JP2004256487A - アントラセン系有機ゼオライト類縁体、その気体の吸蔵体及びその製造法 - Google Patents

アントラセン系有機ゼオライト類縁体、その気体の吸蔵体及びその製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】水素結合ネットワークに基づく重金属を含まない純粋な有機化合物からなり、更に、空気や湿気に安定で取り扱いが容易な気体の吸蔵体、低濃度有機分子吸着剤、蛍光性吸着剤、金属捕集剤及び反応触媒等の用途が期待される有機ゼオライト類縁体を提供する。
【解決手段】式[1]
Figure 2004256487

(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基を表す。p及びqは、それぞれ独立して1〜4の整数を表す。破線は、分子間水素結合を表す。)で表される多孔質有機結晶構造を有するアントラセン系有機ゼオライト類縁体、その用途、製造法、及び製造中間体類からなる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多孔質有機結晶構造を有するアントラセン系有機ゼオライト類縁体、その用途、その製造法及びその製造中間体類に関する。
【0002】
本発明のアントラセン系有機ゼオライト類縁体は、気体の吸蔵体、低濃度有機分子吸着剤、蛍光性吸着剤、金属捕集剤、反応触媒等の用途が期待される。
【0003】
【従来の技術】
従来、本発明のアントラセン系有機ゼオライト類縁体の原料である9,10−ビス(3,5−ジヒドロキシ−1−フェニル)アントラセン(以下、BHPAと略記する。)も、水素結合ネットワークを形成し、多孔質的な挙動を示すことが報告されている(非特許文献1〜2参照。)。この多孔質有機結晶は固体状態で水、メタノール、アセトン、その他の極性溶媒(ゲスト分子)を吸着する能力を有する。しかしながら、ゲスト分子を結晶中から除去した状態(初期状態)においては、水素結合ネットワークによる空洞は潰れている。したがって、初期状態における比表面積は非常に小さく約7m/g程度である。また、メタンガス、窒素ガスなどの相互作用力の弱いゲスト分子はほとんど吸着されない(空洞を拡げるために必要な安定化エネルギーが得られない)。
【0004】
また、BHPAを金属アルコキシドにてネットワーク化した非晶性ポリマーも知られている(非特許文献3参照。)。これも多孔質であり、固体ルイス酸として働くことも明らかとなっている。しかし、この金属アルコキシド型多孔質は、空気や湿気に不安定で取り扱いが容易ではなかった。
【0005】
このような潰れない空洞を有する有機結晶の例は、そのほとんどが有機金属錯体によるものであったが、これらは、銅、コバルト、カドミウム及びマンガン等の環境上有害な重金属を用いていた(有機金属錯体からなる有機ゼオライト類縁体について:非特許文献4及び非特許文献5参照。)。
【0006】
本系のような全く純粋な有機化合物による多孔質有機結晶となる有機ゼオライト類縁体の構築例はなかった。
【0007】
【非特許文献1】
「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエテイ(J. Am. Chem. Soc.)」,(米国),1995年,第117巻,第32号,p.8341−8352
【非特許文献2】
「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエテイ(J. Am. Chem. Soc.)」,(米国),1998年,第120巻,第35号,p.8933−8940
【非特許文献3】
「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサエテイ(J. Am. Chem. Soc.)」,(米国),1998年,第120巻,第33号,p.8539−8540
【非特許文献4】
「アンゲヴァンテ・ケミー・インターナショナル・エデション(Angew. Chem. Int. Ed.)」,(ドイツ),2000年,第39巻,第12号,p.2082−2084
【非特許文献5】
「ケミストリー・オブ・マテリアルズ(Chem. Mater.)」,(米国),2000年,第12巻,第5号,p.1288−1299
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
水素結合力が強く、ゲスト分子を除去した状態でも空洞が潰れない水素結合ネットワークに基づく重金属を含まない純粋な有機化合物からなり、更に、空気や湿気に安定で取り扱いが容易な気体の吸蔵体、低濃度有機分子吸着剤、蛍光性吸着剤、金属捕集剤及び反応触媒等の用途が期待される有機ゼオライト類縁体の提供を課題とする。
