JP2004257161A - 車両用遠隔操作装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信ユニット側に何らの操作も必要とせずに紛失送信端末または盗難送信端末の不正利用を確実に防止し得る車両用遠隔操作装置を提供する。
【解決手段】車両用遠隔操作装置100は、複数のボタン(12〜18)を有する送信端末10と該送信端末のボタン操作に応答して車両の各部を制御する制御信号を発生する受信ユニット30とを備える。特徴とする点は、前記送信端末のボタン操作の組み合わせパターンを登録するパターン登録手段(37)と、実際に前記送信端末のボタン操作が行われたときにその実操作パターンと登録済みパターンとの一致を判定してパターン一致の場合に前記制御信号を発生する信号発生手段(38)とを備えることにある。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用遠隔操作装置に関し、詳しくは、運転者等によって所持される携帯型の送信端末を操作することにより、たとえば、車両ドアの施解錠やトランクのオープンを行う車両用遠隔操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13は、従来の車両用遠隔操作装置(以下、単に「遠隔操作装置」という。
)の概念図である。この遠隔操作装置1は、運転者等2によって携帯される送信端末3と、車両4に搭載される受信ユニット5とを含んで構成される。送信端末3には、車両4の各部を遠隔操作するための押しボタン、たとえば、車両4のドアを施錠するための施錠ボタン3a、同ドアを解錠するための解錠ボタン3b及び車両4のトランクをオープンするためのトランクオープンボタン3cなどが設けられている。
【0003】
受信ユニット5は、送信端末3から電波や光または超音波等の媒体に乗せてワイヤレスで送られてきた遠隔操作信号(施錠信号、解錠信号またはトランクオープン信号)を受け取ると、正当な送信端末3からの信号であることをID認証等により判定して認証をパスした場合に、当該信号に対応した操作信号を発生して、たとえば、車両4のドアを施錠したり解錠したり(図13(a)参照)またはトランクをオープンしたり(図13(b)参照)する。
【0004】
このような仕組みの遠隔操作装置1は、正当な送信端末3、すなわち、車両4を購入した際にその車両4に添付されている送信端末3を用いて、車両4の施解錠やトランクオープンを遠隔操作できる点できわめて便利なものであるが、一方で、その送信端末3が悪意の第三者の手に渡ってしまった場合には、車両4のドアやトランクが勝手に開けられてしまい、車上荒らしの被害に遭うなど、全く防犯の用をなさないという欠点を抱えるものであった。
【0005】
そこで、紛失送信端末や盗難送信端末の悪意の第三者による不正使用を防止するための対策として、受信ユニットに登録済みの送信端末の識別情報(ID等)のうち、当該紛失送信端末や盗難送信端末の識別情報を無効とする技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0006】
一般に、車両(特に新車)購入時に最初から添付されてくる送信端末はスペアも含めて2個である。また、オプションの追加でそれ以上の個数の送信端末が添付されてくることもある。車両側の受信ユニットには、それら添付品の全送信端末の識別情報が登録されており、いずれの送信端末を使用しても、当該車両の施解錠やトランクオープンを遠隔操作で行うことができるようになっている。今、一つの送信端末を紛失した場合は、送信端末に登録されている識別情報のうち、当該紛失送信端末の識別情報を無効にすればよい。このようにすると、以降は、当該紛失送信端末は当該車両と対をなさない送信端末(いわば他の車両の送信端末と同じ扱い)になるため、第三者の不正利用を排除することができる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−364221号公報(〔0004〕〔0005〕〔0038〕−〔0041〕、第2図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術にあっては、送信端末を紛失した場合や盗難にあった場合、直ちに、受信ユニットに登録されている識別情報の無効操作を行う必要があり、仮に、無効操作を行う前に既に第三者に不正使用されてしまった場合は、まったく為す術がないという致命的欠点がある。
【0009】
送信端末に限らず、一般に身の回りのモノの紛失や盗難に気付くのは、その直後ではなく、ある程度時間がたったときである。とりわけ、送信端末の紛失や盗難に気付くタイミングは、用事を済ませてから駐車場に戻り、自分の車に乗り込もうとする寸前であることが多く、気付くまでに相当の時間が経過していることがある。したがって、その間に、もし、送信端末を手にした悪意の第三者によって、車両が特定されてしまった場合は、自分の車両に戻る前に、既に車上荒らし等の犯罪行為が完了しているおそれが十分あり、もはや、識別情報の無効操作を行っても後の祭りである。
【0010】
そこで本発明は、受信ユニット側に何らの操作(前記の「識別情報の無効操作等」)も必要とせずに、紛失送信端末または盗難送信端末の不正利用を確実に防止し得る車両用遠隔操作装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両用遠隔操作装置は、複数のボタンを有する送信端末と該送信端末のボタン操作に応答して車両の各部を制御する制御信号を発生する受信ユニットとを備えた車両用遠隔操作装置において、前記送信端末のボタン操作の組み合わせパターンを登録するパターン登録手段と、実際に前記送信端末のボタン操作が行われたときにその実操作パターンと登録済みパターンとの一致を判定してパターン一致の場合に前記制御信号を発生する信号発生手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、送信端末のボタン操作パターンを事前に登録しておくことにより、その操作パターンを知っている者(つまり送信端末の正当な所有者)だけが、車両各部の遠隔操作(たとえば、ドアの解錠)を行うことができる。したがって、仮に、送信端末を紛失したりして悪意の第三者の手に渡っても、同者は操作パターンを知り得る立場にないから、車両各部の遠隔操作(たとえば、ドアの解錠)を行うことができず、結局、車上荒らしなどの被害に遭うことがない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明における様々な細部の特定ないし実例および数値や文字列その他の記号の例示は、本発明の思想を明瞭にするための、あくまでも参考であって、それらのすべてまたは一部によって本発明の思想が限定されないことは明らかである。また、周知の手法、周知の手順、周知のアーキテクチャおよび周知の回路構成等(以下「周知事項」)についてはその細部にわたる説明を避けるが、これも説明を簡潔にするためであって、これら周知事項のすべてまたは一部を意図的に排除するものではない。かかる周知事項は本発明の出願時点で当業者の知り得るところであるので、以下の説明に当然含まれている。
