JP2004256753A - コロイダルシリカ含有単量体、硬化性樹脂組成物及びその樹脂硬化物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】有機溶媒中に分散されたコロイダルシリカと分子中に (メタ)アクリロイル基及びイソシアネート基を含む化合物とがウレタン結合を介して結合されたコロイダルシリカ含有単量体、あるいはコロイダルシリカと分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートの少なくとも1つのイソシアネート基に重合性不飽和基を導入したイソシアネート化合物とがウレタン結合を介して結合されたコロイダルシリカ含有単量体を用い、単独で重合、またはこれと重合性化合物と共重合させる。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高硬度、高弾性、高耐熱性を有するコーティング剤や成形材料を生成するに際して使用されるコロイダルシリカ含有単量体、そのコロイダルシリカ含有単量体を主成分とする硬化性樹脂組成物及びその樹脂硬化物に関する。
具体的には、コロイダルシリカと分子中に (メタ)アクリロイル基及びイソシアネート基を含む化合物とを反応させることにより、コロイダルシリカの水酸基と化合物のイソシアネート基とをウレタン結合を介して結合させてなるコロイダルシリカ含有単量体を単独重合して得られる樹脂硬化物、あるいはコロイダルシリカ含有単量体と重合性化合物とを混合してなる硬化性樹脂組成物を共重合して得られる樹脂硬化物、並びに、分子中に存在する2つ以上のイソシアネート基の内少なくとも1つのイソシアネート基に重合性不飽和基を導入したイソシアネート化合物とコロイダルシリカとを反応させることにより、コロイダルシリカの水酸基と化合物のイソシアネート基とをウレタン結合を介して結合させてなるコロイダルシリカ含有単量体を単独重合して得られる樹脂硬化物、あるいはコロイダルシリカ含有単量体と重合性化合物とを混合してなる硬化性樹脂組成物を共重合して得られる樹脂硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、有機樹脂の弾性、硬度、耐熱性を改善する手段として、無機化合物を混合する各種の方法が試みられてきた。
【0003】
例えば、特公平4−48832号、特公平5−40796号、特開平5−287217号、特開平6−199917号、特公平7−94620号、特開平6−322036号各公報に記載された組成物、その製造方法では、コロイダルシリカと有機樹脂又はそのモノマーとの混合後、重合あるいはヘテロ凝集による複合化を行っている。しかしながら、これらの複合体組成物では表面状態などの改質には効果があるが、成形物自体の弾性、硬度、及び耐熱性を向上することはできない。
【0004】
また、特開平11−124501号、特開平10−45867号公報には、ポリオール樹脂にブロックイソシアネート又はアミノ樹脂とオルガノシリカゾルを反応せしめる複合化樹脂が開示されているが、かかる複合化樹脂においては高弾性と高硬度とを両立させることは困難であった。
【0005】
さらに、放射線硬化型塗料分野において、特開2002−235018号、特開2002−69333号、特開2002−67238号、特開2001−113649号公報では、分散状態にある2個以上のエチレン性不飽和基とポリイソシアネート及びコロイダルシリカを含有する組成物を放射線硬化させたフィルム等が開示されているが、この種のフィルムの製造においては、硬化時の制御が困難であり、溶液状態における重合や乳化重合などによる簡易的な製法では得られないなどの問題がある。
そして、上記同様の紫外線硬化樹脂としては特開平09−157315号公報には、1分子中に(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタンアクリルモノマーと水酸基、環状エーテル結合及び鎖状エーテル結合を持つアクリルモノマーとコロイダルシリカからなる紫外線硬化型樹脂原料組成物が開示されているが、かかる組成物において、コロイダルシリカはウレタン(メタ)アクリレートに分散されている状態であり、コロイダルシリカとウレタン(メタ)アクリレートとの間で化学結合を伴っておらず、所望の高弾性、高耐熱性が得られない。
【0006】
特開平10−298265号公報に記載された組成物は、ヒドロキシル基含有ラジカル重合性ビニル化合物中に、コロイダルシリカと特定のシラン化合物を加水分解、重縮合させて得られるシリカ系重縮合体を分散させ、ヒドロキシル基含有ラジカル重合性ビニル化合物と、分子内に2個以上のイソシアネート基を有する化合物とを付加反応させてウレタン結合含有ラジカル重合性ビニル化合物とすることを特徴としている組成物であるが、シラン化合物を加水分解、重縮合させて得られるシリカ系重縮合体は反応制御が困難であり、目標とするヒドロキシル基含有ラジカル重合性ビニル化合物を中心とした化合物の分子量などの再現性が困難であり、所望の高弾性、高耐熱性が得られない。