【0009】
【発明が解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、9,10−ビス(3,5−ジカルボキシ−1−フェニル)アントラセン(以下、BCAPAと略記する。)化合物の製造を可能にし、更にこれををタノールに分散させて、これを濾過して、更に得られた濾過ケーキを減圧乾燥することにより、全く純粋な有機化合物からのみなる高効率な水素結合性多孔質有機結晶の製造を初めて成功させた。
【0010】
即ち、本発明の第一観点は、式[1]
【0011】
【化10】
Figure 2004256487
【0012】
(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基を表す。p及びqは、それぞれ独立して1〜4の整数を表す。破線は、分子間水素結合を表す。)
で表される多孔質有機結晶構造を有するアントラセン系有機ゼオライト類縁体である。
【0013】
ここでは、以下の態様が示される。
【0014】
該アントラセン系有機ゼオライト類縁体からなる、気体の吸蔵体が、5Åの有効細孔径を有すること。
【0015】
本発明の第二観点は、式[1]で表される多孔質有機結晶構造を有するアントラセン系有機ゼオライト類縁体からなる、気体の吸蔵体である。
【0016】
ここでは、以下の態様が示される。
【0017】
該アントラセン系有機ゼオライト類縁体からなる、気体の吸蔵体において、気体がメタン、水素、窒素又は酸素であること。
【0018】
好ましくは、該アントラセン系有機ゼオライト類縁体からなる、気体の吸蔵体において、気体がメタンであること。
【0019】
本発明の第三観点は、式[4]
【0020】
【化11】
Figure 2004256487
【0021】
(式中、R、R、p及びqは前記と同じ意味を表す。)
で表される9,10−ビス(3,5−ジヒドロキシ−1−フェニル)アントラセン(以下、BHPAと略記する。)化合物と、トリフルオロメタンスルホン酸無水物を塩基の存在下に反応させて、式[5]
【0022】
【化12】
Figure 2004256487
【0023】
(式中、R、R、p及びqは、前記と同じ意味を表し、Tfはトリフルオロメチルスルホニル基を表す。)
で表される9,10−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−1−フェニル]アントラセン(以下、BTPAと略記する。)化合物として、これをパラジウム触媒の存在下、シアノ化合物と反応させて、式[6]
【0024】
【化13】
Figure 2004256487
【0025】
(式中、R、R、p及びqは、前記と同じ意味を表す。)
で表される9,10−ビス[3,5−ジシアノ−1−フェニル]アントラセン(以下、BCNPAと略記する。)化合物として、更にこれを加水分解することを特徴とする式[2]
【0026】
【化14】
Figure 2004256487
【0027】
で表される9,10−ビス[3,5−ジカルボキシ−1−フェニル]アントラセン(以下、BCAPAと略記する。)化合物の製造法及びそれらの製造中間体類、更に、これをメタノールに分散させて、これを濾過して、更に得られた濾過ケーキを減圧乾燥することを特徴とする、式[1]で表される多孔質有機結晶構造を有するアントラセン系有機ゼオライト類縁体の製造法である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0029】
本発明の代表例である前記式[2]及び[4]〜[6]のR及びRが水素原子の場合の製造法は、下記スキームで表される。
【0030】
スキーム1
【0031】
【化15】
Figure 2004256487
【0032】
即ち、BHPAを塩基の存在下でトリフルオロメタンスルホン酸無水物と反応させてBTPAを得た後、パラジウム触媒の存在下、シアノ化合物と反応させてBCNPAを得て、これを加水分解することにより目的とするBCAPAが得られる。更にこれをメタノールに分散させて、これを濾過して、更に得られた濾過ケーキを減圧乾燥して式[1]で表されるBCAPA有機ゼオライト類縁体を製造することができる。
【0033】
まず、第1工程から述べる。
【0034】
原料のBHPAは、下記のスキーム2−1〜スキーム2−2のルートで製造される。
【0035】
スキーム2−1
【0036】
【化16】
Figure 2004256487
【0037】
(式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)
スキーム2−2
【0038】
【化17】
Figure 2004256487
【0039】