【0014】
図1は、本実施の形態における車両用遠隔操作装置の一構成品である送信端末の外観図である。この図において、送信端末10は、プラスチック素材等で作られた適当な大きさ(携帯に適した大きさ)のボディ11の、たとえば、表面に3個の遠隔操作ボタン(ここでは、ドアの施錠ボタン12、ドアの解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)を配し、且つ、同ボディ11の任意の二つの側面に各々2個ずつ、計4個のファンクションボタン(ここではF1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)を配して構成されている。また、必要であれば、不図示のメカニカルキーを取り付けるための切り欠き穴11aを形成してもよい。
【0015】
なお、上記のドアの施錠ボタン12、ドアの解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14は、あくまでも一例である。それ以外の遠隔操作ボタン(たとえば、グローブボックスの解錠ボタン等)の存在を排除しない。また、ファンクションボタンの個数n(図ではn=4)も便宜例である。後述するように、nは、ボタン操作の組み合わせパターンを決定する要素であり、同パターンは最大で2通りの組み合わせが可能であるので、求められるセキュリティ性や操作性を考慮してnの数を決めればよい。nを大きくするとより高いセキュリティ性が得られる反面、各々のボタンサイズが小さくなり、操作性が悪くなる。以下、説明の都合上、本明細書ではn=4として説明する。
【0016】
図2は、本実施の形態における車両用遠隔操作装置100の概念的なシステムブロック図である。この図において、送信端末10は1個だけが示されているが、多くの場合、送信端末10の数はスペアを含めて2個であり、ないしは、さらにオプションで追加された送信端末10も含めてそれ以上の個数(3個以上)になることもある。
【0017】
受信ユニット30は、これらの送信端末10と対をなす車両搭載側のユニットである。受信ユニット30は、送信端末10からワイヤレスで送られてきた信号を受け取り、正当な送信端末10であるか否か(つまり、受信ユニット30と対をなすものであるか否か)を判定し、正当な送信端末10であると判定された場合に、送信端末10のボタン操作に応答して、たとえば、車両(以下、単に「車両」という場合は、受信ユニット30が搭載された特定の車両を指すこととする。)のドア施解錠用アクチュエータ101を駆動してドアの施錠や解錠を行ったり、または、トランクオープン用アクチュエータ102を駆動して当該車両のトランクをオープンしたりする。
【0018】
ここで、送信端末10の内部構成を説明すると、送信端末10は、信号発生部20、ID記憶部21、送信部22及び送信アンテナ23などを備える。信号発生部20は、上記の各ボタンのうちの遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)のいずれが押されたかを示す遠隔操作信号を発生すると共に、同時に、上記のファンクションボタン(F1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)の組み合わせ押圧パターンに対応したパターン信号を発生し、それらの信号(遠隔操作信号及びパターン信号)と一緒に、ID記憶部21にあらかじめ記憶されていた送信端末10の固有識別情報(ID)を所定の信号フォーマットに格納して送信部22に出力する。
【0019】
図3は、信号フォーマットの一例を示す図である。この図において、ID情報部103はID記憶部21にあらかじめ記憶されていた送信端末10の固有識別情報を格納するブロックである。また、パターン信号部104はファンクションボタン(F1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)の組み合わせ押圧パターンに対応したパターン信号を格納するブロックである。さらに、遠隔操作信号部105は遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)のいずれが押されたかを示す遠隔操作信号を格納するブロックである。
【0020】
ID情報部103に格納される情報は送信端末10毎に決まっている。たとえば、対象となる送信端末10のID記憶部21に“12345”というIDがあらかじめ記憶されている場合は、当該送信端末10の上記フォーマットのID情報部103に“12345”が格納される。
【0021】
また、パターン信号部104に格納される情報は、ファンクションボタンの数をnとするとき、最大で2通り(n=4であるから16通り)のパターン(以下、パターン0〜パターン15)のいずれかを示すパターン信号(たとえば、パターン信号0はパターン0を示す)が格納される。なお、いずれのパターンにも該当しないパターン信号(ここでは便宜的に「パターン信号99」とする。)は後述のダミーパターンを示す。
【0022】
さらに、遠隔操作信号部105に格納される情報は、遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)の各々に一対一に対応する情報であり、たとえば、施錠ボタン12が押されたときは施錠信号が格納され、解錠ボタン13が押されたときは解錠信号が格納され、トランクオープンボタン14が押されたときはトランクオープン信号が格納される。
