JP2004254243A - 干渉測定評価システム - Google Patents

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JP2004254243A JP2003044999A JP2003044999A JP2004254243A JP 2004254243 A JP2004254243 A JP 2004254243A JP 2003044999 A JP2003044999 A JP 2003044999A JP 2003044999 A JP2003044999 A JP 2003044999A JP 2004254243 A JP2004254243 A JP 2004254243A
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勇夫 中澤
Yoshiaki Kobayashi
義明 小林
Ryoichi Shimada
良一 島田
Toshikazu Yokai
敏和 要海
Tatsuaki Hamai
龍明 濱井
Kaoru Murakami
薫 村上
Hirotsugu Ogawa
博世 小川
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Abstract

【課題】無線通信システムに対する非線形干渉を含む受信側の干渉特性を的確に推定する干渉測定評価システムを提供する。
【解決手段】干渉測定評価システムは、送信手段(101)と受信手段(102)との間に、無線通信を行う送信信号と干渉信号を有しており、且つ送信手段から送出される被変調搬送波のレベルと比較して無視出来ないレベルを持った干渉信号を与える非線形干渉手段(103)を備えており、受信信号レベルと回線品質とに関係して与えられる非線形干渉理論曲線が所定の回線品質を満たすときの受信レベルに応じて受信手段が有する非線形干渉特性を含む干渉特性を推定する干渉特性推定手段(20)を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、干渉測定評価システムに関し、より詳細には、無線あるいは光を用いた通信・放送システムにおける非線形干渉による受信回線品質特性、受信熱雑音電力、隣接チャネルからの漏洩電力等を推定する干渉測定評価システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
主として無線通信システムには地上系移動無線と地上系固定無線との間に加え、宇宙運用業務無線と移動衛星通信システムとの間の相互干渉が存在する。これらの相互干渉では隣接或いは隣隣接間の漏洩電力による線形干渉あるいは周波数共用による線形干渉と、高いレベルの干渉電力によって相互変調歪が発生する非線形干渉が内在している。サービス範囲が面的な広がりを持ち、システムが共存するエリアでは非線形干渉の検討が重要となってきている。これ等は光通信あるいは放送に対しても内在している。
【0003】
例えば、従来の移動無線通信方式間或いは移動無線通信方式、地上系固定無線通信システム、移動衛星通信システム等の無線方式が混在するエリアでは、干渉波の線形部分の漏洩電力、受信側のフィルタリング、変復調方式等によって回線品質が評価されてきているが、非線形干渉についての評価は充分ではなかった。
【0004】
また、受信系単独での非線形干渉に関する性能および被干渉無線システムの装置内部の個々の諸元が判っていても、送受信システムにおける受信総合性能として上記諸元を推定する手段が無かった。
【0005】
非線形干渉については、解析的検証が従来からなされており、数学的アルゴリズムを用いて3次インターセプトポイント入力レベル(IIP3)の手法を導入し、変調波による相互変調積(IM)スペクトルの広がり、IMによる干渉波の発生と感度抑圧量の検討がなされている(例えば、非特許文献1および非特許文献2参照)。
【0006】
【非特許文献1】
社団法人 電子情報通信学会発行の信学技報(RCS2002−140、2002年8月22日発行)に掲載の「広帯域移動無線システムと狭帯域移動無線システムにかかわる非線形干渉理論検討」
【非特許文献2】
IEEE TRANSACTION ON VEHICULAR TECHNOLOGY, VOL.VT32, NO.1,FEBUR UARY1983
”Intercept Point and Undesired Responses”
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来は非線形干渉に対する充分な対策がなかったので、受信系の歪と干渉信号の電力、希望波と干渉信号との周波数間隔等によって発生する非線形干渉が発生するケ−スの分類、発生する分類、発生頻度とサービスエリアでの品質劣化を低減することができないという課題があった。
【0008】
本発明の目的は、無線あるいは光を用いた通信・放送システムに対する非線形干渉を含む受信側の干渉特性を的確に推定する干渉測定評価システムを提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、無線通信システムに対する非線形干渉が発生する発生頻度の解析を可能とする干渉測定評価システムを提供することにある。
【0010】
本発明の目的は、より詳細には、受信回線品質特性と関係付けられた非線形干渉理論曲線を用いて、非線形干渉下での受信特性の推定、受信熱雑音電力の推定、非線形干渉による3次歪係数a3と1次歪係数との比或いは3次相互変調(IIP3)の推定、或いは隣接チャネルからの漏洩電力等の推定が可能な干渉測定評価システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様により提供されるものは、デジタル変調された被変調波信号を送出する送信手段から受信した被変調波信号から変調信号を復号する受信手段と、その受信手段の非線形特性に起因して、受信した被変調波信号に対する干渉信号により受信した被変調波信号が影響を受ける非線形干渉特性を含む干渉特性を推定する干渉特性推定手段とを備え、この干渉特性推定手段は、受信手段が受信する被変調波信号のレベル、干渉信号のレベルおよび受信手段により復号された変調信号の回線品質に関係して与えられる非線形干渉理論曲線を参照し、測定した被変調波信号のレベル、干渉信号のレベルおよび復号された変調信号の回線品質に基づいて受信手段が持つ非線形特性を含む干渉特性を推定することを特徴とする干渉測定評価システムである。
【0012】
この干渉特性推定手段によれば、無線あるいは光を用いた通信・放送システム内での受信手段の非線形干渉波による干渉特性が予め的確に数量化して推定できるので、無線通信システム内での受信系の非線形干渉に関する性能および被干渉無線システムの装置内部の諸元が不明な状態であっても受信総合性能として、非線形干渉理論曲線から的確に諸元が推定出来るので、実環境を想定した非線形干渉下の無線通信システムに対して柔軟に回線品質の推定でき、回線品質の劣化を防止対策が可能になる。
【0013】
これ等の効果は光通信あるいは放送システム等に関しても同様に考えられる。
【0014】
本発明の第2の態様によれば、上記第1の態様において、干渉特性推定手段は、非線形干渉理論曲線が所定の回線品質を満たすときの非線形干渉が支配的である領域の被変調波信号と干渉信号の受信レベルに基づいて受信手段が有する非線形干渉特性を推定する。