即ち、1−ハロゲノ−3,5−ジメトキシベンゼン化合物とマグネシウムから、グリニヤール試薬を調製し、9,10−ジハロゲノアントラセンとニッケル錯体触媒存在下で反応させることにより9,10−ビス(3,5−ジメトキシ−1−フェニル)アントラセン(以下、BDMPAと略記する。)が得られる。次に、このBDMPAと三臭化ホウ素と反応させることにより目的のBHPAが得られる[参考文献:「シュプラモレキュラー・ケミストリー(Supramol. Chem.)」,1995年,第4巻,p.229−241]。
【0040】
もう一方の原料であるトリフルオロメタンスルホン酸無水物は市販品をそのまま使用することができる。その使用量は、BHPA 1.0モルに対して4.0〜12.0モル当量が好ましい。反応は、塩基の存在によって円滑に進行する。その種類としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン及びトリプロピルアミン等に代表される鎖状アルキルアミン化合物、ピリジン、アニリン、N−メチルアニリン及び2,6−ルチジン等に代表される芳香族アミン化合物、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノ−5−ネン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DBO)及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ−7−エン(DBU)等に代表される環状アルキルアミン化合物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム及び炭酸水素カリウム等の金属炭酸塩等が挙げられる。これらの塩基の中で特に好ましいものは、ピリジンや2,6−ルチジンである。その使用量は、トリフルオロメタンスルホン酸無水物と当量のBHPAに対して4.0〜12.0モル当量が好ましい。
【0041】
また、本反応では溶媒を使用するのが好ましい。その種類としては、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素化合物、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン(NMP)及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)等の脂肪族アミド化合物が一例として挙げられる。これらの中でハロゲン化炭化水素化合物が特に好ましい。その使用量は、BDHPAに対し1〜200質量倍、特には5〜150質量倍が反応の収率上好ましい。
【0042】
本反応の温度は、−50〜150℃の範囲が好ましく、特には−10〜100℃の範囲で行うのが好ましい。
【0043】
反応時間は、通常1〜30時間で終了させることができる。反応の追跡は、薄層クロマトグラフィー法で原料の消失で確認できる。
【0044】
反応はほぼ定量的に進行するので、反応終了後は、ハロゲン化炭化水素化合物が溶媒の場合は、水洗してから濃縮することにより目的のBTPAが得られる。
【0045】
次に、第2工程について述べる。
シアノ化資材としてのシアノ化合物は、シアン化水素、シアン化アルカリ金属、シアン化アルカリ土金属、シアン化金属等が使用できる。具体的には、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シアン化マグネシウム、シアン化カルシウム及びシアン化銅等が一例として挙げられる。特には、安全で、経済的なシアン化ナトリウムやシアン化カリウムが好ましく、その使用量は、原料のBTPAに対して、4.0〜20.0モル当量が好ましい。
本反応では、触媒を存在させることが有効であり、その種類として、トリス(ジベンジリデンアセトン)−クロロホルム−ジパラジウム錯体 に代表されるパラジウム錯体とビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(dppf)等が用いられる。パラジウム錯体の使用量は、原料のBTPAに対して、1.0〜20.0モル%が好ましい。また、dppfの使用量は、原料のBTPAに対して、0.5〜10.0モル%が好ましい。
【0046】
また、溶媒を使用することが好ましく、その種類としては、アセトニトリル及びプロピオニトリル等の脂肪族ニトリル化合物、N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン(NMP)及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)等の脂肪族アミド化合物が一例として挙げられる。これらの中でアセトニトリルが特に好ましい。その使用量は、BTPAに対し1〜50質量倍、特には5〜20質量倍が反応の収率上好ましい。
