JP6902371B2 - スクリーン印刷版及びスクリーン印刷版の製造方法 - Google Patents
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Description
上記プロセスにおいて、スクリーン印刷版に要求される特性の一つに、「版離れ」がある。版離れとは、スキージが印刷版上を摺動しインクを印刷対象部材の被印刷面に塗布した後に、スクリーンメッシュ自体のテンションによってメッシュの印刷面と被印刷面とが自然に(人手を介することなく)離れる性質をいう。反対に、インクの塗布後にメッシュの印刷面と被印刷面とが離れなくなることを「版付き」ともいう。版付きが発生すると、スクリーン印刷のスムーズな工程の進行に支障をきたすばかりでなく、印刷版によって形成されるパターンの品質が損なわれる虞がある。
しかしながら、特許文献1に記載のスクリーン印刷版は、印刷面に高さの等しい凹部を複数備えているので、スキージ面の側からスキージを押し当てて押圧したとき、凸部の高さやサイズや間隔によっては凹部が連続して被印刷面に貼り付き、充分な版離れ(版付き防止)効果を得ることができないことが考えられる。このため、特許文献1に記載のスクリーン印刷版は、タック性を有する被印刷面との版付きを充分に解消できるものではない。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、被印刷面がタック性を有する場合であっても、スクリーン印刷版のメッシュと被印刷面との充分な版離れ性を有し、円滑に、かつ高品質なパターンが得られるスクリーン印刷版及びスクリーン印刷版の製造方法を提供することを目的とする。
前記スキージ面から前記印刷面へインクが通過する印刷領域と、前記スキージ面から前記印刷面へのインクの通過を阻止する非印刷領域と、を形成する領域形成工程を含み、前記非印刷領域の少なくとも一部は、前記印刷領域との境界を含む境界領域と、当該境界領域よりも当該境界から遠い非境界領域を有し、前記境界領域は前記非境界領域よりも厚さが厚い段差部を備え、前記非境界領域は、前記印刷面と印刷対象部材とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部を含む。
図1は、本発明の一実施形態のスクリーン印刷版を含むスクリーン印刷版10の斜視図である。図2(a)、図2(b)は、スクリーン印刷版10において行われるスクリーン印刷を説明するための模式図であり、図2(a)は印刷前の状態を示し、図2(b)は印刷後の状態を示している。図3は、図1に示したスクリーン印刷版10の図1中の矢線A−Aに沿う断面図である。本実施形態では、図1から図3に示す座標のz方向をスクリーン印刷版10の「上」、−z方向を「下」とする。また、y方向は「手前」、x方向は「奥」である。
スクリーンメッシュ5は、例えばポリエステルやステンレス等の糸(ワイヤ)を織って形成されたメッシュ素材である。一般にスクリーンメッシュ5の糸の線径が太い場合にはメッシュ数が少なくなり、線径が細い場合にはメッシュ数が多くなる。スクリーンメッシュ5の線径や材料は、スクリーンメッシュ5に要求される強度やスクリーン印刷版10によって印刷される印刷塗膜の厚さ等によって決定される。スクリーンメッシュ5に使用される糸の断面の直径は、糸がポリエステル等の合繊である場合に250μmから20μm、金属である場合には160μmから12μm程度である。また、メッシュの数は、スクリーンメッシュ5に要求される強度や印刷の解像度によって決定される。一般にスクリーンメッシュ5の1インチ当たりの線数は、糸が合繊の場合に25本から500本、糸が金属である場合に40本から900本程度である。
因みに、図1に示されたスクリーンメッシュ5は、版枠に対して糸方向が平行なノーマル張りで、かつ、内紗と外紗を別々のメッシュによって組み合わせた、所謂コンビネーションメッシュの構成とされている。
以上の工程により、基板11上にペースト13のパターンが印刷される。本実施形態では、図2に示すように、スクリーンメッシュ5においてスキージ9が押し当てられる側の面をスキージ面10a、基板11に向かう側の面を印刷面10bと記す。