【0015】
これにより受信手段が持つ非線形干渉を含む干渉特性を的確に推定できるので、非線形干渉下の無線通信における回線品質の劣化を防止できる。
【0016】
本発明の第3の態様によれば、上記第2の態様において、受信手段は、送信手段からの被変調波信号と非線形干渉手段からの干渉信号との合成信号中の誤り率を測定する誤り率測定手段を備えており、所定の回線品質は、受信雑音電力からの影響がなく、且つ、漏洩電力の影響のない、非線形干渉領域が支配的な、誤り率測定手段により測定される符号誤り率である。
【0017】
これにより受信手段が持つ符号誤り率を的確に推定できるので、非線形干渉下の無線通信における符号誤り率の劣化を防止できる。
【0018】
本発明の第4の態様によれば、上記第2又は第3の態様において、送信側可変減衰手段により送信信号レベルを変化させることにより非線形干渉特性を推定する。
【0019】
これにより、送信信号レベルの変化に応じて受信信号レベルが変化し、その変化に関係する非線形干渉理論曲線が所定の回線品質を満たすときの受信レベルが推定され、その結果、非線形干渉特性を的確に推定できるので、非線形干渉が受信側に与える悪影響を的確に防止できる。
【0020】
本発明の第5の態様によれば、上記第2又は第3の態様において、送信側可変減衰手段と干渉側可変減衰手段とにより送信信号レベルと干渉信号のレベルとの比を一定にして、受信側被干渉デジタル無線手段に与えることにより非線形干渉特性を推定する。
【0021】
これにより、送信信号レベルと干渉信号のレベルとの比が一定の場合の受信信号レベルの変化に関係する非線形干渉理論曲線が所定の回線品質を満たすときの受信レベルが推定され、その結果、非線形干渉特性を的確に推定できるので、非線形干渉が受信側に与える悪影響を的確に防止できる。
【0022】
本発明の第6の態様によれば、上記第5の態様において、受信手段は、送信手段からの入力信号レベルを可変にする受信側可変減衰器を備えており、その入力信号レベルを変化させることにより受信手段が有する非線形干渉特性を推定する。
【0023】
これにより、任意の受信信号レベルでの非線形干渉特性を推定できる。
【0024】
本発明の第7の態様によれば、上記第1から第6の態様のいずれかにおいて、干渉特性推定手段は、非線形干渉理論曲線が所定の回線品質を満たすときの受信熱雑音電力が支配的である領域の受信信号レベルに基づいて受信手段に与えられる、非線形特性を基準とした熱雑音電力を推定する。
【0025】
これにより、受信手段に与えられる、非線形特性を基準とした熱雑音電力を的確に推定できるので、熱雑音が受信側に与える最低受信レベルを的確に決められる。
【0026】
本発明の第8の態様によれば、上記第5又は6の態様において、干渉特性推定手段は、干渉信号の中心周波数を変換させた場合の受信手段が有する受信等価帯域制限特性を推定する。
【0027】
これにより、受信手段が有する受信等価帯域制限特性を推定できるので、受信手段の帯域制限特性を適切に設定することが可能になる。
【0028】
本発明の第9の態様によれば、上記第1から第5の態様のいずれかにおいて、干渉特性推定手段は、非線形干渉理論曲線が最良の回線品質を満たすときの漏洩電力が支配的である領域の受信信号レベルに基づいて受信手段の漏洩電力を推定する。
【0029】
これにより、非線形干渉下での受信手段の漏洩電力を推定できるので、漏洩電力を少なくするための対策が可能になる。
【0030】
本発明の第10の態様によれば、上記第1から第7の態様のいずれかにおいて、干渉特性推定手段は、干渉信号の中心周波数を変換させた場合の干渉信号のオフセット周波数に対する被変調搬送波信号の受信側入力レベル対受信回線品質特性と非線形干渉理論曲線に基づいて、回線品質特性が最良となる受信側入力レベルとその回線品質とを求め、それにより受信側総合のオフセット周波数に対する受信等価漏洩電力を推定する。
【0031】
これにより、干渉信号の周波数が変化した場合でも受信側の漏洩電力が推定できるので、漏洩電力を少なくするための対策が可能になる。
【0032】
本発明の第11の態様によれば、上記第9の態様において、非線形干渉理論曲線に関係付けられた受信側入力レベルと受信回線品質特性との測定値が離散的である場合、回線品質特性が最良となる受信側入力レベルとその受信回線品質とを近似法により求め、それにより受信手段のオフセット周波数に対する受信等価漏洩電力を推定する。
【0033】
これにより、測定値が離散的であっても、干渉信号の中心周波数の変化に対応した受信側の漏洩電力が推定できるので、漏洩電力を少なくするための対策が可能になる。
【0034】
本発明の第12の態様によれば、上記第9の態様において、干渉特性推定手段は、非干渉理論曲線と、非線形干渉理論曲線が所定の回線品質を満たすときの受信熱雑音電力が支配的である領域の受信信号レベルに基づいて受信手段に与えられる推定された熱雑音電力と、等価漏洩電力とに基づいて、任意の周波数および任意のレベルの非線形干渉を含む干渉信号に対する受信手段の回線品質特性を推定する。
【0035】
これにより、任意の周波数および任意のレベルの干渉信号に対する受信手段の回線品質特性を推定できるので、干渉信号による受信手段の回線品質の劣化防止の対策を図ることができる。
【0036】
本発明の第13の態様によれば、上記第1の態様において、干渉特性推定手段は、被変調波信号の近傍にあって非線形干渉を受信手段に与える信号が無い状態で測定した被変調波信号の離散的な受信側入力レベル対被変調波信号の復号信号の回線品質に基づいて、近似法により、受信手段が有する非線形干渉特性を含む干渉特性を推定する。
【0037】
これによれば、非線形干渉を受信手段に与える信号がなくても、受信手段による受信レベルと回線品質の離散的な測定値に基づいて、近似法により受信手段が有する非線形干渉特性を含む干渉特性を推定するので、干渉信号の周波数に対する制限が緩和され、干渉特性の推定が容易になる。
【0038】
本発明の第14の態様によれば、上記第1の態様において、干渉特性推定手段は、非線形干渉理論曲線の中で隣接電力が支配的な領域および受信熱雑音が支配的な領域の受信レベルに基づいて、受信手段の非線形干渉特性を推定する。
【0039】
これによれば、干渉電力が支配的な領域での受信レベルを測定しなくても、受信手段の非線形干渉特性を推定できるので、非線形干渉特性の推定が容易になる。
【0040】
本発明の第15の態様によれば、上記第7の態様において、干渉特性推定手段は、隣接電力が増加する程度に被変調波信号と干渉信号との周波数が接近している場合にも、非線形干渉理論曲線と推定された熱雑音電力とに基づいて、受信手段の非線形干渉特性を推定する。
【0041】
これによれば、被変調波信号と干渉信号との周波数が接近している場合でも、受信手段の非線形干渉特性を推定できるので、非線形干渉特性の推定が容易になる。
【0042】
以上の各態様をまとめると、次のようになる。即ち、本発明では非線形干渉について、被干渉受信系の非線形特性としてa/a又はインターセプトポイント入力レベル(IIP)で表し、受信特性として3次歪を、a/a又はインターセプトポイント入力レベルIIP3と、受信系熱雑音と、干渉漏洩電力とから回線品質の一例であるBER(ビット・エラー・レート)特性と関係付け、従来から数量化が困難であった受信総合のa/a又はIIP3の推定を可能とし、推定されたa/a又はIIP3から、非線形干渉下での回線品質をより精度良く提供する手段を提供し、良好な回線品質を可能とする。
