
【0247】
さらに、外部から当該携帯電話機に衝撃等が加わった際に、磁気抵抗素子のクラックや破損等の不具合の発生を防止することができる。
【0248】
加えて、カメラ装置17の交換が必要とされた場合でも、一般にマグネットよりも高価な磁気抵抗素子をカメラ装置17とともに交換する必要がない。
【0249】
また、上記カメラ装置17を保護カバー18と該保護カバー内に配置されたカメラ本体48とによって構成し、保護カバー18の外面にローレット加工が施された回転操作部18aを形成したので、回転操作部18aに指を宛るだけで、カメラ装置17を容易に回転操作可能とすることができる。
【0250】
また、上記検出手段59,62を1つのマグネットと2つの磁気抵抗素子又は2つのマグネットと1つの磁気抵抗素子とによって構成し、カメラ装置17が別の所定の回転位置に回転されたときにカメラ装置17を使用不能状態としたので、必要なときにのみカメラ装置17への給電が行われ消費電力の低減を図ることができる。
【0251】
また、上記カメラ装置17の使用モードとして、撮像レンズが撮影者側を向く自分側撮影モードと撮像レンズが撮影者の反対側を向く相手側撮影モードと撮像レンズが本体部3に遮蔽される遮蔽モードとを設け、自分側撮影モードと相手側撮影モードとの間で画像の反転を行い、自分側撮影モードと相手側撮影モードにおいてカメラ装置を使用可能状態とすると共に遮蔽モードにおいてカメラ装置17を使用不能状態としたので、各モードにおいて撮影者にとってのカメラ装置17の所望の状態が設定され、使い勝手の向上を図ることができる。
【0252】
また、上記撮像レンズ53の外周の全周にカメラ装置17による撮影時に発光可能な発光部58を設けたので、発光部58から出射された光の片寄りがなく撮像レンズ53の光軸を中心とした均等な光が出射され、良好な静止画像或いは動画像を撮像可能とすることができる。
【0253】
また、カメラ装置17により撮像が可能となった際に、上記発光部58を所定の輝度レベルで点灯制御するようになっている。このため、この発光部58の点灯制御により、カメラ装置17により撮像が可能となったことを第三者に知らしめることができる。従って、盗撮等の間違った行為を強力に防止することができる。
【0254】
また、1回の撮像が終了する毎に、発光部58を消灯制御するようにしているため、撮像に必要なとき以外に発光部58を無駄に点灯制御してバッテリーが無意味に消耗される不都合を防止することができる。
【0255】
また、カメラ装置17の向きが、上記盗撮等の間違った行為が行われる可能性の低いカメラ位置である、自分を撮像する方向に向いているときには、発光部58を消灯制御するようにしている。このため、上記盗撮等の間違った行為が行われる可能性の低いカメラ位置においては、発光部58を消灯制御してバッテリーの消費を防止することができる。
【0256】
なお、カメラ装置17の方向を自分を撮像する方向にして、上記盗撮等の間違った行為が行われることも考えられる。このため、カメラ装置17の方向が自分を撮像する方向に向いているときであっても、カメラ装置17による撮像が可能となった場合には、発光部58を点灯或いは点滅制御して、該カメラ装置17による撮像が可能となったことを第三者に知らしめるようにしてもよい。
【0257】
[変形例]
上述の実施の形態の説明では、本発明を携帯電話機に適用することとしたが、本発明は、PHS電話機やPDA装置の他、カメラ機能を有するパーソナルコンピュータ装置等に適用してもよい。すなわち、本発明は、カメラ機能と、他の機能とを併せ持つ装置であれば、どのような装置に対しても適用可能であり、この場合でも上述と同じ効果を得ることができる。
【0258】
また、発光部58をカメラ装置17と一体的に設けることとしたが、これは、第1の筐体1或いは第2の筐体2の前面側及び後面側にそれぞれ発光部を設け、これらをカメラ装置17が撮像可能となった際等に点灯制御(或いは点滅制御)するようにしてもよい。
【0259】
また、発光部58は、カメラ装置17が撮像可能状態となっていることを第三者に知らしめる発光部と、撮像時に被写体を照らすライトとを兼用することとしたが、発光部58で、着信を知らせる発光部と、カメラ装置17が撮像可能状態となっていることを第三者に知らしめる発光部とを兼用するようにしてもよい。
【0260】
また、発光部58で、着信を知らせる発光部と、カメラ装置17が撮像可能状態となっていることを第三者に知らしめる発光部と、撮像時に被写体を照らすライトとを兼用するようにしてもよい。
【0261】
また、発光部58が、着信を知らせる発光部と、カメラ装置17が撮像可能状態となっていることを第三者に知らしめる発光部とを兼用することとした場合には、着信時と撮像時とで、発光色を変えるようにしてもよい。
【0262】
また、発光部58を、点灯間隔でシャッターが切られるまでの時間を知らせるセルフタイマと兼用するようにしてもよい。
【0263】
また、「スチルモード」及び「ムービーモード」となった際に、上記発光部58以外の発光箇所を消灯制御してもよい。この場合、発光部58以外の発光箇所を消灯制御することで、省電力化を図ることができる。また、発光部58以外の発光箇所からの光が撮像画像に写り込む不都合を防止することができる。
【0264】
最後に、上述の実施の形態は、本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施の形態に限定されることはなく、上述の実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論であることを付け加えておく。
【0265】
【発明の効果】
本発明は、携帯端末装置に設けられているカメラ装置が、盗撮等の間違った行為に使用される不都合を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態となる携帯電話機の斜視図である。
【図2】閉塞状態を示す携帯電話機の斜視図である。
【図3】第1の筐体と第2の筐体の回動角度を示す概略側面図である。
【図4】携帯電話機の内部構造の一部を示す拡大斜視図である。