本実施形態は、スクリーン印刷版10を、スキージ9の通過後、印刷面10bが基板11から速やかに版離れ(以降、このような特性を「版離れ性が良好」とも記す)させるものである。
境界領域Eは非境界領域Dよりも厚さが厚い段差部31を備えている。図3によれば、非印刷領域C1、C2において、段差部31の厚さd3が非境界領域Dの厚さd2よりも厚いことが明らかである。
なお、段差部31を有する非印刷領域C1、C2を全ての印刷領域のうちの少なくとも一つとしたのは、本実施形態がスクリーン印刷版10に形成されている非印刷領域の全てが段差部31を備える構成に限定されないことを意味している。
また、非境界領域Dは、印刷面10bと印刷対象部材である基板11(図2)とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部20a、20b、20c及び20dを含んでいる。図3に示すように、貼り付き防止部20aから20dは、いずれも非印刷領域C1、C2の印刷面10bから露出するスクリーンメッシュ5の横糸55a及び縦糸55bである。ここで、「貼り付き防止部を含む」とは、非境界領域Dの全面に貼り付き防止部があること限定されるものでなく、その少なくとも一部にスクリーン印刷版10の貼り付きを防止する部材を含むものであればよいことを示している。
以下、上記段差部31と、貼り付き防止部20aから20dとについて説明する。
本実施形態のスクリーン印刷版10は、段差部31及び非印刷領域C1、C2を、スクリーンメッシュ5をコーティングする乳剤膜を備えるものとした。ここで、段差部31及び非印刷領域C1、C2が乳剤膜を備えるとは、段差部31及び非印刷領域C1、C2が乳剤膜によってのみ形成されるものであっても、乳剤膜に他の部材を付与して形成されるものであってもよいことを示す。乳剤膜は、乳剤を所定の方法で硬化させて形成された膜状の部材であって、印刷マスク7に相当する。
本実施形態の印刷マスク7は、段差部31と、平板部32と、を有している。図3に示すように、本実施形態では、段差部31が形成されている領域の全域を境界領域Eとしている。また、平板部32は、印刷マスク7の非境界領域Dの全域に相当する部位である。段差部31は、印刷マスク7の印刷面10bの側に形成された凸形状の部位である。換言すれば、段差部31は、印刷マスク7の印刷面10bの側から基板11(印刷基材)の側に向かって突出している。
なお、上記したように、段差部31は非境界領域Dよりも厚さが厚い。ただし、本実施形態は、非境界領域Dの全てにおいて厚さが等しい、あるいは段差部よりも厚さが薄い構成に限定されるものでない。
図3に示すように、スクリーンメッシュ5は、糸を織って形成されているから、上記したタイプのいずれにあっても糸が交差する交点部分Pcを有している。交点部分Pcは、非印刷領域C1、C2の印刷面10bから露出し、露出した交点部分Pcが貼り付き防止部20a、20b、20c、20d、20eを形成する。
交点部分Pcを非境界領域Dの印刷面10bから露出させる方法の一つとして、例えば、交点部分Pcの最大厚さを、非印刷領域C1、C2の非境界領域Dにおける乳剤膜の厚さより厚くすることがある。つまり、図3に示した例では、交点部分Pcの最大厚さd1が非印刷領域C1、C2の非境界領域Dの厚さd2より厚くなっている。このようにすれば、スクリーンメッシュ5の交点部分Pcにある横糸55a及び縦糸55bが、印刷マスク7の非境界領域Dから少なくとも印刷面10b側に露出している。本実施形態では、交点部分Pcにある横糸55a及び縦糸55bのうち、印刷面10b側に露出している部分を前記した貼り付き防止部20aから20eとした。
また、本実施形態は、図3に示したように印刷マスク7を構成することに限定されるものではない。図4(a)、図4(b)は、スクリーン印刷版10の他の例を示した図である。図4(a)は、印刷マスク7の非境界領域Dの厚さを図3に示した印刷マスク7よりも薄くした例を示していて、印刷面10b側のスクリーンメッシュ5の大部分が露出している。このような印刷マスク71は、図3に示した印刷マスク7よりも版離れしやすくなることが考えられる。