【0043】
以上は主として無線通信システムについて説明したが、光を用いた通信システムや放送システムについても同様に適用できることは明らかである。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面によって詳述する。なお、以下の説明で同一参照符号は同一のものを表している。
実施の形態1
(請求項1〜5、15に対応)
図1は本発明の第1の実施の形態による干渉測定評価システムの構成を示すブロック図である。同図において、11は誤り率測定器(送信側)、12は被干渉デジタル無線機(送信側)、13は被干渉デジタル無線機12の送信出力レベルを制御する可変減衰器、14は与干渉デジタル無線の変調信号を発生する信号発生器、15は与干渉デジタル無線機(送信側)、16は与干渉デジタル無線の送信出力レベルを制御する可変減衰器、17は被干渉デジタル無線機12から出力されて可変減衰機3を経由する被変調波信号出力と与干渉デジタル無線機15から出力されて可変減衰器16を経由する被変調波信号出力とを合成するハイブリッド合成回路、18は被干渉デジタル無線機(受信側)、19は誤り率測定器(受信側)、20は本発明の実施の形態により設けられる非線形干渉特性を含む干渉特性推定手段である。
【0045】
誤り率測定器11と、被干渉デジタル無線機12と、可変減衰器13とで送信手段101を構成している。被干渉デジタル無線機18と、誤り率測定器19とで受信手段102を構成している。与干渉変調信号発生器14と、与干渉デジタル無線機15と、可変減衰器16と、ハイブリッド合成回路17とで非線形干渉手段103を構成している。
【0046】
干渉特性推定手段20は、マイクロプロセッサ等の任意の制御装置で実現できる。
【0047】
本実施例では、干渉測定評価システムは、干渉波の電力を一定にして受信側に与える被変調波信号の受信手段102への入力レベルを可変にする可変減衰器13(送信側可変減衰手段)を有した干渉下の無線通信回線の誤り率を測定する誤り率特性試験システムの構成を有し、干渉特性推定手段20は、予め分かっている非線形干渉理論曲線を利用し、被変調波信号の受信側入力レベルと回線品質の一例としての受信符号誤り率とを測定値として上記非線形干渉理論曲線に関係付けて、受信側の非線形干渉特性の推定をする。
【0048】
なお、回線品質特性としては符号誤り率に限定されず、フレーム誤り率や、ブロック誤り率や、パッケット誤り率等が適用可能である。
【0049】
図2の(A)は受信手段102に入力される入力信号(被干渉波信号と干渉信号)のスペクトラムの一例を示し、(B)は(A)に示した入力信号に応答して受信手段102から出力される出力信号のスペクトラムを示している。図示例では、説明を簡単にするために入力信号のうち被干渉波信号の周波数は無変調のfc1であり、干渉信号はfc2を中心周波数とし、2fm1の帯域を持つ変調された連続スペクトルであるが、被干渉波信号および干渉信号は無変調の周波数であっても変調された連続周波数帯域を持っていてもよい。
【0050】
出力信号スペクトラムは図2の(B)に示されるように、被干渉波の基本周波数fc1を中心に±2fm1の帯域を持つ妨害波が発生し、被干渉波の側帯波の周波数fc1を中心に±2fm1の帯域を持つ妨害波が発生する。図2の(B)には干渉信号の中心周波数fc2を中心に被干渉波信号による干渉帯域±3fm1も示されている。
【0051】
基本周波数における出力信号の基本周波数の出力レベルD(Desire)と妨害波の出力レベルU(Undesire)との比D/Uが干渉歪の度合いを表している。D/Uが小さい程、干渉歪が大きい。本発明はこのD/Uにおける非線形干渉量を推定する干渉評価システムを提供するものである。
【0052】
図3は受信側に周波数が接近した2つの同じレベルの信号を入力した場合おける主信号、3次歪信号、5次歪信号のレベルを説明するグラフである。図3において、接近した周波数fc1およびfc2の2つの主信号Pを入力すると、2fc2−fc1と2fc1−fc2の周波数でレベルがPIM3の3次歪が発生し、3fc2−2fc1と3fc1−2fc2の周波数でレベルがPIM5の5次歪が発生する。
【0053】
図4は受信側における入力レベルと出力レベルの関係からインターセプトポインントを推定するグラフである。図4において、線aは2つの主信号の各々の入力レベルと各々の出力レベルの関係を示し、線bは主信号の入力レベルに対する3次歪IM(相互変調積)の出力レベルの関係を示し、線cは主信号の入力レベルに対する5次歪IM(相互変調積)の出力レベルの関係を示している。2つの主信号のレベルを同時に上げていくと、主信号のレベルPと3次歪信号のレベルPIM3との差IM(図3参照)が次第に小さくなる。実際の無線通信システム内での受信側の出力は図に実線で示すように飽和するが、入力レベルに比例して出力レベルが線形で増加していくと仮定すると、3次歪を示す線bと主信号の点線で示す部分とが交差する。この交差点における出力レベルを3次インターセプトポイント出力レベルと云い、入力レベルを3次インターセプトポイント入力レベルと云う。本発明はこの3次インターセプト出力レベル又は3次インターセプト出力レベルを干渉特性推定手段20により推定するものである。
【0054】
以下、その推定手法を説明する。
【0055】
干渉手段103(以下干渉側と称する)の干渉信号のベースバンドをg(t)で表現して、その同相成分をI(t)とし、直交成分をQ(t)とし、送信手段101(以下被干渉側と称する)の移動無線の搬送波を図2に示すように周波数fc1の無変調波とすると、受信手段102(受信側)への入力信号は式(1)で表される。
【0056】
【数1】
Figure 2004254243
【0057】
ここで、
:被干渉側の移動無線の搬送波電圧
C1:被干渉側の移動無線の搬送波周波数
I(t):干渉側の移動無線のベースバンドの同相成分の変調信号電圧
Q(t):干渉側の移動無線のベースバンドの直交成分の変調信号電圧
C2:干渉側の移動無線の搬送波周波数
また、g(t)={I(t)+ Q(t) 1/2、θ(t)=arctan{Q(t)/I(t)} と置くと次の式(2)に変換される。
【0058】
【数2】
Figure 2004254243
【0059】
ここで、
g(t):干渉側の移動無線のベースバンドの変調信号合成電圧
θ(t):干渉側の移動無線の搬送波周波数の位相
また、g(t)をスペクトラム成分で表示すると、次の式(3)になる。
【0060】
【数3】
Figure 2004254243
【0061】
ここで、
(k):干渉側の移動無線のベースバンドのk番目の変調信号電圧
Δf:干渉側のベースバンドの変調周波数間隔
Δθ:干渉側の移動無線の変調周波数の位相
Fm=n×Δf:干渉側の移動無線の最大変調周波数
受信側増幅器の入力信号をx(t)で表し、出力信号をy(t)で表し、非線形特性を冪級数展開式で表示すると以下の式(4)となる。
【0062】
y(t)=ax(t)+ax(t)−ax(t) (4)
ここで、a、a、a…は非線形係数であり、3次歪の係数aの符号は増幅器の飽和特性から符号をマイナスとしている。
【0063】