【0023】
送信部22は、それらの信号(遠隔操作信号及びパターン信号並びにID)を所定の高周波搬送信号に乗せて送信アンテナ23から空中に放射する。なお、ここでは、電波を媒体とする信号送出を想定しているが、実施の態様はこれに限定されない。ワイヤレスであればよく、赤外線等の光や超音波等の伝送媒体を使用してもよい。
【0024】
次に、受信ユニット30の内部構成を説明すると、受信ユニット30は、受信アンテナ31、受信部32、ID記憶部33、ID判定部34、操作部35、パターン記憶部36、パターン設定部37(パターン登録手段)、パターン判定部38(信号発生手段)及びアクチュエータ駆動部39などを備える。ID記憶部33は、この受信ユニット30と対をなす全ての送信端末10のIDを記憶し、ID判定部34は送信端末10から送られてきた信号に含まれるIDとID記憶部30に記憶されているIDとを照合し、正当な送信端末10からの信号であるか否かを判定する。
【0025】
操作部35は、ユーザ毎のパターン登録を行うためのユーザインターフェースである。ユーザは、所望により、この操作部35を用いて、送信端末10の遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)のそれぞれを押したときのファンクションボタン(F1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)の押圧組み合わせパターンをパターン設定部37に自由に登録することができる。
【0026】
図4は、ファンクションボタン(F1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)の押圧組み合わせパターンを示すリストである。この図において、○印記号はボタンの押圧を示し、×印記号はボタンの非押圧を示している。パターン番号“0”はいずれのファンクションボタンも押されていない(非押圧状態)ときのケースである。また、パターン番号“1”はF1ボタン15だけが押されているときのケースである。
【0027】
以下同様に、パターン番号“2”はF2ボタン16が押されているときのケース、パターン番号“3”はF1ボタン15とF2ボタン16が押されているときのケース、パターン番号“4”はF3ボタン17が押されているときのケース、パターン番号“5”はF1ボタン15とF3ボタン17が押されているときのケース、パターン番号“6”はF2ボタン16とF3ボタン17が押されているときのケース、パターン番号“7”はF1ボタン15〜F3ボタン17が押されているときのケース、パターン番号“8”はF4ボタン18が押されているときのケース、パターン番号“9”はF1ボタン15とF4ボタン18が押されているときのケース、パターン番号“10”はF2ボタン16とF4ボタン18が押されているときのケース、パターン番号“11”はF1ボタン15とF2ボタン16とF4ボタン18が押されているときのケース、パターン番号“12”はF3ボタン17とF4ボタン18が押されているときのケース、パターン番号“13”はF1ボタン15とF3ボタン17とF4ボタン18が押されているときのケース、パターン番号“14”はF2ボタン16とF3ボタン17とF4ボタン18が押されているときのケース、パターン番号“15”は全てのファンクションボタン(F1ボタン15〜F4ボタン18)が押されているときのケースである。
【0028】
ここで、F1ボタン15に重み値“1”を与え、F2ボタン16に重み値“2”を与え、F3ボタン17に重み値“4”を与え、F4ボタン18に重み値“8”を与えることにすると、パターン番号“0”のときの重み値合計は「0×1+0×2+0×4+0×8=0」となり、パターン番号“1”のときの重み値合計は「1×1+0×2+0×4+0×8=1」となる。
【0029】
同様に、パターン番号“2”のときの重み値合計は「0×1+1×2+0×4+0×8=2」となり、パターン番号“3”のときの重み値合計は「1×1+1×2+0×4+0×8=3」となり、パターン番号“4”のときの重み値合計は「0×1+0×2+1×4+0×8=4」となり、パターン番号“5”のときの重み値合計は「1×1+0×2+1×4+0×8=5」となり、パターン番号“6”のときの重み値合計は「0×1+1×2+1×4+0×8=6」となり、パターン番号“7”のときの重み値合計は「1×1+1×2+1×4+0×8=7」となり、パターン番号“8”のときの重み値合計は「0×1+0×2+0×4+1×8=8」となり、パターン番号“9”のときの重み値合計は「1×1+0×2+0×4+1×8=9」となり、パターン番号“10”のときの重み値合計は「0×1+1×2+0×4+1×8=10」となり、パターン番号“11”のときの重み値合計は「1×1+1×2+0×4+1×8=11」となり、パターン番号“12”のときの重み値合計は「0×1+0×2+1×4+1×8=12」となり、パターン番号“13”のときの重み値合計は「1×1+0×2+1×4+1×8=13」となり、パターン番号“14”のときの重み値合計は「0×1+1×2+1×4+1×8=14」となり、パターン番号“15”のときの重み値合計は「1×1+1×2+1×4+1×8=15」となる。
【0030】
このように、本実施の形態においては、パターン番号と重み値合計は等しく、且つ、ファンクションボタンの数をnとするとき、最大で2通りのパターンが得られる。つまり、本実施の形態では、n=4であるから、最大で“0”から“15”までの16通りのパターンが得られる。
【0031】
パターン記憶部36は、図4に示されている全てのパターンをあらかじめ記憶する。上記のとおり、ユーザは、所望により、操作部35を用いて、送信端末10の遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)のそれぞれを押したときのファンクションボタン(F1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)の押圧組み合わせパターンをパターン設定部37に自由に登録することができるが、初期状態(たとえば、車両を購入した直後等)においては、パターン設定部37には、デフォルトパターン(パターン0)しか登録されていない。