【0007】
【特許文献】
特公平4−48832号公報
特公平5−40796号公報
特開平5−287217号公報
特開平6−199917号公報
特公平7−94620号公報
特開平6−322036号公報
特開平11−124501号公報
特開平10−45867号公報
特開2002−235018号公報
特開2002−69333号公報
特開2002−67238号公報
特開2001−113649号公報
特開平09−157315号公報
特開平10−298265号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、有機化合物単独あるいは無機化合物単独では得られず、また、上記のような有機化合物と無機化合物との混合では得られない高硬度、高弾性、高耐熱性を有する樹脂硬化物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究した結果、有機溶媒中に分散されたコロイダルシリカと分子中に (メタ)アクリロイル基及びイソシアネート基を含む化合物とがウレタン結合してなるコロイダルシリカ含有単量体、あるいはコロイダルシリカと分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートの少なくとも1つのイソシアネート基に重合性不飽和基を導入したイソシアネート化合物とがウレタン結合してなるコロイダルシリカ含有単量体を用い、単独で重合し、またはこれと重合性化合物との混合物である硬化性樹脂組成物を共重合させて得られる樹脂硬化物が高弾性、高硬度、高耐熱などに優れることを見いだした。
【0010】
本発明に用いられるコロイダルシリカとしては、特に限定はされないが、平均粒子径が100nm以下で、有機溶剤を分散媒とした市販品各種を使用することができる。粒子径のより大きいコロイダルシリカを用いた場合は、貯蔵安定性が悪くなるばかりか、得られる硬化物の透明性が低下するなどの問題があり、また、本発明で目的とする良好な弾性、硬度、耐熱性を同時に発現することができないことから、好ましくは平均粒子径が5〜50nmのものがより好適である。
ここに、コロイダルシリカは、シリカ表面上に存在する水酸基の一部が化学修飾されており、有機溶媒に分散可能な疎水基を持つコロイダルシリカを使用することが望ましい。さらに好ましくは、コロイダルシリカ表面上の水酸基の一部をジシロキサン化合物及び/又はモノアルコキシシラン化合物のようなシリル化剤等で修飾し、0.1〜12重量%の水溶解度を有する疎水性有機溶媒にコロイダル分散していることが望ましい。
【0011】
また、コロイダルシリカの分散媒として使用される有機溶媒としては、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等を挙げることができる。
また、本発明に係るコロイダルシリカ含有単量体に用いられる(メタ)アクリロイル基及びイソシアネート基を含む化合物としては、アクリロイルイソシアナート、メタクリロイルイソシアナート、アクリル酸2−イソシアナートエチル、メタクリル酸2−イソシアナートエチル等があげられる。
ここに、前記のようにコロイダル分散されているコロイダルシリカと前記した(メタ)アクリロイル基及びイソシアネート基を含む化合物とを混合撹拌して、コロイダルシリカの表面上に残存する水酸基とイソシアネート基とを反応させる際の温度としては、0℃〜80℃が望ましく、更に好適には10℃〜30℃の温度範囲が望ましく、実際には20℃前後の温度で反応させることができる。
【0012】
また、2つ以上のイソシアネート基を含有する化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタントリイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,5(又は6)−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、トリエチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、トリエチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネートのオリゴマー、ヘキサメチレンジイソシアネートのビウレット体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、ヘキサメチレンジイソシアネートのウレトジオン、イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体等が挙げられる。
また、これらのポリイソシアネートは、単独或いは二種類以上を組み合わせて用いることができる。
【0013】