【図5】ヒンジ機構を示す拡大分解斜視図である。
【図6】ヒンジ機構を示す拡大斜視図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う拡大断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線に沿う拡大断面図である。
【図9】固定部材と回転部材との関係を示す拡大斜視図である。
【図10】図11と共に第1の筐体と第2の筐体の回動が規制されるときの状態を示すものであり、本図は閉塞状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図11】開放状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図12】図13と共にカメラ装置の組付手順を示すものであり、本図はカメラ装置がスライドされる前の状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図13】カメラ装置がスライドされ組み付けられた状態を一部を断面にして示す拡大正面図である。
【図14】フレキシブルプリント配線板が配置された状態を示す拡大斜視図である。
【図15】遮蔽モードを示す拡大斜視図である。
【図16】自分側撮影モードを示す拡大斜視図である。
【図17】相手側撮影モードを示す拡大斜視図である。
【図18】図19及び図20と共にカメラ装置が各回転位置に保持されるときの状態を示すものであり、本図は第1の回転位置の状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図19】第2の回転位置の状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図20】第3の回転位置の状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図21】図22と共にカメラ装置の回転が規制されるときの状態を示すものであり、本図は第1の回転位置の状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図22】第3の回転位置の状態を一部を断面にして示す拡大側面図である。
【図23】図24乃至図26と共に検出手段の検出動作が行われるときのカメラ装置の回転位置を示すものであり、本図は遮蔽モードの状態を示す拡大断面図である。
【図24】自分側撮影モードの状態を示す拡大断面図である。
【図25】カメラ装置の回転角度が+90°の状態を示す拡大断面図である。
【図26】相手側撮影モードの状態を示す拡大断面図である。
【図27】図28乃至図30と共に別の検出手段の検出動作が行われるときのカメラ装置の回転位置を示すものであり、本図は遮蔽モードの状態を示す拡大断面図である。
【図28】自分側撮影モードの状態を示す拡大断面図である。
【図29】カメラ装置の回転角度が+90°の状態を示す拡大断面図である。
【図30】相手側撮影モードの状態を示す拡大断面図である。
【図31】別の検出手段の検出動作を示すフローチャート図である。
【図32】カメラ装置の変形例を示す拡大斜視図である。
【図33】実施の形態の携帯電話機の概略的なブロック図である。
【図34】スチルモード時の表示例を示す図である。
【図35】ムービーモード時の表示例を示す図である。
【図36】撮像時における発光部の駆動制御の流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…第1の筐体、2…第2の筐体、3…本体部、4…ヒンジ部、17…カメラ装置、18…保護カバー、18a…回転操作部、48…カメラ本体、53…撮像レンズ、59…検出手段、60…磁気抵抗素子、61…マグネット、62…検出手段、63…第1の磁気抵抗素子、64…第2の磁気抵抗素子、65…マグネット、17A…カメラ装置、18A…保護カバー、18b…回転操作部、84…操作部、85…アンテナ、86…送受信処理部、87…制御部、88…メモリ、90…枠、95…発光マーク、96…発光マーク、100…携帯電話機、CR…カーソル、PB…プログレスバー
Claims (6)
- 撮像に関する機能と、該撮像に関する機能以外の他の機能を備えた携帯端末装置において、
上記撮像に関する機能で撮像を行う際の撮像方向を可変する撮像方向可変手段と、
上記撮像方向可変手段により可変される撮像方向に対応して設けられた一つ或いは複数の発光手段と、
上記撮像に関する機能で撮像が可能となった際に、上記発光手段を発光制御する制御手段と
を有することを特徴とする携帯端末装置。 - 請求項1記載の携帯端末装置において、
上記発光手段は、上記撮像に関する機能の撮像手段と一体的に形成されていること
を特徴とする携帯端末装置。 - 請求項1又は請求項2記載の携帯端末装置において、
上記撮像方向可変手段は、少なくとも当該携帯端末装置の操作面側及び反操作面側に撮像方向を可変し、
上記制御手段は、上記撮像方向可変手段により、上記反操作面側に撮像方向が可変され、上記撮像に関する機能で撮像が可能となった際に、上記発光手段を発光制御すること
を特徴とする携帯端末装置。 - 請求項1から請求項3のうち、いずれか一項記載の携帯端末装置において、
上記制御手段は、1回の撮像が終了してから次回の撮像が開始されるまでの間、上記発光手段を消灯制御すること
を特徴とする携帯端末装置。 - 請求項1から請求項4のうち、いずれか一項記載の携帯端末装置において、
上記発光手段から発光される光の光量を段階的に切り替え操作するための光量切り替え手段を有し、
上記制御手段は、上記光量切り替え手段の切り替え操作に対応する光量の光を発光するように、上記発光手段を発光制御すること
を特徴とする携帯端末装置。 - 請求項1から請求項5のうち、いずれか一項記載の携帯端末装置において、
上記制御手段は、撮像が開始されたタイミングで、該撮像開始前の光量よりも多い光量で上記発光手段を発光制御すること
を特徴とする携帯端末装置。
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