JP2004260498A - 積層複合電子部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流的に共通のグランドパターンを1つ以上持つ多層ベース基板を用いる場合に、その他の内層又は外層のグランド部を高周波的に分けることで、寄生容量を軽減し、アイソレーション及びアッテネーションを確保し、小型化、パターンの高密度化を可能とする。
【解決手段】複数の誘電体基板を積層してなり、受動素子を内蔵した多層ベース基板を有するとともに、該多層ベース基板に半導体素子、チップ部品の少なくともいずれかを搭載した積層複合電子部品において、前記多層ベース基板は、少なくとも1つ以上の直流的に共通のグランドパターンを持ち、2つ以上の回路部41〜46に対して、前記多層ベース基板の内層又は外層のグランド部を、少なくとも前記回路部41〜46毎に交流的に分けて前記共通のグランドパターンに接続する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受動素子を内蔵するとともに、外部に半導体素子、チップ部品を搭載した積層複合電子部品に係り、特に高周波スイッチ回路とダイプレクサ回路とを接続してなる積層複合電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は通過帯域の異なる複数の送受信系(図示の例ではGSMバンドとDCSバンド)を扱う高周波スイッチモジュールのブロック図であり、高周波スイッチ回路SWと、ダイプレクサ回路(2つのノッチ回路からなる分波回路)とを接続し、各スイッチ回路SWと各送信系(GSMTX,DCSTX)間にローパスフィルタLPFを挿入した構成を具備し、下記特許文献1に開示されているものである。
【0003】
図7は図6のような高周波スイッチモジュールを構成した積層複合電子部品の構造の1例であり、複数の誘電体基板を積層した多層ベース基板1の内部にコンデンサ、インダクタ等の受動素子を内蔵し、その多層ベース基板1上に半導体素子やチップ部品等の搭載部品3を装着し、さらに、それら搭載部品3を覆って電気シールド及び電磁シールドするシールドケース4が多層ベース基板1に固着されている。このような受動素子を内蔵した多層基板に搭載部品を取り付けた積層複合電子部品は下記特許文献2に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特許第2983016号公報
【特許文献2】特許第3031178号公報
【0005】
前記特許文献1のマルチバンド用高周波スイッチモジュールは、ダイプレクサ回路と高周波スイッチをワンチップ内に構成した例であり、層構成方法等については、前記特許文献2と同様な構成となっている。
【0006】
図8は図6に示した高周波スイッチモジュールの回路図であり、図9にその層構成を、図10に各層の導体パターンをそれぞれ示す。
【0007】
図8の回路を有する積層複合電子部品は、フィルタ部F1,F2と、高周波スイッチ部S1,S2と、ダイプレクサ部(アンテナANTとS1,S2間の回路部分)とからなっており、通信機器のアンテナと受信回路、送信回路を接続するデュアルバンド(GSMバンド及びDCSバンド)のアンテナスイッチ回路となっている。
【0008】
高周波スイッチ部S1は、アンテナANT、GSMバンドの送信回路TX及び受信回路RXに、信号ラインにより接続され、高周波スイッチ部S2は、アンテナANT、DCSバンドの送信回路TX及び受信回路RXに、信号ラインにより接続される。
【0009】
高周波スイッチ部S1において、送信回路TXは、おもにパワーアンプの高調波を伝送しないために構成されているフィルタ部F1を通り、PINダイオードD1のアノードに接続される。ダイオードD1のアノードは、チョークコイルL2及びコンデンサC4aを介し、及びコンデンサC4bを介しグランドに接地される。また、チョークコイルL2とコンデンサC4aとの中間点には、コントロール端子VC1が接続される。コントロール端子VC1には、高周波スイッチ部S1の切り替えを行うためのコントロール回路が接続される。そして、ダイオードD1のカソードはダイプレクサ部に接続される。受信回路RXはインダクタL3を介してダイプレクサ部に接続される。また、受信回路にはPINダイオードD2のアノードが接続され、ダイオードD2のカソードはコンデンサC7を介してグランドに接地される。同時に、ダイオードD2のカソードは抵抗R1を介してコントロール端子VC2に接続される。コントロール端子VC2はコントロール端子VC1と同様で、高周波スイッチ部S1の切り替えを行うためのコントロール回路が接続されている。