上記ポリイソシアネートにおける少なくとも1つ以上のイソシアネート基に導入する重合性不飽和基を有する化合物には、水酸基を有する重合性不飽和化合物、カルボキシル基を有する重合性不飽和化合物、アミノ基を有する重合性不飽和化合物、エポキシ基を有する重合性化合物等が挙げられる。
具体的には、水酸基を有する重合性不飽和化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、カルボキシル基を有する重合性不飽和化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸、イタコン酸、ケイヒ酸、マレイン酸、フマル酸、2−(メタ)アクリロキシプロピルヘキサヒドロゲンフタレ−ト、2−(メタ)アクリロキシエチルヘキサヒドロゲンフタレ−ト等の不飽和脂肪族カルボン酸類;2−(メタ)アクリロキシプロピルフタレ−ト、2−(メタ)アクリロキシプロピルエチルフタレ−ト等の不飽和芳香族カルボン酸等が挙げられる。
更に、アミノ基を有する重合性不飽和化合物としては、例えば(メタ)アクリルアミド、2−アクリルアミドエチルアミン、3−メタクリルアミドプロピルアミン、3−クロトン酸アミド−3,3−ジメチルプロピルアミン、アリルアミン、イソペンテニルアミン、5−へキセニルアミン、11−ドデセニルアミン、ビニルオキシエチルアミン、ビニルオキシドデシルアミン、アリルオキシプロピルアミン、2−メチルアリルオキシへキシルアミン、ビニルオキシ−(2−ヒドロキシ)ブチルアミン等が挙げられる。
また、エポキシ基を有する重合性化合物としては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロへキシルメチル(メタ)アクリレート、9,10−エポキシステアリル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロへキシルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
尚、これらの化合物は、単独或いは二種類以上組み合わせて用いることができる。
ここに、前記したポリイソシアネートがn官能(n≧2)である場合において、かかるポリイソシアネートに対して前記重合性不飽和基を導入するに際し、ポリイソシアネートnモルと重合性不飽和化合物(n−1)モルとを反応させることが望ましい。この場合、重合性不飽和化合物とポリイソシアネートのモル比は、(n−1)/nとなる。
また、ポリイソシアネートに対して前記重合性不飽和基を導入する際の反応温度としては、0℃〜80℃が望ましく、更に好適には10℃〜30℃の温度範囲が望ましく、実際には20℃前後の温度で反応させることができる。
【0014】
上記ポリイソシアネートへの重合性不飽和基を導入するための反応、及び上記コロイダルシリカと上記イソシアネート基との反応を促進させるため、触媒を添加することもできる。たとえば、ナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ラウリル酸ジn−ブチルスズ、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンなどのウレタン化触媒を、反応物の総量100重量部に対して0.01〜1重量部用いるのが好ましい。
【0015】
また、上記イソシアネート基とコロイダルシリカとの反応において、イソシアネート基の反応を赤外線吸収分光法(IR)等により確認しながら、過剰のイソシアネート基をブロックするために、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類や前記のイソシアネート基と反応可能な化合物を添加してもよい。この場合の反応は、100℃以下の温度で行うことができる。
【0016】
また、コロイダルシリカ含有単量体と混合し、共重合させる重合性化合物としては、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル、ウレタン(メタ)アクリレート、不飽和ニトリルモノマー、不飽和カルボン酸、アミド基含有モノマー、メチロール基含有モノマー、アルコキシメチル基含有モノマー、エポキシ基含有モノマー、多官能性モノマー、ビニルエステル、オレフィンなど分子鎖中に反応性二重結合をもつ化合物である。アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステルの例としてメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレートなどが挙げられる。不飽和ニトリルモノマーの例としてアクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。不飽和カルボン酸の例としてアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、モノアルキルイタコネート等がある。上記以外のラジカル重合性モノマーも必要に応じて組み合わせてもよい。