【0032】
パターン0は、いずれのファンクションボタンも押されていない(非押圧状態)ときのケースであるから、このディフォルト状態においては、送信端末10の遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)は非セキュリティ状態にあり、任意の遠隔操作ボタンを押すことによってドアの施錠、解錠及びトランクオープンを遠隔操作で行うことができる。
【0033】
さて、冒頭でも説明したように、このような非セキュリティ状態にある送信端末10を紛失しまたは盗難に遭った場合、悪意の断三者によって車上荒らしなどの被害に遭うおそれがある。そこで、本実施の形態においては、セキュリティを望むユーザは、操作部35を用いて、送信端末10の遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)のそれぞれを押したときのファンクションボタン(F1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)の押圧組み合わせパターンをパターン設定部37に自由に登録できるようにしている。
【0034】
すなわち、ユーザの所望により、施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14に共通のパターン(パターン0以外の任意のパターン)の組み合わせを登録したり、または、それぞれの遠隔操作ボタン毎に個別のパターン(これもパターン0以外の任意のパターン)を登録したりできるようにしている。このようにすると、登録パターン以外のパターン(パターン0を含む)を検出した場合は、不正な遠隔操作信号であることを判断することができ、解錠やトランクオープンを禁止して、車上荒らしなどの被害を未然に防止することができる。
【0035】
次に、送信端末10及び受信ユニット30の具体的な動作について説明する。
図5は、送信端末10の動作フローチャートを示す図である。このフローチャートは所定時間毎に繰り返し実行されるか、または、遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)のいずれかまたはファンクションボタン(F1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)のいずれかが押されたときに実行される。
【0036】
この図において、フローチャートを開始すると、まず、送信端末10は施錠ボタン12が押されているか否かを判定する(ステップS11)。施錠ボタン12が押されている場合は、ID記憶部21からIDを取り出し、そのIDと施錠信号とを所定の信号フォーマット(図3参照)の各部(ID情報部103と遠隔操作信号部105)にセットし、送信部22及び送信アンテナ23を介して空中に送出(ステップS12)した後、フローチャートを終了する。
【0037】
なお、施錠ボタン12が押された場合(鍵をかける場合)は、セキュリティを考慮しなくてもよいので、同フォーマットにパターン情報をセットする必要がない。このため、同フォーマットのパターン信号部104を空(エンプティ)にしてもよいが、ここでは、ダミーパターン(パターン99)をセットすることにする。
【0038】
一方、施錠ボタン12が押されていない場合は、次に、解錠ボタン13が押されているか否かを判定する(ステップS13)。解錠ボタン13が押されている場合は、後述のパターン発生処理(図6参照)を実行(ステップS14)して、そのパターン発生処理で得られたパターン信号と、ID記憶部21から取り出されたIDと、解錠信号とを、所定の信号フォーマット(図3参照)の各部(ID情報部103、パターン信号部104及び遠隔操作信号部105)にセットし、送信部22及び送信アンテナ23を介して空中に送出(ステップS15)した後、フローチャートを終了する。
【0039】
一方、解錠ボタン13が押されていない場合は、次に、トランクオープンボタン14が押されているか否かを判定する(ステップS16)。トランクオープンボタン14が押されている場合は、後述のパターン発生処理(図6参照)を実行(ステップS17)して、そのパターン発生処理で得られたパターン信号と、ID記憶部21から取り出されたIDと、トランクオープン信号とを、所定の信号フォーマット(図3参照)の各部(ID情報部103、パターン信号部104及び遠隔操作信号部105)にセットし、送信部22及び送信アンテナ23を介して空中に送出(ステップS18)した後、フローチャートを終了する。
【0040】
図6は、上記のパターン発生処理(ステップS14、ステップS17)のフローチャートを示す図である。この図において、まず、パターン変数PTに初期値“0”(“0”はディフォルトパターン番号を示す)をセットして初期化する(ステップS21)。次いで、ファンクションボタン(F1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)の押圧/非押圧を順次に判定し(ステップS22〜ステップS25)、押圧を判定した場合に、押圧状態にあるファンクションキーに対応した重み値をPTに加算するという処理を実行する(ステップS26〜ステップS29)。
【0041】
ここで、先にも説明したとおり、F1ボタン15の重み値は“1”であり、F2ボタン16の重み値は“2”であり、F3ボタン17の重み値は“4”であり、F4ボタン18の重み値は“8”である。
【0042】
今、F1ボタン15〜F4ボタン18のいずれも押されていない場合、最終的なPTの値は初期値のまま(“0”)であるが、F1ボタン15だけが押されている場合はPT=“1”となる。また、F2ボタン16だけが押されている場合はPT=“2”となり、F1ボタン15とF2ボタン16だけが押されている場合はPT=“1”+“2”=“3”となり、F3ボタン17だけが押されている場合はPT=“4”となる。
【0043】