図2に示す周波数配置でfc2−fc1> 3fの時には、無変調波(周波数fc1)で表される狭帯域移動無線の非線形干渉量は、周波数fc1の受信側の出力信号の感度抑圧量と、受信側の出力信号における周波数fc1の信号の電力Cとその周波数fc1に纏わり付く広帯域移動無線の変調信号の3次の非線形相互変調成分(最大2 f)の電力Iとの電力比(C/I)等で表される。そこで、上記感度抑圧量と上記電力比との推定を以下のようにして行う。
(1)受信側の入力信号の感度抑圧量の推定
非線形干渉による感度抑圧量ηをdB表示すると、
式(2)を式(4)に代入して、無変調波(周波数fc1)成分yfc1は、次の式(5)
で表される。
【0064】
【数4】
Figure 2004254243
【0065】
干渉波側の電力をPとすると、Pは次の式(6)で表される。
【0066】
【数5】
Figure 2004254243
【0067】
ここで、Rは受信側の入力インピーダンスである。
【0068】
式(4)における係数aとaとの比であるa/aと入力3次インターセプトポイントIIP3との関係は予め分かっており次のように表される。
【0069】
【数6】
Figure 2004254243
【0070】
受信側の入力インピーダンスをRとし、周波数fc1とfc2の受信側の各入力電力VとVを入力3次インターセプトポイントIIP3で正規化した電力Ii1およびIi2は、次のようになる。
【0071】
【数7】
Figure 2004254243
【0072】
こうして、非線形干渉を求めるための受信側の入力信号における感度抑圧量ηが、受信電力(受信信号レベル)と非線形干渉理論曲線から求めた3次入力インターセプトポイントIIP3に基づいて推定できる。
【0073】
IIP3に代えて3次出力インターセプトポイントOIP3を用いてもよい。また、他の手法で係数比a/aが求められればそれでもよい。
(2)受信側の出力信号における搬送波fc1の電力Cとその搬送波fc1に纏わりつく非線形の3次干渉波の電力との電力比(C/I)の推定
受信側の出力信号のfc1成分の2倍変調波成分は、式(5)の第3項から、次の式(8)で表される。
【0074】
【数8】
Figure 2004254243
【0075】
周波数fc2の総電力を入力3次インターセプトポイントIIP3で正規化した値Ii2を用いると、受信側の出力信号における搬送波fc1の電力Cとこの搬送波fc1に纏わりつく3次の電力との電力比(C/I)は、一般式では、次の(9)となる。
【0076】
【数9】
Figure 2004254243
【0077】
ここで、Aは干渉波周波数fc2の周波数スペクトラム分布と最大変調周波数と周波数fc1の等価受信帯域幅(BW)で決まる定数である。
【0078】
干渉波周波数fc2の周波数スペクトラム分布が一定の時には、式(8)内のg(t)に式(3)を代入し、電力を求めると、受信側から出力される干渉波の電力スペクトラム成分(Pc1−m)は、次(10)〜(12)となる。
【0079】
【数10】
Figure 2004254243
【0080】
被干渉波周波数fc1 の受信通過帯域BWをBW<<Fmとすると、式(10)〜(12)で表わされる電力スペクトラムPc1−m から、fC1−BW/2≦fm≦fC1+BW/2 の範囲にある干渉波の電力(PBW)は、式(10)〜式(12)を積分して得られる。
【0081】
周波数fc1とfc2の各電力を入力3次インターセプトポイントIIP3で正規化し、
【0082】
【数11】
Figure 2004254243
【0083】
C1の基本成分の電力Cは、C=( a×V/2/Rで、式(13)で表わされるIとの比(C/I)は、
C/I= −10×log[8×Iin ×{ BW/Fm/2−(BW/Fm)/16 } ] (14)
となり、式(9)の定数Aは、
A= −10×log[8×{BW/Fm/2−(BW/Fm)/16 }] (15)
である。
(3)誤り率特性の推定
ア)QPSK遅延検波方式の簡易誤り率特性
BER=1/2×exp(−ρ/2) (16)
とした。ここで、信号対雑音電力比をρとすると、
ρ=A/2/50/σ (17)
σ:雑音電力、A:搬送波の振幅、50:インピーダンス
周波数fc1の受信電力をC,感度抑圧をηとすると、ρは以下の式(18)となる。
【0084】
ρ=1/{1/(η・δ・C/P)+1/(η・δ・C/ IACP)+1/(η・δ・C/ I)} (18)
ここで、
ACP:干渉波電力と軽減係数(IRF)から計算される、被干渉無線通信に影響する漏洩電力である。(IACP =IRF×干渉波側の電力P
C/Iは式(14)で表わされるfc1成分とfc1 に纏わりつく相互変調波成分の電力比(真値)である。
【0085】
ηは式7(η)から計算される感度抑圧(真値)である。
【0086】
δは送受信機の不完全性から生じる符号誤り率の固定劣化である。(真値)
イ)QPSK遅延検波方式の誤り率特性
【0087】
【数12】
Figure 2004254243
【0088】
ここで、
:1ビット当たりのエネルギ
:雑音電力密度
ACP:干渉波電力と軽減係数(IRF)から計算される、被干渉無線通信に影響する漏洩電力である。(IACP =IRF×干渉波側の電力P
【0089】
【数13】
Figure 2004254243
【0090】
C/ Iは式(14)で表わされるfc1成分とfc1 に纏わりつく相互変調波成分の電力比(真値)である。
【0091】
Bn:被干渉無線通信の受信等価雑音帯域幅
T:シンボル周期に対する時間長
k:シンボル当たりの情報量(ビット)
ηは式7(η)から計算される感度抑圧(真値)である。
【0092】
δは送受信機の不完全性から生じる符号誤り率の固定劣化である。(真値)
ウ)QPSK絶対同期検波の誤り率特性
【0093】
【数14】
Figure 2004254243
【0094】
ここで、
:1ビット当たりのエネルギ
:雑音電力密度
ACP:干渉波電力と軽減係数(IRF)から計算される、被干渉無線通信に影響する漏洩電力である。(IACP =IRF×干渉波側の電力P
【0095】
【数15】
Figure 2004254243
【0096】
C/ Iは式(14)で表わされるfc1成分とfc1 に纏わりつく相互変調波成分の電力比(真値)である。
【0097】
Bn:被干渉無線通信の受信等価雑音帯域幅
T:シンボル周期に対する時間長
k:シンボル当たりの情報量(ビット)
ηは式7(η)から計算される感度抑圧(真値)である。
【0098】
δは送受信機の不完全性から生じる符号誤り率の固定劣化である。(真値)
エ)QPSK差動同期検波の誤り率特性
QPSK絶対同期検波の誤り率特性の約2倍で求められる。
【0099】
【数16】
Figure 2004254243
【0100】
次に干渉波と被干渉波の周波数間隔が相対的に狭い時の干渉波相互変調積による隣接漏洩電力の増加について説明する。
【0101】
図5の(B)に点線で示すように、干渉側の被変調波の変調周波数の3倍が干渉波と被干渉波の周波数間隔程度かより広いときには、干渉波成分が被干渉側の無線受信機の3次歪により隣接漏洩電力が増加する。
【0102】
この相互変調積で増加する隣接漏洩電力と干渉波の無線帯での電力との比をIRFとすると以下の式(26)で表される。
【0103】
【数17】
Figure 2004254243
【0104】
ここで、Bは周波数fc2の周波数スペクトラム分布と最大変調周波数と周波数fc1の等価受信帯域幅(BW)と、周波数fc1と周波数fc2の周波数間隔で決まる定数である。
【0105】