アミド基含有モノマー例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド、メチロール基含有モノマー例えばN−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ジメチロールアクリルアミド、ジメチロールメタクリルアミド、アルコキシメチル基含有モノマー例えばN−メトキシメチルアクリルアミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド、エポキシ基含有モノマー例えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、メチルグリシジルアクリレート、メチルグリシジルメタクリレート、多官能性モノマー例えばジビニルベンゼン、ポリオキシエチレンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレート、ポリオキシプロピレンジアクリレート、ポリオキシプロピレンジメタクリレート、ブタンジオールジアクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、α,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸のモノまたはジエステル例えばマレイン酸モノまたはジブチル、フマル酸モノまたはジオクチル、ビニルエステル例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、オレフィン例えばブタジエン、イソプレン、塩素含有ビニルモノマー例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレンなどを挙げることができる。その他、スチレン、スチレン誘導体なども挙げることができる。これらビニル化合物は、単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】
前記コロイダルシリカ単量体の単独重合あるいは前記重合性化合物との共重合は溶液内で反応させることもでき、使用される溶媒としてはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、カルビトールアセテート等のエステル系溶剤、ジブチルエーテル等のエーテル化合物、n−ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶剤が使用できる。また、上記溶媒の混合溶媒も用いることができる。
【0018】
共重合の重合開始剤としては、過酸化物、アゾビス化合物等が挙げられ、過酸化物としては、例えば過酸化ジブチル、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、クメンハイドロ過酸化物等、アゾビス化合物としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロライド等が挙げられる。
ここに、前記した重合開始剤を使用して重合を行う際、その重合反応温度としては、100℃以下の温度でも可能である。
【0019】
また、放射線重合も可能であり、放射線重合開始剤を使用することも可能である。放射線重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシドなどが挙げられ、市販品としてはIrgacure184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61(以上、チバガイギー製);LucirinLR8728(BASF製);Darocure1116、1173(以上、メルク製);ユベクリルP36(UCB製)などが挙げられる。
【0020】
さらに、ミクロゲル重合、乳化重合、分散重合、懸濁重合なども可能であり、二段階膨潤重合では乳化モノマープレミックス滴下又はモノマー直接滴下又は予めモノマー重合系に仕込む等の重合方法がある。
【0021】
これらの重合において使用できる界面活性剤としては、イオン性、非イオン性の界面活性剤があり、イオン性界面活性剤としてはアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられ、特に制限されない。アニオン性界面活性剤としては、例えば脂肪酸、高級アルコールの硫酸エステル塩、液体脂肪油の硫酸エステル塩、脂肪族アミンおよび脂肪族アマイドの硫酸塩、脂肪族アルコールのリン酸エステル、二塩基性脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪族アミドのスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩等が挙げられ、カチオン性界面活性剤としては、例えば第一アミン塩、第二アミン塩、第三アミン塩、第四アンモニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられ、両性界面活性剤としては、例えばカルボン酸塩型、硫酸エステル塩型、スルホン酸塩型、リン酸エステル塩等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル等が挙げられる。