同様に、F1ボタン15とF3ボタン17だけが押されている場合はPT=“1”+“4”=“5”となり、F2ボタン16とF3ボタン17だけが押されている場合はPT=“2”+“4”=“6”となり、F1ボタン15〜F3ボタン17だけが押されている場合はPT=“1”+“2”+“4”=“7”となり、F4ボタン18だけが押されている場合はPT=“8”となり、F1ボタン15とF4ボタン18だけが押されている場合はPT=“1”+“8”=“9”となり、F2ボタン16とF4ボタン18だけが押されている場合はPT=“2”+“8”=“10”となり、F1ボタン15とF2ボタン16とF4ボタン18だけが押されている場合はPT=“1”+“2”+“8”=“11”となり、F3ボタン17とF4ボタン18だけが押されている場合はPT=“4”+“8”=“12”となり、F1ボタン15とF3ボタン17とF4ボタン18だけが押されている場合はPT=“1”+“4”+“8”=“13”となり、F2ボタン16〜F4ボタン18だけが押されている場合はPT=“2”+“4”+“8”=“14”となり、F1ボタン15〜F4ボタン18の全てが押されている場合はPT=“1”+“2”+“4”+“8”=“15”となる。
【0044】
したがって、このフローチャートによれば、n個のファンクションボタン(F1ボタン15〜F4ボタン18)の組み合わせに応じた最大2通りのパターン信号(PTの値)を発生することができ、解錠ボタン13やトランクオープンボタン16の押圧操作と同時に、所定のパターン信号を発生することができる。
【0045】
たとえば、解錠ボタン13と同時にF1ボタン15とF2ボタン16を押圧すれば、送信端末10から「ID情報/パターン3信号/解錠信号」を送出することができ(図5のステップS15)、あるいは、トランクオープンボタン14と同時にF3ボタン17とF4ボタン18を押圧すれば、送信端末10から「ID情報/パターン12信号/トランクオープン信号」を送出することができる(図5のステップS18)。
【0046】
図7は、受信ユニット30の動作フローチャートを示す図である。このフローチャートでは、まず、送信端末10からの信号受信を待ち受ける(ステップS31)。そして、信号を受信したときは、その信号フォーマットのID情報部103からID情報を取り出し、ID記憶部33に記憶されているIDと照合して正当な送信端末10からの信号であるか否かを判定する(ステップS32)。正当な送信端末10からの信号でない場合は、他の車両の送信端末10からの信号であると判断して、再び、信号受信の待ち受け状態(ステップS31)に復帰する一方、正当な送信端末10からの信号である場合は、以降の処理を実行する。
【0047】
すなわち、受信信号フォーマットの遠隔操作信号部105から遠隔操作信号を取り出し(ステップS33)、その遠隔操作信号の種類(施錠/解錠/トランクオープン)を判定して分岐する(ステップS34)。セキュリティを要求されない施錠信号の場合は、そのまま、施錠指令信号を発生してドア施解錠用アクチュエータ101を駆動し、ドアの施錠を行う(ステップS35)が、セキュリティを求められる解錠親号またはトランクオープン信号の場合には、それぞれ、後述のパターン判定処理(図8参照)を実行(ステップS36、ステップS38)した後、各信号ごとの指令信号(解錠指令信号/トランクオープン指令信号)を発生してドア施解錠用アクチュエータ101やトランクオープン用アクチュエータ102を駆動し、ドアの解錠またはトランクオープンを行う(ステップS37、ステップS39)。
【0048】
図8は、上記のパターン判定処理(ステップS36、ステップS38)のフローチャートを示す図である。この図において、まず、解錠であるか否かを判定する(ステップS41)。そして、解錠である場合は、パターン設定部37から解錠用の登録パターンを取り出し(ステップS42)、解錠でない場合は、パターン設定部37からトランクオープン用の登録パターンを取り出す(ステップS43)。
【0049】
ここで、説明の便宜上、解錠用の登録パターンを「パターン3」と仮定し、また、トランクオープン用の登録パターンを「パターン12」と仮定する。つまり、受信ユニット30のパターン設定部37には、ユーザによって、送信端末10の解錠ボタン13の登録パターンとしてパターン3(F1ボタン15とF2ボタン16の同時押し)があらかじめ登録されており、また、同送信端末10のトランクオープンボタン14の登録パターンとしてパターン12(F3ボタン17とF4ボタン18の同時押し)があらかじめ登録されているものと仮定する。
【0050】
次に、受信信号フォーマットのパターン信号部104からパターン信号を取り出し(ステップS44)、そのパターン信号と、パターン設定部37に登録されているパターン(解錠用の登録パターン、トランクオープン用の登録パターン)との一致/不一致を判定する(ステップS45)。ここで、解錠用の登録パターンはパターン3であり、また、トランクオープン用の登録パターンはパターン12であるから、解錠信号のときに、受信信号フォーマットのパターン信号部104から取り出されたパターン信号がパターン3であれば、一致が判定され、また、トランクオープン信号のときに、受信信号フォーマットのパターン信号部104から取り出されたパターン信号がパターン12であれば、同様に一致が判定される。これらの一致判定の場合は、正当な送信端末10からの信号であるから、図7のステップS37またはステップS39に進んで、解錠指令信号またはトランクオープン信号を発生する。
【0051】
一方、ステップS45で不一致が判定された場合は、ID情報は適正であるものの、正しいパターン(登録パターン)でボタン操作が行われていないため、たとえば、悪意の第三者による送信端末10の不正利用の可能性があると判断し、指令信号の発生処理(図7のステップS37またはステップS39)を実行せずに、そのまま信号受信の待ち受け状態(図7のステップS31)に復帰する。
【0052】
したがって、このフローチャートによれば、あらかじめ登録された正しいパターンで送信端末10のボタン操作を行わない限り、車両のドアの解錠やトランクオープンを行うことができないため、仮に、送信端末10を紛失したり盗難にあったりした場合に、その送信端末10が悪意の第三者の手に渡ってしまい、同者により、不正利用が行われようとした状況になったとしても、同者は正しいパターン(登録パターン)を知らないから、ドアの解錠やトランクオープンを行うことができない。その結果、車上荒らしなどの被害を未然に防止できるという格別の効果が得られる。
【0053】
