JP2004256896A - 鋼材表面の処理方法および鋼材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鋼材を酸洗して表面を処理する方法において、先ず所定の硫弗酸系酸洗液により処理を行ない、続いて所定の塩酸系酸洗液により処理を行なうことによって、上記課題を解決することができる。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼材を酸洗することによって、鋼材表面に存在するスケールやスマット、および異常層や疵を除去する鋼材の化学的表面処理方法に関するものであり、特にCr,Mo,Siなどの酸洗阻害元素が含まれる鋼材にも有効な処理方法である。
【0002】
また、本発明は、上記処理方法を採用した鋼材の製造方法にも関するものである。
【0003】
【従来の技術】
鋼材の製造に当たっては、熱処理(焼き入れ,焼き鈍し)や圧延加工によって、表面にFeO,Fe2O3,Fe3O4などの酸化皮膜(スケール)が生成する。また、スマットと呼ばれる汚れが生じることもある。
【0004】
このスケールやスマットを除去する方法としては、サンドブラスト,リクイッドホーニング,遠心ブラスト,シェービングなどの物理的方法もある。しかし、物理的方法は多様な鋼種へ対応できないことや、設備投資、生産性の問題から、酸洗などの化学的方法が開発されている。
【0005】
この様な化学的方法として、特許文献1には、先ず1〜10N塩酸溶液で電解処理を行った後、さらに1〜10N硫酸溶液で電解処理する方法が記載されている。しかし、当該方法はあくまで電解処理方法であって、設備投資が必要となりコスト的に問題がある。従って、生産性の面から、鋼材を浸漬するのみで酸洗できる方法が望ましい。
【0006】
この点について、特許文献2には、線材コイルを酸洗浴に浸漬する酸洗脱スケール方法が記載されている。しかし、当該方法は酸洗液を強制的に攪拌・流動させて処理することにより効率的な酸洗を行なう技術であって、酸洗液としては20%塩酸が記載されているのみであり、酸洗液に関する詳細な検討はされていない。
【0007】
これに対して、特許文献3では、酸洗液について検討されている。即ち、当該文献の線材酸洗処理方法は、5〜30質量%の硫酸と1〜6質量%の硝酸とを含有する酸洗液を50〜70℃に昇温し、鉄系金属線材をこれに浸漬するものである。また、当該処理に先立って、硫酸系酸洗液または塩酸系酸洗液による脱スケール処理を行ってもよいとの記載もある。しかし、酸洗液に硝酸を含有させると、NOxガスが発生するおそれがあるため脱硝設備が必要になり、コスト的に問題がある。
【0008】
また、特に炭素鋼の製造においては、溶製,熱処理,表面処理等の履歴によって地鉄表面層自体の成分・組織や品質に異常を来たす場合がある。例えば懸架ばね鋼の場合、圧延中の温度条件が適当でないと地鉄表面にフェライト脱炭層が生じることがある。また、弁ばね鋼や軸受鋼の場合には、その要求特性上厳格な疵対策が行われているが、時として地鉄表面層中に疵が残留してしまうことがある。従って、上述したスケールやスマットの除去に加えて、地鉄表面の異常層や疵を除去する必要もある。
【0009】
ここで、本発明者らの検討によれば、鋼材表面の異常層や疵は、鋼材の地鉄表面から20〜50μmの深さに及ぶ。従って、鋼材表面のスケールやスマットのみならず、異常層や疵をも除去するためには、少なくとも鋼材表面から30μmは酸洗除去する必要がある。
【0010】
斯かる酸洗除去処理に当たり、酸洗液として塩酸を採用すれば、スケールやスマットはともかく地鉄溶解力が不十分であるため、特に、鋼材がCr,Mo,Siなどの酸洗阻害元素を含む場合には、地鉄異常層や疵の除去には長時間を要する。
【0011】
一方、酸洗液として溶解速度の大きい硝酸を使用すると、生産性は向上する。しかし硝酸には、鋼材表面を均一に溶解できないため表面が荒れるという問題がある。この現象は、特に鋼材としてCr含有鋼を用いた場合に顕著である。その上、前述した様にNOxガスの発生という問題もある。
【0012】
つまり、鋼材表面の異常層や疵を除去してより品質の高い鋼材を生産するためには、従来の酸洗方法は、生産性或いは表面性状の点から満足できるものではなかった。