周波数fc2の周波数スペクトラム分布が一定の時には、式(4)に式(2)を代入して、周波数fc2成分の3次歪による成分(yfc2)は、
【0106】
【数18】
Figure 2004254243
【0107】
で表される。式(3)を式(27)に代入して周波数fc2成分は以下で表される。
【0108】
【数19】
Figure 2004254243
【0109】
ここで、
(k):干渉側の移動無線のベースバンドのk番目の変調信号電圧
Δf:干渉側のベースバンドの変調周波数間隔
Δθ:干渉側の移動無線のk番目の変調周波数の位相
Δθ:干渉側の移動無線のl番目の変調周波数の位相
Δθ:干渉側の移動無線のm番目の変調周波数の位相
Fm=n×Δf:干渉側の移動無線の最大変調周波数
c2:干渉側の移動無線の搬送周波数
θ(t):干渉側の移動無線の搬送波周波数の位相
[v ]:積和の範囲を示す。
【0110】
式(28)を変調周波数の組み合わせで、A+B+C型、A+B−C型、A−B+C型、A−B−C型で表し、k,l,m成分の3変調波の合成周波数をLで、l,m成分の2変調波の合成周波数をSで表し、式28を変調周波数をL,S,mに変換して、f= L・fに対する電力は以下で表される。
【0111】
【数20】
Figure 2004254243
【0112】
/a=1/(3/2・IIP3・R)を適用して、周波数fc1 の受信通過帯域をBW<<Fmとすると,電力pfc2( f)からfC1−BW/2≦fm≦fC1+BW/2 の範囲にある電力(PBW)は式(29)を積分して、周波数fc2成分の無線周波数帯の総電力で割り、IRFを求めると以下となる。
【0113】
【数21】
Figure 2004254243
【0114】
で表され、式(30)−1〜(18)の和のdB値が式(26)の定数Bである。
【0115】
式(30)によって表されたIRF (dB値)を真値に変換したIRFを式(18)、(20)、(23)の漏洩電力値を以下にする事により誤り率特性が求められる。
【0116】
ACP =(IRF+IRF)×干渉波側の電力P (31)
ここで、BWは干渉信号の周波数帯域幅、Fmは干渉信号の最大変調波周波数帯域幅の半分、”|”は「又は」を意味する。
【0117】
以上に概略説明した本発明による干渉測定評価システムにより、以下の作用が得られる。
【0118】
被干渉受信系の非線形特性としてインターセプトポイント入力レベル(IIP)と受信系熱雑音と隣接チャネルからの干渉漏洩電力からBER特性との関係付けを、被変調波受信に入力される希望波の信号と干渉波の信号を離散的あるいは連続したスペクトラムで表現した時の式(7)および(14)を用いて、遅延検波方式の簡易誤り率を表す式(16)〜(18)、QPSK遅延検波方式の誤り率特性を表す式(19)〜(21)、あるいはQPSK絶対同期検波の誤り率特性を表す式(22)〜(25)、或いはQPSK差動同期検波の誤り率特性は式(22)〜(25)の符号誤り率特性の2倍から表現が出来る。また、受信総合のIIP3の推定を可能とし、推定されたIIP3から非線形干渉下での回線品質をより精度良く且つ柔軟に提供することができる。
【0119】
図6は図1に示した干渉測定評価システムを試験システムとして用いて測定した非線形干渉下での回線品質特性の一例としての、符号誤り率特性の一例を示すグラフ図である。図6において、曲線Aは干渉が無い時の符号誤り率特性で、曲線B〜Eは干渉波電力を次第の増加して測定した時の非線形干渉下での符号誤り率特性を示してる。点61〜64は希望波(被干渉側)の電力Dと妨害波(干渉側の電力Uとの比D/Uを一定に換算したときの、被変調波信号の受信信号レベル対符号誤り率の点であり、曲線Fは点61〜64を結んで推定したD/Uを一定とした時の非線形干渉下での符号誤り率特性を示す。
【0120】
D/Uを一定にしながら受信信号のレベルを変化させるためには、送信側可変減衰器13のみ制御するか、又は送信側可変減衰器13と干渉側可変減衰器16を共に制御する。この制御は干渉特性推定手段20により行ってもよいし、他の手段で行ってもよい。
【0121】
本例では点61および62は符号誤り率が一例として1.3×10−1を満たす点である。符号誤り率は非線形型干渉が支配的な領域であれば任意の誤り率を採用できる。なお、符号誤り率を示す縦軸の目盛りの1.00E+00、1.00E−01、1.00E−2、……は1×10、1×10−1、1×10−2……を意味しており、図の下方にいくほど誤り率は低くなっている。また、横軸の正規化受信信号のレベルの単位はデシベル(dB)であり、図の左側にいくほど受信レベルは低くなっている。
【0122】
ここで、被干渉無線通信の受信側総合のインターセプトポイント入力レベルIIP3は、非線型干渉が支配的である点61の近傍での受信レベル領域で符号誤り率の一例として1.3×10−2での正規化受信信号レベルIi1と符号誤り率1.3×10−2の実測値Pr1から、次の式(32)により推定できる。
【0123】
IIP3= Pr1/Ii1 ……(32)
ただし、次の条件を満たす必要がある。
1)点61および62を結ぶ線の近傍の符号誤り率1.3×10−2は受信雑音電力からの影響のない、レベル差がある非線型干渉が支配的な領域である事。
2)点61および62を結ぶ線の近傍の符号誤り率1.3×10−2は、干渉波からの漏洩電力の影響がない曲線Bの誤り率が充分低く非線型干渉が支配的な領域である事。
実施の形態2
(請求項6に対応)
図7は本発明の第2の実施の形態による干渉測定評価システムの構成を示すブロック図である。同図において、図1と異なるところは、受信手段の中においてハイブリッド合成回路17と被干渉デジタル無線機18との間に受信側可変減衰器21が接続されていることである。
【0124】
本実施の形態においては、受信側可変減衰器21を調節することにより、被干渉デジタル無線機18に入力される被変調波信号出力と与干渉デジタル無線機15からの被変調搬送波信号出力との比D/Uを一定にして被干渉デジタル無線機18の受信レベルを制御する。
【0125】
図8は図7に示した試験システムを用いて測定した非線形干渉下での符号誤り率特性の一例を示すグラフ図である。同図において、曲線Gは干渉が無い時の符号誤り率特性で、曲線Hは非線形干渉下での符号誤り率特性を示してる。本例では曲線H上の点81および82は符号誤り率が一例として1×10−2を満たす点である。
【0126】
ここで、被干渉無線通信の受信側総合のIIP3は、非線型干渉が支配的な領域である受信レベル領域近傍での符号誤り率の一例として符号誤り率10−2での正規化受信レベルIi1と符号誤り率10−2の実測値Pr1から、
IIP3= Pr1/Ii1 (33)
から求められる。ただし、以下の条件を満たすことが必要である。
1)点81および82を結ぶ線の符号誤り率10−2は受信雑音電力からの影響のない、レベル差がある非線型干渉が支配的な領域である事。
2)点81および82を結ぶ線の符号誤り率10−2は、干渉波からの漏洩電力の影響がない曲線Gの誤り率が充分低く非線型干渉が支配的な領域である事。
実施の形態3
(請求項7に対応)
本実施の形態においては、図1又は図7に示した可変減衰器13および与干渉変調信号発生器14を調整して、又は受信側の可変減衰器21を調整して、D/Uを一定に保ちながら受信手段の入力レベルを低下させることにより受信熱雑音特性を推定する。
【0127】