しかも、本実施の形態においては、車両購入直後等の初期登録パターンをパターン0としており、このパターン0は、送信端末10のファンクションボタン(F1ボタン15〜F4ボタン18)を押していないときのものであるため、セキュリティを求めないユーザは、そのままの状態で(初期登録パターンのまま)使用することにより、送信端末10の遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)を押すだけで、違和感なく、ドアの施錠、解錠またはトランクオープンを行うことができる一方、セキュリティを求めるユーザは、自分しか知らない秘密のパターンを決め、その秘密のパターンで上記の初期登録パターン(パターン0)を上書きすることにより、自分以外の第三者によるドアの解錠やトランクオープンの遠隔操作を禁止することができるから、セキュリティを持たせるか否かの選択権をユーザ自身の手に委ねることができる。
【0054】
また、本実施の形態においては、秘密のパターンを登録した後は、常にセキュリティ状態が維持されるので、たとえば、送信端末10が紛失や盗難にあってからそれに気付くまでに相当な時間(冒頭の従来例では、この時間内は非セキュリティ期間である点に留意)が経過したとしても、その時間内もセキュリティが維持されているから、隙のない確実な防犯対策を講じることができる。
【0055】
なお、本発明の実施の形態は、上記の例に限定されない。本発明の思想の範囲内において、様々な変形例または改良例もしくは発展例を含むことはもちろんである。
【0056】
図9は、一変形例を示す図であり、図8のステップS45の不一致判定後の変形処理例を示す図である。図8においては、ステップS45で不一致を判定すると、指令信号の発生処理(図7のステップS37またはステップS39)を実行せずに、そのまま信号受信の待ち受け状態(図7のステップS31)に復帰するようにしている。つまり、「パターン不一致の判定」→「信号受信の待ち受け」を繰り返すようになっている。しかしながら、最大で2通りのパターンがあるとはいえ、パターン数は有限であるので、悪意の第三者によって行われる「総当たり方式」のパターン探しの可能性を否定できない。つまり、パターン1からパターン15までを順次に試行するうちに、正しいパターンに一致してしまうという欠点がある。
【0057】
そこで、この変形処理例では、ステップS45でパターン不一致を判定する度にカウンタ(CNT)をカウントアップ(ステップS46a)すると共に、CNTが所定値を超えているか否かを判定して(ステップS46b)、「CNT>所定値」でない場合には、前記の実施の形態と同様に、そのまま信号受信の待ち受け状態(図7のステップS31)に復帰する一方、「CNT>所定値」になった場合には、信号受信の待ち受け状態に復帰することなく、フローチャートを強制終了するようにしている。
【0058】
このようにすると、所定値を、通常の操作ミスを考慮した適当な回数、たとえば、3回としておくと、4回を超える再試行が繰り返された場合は、「総当たり方式」によるパターン探しの可能性があると判断し、図7のフローチャートを強制終了して、受信ユニット30の動作を停止するから、以降のパターン再試行を無効にして、セキュリティ性を向上することができる。
【0059】
なお、「CNT>所定値」になった場合には、単に、図7のフローチャートを強制終了するだけでなく、その前に、所定の監視センターに通報する処理(ステップS46c)を加えてもよい。この場合、受信ユニット30は、たとえば、携帯電話機等の接続インターフェースを備える必要がある。受信ユニット30は、上記のステップS46cを実行することにより、接続インターフェースを介して携帯電話機等から所定の監視センターを呼び出し、同センター宛に、送信端末10の不正利用が行われた旨を示すメッセージを、当該車両の特定情報(車両番号または送信端末10のIDもしくは車両の登録者名など)と一緒に通報する。このようにすると、センター経由で当該車両の持ち主に対し、または、警察等の取り締まり機関に対し、送信端末10の不正利用が行われた旨の連絡を行うことができる。
【0060】
図10は、他の変形例を示す図であり、上記と同様に、図8のステップS45の不一致判定後の変形処理例を示す図である。前記の実施の形態及び前記の一変形例においては、いずれも、ステップS45でパターン不一致を判定した場合、解錠指令信号やトランクオープン指令信号を発生しない(図7のステップS37やステップS39を実行しない)ようにしている。この態様は、不正なパターンの場合にドアの解錠やトランクオープンを行わないようにする点で理にかなっているが、特異な状況、たとえば、送信端末10を所持する運転者が暴漢から車両の解錠を強要されるような状況を考慮した場合、必ずしも最適な態様とはいえない。もし、当該運転者が車両の盗難を恐れてわざと正しくないパターン操作を行った場合、車両の盗難は回避できるものの、逆上した暴漢から危害を加えられる可能性を否定できないからである。
【0061】
本変形例は、かかる特異な状況を想定したものである。つまり、ステップS45でパターン不一致を判定すると、車両の走行を所定距離に制限、たとえば、燃料の供給を所定量以上行わないなどの方法で制限する運転制限モードを選択(ステップS47)した後、パターン一致判定の時と同様に、解錠指令信号やトランクオープン指令信号を発生する(図7のステップS37やステップS39を実行する)。
【0062】
このようにすると、一応は暴漢の要求を満たして逆上を回避できるし、万が一、車両を乗り逃げされた場合であっても所定距離しか走行できないので、遠方への逃走を防止できる。なお、上記の運転制限モードは、走行距離の制限だけに限定されない。逃走を防止できればよく、たとえば、所定時間の経過後はエンジンの回転数を制限したり、または、自動変速機の変速比をローギヤに固定したりしてもよい。また、運転制限モードの選択と同時または所定時間の経過後に車両の全てのドアをデッドロック状態(車内から解錠できない状態)にしてもよい。
【0063】
また、この変形例においても、運転制限モードを選択した後、接続インターフェースを介して携帯電話機等から所定の監視センターを呼び出し、同センター宛に、送信端末10の不正利用が行われた旨を示すメッセージを、当該車両の特定情報(車両番号または送信端末10のIDもしくは車両の登録者名など)と一緒に通報してもよい(ステップS46c)。このようにすると、センター経由で当該車両の持ち主に対し、または、警察等の取り締まり機関に対し、送信端末10の不正利用が行われた旨の連絡を行うことができる。
