JP2004255761A - スクリーン印刷版 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い印刷位置精度及び形状寸法精度が得られるスクリーン印刷版を提供する。
【解決手段】被印刷物の2つの基準辺又は基準点を基準にして印刷仕様を設計するスクリーン印刷版において、2つの基準辺又は基準点に近い部分には弾性係数の大きい版膜51を設け、遠い部分には弾性係数の小さい版膜52を設ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスクリーン印刷版に関するもので、特に、精密な印刷精度が要求されるスクリーン印刷版に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スクリーン印刷版は一般的に図5〜7に示すような構造を取っている。図5はスクリーン印刷版を版枠に取り付けた状態を示す見取り図、図6は図5におけるスクリーン印刷版の要部平面図、図7は図6におけるスクリーン印刷版の要部断面図を示したものである。
【0003】
図5、図6、図7より、従来のスクリーン印刷版10は、ナイロン線やテトロン線、或いはステンレス線などの線材を碁盤目の如く縦目1bと横目1aに編み込んで形成した紗1を使用する。そして、その紗1に乳剤2を塗布し、印刷を施す部分即ち印刷部分3(図中ではAの文字)は露光法などを使って乳剤2を除去して印刷インクを落し込む穴部3aを作り、印刷を施さない部分は乳剤2を硬化させた構造になっている。このスクリーン印刷版10は剛性のある版枠11に緊張状態に固定して使用する。ここでの使用される線材の線径は印刷する幅などの寸法などを考慮して設定するが概ね20〜50μm線径のものが一般的に使用される。
【0004】
図8、図9はこのスクリーン印刷版10を用いて印刷する状態を説明する説明図で、図8は印刷前の状態を示しており、図9は印刷中の状態を示している。スクリーン印刷版10を取り付けた版枠11をスクリーン印刷装置の取付具14に取付ける。一方、板状の被印刷物20は、スクリーン印刷版10の真下の位置で載物台15上に、基準ガイド板16及び17に合わせて固定する。被印刷物20の印刷表面はスクリーン印刷版10と一定の隙間を持って平行状態になってセットされる。また、スクリーン印刷版10の上には印刷インク13が載せられる。
【0005】
図10は被印刷物20の載物台上でのセット状態を示した平面図である。載物台15上に固定して設けられた基準ガイド板16、17は被印刷物20が方形形状であれば90度の角度を持ってX−X軸、Y−Y軸の2辺に設けている。この基準ガイド板16、17は被印刷物20の位置決めをするために設けるもので、スクリーン印刷版10に設けた印刷部分3の位置と被印刷物20に形成しようとする設計上の印刷位置とを一致させるために設ける。方形形状を成す被印刷物20の基準の2辺20a及び20bを基準ガイド板16及び17にそれぞれぴたりと当てて被印刷物20を固定して取り付ける(取付固定具は図中省略)。
【0006】
印刷方法は、スキージ12を使い、スキージ12でもってスクリーン印刷版10を押圧して被印刷物20の表面に接触させながら、インク13を矢印の方向に掻いて行う。スキージ12によって掻かれたインク13は、上述のスクリーン印刷版10に設けた穴部3aに落とし込まれ、落とし込まれたインク13は被印刷物20の表面に付着して被印刷物20に印刷が施される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このようなスクリーン印刷版を使っての印刷方法は、緊張した状態の印刷版にかなりの押圧力をかけて印刷を行う。印刷回数が増えるに従って印刷版が伸びてきて印刷パターンの位置寸法などに狂いが生じてくる。被印刷物が大きなサイズになってくると場所により100〜数100μmの位置ズレが生じてくる。また、特に版枠に近いところの部分は版枠からの強い引っ張り力の影響を受けるので伸び縮みが著しく起きるので伸びが大きく現れる。