ところで、公知の印刷マスクは、スクリーンメッシュ5を境にして印刷面の側の厚さがスキージ面の側の厚さよりも厚くなっている(佐野康(2011)「プリンテッドエレクトロニクス:スクリーン印刷版による安定生産」日本印刷学会出版部,特に図11−7等)。この理由は、微細配線形成や薄膜印刷を達成するためには印刷マスク全体の厚さは適度に薄い方が好ましく、印刷面においては印刷マスクに適度な厚みを持たせ、ペーストの広がりや滲みを抑えるためである。しかし、図4(b)に示した本実施形態は、スクリーンメッシュ5を境にして印刷マスク72の印刷面の側の厚さを薄くすることによって印刷面側にスクリーンメッシュ5の一部を露出させ、スキージ面側の印刷マスク72の厚さを厚くして印刷マスク72の非境界領域Dの適正な厚みを確保している。さらに、印刷面10bの側に段差部31を設け、印刷面10bの側のペーストの広がりや滲みを抑えている。
なお、スクリーンメッシュ5の厚みや乳剤膜の厚みを測定する場合は、スクリーン印刷版用厚み測定機、例えば株式会社プロテック製厚み測定機MG5−500Bといった測定機を使用すればよい。また、非境界領域Dにおけるスクリーンメッシュ5の一部の露出状態は、光学式の顕微鏡を用いて焦点位置の違いで確認することができる。また、非境界領域Dにおけるスクリーンメッシュ5の一部の交点部分と乳剤膜の厚みの差を確認する場合は、非接触方式のレーザー顕微鏡や光学式の三次元形状測定機、接触式の表面粗さ計、光学方式の深度測定機等を用いることができる。
例えば、本実施形態は、非境界領域Dの少なくとも印刷面10bにフィラーとなる粉体や粒体を混入し、印刷面10bからフィラーを露出させてもよい。フィラーの混入は、印刷マスク7の乳剤全体に行っても良いし、後述する第二乳剤7d(図5)に対してのみ行ってもよい。また、本実施形態は、フィラーを含んだ接着剤を印刷面10bの表面に吹き付ける、あるいはコートしてもよい。また、印刷面10bの表面を粗くする等の処理をして非境界領域Dの印刷面10bと基板11表面とが貼り付くことを緩和してもよい。さらに、印刷面10bの表面に印刷マスク7よりも粘着性の低い部材をコーティングしてもよい。
次に、本実施形態のスクリーン印刷版の製造方法を説明する。
図5は、本実施形態のスクリーン印刷版の製造方法を示すフローチャートである。図6は、図5に示した本実施形態のスクリーン印刷版の製造方法の工程を説明するための工程図である。図5、図6に示したスクリーン印刷版の製造方法は、スキージ面10aから印刷面10bへインクが通過する印刷領域O1と、スキージ面から印刷面へのインクの通過を阻止する非印刷領域C1、C2と、を形成する領域形成工程を含む(図3)。図5に示したフローチャートは、この領域形成工程を示している。
図5に示すように、領域形成工程は、スクリーンメッシュ5の印刷面の側に第一乳剤7cを塗布する工程(ステップS401)と、第一乳剤7cを第一マスクであるマスク51により露光して段差部31に対応する段差パターン7cbを形成する工程(ステップS402)と、スクリーンメッシュ5のスキージ面10aの側に第二乳剤7dを塗布する工程(ステップS403)と、第二乳剤7dを第二マスクであるマスク52により露光して非印刷領域C1、C2に対応する非印刷領域パターン7dbを形成する工程(ステップS404)と、を含んでいる。なお、このような工程において、第一乳剤7cと第二乳剤7dは、同一の乳剤であってもよいし、異なるものであってもよい。
上記工程によって形成された印刷マスク7は、図3に示した非印刷領域C1、C2の少なくとも一部が、印刷領域O1との境界35を含む境界領域Eと、この境界領域Eよりもこの境界35から遠い非境界領域Dを有し、境界領域Eは非境界領域Dよりも厚さが厚い段差部31を備え、非境界領域Dは、印刷面10bと印刷対象部材である基板11の被印刷面とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部を含む。
以下、このような工程を図5、図6を用いて詳細に説明する。