【0010】
高周波スイッチ部S2において、送信回路TXには、おもにパワーアンプの高調波を伝送しないために構成されているフィルタ部F2を通り、PINダイオードD3のアノードに接続される。ダイオードD3のアノードは、チョークコイルL5及びコンデンサC11を介しグランドに接地される。また、チョークコイルL5とコンデンサC11との中間点には、コントロール端子VC3が接続される。コントロール端子VC3には、高周波スイッチ部S2の切り替えを行うためのコントロール回路が接続される。さらに、ダイオードD3については両端(アノード・カソード間)にインダクタL7及びコンデンサC15の直列回路が接続されている。そして、ダイオードD3のカソードはダイプレクサ部に接続される。受信回路RXはインダクタL6を介してダイプレクサ部に接続される。また、受信回路にはPINダイオードD4のアノードが接続され、ダイオードD4のカソードはコンデンサC14を介してグランドに接地される。同時に、ダイオードD4のカソードは抵抗R2を介してコントロール端子VC4に接続される。コントロール端子VC4はコントロール端子VC3と同様で、高周波スイッチ部S2の切り替えを行うためのコントロール回路が接続されている。
【0011】
このように構成された高周波スイッチ部S1又はS2を用いて送信を行う場合、コントロール端子VC1又はVC3に正のバイアス電圧を印加し、コントロール端子VC2又はVC4には負のバイアス電圧を印加する。この電圧は、ダイオードD1又はD3,D2又はD4に対し順方向のバイアス電圧として働くために、ダイオードD1又はD3,D2又はD4をオン(ON)にする。このとき、コンデンサC1,C3〜C7,C8,C10〜C14によって直流分がカットされ、ダイオードD1又はD3,D2又はD4を含む回路部にのみコントロール端子VC1又はVC3,VC2又はVC4に加えられた電圧が印加される。従って、インダクタL3又はL6がダイオードD2又はD4により接地されて送信周波数で共振し、インピーダンスがほぼ無限大となるため、送信回路TXからの送信信号は、受信回路RX側にはほとんど伝送されることなくダイオードD1又はD3を経てダイプレクサ部に伝送される。尚、チョークコイルL2又はL5はコンデンサC4a及びC4b又はC11を介して接地されているため、送信周波数で共振し、インピーダンスがほぼ無限大となり、送信信号がアース側へ漏れることを防止している。
【0012】
一方、受信時には、コントロール端子VC1又はVC3に負のバイアス電圧を印加し、コントロール端子VC2又はVC4に正のバイアス電圧を印加する。この電圧は、ダイオードD1又はD3,D2又はD4に対し逆方向のバイアス電圧として働くため、ダイオードD1又はD3,D2又はD4はオフ(OFF)状態になり、アンテナANTからの受信信号は、インダクタL3又はL6を経て受信回路RXに伝送され、送信回路TX側にはほとんど伝送されない。
【0013】
このように高周波スイッチ部S1又はS2は、コントロール端子VC1又はVC3,VC2又はVC4に印加するバイアス電圧をコントロールすることにより、信号の送受信の切り替えを行うことができる。
【0014】
なお、インダクタL7とコンデンサC15の直列回路は、コンデンサC15とオフ時のダイオードD3との合成静電容量と、インダクタL7の値とで共振する並列共振回路を形成し、かつその共振周波数を受信信号の周波数と一致させた周波数で共振させることにより、ダイオードD3のオフ時のインダクタL7との接続点のインピーダンスを増加させ、挿入損失や反射損失を低減させるのに用いられる。
【0015】
次に、アンテナANTに接続されるダイプレクサ部は、通過帯域の異なる第1の送受信系(GSMバンド用)と第2の送受信系(DCSバンド用)の2つの送受信系を分波する分波回路である。ダイプレクサ部は2つノッチ回路が主回路となっている。つまり、インダクタL8とコンデンサC17で1つのノッチ回路を形成し、インダクタL9とコンデンサC18でもう1つのノッチ回路を形成している。そして、1つのノッチ回路はコンデンサC16を介して、高周波スイッチ部S1に接続され、もう1つのコンデンサC5を介してグランドに接地される。この2つのコンデンサC5,C16は分波特性のLPF(ローパスフィルタ)特性を向上させる目的で接続されている。また、もう1つのノッチ回路は、直列に接続されたインダクタL10を介して高周波スイッチ部S2に接続され、さらにコンデンサC12を介してグランドに接地される。このインダクタL10とコンデンサC12は分波特性のHPF(ハイパスフィルタ)特性を向上させる目的で接続されている。