【0047】
本反応の温度は、0〜200℃の範囲が好ましく、特には20〜150℃の範囲で行うのが好ましい。
【0048】
反応時間は、通常1〜30時間で終了させることができる。反応の追跡は、薄層クロマトグラフィー法で原料の消失で確認できる。
反応生成物は、後処理後アルミナカラムクロマトグラフィー法等によって精製することにより、目的のBCNPAが単離される。
【0049】
次に、第3工程について述べる。
【0050】
シアノ化合物からカルボン酸化合物への変換は、塩基による加水分解法と、酸による加水分解法の二法があり、本化合物にはいずれも適用できるが、塩基による加水分解法が目的物の収率上より好ましく、ここでは塩基による加水分解法について述べる。塩基の種類としては、水酸化アルカリ金属や水酸化アルカリ土金属が経済的で好ましい。具体的には、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等が一例として挙げられる。その使用量は、BCNPAに対し10〜200モル倍が反応の収率上好ましい。
【0051】
溶媒としては、水とメタノールやエタノール等の脂肪族低級アルコール類が好ましい。その使用量は、BCNPAに対しそれぞれ5〜50質量倍が反応を円滑に進行させ好ましい。
本反応の温度は、20〜200℃の範囲が好ましく、特には50〜150℃の範囲で行うのが好ましい。
【0052】
反応時間は、通常1〜30時間で終了させることができる。反応の追跡は、薄層クロマトグラフィー法で原料の消失で確認できる。
反応終了後、溶媒のアルコール類を留去後、塩酸や硫酸等の酸を加えて酸性にすることにより目的のBCAPAが結晶で得られる。この結晶を水洗後乾燥することにより純粋な目的物が精製される。
【0053】
【実施例】
以下に実施例を挙げ、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0054】
なお、実施例で用いた分析法は以下の通りである。
【0055】
[1] 元素分析
1)CHN定量分析: 2400CHN(PERKIN−ELMER Corp.製)で測定した。
【0056】
2)P定量分析:硫酸、硝酸で加熱分解後、ICP−AESで測定した。
【0057】
ICP−AES装置:VISTA PRO(Seiko Instruments製)で測定した。測定条件 波長:213.618nm、検量線:絶対検量線法。
【0058】
[2] 熱重量分析(TG−DTA)
TG−DTA装置:TG8120(Rigaku Thermoplus製)で測定した。測定条件 空気気流中、昇温速度:10℃/min。
【0059】
[3] 赤外分光法(IR)
IR装置:SPECTRUM 2000(Parkin−Elmer製)で測定した。測定条件 KBr錠剤法、測定範囲4000〜400cm−1
【0060】
[4] 蒸気吸着特性測定
各種吸着質の吸着等温線は、定容型の蒸気吸着測定装置により測定した。
【0061】
蒸気吸着条件:BELSORP18 SP−V(日本ベル製)で測定した。
【0062】
装置仕様:サンプルチャンバー容量15mL、測定温度25℃±0.1℃、サンプル量300mg、前処理温度100℃、前処理真空度0.001torr以下、前処理時間18時間、ガスチャンバー容量176.36mL、死容積測定ガスHe。
【0063】
[5]メタンガスの吸着測定
日本ベル社製高圧2成分吸着装置FMS−BG−Hを使用した。
【0064】
[6] BCAPA有機ゼオライト類縁体の構造解析
使用機器:Rigaku RAD−PC X線回折装置(30KV,20mA,Cu−Kα radiation,X線波長1.5418nm,2θ=50degまで測定)。
【0065】
参考例1
9,10−ビス(3,5−ジメトキシ−1−フェニル)アントラセン[BDMPA]の合成
【0066】
【化18】
Figure 2004256487
【0067】
グリニヤール反応:窒素下、マグネシウム(2.11g,0.087mol)にテトラヒドロフラン(THF)10m1を加え、少量のジブロモエタンでマグネシウムを活性化する。滴下ロートより1−クロロ−3,5−ジメトキシベンゼン(10g,0.058mol)のTHF溶液(20mL)をゆっくりと加える。約7mLほど滴下したところで滴下をやめ、反応容器を一度加熱還流させる。溶液がやや緑色になることを確認した後、最後まで滴下する。約24時間加熱還流を行う。
【0068】