【0008】
このような問題を解決するものとして、特開平3−45393号公報でその技術が開示されている。図11に示すものは開示された技術の1つの構造を示すスクリーン印刷版の平面図であり、図12は他の構造を示すをスクリーン印刷版の平面図を示したものである。
【0009】
図11に示すスクリーン印刷版31は、矢印は印刷して行く方向即ちスキージを掻く方向を示しているが、両側に紗の版膜21より弾性係数の小さい平面膜24を設け、また、印刷のスタート位置より遠い部分に同様に紗の版膜21より弾性係数の小さい平面膜23を設けた構成になっている。
【0010】
図13はスクリーン印刷版の印刷に用いる印刷面の好適な領域を示した平面図で、一般的に、スクリーン印刷の場合は、図13に示す如く、その印刷版10の1/3領域の中央領域部分10a(黒線で囲った部分)を印刷面として使用するのが好適な領域とされている。このようなことから、上記図11に示す印刷版31は紗の版膜21の中で大部分の印刷を行う内容となっている。
【0011】
上記構成の印刷版31は、スキージで掻くときのスキージの両側、及び終点近くのところは版枠からの引っ張り力を大きく影響受けるところでもあるので、その引っ張り力の影響を和らげるために弾性係数が小さくて柔軟性に富んだ素材で構成したものである。これにより印刷版31の伸び縮みも少なくなり位置ズレ量などを小さくするとしたものである。
【0012】
また、図12に示すスクリーン印刷版30は、印刷のスタート位置に近いところは、紗の版膜21より弾性係数が大きい平面膜22を設け、印刷のスタート位置より遠い部分には紗の版膜21より弾性係数の小さい平面膜23を設けた構成になっている。この印刷版30も紗の版膜21の中で大部分の印刷を行う内容になっている。また、印刷のスタート位置の近いところは、版枠11の影響を受けて版膜の伸び縮みが著しいところでもあり、被印刷物の印刷基準とする辺に近いところでもあるので版膜の伸び縮みを小さく押さえるために弾性係数の大きい平面膜22を設けた構成にしたものである。
【0013】
しかしながら、上記の構成は印刷する方向、即ちスキージを掻く方向に対しては印刷位置などの精度を高めるものであるが、左右方向、即ちスキージで掻く方向の左右側の位置精度などは多少の改善は考えられるものの基本的な解決にはなっていない。
【0014】
方形形状の被印刷物は隣接する2つの辺を基準辺に取って印刷位置等を設計する。また、スクリーン印刷版もその2つの基準辺を基にして設計する。そして、印刷時は両者の基準辺が、図10に示すように、ぴたりと合うような状態に被印刷物を位置決めして印刷を行う。特開平3−45393で開示された技術のスクリーン印刷版は、図10をもって説明すれば、被印刷物20の基準辺20aに対しての印刷位置などの精度は高められるが、基準辺20bに対する印刷位置などの精度は従来と余り変わりはなく精度アップは図れない。本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは2辺の基準辺に対して印刷精度の高いものが得られるスクリーン印刷版を得ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として、本発明の請求項1に記載のスクリーン印刷版は、2つの基準辺又は基準点を基準にして印刷仕様を設計するスクリーン印刷版において、前記スクリーン印刷版は、前記2つの基準辺又は基準点に近い部分には弾性係数の大きい版膜を設け、前記2つの基準辺又は基準点に遠い部分には弾性係数の小さい版膜を設けることを特徴とするものである。
【0016】