次に、本実施形態では、スクリーンメッシュ5のスキージ面10aの側に第二乳剤7dを塗布する(ステップS403、図6(c))。次に、本実施形態では、非印刷領域に対応する非印刷領域パターンを形成する(ステップS404)。具体的には、第二乳剤7dも、特定の波長領域の光にのみ反応して硬化する感光性乳剤である。本実施形態では、第二乳剤7dにマスク52を介して第二乳剤7dを硬化させる波長領域の光を照射する。マスク52は、開口部52aとマスキング部52bとを有し、光は開口部52aを通って第二乳剤7dに照射されると共に、マスキング部52bによって阻止されて第二乳剤7dに届かない。このため、図6(d)に示すように、第二乳剤7dの開口部52aに対応する非印刷領域パターン7dbだけが硬化する。マスキング部52bに対応する第一乳剤7cに対応する部分7daは後に現像処理によって除去される。
以上の処理により、本実施形態では、図6(e)に示すように、平板部32と段差部31とを有する印刷マスク7が形成される。
以上説明した本実施形態のスクリーン印刷版10の製造方法は、スキージ面10aの側、印刷面10bの側のそれぞれにおいて第一乳剤7c、第二乳剤7dの塗布、露光及び現像を行っているので、段差部31、平板部32の厚みを高精度に制御することができる。このため、本実施形態では、平板部32の厚みを2μm以下にし、スクリーンメッシュ5の糸の交点の厚みよりも平板部32の厚みを薄くすることができる。このような本実施形態は、印刷物のインクの塗布量を少なくする、あるいは印刷物の厚さを薄くすることに有効な薄いスクリーンメッシュを採用した場合に効果的である。
本実施形態のスクリーン印刷版10は、このような比較例のスクリーン印刷版20のスクリーン印刷版よりも高い貼り付き防止の効果を得ることができる。
さらに、本実施形態は、スクリーンメッシュ5に公知の方法によって単層の乳剤を塗布し、塗布された乳剤を印刷面の側から段差部に対応するマスクを使って露光し、スキージ面の側から平板部に対応するマスクを使って露光するようにしてもよい。このような方法においては、乳剤の塗布厚及び露光の条件を、スクリーンメッシュ5の縦糸と横糸の交点の断面よりも非印刷領域の非境界領域の厚さが薄くなるように設定する必要がある。なお、このスクリーン印刷版の製造方法にあっても、印刷面の側とスキージ面の側とでどちらを先に露光するかは問わないが、印刷面の側を先に露光する方が印刷面の側のパターンとスキージ面の側のパターンとの位置合わせの観点から望ましい。
上記のスクリーン印刷版の製造方法は、印刷面の側を露光し、現像をする前にスキージ面の側の露光を行い、スクリーンメッシュ5の両面の乳剤を現像することによって工程数を少なくし、プロセスを簡易化することができる。
また、図5に示したステップS402で非印刷領域C1、C2の全体が段差部31の厚さを有する印刷マスクを形成し、物理的または化学的な方法によって印刷マスク7の非境界領域Dの部分を削除してスクリーンメッシュ5の糸を露出させることが考えられる。
スキージ面側へ感光性乳剤を塗布するタイミングは特に問わないが、確実にスキージ面側の感光性乳剤の厚みを得るためには、印刷面の側の乳剤の塗布が終わってから、スキージ面の側に乳剤を塗布することが望ましい。
(1) スキージが押し当てられる側のスキージ面と、印刷対象部材に向かう側の印刷面と、を有するスクリーンメッシュを備え、前記スキージ面から前記印刷面へインクが通過する印刷領域と、前記スキージ面から前記印刷面へのインクの通過を阻止する非印刷領域と、を有し、前記非印刷領域の少なくとも一部は、前記印刷領域との境界を含む境界領域と、当該境界領域よりも当該境界から遠い非境界領域を有し、前記境界領域は前記非境界領域よりも厚さが厚い段差部を備え、前記非境界領域は、前記印刷面と印刷対象部材とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部を含む、スクリーン印刷版。
(2) 前記段差部及び前記非印刷領域は前記スクリーンメッシュをコーティングする乳剤膜を備え、前記段差部は、前記乳剤膜の前記印刷面の側に形成された凸形状の部位である、(1)のスクリーン印刷版。