クロスカップリング反応:窒素下、9,10−ジメトキシアントラセン(5.83g,0.015mol)および[NiCl(dppp)](0.19g,1mol%)をベンゼンとTHFの混合溶媒(ベンゼン220mL+THF150mL)に溶解する(40℃)。滴下ロートに先のグリニヤール試薬を移し、ゆっくりと滴下する。滴下終了後、室温で12時間以上撹拌する。反応終了後、反応液を濃縮し、これをクロロホルム(又は塩化メチレン)で抽出する。希塩酸、水、飽和重曹水、飽和食塩水で処理後、硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶媒を留去し粗体を得る。これをメタノールで洗浄後、乾燥することにより高純度の目的物BDMPAが得られる(収率50%)。
【0069】
参考例2
9,10−ビス(3,5−ジヒドロキシ−1−フェニル)アントラセン[BHPA]の合成
【0070】
【化19】
Figure 2004256487
【0071】
乾燥空気下(窒素下では反応が進行しない)、9,10−ビス(3,5−ジメトキシ−1−フェニル)アントラセン[BDMPA](2.59g,0.0058mol)を塩化メチレン80mLに溶解し、氷浴で冷却する。滴下ロートから三臭化ホウ素(3.2mL,0.0345mol)の塩化メチレン溶液(約40mL)を遮光下ゆっくりと滴下する。約12時間撹拌を続ける。反応終了後、水冷下、反応溶液にゆっくり水を加える(塩化メチレンと同容積)。エバポレーターで塩化メチレンのみをほとんど留去し、これを酢酸エチルで抽出する。飽和重曹水、水、飽和食塩水で処理後、硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶媒を留去し、粗体を得る。これをシリカゲルフラッシュカラム(溶出液:酢酸エチル)にかけ、原点成分を除く。目的物を含むフラクションを濃縮し、これを少量の活性炭で処理する(液の黄色味がかなり抜ける)。最後に、目的物を最少量の酢酸エチルに溶解し、ヘキサンあるいはベンゼン雰囲気下に放置して得られた結晶を加熱乾燥することにより、純粋なBHPAが得られる(収率80%)。
【0072】
実施例1[BTPAの合成]
【0073】
【化20】
Figure 2004256487
【0074】
窒素雰囲気下、BHPA(0.581g,0.0015mol)に2,6−ルチジン(3.4mL,0.015mol)および塩化メチレン60mLを加える。氷浴上で冷却しながら、トロフルオロメタンスルホン酸無水物(2.5mL,0.015mol)をゆっくりと加え、そのまま約6時間撹拌する。反応終了後、反応溶液をクロロホルムで抽出し、水、硫酸銅水溶液、水、飽和食塩水の順に処理し、硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶媒を留去後、得られた粗体をエタノールで洗浄すことにより、純粋な目的のBTPA(1.13g,0.00135mol)(収率90%)が得られた。BTPAの化学構造は、以下の分析結果から確認した。
【0075】
H−NMR (300 MHz, CDCl / DMSO−d): δ 7.15 (t, 2H), δ 6.92 (d, 4H), δ 6.87−6.79 (m, 8H).
元素分析:測定値;C, 39.19; H, 1.60%. 理論値;C30141212として: C, 39.05, H, 1.53。
【0076】
実施例2[BCNPAの合成]
【0077】
【化21】
Figure 2004256487
【0078】
窒素雰囲気下、BTPA(10g,0.012mol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)−クロロホルム−ジパラジウム錯体(0.9g,0.00087mol)、ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(1.95g,0.0035mol)、およびシアン化カリウム(6g,0.09mol)に、アセトニトリルを約100mL加える。この懸濁液を60℃で約24時間撹拌する(一度中間体が溶解し均一液となるが、目的物が多くなるにつれて再び懸濁液となる)。反応液を濃縮し、これにクロロホルムを加える。不溶の無機物を濾別し、母液の溶媒を全て留去し固体を得る。この固体をパラキシレンに分散させ、ロート上に濾取する。濾過装置の受器を新しいものに変え、ロート上の固体を再びクロロホルムで溶解する。この操作により、クロロホルムに溶解しない不純物が濾紙上に残ることになる。受器に溜まったクロロホルム溶液を濃縮し、これをアルミナフラッシュカラム(中性、溶出液クロロホルム)にかけ原点成分を除く。溶出液を濃縮後、少量の活性炭で処理し、黄色味を除く。活性炭を濾別し、エバポレーターで濾液のクロロホルムを完全に留去する。得られた固体をパラキシレンに分散しこれを濾取することで、純粋な目的のBCNPA(4.25g,0.0105mol)(収率88%)が得られた。BCNPAの化学構造は、以下の分析結果から確認した。
【0079】
IR (KBr) 2235 cm−1 (CN).