また、本発明の請求項2に記載のスクリーン印刷版は、2つの基準辺又は基準点を基準にして印刷仕様を設計するスクリーン印刷版において、前記スクリーン印刷版は、前記2つの基準辺又は基準点に近い部分には弾性係数の大きい版膜を設け、前記2つの基準辺又は基準点に遠い部分には弾性係数の小さい版膜を設け、前記2つの基準辺又は基準点の近い部分と遠い部分の中間部分には前記弾性係数の大きい版膜から弾性係数が小さく、且つ前記弾性係数の小さい版膜から弾性係数が大きい版膜を設けることを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明の請求項3に記載のスクリーン印刷版は、請求項1に記載のスクリーン印刷版において、2つの基準辺又は基準点に近い部分に設ける弾性係数の大きい版膜は金属で形成した金属の版膜であり、2つの基準辺又は基準点に遠い部分に設ける弾性係数の小さい薄膜は樹脂線又は金属線の編み込んだ紗で形成した紗の版膜であることを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明の請求項4に記載のスクリーン印刷版は、請求項2に記載のスクリーン印刷版において、2つの基準辺又は基準点に近い部分に設ける弾性係数の大きい版膜は樹脂線又は金属線の編み込んだ紗を2枚重ねて形成した版膜であり、2つの基準辺又は基準点に遠い部分に設ける弾性係数の小さい薄膜は樹脂線又は金属線の編み込んだ紗で形成した紗1枚の版膜であり、2つの基準辺又は基準点の近い部分と遠い部分の中間部分に設ける前記弾性係数の大きい版膜から弾性係数が小さく、且つ前記弾性係数の小さい版膜から弾性係数が大きい版膜は金属で形成した金属の版膜であることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にあたり、以下図をもって説明する。図1は本発明の第1実施形態に係るスクリーン印刷版の平面図、図2は図1における金属の版膜の製造工程を示す工程図、図3は本発明の第2実施形態に係るスクリーン印刷版の平面図を示している。尚、従来技術と同一構成要素部品は同一符号を付して説明する。
【0020】
図1より、本発明のスクリーン印刷版50は弾性係数の大きい版膜51と弾性係数の小さい版膜52とで構成している。版膜51と版膜52とで構成されたスクリーン印刷版50は剛性のある金属などでできた版枠11に緊張した状態で取り付けられている。矢印はスキージの掻く方向、即ち印刷していく方向を示しているが、弾性係数の大きい版膜51は図中左上側に配置し、弾性係数の小さい版膜52は右側と下側に配置している。版膜51の中で中央部にある点線で囲んだ部分は印刷領域51dで、この領域内で印刷が行われるようになっている。この印刷領域51dは印刷版50のほぼ中央位に位置し、縦横それぞれ1/3位の領域を持っている。
【0021】
一方、方形形状をした被印刷物は、図10に示すように、印刷版50の真下にあって載物台上に、90度の角度を持って取り付けられた基準ガイド板16と17にぴたりと当てられて固定される。基準ガイド板16及び17と当接する被印刷物20の相隣る辺20aと20bはこの被印刷物20の印刷仕様上における印刷位置を決める印刷位置の基準辺になっている。矢印は被印刷物20に対する印刷方向を示している。また、印刷版50における印刷位置(具体的には、後述する金属の版膜51に形成するインクを落とし込む穴の位置)関係の設計は上記の縦と横の2つの基準辺をベースにして設計される。
【0022】
従って、印刷版50の左上に設けた弾性係数の大きい版膜51内で被印刷物20への印刷が行われることから、版膜51の領域内に被印刷物20の相隣る2つの基準辺20a、20bが配されるか、或いは非常に近い位置に配される。
【0023】
一方、弾性係数の小さい版膜52は図中右側と下側に印刷領域51dから外れて設けられている。右側の領域52bは被印刷物20の基準辺20bから離れて遠い位置にり、下側の領域52aは被印刷物20の基準辺20aから離れて遠い位置にある。
【0024】