(3) 前記スクリーンメッシュは糸を織って形成され、前記糸が交差する交点部分は、前記非境界領域の前記印刷面から露出し、露出した前記交点部分が前記貼り付き防止部を形成する、(2)のスクリーン印刷版。
(4) 前記スクリーンメッシュは糸を織って形成され、前記糸が交差する交点部分の最大厚さは、前記非印刷領域の前記非境界領域における前記乳剤膜の厚さより厚い、(2)のスクリーン印刷版。
(5) 前記非印刷領域の前記非境界領域における前記乳剤膜の厚さは、前記印刷面の側よりも前記スキージ面の側において厚い、(2)から(4)のいずれか一つに記載のスクリーン印刷版。
(6) 前記スキージ面の側の前記乳剤膜は、2μm以上、15μm以下の厚さを有する、(5)のスクリーン印刷版。
(7) スキージが押し当てられる側のスキージ面と、印刷対象部材に向かう側の印刷面と、を有するスクリーンメッシュを備えるスクリーン印刷版の製造方法であって、
前記スキージ面から前記印刷面へインクが通過する印刷領域と、前記スキージ面から前記印刷面へのインクの通過を阻止する非印刷領域と、を形成する領域形成工程を含み、
前記非印刷領域の少なくとも一部は、前記印刷領域との境界を含む境界領域と、当該境界領域よりも当該境界から遠い非境界領域を有し、前記境界領域は前記非境界領域よりも厚さが厚い段差部を備え、前記非境界領域は、前記印刷面と印刷対象部材とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部を含む、スクリーン印刷版の製造方法。
(8) 前記領域形成工程は、前記スクリーンメッシュを構成する糸が交差する交点部分を前記印刷面から露出させて前記非境界領域を形成する、(7)のスクリーン印刷版の製造方法。
(9) 前記領域形成工程は、前記スクリーンメッシュの前記印刷面の側に第一乳剤を塗布する工程と、前記第一乳剤を第一マスクにより露光して前記段差部に対応する段差パターンを形成する工程と、前記スクリーンメッシュの前記スキージ面の側に第二感光性乳剤を塗布する工程と、前記第二感光性乳剤を第二マスクにより露光して前記非印刷領域に対応する非印刷領域パターンを形成する工程と、を含む、(7)または(8)のスクリーン印刷版の製造方法。
5・・・スクリーンメッシュ
7・・・印刷マスク
7c・・・第一乳剤
7ca・・・部分
7cb・・・段差パターン
7d・・・第二乳剤
7da・・・部分
7db・・・非印刷領域パターン
8・・・開口部分
9・・・スキージ
10・・・スクリーン印刷版
10a・・・スキージ面
10b・・・印刷面
11・・・基板
13・・・ペースト
31・・・段差部
32・・・平板部
35・・・境界
51・・・マスク
51a・・・開口部
51b・・・マスキング部
52・・・マスク
52a・・・開口部
52b・・・マスキング部
55a・・・横糸
55b・・・縦糸
Claims (6)
- スキージが押し当てられる側のスキージ面と、印刷対象部材に向かう側の印刷面と、を有するスクリーンメッシュを備え、
前記スキージ面から前記印刷面へインクが通過する印刷領域と、前記スキージ面から前記印刷面へのインクの通過を阻止する非印刷領域と、を有し、前記非印刷領域の少なくとも一部は、前記印刷領域との境界を含む境界領域と、当該境界領域よりも当該境界から遠い非境界領域を有し、前記境界領域は前記非境界領域よりも厚さが厚い段差部を備え、
前記非境界領域は、前記印刷面と印刷対象部材とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部を含み、
前記段差部及び前記非印刷領域は前記スクリーンメッシュをコーティングする乳剤膜を備え、前記段差部は、前記乳剤膜の前記印刷面の側に形成された凸形状の部位であり、
前記スクリーンメッシュは糸を織って形成され、前記糸が交差する交点部分は、前記非境界領域の前記印刷面から露出し、露出した前記交点部分が前記貼り付き防止部を形成する、スクリーン印刷版。 - スキージが押し当てられる側のスキージ面と、印刷対象部材に向かう側の印刷面と、を有するスクリーンメッシュを備え、