【0064】
次に、受信ユニット30へのパターン登録について説明する。先に説明したとおり、ユーザは、所望により、受信ユニット30の操作部35を用いて、送信端末10の遠隔操作ボタン(施錠ボタン12、解錠ボタン13及びトランクオープンボタン14)のそれぞれを押したときのファンクションボタン(F1ボタン15、F2ボタン16、F3ボタン17及びF4ボタン18)の押圧組み合わせパターンをパターン設定部37に自由に登録(書き換えを含む)することができるが、パターンの登録(書き換え)は正当なユーザ(または当該ユーザに委任された者)のみに許容される仕組みになってなければならない。
【0065】
この点において、たとえば、送信端末10が車室内に位置しているときにのみ、パターン登録を許容するようにすると好ましい。仮に、送信端末10が悪意の第三者の手に渡り、その第三者によって登録パターンの書き換えが行われようとしても、ドアを解錠できないのであるから、車室内に送信端末10を位置させることができず、したがって、不正なパターン書き換えを確実に禁止できるからである。
【0066】
図11は、送信端末10が車室内に位置しているかどうかを調べるための一方法を示す概念図である。図11(a)において、車両40の左右ドア41、42の各々またはその付近には、受信ユニット30の一対の受信アンテナ31a、31bの一方ずつが取り付けられている。ここで、左ドア41に取り付けられた受信アンテナ31aを便宜的に左受信アンテナ31aといい、右ドア42に取り付けられた受信アンテナ31bを便宜的に右受信アンテナ31bということにすると、左受信アンテナ31aの指向特性はもっぱら車両40の左外部43と車室内44を向き、また、右受信アンテナ31bの指向特性はもっぱら車両40の右外部45と車室内44を向く。
【0067】
今、図11(b)に示すように、送信端末10が車両40の左外部43に位置している場合、送信端末10からの信号は主に左受信アンテナ31aで受信される。また、送信端末10が車両40の右外部45に位置している場合、送信端末10からの信号は主に右受信アンテナ31bで受信される。さらに、送信端末10が車室内44に位置している場合、送信端末10からの信号は左受信アンテナ31aと右受信アンテナ31bの双方で受信される。したがって、左受信アンテナ31aの受信強度をLaとし、右受信アンテナ31bの受信強度をLbとしたとき、LaとLbがほぼ同等の大きさまたは所定の差を超えない均等な大きさになったとき、送信端末10が車室内44に位置していると判定することができる。
【0068】
図12は、パターン設定のフローチャートを示す図である。この図において、最初に、送信端末10が車室内44に位置しているか否かを、上記の方法によって判定し(ステップS50)、車室内44に位置していなければそのままフローチャートを終了する一方、送信端末10が車室内に位置していれば、ユーザによって操作部35から設定されたパターンを取り込んで、パターン設定部37に登録(再登録の場合は新たなパターンに書き換え)した後、フローチャートを終了する。
【0069】
このフローチャートによれば、車室内44に送信端末10位置していない限り、パターンの登録及び書き換えを行うことができないため、送信端末10を不正に入手した悪意の第三者によって登録済みのパターンが書き換えられるおそれはない。したがって、登録済みパターンの保全を図ることができ、セキュリティ性の向上を図ることができる。
【0070】
なお、上記の例にあっては、特定の条件(送信端末10が車室内に位置していること)を満たす限り、誰でも新たなパターンを登録することができるため、たとえば、他人に車を預けて移動して貰う際に不正なパターンの書き換えが行われる可能性を排除できない。これに対処するためには、パターンの書き換えを許可するユーザをあらかじめ登録しておき、指紋照合等の手法で本人認証を行って(ステップS51)、登録済みのユーザであると判定されたときにのみ、当該ユーザによって操作部35から設定されたパターンを取り込んで、パターン設定部37に登録(再登録の場合は新たなパターンに書き換え)した後、フローチャートを終了するようにすればよい。このようにすると、たとえば、他人に車を預けて移動して貰う際の不正なパターン書き換えを確実に防止できる。
【0071】
また、以上の説明においては、ボタンの操作パターンを複数のボタンの“同時押し”としているが、これに限定されない。時間差を持った押圧操作パターンであってもよく、あるいは、特定の周期やリズムを有する押圧操作パターンであってもよい。
【0072】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、送信端末のボタン操作パターンを事前に登録しておくことにより、その操作パターンを知っている者(つまり送信端末の正当な所有者)だけが、車両各部の遠隔操作(たとえば、ドアの解錠)を行うことができる。したがって、仮に、送信端末を紛失したりして悪意の第三者の手に渡っても、同者は操作パターンを知り得る立場にないから、車両各部の遠隔操作(たとえば、ドアの解錠)を行うことができず、結局、車上荒らしなどの被害に遭うことがない。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記複数のボタンはn個のボタンであり、最大で2通りのボタン操作の組み合わせパターンを有することとされているので、たとえば、4個程度のボタンであっても2 =16通りのパターンの中から所望のパターンを選んで登録することができる。