図9および図10は干渉波電力をパラメータとして測定した非線形干渉下の熱雑音特性を示す図である。図9および図10はそれぞれ、図6および図8とほぼ同じグラフ図であり、異なるところは、図9および図10においては受信レベルを低下させて受信熱雑音による符号誤り率の増加が問題となる熱雑音が支配的な領域の受信レベルから受信熱雑音を推定することである。
【0128】
図10を例にして説明すると、受信雑音電力から決まる正規化受信レベルIi0(dB)(図示せず)と、非線型干渉が支配的である受信レベル領域での符号誤り率の一例としての符号誤り率10−2の線が、熱雑音が本来の受信信号の妨害となる受信レベルの低い領域での曲線Hと交わる点82における、非線形干渉下で決まる正規化受信レベルIi1(dB)のレベルと、回線品質試験システムで試験した同じ符号誤り率を示すレベル差とに基づいて、測定受信熱雑音(Pn(単位:dB))は、
Pn= (Ii1+IIP3)−Δ−D (34)
と推定される。ここで、Δは符号誤り率10−2となる測定受信レベルPと干渉が無い時の曲線Gでの符号誤り率特性10−2となる測定受信レベルPとの差(Δ=P−P)、Dは干渉が無い時の曲線Gでの符号誤り率特性10−2の時の受信レベルと理論値との差を示す固定劣化量である。
実施の形態4
(請求項8に対応)
図11は本発明の第3の実施の形態による干渉測定評価システムの構成を示すブロック図である。同図において、図7と異なるところは、非線形干渉手段内の与干渉デジタル無線機15とハイブリッド合成回路17の間に、干渉波の周波数を可変にするための周波数変換回路22を接続したことである。この周波数変換回路22は、ミキサ回路、周波数シフト用局部発信器、スプリアス信号除去用帯域通過フィルタ等により構成される。
【0129】
周波数変換回路22は周波数シフト用局部発振器の発信周波数を可変とする事も可能である。
【0130】
本実施の形態では、干渉波の搬送波周波数を変化させることにより被変調波信号の受信側入力レベル対受信誤り率特性から受信側総合の受信等価帯域制限を推定する。
【0131】
図12は図11に示した干渉測定評価システムを用いて測定した非線形干渉下での符号誤り率特性の一例を示すグラフ図である。同図において、曲線Iは干渉が無い時の符号誤り率特性を示し、曲線Jは与干渉デジタル無線の搬送波周波数が被干渉デジタル無線の初段帯域通過特性での減衰が無い時の非線形干渉下での符号誤り率特性を示し、曲線Kは与干渉デジタル無線の搬送波周波数が被干渉デジタル無線の初段帯域通過特性での減衰が有る時の非線形干渉下での符号誤り率特性を示し、曲線Lは与干渉デジタル無線の搬送波周波数が被干渉デジタル無線の初段帯域通過特性での減衰がより多く有る時の非線形干渉下での符号誤り率特性を示している。
【0132】
被干渉無線通信の受信側総合のIIP3は、与干渉デジタル無線の搬送波周波数が被干渉デジタル無線の初段帯域通過特性を示すグラフJにおける減衰が無い時の非線形干渉下での非線型干渉が支配的である受信レベル領域近傍における、符号誤り率の一例としての符号誤り率10−2での受信レベルIi1(1)と符号誤り率10−2の時の電力の実測値Pr1に基づいて、以下の(35)で求まる。
【0133】
IIP3= Pr1/ Ii1(1) (35)
但し、次の条件を満たすことが必要である。
1)符号誤り率10−2の受信領域は、受信雑音電力からの影響のない、レベル差がある非線型干渉が支配的な領域である事。
2)符号誤り率10−2の受信領域は干渉波からの漏洩電力の影響のない、曲線Jの誤り率が充分低い非線型干渉が支配的な領域である事。
【0134】
また、任意の与干渉デジタル無線の搬送波周波数に対する減衰量は、被干渉デジタル無線の中心周波数と与干渉デジタル無線の中心周波数との周波数間隔を曲線Kに対してΔf(2)、曲線Lに対してΔf(3)とすれば、初段帯域通過特性での等価減衰量は、各々の符号誤り率10−2での正規化与干渉レベルIi1(2)とIi1(3)から、以下の式(36)および(37)から求められる。
【0135】
L(2)=Ii1(1)−Ii1(2) (36)
L(3)=Ii1(1)−Ii1(3) (37)
実施の形態5
(請求項9に対応)
本実施の形態では、図1に示した干渉測定評価システムを用いて、被変調搬送波信号の受信側入力レベル対受信誤り率特性から受信側総合の干渉波が受信側に及ぼす受信等価漏洩電力或いは干渉軽減係数の推定をする。
【0136】
図13は、図1に示した干渉測定評価システムを用いて測定した、非線形干渉下での符号誤り率特性の式をD/U(真値)にて表現し、非線形干渉下での符号誤り率特性の一例を示すグラフ図であり、図10とほぼ同じ曲線が描かれている。
【0137】
図13において、曲線Gは干渉が無い時の符号誤り率特性で、曲線Hは非線形干渉下でのD/Uを一定にしたときの符号誤り率特性を示している。曲線H上の点111は符号誤り率特性が最良値を示す点で、その正規化受信信号レベルはIi1(4)である。
【0138】
【数22】
Figure 2004254243
【0139】
ただし、最良の符号誤り率を示す点111はD/U比一定の曲線H上で非線形干渉および受信雑音電力からの影響のないレベル差がある漏洩電力が支配的な領域であることが望ましい。
実施の形態6
(請求項10に対応)
本実施の形態では、上記実施の形態5の干渉下の無線通信回線誤り率を測定する誤り率特性試験システムを用い、干渉波の搬送波周波数を変えた被変調波信号と干渉波のオフセット周波数に対する被変調波信号の受信側入力レベル対受信誤り率特性から、被変調波信号と干渉信号のオフセット周波数に対する受信側の受信等価漏洩電力或いは干渉軽減係数の推定する。
【0140】
図14は、図7に示した試験システムを用いて測定した非線形干渉下での符号誤り率特性の式をD/U(真値)にて表現し、干渉信号と被干渉波との周波数差(オフセット周波数Δf)に対応した非線形干渉下での符号誤り率特性の一例を示すグラフ図である。
【0141】
図14において、曲線Mは干渉が無い時の符号誤り率特性で、曲線Nは干渉波のオフセット周波数Δfでの非線形干渉下での符号誤り率特性を示してる。点141は符号誤り率特性が最良値を示す点で、正規化入力レベルはIi1(1)である。
【0142】
干渉波のオフセット周波数Δfに対し、D/U一定とした時の符号誤り率の最良値での正規化被干渉波受信信号レベルはIi1(Δf)、被干渉デジタル無線の雑音電力は(P)なので、式(38)、(39)、(40)を用いて式(47)からIRF(Δf)が求められ、この場合は漏洩電力による影響は比較的少ない。
【0143】
また、図14での曲線Oは干渉波のオフセット周波数がΔfより小さいΔfでの非線形干渉下での符号誤り率特性を示してる。点142はこの場合の符号誤り率特性が最良値を示す点で、正規化受信信号レベルはIi1(2)である。この場合の漏洩電力比IRF(Δf)は、IRF(Δf)より大きくなる。
【0144】
この場合も上記と同様にして漏洩電力比IRF(Δf)が求められる。IRF(Δf)はIRF(Δf)より大きくなる。
【0145】
また、図14での曲線Pは干渉波のオフセット周波数がΔfより小さいΔfでの非線形干渉下での符号誤り率特性を示してる。点143は符号誤り率特性が最良値を示す点で、正規化受信信号レベルはIi1(3)である。
【0146】
この場合も上記と同様にして漏洩電力比IRF(Δf)が求められる。IRF(Δf)はIRF(Δf)より大きくなる。
【0147】