H NMR (CDCl):d 7.45 (4H, m, Ar−H), 7.48 (4H, m, Ar−H), 8.00 (4H, d, Ar−H), 8.17 (2H, t, Ar−H).
13 NMR (CDCl) :d 117.3 (CN), 113.9 (ArC−CN), 126.2, 126.8, 129.2, 133.7, 136.2, 139.0, 140.6 (Ar).
元素分析:測定値;C, 83.68; H, 3.31; N, 13.25%. 理論値;C3014として: C, 83.71, H, 3.28, N, 13.02%。
【0080】
実施例3[BCAPAの合成]
【0081】
【化22】
Figure 2004256487
【0082】
BCNPA(2g,0.0047mol)に、10N水酸化ナトリウム水溶液(47mL)およびエタノール(47mL)を加える。約12時間加熱還流する。反応液中のエタノールをエバポレータにより留去する。これに氷冷下、濃塩酸を約50mL加えることにより、目的物が析出する。遠心分離器を用いて目的物を何度も水洗する(洗液が中性になるまで)。真空加熱乾燥により、純粋な目的のBCAPA(2.19g,0.0105mol)(収率92%)が得られた。BCAPAの化学構造は、以下の分析結果から確認した。
【0083】
H NMR (DMSO−d):d 7.47 (4H, m, Ar−H), 7.55 (4H, m, Ar−H), 8.19 (4H, d, Ar−H), 8.71 (2H, t, Ar−H).
13 NMR (CDCl): d 167.3 (C=O), 139.7, 136.4, 135.9, 132.9, 130.4, 130.0, 127.1, 126.9 (Ar).
元素分析:測定値;C, 71.08; H, 3.65%. 理論値;C3018として、C, 71.15, H, 3.58%。
【0084】
実施例4[BCAPA有機ゼオライト類縁体の合成](図1〜3参照。)
【0085】
【化23】
Figure 2004256487
【0086】
粉末結晶の作成について:
BCAPAホスト化合物は空気中で極めて安定である。また、300℃でも分解しない(融点は測定していない)。DMSO、ピリジン以外の溶媒には難溶である。ホスト化合物をメタノールに分散させて、これを濾過して、更に得られた濾過ケーキを減圧乾燥することにより、粉末結晶が得られる。これがBCAPA有機ゼオライト類縁体となる。
結晶構造:粉末結晶の粉末X線回折パタン(PXRDパタン)の解析により、その結晶構造を明らかにした。
【0087】
実験法:使用機器Rigaku RAD−PC X線回折装置(30KV,20mA,Cu−Kα radiation,X線波長1.5418nm,2θ=50degまで測定)
上記装置により測定したPXRDパタンより単位格子を決定した。ついで格子中でのBCAPAの位置ならびにコンフォメーションをランダムに発生させ、各ポイントでのPXRDパタンを逆算し、実測PXRDパタンと比較した。比較による差が最小になるポイントを求め、これをリートベルト法により精密化し、結晶構造とした。計算ソフトウエアとして、Accelrys(アクセルリス)社製MATERIALS STUDIOを用いた。以下、結晶学的データを示す(図1参照。)。
【0088】
式:C3018
結晶系:triclinic
空間群:P1
格子パラメータ:a=5.1814Å,b=17.0276Å,c=14.6045Å
α=45.2342度,β=81.5973度,γ=57.2399度
格子体積:707.260Å
計算密度:1.189
逆算−実測の差(Rwp)=16.8%(リートベルト法による)
結晶構造の特徴について:
(1)ホスト分子がカルボン酸ダイマー型の分子間水素結合によりネットワークを形成する。これにより、大きな空洞を有するシートが形成される。
【0089】
(2)このシートがややずれながら積層する。したがって、積層方向に空洞がトンネル状(チューブ状)につながる。
【0090】
(3)チューブの直径は約5Åである。
【0091】
(4)300℃に加熱後、冷却した結晶についても同様のPXRDパタンを示すことより、この結晶構造は高温においても安定であると考えられる。
【0092】
実施例5