また上記で挙げた非反応性の界面活性剤以外にも反応性の界面活性剤も使用することができる。反応性界面活性剤としては一分子中にラジカル重合性の官能基を有しかつスルホン酸基、スルホン酸エステル基、スルホン酸塩基、スルホン酸エステル塩基から選ばれる一個以上の官能基を有するもの、または一分子中にラジカル重合性の官能基を有しかつポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン複合タイプのアルキルエーテルまたはアルコールを有するものである。これらの界面活性剤は一種でも、また2種以上と組み合わせて使用してもよい。
【0022】
乳化重合では、必要に応じてリン酸水素ナトリウムや炭酸水素ナトリウム等のpH調整剤、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンや低分子ハロゲン化合物等の分子量調整剤、キレート化剤、可塑剤、有機溶剤等を乳化重合の前期・中期・後期に添加することができる。重合温度は例えば0〜150℃で特に30〜90℃の範囲が好ましく、不活性雰囲気中、常圧下または必要に応じて加圧下で行われる。必要に応じて、アクリルラテックス、スチレンブタジエンラテックス、クロロプレンラテックス、ウレタンラテックス、エチレン酢ビラテックス、酢ビラテックス等のラテックス、ロジン系、ロジン誘導体系、テルペン樹脂系、テルペン誘導体系等の天然系タッキファイヤーや、石油樹脂系、スチレン樹脂系、クマロンインデン樹脂系、フェノール樹脂系、キシレン樹脂系の合成樹脂系のタッキファイヤー、液状ニトリルゴム、シリコンゴム等のゴム成分、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、塩基性炭酸亜鉛、塩基性炭酸鉛、珪砂、クレー、タルク、シリカ化合物、二酸化チタン、三酸化アンチモン等の体質顔料の他、(殺菌剤、防腐剤、消泡剤、可塑剤、流動調整剤、増粘剤、pH調整剤、界面活性剤、着色顔料、体質顔料、防錆顔料等)を添加してもよい。さらにポットライフと常温硬化性とバランスを図るために、(無機酸、低分子有機酸、カルボン酸ポリマー等)を添加しても良い。また、耐光性向上を目的に酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加しても良い。
【0023】
以下、具体的な実施例に基づき説明する。本実施例、比較例において採用した試験方法は以下のとおりである。
【0024】
【0025】
【実施例1】
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)(分子量155/昭和電工(株)製)100重量部に酢酸エチル溶媒分散コロイダルシリカ(SiO2成分30%、平均粒子径20nm/日産化学(株)製)400重量部、触媒としてジラウリン酸ジ−n−ブチル錫(DBTDL)を0.05重量部加え、室温(20℃)で24時間撹拌した。赤外分光法(IR)にてイソシアネート基の反応の確認(イソシアネート基の消失とウレタン結合の存在を確認)を行い、エバボレーターで溶剤を除去し、コリダルシリカ含有単量体を得た。次いで、上記のコリダルシリカ含有単量体100部に対し、開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)を1重量部加え、80℃×12時間塊状重合し実施例1の試験片(樹脂硬化物)を得た。
【0026】
【実施例2】
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)(分子量155/昭和電工(株)製)100重量部にメチルイソブチルケトン(MIBK)溶媒分散コロイダルシリカ(SiO2成分30%、平均粒子径20nm/日産化学(株)製)330重量部、触媒としてジラウリン酸ジ−n−ブチル錫(DBTDL)を0.04重量部加え、室温(20℃)で24時間撹拌した。反応溶液にMOIと等モル以上のイソプロパノールを加え3時間撹拌し、IRにてイソシアネート基の反応の確認(イソシアネート基の消失とウレタン結合の存在を確認)を行い、エバボレーターで未反応のイソプロピルアルコールと溶剤を除去してコリダルシリカ含有単量体を得た。次いで、上記のコリダルシリカ含有単量体80重量部に対し、MMA20重量部、開始剤過酸化ベンゾイル(BPO)を1重量部加え、80℃×12時間塊状重合し実施例2の試験片(樹脂硬化物)を得た。
【0027】
【実施例3】