【0016】
次に、図9はその層構成を示す断面図であり、誘電体層11〜20からなる多層ベース基板10と、該ベース基板上に取り付けられるPINダイオードD1〜D4等の搭載部品30とからなっている。ベース基板10の内部には、コンデンサやインダクタの受動素子及び信号ラインが構成されており、それらをビアホール等で接続することによって、図8に示す回路を構成したものである。
【0017】
図10は図9における多層ベース基板に形成された導体パターン1a〜1kを示す。ここでは、2層目導体パターン1b、最下層の導体パターン1kに直流的に共通で面積の大きなグランドパターン(以下、共通グランドパターンという)Gが設けられている。
【0018】
なお、グランドを分けたことを特徴としているものとしては、下記特許文献3の多段増幅装置や、下記特許文献4のフィルタ実装多層基板があるが、2つ以上の通信系を有する回路構成を具備するものではない。
【0019】
【特許文献3】特開2001−156242号公報
【特許文献4】特開平10−224044号公報
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
図9及び図10を用いて従来の積層複合電子部品の問題点を説明する。図9に示すように、積層複合電子部品は、受動素子を内蔵した多層ベース基板10と、この上に装着された半導体等の搭載部品30とから構成されており、前記多層ベース基板10は、樹脂材料、又は樹脂とセラミックとをコンポジットしたハイブリッド材料からなっている。各層はガラスクロスに樹脂を含浸したもの、あるいはガラスクロスに樹脂とセラミックとをコンポジットした材料を含浸してなっており、それらを熱プレスすることによって多層ベース基板10を構成している。この方法は、一般的なプリント基板の工法であるが、これ以外にもガラスクロスを用いないビルドアップ工法や、厚膜形成(印刷)工法でも良い。
【0021】
図9に示すように、多層ベース基板10は第1の誘電体層11から第10の誘電体層20を上から層11,12,13,14,15,16,17,18,19,20の順に、順次積層することによって形成される。第1の誘電体層11にはダイオードD1,D2,D3,D4及び抵抗R1,R2、及びインダクタL2,L5,L7、コンデンサC7,C14,C15が搭載される。また、第3〜7の誘電体層13〜17で、コンデンサであるC1〜C6,C8〜C13,C16〜C18を形成しており、第9の誘電体層19の両面にインダクタL1,L3,L4,L6,L8,L9,L10を形成し、第1の誘電体層11及び第10の誘電体層20の下面(換言すれば2層目導体パターン1b、最下層の導体パターン1k)に直流的に共通で面積の大きな共通グランドパターンGを形成して、図8の回路を構成している。
【0022】
図9の各誘電体層に形成した導体パターン図が図10であり、この多層ベース基板10の導体パターン1a〜1kからわかるように、多数の受動素子を小型・内層化していることで、ビアホール径が小さく、また直流的に共通で面積の大きな共通グランドパターンGまでの引き回し等も増えてしまい、前記共通グランドパターンGに接続するビアホールや配線パターンが実際のグランドとしては動作せずに、インピーダンスの高いグランドになってしまう問題があった。
【0023】
上記したように、従来、モジュールを小型化することで、共通グランドパターンへの接続にビアホールを使用したり、表層や内部のパターンの配置が困難なために、引き回しによりグランドラインを形成することで、前記共通グランドパターンに対してインピーダンスの高いグランド部(グランド用のパッド、配線パターン、ビアホール等)になってしまう。そのため、必要とするコンデンサ等を形成することができず、小型化における良好な特性を得る事が困難であった。
【0024】
本発明は、上記の点に鑑み、直流的に共通のグランドパターンを1つ以上持つ多層ベース基板を用いる場合に、その他の内層又は外層のグランド部を高周波的に分けることで、寄生容量を軽減し、アイソレーション及びアッテネーションを確保し、ひいては、小型化、パターンの高密度化を可能とした積層複合電子部品を提供することを目的とする。
【0025】
本発明のその他の目的や新規な特徴は後述の実施の形態において明らかにする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る積層複合電子部品は、複数の誘電体基板を積層してなり、受動素子を内蔵した多層ベース基板を有するとともに、該多層ベース基板に半導体素子、チップ部品の少なくともいずれかを搭載した構成において、