BCAPA有機ゼオライト類縁体の吸着特性について:(図4〜13参照。)実験装置:窒素、メタノール、アセトン、2−ブタノン、酢酸エチル、ヘキサンの吸着等温線の測定には、日本ベル社製蒸気吸着装置Belsorp18SP−Vを使用した。また、メタンガスの吸着測定には日本ベル社製高圧2成分吸着装置FMS−BG−Hを使用した。有機ゼオライトのサンプル量は、0.5g程度を用いた。
【0093】
以下のような特徴が明らかとなった。
【0094】
(1)77Kにおけるラングミュア型の窒素吸着等温線の解析により、結晶が比表面積約480m/g、窒素飽和吸着量約110mL(STP)/g、有効細孔径約5Åのマイクロ孔を有する多孔質であることが明らかとなった。有効細孔径の値は、先の結晶構造から計算された値とほぼ一致する。有効細孔径は、Horvath−Kawazoe法を用い、窒素吸着等温線の相対圧を有効細孔径に換算することにより行う。換算式は、{「ジャーナル・オブ・ケミカル・エンジニアリング・オブ・ジャパン(J. Chem. Eng. Jpn.)」,1983年,第16巻,第6号,p.470−475}に記載の計算式を用いた。パラメータ値は、カーボン(吸着剤)と窒素(吸着質)の組合せにおけるものを使用した。縦軸の値は、吸着率であり、W0は先の飽和吸着量110mL/gを用いた(図6参照。)。
【0095】
(2)298Kにおけるラングミュア型のメタンガスの吸着等温線(約70気圧までの測定)より、飽和吸着量は約100mL(STP)/g(4.5mmol/g)となることが明らかとなった。すなわち、窒素ガスと同程度吸着される。また、この値は、ゼオライト13Xの2倍程度であり、ゼオライト5Xに匹敵するものである。
【0096】
(3)メタンガスの吸着・脱離ともに可逆的であり、ヒステリシスは全く見られない。すなわち、吸着・脱離はスムースに行うことができる(図7〜8参照。)。
【0097】
(4)メタノール、アセトンに関しては、窒素ガスやメタンガスと同程度の吸着量となる(約4mmol/g)。これをゲスト/ホスト比で表すと2となる。すなわち、ホスト1分子当たり2分子のメタノール又はアセトンが吸着される。
【0098】
(5)2−ブタノン、酢酸エチルとゲスト分子のサイズが大きくなるにつれ、飽和吸着量がそれぞれゲスト/ホスト比で1.5、1.0に減少する
(6)ゲスト分子には水素結合部位は必要なく、ヘキサンなどの飽和炭化水素も酢酸エチル同様ゲスト/ホスト比1.0で吸着される(図9〜13参照。)。
【0099】
以上、ホスト化合物BCAPA有機ゼオライト類縁体からなる比表面積約480m/g、窒素飽和吸着量約110mL(STP)/g、有効細孔径約5Åのマイクロ孔を有する多孔質有機結晶が、メタンガスや各種有機ガスに対する高効率吸着剤となることを明らかにした。ガスの精密分離剤などへの有効利用が考えられる。
【0100】
また、廃棄の観点からも有利である。すなわち、純粋な有機化合物であるため燃やすことができる。ゼオライトなどは燃やすことができない。また、金属錯体からなる有機多孔質においても、含有金属が燃え残りとなる。
【0101】
【発明の効果】
気体の吸蔵体、低濃度有機分子吸着剤、金属捕集剤、反応触媒等の用途が期待される9,10−ビス(3,5−ジカルボキシ−1−フェニル)アントラセン[BCAPA]である有機ゼオライト類縁体、その用途、製造法及びその製造中間体類を提供した。
【0102】
ここでは、ホスト化合物BCAPA有機ゼオライト類縁体からなる比表面積約480m/g、窒素飽和吸着量約110mL(STP)/g、有効細孔径約5Åのマイクロ孔を有する多孔質有機結晶が、メタンガスや各種有機ガスに対する高効率吸着剤となることを明らかにした。ガスの精密分離剤などへの有効利用が考えられる。また、廃棄の観点からも有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】BCAPA有機ゼオライト類縁体の粉末X線回折パタン(PXRDパタン)
【図2】〜
【図3】:BCAPA有機ゼオライト類縁体の粉末X線回折パタン(PXRDパタン)の解析モデル図
【図4】:窒素の77Kにおける吸着等温線
【図5】:窒素の77Kにおけるラングミミュアプロット
【図6】:Horvath−Kawazoe法による有効細孔径分析
【図7】:メタンの298Kにおける吸着等温線
【図8】:メタンの298Kにおけるラングミュアプロット
【図9】:メタノールの298Kにおける吸着等温線
【図10】:アセトンの298Kにおける吸着等温線