この弾性係数の大きい版膜51と弾性係数の小さい版膜52は共に可撓性を持っておりスキージで押圧すると共に撓む。本実施の形態では、弾性係数の大きい版膜51はアルミ金属などの金属で形成した金属の版膜を使用しており、弾性係数の小さい版膜52はナイロン線やテトロン線、或いはステンレス線などを碁盤目に編んだ紗を用いて形成した紗の版膜を使用している。この金属の版膜は紗の版膜より弾性係数が大きく、伸び縮みは紗の版膜より小さい。この金属の版膜はスクリーン印刷版として使用できる厚さは20〜50μmの範囲で、これより薄いと破損し易くなる。また、これより厚くなると剛性が高くなって撓み性が小さくなり印刷版としての使用は向かなくなる。金属の版膜としてニッケル金属が好適に利用できるが、ニッケル金属の外にコバルト、クロム、モリブデン、ニッケル/コバルト合金、ニッケル/クロム合金などの金属も選択することができる。
【0025】
この金属の版膜は図2に示す製造行程を経て作ることができる。平坦なステンレス板131上にレジスト膜132を公知の方法で形成する。(a)図。次に、被印刷体形状のネガパターンフィルム133をレジスト膜132上に配置し、紫外線を放射する。紫外線はネガパターンフィルム133の透明部分133aを透過し、レジスト膜132に入射し、その部分は硬化する。(b)図。次に、レジスト膜の溶解液で、硬化した部分のレジスト膜132a以外の部分で、柔らかい部分のレジスト膜132を除去し、レジスト膜132のない部分132a形成する。この時硬化したレジスト膜132bは残る。(c)図。次に、レジスト膜132のない部分132aのステンレス板131上に導電性の離型剤134を塗布する。(d)図。次に、離型剤134の塗布面上にニッケルなどの金属メッキを厚く施して、電鋳メッキ膜135aを形成する。(e)図。次に、剥離液でもって残っているレジスト膜132bを剥離して、穴135bが形成された電鋳メッキ膜にする。(f)図。最後に、電鋳メッキ膜をステンレス板131から剥がして金属の版膜135を得る。(g)図。このような製造方法を取れば、穴135bは大きさが5μm位の小さいものでも形成することができる。また、大きいものでmm単位の大きさのものでも形成できる。また、厚みはメッキ時間で薄いものから厚いものまで自由に調整できるが、前述したように20〜50μmの厚みがスクリーン印刷版として好適である。
【0026】
上記金属の版膜135に形成した穴135bは、その穴135bからインクを落とし込むために設けるものである。スキージでインクを掻いた時に穴135bからインクを落とし込んで被印刷物の表面にインクを付着させる。これによって被印刷物にインクの印刷膜を形成するものである。また、穴135bは写真露光法などで形成するので穴の位置精度や穴の形状寸法精度などは高い精度で形成することができる。
【0027】
第1実施形態における本発明のスクリーン印刷版50は、印刷の基準とする2つの基準辺を含む部分、或いは、近い部分に弾性係数の大きい版膜51を設け、この版膜51の所で印刷を行うので、版膜51自体の伸び縮みが小さく、また、この版膜51の周りに弾性係数の小さい版膜52を設けたことで、版膜52の方で引っ張り力の吸収などが行われるので版膜51への影響が非常に小さくなることから、2つの基準辺、即ち縦と横の基準辺に対する印刷の位置精度は非常に高い位置精度が得られる。また、印刷の形状寸法についても同様に高い寸法精度が得られる。
【0028】
本実施の形態として、紗の版膜より弾性係数の大きいものとして金属の版膜を用いたが、特に金属の版膜に限定するものではなく、例えば、紗の2枚重ねの版膜で弾性係数が大きいものを用いても良い。また逆に、紗の版膜に代えて両方金属の版膜を用い、その膜厚が厚いもので弾性係数が大きいものと膜厚が薄いもので弾性係数が小さいものを用いても良い。また、紗の密度(網目の大きさ)を変えて弾性係数の大きいもの、小さいものを製作し、それを利用しても良い。
【0029】