【0013】
この様な問題に加えて、従来の酸洗方法には、処理が進んで酸洗液中の2価Feイオン濃度が上昇すると溶解速度が低下し、迅速な酸洗処理が行なえなくなるという欠点があった。そのため、酸洗液の頻繁な交換が必要となり、生産性が低下せざるを得なかった。
【0014】
【特許文献1】
特開昭63−179100号公報(請求項1等)
【特許文献2】
特開平8−120472号公報(請求項1および6等)
【特許文献3】
特開2000−192300号公報(請求項1等)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述した様に、これまでにも様々な鋼材酸洗方法が知られていたが、表面異常層と疵の除去まで考慮すると、生産性と表面性状の両方を満足する技術はなかった。また、鋼材の酸洗処理が進行して酸洗液中のFeイオン濃度が上昇した場合でも、酸洗効率の低下が軽減されており、効率的で生産性の高い酸洗処理を実現し得る様な技術が求められていた。
【0016】
そこで、本発明が解決すべき課題は、Cr,Mo,Siなどの酸洗阻害元素を含む鋼材の表面異常層および疵の除去にも応用可能であり、且つ処理に必要な時間が短く、処理の進行に伴う酸洗効率の低下が軽減されていることから生産性が高い上に、単に鋼材を酸洗液に浸漬するのみであり、低コストで管理が容易な鋼材表面の処理方法を提供することにある。
【0017】
また、本発明は、スケール,スマットや表面異常層が除去されているのみならず、表面粗度の指標であるRvが2〜20μmという表面性状に優れた鋼材を製造する方法を提供することも目的の一つとしている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、酸洗条件につき鋭意研究を重ねた。その結果、成分および濃度を厳密に規定した酸洗液を使用して二段階の酸洗を行なえば、上記課題が解決できることを見出して本発明を完成した。
【0019】
即ち、本発明に係る鋼材表面の処理方法は、鋼材を、硫酸イオン濃度が2.0〜4.5mol/Lで且つ弗化水素濃度が1.0〜2.5mol/Lの硫弗酸中に浸漬した後、塩化物イオン濃度が4.0〜8.5mol/Lの塩酸中に浸漬することを特徴とする。
【0020】
本発明方法によれば、脱硝設備等は特に必要とせず実施条件等の管理も容易であり、また、鋼材の表面異常層や疵の除去に必要となる厚さの表面酸洗除去を、高い酸洗効率が維持されたままで短時間に達成できる上に、平滑な表面を得ることが可能となる。
【0021】
上記鋼材の表面除去深さとしては、30μm以上が好ましい。鋼材表面の異常層や疵は、鋼材の地鉄表面から20〜50μmの深さに及ぶことによる。また、当該要件は、短時間で斯かる深さまで酸洗除去できなかった従来技術との差異を明確にする意義も有する。
【0022】
本発明に係る鋼材の製造方法は、鋼材を、硫酸イオン濃度が2.0〜4.5mol/Lで且つ弗化水素濃度が1.0〜2.5mol/Lの硫弗酸中に浸漬する工程、次いで、塩化物イオン濃度が4.0〜8.5mol/Lの塩酸中に浸漬する工程を含むことを特徴とする。
【0023】
当該製造方法は、上記鋼材表面処理方法の特性をそのまま享有し、低コスト且つ効率的で生産性が高く管理が容易である上に、Cr,Mo,Siなどの酸洗阻害元素を含む場合であっても、表面性状に優れた鋼材を容易に得ることができる。
【0024】
上記工程を経て得られる鋼材の表面基準長さ0.8mmで測定される最大谷深さRvとしては、2〜20μmが好ましい。当該範囲は、伸線工程における不具合を防止でき、且つ平滑な表面性状としての指標となるものであり、また、表面異常層や疵が除去された鋼材の表面性状として、従来技術との差異を明確にする意義を有するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明に係る鋼材表面の処理方法および鋼材の製造方法が享有する最大の特徴は、Cr等の酸洗阻害元素を含む鋼材の表面異常層および疵の除去にも応用可能であり、且つ処理に必要な時間が短く、処理の進行に伴う酸洗効率の低下が軽減されていることから生産性が高く、低コストで管理が容易である上に、表面性状に優れた鋼材が得られる点にある。