前記スキージ面から前記印刷面へインクが通過する印刷領域と、前記スキージ面から前記印刷面へのインクの通過を阻止する非印刷領域と、を有し、前記非印刷領域の少なくとも一部は、前記印刷領域との境界を含む境界領域と、当該境界領域よりも当該境界から遠い非境界領域を有し、前記境界領域は前記非境界領域よりも厚さが厚い段差部を備え、前記非境界領域は、前記印刷面と印刷対象部材とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部を含み、
前記段差部及び前記非印刷領域は前記スクリーンメッシュをコーティングする乳剤膜を備え、前記段差部は、前記乳剤膜の前記印刷面の側に形成された凸形状の部位であり、
前記スクリーンメッシュは糸を織って形成され、前記糸が交差する交点部分の最大厚さは、前記非印刷領域の前記非境界領域における前記乳剤膜の厚さより厚い、スクリーン印刷版。 - スキージが押し当てられる側のスキージ面と、印刷対象部材に向かう側の印刷面と、を有するスクリーンメッシュを備え、
前記スキージ面から前記印刷面へインクが通過する印刷領域と、前記スキージ面から前記印刷面へのインクの通過を阻止する非印刷領域と、を有し、前記非印刷領域の少なくとも一部は、前記印刷領域との境界を含む境界領域と、当該境界領域よりも当該境界から遠い非境界領域を有し、前記境界領域は前記非境界領域よりも厚さが厚い段差部を備え、前記非境界領域は、前記印刷面と印刷対象部材とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部を含み、
前記段差部及び前記非印刷領域は前記スクリーンメッシュをコーティングする乳剤膜を備え、前記段差部は、前記乳剤膜の前記印刷面の側に形成された凸形状の部位であり、
前記非印刷領域の前記非境界領域における前記乳剤膜の厚さは、前記印刷面の側よりも前記スキージ面の側において厚い、スクリーン印刷版。 - 前記スキージ面の側の前記乳剤膜は、2μm以上、15μm以下の厚さを有する、請求項3に記載のスクリーン印刷版。
- スキージが押し当てられる側のスキージ面と、印刷対象部材に向かう側の印刷面と、を有するスクリーンメッシュを備えるスクリーン印刷版の製造方法であって、
前記スキージ面から前記印刷面へインクが通過する印刷領域と、前記スキージ面から前記印刷面へのインクの通過を阻止する非印刷領域と、を形成する領域形成工程を含み、
前記非印刷領域の少なくとも一部は、前記印刷領域との境界を含む境界領域と、当該境界領域よりも当該境界から遠い非境界領域を有し、前記境界領域は前記非境界領域よりも厚さが厚い段差部を備え、前記非境界領域は、前記印刷面と印刷対象部材とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部を含み、
前記領域形成工程は、前記スクリーンメッシュを構成する糸が交差する交点部分を前記印刷面から露出させて前記非境界領域を形成する、スクリーン印刷版の製造方法。 - スキージが押し当てられる側のスキージ面と、印刷対象部材に向かう側の印刷面と、を有するスクリーンメッシュを備えるスクリーン印刷版の製造方法であって、
前記スキージ面から前記印刷面へインクが通過する印刷領域と、前記スキージ面から前記印刷面へのインクの通過を阻止する非印刷領域と、を形成する領域形成工程を含み、
前記非印刷領域の少なくとも一部は、前記印刷領域との境界を含む境界領域と、当該境界領域よりも当該境界から遠い非境界領域を有し、前記境界領域は前記非境界領域よりも厚さが厚い段差部を備え、前記非境界領域は、前記印刷面と印刷対象部材とが貼り付くことを防止する貼り付き防止部を含み、
前記領域形成工程は、
前記スクリーンメッシュの前記印刷面の側に第一乳剤を塗布する工程と、
前記第一乳剤を第一マスクにより露光して前記段差部に対応する段差パターンを形成する工程と、
前記スクリーンメッシュの前記スキージ面の側に第二感光性乳剤を塗布する工程と、
前記第二感光性乳剤を第二マスクにより露光して前記非印刷領域に対応する非印刷領域パターンを形成する工程と、を含む、スクリーン印刷版の製造方法。
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