イソホロンジイソシアネート(IPDI)100重量部に等モルの2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(HEMA)59重量部、触媒としてDBTDLを0.07重量部加え、HEMA−IPDIモノマーを得た。このモノマーをMIBK分散コロイダルシリカ(SiO2成分30%、平均粒子径20nm/日産化学(株)製)530重量部に添加し24時間、室温(20℃)で撹拌後、イソプロピルアルコールを加えた。IRにてイソシアネート基の反応の確認(イソシアネート基の消失とウレタン結合の存在を確認)を行い、エバボレーターで未反応のイソプロピルアルコールを除去してコリダルシリカ含有単量体を得た。得られた上記コリダルシリカ含有単量体100重量部に開始剤としてBPOを1重量部添加し、80℃×12時間塊状重合し実施例3の試験片(樹脂硬化物)を得た。
【0028】
【実施例4】
イソホロンジイソシアネート(IPDI)100重量部に等モルの2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(HEMA)59重量部、触媒としてDBTDLを0.07重量部加え、HEMA−IPDIモノマーを得た。このモノマーをMIBK分散コロイダルシリカ(SiO2成分30%、平均粒子径20nm/日産化学(株)製)530重量部に添加し24時間、室温(20℃)で撹拌後、イソプロピルアルコールを加えた。IRにてイソシアネート基の反応の確認(イソシアネート基の消失とウレタン結合の存在を確認)を行い、エバボレーターで未反応のイソプロピルアルコールを除去してコリダルシリカ含有単量体を得た。得られた上記コリダルシリカ含有単量体80重量部にMMA20重量部、開始剤としてBPOを1重量部添加し、80℃×12時間塊状重合し実施例4の試験片(樹脂硬化物)を得た。
【0029】
【比較例1】
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)(分子量155/昭和電工(株)製)100重量部と等モル以上のイソプロピルアルコール、触媒としてDBTDLを0.04重量部加えた。IRにてイソシアネート基の反応の確認(イソシアネート基の消失とウレタン結合の存在を確認)を行い、エバポレーターで未反応イソプロピルアルコールを除去しウレタンアクリル単量体を得た。このウレタンアクリル単量体100部に、開始剤として過酸化ベンゾイル(BPO)を1重量部加え、80℃×12時間塊状重合し比較例1の試験片(樹脂硬化物)を得た。
【0030】
【比較例2】
2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)(分子量155/昭和電工(株)製)100重量部と等モル以上のイソプロピルアルコール、触媒としてDBTDLを0.04重量部加えた。IRにてイソシアネート基の反応の確認(イソシアネート基の消失とウレタン結合の存在を確認)した。その後メチルイソブチルケトン(MIBK)溶媒分散コロイダルシリカ(SiO2成分30%、平均粒子径20nm/日産化学(株)製)30重量部を混合し、エバポレーターで未反応のイソプロピルアルコールと溶剤を除去しウレタンアクリル単量体とコロイダルシリカの混合物を得た。この混合物80重量部に対し、MMA20重量部、開始剤過酸化ベンゾイル(BPO)を1重量部加え、80℃×12時間塊状重合し比較例2の試験片(樹脂硬化物)を得た。
【0031】
【比較例3】
イソホロンジイソシアネート(IPDI)100重量部に等モルの2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(HEMA)59重量部、触媒としてDBTDLを0.07重量部加え、HEMA−IPDIモノマーを得た。この後、IPDIに対し等モル以上のイソプロピルアルコールを加え、IRにてイソシアネート基の反応を確認(イソシアネート基の消失とウレタン結合の存在を確認)した。このウレタンアクリル単量体にMIBK分散コロイダルシリカ(SiO2成分30%、平均粒子径20nm/日産化学(株)製)530重量部を添加し24時間、室温で撹拌した。エバボレーターで未反応のイソプロピルアルコールを除去してウレタンアクリル単量体とコロイダルシリカの混合物を得た。得られた上記混合物80重量部にMMA20重量部、開始剤としてBPOを1重量部添加し、80℃×12時間塊状重合し比較例3の試験片(樹脂硬化物)を得た。
【0032】
【比較例4】
イソホロンジイソシアネート(IPDI)100重量部に等モルの2−ヒドロキシエチルメタアクリレート(HEMA)59重量部、触媒としてDBTDLを0.07重量部加え、HEMA−IPDIモノマーを得た。この後、IPDIに対し等モル以上のイソプロピルアルコールを加え、IRにてイソシアネート基の反応を確認(イソシアネート基の消失とウレタン結合の存在を確認)し、エバボレーターで未反応のイソプロピルアルコールを除去してウレタンアクリル単量体を得た。得られた上記ウレタンアクリル単量体80重量部にMMA20重量部、開始剤としてBPOを1重量部添加し、80℃×12時間塊状重合し比較例4の試験片(樹脂硬化物)を得た。
【0033】