ただし、最良の符号誤り率を示す点141、142、143はD/U比を一定にした各曲線N,O,P上で非線形干渉および受信雑音電力からの影響のないレベル差がある漏洩電力が支配的な領域であることが望ましい。
実施の形態7
(請求項11に対応)
本実施の形態では、実施の形態6と同様に被変調波信号と干渉信号のオフセット周波数に対する受信側の受信等価漏洩電力の推定するが、受信信号レベル測定が離散的な場合は、IIP3、Pnが与えられているが、D/Uに対する受信側入力レベル対受信誤り率が離散的にしか得られないが、この場合でも、受信側入力レベル対受信誤り率の最良値での入力レベルを近似法にして受信等価漏洩電力或いは干渉軽減係数の推定を可能とする。
【0148】
【数23】
Figure 2004254243
【0149】
本実施の形態も図11に示した干渉評価システムにより実現できる。図11において干渉評価手段20は可変減衰器13、16、21と周波数変換回路22からの情報を収集すると共に、誤り率測定器19による符号誤り率をデータとして取り込んで、本実施例に示したアルゴリズムを用いて、離散的なオフセット周波数に対して最良値での入力レベルを特定して受信等価漏洩電力或いは干渉軽減係数の推定をする。
実施の形態8
(請求項12に対応)
本実施の形態では、上記各実施の形態において非線形干渉理論値或いは理論曲線を用いて任意の信号の干渉信号のレベル或いはオフセット周波数に対して受信手段の回線品質特性を推定可能とする。
【0150】
すなわち、任意のオフセット周波数に対して非線形干渉が支配的領域から非線形干渉特性の推定値或いは受信性能としてのIIP3、受信熱雑音支配的領域から受信熱雑音の推定或いは受信性能としての受信熱雑音、隣接電力が支配的領域から干渉信号の干渉軽減係数の推定或いは既知の干渉軽減係数から式(7)、(14)を用いてQPSK遅延検波方式の簡易誤り率としては式(16)〜(18)、或いはQPSK遅延検波方式の誤り率としては式(19)、(20)、或いはQPSK絶対同期検波方式の誤り率として式(22)、(23)、或いはQPSK差動同期検波方式の符号誤り率特性として式(22)、(23)を用いて任意のオフセット周波信号と干渉信号の入力電力レベルに対する非線形干渉下の符号誤り率の推定を可能とする手段を提供する。
実施の形態9
(請求項13に対応)
本実施の形態では非線形干渉理論曲線に関係付けられた受信側入力レベルと受信回線品質特性の測定値が離散的であっても、任意のオフセット周波数に対して非線形干渉特性の推定し、隣接漏洩電力等の自動推定し、回線品質特性の推定を可能とする。
【0151】
符号誤り率特性を測定する時の受信側入力レベルをC、C、・・Cとし、受信系の熱雑音をPnと置くと、その時の符号誤り率をber 、ber 、・・berから、近似法の一例である多項補間法を用いて、
【0152】
【数24】
Figure 2004254243
【0153】
一般的には、式(17)、式(18)を用いて、
ρ=A/2/50/σ (54)
σ:雑音電力
周波数fc1の受信電力をC,感度抑圧をη、δを固定変化とすると、ρは以下の式となる。
【0154】
ρ=1/{1/(η・δ・C/P)+1/(η・δ・C/ IACP)+1/(η・δ・C/I3)} (55)
実施の形態10
(請求項14に対応)
本実施の形態では上記各実施の形態において、被変調搬送波信号の受信側入力レベル対受信回線品質特性と、隣接電力が支配的領域、受信熱雑音支配的領域の受信レベルに基づいて、受信側総合の非線形干渉特性を推定する。
【0155】
図15は実施の形態10における非線形干渉下の符号誤り率特性を示すグラフ図である。同図において、曲線Qは干渉が無い時の符号誤り率特性で、曲線Rは干渉電力を大きくした時の符号誤り率特性を示す。図示のように、この場合は、干渉電力が支配的な領域におけるデータが得られていない。本実施の形態では、この未知領域の非線形干渉特性を以下の手法により推定する。
【0156】
式(46)から、
Figure 2004254243
ここで、
(D/U)= Ii1 /Ii2 (57)
η=[1 − IIi1 − 2・Ii1/(D/U)] (58)
C/I=1/2×[1 −Ii1 − 2・Ii1 /(D/U) (59)
である。
【0157】
D/U一定、C/P、D/U)/ IRFを既知とした時の式(56)は、
Figure 2004254243
式(60)、式(58)、式(59)から、受信信号レベルIi1が求まる。
【0158】
ただし、非線形領域でない事を考慮すると、η=1とおいて式(60)は、
式(59)を用いて、
【0159】
【数25】
Figure 2004254243
【0160】
実測値をPrとするとIIPは、
IIP3=Pr/Ii1 (65)
となる。
【0161】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、受信回線品質特性と関係付けられた非線形干渉理論曲線を用いて、非線形干渉下での受信特性の推定、受信熱雑音電力の推定、非線形干渉による3次歪係数a3と1次歪係数との比或いは3次相互変調(IIP3)の推定、受信通過帯域特性の推定、或いは隣接チャネルからの漏洩電力の推定が可能な干渉測定評価システムが提供されるので、非線形干渉による回線品質の劣化に対する対策を施すことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による干渉測定評価システムの構成を示すブロック図である。
【図2】(A)は受信手段102に入力される入力信号(被変調波信号)のスペクトラムの一例を示し、(B)は(A)に示した入力信号に応答して受信手段102から出力される出力信号のスペクトラムを示す図である。
【図3】受信側に周波数が接近した2つの同じレベルの信号を入力した場合おける主信号、3次歪信号、5次歪信号のレベルを説明するグラフである。
【図4】受信側における入力レベルと出力レベルの関係からインターセプトポインントを推定するグラフである。
【図5】(A)は受信手段102に入力される入力信号(被変調波信号)のスペクトラムの一例を示し、(B)は(A)に示した入力信号に応答して受信手段102から出力される干渉波相互変調積による隣接漏洩電力の増加を説明する出力信号のスペクトラムを示す図である。
【図6】図1に示した干渉測定評価システムを試験システムとして用いて測定した非線形干渉下での回線品質特性の一例としての、符号誤り率特性の一例を示すグラフ図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態による干渉測定評価システムの構成を示すブロック図である。
【図8】図7に示した試験システムを用いて測定した非線形干渉下での符号誤り率特性の一例を示すグラフ図である。
【図9】干渉波電力をパラメータとして測定した非線形干渉下の熱雑音特性を示す図である。
【図10】干渉波の電力をパラメータとして測定した非線形干渉下の熱雑音特性を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態による干渉測定評価システムの構成を示すブロック図である。
【図12】図11に示した干渉測定評価システムを用いて干渉信号と被干渉波の周波数間隔を変化させて測定した非線形干渉下で干渉信号と被干渉波の周波数間隔を変化させた場合の受信側の電力の等価減衰量を推定する一例を示すグラフ図である。
【図13】図1に示した干渉測定評価システムを用いて測定した非線形干渉下での受信側の等価漏洩電力を推定する一例を示すグラフ図である。