【0026】
即ち、従来の酸洗方法では、鋼材表面異常層と疵の除去を達成すべく比較的厚い酸洗除去を達成しようとすると、生産性を害する程の処理時間を必要とするか、或いは、処理時間は短くても表面が荒れ、平滑な鋼材を得ることができなかった。
【0027】
しかし、本発明者らは、第1の酸洗に硫弗酸系酸洗液を使用し、第2の酸洗は塩酸系酸洗液で処理するという2段階の酸洗処理を行ない、両酸洗液の組成を厳密に規定すれば、表面異常層と疵を除去できるまでの酸洗処理時間を短縮できるほか、酸洗処理が進行してもその効率を維持することが可能であり、且つ表面も荒れないことを見出し、本発明を完成した。
【0028】
以下に、斯かる特徴を発揮する本発明の実施形態、及びその効果について説明する。
【0029】
本発明に係る酸洗処理では、先ず硫弗酸系酸洗液による酸洗を行ない(第1酸洗処理)、次いで塩酸系酸洗液による酸洗を行なう(第2酸洗処理)ことが必須要件である。斯かる順番で酸洗処理を行なうことが、短時間で表面異常層と表面疵を除去でき、且つ平滑な表面性状を得るために必要だからである。
【0030】
この順番を逆にして酸洗処理を実施した場合に上記効果が得られない理由は明らかでないが、本発明者らが実験により確認しているところによると、先に塩酸によって酸洗処理した場合には、2価Feイオンが増加してその濃度が80g/L(約1.4mol/L)を越えると、第2酸洗処理での溶解速度も低下する。これは、2価Feイオン濃度の上昇によって溶解速度が低下してサブスケール残留とCrやSiなどの影響が大きくなり、表面が活性化されずむしろ不動態化し、第2酸洗処理での溶解も抑制されるためと推定される。
【0031】
「硫酸イオン濃度」を2.0〜4.5mol/Lに規定したのは、2.0mol/L未満では地鉄までの溶解酸洗処理が充分でなく、4.5mol/Lを超えるとFeが不動態化して表面溶解が迅速に進行しなくなるおそれがあるためである。当該下限としては、好適には2.5mol/L以上であり、上限としては、3.5mol/L以下が好ましい。
【0032】
「弗化水素濃度」を1.0〜2.5mol/Lに規定したのは、1.0mol/L未満であると地鉄溶解の促進作用が充分に発揮されないからであり、2.5mol/Lを超える弗化水素を用いると、弗化水素ガスが発生するおそれがあり、安全性や作業性の面から問題があるからである。当該下限としては、好適には1.3mol/L以上であり、上限としては、2.0mol/L以下が好ましい。
【0033】
第2酸洗処理では、主として第1酸洗処理により新たに生じたスマット等が除去されると共に、第1酸洗処理で表面が活性化された地鉄の溶解が進行し、鋼材表面が平滑化すると考えられる。
【0034】
第2酸洗処理では、塩化物イオン濃度が4.0〜8.5mol/Lである塩酸系酸洗液を使用する。
【0035】
「塩化物イオン濃度」を4.0〜8.5mol/Lに規定したのは、4.0mol/L未満では充分な酸洗処理結果が得られない一方で、8.5mol/Lを超えると塩化水素ガスが発生するおそれがあり、作業性や排ガス処理の問題が大きくなるからである。当該下限としては、好適には5.0mol/L以上であり、上限としては、7.5mol/L以下が好ましい。
【0036】
それぞれの酸洗処理における浸漬時間は、5分以上とすることが好ましい。より確実に表面異常層や表面疵を除去するためである。一方、硫弗酸系酸洗液による第1酸洗処理では、過剰に浸漬すると鋼材表面荒れが生じるおそれがあるので、40分以内が好ましい。但し、当該時間内の処理で生じる程度の表面荒れであれば、次の第2酸洗処理で平滑化できる。また、塩酸系酸洗液による第2酸洗処理に要する浸漬時間は、特に制限はない。本発明に係る条件内の第2酸洗処理であれば、表面荒れの問題は生じないからである。しかし、生産性の問題から、両酸洗処理の合計浸漬時間は、合計で60分以内とすることが好ましい。
【0037】
硫弗酸系酸洗液による第1酸洗処理では、処理温度を約40〜70℃にすれば、より効率的な表面層除去が可能になる。一方、塩酸系酸洗液による第2酸洗処理では、特に昇温する必要なく鋼材表面を平滑化できる。
【0038】