前記多層ベース基板は、少なくとも1つ以上の直流的に共通のグランドパターンを持ち、2つ以上の通信系に対して、前記多層ベース基板の内層又は外層のグランド部を、少なくとも前記通信系毎に交流的に分けて前記共通のグランドパターンに接続したことを特徴としている。
【0027】
前記積層複合電子部品において、前記半導体素子としてPINダイオードが搭載されている場合、該PINダイオードに対して高周波的にグランドパターンを分けるとよい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る積層複合電子部品の実施の形態を図面に従って説明する。
【0029】
図1乃至図3を用いて本発明に係る積層複合電子部品の実施の形態を説明する。図1は通過帯域の異なる複数の送受信系(GSM及びDCS系)を扱う高周波スイッチモジュールを構成する積層複合電子部品の回路図であり、高周波スイッチ回路と、ダイプレクサ回路(分波回路)とを接続した構成を具備する。この回路図自体は既に説明した図8の回路図と同じである。但し、図1中、方形点線枠で囲った回路部毎にグランドを分ける。つまり、積層複合電子部品の多層ベース基板に形成された図2の導体パターン1a〜1kにおいて、各PINダイオードD1〜D4のアノード側とカソード側とで直流的に共通で面積の大きなグランドパターン(以下、共通グランドパターンという)Gに接続するグランド部を分ける(別にする)ようにしている。ここで、前記グランド部は、前記共通グランドパターンGに接続するグランド用パッド、配線パターン、ビアホール等を総称するものであるとする。
【0030】
まず、図3を用いて前記共通グランドパターン(図中メインのGNDとして示す)へのグランド接続を分ける意義を説明する。図3において、前記共通グランドパターンに一端が接続する電極A及び電極Bの他端は、インピーダンスの高いグランド部になっているが、特定の回路部を電極Aに接続したら、電極Bには特定の回路部以外の別の回路部を接続するようにし、回路部毎にグランド接続を分ける。これにより、インピーダンスの高くなったグランド部を各回路部が共有せずに高周波的に分けることが可能となり、図3に示す電極Aと電極Bのアイソレーションが確保できる。
【0031】
そこで、図1では、ダイオードD1のアノード側の回路部(点線枠で囲ったブロック)41のグランド接続、D1カソード側(ダイオードD2のアノード側)の回路部42のグランド接続、D2カソード側の回路部43のグランド接続、ダイオードD3のアノード側の回路部44のグランド接続、D3カソード側(ダイオードD4のアノード側)の回路部45のグランド接続、及びダイオードD4のカソード側の回路部46のグランド接続を、それぞれ別々のビアホール又は配線パターンで行う。
【0032】
図2は実際にグランドを高周波的に分けた導体パターン図である。図2中、2層目導体パターン1b、最下層の導体パターン1kに直流的に共通なグランドパターンGが設けられており、該グランドパターンGに接続されるビアホールは「×」で位置が示される。この図2は図1に示すように、PINダイオードD1〜D4及びダイプレクサ部を隔てて、各回路部41〜46毎に、高周波的にビアホールにより6つのグランド21〜26に分けたことで、各回路部間のアイソレーションをとれるパターン配置としている。また、表面パターンにおいては、インピーダンスの低いグランドを得るために、2層で共通グランドパターンGを構成している。
【0033】
この実施の形態においては、ダイプレクサ部を隔てて、互いに通過帯域の異なるGSM系の回路部41〜43とDCS系の回路部44〜46とは、分けて[別々の接続経路(ビアホール又は配線パターン)で]で共通グランドパターンGに接続されており、GSM系とDCS系のアイソレーションを確保できる。
【0034】
また、各ダイオードD1〜D4のアノード側回路部とカソード側回路部との間においても共通グランドパターンGへの接続経路を分けており、GSM系における送信側の回路部41と受信側の回路部42,43との間のアイソレーション及びアッテネーションを確保できる。DCS系についても同様のことが言える。
【0035】
図4は、インピーダンスの高いグランド部の場合に、そのグランド部を共通に使用したときと、図5の回路図(回路自体は図1、図8と同じ)に示すようにブロック(図中点線枠で示す)毎に高周波的にグランド部を分けた時のDCS−TXモードにおけるアイソレーション特性のシミュレーション結果を示す。図4のシミュレーション結果によれば、インピーダンスの高い共通のグランド部よりも、高周波的にグランド部を分けて共通グランドパターンに接続することで、アイソレーション特性が大幅に向上した結果が得られることがわかる。