【図14】図7に示した試験システムを用いて測定した非線形干渉下での符号誤り率特性を干渉信号のオフセット周波数示すグラフ図である。
【図15】本発明の実施の形態10における非線形干渉下での符号誤り率特性を示すグラフ図である。
【符号の説明】
11…誤り率測定器
12…被干渉デジタル無線機
13…送信側可変減衰器
14…与干渉変調信号発生器
15…与干渉デジタル無線機
16…干渉側可変減衰器
17…ハイブリッド合成回路
18…被干渉デジタル無線機
19…誤り率測定器
20…干渉特性推定手段
101…送信手段
102…受信手段
103…非線形干渉手段
21…受信側可変減衰器
22…周波数変換回路

Claims (15)

  1. デジタル変調された被変調波信号を送出する送信手段と、
    該送信手段から受信した被変調波信号から変調信号を復号する受信手段と、
    前記受信手段の非線形特性に起因して、前記受信した被変調波信号に対する干渉信号により前記受信した被変調波信号が影響を受ける非線形干渉特性を含む干渉特性を推定する干渉特性推定手段とを備え、
    前記干渉特性推定手段は、前記受信手段が受信する前記被変調波信号のレベル、前記干渉信号のレベルおよび前記受信手段により復号された変調信号の回線品質に関係して与えられる非線形干渉理論曲線を参照し、測定した前記被変調波信号のレベル、前記干渉信号のレベルおよび復号された前記変調信号の回線品質に基づいて前記受信手段が持つ非線形特性を含む干渉特性を推定することを特徴とする干渉測定評価システム。
  2. 前記干渉特性推定手段は、前記非線形干渉理論曲線が所定の回線品質を満たすときの非線形干渉が支配的である領域の被変調波信号と干渉信号の受信レベルに基づいて前記受信手段が有する非線形干渉特性を推定するようにしたことを特徴とする、請求項1記載の干渉測定評価システム。
  3. 前記受信手段は、前記送信手段からの前記被変調波信号と前記非線形干渉手段からの干渉信号との合成信号を受信する受信側被干渉デジタル無線手段と、該合成信号中の誤り率を測定する誤り率測定手段とを備えており、前記所定の回線品質は、受信雑音電力からの影響がなく、且つ、漏洩電力の影響のない、非線形干渉領域が支配的な、前記誤り率測定手段により測定される符号誤り率であることを特徴とする、請求項2記載の干渉測定評価システム。
  4. 前記送信手段は、前記送信信号レベルを可変にする送信側可変減衰手段を備えており、該送信側可変減衰手段により該送信信号レベルを変化させることにより前記受信手段が有する前記非線形干渉特性を推定するようにしたことを特徴とする、請求項2又は3記載の干渉測定評価システム。
  5. 前記送信手段と前記受信手段との間に、前記送信信号の周波数帯域と異なる搬送波周波数を有しており且つ前記送信手段から送出される前記被変調搬送波のレベルと比較して無視出来ないレベルを持った非線形干渉波信号を与える非線形干渉手段を備えており、前記送信手段は前記干渉信号レベルを可変にする送信側可変減衰手段を備えており、前記非線形干渉手段は前記干渉信号のレベルを可変にする干渉側可変減衰手段を備えており、前記送信側可変減衰手段と前記干渉側可変減衰手段とを調整することにより前記送信信号レベルと前記干渉信号のレベルとの比を一定にして、前記受信側被干渉デジタル無線手段に与えることにより前記受信手段が有する前記非線形干渉特性を推定するようにしたことを特徴とする、請求項2又は3記載の干渉測定評価システム。
  6. 前記受信手段は、前記送信手段からの入力信号レベルを可変にする受信側可変減衰器を備えており、該入力信号レベルを変化させることにより前記受信手段が有する前記非線形干渉特性を推定するようにしたことを特徴とする、請求項5記載の干渉測定評価システム。
  7. 前記干渉特性推定手段は、前記非線形干渉理論曲線が所定の回線品質を満たすときの受信熱雑音電力が支配的である領域の受信信号レベルに基づいて前記受信手段に与えられる、非線形特性を基準とした熱雑音電力を推定することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項記載の干渉測定評価システム。
  8. 前記非線形干渉手段は、非線形干渉波の中心周波数を変換する周波数変換手段を備えており、前記干渉特性推定手段は、前記周波数変換手段により非線形干渉波の中心周波数を変換させた場合の前記受信手段が有する受信等価帯域制限特性を推定するようにしたことを特徴とする、請求項5又は6に記載の干渉測定評価システム。
  9. 前記干渉特性推定手段は、前記非線形干渉理論曲線が最良の回線品質を満たすときの漏洩電力が支配的である領域の受信信号レベルに基づいて前記受信手段の漏洩電力を推定することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項記載の干渉測定評価システム。
  10. 前記干渉特性推定手段は干渉信号の中心周波数を変換する周波数変換手段を備え、前記干渉特性推定手段は、前記周波数変換手段により干渉信号の中心周波数を変換させた場合の前記干渉信号のオフセット周波数に対する前記被変調波信号の受信側入力レベル対受信回線品質特性と前記非線形干渉理論曲線に基づいて、前記回線品質特性が最良となる受信側入力レベルとその回線品質とを求め、それにより受信側総合のオフセット周波数に対する受信等価漏洩電力を推定するようにした、請求項9記載の干渉測定評価システム。
  11. 前記非線形干渉理論曲線に関係付けられた受信側入力レベルおよび受信回線品質特性の測定値が離散的である場合、前記回線品質特性が最良となる受信側入力レベルとその受信回線品質とを近似法により求め、それにより前記受信手段のオフセット周波数に対する受信等価漏洩電力を推定するようにした、請求項9記載の干渉測定評価システム。
  12. 前記干渉特性推定手段は、前記非干渉理論曲線と、前記非線形干渉理論曲線が所定の回線品質を満たすときの受信熱雑音電力が支配的である領域の受信信号レベルに基づいて前記受信手段に与えられる推定された熱雑音電力と、前記等価漏洩電力とに基づいて、任意の周波数および任意のレベルの非線形干渉波を含む干渉信号に対する前記受信手段の回線品質特性を推定するようにしたことを特徴とする、請求項9記載の干渉測定評価システム。
  13. 前記干渉特性推定手段は、前記被変調波信号の近傍にあって非線形干渉を前記受信手段に与える信号が無い状態から非線形干渉を与える状態に渡り測定した被変調波信号の離散的な受信側入力レベル対被変調波信号の復号信号の回線品質に基づいて、近似法により、前記受信手段が有する非線形干渉特性を含む干渉特性を推定するようにしたことを特徴とする、請求項1記載の干渉測定評価システム。
  14. 前記干渉特性推定手段は、前記非線形干渉理論曲線の中で隣接電力が支配的な領域および受信熱雑音が支配的な領域の受信レベルに基づいて、前記受信手段の非線形干渉特性を推定するようにしたことを特徴とする、請求項1記載の干渉測定評価システム。
  15. 前記干渉特性推定手段は、隣接電力が増加する程度に前記被変調波信号と前記干渉信号との周波数が接近している場合にも、前記非線形干渉理論曲線と前記推定された熱雑音電力とに基づいて、前記受信手段の非線形干渉特性を推定するようにしたことを特徴とする、請求項7記載の干渉測定評価システム。
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