鋼材表面の異常層や疵を除去するには、少なくとも鋼材表面から30μmを酸洗除去する必要があることは既に述べたが、この「除去厚さ」の測定方法は特に制限されず、一般的に考えられる方法を採用することができる。例えば、処理前と処理後の鋼材重量を測定し、その差と鋼材表面積から「除去厚さ」を算出する方法が考えられる。
【0039】
本発明に係る鋼材の製造方法では、上述した酸洗処理方法をそのまま実施するため、上述した利点をそのまま享有する。即ち、スケールとスマットのみならず、表面異常層と表面疵も除去され、基準長さ0.8mmで測定される最大谷深さ(Rv)が2〜20μmである表面処理鋼材を、低コスト且つ短時間で容易に製造することができる。
【0040】
ここで、鋼材Rvを2〜20μmとしたのは、20μmを超えると最終製品の表面欠陥となるからであり、2μm未満であると、潤滑処理で適正な潤滑層が形成され難くなることから後の伸線工程等でダイスとの接触摩擦が増大し、ダイス寿命を短縮する等のおそれがあるからである。尚、この「Rv」の定義は、JIS B0601(2001年)に従うものとする。
【0041】
本発明は以上の様に構成されており、本発明に係る鋼材表面の処理方法によれば、Cr,Mo,Siなどの酸洗阻害元素を含む鋼材の表面異常層および疵の除去にも応用可能であり、且つ処理に必要な時間が短く、処理の進行に伴う酸洗効率の低下が軽減されていることから生産性が高く、また、単に鋼材を酸洗液に浸漬するのみであり、低コストで管理が容易な酸洗処理が可能になる。但し、酸洗処理が進行して酸洗溶液中のFeイオン濃度が1.8mol/Lを超えると本発明方法であっても酸洗効率は低下する場合があるので、当該濃度を目安に酸洗溶液を交換するとよい。
【0042】
また、本発明に係る鋼材の製造方法は、上記酸洗処理方法をそのまま含むため、その特性を享有し、表面性状に優れた鋼材を製造することができる。
【0043】
従って、本発明は、各種鋼板や棒鋼,線材の製造において非常に有用である。
【0044】
以下に、実施例を示すことにより本発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
【0045】
【実施例】
(実施例1)
常法によって表1に示す成分組成を有する鋼を溶製し、得られた溶鋼を連続鋳造してビレットとし、これを熱間圧延して得られた直径15mmの鋼線材を試験材として用いた。
【0046】
上記線材を約20cmに切断して酸洗溶液に各30分ずつ浸漬し、浸漬前後の重量変化から溶解量を算出した。溶解量にはスケール分も含まれるが、全量Fe(密度7.9/cm3)と仮定して、溶解除去深さ(μm)に換算した。また、酸洗後の表面粗さ(基準長さ0.8mmで測定した最大谷深さ:Rv)を、レーザセンサ式粗さ計を用いてJIS B0601(2001年)に従って測定した。
【0047】
また、酸洗処理が進行すると鋼中のFeはFe2+(但し、酸洗液として硝酸を使用した場合にはFe3+に酸化される割合が大きい)として酸洗液中へ溶出することから、鋼の製造における酸洗工程を再現するために、表1に示す通り酸洗液にFeを添加して処理を行なった。Feは、硫弗酸系では硫酸第一鉄七水和物、塩酸系では塩化第一鉄四水和物、また硝酸系では硝酸第二鉄九水和物を加えることにより添加した。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
本発明範囲に含まれる実施No.1〜7では、高い酸洗表面除去効果(40μm以上)が得られる上に、Rvが8〜16という優れた表面性状の鋼材を得ることができる。
【0050】
実施No.8と9は、先に塩酸処理を行ない、次いで硫弗酸処理を行なった例であるが、溶解量が何れも30μm未満と充分でない。これは、先に塩酸処理を行なったために、第1酸洗処理ではスケールとスマット除去のみで、地鉄表面の酸洗除去ができなかったためと考えられる。
【0051】
実施No.10と13は、それぞれ第1酸洗液中の硫酸イオン濃度と弗化水素濃度を本発明範囲未満にしたものであるが、酸洗処理温度を60℃に上げても、やはり溶解量が何れも30μm未満と充分でなかった。
【0052】