次に、図3に示すものは本発明の第2実施形態に係るスクリーン印刷版である。このスクリーン印刷版60は、図中左側と上側に弾性係数の大きい版膜63を設け、右側と下側には弾性係数の小さい版膜62を設け、版膜63と版膜62との間に、版膜63より弾性係数が小さく、版膜62より弾性係数が大きい版膜61を設けた構成にしている。本実施の形態では、版膜63は紗を2枚重ねて形成した版膜を使っている。また、版膜62は紗1枚で形成した版膜を使っている。また、版膜63と版膜62との間に設けた版膜61は金属で形成した版膜を用いている。そして、版膜63と版膜62と版膜61とで構成したスクリーン印刷版60を版枠11に緊張した状態で取り付けている。版膜61は上下、左右それぞれ1/3以上の領域を持っており、この版膜61の領域内で印刷を施すパターンが形成されて印刷が行われるようになっている。矢印はスキージを掻く方向、即ち印刷を行っていく方向を示している。
【0030】
ここで、紗を2枚重ねて形成した版膜の弾性係数は金属の版膜の弾性係数より大きく、また、金属の版膜の弾性係数は1枚の紗の版膜の弾性係数より大きくなっている。
【0031】
このスクリーン印刷版60の真下に置かれる被印刷物20は、前述の第1実施形態と同じで、図10に示す状態で配置され、版膜61を介して被印刷物20に印刷が行われる。従って、被印刷物20の2つの基準辺20aと20bは一番弾性係数の大きい版膜63の領域内か或いはそれに近い位置に配される。
【0032】
また、版膜62は被印刷物20の2つの基準辺20a及び20bに対してそれぞれ一番遠い位置に配されている。
【0033】
上記構成のスクリーン印刷版60は、被印刷物20の縦横の2つの基準辺に近いところに非常に伸び縮みの小さい弾性係数の大きい版膜63を配していること、また、印刷部分は伸び縮みの小さい版膜61の領域で行われること、また、版膜61の隣に弾性係数が小さくて版枠11からの引っ張り力を吸収する版膜62を配置していて版膜61への伸び縮みに余り影響を与えないこと、などから印刷領域における版膜の伸び縮みが非常に小さいので縦横両方向に渡って高い位置精度で印刷ができる。また、形状寸法精度においても高い精度が得られる。
【0034】
今までは、被印刷物が方形形状のものについて説明してきた。図4に示すものは円形状の被印刷物の印刷について説明する説明図である。載物台上に90度の位置に固定された基準ガイド板16及び17に円形の被印刷物40を当接したとき、被印刷物40の外形には2点の接点が現れる。即ち、基準ガイド板16とは接点40aが、基準ガイド板17とは接点40bが現れる。この2点の接点40a、40bは90度の間隔に位置し、円形状の被印刷物40の基準点に設定することができる。この2点の基準点40a、40bを基準にして被印刷物40の印刷仕様を設計する。この場合、基準点を前もって分かるように印し(例えば、合わせマークのようなもの)をしておくと良い。一方、スクリーン印刷版においても、この基準点を基にして版膜に形成する穴位置や穴形状などを設計する。
【0035】
図4においては、被印刷物40の位置決めに長形の基準ガイド板16、17を用いたが、この基準ガイド板16、17に代えて基準点40a、40bの所に丸い位置決めピンを設けることで位置決めすることができる。このように、被印刷物が円形状の場合は基準点を2箇所設定することによって印刷仕様を設計することができる。このように、閉曲線の被印刷物は特定の2点を印刷基準点に設定することで所望形状の印刷が可能となる。また、多角形状の被印刷物は特定の2辺を印刷基準点に設定することで所望形状の印刷が可能となる。
【0036】
以上詳細に説明したように、本発明のスクリーン印刷版は2つの基準辺または基準点に近い部分に弾性係数の大きい版膜を設け、遠い部分に弾性係数の小さい版膜を設けている。このような構成にすることによって、縦方向及び横方向の版膜の伸び縮みを小さくして、両方向の印刷位置精度や形状寸法精度を高める。従来のスクリーン印刷版は一方向のみの印刷位置精度を高めるものではあったが両方向の印刷位置精度を高めるものにはなっていなかった。本発明のスクリーン印刷版はこの問題を解決するものである。