したがって、小型の送信端末においてはボタンの数が自ずと制限されるが、少ない数のボタンであっても、不正なパターン操作を行ったときの偶然の一致を排除することができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記信号発生手段は、少なくとも車両ドアの解錠信号とトランクオープンの制御信号とを発生し、前記パターン登録手段は、これらの制御信号毎に固有のパターンを登録することとされているので、パターンの一致を条件に、ドアの解錠とトランクのオープンとを遠隔で行うことができる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記信号発生手段は、パターン一致を判定できなかった回数が所定値を超えた場合に、以降のパターン一致の判定を行わないこととされているので、たとえば、不正なパターン操作が繰り返し行われた場合には、「総当たり方式」によるパターン探索であると判断し、以降のパターン一致判定を禁止して、セキュリティ性の向上を図ることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記信号発生手段は、パターン一致を判定できなかった場合、または、パターン一致を判定できなかった回数が所定値を超えた場合に、車両の走行を制限する走行制限モードを選択することとされているので、たとえば、暴漢にドアの解錠を強要された場合などにおいて、暴漢の要求に応えつつドアを解錠して一応車両の乗り逃げを許容するも、車両の走行を制限しているため、遠方への逃走を防止することができる。
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の発明において、前記車両の走行を制限する走行制限モードは、走行距離を短縮するモード、所定時間後にエンジン回転数を制限するモード、または、所定時間後に自動変速機の変速比をローギヤにするモードのいずれか、もしくはそれらの組み合わせモードとされているので、乗り逃げに際して、所定距離以上の逃走を防止し、または、所定時間後の高速走行を禁止し、もしくは、ローギヤ走行を強制したりでき、乗り逃げ犯の検挙に寄与することができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記パターン登録手段は、送信端末が車室内にあるときにパターン登録を許容することとされているので、少なくとも、車外からのパターン登録(書き換え)をできないようにして、不正な第三者によるパターンの書き換えを禁止することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項1記載の発明において、前記パターン登録手段は、送信端末が車室内にあるときで、且つ、本人認証を経たユーザによってパターン登録が行われる場合に、そのパターン登録を許容することとされているので、たとえば、車両の移動を第三者に頼んだ際の不正なパターン書き換えを禁止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における車両用遠隔操作装置の一構成品である送信端末の外観図である。
【図2】本実施の形態における車両用遠隔操作装置100の概念的なシステムブロック図である。
【図3】信号フォーマットの一例を示す図である。
【図4】ファンクションボタンの押圧組み合わせパターンのリストを示す図である。
【図5】送信端末10の動作フローチャートを示す図である。
【図6】パターン発生処理(ステップS14、ステップS17)のフローチャートを示す図である。
【図7】受信ユニット30の動作フローチャートを示す図である。
【図8】パターン判定処理(ステップS36、ステップS38)のフローチャートを示す図である。
【図9】図8の一変形例を示す図である。
【図10】図8の他の変形例を示す図である。
【図11】送信端末10が車室内に位置しているかどうかを調べるための方法を示す概念図である。
【図12】パターン設定のフローチャートを示す図である。
【図13】従来の車両用遠隔操作装置の概念図である。
【符号の説明】
10 送信端末
12 施錠ボタン(ボタン)
13 解錠ボタン(ボタン)
14 トランクオープンボタン(ボタン)
15 F1ボタン(ボタン)
16 F2ボタン(ボタン)
17 F3ボタン(ボタン)
18 F4ボタン(ボタン)
30 受信ユニット
37 パターン設定部(パターン登録手段)
38 パターン判定部(信号発生手段)
100 車両用遠隔操作装置

Claims (8)

  1. 複数のボタンを有する送信端末と該送信端末のボタン操作に応答して車両の各部を制御する制御信号を発生する受信ユニットとを備えた車両用遠隔操作装置において、
    前記送信端末のボタン操作の組み合わせパターンを登録するパターン登録手段と、
    実際に前記送信端末のボタン操作が行われたときにその実操作パターンと登録済みパターンとの一致を判定してパターン一致の場合に前記制御信号を発生する信号発生手段とを備えたことを特徴とする車両用遠隔操作装置。
  2. 前記複数のボタンはn個のボタンであり、最大で2通りのボタン操作の組み合わせパターンを有することを特徴とする請求項1記載の車両用遠隔操作装置。
  3. 前記信号発生手段は、少なくとも車両ドアの解錠信号とトランクオープンの制御信号とを発生し、前記パターン登録手段は、これらの制御信号毎に固有のパターンを登録することを特徴とする請求項1記載の車両用遠隔操作装置。
  4. 前記信号発生手段は、パターン一致を判定できなかった回数が所定値を超えた場合に、以降のパターン一致の判定を行わないことを特徴とする請求項1記載の車両用遠隔操作装置。
  5. 前記信号発生手段は、パターン一致を判定できなかった場合、または、パターン一致を判定できなかった回数が所定値を超えた場合に、車両の走行を制限する走行制限モードを選択することを特徴とする請求項1記載の車両用遠隔操作装置。
  6. 前記車両の走行を制限する走行制限モードは、走行距離を短縮するモード、所定時間後にエンジン回転数を制限するモード、または、所定時間後に自動変速機の変速比をローギヤにするモードのいずれか、もしくはそれらの組み合わせモードであることを特徴とする請求項5記載の車両用遠隔操作装置。
  7. 前記パターン登録手段は、送信端末が車室内にあるときにパターン登録を許容することを特徴とする請求項1記載の車両用遠隔操作装置。
  8. 前記パターン登録手段は、送信端末が車室内にあるときで、且つ、本人認証を経たユーザによってパターン登録が行われる場合に、そのパターン登録を許容することを特徴とする請求項1記載の車両用遠隔操作装置。
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