実施No.11は本発明に係る処理方法の範囲内での実施例ではあるが、各酸洗溶液に2価Feイオンを2.0mol/L添加した例である。後述の実施例2で実証するが、本発明は酸洗処理の進行に伴う溶液中のFeイオン濃度の上昇による酸洗効率の低減が、従来技術に比して著しく軽減されている。しかしながら当該実施例の結果によれば、溶液中の2価Feイオン濃度が2.0mol/Lまで達すると酸洗効率が低下するため、酸洗液を交換するのが好ましいことが明らかとなった。
【0053】
実施No.12は、第1酸洗液中に硝酸を含むものである。当該実施では「必要時間」は大幅に短縮できたが、Rvが89と表面荒れが観察された。また、当該No.12を工業的に行なうとすれば、脱硝設備が必要になるという問題もある。
【0054】
実施No.14は連続的に塩酸系酸洗液によって処理した例であるが、塩酸は鋼の溶解性能が充分でないため、溶解量が10μmと不足していることが解かる。
【0055】
以上より、本発明に係る酸洗条件によれば、鋼材のスケールやスマットのみならず、地鉄表面の異常層や疵を除去するまで酸洗を進めても処理時間を短縮することができる上に、表面も荒れないことが実証された。
【0056】
(実施例2)
上記実施例1に準じて、酸洗処理の進行に伴う酸洗効率の低下に関して、本発明方法と従来方法との比較試験を行なった。
【0057】
即ち、1.1C−0.2Si−1.5Crの組成を有する鋼について、SO4 2−:3.0mol/L,HF:1.5mol/Lの硫弗酸系酸洗液による処理に続いてCl−7.1mol/Lの塩酸系酸洗による処理を行なう本発明方法,その逆の処理を行なう従来方法,およびCl−7.1mol/Lの塩酸系酸洗による処理に続いて同一の処理を行なう従来方法について、種々の濃度のFe2+を添加した上で各30分ずつ(合計60分)の酸洗処理を行ない、溶解量から30μmの表面層除去が達成される時間を算出した。つまり、鋼中のFeは一般的にFe2+として酸洗液中に溶出して溶解を抑制するので、上記実験によって、酸洗処理の進行に伴う各方法の酸洗効率の変化を知ることができる。結果を図1に示す。
【0058】
当該結果より、本発明に係る酸洗条件によれば、地鉄まで酸洗が進行して溶液中の2価Feイオン濃度が上昇しても、従来方法に比して溶解速度は低下しないことが明らかになった。但し、溶液中の2価Feイオン濃度が2.0mol/Lまで達すると酸洗効率が低下するため、好ましくは2価Feイオン濃度が1.8mol/Lに達した時点で酸洗液を交換するのが望ましい。
【0059】
【発明の効果】
本発明に係る鋼材表面の処理方法は、Cr,Mo,Siなどの酸洗阻害元素を含む鋼材の表面異常層および疵の除去にも応用可能であり、且つ処理に必要な時間が短く、処理が進行しても酸洗効率が落ちないことから生産性が高く、また、単に鋼材を酸洗液に浸漬するのみであり、低コストで管理が容易な酸洗処理が可能になる。
【0060】
また、本発明に係る鋼材の製造方法は、上記酸洗処理方法をそのまま含むため、その特性をそのまま享有し、表面性状に優れた鋼材を製造することができる。
【0061】
従って、本発明は、鋼材の製造において産業上極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】2価Feイオン濃度と30μmの溶解に必要な時間の関係
Claims (4)
- 鋼材を酸洗して表面を処理する方法において、鋼材を、硫酸イオン濃度が2.0〜4.5mol/Lで且つ弗化水素濃度が1.0〜2.5mol/Lの硫弗酸中に浸漬した後、塩化物イオン濃度が4.0〜8.5mol/Lの塩酸中に浸漬することを特徴とする鋼材表面の処理方法。
- 上記鋼材の表面除去深さを30μm以上とする請求項1に記載の鋼材表面の処理方法。
- 鋼材を製造する方法であって、鋼材を、硫酸イオン濃度が2.0〜4.5mol/Lで且つ弗化水素濃度が1.0〜2.5mol/Lの硫弗酸中に浸漬する工程、次いで、塩化物イオン濃度が4.0〜8.5mol/Lの塩酸中に浸漬する工程を含むことを特徴とする鋼材の製造方法。
- 上記鋼材の表面基準長さ0.8mmで測定した最大谷深さRvを2〜20μmとする請求項3に記載の鋼材の製造方法。
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