試験結果を表1に示す。
【0034】
【0035】
前記表1において、力学試験で測定された弾性率に着目すると、比較例1〜4の樹脂硬化物では、弾性率は3.9(GPa)以下の値となっている。これに対して、実施例1〜4の樹脂硬化物においては、弾性率は4.4(GPa)以上の値である。これは、比較例1及び4では、コロイダルシリカが含有されておらず樹脂マトリックスのみであり、また、比較例2及び3では、コロイダルシリカが樹脂マトリックス中に単に分散されているだけであることから、弾性率が低く力学的特性に劣るのに対して、実施例1〜4では、コロイダルシリカの水酸基とイソシアネート基との間でウレタン結合が形成されていることから、弾性率が高く優れた力学的特性が得られたものと考えられる。
【0036】
また、表1におけるビッカース硬度に着目すると、比較例1〜4では、28以下の値しか得られていないが、これに対して実施例1〜4では、32以上の値が得られている。このように実施例1〜4に係る樹脂硬化物の方が高い硬度が得られるのは、前記の場合と同様、実施例1〜4では、コロイダルシリカの水酸基とイソシアネート基との間でウレタン結合が形成されていることに基づくものと考えられる。
【0037】
更に、耐熱性を表す指標として測定されたガラス転移温度(Tg)に着目すると、比較例1〜4におけるガラス転移温度は、100℃以下と低く耐熱性に劣るものであるが、これに対して実施例1〜4におけるガラス転移温度は、130℃以上と高く耐熱性に優れていることが分かる。このように実施例1〜4に係る樹脂硬化物の方が耐熱性に優れているのは、前記の場合と同様、実施例1〜4では、コロイダルシリカの水酸基とイソシアネート基との間でウレタン結合が形成されていることに基づくものと考えられる。
【0038】
また、表1における光透過性に着目すると、比較例1及び4では、コロイダルシリカが含有されていないことから、88.7%、89.1%と高い透過率が得られているが、比較例2及び3では、樹脂マトリックス中にコロイダルシリカが分散状態で含有されていることから、透過率はそれぞれ83.1%、85.3%と低くなる傾向がある。
また、実施例1〜4では、コロイダルシリカが分散状態で存在するのではなく、コロイダルシリカの水酸基とイソシアネート基との間でウレタン結合が形成された状態で均一に存在していることから、透過率はそれぞれ88.2%、86.3%、89.3%、89.7%と高い値を示すことが分かる。これらの透過率の値は、コロイダルシリカが分散状態で存在している比較例2、3における透過率の値よりも高く、コロイダルシリカが含有されていない比較例1、4における値と同等の値となっている。このように、実施例1〜4では、コロイダルシリカが存在しているにも拘わらず、比較例1、4と同等の透明性を確保できることは明らかである。
【0039】
【発明の効果】
以上詳細に説明した通り、本発明は、モノマーを原料とするため、分子設計が容易であり、しかも得られた硬化物は、単独の有機合成樹脂やこれにコロイダルシリカを単に分散させたものでは得られない、高弾性、高硬度、耐熱性に優れたものとなり、また、コロイダルシリカを含有しながら高い透明性を保持することができ、これより耐傷性や耐熱性が要求される各種コーティング材や成形材料を実現することができる。
Claims (9)
- 有機溶剤に分散されたコロイダルシリカと、分子中に(メタ)アクリロイル基及びイソシアネート基を含む化合物とを反応させ、
前記コロイダルシリカの水酸基と前記化合物のイソシアネート基とをウレタン結合を介して結合させたことを特徴とするコロイダルシリカ含有単量体。 - 請求項1の前記コロイダルシリカ含有単量体と、重合性化合物とを混合して得られる硬化性樹脂組成物。
- 請求項1の前記コロイダルシリカ含有単量体を単独重合して得られる樹脂硬化物。
- 請求項1の前記コロイダルシリカ含有単量体と、前記重合性化合物とを共重合して得られる樹脂硬化物。
- 分子中に存在する2つ以上のイソシアネート基の内、少なくとも1つのイソシアネート基に重合性不飽和基を導入したイソシアネート化合物と、有機溶媒に分散させたコロイダルシリカとを反応させ、
前記コロイダルシリカの水酸基とイソシアネート化合物のイソシアネート基とをウレタン結合を介して結合させたことを特徴とするコロイダルシリカ含有単量体。 - 請求項5の前記コロイダルシリカ含有単量体と、重合性化合物とを混合して得られる硬化性樹脂組成物。
- 請求項5の前記コロイダルシリカ含有単量体を単独重合して得られる樹脂硬化物。
- 請求項5の前記コロイダルシリカ含有単量体と、前記重合性化合物とを共重合して得られる樹脂硬化物。
- 前記イソシアネート基への重合性不飽和基の導入が、イソシアネート基と水酸基との反応によって行われる請求項5に記載のコロイダルシリカ含有単量体、請求項6に記載の硬化性樹脂組成物、及び、請求項7又は8に記載の樹脂硬化物。
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