【0037】
【発明の効果】
本発明のスクリーン印刷版の下では、2つの基準辺または基準点に対して縦方向及び横方向の両方向で位置精度や形状寸法精度の高い印刷パターンを形成することができる。このことは、例えば、印刷回路パターンの短絡を防止するとか、回路パターンのそれぞれの間隔を狭くするとかで効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスクリーン印刷版の平面図である。
【図2】図1における金属の版膜の製造工程を示す工程図である。
【図3】本発明の第2実施形態に係るスクリーン印刷版の平面図である。
【図4】円形状の被印刷物の印刷について説明する説明図である。
【図5】従来のスクリーン印刷版を版枠に取り付けた状態を示す見取り図である。
【図6】図5におけるスクリーン印刷版の要部平面図である。
【図7】図6におけるスクリーン印刷版の要部断面図である。
【図8】スクリーン印刷版を用いて印刷をする状態を説明する説明図で、印刷前の状態を示した図である。
【図9】スクリーン印刷版を用いて印刷をする状態を説明する説明図で、印刷中の状態を示した図である。
【図10】被印刷物の載物台上でのセット状態を示した平面図である。
【図11】特開平3−45393号公報で開示されたスクリーン印刷版の1つの構造を示す平面図である。
【図12】特開平3−45393号公報で開示されたスクリーン印刷版の他の構造を示す平面図である。
【図13】スクリーン印刷版の印刷に用いる印刷面の好適な領域を示した平面図である。
【符号の説明】
11 版枠
50、60 スクリーン印刷版
51、63 弾性係数の大きい版膜
52、62 弾性係数の小さい版膜
61 弾性係数の大きい版膜より弾性係数が小さく、弾性係数の小さい版膜より弾性係数が大きい版膜
20a、20b基準辺

Claims (4)

  1. 2つの基準辺又は基準点を基準にして印刷仕様を設計するスクリーン印刷版において、前記スクリーン印刷版は、前記2つの基準辺又は基準点に近い部分には弾性係数の大きい版膜を設け、前記2つの基準辺又は基準点に遠い部分には弾性係数の小さい版膜を設けることを特徴とするスクリーン印刷版。
  2. 2つの基準辺又は基準点を基準にして印刷仕様を設計するスクリーン印刷版において、前記スクリーン印刷版は、前記2つの基準辺又は基準点に近い部分には弾性係数の大きい版膜を設け、前記2つの基準辺又は基準点に遠い部分には弾性係数の小さい版膜を設け、前記2つの基準辺又は基準点の近い部分と遠い部分の中間部分には前記弾性係数の大きい版膜から弾性係数が小さく、且つ前記弾性係数の小さい版膜から弾性係数が大きい版膜を設けることを特徴とするスクリーン印刷版。
  3. 前記請求項1において、前記2つの基準辺又は基準点に近い部分に設ける弾性係数の大きい版膜は金属で形成した金属の版膜であり、前記2つの基準辺又は基準点に遠い部分に設ける弾性係数の小さい薄膜は樹脂線又は金属線の編み込んだ紗で形成した紗の版膜であることを特徴とするスクリーン印刷版。
  4. 前記請求項2において、前記2つの基準辺又は基準点に近い部分に設ける弾性係数の大きい版膜は樹脂線又は金属線の編み込んだ紗を2枚重ねて形成した版膜であり、前記2つの基準辺又は基準点に遠い部分に設ける弾性係数の小さい版膜は樹脂線又は金属線の編み込んだ紗で形成した紗1枚の版膜であり、前記2つの基準辺又は基準点の近い部分と遠い部分の中間部分に設ける前記弾性係数の大きい版膜から弾性係数が小さく、且つ前記弾性係数の小さい版膜から弾性係数が大きい版膜は金属で形成した金属の版膜であることを特徴とするスクリーン印刷版。
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