【図11】:酢酸エチルの298Kにおける吸着等温線
【図12】:2−ブタノンの298Kにおける吸着等温線
【図13】:n−ヘキサンの298Kにおける吸着等温線

Claims (8)

  1. 式[1]
    Figure 2004256487
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基を表す。p及びqは、それぞれ独立して1〜4の整数を表す。破線は、分子間水素結合を表す。)
    で表される多孔質有機結晶構造を有するアントラセン系有機ゼオライト類縁体。
  2. 5Åの有効細孔径を有する請求項1に記載のアントラセン系有機ゼオライト類縁体。
  3. 式[1]
    Figure 2004256487
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基を表す。p及びqは、それぞれ独立して1〜4の整数を表す。破線は、分子間水素結合を表す。)
    で表される多孔質有機結晶構造を有するアントラセン系有機ゼオライト類縁体からなる、気体の吸蔵体。
  4. 気体がメタン、水素、窒素又は酸素である請求項3に記載のアントラセン系有機ゼオライト類縁体からなる、気体の吸蔵体。
  5. 気体がメタンである請求項3に記載のアントラセン系有機ゼオライト類縁体からなる、気体の吸蔵体。
  6. 式[2]
    Figure 2004256487
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基を表す。p及びqは、それぞれ独立して1〜4の整数を表す。)
    で表される9,10−ビス(3,5−ジカルボキシ−1−フェニル)アントラセン化合物をメタノールに分散させて、これを濾過して、更に得られた濾過ケーキを減圧乾燥することを特徴とする、式[1]
    Figure 2004256487
    (式中、R、R、p及びqは前記と同じ意味を表す。破線は、分子間水素結合を表す。)
    で表される多孔質有機結晶構造を有するアントラセン系有機ゼオライト類縁体の製造法。
  7. 式[3]
    Figure 2004256487
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基を表す。p及びqは、それぞれ独立して1〜4の整数を表す。R及びRは、それぞれ独立して、シアノ基又はトリフルオロメチルスルホニルオキシ基を表す。)
    で表されるアントラセン系化合物。
  8. 式[4]
    Figure 2004256487
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜10のアルキル基、ヒドロキシ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜10のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、ニトロ基又はアミノ基を表す。p及びqは、それぞれ独立して1〜4の整数を表す。)
    で表される9,10−ビス(3,5−ジヒドロキシ−1−フェニル)アントラセン化合物と、トリフルオロメタンスルホン酸無水物とを塩基の存在下に反応させて、式[5]
    Figure 2004256487
    (式中、R、R、p及びqは、前記と同じ意味を表し、Tfはトリフルオロメチルスルホニル基を表す。)
    で表される9,10−ビス[3,5−ビス(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−1−フェニル]アントラセン化合物として、これをパラジウム触媒の存在下、シアノ化合物と反応させて、式[6]
    Figure 2004256487
    (式中、R、R、p及びqは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される9,10−ビス[3,5−ジシアノ−1−フェニル]アントラセン化合物として、更にこれを加水分解することを特徴とする、式[2]
    Figure 2004256487
    で表される9,10−ビス[3,5−ジカルボキシ−1−フェニル]アントラセン化合物の製造法。
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