【0036】
図5ではダイオードD1,D3のアノード側回路部とカソード側回路部とでグランド部を分けたが、その他のブロックの分け方として、異なる通信系毎に分ける構成等がある。
【0037】
また、本発明で用いる多層ベース基板に適用出来る樹脂材料としては、エポキシ、ビニルベンジル、フェノール、BTレジン、PPE等があげられ、コンポジットする粉末は、BaTiO−BaZrO系、BaO−TiO−Nd系、BaO−4TiO系セラミック誘電体、誘電体単結晶粉等があげられる。
【0038】
なお、集合基板を切断して多層ベース基板を作製する場合、ビアホールが分割された形状のグランド接続となる場合があるが、それでも差し支えない。また、集合基板を切断して得た多層ベース基板の側面(切断面)にグランド接続用の配線パターンを転写等で形成する構成にも本発明は適用可能である。
【0039】
以上本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されることなく請求項の記載の範囲内において各種の変形、変更が可能なことは当業者には自明であろう。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る積層複合電子部品によれば、直流的に共通のグランドパターンを1つ以上持つ多層ベース基板を用いる場合に、その他の内層又は外層のグランド部を高周波的に分けることで、寄生容量を軽減し、アイソレーション及びアッテネーションを確保し、ひいては、小型化、パターンの高密度化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る積層複合電子部品の実施の形態であって、点線枠で囲まれた回路部毎にグランド接続を分けた例を示す回路図である。
【図2】前記実施の形態において、積層複合電子部品を構成するための多層ベース基板の各導体パターンを示すパターン図である。
【図3】ビアホールやラインの引き回しによるインピーダンスの高いグランド部の例を説明する斜視図である。
【図4】図8の回路図の構成において、インピーダンスの高い共通のグランド部を用いる多層ベース基板の場合(従来例)と、図5のようにインピーダンスの高いグランド部を所定回路部毎に分離して共通グランドパターンに接続した多層ベース基板の場合(本発明)とを対比した、アイソレーションのシミュレーション結果を示す周波数特性図である。
【図5】本発明が適用された積層複合電子部品の回路であり、点線枠で囲まれた回路部毎にグランドを分けた例を示す回路図である。
【図6】通過帯域の異なる複数の送受信系を扱う高周波スイッチモジュールのブロック図である。
【図7】図6の高周波スイッチモジュールを構成する積層複合電子部品の断面図である。
【図8】図7の積層複合電子部品の回路の1例を示す回路図である。
【図9】図6の積層複合電子部品における多層ベース基板の断面図である。
【図10】積層複合電子部品を構成するための多層ベース基板の従来の各導体パターンを示すパターン図である。
【符号の説明】
1,10 多層ベース基板
1a〜1k 導体パターン
3,30 搭載部品
4 シールドケース
11〜20 誘電体層
41〜46 回路部
ANT アンテナ
C1〜C18 コンデンサ
D1〜D4 PINダイオード
F1,F2 フィルタ部
G 共通グランドパターン
L1〜L10 インダクタ(又はチョークコイル)
R1,R2 抵抗
S1,S2 高周波スイッチ部
VC1〜VC4 コントロール端子

Claims (2)

  1. 複数の誘電体基板を積層してなり、受動素子を内蔵した多層ベース基板を有するとともに、該多層ベース基板に半導体素子、チップ部品の少なくともいずれかを搭載した積層複合電子部品において、
    前記多層ベース基板は、少なくとも1つ以上の直流的に共通のグランドパターンを持ち、2つ以上の通信系に対して、前記多層ベース基板の内層又は外層のグランド部を、少なくとも前記通信系毎に交流的に分けて前記共通のグランドパターンに接続したことを特徴とする積層複合電子部品。
  2. 前記半導体素子としてPINダイオードが搭載されており、該PINダイオードのカソード側とアノード側とで高周波的に前記グランド部を分けてなる請求項1記載の積層複合電子部品。
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